JP4123853B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、複写機、ファクシミリ装置、複写機能・ファックス機能など多機能を有する複合機等の画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
複写機、ファクシミリ装置等の画像形成装置は、各種モードキー、ワンタッチキー、その他の多くの操作キーを有する。これら操作キーについて、何らかの案内メッセージがあれば、非常に便利である。操作キーの案内技術としては、自動販売機において、各キーへの接触を感知して、そのキーの音声案内メッセージを出力するものが開示されている(特開平8−36671号)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した従来の自動販売機のキー音声案内の技術を画像形成装置に適用すれば、各キーの案内を行うことができる。しかしながら、キーの案内は音声メッセージであるため、音声案内メッセージを記憶しておく必要があり、使用する記憶手段の容量が大きくなるという問題がある。
【0004】
この発明は上記問題点に着目してなされたものであって、メッセージ用の記憶手段の容量を少なくしつつ、キーの押し間違いを防止し得る画像形成装置を提供することを目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明の画像形成装置は、操作キーを有する操作部と、表示部とを備えた画像形成装置であって、使用者の指が操作キーに接近したこと、接触したこと、又は操作キーが半押しされたことを検知する検知手段と、ヘルプメッセージデータを操作キーに対応付けて記憶する記憶手段と、検知手段による接近、接触又は半押し検知に基づいて、その操作キーに対応したヘルプメッセージを接近、接触又は半押しが解除されるまで表示部に表示させる制御手段と、を備えている。この発明において、ヘルプメッセージとは、その操作キーを操作(押下)したときに実行される処理内容である。
【0006】
この画像形成装置では、例えば、通信モード及びコピーモードを含む複数のモードが切替自在であり、前記記憶手段には、各モード毎にヘルプメッセージを操作キーに対応付けて記憶すると良い。この画像形成装置では、同じ操作キーでもモードが異なれば、操作時に実行される処理は異なるものとなる。
【0007】
また、この発明の他の画像形成装置は、宛先情報を1つの操作で指定するための操作キーを有する操作部と、表示部とを備えた画像形成装置であって、使用者の指が操作キーに接近したこと、接触したこと、又は操作キーが半押しされたことを検知する検知手段と、宛先情報を操作キーに対応付けて記憶する記憶手段と、検知手段による接近、接触又は半押し検知に基づいて、その操作キーに対応した宛先情報を接近、接触又は半押しが解除されるまで表示部に表示させる制御手段と、を備えている。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、実施の形態により、この発明をさらに詳細に説明する。この発明の画像形成装置の一実施形態である複合機の構成例であるブロック図を図1に示す。この実施形態複合機は、主制御部(CPU)1と、NCU(網制御部)2と、MODEM3と、スキャナ4と、画像処理部5と、操作部6と、表示部(LCD)7と、LANI/F8と、ROM9と、RAM(SRAM等)10と、画像メモリ(DRAM等)11と、CODEC(符号化・復号化器)12と、プリンタ(画像記録部)13と、を備えている。
【0010】
主制御部1は、ROM9に書き込まれている制御プログラムに従い、RAM10を作業領域として装置の全体制御を実行する。また、主制御部1は、検知手段による指の操作キーへの接近、接触、又は半押し検知に応答して、その操作キーに対応するヘルプメッセージを表示部7に表示させる機能を有する。NCU2は、主制御部1により制御されて、回線Lと当該複合機との接続を制御するとともに、通信相手の電話番号に応じたダイヤルパルスを送出する機能及び着信を検出する機能を有する。なお回線Lは、一般公衆電話回線網(PSTN)に接続されている。MODEM3は、送受信データの変復調、具体的には本来はデジタル信号である送信データをアナログの音声信号に変調してNCU2を介して回線Lに送出し、また逆に回線LからNCU2を介して受信したアナログの音声信号をデジタル信号に復調する。
【0011】
スキャナ4は、所定の読み取り線密度で原稿画像を光学的に読み取って画情報を得る。画像処理部5は、スキャナ4で得た画情報に対し、2値化、シェーディング補正等の画像処理を行う。操作部6は、FAXモード(通信モード)、コピーモード、スキャナモード等の複数のモードを切り替えるモード切替キー、スタートキー、ワンタッチキー、テンキーなど、各種の操作キーを有する。また、操作部6には操作キーに対応して、使用者の指がキーに接近し、接触し、あるいは半押しした場合に、これを検知するセンサ(接近・接触・半押し検知手段)を備えている。これらのセンサは、操作キーのヘルプメッセージを表示部7に表示させるためのものであるから、接近検知手段、接触検知手段、半押し検知手段のいずれか1つを備えておれば良い。
【0012】
