JP4125304B2 - プレススルーパック及び分割錠剤の調剤方法 - Google Patents
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収納本体102は、一般に、ポリ塩化ビニルやポリプロピレンや環状ポリオレフィンなどの合成樹脂によって製されており、板状部102b、・・・、102bによって連結され、通常、収納すべき固形物T、・・・、Tの形状に応じて形成された複数の収納凹所102a、・・・、102aを有した形状となっている。
そして、プレススルーパック101は、収納本体102の複数の収納凹所102a、・・・、102aの各々内に、固形物T、・・・、Tを収納させた状態で、封緘シート105の接着剤層104と収納本体102の板状部102b、・・・、102bとが接着されて、収納本体102が封緘シート105により密封されて構成されている。
基材(3)と、前記基材(3)の片側表面上に設けられた接着剤層(4)とを有する封緘シート(5)とを備え、
前記収納本体(2)の複数の収納凹所(2a)の各々に、固形物(T)を収納させた状態で、前記封緘シート(5)の接着剤層(4)と前記収納本体(2)の板状部(2b)とが接着されて、前記収納本体(2)が前記封緘シート(5)により密封されており、
前記封緘シート(5)は、固形物(T)を収納した収納凹所(2a)の外面となる凸部(2c)を指で押したときには、前記封緘シート(5)の接着剤層(4)と前記収納本体(3)の板状部(2b)との接着部において、浮きや剥がれを生じることなく、前記収納凹所(2a)を密封している前記封緘シート(5)の部分を破断させて、固形物(T)を取り出すことができ、且つ、
前記収納本体(2)から容易に剥離できるように前記収納本体(2)の板状部(2b)に接着されている、プレススルーパック。
2.前記固形物(T)が分割錠剤であることを特徴とする、前記1.に記載のプレススルーパック。
3.前記封緘シート(5)と前記収納本体(2)の板状部(2b)との接着強度が、T剥離試験を剥離速度200mm/分で行った場合、0.9N/15mm幅以上3.1N/15mm幅以下であることを特徴とする、前記1.又は2.に記載のプレススルーパック。
4.前記封緘シート(5)と前記収納本体(2)の板状部(2b)との接着強度が、T剥離試験を剥離速度100mm/分で行った場合、4.2N/15mm幅以上7.0N/15mm幅以下であることを特徴とする、前記1.又は2.に記載のプレススルーパック。
5.前記封緘シート(5)の接着剤層(4)を形成する接着剤に接着成分に接着力低下成分が配合されていることを特徴とする、前記1.〜4.のいずれかに記載のプレススルーパック。
6.前記封緘シート(5)の接着剤層(4)が、前記封緘シート(5)の片側の表面上に、部分塗工されていることを特徴とする、前記1.〜5.のいずれかに記載のプレススルーパック。
7.基材(3)と、前記基材(3)の片側表面上に設けられた接着剤層(4)とを備え、板状部(2b)によって連結された複数の収納凹所(2a)を有する収納本体(2)の板状部(2b)に前記接着剤層(4)を接着させて、前記収納本体(2)を密封するために用いるプレススルーパック用封緘シート(5)において、
固形物を収納した収納凹所(2a)の外面となる凸部(2c)を指で押したときには、前記封緘シート(5)の接着剤層(4)と前記収納本体(2)の板状部(2b)との接着部において、浮きや剥がれを生じることなく、前記収納凹所(2a)を密封している前記封緘シート(5)の部分を破断させて、固形物を取り出すことができ、且つ、
前記収納本体(2)から容易に剥離できるように前記収納本体(2)の板状部(2b)に接着するようにされている、プレススルーパック用封緘シート。
8.前記封緘シート(5)と前記収納本体(2)の板状部(2b)との接着強度が、T剥離試験を剥離速度200mm/分で行った場合、0.9N/15mm幅以上3.1N/15mm幅以下となるように調整されていることを特徴とする、前記7.に記載のプレススルーパック用封緘シート。
9.前記封緘シート(5)と前記収納本体(2)の板状部(2b)との接着強度が、T剥離試験を剥離速度100mm/分で行った場合、4.2N/15mm幅以上7.0N/15mm幅以下となるように調整されていることを特徴とする、前記7.に記載のプレススルーパック用封緘シート。
