JP4125890B2 - イソホロンジアミンの製造法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン、引続きまたイソホロンジアミンまたは略してIPDAを3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノンから製造し、引続きまたイソホロンニトリルまたは略してIPNを、ラネーによるコバルトを基礎とする有形水素添加触媒の存在下にアミン化水素添加することによって製造するための改善された方法に関する。好ましくは本発明は、イソホロンニトリルからイソホロンニトリルイミンへと少なくとも部分的に変換するための第1工程、およびラネーによるコバルトを基礎とする固定床−水素添加触媒の存在下に反応混合物をアミン化水素添加するための第2工程を包含する。本方法は、従来公知の方法の場合よりも明らかに少ない触媒量を同時に使用する場合に、同等に高いかまたはさらに高い収量でイソホロンジアミンの製造を可能にする。
【0002】
【従来の技術】
イソホロンジアミンは、ポリウレタン系のためのイソシアネート成分であるイソホロンジイソシアネートを製造するための出発成分として、ポリアミドのためのアミン成分として、およびエポキシ樹脂のための硬化剤として使用される。イソホロンジアミンは多くの場合イソホロンニトリルから製造され、この場合、アンモニア、水素および水素添加触媒の存在下に、カルボニル基はアミノ基に変換され、かつニトリル基はアミノメチル基に変換される。出発成分イソホロンニトリルは、公知の方法でシアン化水素をイソホロンに添加することによって得ることができる(例えば、ドイツ連邦共和国特許出願公開第3942371号明細書、参照)。
【0003】
コバルト基礎のラネー触媒は、イソホロンニトリルもしくはイソホロンニトリルイミンからイソホロンジアミンを合成する場合の良好な触媒的性質に基づき、および担持触媒と比較して本質的に簡単な製造に基づき、しばしば好ましい。
【0004】
活性化された金属触媒とも呼ばれるラネー触媒は、少なくとも1つの触媒活性金属と少なくとも1つの、アルカリを用いて浸出可能な金属とからの合金から形成される。アルカリ中に可溶性の合金成分には、主にアルミニウムが使用されるが、また他の金属、例えば亜鉛およびケイ素も使用可能である。合金にアルカリを添加することによって、浸出可能な成分は溶出され、これによって触媒は活性化される。
【0005】
粉末触媒は、回分法の場合にだけ使用されることができ、かつ触媒反応後反応媒体から高価な費用で分離されなければならないという欠点を有する。特にこの理由から、イソホロンジアミンの製造を連続的プロセスで実施することは好ましい。この目的には、良好な触媒活性とともにまた連続運転のため十分良好な安定性をも有しているはずである固定床触媒が不可欠である。
【0006】
特許明細書であるドイツ連邦共和国特許出願第19540191号中には、イソホロンジアミンを製造するための2工程の方法が記載されている。このプロセスの場合、まずイソホロンニトリルはイミン化触媒の存在するかまたは存在しない場合にアンモニアを用いて相応するイミンに変換され、および得られた生成混合物は水素の添加下にイソホロンジアミンへと水素添加される。水素添加触媒としては、コバルトを基礎とする有形ラネー触媒が使用される。触媒はコバルトとアルミニウムとからなる触媒合金とともに、さらになお結合剤として成形体に必要な安定性を供給する金属コバルトを含有する。この方法の欠点は、結合剤として添加されるコバルトが、ほんのわずかにのみ触媒活性であることであり、これによって触媒の活性は結合剤を有しない触媒と比較して減少される。これによって、触媒もしくは金属コバルトの需要は比較的高くなる。コバルトならびに、例えば触媒の大きい質量によって制限される、反応器の設計にかかる高い投資費用は、その結果である。
【0007】
この欠点は、例えば文書の欧州特許第0880996号明細書中に記載されているように、イソホロンジアミンの製造の際には回避される。水素添加のためには、アルミニウムを浸出することによって、活性化する前に専らコバルト−アルミニウム−合金から形成される、ラネー型の有形コバルト触媒が使用される。この触媒は、文書のドイツ連邦共和国特許出願第19540191号中で使用されている触媒と異なって、明らかに小さい、わずか1.2kg/リットルの見掛密度を有するという利点を有する。小さい見掛密度にもかかわらず、同一触媒量の場合、専ら触媒合金からなる触媒を用いた水素添加は、軽く高い収量をもたらす。しかし欧州特許第0880996号明細書中に記載された方法の欠点は、本発明による触媒と比較して依然として全く高い見掛密度を有することである。
【0008】
