JP4123024B2 - 車体下部構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は自動車の車体下部構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の自動車の車体下部構造の中には、断面台形状に形成したトンネル部の両側縦壁部の上部と下部に、それぞれ車両前後方向に延在する補強部材(アッパ,ロアリインフォースメント)を設け、前面衝突時にキャビン前方から入力する荷重の伝達分散効率を高められるようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−119151号公報(第2−3頁、第1図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる従来の車体下部構造は、前面衝突時の前方からの入力荷重を分散する補強部材がトンネル部の縦壁部の上下に大きくオフセットして配置しているため、この縦壁部にはモーメントが発生する。
【0005】
このため、十分な荷重伝達能力を確保するためには、トンネル部の上側に沿って配置した台形状の補強板(シフトレバーリインフォースメント)の強度を高める必要があり、前記補強部材を設けたことによる重量増と相俟って車体重量の軽量化が困難になる。
【0006】
そこで、本発明は重量の大幅な増大を抑制しつつ、トンネル部のより一層の荷重伝達効率を向上することができる車体下部構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の車体下部構造にあっては、フロアパネルの車幅方向中央部に車両前後方向に延在するトンネル部を、アッパーパネルとロアーパネルの少なくとも2つのパネルを互いに接合して形成し、このトンネル部の車両前方領域には、トンネル部の天井部および両縦壁部に相当する部位にアッパーパネルとロアーパネルの間に断面逆U字状のU字状閉空間部を構成する一方、前記トンネル部の車両後方領域に、トンネル部の天井部に相当する部位にアッパーパネルとロアーパネルとの間に断面矩形状の矩形状閉空間部を設け、U字状閉空間部から矩形状閉空間部に至るロアーパネルの上面の高さ位置を略一致させるとともに、U字状閉空間部から矩形状閉空間部へとロアーパネルの両縦壁面を拡幅しつつ連続的に形状変化させ、アッパーパネルを、矩形状閉空間部でその上面をU字状閉空間部よりも上方に突出させたことを特徴としている。
【0008】
【発明の効果】
本発明によれば、前面衝突等によってトンネル部前方から荷重が入力した場合に、U字状閉空間部や矩形状閉空間部等の閉空間構造を設けたトンネル部がフロアパネルの骨格部材として機能するため、キャビン強度を向上できるとともに、該トンネル部の車両前方領域のU字状閉空間部から車両後方領域の矩形状閉空間部へと連続的に形状変化するため、閉空間構造の連続性を確保して効率良く前後荷重を支持し、ひいては、重量の大幅な増大を抑制しつつ、前後方向の荷重伝達効率を向上することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面と共に詳述する。
【0010】
図1〜図5は本発明にかかる車体下部構造の第1実施形態を示し、図1は本発明の対象とする車両の全体斜視図、図2はキャビン内部のフロアパネル構造を示す斜視図、図3はフロアパネルの要部を示す側面図、図4(a)は図3中A−A線に沿った拡大断面図、図4(b)は図3中B−B線に沿った拡大断面図、図5はフロアパネルの分解斜視図である。
【0011】
この第1実施形態の車体下部構造は図1に示すような車両1に適用され、この車両1は、図2に示すようにフロアパネル10の車幅方向中央部に車両前後方向に延在するトンネル部20を形成してある。
【0012】
車両1のフロントコンパートメント2にはパワーユニットPを搭載してあり、このフロントコンパートメント2の車幅方向両側には車両前後方向に延在する1対のフロントサイドメンバ3を設けてある。
【0013】
前記フロントサイドメンバ3は、その車両後方端部をダッシュパネル5に突当てて結合し、該ダッシュパネル5に沿って下方傾斜してフロアパネル10の下側に廻り込んだエクステンションサイドメンバ4に連設してある。また、フロアパネル10の車幅方向両外側には車両前後方向に延在するサイドシル6を設けてある。
【0014】
