JP4122576B2 - 高照度放電ランプ用点灯制御回路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両のヘッドライト等に利用される高照度放電ランプの点灯制御回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハロゲンランプに比べて発光効率が高く高照度の光が得られる高照度放電(HID)ランプを自動車の前照灯(ヘッドライト)等に用いることが研究されている。ところで、高照度放電ランプを点灯制御する場合、その明るさはランプでの消費電力だけでなく、ランプ(内の蒸気)の温度にも大きく依存する。つまり、高照度放電ランプを一定電力で点灯させると、始動直後のランプの冷えた状態では光束が少なく、温度上昇とともに光束が徐々に増加して安定点灯状態(定常モード)へ移行し、安定点灯状態では光束が略一定になる。
【0003】
このため、高照度放電ランプを例えば自動車の前照灯等のような光束の急速な立ち上がりと光速の安定性が求められる用途に利用するには、ランプの温度に応じて電力を適切に制御する必要がある。しかし、ランプの温度を直接モニタすることは難しいので、ランプの温度をモニタする替りに、ランプの点灯、消灯操作後の経過時間を検出し、それに応じてランプの電力が制御される。
【0004】
この場合、ランプが冷えた状態で点灯スイッチ等によって電源をオンして点灯を開始するコールドスタートでは、電源をオンしてからの時間によってランプの温度を推測することができる。また、点灯状態のランプを一旦消灯した後に、あまり間を空けずに再点灯するホットスタートでは、消灯前の状態と消灯時間の長さとが再始動時のランプの温度の指標となる。
【0005】
このような温度の推測方法としては、図6のCR充放電回路を示す図のようなコンデンサCと抵抗Rとを用いたCR充放電回路を利用して電源のオン/オフ時間をカウントするものが知られている。図6の充放電回路では、電源Vccが供給されると、図7のコンデンサの電圧波形図に表されるように、コンデンサCの端子電圧Vcは変化する。すなわち、電源VccがオンするとコンデンサCへの充電が開始され、電源VccがオフされるとコンデンサCに蓄電された電荷の放電が行われるからである。
【0006】
つまり、充電が終了して放電が開始されるまでの間(安定点灯状態)を除いて、コンデンサCの端子電圧Vcは時間とともに変化するので、コンデンサCの端子電圧Vcによって、電源のオン/オフ時間を求めることができ、ランプの温度が推測できる。
【0007】
このようにして求められたランプの温度に基づいて、ランプの温度が低いときには大きな電力を供給し、温度上昇とともに電力を低下させるような電力制御が行われる。ところで、ランプは点灯した後、上記のように電力制御されることにより、安定に点灯動作が維持されるが点灯直後は不安定であり、短時間に必要十分な電力が供給されないと、一旦点灯してもすぐに消えてしまうということが起こり得る。
【0008】
そこで、特開平2−136342号に記載されるものでは、高圧放電灯の消灯時間に応じて放電灯の点灯始動時、又は再始動時におけるランプ電流を制御して規定の明るさになるまでの時間を短縮している。
【0009】
また、ランプの点灯直後に確実に点灯を維持するために、ランプの点灯直後に、通常の点灯周波数とは異なる周波数で電力の供給を行う期間を特別に設ける方法もある。この期間に供給される電力は期間の長さとランプに流れる電流値に応じて決定される。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
上記の期間の長さとランプに流れる電流値は、ランプの温度に応じて適切な値を設定する必要がある。すなわち、温度の冷えたランプでは点灯直後の点灯維持がしにくいので電流値は高い方が望ましいが、温度の高いランプでは電流値が高いとランプに過剰なストレスが加わる可能性がある。このように、この点灯直後のこの期間の制御においては、ランプの温度状態に応じて必要な電流値と期間の長さが異なるにもかかわらず、一定値に設定されており、ランプに最適な制御がされていなかった。