文書のドイツ連邦共和国特許出願第19933450.1号中には、中空体の形、好ましくは中空の球体の形で存在する、金属触媒が記載されている。この触媒は、0.3〜1.3g/mlの小さい見掛密度を有する。触媒以外に、さらに水素添加反応中での触媒の使用が、特許の保護を申請されている。例中では、ニトロベンゾールからアニリンへの水素添加のための活性試験が記載されており、試験中では中空の球体型触媒を使用する場合、触媒1g当たりの水素の消費ひいては触媒活性は、比較触媒を使用する場合よりも明らかに高い。前記された触媒使用下でのイソホロンジアミンの製造は、そのようなものとして、しかし挙げられてはいない。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の課題は、比較可能な触媒よりも本質的に小さい見掛密度の場合であっても、同等かまたはさらに良好な水素添加活性を有する、ラネーによる固定床−水素添加触媒を用いたアミン化水素添加が実施されることによる、イソホロンニトリルからイソホロンジアミンを製造する方法を開発することである。本発明のもう1つの目的は、より少ない触媒材料を使用する場合に、公知の方法と比較して同等かまたはさらに良好な、イソホロンニトリルもしくはイソホロンニトリルイミンの変換率を達成することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
基礎となる本発明は驚くべきことに、文書のドイツ連邦共和国特許出願第19933450.1号中に記載された、ラネー型の中空の球体型触媒(好ましくはコバルト触媒)を用いてアミン化水素添加することによって、イソホロンニトリルイミンまたはイソホロンニトリルからイソホロンジアミンを製造する場合、比較可能な触媒を用いる場合よりも明らかに高い、触媒質量単位当たりの変換率を得ることができることを示した。この観察は、必然的にそこから出発することができるわけではなく、中空の球体型(コバルト)触媒が、必要とされる活性をイソホロンニトリルもしくはイソホロンニトリルイミンを水素添加する特殊な場合に得ることができる点で、意外である。
【0011】
本発明の対象は、有形ラネー−水素添加触媒を水素添加触媒として使用する場合に、少なくともアンモニアおよび水素の存在下に、イソホロンニトリルまたはイソホロンニトリルイミンを含有する混合物をアミン化水素添加することによって、イソホロンジアミンを製造する方法であり、この方法はラネー触媒が中空体の形で存在することによって特徴付けられている。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の実施態様の場合、ラネー触媒として、コバルト基礎および/またはニッケル基礎および/または銅および/または鉄基礎のラネー触媒が使用されることができる。
【0013】
本方法は、イソホロンジアミンが、公知技術水準により従来可能であったよりも、明らかに少ない触媒材料を用いて、しかし同等かまたは良好な変換率を得ることができるという利点を有する。
【0014】
この本発明の基礎になっている利点は、中空体の形の、殊にコバルト基礎および/またはニッケル基礎および/または銅および/または鉄を基礎とするラネー触媒を使用することによって得られる。本発明による方法で使用される触媒の製造は、ドイツ連邦共和国特許出願第19933450.1号中に記載された方法に相応して実施されることができる。この方法により、例えばコバルト合金粉末と、浸出可能な金属、好ましくはアルミニウム、有機結合剤と場合によっては水ならびに促進剤との混合物は、加熱除去可能な材料からなる球上に塗布される。好ましくはポリスチロール発泡球を使用してよい。ポリマー球上への合金を含有する混合物の塗布は、好ましくは流動床中で実施されることができる。有機結合剤としては、好ましくはポリビニルアルコール0.0〜10質量%および/またはグリセリン0.0〜3質量%が使用されることができる。引続き、被覆されたポリマー発泡球は、300℃を上回り、好ましくは450〜1300℃の範囲内の温度でか焼され、その結果、ポリマーフォームを加熱除去し、かつ金属を焼結することができる。それによって中空体はより安定した形を得られる。か焼後、中空体型の触媒は、塩基性溶液、好ましくは水中にアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物、なお好ましくは苛性ソーダ水溶液を用いた処理によって活性化される。こうして得られた触媒は、0.2〜2.0kg/リットル、好ましくは0.3〜1.3kg/リットルの見掛密度を有する。
【0015】
本発明によれば、本方法中で使用される触媒は中空体の形を有する。好ましい実施態様の場合、ラネー触媒は中空の球体として存在する。中空の球体は、通常簡単に製造することができ、かつ高い破断強度を有する。
【0016】
本発明により使用される、中空体型触媒はか焼後および活性化前には好ましくは結合剤をもはや含有しない。しかし、もう1つの無機結合剤が含有されていることも可能である。
【0017】
使用されるラネー触媒の見掛密度は、0.3g/ml〜1.3g/mlであってよい。
【0018】
使用される触媒体は、0.5〜20mmの直径を有していてよい。触媒体は0.1〜7.0mmの殻厚さを有していてよい。
【0019】
本発明により使用される触媒のコバルト合金、ニッケル合金、銅合金および/または鉄合金は、好ましくはコバルト、ニッケル、銅および/または鉄から20〜80質量%まで、およびアルカリを用いて浸出可能な金属、好ましくはアルミニウムから20〜80質量%までから組成されている。コバルト合金、ニッケル合金、銅合金および/または鉄合金としては、急速にまたはゆっくり冷却されたコバルト合金、ニッケル合金、銅合金および/または鉄合金を使用してよい。急速な冷却とは、例えば10〜105K/sの率を有する冷却であると理解される。冷却媒体は、種々の気体または液体、例えば水であってよい。ゆっくりの冷却とは、小さい冷却率を有する方法であると理解される。