左右のサイドシル6の前端部からは、図2に示すようにそれぞれフロントピラー7が立ち上がり、これらフロントピラー7間には、フロントサイドメンバ3の後端部を結合したダッシュクロスメンバ8を設けてある。
【0015】
また、フロアパネル10の車両前後方向略中央部には乗員座席としての前席Sを設置してあり、図3に示すように、この前席Sの車両後方には、車幅方向に延在するリアシートクロスメンバ9を左右両側のサイドシル6に亘って結合してある。
【0016】
ここで、この第1実施形態では前記トンネル部20を、図5に示すように、アッパーパネル11とロアーパネル12の2つのパネルを互いに接合して形成してある。
【0017】
ロアーパネル12はフロアパネル10の全域を構成し、このロアーパネル12の車幅方向中央部を断面台形状にプレス成形してトンネル部20に相当する部分を突出形成する一方、アッパーパネル11は全体を断面台形状にプレス成形して、このアッパーパネル11を、ロアーパネル12のトンネル部20に相当する突設部分の上側を覆うことでトンネル部20を構成してある。
【0018】
また、図4(a)に示すようにこのトンネル部20の車両前方領域には、トンネル部20の天井部21および両縦壁部22に相当した部位にアッパーパネル11とロアーパネル12との間に断面逆U字状のU字状閉空間部23を構成する一方、図4(b)に示すように前記トンネル部20の車両後方領域に、トンネル部20の天井部21に相当する部位にアッパーパネル11とロアーパネル12との間に断面矩形状の矩形状閉空間部24を設けてある。
【0019】
前記U字状閉空間部23から矩形状閉空間部24に至るロアーパネル12の上面12aの高さ位置は略一致させてあるとともに、U字状閉空間部23から矩形状閉空間部24へとロアーパネル12の両縦壁面12bを拡幅しつつ連続的に形状変化させてある。
【0020】
本実施形態ではトンネル部20の車両後方領域の後端部分も断面逆U字状のU字状閉空間部23として形成してあり、従って、ロアーパネル12のトンネル形状部分はその前後方向中間部が拡幅成形されていて、該拡幅部の前後端部がスロープ状に形成されてU字状閉空間部23と矩形状閉空間部24とが連続的に形状変化するようにしてある。
【0021】
また、アッパーパネル11とロアーパネル12は、車両前後方向に連続して形成してある。
【0022】
前記トンネル部20の矩形状閉空間部24の車幅方向両側には、前記前席Sを設置してある。つまり、前席Sは運転席と助手席を備えており、運転席をトンネル部20の片側に、助手席をトンネル部20の他側に設置することになる。
【0023】
また、アッパーパネル11は、矩形状閉空間部24の部分で図3,図5に示すように、その上面11aをU字状閉空間部23よりも上方に突出させてある。
【0024】
前記トンネル部20はフロアパネル10の車両前方端部から車両後方に向かって延在するが、このトンネル部20の車両前方端部に設けた前記U字状閉空間部23の天井部相当部分21aの高さ位置を、フロントサイドメンバ3の車両後方端部と略同位置に設定し、その天井部相当部分21aの車両前方端部をダッシュクロスメンバ8に結合してある。
【0025】
また、トンネル部20の車両後方領域の後端部分に設けたU字状閉空間部23の後端部を、前記リアシートクロスメンバ9に結合してある。
【0026】
以上の構成によりこの第1実施形態の車体下部構造にあっては、前面衝突等によってトンネル部20の前方から荷重Ff(図2参照)が入力した場合に、U字状閉空間部23や矩形状閉空間部24等の閉空間構造を設けたトンネル部20がフロアパネル10の骨格部材として機能するため、キャビン強度を向上できるとともに、車両前方領域のU字状閉空間部23から車両後方領域の矩形状閉空間部24へと連続的に形状変化するため、閉空間構造の連続性を確保して効率良く前後荷重を支持し、ひいては、重量の大幅な増大を抑制しつつ、前後方向の荷重伝達効率を向上することができる。
【0027】
また、トンネル部20は、U字状閉空間部23から矩形状閉空間部24に至るロアーパネル12の上面12aの高さ位置を略一致させてあるので、前後荷重に対してロアーパネル12の上面12a全体が剪断面として機能し、この点からもキャビン強度の更なる向上を図ることができる。
【0028】