【0011】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的はランプの点灯直後の制御において、ランプの状態に応じて確実にランプを安定点灯させる高照度放電ランプ用点灯制御回路を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明では、上記目的を達成するために、直流電圧を供給する直流電源と、該直流電源から供給される直流電圧を交流電圧に変換する変換回路と、該変換回路により交流電圧を供給されて点灯する高照度放電ランプを備えた高照度放電ランプ用点灯制御回路において、前記ランプが消灯している時間を検出する消灯時間検出手段と、該消灯時間検出手段により前記ランプの消灯時間が短いと検出されたときは、前記ランプに供給される交流電圧の前記ランプが点灯した直後の1周期の期間を長く設定すると共に、前記1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流を小さく設定する設定部とを有し、前記設定部は前記1周期の期間と、前記1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値との積が一定値となるように設定することを特徴とする。
【0014】
また、前記設定部は前記1周期の期間と、前記1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を、前記消灯時間検出手段の出力に基づいて無段階に設定することを特徴とする。
【0015】
また、前記設定部は、前記ランプが消灯している時間が0であるときの前記1周期の期間とその1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を設定する第1の設定部と、前記ランプが消灯している時間が無限大であるときの前記1周期の期間とその1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を設定する第2の設定部と、前記ランプが消灯している時間に応じて前記1周期の期間とその1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を加減する加減部とを備えたことを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を説明する。
【0017】
図1は本発明に関する高照度放電ランプの点灯制御回路のブロック図を示す。1はD/Dコンバータ回路であり直流電源であるバッテリ電源からの直流電圧を高照度放電ランプであるランプ2の放電・点灯に必要な電圧まで昇圧し、昇圧した直流電圧を変換回路である公知のフルブリッジインバータ回路部3にて交流電圧に変換してランプ2に供給する。また、5はランプ2にかかる電圧VvlaをVより、そしてランプ2に流れる電流値に対応する電圧値VilaをIより読み込んでドライバ6を介してフルブリッジインバータ回路部3を制御すると共に、D/Dコンバータ回路1の昇圧を制御する制御回路である。そして、7はランプ2の点灯状態を切りかえるための点灯スイッチであり、4はランプ2の点火開始の点火信号を発生するイグナイタである。
【0018】
このように構成された高照度放電ランプの点灯制御回路の動作を図2のタイムチャートを用いて説明する。まず、▲1▼に示すように時刻t1にてスイッチ7がオンされると、▲2▼に示すように制御回路5より波形信号HFOUTがD/Dコンバータ1に出力され、D/Dコンバータ1は昇圧を行う。
【0019】
次に、▲3▼に示すようにランプ電圧Vvlaが放電可能な電圧になるまで昇圧し、時刻t2にてイグナイタ4からの点火信号によりランプ2の放電・点灯がスタートする。このt2直後は上述したようにランプの点灯が不安定となるため、制御回路5からドライバ6へ出力される制御信号LFOUTは、▲4▼に示すように時刻t2からt3までの1周期の期間Tは通常の点灯時とは異なる周波数になるよう設定されるため、ランプ2へ供給される交流電圧も通常と異なる周波数となる。そして、時刻t3以降は通常の点灯モードとなり、制御回路5からドライバ6に出力される制御信号LFOUTは一定の周波数となり、ランプ2へ供給される交流電圧の周波数も一定となる。
【0020】
このときランプ2に流れる電流値ILAの変化は▲5▼に示す通りであり、上記1周期の期間Tとその期間にランプ2に流れる電流量ILAの積T*ILA、すなわちランプに供給されるエネルギーは、ランプの状態に関係なく一定であるよう設定される。
【0021】
次に、図1の制御回路5の詳細を図3を用いて示す。
【0022】
図3は制御回路5の詳細を示したブロック図であり、11は図6にて示した電源Vcc、グランドGnd間にコンデンサCと抵抗Rとを備えたCR充放電回路からなる時間カウント回路であり、コンデンサCの端子電圧Vcを出力する。上述したように、コンデンサCの端子電圧VcはコンデンサCに電源電圧が印加されている時間とともに変化するので、コンデンサCの端子電圧Vcによって、電源のオン、オフ時間を求めることができる。
【0023】