【0020】
本発明による方法の場合、他の金属をドーピングされた中空体型のコバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒を使用してよい。ドーピング金属は、しばしば促進剤とも呼ばれる。ラネー触媒のドーピングは、例えば文書の米国特許第4153578号明細書、ドイツ連邦共和国特許出願第2101856号、同第2100373号または同第2053799号中に記載されている。好ましいドーピングのための金属は、周期律表の1A族、2A族、2B族、3B〜7B族、8族、1B族、2B族および/または3族Aの元素、ならびにゲルマニウム、錫、亜鉛、アンチモンおよび/またはビスマスである。特に好ましくは、クロム、マンガン、鉄、バナジウム、タンタル、チタン、タングステン、モリブデン、レニウムおよび/または白金族金属である。触媒中の促進剤の含量は、0.0001〜50質量%、好ましくは0.001〜20質量%であってよい。促進剤は既に合金成分として含有されていてよいか、またはようやく後の時点、殊に活性化後に添加されることができる。
【0021】
本発明による方法の場合、好ましくは0.5〜20mmの直径および0.05〜7mmの殻厚さを有する中空体型の触媒を使用してよい。触媒の殻は、不透過性であってよいか、または0〜80%およびそれ以上の孔隙率を有していてよい。
【0022】
本発明による方法の場合に使用される中空体型触媒は、1層または複数層から形成されていることができる。触媒体が複数層を有する場合、触媒体は製造の際個々の被覆段階の間に乾燥される。これは好ましくは流動床中60〜150℃の温度で実施される。
【0023】
本発明による方法の中で、ラネー型の中空体型コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒は、活性化された形で使用される。活性化されていない触媒体中に存在する浸出可能な金属は、活性化された状態で、全体的または部分的にのみ、アルカリを用いて浸出されていることができる。
【0024】
イソホロンジアミンを製造するための本発明による方法の場合、前記の中空体型コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒は、イソホロンニトリルもしくはイソホロンニトリルイミンのアミン化水素添加の工程に、使用される。このプロセスは、回分法または連続法で実施されることができる。
【0025】
本発明による方法を1工程または数工程で実施することは可能である。本方法が1工程で実施される場合、イソホロンニトリルは直接、アンモニア、水素、中空体型のコバルト触媒および場合によっては他の添加剤の存在下、および有機溶剤の存在下または不在下に、アミン化水素添加される。この“数工程で”の概念は、まず別々の反応器または反応器の一部の中で、イソホロンニトリルが全体的または部分的にイソホロンニトリルイミンに変換され、かつこのイソホロンニトリルイミンが純粋物質としてまたは他の成分との混合物中で、アンモニアの存在下にアミン化水素添加されることを意味する。本発明に本質的な中空体型コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒の使用は、アミン化水素添加の際に重要である。
【0026】
反応条件、すなわち圧力および温度、ならびにIPN、NH3、水素および場合により有機溶剤の割合は、1工程および2工程の運転法の場合に同一であり、かつ2工程運転法の場合の水素添加工程の条件に相応する。
【0027】
イソホロンジアミンを製造するための本発明による方法の好ましい実施態様は、2工程プロセスである:第1工程では、イミン化触媒および/または有機溶剤の存在下または不在下に、使用されるイソホロンニトリルの少なくとも一部をイソホロンニトリルイミンに変換する。イソホロンニトリルイミンとイソホロンニトリルとの割合は、イミン化後1を上回り、好ましくは4を上回り、およびさらに好ましくは9を上回るはずである。第2工程では、第1工程の反応生成物が、あるがままでかまたは後処理後、少なくともアンモニアおよび水素の存在下、および有機溶剤の存在下または不在下に、20〜150℃、好ましくは60〜150℃の温度および0.3〜50MPa、好ましくは5〜10PMaの圧力でアミン化水素添加され、場合によっては中空体型コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒を用いて水素添加される。
【0028】
イミン化は、イミン化触媒の存在下または不在下に実施されることができる。イミン化がイミン化触媒の不在下に実施される場合、望まれるイミン化度を達成するためには、10〜約60℃の範囲内の反応温度で数時間が必要とされる。さらに高い温度の場合、著しい副生成物形成の危険があり、このことは最終生成物イソホロンジアミンの純度に著しく影響をおよぼしかねない。さらに後処理工程および浄化工程が、不可欠になりうる。