更に、トンネル部20はU字状閉空間部23から矩形状閉空間部24へと連続的に形状変化させるにあたって、トンネル部20を構成するロアーパネル12の両縦壁面12bを拡幅しつつ変化させたので、図4(a),(b)に示すように、トンネル部20の内側幅Wは車両前方領域から車両後方領域に向かって広がるため、車両前方領域には比較的細い排気管30を配索し、車両後方領域には大型の触媒装置31を効率良く配置できて、排気系の管路レイアウトを容易にすることができる。
【0029】
ところで、この実施形態では前述した作用効果に加えて、トンネル部20の矩形状閉空間部24の車幅方向両側に前席Sを設置したので、側面衝突等のように車両左右方向からの荷重入力によって、図4(b)に示すように入力側の前席Sが車体中央側に変位して矩形状閉空間部24に干渉することにより、この矩形状閉空間部24が荷重伝達経路として機能するため、横方向の入力に対してもキャビン強度を向上することができる。
【0030】
また、トンネル部20を形成したアッパーパネル12とロアーパネル12を、車両前後方向に連続して形成してあるので、特別な部品を必要とすることなく、かつ、強度を確保しつつ合理的にトンネル部20を構成できるとともに、キャビン内へのトンネル部20の張出しを抑制できるため、キャビン内の空間効率を高めることができる。
【0031】
更に、矩形状閉空間部24の部分ではアッパーパネル11は、その上面11aをU字状閉空間部23よりも上方に突出させたので、この突出した矩形状閉空間部24において矩形断面部の高さを大きくして、側方からの入力に対する前席Sと矩形状閉空間部24との干渉面積を増大できるため、より確実な荷重伝達や荷重分散が可能となる。
【0032】
更にまた、U字状閉空間部23の天井部相当部分21aの高さ位置を、フロントサイドメンバ3の車両後方端部と略同位置に設定し、その天井部相当部分21aの車両前方端部をダッシュクロスメンバ8に結合したので、前面衝突等によって車両前方からフロントサイドメンバ3に入力した荷重を、ダッシュクロスメンバ8を介してトンネル部20の閉空間構造部分で支持できるため、キャビン変形の抑制効果を更に高めることができる。
【0033】
また、矩形状閉空間部24の後方では閉空間構造の後端部を、前席Sの車両後方部分で左右両側のサイドシル6に車幅方向に結合したリアシートクロスメンバ9に結合したので、後面衝突等によって車両後方からサイドシル6やリアサイドメンバ等に入力した荷重を、リアシートクロスメンバ9を介してトンネル部20の閉空間構造部分で支持できるため、この場合にあってもキャビン変形を抑制することができる。
【0034】
図6〜図9は本発明の第2実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図6はキャビン内部のフロアパネル構造を示す斜視図、図7はフロアパネルの成形工程を示す斜視図、図8はフロアパネルの要部を示す側面図、図9(a)は図8中C−C線に沿った拡大断面図、図9(b)は図8中D−D線に沿った拡大断面図である。
【0035】
この第2実施形態の車体下部構造は、図6に示すように、トンネル部20とサイドシル6とを、アッパーパネル11から一体に突設した車幅方向補強部材としての延設部分13によって連結してある。
【0036】
前記延設部分13は、トンネル部20の延在方向(車両前後方向)に対して直角に配置するとともに、この延設部分13の車幅方向外側端部をフロントピラー7の基部7aに連結して、フロアパネル10の車両前端部に配置してある。
【0037】
また、このように延設部分13をフロアパネル10の車両前端部に配置することにより、図8に示すように、この延設部分13をパワーユニットPを搭載支持したサブフレーム14の取付部として兼ねている。
【0038】
即ち、前記サブフレーム14は、フロントコンパートメント2の下部に配置してあり、このサブフレーム14の前端部をフロントサイドメンバ3の前端部下部に結合し、かつ、後端部を前記延設部分13の下側部分に結合してある。
【0039】
ところで、この第2実施形態では図7(a)に示すように、ロアーパネル12はトンネル成形部分25の板厚が最も厚くなるように複数枚、例えば3枚のパネルを接合して形成してある。
【0040】