10.前記2.記載のプレススルーパック(1)を平板上に載置し、
前記平板上に載置されたプレススルーパック(1)の上方から、平板を用いて、均等な力を前記プレススルーパック(1)に加えることにより、前記プレススルーパック(1)の収納本体(2)の収納凹所(2a)の各々の中に収納された全ての分割錠剤(T)を分割し、その後、封緘シート(5)を収納本体(2)から剥してめくり上げ、収納本体(2)の収納凹所(2a)の各々内に存在する分割された錠剤の全てを、一度に採取することを特徴とする、錠剤の調剤方法。
分割錠剤は、プレススルーパックの収納本体の収納凹所のいずれかに、1以上収納されていればよい。また、分割錠剤は、収納凹所内に、分割錠剤の割線が設けられた表面が、収納本体側を向くように収納されていてもよく、分割錠剤の割線が設けられた表面に対向する表面が収納本体側を向くように収納されていてもよく、更には、分割錠剤の割線が設けられた表面が、収納本体側を向くように収納されたものと、分割錠剤の割線が設けられた表面に対向する表面が収納本体側を向くように収納されたものとの両者が、任意に混在するように収納本体の収納凹所の各々に収納されていてもよい。
また、このような分割錠剤は、裸錠(素錠)であっても、裸錠の表面に、適当なコーティング剤の剤皮が施されたコーティング錠であってもよい。
また、分割錠剤の直径は、3mm以上30mm以下であることが好ましく、更に好ましくは、5mm以上12mm以下である。
また、分割錠剤を製造するときの打錠圧は、分割錠剤を分割する時の厚さ方向の押圧が、50N以下となるように調整することが好ましく、更に好ましくは、15N以上40N以下である。
ここに、本明細書で用いる単位「N/15mm幅」は、収納本体と封緘シートとを接着し、その後、収納本体と封緘シートとの接着部を15mm幅に切断し、これをテスト用試料として、T剥離試験をしたときの剥離強さを意味する。
又、本明細書で用いる用語「T剥離試験」は、JIS K6845に準じた試験を意味する。
また、上記範囲を超えると、収納本体の固形物を収納した収納凹所の外面となる凸部を、封緘シート方向へ、指で押し出して、封緘シートを破断して固形物を取り出す際に、固形物が取り出された収納凹所の外側の封緘シートの接着剤層と収納本体の板状部との接着部において、封緘シートの収納本体と封緘シートとの間に、剥がれや浮きが生じないものの、封緘シートを剥してめくり上げ、収納本体から封緘シートを引き剥がすことが困難であり、これを無理に引き剥そうとすると、封緘シートの一部が破断して好ましくない。
また、上記範囲を超えると、収納本体の固形物を収納した収納凹所の外面となる凸部を、封緘シート方向へ、指で押し出して、封緘シートを破断して固形物を取り出す際に、固形物が取り出された収納凹所の外側の封緘シートの接着剤層と収納本体の板状部との接着部において、封緘シートの収納本体と封緘シートとの間に、剥がれや浮きが生じないものの、封緘シートを剥してめくり上げ、収納本体から封緘シートを引き剥がすことが困難であり、これを無理に引き剥そうとすると、封緘シートの一部が破断して好ましくない。
即ち、前記7.に記載のプレススルーパック用封緘シートは、基材と、基材の片側表面上に設けられた接着剤層とを備え、板状部によって連結された複数の収納凹所を有する収納本体の板状部に接着剤層を接着させて、収納本体を密封するために用いるプレススルーパック用封緘シートにおいて、固形物を収納した収納凹所の外面となる凸部を指で押したときには、封緘シートの接着剤層と収納本体の板状部との接着部において、浮きや剥がれを生じることなく、収納凹所を密封している封緘シートの部分を破断させて、固形物を取り出すことができ、且つ、収納本体から容易に剥離できるように前記収納本体の板状部に接着するようにされている。
前記8.に記載のプレススルーパック用封緘シートは、前記7.に記載のプレススルーパック用封緘シートの封緘シートと収納本体の板状部との接着強度が、T剥離試験を剥離速度200mm/分で行った場合、0.9N/15mm幅以上3.1N/15mm幅以下となるように調整されていることを特徴とする。