【0029】
イミン化反応の平衡調節を促進するため、イミン化触媒を使用することは有利である。このため、公知技術水準により公知のイミン化触媒が使用されることができる。適当な触媒は、例えば無機イオン交換体または有機イオン交換体(欧州特許第0042119号明細書、参照)、担体と結合したヘテロポリ酸(ドイツ連邦共和国特許出願第4426472号、参照)、アシド金属酸化物、殊に酸化アルミニウムおよび二酸化チタン(鋭錐石)(欧州特許第0449089号明細書、参照)、スルホン酸基含有オルガノポリシロキサン(ドイツ連邦共和国特許出願第19627265.3号)および酸性ゼオライトである。イミン化触媒を使用する場合、反応温度は10〜150℃、有利に30〜130℃および殊に40〜120℃であってよい。イミン化反応は、好ましくは50MPaまでの大気圧の範囲内の圧力、好ましくは30MPaまでの範囲内の圧力で実施される。特に好ましくは、引続き水素添加も実施されるような圧力である。
【0030】
もう1つの溶剤の不在下に液体アンモニアを用いたイソホロンニトリルのイミン化が可能であるとはいえ、付加的に一連のC−原子1〜4個を有するアルコール、有利に1価の第1級アルコールおよび殊にメタノール、またはエーテル、例えばテトラヒドロフラン、MTBE(=メチル−第3ブチルエーテル)またはジオキサン、からの溶剤を使用することは有利であり得る。有利には、イミン化反応器にイソホロンニトリル、液体アンモニアおよびメタノールを含有する混合物が供給される。混合物は好ましくはイソホロンニトリル10〜40質量%、有利に10〜30質量%、およびアンモニア10〜40質量%、有利に20〜40質量%を含有する。イソホロンニトリル、アンモニアおよび溶剤を、本質的に均質な混合物が生じるような割合で互いに混合することは有利である。原理的に、この場合本質的に均質な溶液が生じる限りでは、前記の境界値を下回るか、または上回ってもよい。有機溶剤を使用することによって、イミン化反応を、溶剤不在の場合に可能であり得るよりも低い圧力で実施することは可能である。溶剤不在の場合、好ましい圧力は2〜10MPaの範囲内である。
【0031】
イミン化触媒の存在下にイミン化する場合、触媒は懸濁液触媒または固定床触媒の形で使用されることができる。有利には固定床触媒の使用であり、それというのもこの場合、触媒から反応混合物を分離するための高価な工程が不必要であるからである。固定床触媒の存在下にイソホロンニトリルをイミン化する場合、触媒は常用の触媒成型品の形、例えば棒状プレス加工品、ペレットおよびタブレットの形で、固定床反応器中の堆積物として使用される。イミン化触媒は固有反応器中に配置されていることができる。しかし、イミン化触媒を、イミン化触媒の堆積物ならびにアミン化水素添加に使用される触媒の堆積物を含有する反応器中に配置することも可能である。反応器が流動床反応器または気泡塔反応器として運転されるかどうかに依存して、イミン化触媒の堆積物は水素添加触媒の堆積物の上部(流動床反応器)または下部(気泡塔反応器)にある。水素添加触媒の堆積物ならびにイミン化触媒の堆積物を含有する単一の反応器を使用することも可能である。この場合、1つの反応器内ではあるが、2つの別々の反応器部分において、イソホロンジアミン合成の2つの工程が進行する。
【0032】
有利には、そのような反応器は流動床反応器の形で運転される。この場合、イソホロンニトリル、アンモニアおよび溶剤、殊にアルコールおよび/またはエーテルからなる混合物は、反応器頭頂部で装入される。これらの場合、有利には同時にアミン化水素添加のための水素が、上から反応器内に流れ入る。
【0033】
イミン化工程に供給すべき混合物の前記成分以外に、混合物は付加的に、流動床反応器から取り出された反応混合物を蒸留により後処理することから出る、イソホロンジアミンよりも高沸点または低沸点の精留を含有していてよい。この種の精留は、イソホロンジアミンの残留物以外に、またその副生成物から反応条件下に新たにイソホロンジアミンが形成されるような副生成物を含有していてもよい。使用すべき混合物中にこの種の精留を返送することによって、イソホロンジアミンの収量は明らかに増大されることができる。イソホロンジアミンの残留物以外に3,3,5−トリメチル−6−イミノ−7−アザビシクロ[3,2,1]オクタンを主要生成物として含有する、イソホロンジアミンを上回る高沸点の精留を、イソホロンニトリル、アンモニアおよび溶剤、好ましくはメタノールおよび/またはMTBEからなる混合物と一緒に、流動床反応器に供給することは特に有利である。前記された副生成物 −アミジン構造を有する二環状化合物− を含有する精留を返送することによって、イソホロンジアミンの収量を、述べる価値のある程度に増大させ、かつそれによって方法の経済性を高めることができる。二環状アミジンを含有する精留は、所望の場合には、また第二工程へと供給すべき反応混合物に直接添加されることもできる。
【0034】