即ち、前記ロアーパネル12は中央のパネル12dをトンネル形成部分25の面積として、その両側にパネル12cをレーザー溶接等の連続溶接方法により一体に接合し、その後、図7(b)に示すようにトンネル形成部分25をプレス成形して、上面12aおよび両縦壁面12bを形出し、その上からやはりプレス成形したアッパーパネル11を被せて、図9(a),(b)に示すように、U字状閉空間部23および矩形状閉空間部24の閉断面空間を形成して接合している。
【0041】
ところで、図7(b)に示すように前記延設部分13は、アッパーパネル12の両側壁部22の下端部から図9(a)に示すようにロアーパネル12との間に適宜間隔δをおいて一体に突設し、その前側縁を上方に折曲したフランジ部13aをダッシュパネル5に結合するとともに、後側縁を下方に折曲したフランジ部13bをロアーパネル12に結合してある。
【0042】
従って、この第2実施形態の車体下部構造にあっては、トンネル部20とサイドシル6とを延設部分13によって連結したので、この延設部分13を介してトンネル部20とサイドシル6との間で荷重の伝達および分散が可能となるため、衝突時に入力した荷重の分散効率が向上し、これによって局部的な応力集中を抑制できるため、フロアパネル10や各メンバの薄肉化を図って車体の軽量化を達成することができる。
【0043】
また、前記延設部分13をトンネル部20の延在方向に対して直角に配置したので、延設部分13の長さを最短として車体の軽量化に寄与するとともに、特に、側方からの入力に対して延設部分13が軸部材として機能するため、側方から入力する荷重の支持効率が向上する。
【0044】
更に、延設部分13をフロントピラー7の基部に連結して、フロアパネル10の車両前端部に配置したので、前面衝突時のタイヤ後退によるフロントピラー7若しくはフロントハホイールウジングとタイヤとの干渉による入力荷重を前記延設部分13で支持するとともに、この入力荷重を延設部分13を介してトンネル部20に分散し、キャビン前方の局所的な変形を抑制することができる。
【0045】
更にまた、前記延在部分13はアッパーパネル11から一体に突設したので、部品点数を削減して車体組付け性を向上し、ひいては車両生産性を高めることができる。
【0046】
また、延設部分13はサブフレーム14の取付部を兼ねたので、前面衝突時にサブフレーム14に作用する入力を延設部分13を介してトンネル部20とサイドシル6に伝達できるため、より効率良く車両前方からの入力荷重を支持および分散することができる。
【0047】
更に、ロアーパネル12はトンネル成形部分25の板厚が最も厚くなるように複数枚のパネルを接合して形成したので、特別な補強部材を要することなく、容易かつ合理的にトンネル部20およびこれに形成したU字状閉空間部23や矩形状閉空間部24等の閉空間構造部分の強度向上を図ることができ、これによって重量投資の抑制や生産性の向上を達成することができる。
【0048】
図10,図11は本発明の第3実施形態を示し、前記第1,第2実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図10はキャビン内部のフロアパネル構造を示す斜視図、図11はフロアパネルの要部を示す側面図である。
【0049】
この第3実施形態の車体下部構造は、図10,図11に示すように第2実施形態と同様にトンネル部20とサイドシル6とを連結する延設部分13をアッパーパネル11から一体に突設してあり、この第3実施形態が第2実施形態と特に異なる点は、前記延設部分13をトンネル部20の延在方向(車両前後方向)に対して傾斜させて配置してあり、また、アッパーパネル11はその上面11aをU字状閉空間部23から矩形状閉空間部24に亘って平坦に形成してある。
【0050】
尚、この第3実施形態では延設部分13の傾斜方向は、図10に示すようにトンネル部20側からセンターピラー7側に向かって車両前方に傾斜させてある。
【0051】
従って、この第3実施形態の車体下部構造にあっては、前記第2実施形態と同様に傾斜部分13によって衝突時に入力した荷重の分散効率を向上できるのは勿論のこと、この延設部分13を傾斜させたことにより、前後方向および側方からの入力に対して引張り若しくは圧縮方向の入力荷重として延設部分13に作用させることができるため、衝突方向に対する指向性を広げることができる。
【0052】
また、アッパーパネル11の前後方向中央部に上方突出部がないので、キャビン空間を狭めることがない。
【0053】
尚、延設部分13の傾斜方向は、この実施形態とは逆にトンネル部20側からセンターピラー7側に向かって車両後方に傾斜させてもよい。