尚、封緘シートと収納本体の板状部との接着強度は、T剥離試験を剥離速度200mm/分で行った場合、1.3N/15mm幅以上2.7N/15mm幅以下となるように調整されていることが、より好ましい。
前記9.に記載のプレススルーパック用封緘シートは、請求項7に記載のプレススルーパック用封緘シートの封緘シートと収納本体の板状部との接着強度が、T剥離試験を剥離速度100mm/分で行った場合、4.2N/15mm幅以上7.0N/15mm幅以下となるように調整されていることを特徴とする。
尚、封緘シートと収納本体の板状部との接着強度は、T剥離試験を剥離速度100mm/分で行った場合、4.8N/15mm幅以上6.5N/15mm幅以下となるように調整されていることがより好ましい。
図1は、本発明に係るプレススルーパックの一例を模式的に示す断面図であり、このプレススルーパック1は、収納本体2と、封緘シート5とを備え、封緘シート5の接着剤層4が収納本体2の板状部2b、・・・、2bに接着された構造になっている。
収納本体2は、通常、収納すべき固形物T、・・・、Tの形状に応じて、加熱成形して、複数の収納凹所2a、・・・、2aが、板状部2b、・・・、2bで連結された形状となっている。
封緘シート5の基材3の材料としては、収納本体2の収納凹所2a、・・・、2aの各々内に収容される固形物T、・・・、Tを密封でき、且つ、収納本体2の収納凹所2a、・・・、2aの外面となる凸部2c、・・・、2cの各々を、封緘シート5方向へ、押圧すれば、収納凹所2a、・・・、2aの各々に収容された固形物T、・・・、Tの各々によって容易に破断する材料であれば、一般に、包装材として使用されている種々の材料を用いることができ、そのような材料としては、例えば、アルミニウム箔、グラシン紙、破断させやすくするための充填剤を含有させた合成樹脂シート、紙等を、その好ましい例として挙げることができる。
この合成樹脂は、ポリ塩化ビニル、ポリプロピレン、ポリスチレン、線状ポリオレフィン等の熱可塑性合成樹脂が好適に使用される。
また、合成樹脂に含有させる充填剤としては、例えば、酸化珪素、珪酸マグネシウム、二酸化チタン、亜鉛華、炭酸カルシウム、アルミナ、タルク等、種々のものを使用でき、平均粒径が、1μm以上10μm以下のものを、5重量%以上15重量%以下、好ましくは、5重量%以上70重量%以下を合成樹脂中に混入する。
接着剤を構成する成分によって、接着強度を調整する場合には、接着成分に、適当量の接着低下成分を配合するようにする。
具体的には、接着成分は、収納本体2と封緘シート5の基材3とを接着できる成分であれば、何でもよく、例えば、ヒートシールが可能な熱可塑性樹脂であっても、コールドシールが可能なコールドシール接着剤であってもよい。
ここに、「コールドシール接着剤」は、部材と部材とを貼着する際に、部材と部材とを加圧するだけで接着することができる接着剤をいう。
そのような物質としては、例えば、シリコーン樹脂、フッ素樹脂等の離型剤等として用いられる樹脂や、アクリル樹脂、線状ポリエステル樹脂等をその好ましい例として挙げることができる。
また、酸化珪素、珪酸マグネシウム、二酸化チタン、亜鉛華、炭酸カルシウム、アルミナ、タルク等の充填剤等として用いられる微粉末も、その好ましい例として挙げることができる。
この場合は、封緘シート5の基材3へ接着剤を、全面塗工したり、部分塗工したりするようにしたり、また、封緘シート5の基材3へ塗工する接着剤の単位面積当りの塗工量を調整をしたりすることで、所望の接着強度を得ることができる。
尚、部分塗工は、例えば、収納本体2の収納凹所2aの各々内に収容される固形物T、・・・、Tの各々を完全に密封することができる限り、封緘シート5の収納本体2に対向する側の表面に、接着剤を、編目状、線状に塗工してもよく、又は、これらの少なくとも2種を組み合わせて塗工してもよい。
(実験例1)
(封緘シート及び封緘シートと収納本体の板状部との接着強度試験用サンプルの作製)
接着成分として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を主成分とする、ポリ塩化ビニル用ヒートシール剤(株式会社リーダー製、商品名:LD830G)を用い、これに、接着力低下成分である、アクリル樹脂(コニシ株式会社製、商品名:KV610)を混合し、その配合比を変えることで、ヒートシール強度(接着強度)を調節した接着剤溶液のサンプルを複数個用意し、これら配合比を変えた接着剤溶液を、厚さ20μmのアルミニウム箔(硬質箔)(封緘シート5の基材3)の表面上に、バーコーター#12を使用し塗布した。