本発明による方法の決定的な改善は、既に記載された中空体型のコバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒の、アミン化水素添加の際の使用にある。好ましい2工程プロセスの場合、イソホロンニトリルイミンを含有する混合物は、中空体型のコバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒を用いて水素添加される。前記の混合物は直接には、有機溶剤、例えばメタノールおよび/またはMTBEの存在下または不在下、イミン化触媒の存在下または不在下に、アンモニアを用いてイソホロンニトリルをイミン化する場合に得られるか、またはこの種の反応混合物から、溶剤および/または一部のアンモニアを添加または留去した後に得られるようなものであってよい。この場合、既にイミン化の場合に記載されたのと同一の理由から、固定床反応器中で連続的に運転される水素添加が好ましいが、しかし回分運転法かまたは攪拌釜カスケード中での実施も可能である。既にイミン化反応の際に述べられたように、反応器は流動床反応器としてならびに気泡塔として運転されることができるが、しかしこの場合、流動床運転法が好ましい。
【0035】
アミン化水素添加工程の場合、イソホロンニトリルイミンを含有する混合物中に、有機溶剤、好ましくは脂肪族C1〜C4−アルコール、殊にメタノール、またはエーテル、殊にMTBEまたはテトラヒドロフランが含有されているのは好ましい。この場合、アミン化水素添加をそのような溶剤不在の場合よりも低い圧力で実施することは可能である。第1工程において実施されたイミン化の際、反応混合物中にまだ有機溶剤が含有されいなかった場合には、有機溶剤、好ましくはメタノールまたはMTBEは、アミン化水素添加すべき反応混合物に添加されることができる。しかし、溶剤の添加なしに作業することも可能である。
【0036】
水素添加のため複数の流動床反応器を直列状に接続することも可能であり、この場合、第1反応器から出て行く反応混合物は、第2反応器の頭頂部で再度装入される。この方法を用いて、水素添加工程をさらに区分することが可能である。このような反応器の構造および運転法は、公知技術水準から公知である。
【0037】
水素添加に必要とされる水素は反応器に、例えば10000モル当量までを有する過剰量で、供給されることができるか、または反応器から水素が搬出されず、かつ再循環されなくてもよいような量で供給されることができる。反応混合物中に溶剤が存在する場合、この過剰量を分離するため、過剰量中に含有されるアンモニアおよび溶剤を縮合するため、ならびに浄化された水素を圧縮するための工業的出費を回避するために、有利に水素は過剰量では供給されない。反応混合物中に溶剤が含有されていない場合、アミン化水素添加は1〜30モル当量の水素過剰量を用いて実施されることができる。本発明による方法が連続的プロセスで実施される場合、水素は直流または対抗流中で供給されることができる。
【0038】
好ましい実施態様によるアミン化水素添加の場合、溶剤、例えばMTBEまたはメタノールが、反応混合物中に含有されている場合、アミン化水素添加、すなわち、第2反応工程は通常20〜150℃、有利に90〜130℃の範囲内の温度、および0.3〜10MPa、有利に5〜8PMaの範囲内および殊に8MPaの圧力で実施されることができる。イソホロンニトリル、アンモニア、水素および溶剤からなる好ましい混合物を使用する場合、前記温度条件下で可能な、前記の適度な運転圧力によって、投資量は減少され、かつそれによって、高い運転圧力を必要とする方法と異なって経済性が高まる。前記の圧力とは、アンモニア、水素、C1〜C4−アルコールならびに反応混合物の残りの成分からなる全圧であると理解される。しかし、例えば有機溶剤が反応混合物中に含有されていない場合、アミン化水素添加を他の温度範囲または圧力範囲、例えば150〜250℃または50mPaまでの圧力で実施することも可能である。
【0039】
イソホロンニトリルもしくはイソホロンニトリルイミンを水素添加する場合、2つの異なった立体異性体が形成されることができる。水素添加工程中の温度プログラムの選択によって異性体の割合に影響をおよぼすことは、好ましくなり得る。例えば、イソホロンニトリルまたはイソホロンニトリルイミンを含有する混合物を、まず20〜90℃の範囲内の温度で、およびそれに引き続く工程では90〜150℃の範囲内の温度で水素添加することは可能であり、この場合、2つの水素添加工程の温度差は少なくとも30℃であるべきである。このような水素添加の際の温度プログラムは、例えば、水素添加工程が互いに別々の反応器を用いた2つの小工程に分割されることによって達成されることができる。この方法で、選択性をシス−異性体のために移すことは可能である。
【0040】
アミン化水素添加は、アンモニアの存在下に実施される。ニトリルもしくはイミン1モル当たり、アンモニア通常2モル以上、大抵はアンモニア5〜500モルが使用される。有利には、予備貯蔵されているイソホロンニトリルイミンを製造した際に使用されたアンモニアの供給は、選択されることができる。アンモニアは、イミン化のため以外には部分的に、または −もう1つの溶剤、例えばメタノールまたはテトラヒドロフランの不在下に− 全体的にも溶剤として使用される。
【0041】