そして、点灯スイッチの操作により電源をオン、オフしてランプの点灯、消灯を行うようにすると、コンデンサCの端子電圧Vcより、点灯操作、消灯操作後の経過時間がわかる。すなわち、コンデンサCの端子電圧Vcが小さい程、電源がオフされた時間が長いことになり、ランプの温度が低く、ランプの消灯時間が長いことがわかる。よって、時間カウント回路11によりランプ2が消灯している時間が検出され、時間カウント回路11は消灯時間検出手段となる。
【0024】
12は電力計算回路であり、ランプ電流値Vila、ランプ電圧値Vvlaを入力して現在のランプ電力を計算し、計算値をD/Dコンバータ制御回路13に出力する。また、14は設定部に相当する期間設定回路であり、前記時間カウント回路11により検出されるコンデンサCの端子電圧値Vc、すなわち時間カウント回路11により検出されるランプ2の消灯時間に基づいて、ランプの点灯直後の1周期である期間Tとその期間にランプ2に流れるランプ電流量ILAとを設定する。そして、その設定された期間Tに応じてフルブリッジインバータ制御回路15は図1に示されるドライバ6を駆動すると共に、設定されたランプ電流量ILAをD/Dコンバータ制御回路13に出力する。
【0025】
D/Dコンバータ制御回路13は、前記時間カウント回路11からの出力値からわかるランプの温度状態に基づいてランプ2に供給する電圧を設定し、前記電力計算回路12により計算された現在のランプ電圧と比較して、通常はその差に応じた昇圧を制御するための制御信号をD/Dコンバータ1に出力するが、ランプ2の点灯直後の1周期の期間は前記期間設定回路14により設定されるランプ電流ILAに基づいた昇圧を制御するための制御信号をD/Dコンバータに出力する。
【0026】
次に、図3における期間設定回路14の詳細を図4を用いて説明する。図4は、期間設定回路の詳細を示す回路図であり、(1)(2)(3)の3つのブロックから構成される。
【0027】
まず(1)のブロックの回路構成を説明する。
【0028】
トランジスタQ13、Q14、Q15は、いずれもエミッタが電圧源に接続されると共に、公知のカレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ14のコレクタはアースとの間にコンデンサC1が接続されており、Q15のコレクタはアースとの間に抵抗R4が接続されている。
【0029】
また、トランジスタQ12のコレクタはトランジスタQ13のコレクタと接続され、エミッタはアースとの間に抵抗R3が接続されている。ここで、トランジスタQ12のベースに所定の基準電圧Vrefが印加されており、ベース・エミッタ間の電圧をV12beとすると、トランジスタQ12のコレクタに流れるコレクタ電流I12は、I12=(Vref−V12be)/R3で設定される。このコレクタ電流I12と等しい電流がトランジスタQ13、Q14、Q15のカレントミラー回路の作用により、それぞれトランジスタQ14のコレクタからコンデンサC1へ、またトランジスタQ15のコレクタから抵抗R4へ流れる。
【0030】
COMP1は、その反転入力端子に所定の基準電圧Vrefが入力されると共に、その非反転入力端子はコンデンサC1と接続されておりコンデンサC1の端子電圧Vc1が入力されるコンパレータであり、コンデンサC1の端子電圧Vc1と所定の基準電圧Vrefとを比較してその結果を出力信号Aとして出力する。そして、コンパレータCOMP1の出力信号Aは図3の期間設定回路14からフルブリッジインバータ制御回路15へ出力される期間Tに対応する信号に相当しており、コンデンサC1に流れる電流量が多いとコンデンサC1の充電時間は短くなり、それに応じて前記期間Tが短くなるよう変化する。
【0031】
また、トランジスタQ15と抵抗R4間の電圧の出力信号Bは、図3の期間設定回路14からD/Dコンバータ制御回路13に出力されるランプ電流ILAに対応しており、抵抗R4に流れる電流量が多いと、トランジスタQ15のコレクタと抵抗R4との間の電位が大きくなり、それに対応してランプに流れるランプ電流が多くなるように図3のD/Dコンバータ制御回路13に信号が出力される。
【0032】
次に、(2)のブロックの回路構成を説明する。
【0033】
トランジスタQ9、Q10、Q11は、いずれもエミッタが電圧源に接続されると共に、カレントミラー回路を構成しており、トランジスタQ10のコレクタと前記抵抗R4との間にはダイオードQ7が接続されており、トランジスタQ11のコレクタと前記コンデンサC1との間にはダイオードQ8が接続されている。
【0034】