次に、200℃の熱風乾燥機で20秒間乾燥し、アルミニウム箔(封緘シート5の基材3)の表面上に、種々の接着強度を有する接着剤層4を有する、複数の封緘シート5を作製した。
次に、このようにして作製した封緘シート5の各々と、収納本体2としては、ポリ塩化ビニルシート(住友ベークライト株式会社製、商品名:VSS1202)を使用し、ヒートシールバーとして平板を有するヒートシーラ(株式会社安田精機製、テコ式ヒートシーラ)を使用して、温度150℃×圧力3Kg/cm2×時間1秒で熱圧着した。
次に、上記により作製した封緘シート5と収納本体2とを熱圧着したものの各々を15mm幅に切断し、これらを、接着強度測定用サンプルとした。
接着強度の測定は、インストロン型引張り試験機(株式会社島津製作所製、型式名:AGS−100−D)を使用し、剥離強さを測定することにより行った。
測定条件は、JIS K6845に準じて、T剥離試験で行い、剥離速度は、200mm/分で行った。
PTP充填機(CKD株式会社製、型式名:M−1)を使用し、アルミニウム箔(封緘シート5の基材3)上に、上記により作製した接着剤層4を有する封緘シート5の各々と、収納本体2とを熱圧着し、複数のプレススルーパック1を作製した。
収納本体2としては、ポリ塩化ビニルシート(住友ベークライト株式会社製、商品名:VSS1202)を使用し、熟成形により作製した収納凹所2aの各々には、固形物Tとして、4号カプセルを収容し、190℃で熱圧着し、押し出し試験及び剥離試験評価用のサンプルを作製するとともに、収納凹所2aが無い部分を15mm幅に切断し、15mm幅に切断したものについて、上記の封緘シートと収納本体の板状部との接着強度試験を行った。
上記により作製した複数のプレススルーパック1の各々について、収納凹所2aの各々内に収容された4号カプセルを、収納本体2の収納凹所の外面となる凸部2c側(ポリ塩化ビニルシート側)から、封緘シート5方向へ、指で押し、封緘シート5の収納凹所2aの各々内に収容された4号カプセルを、封緘シート5を破って取り出し、このとき、封緘シート5の4号カプセルが取り出された収納凹所2aを密封している領域R1外の、収納本体2の板状部2b、・・・、2bと封緘シート5の接着剤層4との接着部R2に於ける剥がれや浮きの有無を観察した。
評価は、封緘シート5が、4号カプセルを取り出した収納凹所2aの領域R1外の部分R2において、剥がれや浮きを発生していないものを、良好(○)とし、封緘シート5が、4号カプセルを取り出した収納凹所2aの領域R1外の部分R2において、部分的な剥がれや浮きを発生しているものを、やや不良(△)とし、また、封緘シート5が、4号カプセルを取り出した収納凹所2aの領域R1外の部分R2において、大きな剥がれや浮きを発生しているものを、不良(×)として評価した。
押し出し試験で使用したものと同一のプレススルーパック1のサンプルの各々を使用し、封緘シート5を、収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥がした時の封緘シート5の破れの有無を確認した。
評価は、封緘シート5が破れたり切れたりせずに、収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から容易に剥離できたものを、良好(○)、封緘シート5を収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥離した際に、封緘シート5を収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥離は容易にできるものの、封緘シート5が破れたり切れたりしたものを、やや不良(△)、また、封緘シート5を収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥離し難く、且つ、無理に封緘シート5を収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥離しようとした際に、封緘シート5が破れたり切れたりしたものを、不良(×)として評価した。