水素添加工程に必要とされる固定床触媒の容量は、イソホロンニトリルイミンおよびイソホロンニトリルを含有する混合物のできるだけ定量的な変換率を達成するため、運転圧力、温度および触媒活性に依存した、保持されるべきLHSV−値((liquid hour space velocity)液空間速度)に左右される。通常、イソホロンニトリル、アンモニア、水素および溶剤からなる好ましい混合物を使用する場合、LHSV−値は少なくとも0.5h- 1であり、有利には1h- 1〜4h- 1の範囲内およびさらに好ましくは約2h- 1〜3h- 1である。
【0042】
水素添加反応器を去る反応混合物は、自体公知の方法で後処理される。この後処理は、通常アンモニア、溶剤が存在している場合には溶剤、またはアンモニアと溶剤とからなる混合物の分離、ならびにIPDの単離を包含する。
【0043】
イソホロンジアミンを製造するための本発明による方法が好ましい実施態様で実施されるか否かにかかわらず、イソホロンニトリル、アンモニア、水素および場合によっては溶剤からなる混合物を反応させる場合、もう1つまたは複数のヒドロキシド塩基が添加されることができる。
【0044】
ニトリルを水素添加する場合の頻繁に起きる副反応は、第2アミンの形成である。これは、イミノ官能基を交換することによって生じ、この交換の場合、既に形成された第1アミンは、水素添加の際に通過されるイミンの中間工程からアンモニアを追い出すことによって新たなn−アルキル化したイミンを形成し、引続き、イミンはさらに第2アミンへと水素添加される。殊にこの副反応は、塩基の添加によって減少されるか、またはほとんど完全に抑制される。これは分子内イミン形成、すなわち2−アザ−4,6,6−トリメチルビシクロ[3,2,1]−オクタンの形成にも当てはまる。
【0045】
この添加はイソホロンニトリルのイミン化前、あるいはまた完全なイミン化または部分的なイミン化後に初めて、かつ水素添加前に実施されることができる。ヒドロキシド塩基の添加は、イソホロンジアミンの収量を増大させることができ、および/またはイソホロンジアミンの純度を高めることができる。適当なヒドロキシド塩基は、例えばアルカリ金属水酸化物またはアルカリ土類金属水酸化物である。特に好ましいヒドロキシド塩基は第4級水酸化アンモニウムである。適当な水酸化アンモニウムは、一般式:
(R1R2R3R4N)+OH-、
[式中、R1〜R4は同一かまたは異なっていてよく、かつ脂肪族基、脂環式基または芳香族基を表す]で示されるような化合物である。例はテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシドおよびテトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシドである。適当な濃度は、イソホロンニトリル1モル当たりテトラアルキルアンモニウムヒドロキシド0.01〜100ミリモル、好ましくは0.05〜20ミリモルである。
【0046】
中空体型コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒を用いてイソホロンニトリルまたはイソホロンニトリルイミンを本発明により水素添加する場合、1つまたは複数の共触媒を使用することも可能である。適当な共触媒は、コバルト、ニッケル、ランタン、セリウムまたはイットリウムの塩、好ましくはコバルトおよびニッケルの塩である。好ましい共触媒量は、コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒1モル当たり、共触媒0.01〜0.5モル、好ましくは0.05〜0.2モルである。共触媒は、無水塩、または結晶水を含有する塩の形、粉末の形、溶液としてまたは懸濁液として、コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒または反応混合物に添加されることができる。
【0047】
イソホロンジアミンは、1工程プロセスにおいてイソホロンニトリルから、ラネーによる中空体型コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒を用いてアミン化水素添加することによって製造することも可能ではあるが、しかし好ましくはない。このプロセスの場合、イソホロンニトリルはアンモニアの存在下に現場でイソホロンニトリルイミンに変換され、イソホロンニトリルイミンは次にさらにイソホロンジアミンへと水素添加される。1工程プロセスは、好ましくは固定床反応器中で連続的に、反応器が流動床反応器として使用されるような方法で実施される(例えば、欧州特許第0659734号明細書、参照)。
【0048】
【実施例】
使用例:
3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノン(イソホロンニトリル、IPN)から、3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキシルアミン(イソホロンジアミン、IPDA)を2工程の方法において製造する場合、触媒をその触媒の有効性に関して試験する。方法は本質的にドイツ連邦共和国特許第19540191C1号明細書中に記載されている。
【0049】
この場合、第1工程ではイミン化触媒とアンモニアの存在下およびメタノールの添加下に、イソホロンニトリルを少なくとも部分的に3−シアノ−3,5,5−トリメチルシクロヘキサミンに変換し、かつ第2工程では水素添加触媒によって、100℃の温度および6MPaの圧力で、水素を用いてアミン化水素添加する。