【0054】
図12〜図15は本発明の第4実施形態を示し、前記第1実施形態と同一構成部分に同一符号を付して重複する説明を省略して述べるものとし、図12はフロアパネルの要部を示す側面図、図13は図12中E−E線に沿った拡大断面図、図14は矩形状閉空間部内に結合する内部補強部材の拡大斜視図、図15は内部補強部材の取付け状態を示す分解斜視図である。
【0055】
この第4実施形態の車体下部構造は、図12に示すように第1実施形態と同様にトンネル部20の矩形状閉空間部24の車幅方向両側に前席Sを設置してあり、この第4実施形態では図13に示すように、その矩形状閉空間部24内に、ロアーパネル12の上面12aに結合したボックス状の内部補強部材15を設け、この内部補強部材15にトンネル部20の車幅方向両側に設置した前記前席Sを連結してある。
【0056】
内部補強部材15は、図14に示すように、平板を車両前後方向に向かって上方に突出する台形状に折曲するとともに、その車幅方向両端を端板15aで閉止して形成し、前後方向両端部に設けたフランジ部15bを、図15に示すように、ロアーパネル12の上面12aの上側にボルト固定している。
【0057】
前記端板15aにはボルト挿通穴15cが形成されるとともに、その裏面にウエルドナット15dを設けてある。
【0058】
そして、前記内部補強部材15は、図15に示すように前席Sの配置部分の前後両側に位置して2つを設け、それら内部補強部材15の外側をアッパーパネル11で覆うことにより、図13に示すように矩形状閉空間部24内に内部補強部材15がロアーパネル12の上面12aにボルト固定された状態で収納される。
【0059】
前記2つの内部補強部材15のウエルドナット15dには、トンネル部20の両縦壁部22に、図13に示すようにアッパーパネル11の外側から車両前後方向に配置したレール16をボルト17結合し、このレール16に左,右の前席S、つまり、助手席と運転席とを結合するようになっている。
【0060】
従って、この第4実施形態の車体下部構造にあっては、左,右の前席Sが内部補強部材15を介して互いに連結されるため、これら左,右前席Sと内部補強部材15が車幅方向の骨格部材若しくは荷重伝達経路として機能し、側面衝突時の入力荷重に対してキャビンの強度を高めることができる。
【0061】
また、前席Sは矩形状閉空間部24において、内部補強部材15を介してロアーパネル12の上面12aに結合してあるので、前面衝突時に前席Sおよびこれに着座した前席乗員Mに作用する慣性力を、矩形状閉空間部24の剛性が大きくなったロアーパネル12の上面12aで支持でき、特に高速での衝突時に矩形状閉空間部24における高い支持効率を発揮することができる。
【0062】
ところで、本発明の車体下部構造は前記第1〜第4実施形態に例をとって説明したが、これら実施形態に限ることなく本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の実施形態を各種採ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の対象とする車両の全体斜視図。
【図2】本発明の第1実施形態におけるキャビン内部のフロアパネル構造を示す斜視図。
【図3】本発明の第1実施形態におけるフロアパネルの要部を示す側面図。
【図4】(a)は図3中A−A線に沿った拡大断面図、(b)は図3中B−B線に沿った拡大断面図。
【図5】本発明の第1実施形態におけるフロアパネルの分解斜視図。
【図6】本発明の第2実施形態におけるキャビン内部のフロアパネル構造を示す斜視図。
【図7】本発明の第2実施形態におけるフロアパネルの成形工程を(a),(b)によって示す斜視図。
【図8】本発明の第2実施形態におけるフロアパネルの要部を示す側面図。
【図9】(a)は図8中C−C線に沿った拡大断面図、(b)は図8中D−D線に沿った拡大断面図。
【図10】本発明の第3実施形態におけるキャビン内部のフロアパネル構造を示す斜視図。
【図11】本発明の第3実施形態におけるフロアパネルの要部を示す側面図。
【図12】本発明の第4実施形態におけるフロアパネルの要部を示す側面図。
【図13】図12中E−E線に沿った拡大断面図。
【図14】本発明の第4実施形態における矩形状閉空間部内に結合する内部補強部材の拡大斜視図。