その結果を表1に示す。
また、同様の試験を更に繰り返した結果、封緘シート5と収納本体2の板状部2bとの接着強度は、1.3N/15mm幅以上2.7N/15mm幅以下となるように調整されていることが、より好ましいことが明らかになった。
尚、表1中に示す補正値は、実測値を解析して得られる回帰曲線上の値を示しており、補正値は、下記計算式により補正した値である。
N=−0.0871X+9.1695(式中のN:補正値)
R2=0.9965(R:信頼限界)
X=KV610の重量%
(封緘シート及びプレススルーパックの作製)
接着成分として、塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体を主成分とする、ポリ塩化ビニル用ヒートシール剤(株式会社リーダー製:商品名LD830G)を用い、これに、接着力低下成分である、アクリル樹脂(コニシ株式会社製、商品名:KV610)を混合し、その配合比を変えることで、ヒートシール強度(接着強度)を調節した接着剤溶液のサンプルを複数個用意し、これら配合比を変えた接着剤溶液を、厚さ20μmのアルミニウム箔(硬質箔)(封緘シート5の基材3)の表面上に、バーコーター#12を使用し塗布した。
次に、200℃の熱風乾燥機で20秒間乾燥し、アルミニウム箔(封緘シート5の基材3)の表面上に、種々の接着強度を有する接着剤層4を有する、複数の封緘シート5を得た。
上記により作製した複数のプレススルーパック1の各々について、収納凹所2aの各々内に収容された7mm径錠剤を、収納本体2の収納凹所の外面となる凸部2c側(ポリ塩化ビニルシート側)から、封緘シート5方向へ、指で押し、封緘シート5の収納凹所2aの各々内に収容された7mm径錠剤を、封緘シート5を破って取り出し、このとき、7mm径錠剤が取り出された収納凹所2aを密封している領域R1外の、収納本体2の板状部2b、・・・、2bと封緘シート5の接着剤層4との接着部R2に於ける剥がれや浮きの有無を観察した。
評価は、封緘シート5が、7mm径錠剤を取り出した収納凹所2aの領域R1外の部分R2において、剥がれや浮きを発生していないものを、良好(○)、封緘シート(アルミニウム箔)5が、7mm径錠剤を取り出した収納凹所2aの領域R1外の部分R2において、部分的な剥がれや浮きを発生しているものを、やや不良(△)、また、封緘シート(アルミニウム箔)5が、7mm径錠剤を取り出した収納凹所2aの領域R1外の部分R2において、大きな剥がれや浮きを発生しているものを、不良(×)として評価した。
押し出し試験で使用したものと同一のプレススルーパック1のサンプルの各々を使用し、封緘シート5を、収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥がした時の封緘シート5の破れの有無を確認した。
評価は、封緘シート5が破れたり切れたりせずに、収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から容易に剥離できたものを、良好(○)、封緘シート5を収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥離した際に、封緘シート5を収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥離は容易にできるものの、封緘シート5が破れたり切れたりしたものを、やや不良(△)、また、封緘シート5を収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥離し難く、且つ、無理に封緘シート5を収納本体(ポリ塩化ビニルシート)2から剥離しようとした際に、封緘シート5が破れたり切れたりしたものを、不良(×)として評価した。
次に、上記により作製したプレススルーパック1の各々について、封緘シート5と収納本体2の板状部2bとの接合部(収納本体2の収納凹所2aが設けられていない部分)R2を15mm幅に切断し、これらを、接着強度測定用サンプルとした。
接着強度の測定は、ストログラフ(TOYOSEIKI社製、型式名:M1)を使用し、剥離強さを測定することにより行った。