ここで、接近検知手段は、例えば指の接近による温度上昇を検知する温度センサ(赤外線センサ等)を使用できる。また、接触検知手段は、例えばキー表面に設けた圧電素子を使用することができる。また、指の接触による温度上昇を検知する温度センサ(赤外線センサ等)を使用できる。また、半押し検知手段は、特開平8−36671号公報の図4に示す如き、2段スイッチを使用することができる。
【0013】
表示部7は、操作部6のキー操作により入力された電話番号、FAX番号等を表示する。更に、使用者の指がキーに接近し、接触し、あるいは半押しした場合、これを検知し、この検知に対応した各キーのヘルプメッセージの文字情報を表示する。LANI/F8は、装置をLAN14に接続するためのものである。LAN14におけるTCP/IPプロトコルを制御して、TCP/IP上でのSMTP、MINE、POPの各プロトコルによる電子メールの送受信を主制御部1が行えるようにするものである。
【0014】
ROM9は、この複合機全体の動作を制御するためのプログラム等を予め格納してある。RAM10は、主制御部1による制御に必要なデータ及び制御動作時に一時記憶が必要なデータ等を記憶する。このRAM10は、FAXモードにおけるヘルプメッセージテーブル10a、コピーモードにおけるヘルプメッセージテーブル10b、スキャナモードにおけるヘルプメッセージテーブル10c用の記憶領域を有する。図3は、FAXモードのヘルプメッセージテーブル10aの内容を例示したものであり、スタートキーに対応付けて「送信を開始するボタンです」の文字メッセージを記憶しており、更にワンタッチキー1に対応付けて宛先情報である「ABC会社」、ワンタッチキー2に対応付けて宛先情報である「DEF商事」、ワンタッチキー3に対応付けて「そのワンタッチキーには宛先が登録されておりません」、ワンタッチキー4に対応付けて「03−1234−5678」の文字メッセージを記憶している。図4、図5にコピーモードのヘルプメッセージテーブル10b、スキャナモードのヘルプメッセージテーブル10cを例示しており、同じスタートキーに対してでも、それぞれ「コピーを開始するボタンです」、「読み取りを開始するボタンです」のように異なる文字メッセージを記憶している。画像メモリ11は、スキャナ4で読み取った原稿の画情報をメモリ送信するために一時的に蓄積したり、受信した画情報をプリンタ13により記録するまで一時的に蓄積する。
【0015】
CODEC12は、送信画像データをG3ファクシミリに適合する符号化方式(MH、MR、MMR等)で符号化圧縮し、また受信画像データを所定の復号化方式で復号伸張する。プリンタ13は、受信画データ、スキャナ4が読み取った原稿の画情報、また画像メモリ11に記憶された画データを用紙に印字することにより記録してハードコピー出力を行う。
【0016】
次に、図2に示すフロー図を参照して、実施形態複合機のヘルプメッセージの表示処理について説明する。ステップST1において、操作キーに対する接近、接触又は半押しを検知したか否かを判定する。操作部6のいずれかの操作キーに使用者の指が接近、接触し、あるいは操作キーが半押しされたことが、接近検知センサ、接触検知センサ、あるいは半押しセンサで検知されると、ステップST2へ移行する。一方、接近、接触又は半押しのいずれもが検知されない場合は、ステップST7へ移行する。
【0017】
ステップST2においては、設定されているモードを認識する。モードの認識は、操作部6のモード切替キーにより「FAXモード」、「コピーモード」、「スキャナモード」のいずれが選択されているかにより認識できる。次に、ステップST3へ移行する。ステップST3においては、モードに応じたRAM10のヘルプメッセージテーブルを参照し、ヘルプメッセージを抽出する。例えば、FAXモードに設定されている場合に、使用者の指が、例えばワンタッチキー1に接近、接触あるいはワンタッチキー1が半押しされた場合を想定すると、図3に例示するFAXモードのヘルプメッセージテーブル10aを参照する。そして、ワンタッチキー1に対応するヘルプメッセージ「ABC会社」を抽出する。次に、ステップST4へ移行する。
【0018】
ステップST4においては、抽出したワンタッチキー1に対応するヘルプメッセージ「ABC会社」を表示部7に表示する。ここでは、ワンタッチキーに応じたヘルプメッセージ宛先情報がヘルプメッセージテーブルから読み出され、表示部7に表示されるが、図3に例示するワンタッチキー4のように、電話番号しか登録されていない場合は、ダイヤル番号が表示される。また、宛先の登録がない場合は「何も表示しない(表示内容を変更しない)」か、図3に例示するワンタッチキー3のように「そのワンタッチキーには宛先が登録されておりません」を表示する。また、「宛先登録がない」旨のブザー(ピッピッというナック音)を鳴動させても良い。
【0019】
続いて、ステップST5へ移行する。ステップST5においては、接近、接触又は半押しを解除したか否かを判定する。接近、接触又は半押しが解除されていないと、ステップST4へ戻り、ヘルプメッセージ(上記例では「ABC会社」)の表示が継続される。一方、ステップST5において、接近、接触又は半押しが解除されると、ステップST6へ移行する。ステップST6においては、表示部7に表示されているヘルプメッセージ(「ABC会社」)を消す。このように、ヘルプメッセージは接近、接触又は半押しが解除されると消される。使用者は、表示部7に表示されるヘルプメッセージにより、操作キーがいかなるキーであるか認識することができる。ステップST6に続いて、ステップST7へ移行する。
【0020】