【0050】
IPDAを製造する各工程を、ドイツ連邦共和国特許第19540191C1号明細書中に記載された処理方法とは相異して、別々の反応器中で実施する。しかし2つの反応器を直列状に接続しておいた。反応器を別々の油加熱器によって適度の温度にした。
【0051】
第1反応管は20mmの内部直径および250mmの長さを有しており、およびイミン化触媒としてスルホネート基を含有するオルガノポリシロキサン(粒度0.4〜1.4mm;見掛密度525g/リットル)30mlを充填しておいた(ドイツ連邦共和国特許出願第19627265.3号、参照)。
【0052】
水素添加反応器は、17mmの内部直径および350mmの長さを有しており、かつ各試験の際にはそれぞれ試験すべき触媒150mlを充填する。
【0053】
第1反応器の温度を35℃に、および第2反応器内の温度を100℃に調節する。2つの反応器内の圧力は6MPaである。
【0054】
IPN(15質量%)、アンモニア(30質量%)とメタノール(55質量%)とからなる装入溶液を、80ml/hの物質流を用いて下から、第1反応管を通してポンプで汲み上げ;この場合に得られるイミン化された反応混合物は、そこから第2反応器上に流れる。水素を上から第2反応管内へと、36リットル/hの流動容量流を用いて導入し、反応器はすなわち流動床反応器として運転する。生成液を、反応器の下、分離槽中で捕集する。
【0055】
捕集した生成混合物を、IPDAおよび相応する副生成物上でガスクロマトグラフィー法により試験する。試験結果を第1表中にまとめた。
【0056】
例1
Co 50%/Al 50%からなる合金800gを、ポリビニルアルコール5質量%およびグリセリン1.25質量%の含量を有する水溶液1000ml中に懸濁することによって、被覆溶液を製造する。
【0057】
次にこの懸濁液を約2mmの範囲内のポリスチロール球2000ml上に噴霧するが、一方でこれらは上に向けた空気流中で懸濁した。
【0058】
前記の溶液をポリスチロール球に被覆した後、次に球は上向きに流れる空気中、80℃までの温度で乾燥させる(さらに高い温度を使用してもよい)。
【0059】
この乾燥し、被覆したポリスチロール球の半分に、合金溶液をさらに被覆する。第2層のための溶液は、ポリビニルアルコール5質量%およびグリセリン1.25質量%の含量を有する水溶液1000ml中に懸濁した、Co 50%/Al 50%からなる合金800gから形成される。次にこの懸濁液を、前記の、Co/Alで前被覆しかつ乾燥させたポリスチロール球1000ml上に噴霧し、一方でこれらは上に向けた空気流中で懸濁した。第2被覆は、他の金属を含有し、および/または種々の粒度分布を有するもう1つの合金を用いて行ってもよく、その結果、相応する触媒的中空の球体は、特別な性質、例えば、特に形成された被覆のための2方式の金属分布および/または細孔分布を示すことができる。
【0060】
前述の溶液をポリスチロール球に被覆した後、次に、ポリスチロールを焼きつくし、かつ合金粒子を焼結するため、制御された窒素/空気流中で700℃に加熱する。次に中空の球体を、20質量%の苛性ソーダ液中、80℃、1.5時間で活性化する。得られた活性化した中空の球体は、約3mmの範囲内の直径、約700μmの被覆厚さおよび0.80g/mlの見掛密度を有する。
【0061】
水素泡の発生から視覚的に見られるように、触媒は活性水素の大きなレザバーを有する。
【0062】
既に前述された使用例に従い、IPDA製造に関する、活性化されたコバルト中空の球体(触媒B1)の試験は、蒸留による後処理後、94.4%のIPDA−収量および99.9%のIPDA−純度を示した。
【0063】
比較例1:
商業的に常用のコバルト−担持触媒(ケイ酸塩上にCo)を水素添加触媒として、既に前述した使用例に従いIPDAの製造に関して試験した。この触媒(B1)は、蒸留による後処理後、例1により90.2%のIPDA−収量および99.75%のIPDA−純度を示した。
【0064】
【表1】
【0065】
【発明の効果】
アミン化水素添加によってイソホロンニトリルからイソホロンジアミンを製造するための本発明による方法は、次の利点を有する:
本発明により使用される、ラネー型の中空体型コバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒は、従来使用されたラネー触媒よりも明らかに小さい見掛密度を有する。したがって、イソホロンジアミンを製造する場合、従来公知の方法の場合よりも本質的に少ない触媒材料が必要とされる。
【0066】
触媒材料が明らかに少ない量であるにもかかわらず、イソホロンジアミンの製造は、高い変換率、極めて良好な収量および極めて良好な空時収量とともに実施されることができる。
【0067】
より少ない触媒材料が必要とされるので、イソホロンジアミン製造の際に使用される反応器のための工業的出費は減少する。このことは、例えば使用されるコバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒の質量が少ないことによって証明されている。