測定条件は、JIS K6845に準じて、T剥離試験で行い、剥離速度は、100mm/分で行った。
その結果を表2に示す。
また、同様の試験を更に繰り返した結果、封緘シート5と収納本体2の板状部2bとの接着強度は、4.8N/15mm幅以上6.5N/15mm幅以下となるように調整されていることがより好ましいことが明らかになった。
尚、表2中に示す補正値は、実測値を解析して得られる回帰曲線上の値を示しており、補正値は、下記計算式により補正した値である。
N=−0.1123X+14.882(式中のN:補正値)
R2=0.8968(R:信頼限界)
X=KV610の重量%
表3に示す、乳糖−澱粉を添加剤とする処方の顆粒を、種々の打錠圧により打錠して、割線を有し、直径Dが7mmで、且つ、総重量が130mgの、種々の形状の分割錠剤を作製した。
また、ペイジェントコンプライアンス等の実際の処方を考慮すれば、分割錠剤の直径は、3mm以上30mm以下であることが好ましく、5mm以上12mm以下であることが、更に好ましい。
2 収納本体
2a 収納凹所
2b 板状部
2c 凸部
3 基材
4 接着剤層
5 封緘シート
Claims (6)
- 板状部(2b)によって連結された複数の収納凹所(2a)を有する収納本体(2)と、基材(3)と、前記基材(3)の片側表面上に設けられた接着剤層(4)とを有する封緘シート(5)とを備え、
前記収納本体(2)の複数の収納凹所(2a)の各々に、分割錠剤(T)を収納させた状態で、前記封緘シート(5)の接着剤層(4)と前記収納本体(2)の板状部(2b)とが接着されて、前記収納本体(2)が前記封緘シート(5)により密封されており、
前記封緘シート(5)は、分割錠剤(T)を収納した収納凹所(2a)の外面となる凸部(2c)を指で押したときには、前記封緘シート(5)の接着剤層(4)と前記収納本体(3)の板状部(2b)との接着部において、浮きや剥がれを生じることなく、分割錠剤(T)を取り出すことができるように、前記収納凹所(2a)を密封している前記封緘シート(5)の部分が破断する強度を有し、且つ、
前記封緘シート(5)は、前記収納本体(2)から剥離しようとしたときには、前記封緘シート(5)が破断することなく、容易に剥離できる接着強度で前記収納本体(2)の板状部(2b)に接着されている、プレススルーパック。 - 前記封緘シート(5)と前記収納本体(2)の板状部(2b)との接着強度が、T剥離試験を剥離速度200mm/分で行った場合、0.9N/15mm幅以上3.1N/15mm幅以下であることを特徴とする、請求項1に記載のプレススルーパック。
- 前記封緘シート(5)と前記収納本体(2)の板状部(2b)との接着強度が、T剥離試験を剥離速度100mm/分で行った場合、4.2N/15mm幅以上7.0N/15mm幅以下であることを特徴とする、請求項1に記載のプレススルーパック。
- 前記封緘シート(5)の接着剤層(4)を形成する接着剤に接着成分および接着力低下成分が配合されていることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のプレススルーパック。
- 前記封緘シート(5)の接着剤層(4)が、前記封緘シート(5)の片側の表面上に、部分塗工されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれかに記載のプレススルーパック。
- 請求項1〜4のいずれかに記載のプレススルーパック(1)を平板上に載置し、
前記平板上に載置されたプレススルーパック(1)の上方から、平板を用いて、均等な力を前記プレススルーパック(1)に加えることにより、前記プレススルーパック(1)の収納本体(2)の収納凹所(2a)の各々の中に収納された全ての分割錠剤(T)を分割し、その後、分割錠剤(T)を収納した収納凹所(2a)の外面となる凸部(2c)を指で押して、分割錠剤(T)を取り出すか、または封緘シート(5)を収納本体(2)から剥してめくり上げ、収納本体(2)の収納凹所(2a)の各々内に存在する分割された錠剤の全てを、一度に採取することを特徴とする、分割錠剤の調剤方法。
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