ステップST7においては、操作キーが押下されたか否か、つまり操作キーの本入力がなされたか否かを判定する。操作キーが押下された場合には、ステップST8へ移行する。一方、操作キーが押下されていないと、ステップST1へ戻る。ステップST8においては、設定されているモードを認識する。FAXモード、コピーモード、スキャナモードのうち、上記例ではFAXモードが認識される。次に、ステップST9へ移行する。ステップST9においては、そのモードにおけるキー入力に応じた処理を実行する。上記例ではFAXモードにおけるワンタッチキー1の操作で宛先情報として「ABC会社」が指定される。
【0021】
なお、上記実施形態では、操作キーへの接近、接触、又は半押し検出で、その操作キーに対応するヘルプメッセージを表示するようにしているが、ヘルプメッセージを表示させる操作キーとは異なる所定のキー(メッセージ表示指示キー)を押下したまま、操作キーを押下すると、その操作キーに対応するヘルプメッセージが表示されるようにしても良い。
【0022】
この実施形態で「押下」とは、使用者がキーを完全に押し切ること(それ以上押し下がらない位置まで押し込むこと)であり、接近、接触、半押しとは異なるものである。
【0023】
【発明の効果】
請求項1に係る発明によれば、使用者の指が操作キーに接近したこと、接触したこと、又は操作キーが半押しされたことを検知する検知手段と、ヘルプメッセージデータを操作キーに対応付けて記憶する記憶手段と、検知手段による接近、接触又は半押し検知に基づいて、その操作キーに対応したヘルプメッセージを接近、接触又は半押しが解除されるまで表示部に表示させる制御手段とを備えているので、メッセージのテキストデータを記憶手段に記憶していれば良く、ヘルプメッセージの記憶容量が音声出力の場合より少なくて良い。特に記憶すべきヘルプメッセージの多くなる多機能装置(複合機)において有効である。
【0024】
請求項2に係る発明によれば、通信モード及びコピーモードを含む複数のモードが切替自在であり、前記記憶手段には、各モード毎にヘルプメッセージを操作キーに対応付けて記憶しているので、モードに応じて適切なヘルプメッセージを表示できる。
【0025】
また、請求項3に係る発明によれば、使用者の指が操作キーに接近したこと、接触したこと、又は操作キーが半押しされたことを検知する検知手段と、宛先情報を操作キーに対応付けて記憶する記憶手段と、検知手段による接近、接触又は半押し検知に基づいて、その操作キーに対応した宛先情報を接近、接触又は半押しが解除されるまで表示部に表示させる制御手段とを備えているので、請求項1の発明と同様の効果が得られる上に、宛先指定を簡単且つ確実に行うことができる。例えば、宛先指定後のスタートキー押下によるスタート指示を省略でき、ワンタッチキーを押すだけで送信できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態である複合機の構成を示すブロック図である。
【図2】同実施形態複合機のヘルプメッセージの表示処理を説明するためのフロー図である。
【図3】同実施形態複合機のFAXモードのヘルプメッセージテーブルを説明する図である。
【図4】同実施形態複合機のコピーモードのヘルプメッセージテーブルを説明する図である。
【図5】同実施形態複合機のスキャナモードのヘルプメッセージテーブルを説明する図である。
【符号の説明】
1 主制御部
2 NCU
3 MODEM
4 スキャナ
5 画像処理部
6 操作部
7 表示部
8 LANI/F
9 ROM
10 RAM
10a FAXモードヘルプメッセージテーブル
10b コピーモードヘルプメッセージテーブル
10c スキャナモードヘルプメッセージテーブル
11 画像メモリ
12 CODEC
13 プリンタ

Claims (3)

  1. 操作キーを有する操作部と、表示部とを備えた画像形成装置であって、
    使用者の指が操作キーに接近したこと、接触したこと、又は操作キーが半押しされたことを検知する検知手段と、
    ヘルプメッセージデータを操作キーに対応付けて記憶する記憶手段と、
    検知手段による接近、接触又は半押し検知に基づいて、その操作キーに対応したヘルプメッセージを接近、接触又は半押しが解除されるまで表示部に表示させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
  2. 通信モード及びコピーモードを含む複数のモードが切替自在であり、前記記憶手段には、各モード毎にヘルプメッセージが操作キーに対応付けて記憶されていることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
  3. 宛先情報を1つの操作で指定するための操作キーを有する操作部と、表示部とを備えた画像形成装置であって、
    使用者の指が操作キーに接近したこと、接触したこと、又は操作キーが半押しされたことを検知する検知手段と、
    宛先情報を操作キーに対応付けて記憶する記憶手段と、
    検知手段による接近、接触又は半押し検知に基づいて、その操作キーに対応した宛先情報を接近、接触又は半押しが解除されるまで表示部に表示させる制御手段と、
    を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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