【図15】本発明の第4実施形態における内部補強部材の取付け状態を示す分解斜視図。
【符号の説明】
1 車両
3 フロントサイドメンバ
6 サイドシル
7 フロントピラー
8 ダッシュクロスメンバ
9 リアシートクロスメンバ
10 フロアパネル
11 アッパーパネル
11a アッパーパネルの上面
12 ロアーパネル
12a ロアーパネルの上面
12b ロアーパネルの縦壁面
13 延設部分(車幅方向補強部材)
14 サブフレーム
15 内部補強部材
20 トンネル部
21 天井部
22 縦壁部
23 U字状閉空間部
24 矩形状閉空間部
25 トンネル成形部分
S 前席(乗員座席)

Claims (13)

  1. フロアパネルの車幅方向中央部に車両前後方向に延在するトンネル部を形成した車体下部構造において、
    トンネル部を、アッパーパネルとロアーパネルの少なくとも2つのパネルを互いに接合して形成し、このトンネル部の車両前方領域には、トンネル部の天井部および両縦壁部に相当する部位にアッパーパネルとロアーパネルとの間に断面逆U字状のU字状閉空間部を構成する一方、前記トンネル部の車両後方領域に、トンネル部の天井部に相当する部位にアッパーパネルとロアーパネルとの間に断面矩形状の矩形状閉空間部を設け、U字状閉空間部から矩形状閉空間部に至るロアーパネルの上面の高さ位置を略一致させるとともに、U字状閉空間部から矩形状閉空間部へとロアーパネルの両縦壁面を拡幅しつつ連続的に形状変化させ、アッパーパネルを、矩形状閉空間部でその上面をU字状閉空間部よりも上方に突出させたことを特徴とする車体下部構造。
  2. トンネル部の前記矩形状閉空間部の車幅方向両側に、乗員座席を設置したことを特徴とする請求項1に記載の車体下部構造。
  3. トンネル部を形成したアッパーパネルとロアーパネルとを、車両前後方向に連続して形成したことを特徴とする請求項1または2に記載の車体下部構造。
  4. トンネル部と、フロアパネルの車幅方向両側端部に車両前後方向に延在したサイドシルと、を車幅方向補強部材で連結したことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の車体下部構造。
  5. 車幅方向補強部材は、トンネル部の延在方向に対して直角に配置したことを特徴とする請求項に記載の車体下部構造。
  6. 車幅方向補強部材は、トンネル部の延在方向に対して傾斜させて配置したことを特徴とする請求項に記載の車体下部構造。
  7. 車幅方向補強部材は、アッパーパネルから一体に突設した延設部分であることを特徴とする請求項のいずれか1つに記載の車体下部構造。
  8. 車幅方向補強部材は、その車幅方向外側端部をフロントピラーの基部に連結して、フロアパネルの車両前端部に配置したことを特徴とする請求項のいずれか1つに記載の車体下部構造。
  9. 車幅方向補強部材は、フロントコンパートメントの下部に配置したサブフレームの取付部を兼ねたことを特徴とする請求項に記載の車体下部構造。
  10. ロアーパネルは、トンネル成形部分の板厚が最も厚くなるように複数枚のパネルを接合して形成したことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の車体下部構造。
  11. U字状閉空間部の天井部相当部分の高さ位置を、フロントサイドメンバのダッシュパネルに突当てた車両後方端部と略同位置に設定し、該U字状閉空間部の天井部相当部分の車両前方端部をダッシュクロスメンバに結合したことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の車体下部構造。
  12. トンネル部の閉空間構造の車両後方端部を、乗員座席の車両後方部分で左右両側のサイドシルに車幅方向に結合したリアシートクロスメンバに結合したことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1つに記載の車体下部構造。
  13. 矩形状閉空間部内に、そのロアーパネルの上面に結合したボックス状の内部補強部材を設け、この内部補強部材にトンネル部の車幅方向両側に設置した乗員座席を連結したことを特徴とする請求項2〜12のいずれかに記載の車体下部構造。
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