Claims (21)
- 有形ラネー触媒を使用する場合に、少なくともアンモニア、水素の存在下にアミン化水素添加することによって、イソホロンニトリル、イソホロンニトリルイミン、またはイソホロンニトリルおよび/またはイソホロンニトリルイミンを含有する混合物からイソホロンジアミンを製造する方法において、ラネー触媒が中空体の形で存在することを特徴とする、イソホロンジアミンの製造法。
- イミン化触媒および/または有機溶剤の存在下または不在下に、イソホロンニトリルとアンモニアとを少なくとも部分的にイソホロンニトリルイミンに変換する第1工程、および第1工程の反応混合物を20〜150℃の範囲内の温度および0.3〜50MPaの範囲内の圧力でアミン化水素添加する第2工程を含む2工程で方法を実施する、請求項1記載の方法。
- ラネー触媒が中空の球体の形で存在する、請求項1または2記載の方法。
- 使用されるラネー触媒の見掛密度が0.3〜1.3g/mlの範囲内である、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- 使用される触媒体が、0.5〜20mmの範囲内の直径を有する、請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
- 使用される触媒体が、0.1〜7.0mmの範囲内の殻厚さを有する、請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
- 本方法において使用される触媒体が結合剤を含有しない、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
- 本方法において使用される触媒体が無機結合剤を含有する、請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
- 使用されるコバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒に、周期律表の3Bないし7B族、8族および1B族からの元素、殊にクロム、マンガン、鉄、バナジウム、タンタル、チタン、タングステン、モリブデン、レニウムおよび/または白金族金属をドープする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- 使用されるコバルト触媒、ニッケル触媒、銅触媒および/または鉄触媒に、周期律表の1A族、2A族、2B族および/または3A族からの元素および/またはゲルマニウム、錫、鉛、アンチモンおよび/またはビスマスをドープする、請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- イソホロンニトリルのイミン化を、イミン化触媒および/またはアルコールおよび/またはエーテルの存在下に実施する、請求項2から10までのいずれか1項記載の方法。
- アミン化水素添加を、固定床反応器または懸濁液反応器内で連続運転中に実施する、請求項2から11までのいずれか1項記載の方法。
- アミン化水素添加を流動床法で実施し、この場合、アミン化水素添加すべき反応混合物が、1つの反応器内または直列状に接続された複数の反応器内で、上昇する温度を用いて配置された1つまたは複数の温度段階を通過する、請求項12記載の方法。
- アミン化水素添加する場合、コバルト塩またはニッケル塩の列からの共触媒が存在する、請求項2から13までのいずれか1項記載の方法。
- アミン化水素添加する場合、水素を過剰量では添加しない、請求項2から14までのいずれか1項記載の方法。
- 全プロセスまたはプロセスの個々の工程を回分法で実施する、請求項2から11までのいずれか1項記載の方法。
- アミン化水素添加する場合、塩基性材料、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ土類金属水酸化物または水酸化アンモニウムが存在する、請求項1から16までのいずれか1項記載の方法。
- 本方法を、イミン化触媒の不在下または存在下、および有機溶剤の不在下に、イソホロンニトリルとアンモニアとを少なくとも部分的にイソホロンニトリルイミンに変換する第1工程、および第1工程の反応混合物を有機溶剤の不在下に60〜150℃の範囲内の温度および5〜50MPaの範囲内の圧力でアミン化水素添加する第2工程を含む2工程で実施する、請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- ラネーによるニッケルを基礎とする水素添加触媒が中空体の形で存在する、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
- ラネーによる銅および/または鉄を基礎とする水素添加触媒が中空体の形で存在する、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
- ラネーによるコバルトを基礎とする水素添加触媒が中空体の形で存在する、請求項1から18までのいずれか1項記載の方法。
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