また、トランジスタQ6はコレクタがトランジスタQ9のコレクタに接続されており、エミッタとアースとの間に抵抗R2が接続されている。ここで、トランジスタQ6のベースに所定の基準電圧Vrefが印加されており、ベース・エミッタ間の電圧をV6beとすると、トランジスタQ6のコレクタに流れるコレクタ電流I6は、I6=(Vref−V6be)/R2で設定される。そして、トランジスタQ9、Q10、Q11からなるカレントミラー回路の作用でコレクタ電流I6と等しい電流、すなわち(Vref−V6be)/R2で表される電流が、それぞれトランジスタQ10よりダイオードQ7を経て抵抗R4へ、またトランジスタQ11よりダイオードQ8を経てコンデンサC1へ流れる。
【0035】
更に、(3)のブロックの回路構成を説明する。
【0036】
トランジスタQ1とQ2はいずれもエミッタが電圧源に接続されると共に、カレントミラー回路を構成している。また、トランジスタQ2のコレクタはカレントミラー回路を構成するトランジスタQ3、Q4、Q5のうちのトランジスタQ3のコレクタに接続され、トランジスタQ3のエミッタは接地される。そして、トランジスタQ4はコレクタがトランジスタQ11とダイオードQ8の間に接続されると共にエミッタが接地され、トランジスタQ5はコレクタがトランジスタQ10とダイオードQ7の間に接続されると共にエミッタが接地される。
【0037】
また、トランジスタQ16はコレクタが前記トランジスタQ1のコレクタに接続され、トランジスタQ16のエミッタとアースとの間に抵抗R1が接続される。そして、AMP1はその反転入力端子はトランジスタQ16と抵抗R1との間に接続されると共に、非反転入力端子は図3の時間カウント回路11の出力電圧Vcが入力され、そして出力端子はトランジスタQ16のベースに接続される増幅器である。
【0038】
このように構成された(1)(2)(3)のブロックの回路動作を説明する。
【0039】
まず、増幅器AMP1の非反転入力端子には、時間カウント回路11からの出力電圧Vcが入力されて、トランジスタQ16のコレクタにはVc/R1で表される電流量のコレクタ電流I16が流れる。カレントミラーを構成するトランジスタQ1とQ2、およびトランジスタQ3、Q4、Q5の作用で、このコレクタ電流I16と等しい電流が、それぞれトランジスタQ10のコレクタからトランジスタ5を通って、またトランジスタQ11のコレクタからトランジスタQ4を通ってアースへ流れる。
【0040】
また、上述したようにブロック(2)の回路では、(Vref−V6be)/R2で表される電流I6が、それぞれトランジスタQ10よりダイオードQ7を経て抵抗R4へ、またトランジスタQ11よりダイオードQ8を経てコンデンサC1へ流れるが、ブロック(3)の回路においてVc/R1で表される電流I16が、トランジスタQ10のコレクタからトランジスタQ5を通って、またトランジスタQ11からトランジスタQ4を通ってアースへ流れるので、ダイオードQ7、ダイオードQ8を通って抵抗R4、コンデンサC1へ流れる電流量は、(Vref−V6be)/R2-Vc/R1となる。
【0041】
更に上述したように、ブロック(1)の回路で(Vref−V12be)/R3で表される電流量の電流I12が、それぞれトランジスタQ14のコレクタからコンデンサC1へ、またトランジスタQ15のコレクタから抵抗R4へ流れるため、コンデンサC1、抵抗R4に流れる電流は(Vref−V12be)/R3+(Vref−V6be)/R2-Vc/R1となる。
【0042】
ランプが消灯してからの消灯時間をtとして、tが無限大でありランプが冷え切っている状態では、図3の時間カウント回路11のコンデンサCは電源との接続が断たれてかなりの時間が経過しているため放電しており、その端子電圧Vcは0となる。そしてt=0でありランプがホットである状態のときは、(Vref−V6be)/R2=Vc/R1と設定すると、コンデンサC1、抵抗R4を流れる電流Iは、ランプの消灯時間tに応じて次の(a)(b)(c)ように変化する。
(a)t=0の時:I=(Vref−V12be)/R3
(b)0<t<無限大:I=(Vref−V12be)/R3+(Vref−V6be)/R2-Vc/R1
(c)t=無限大の時:I=(Vref−V12be)/R3+(Vref−V6be)/R2
このとき上述したように、コンデンサC1に流れる電流量は前記期間Tに対応しており、また抵抗R4に流れる電流が期間Tにランプに流れるランプ電流に対応している。
【0043】
従って、ランプの消灯時間tが0であるランプがホットである状態のときは、上式(a)のI=(Vref−V12be)/R3に対応させて前記期間Tと、その期間Tにランプに流れるランプ電流が設定され、ランプの消灯時間tが無限大であるランプが冷え切った状態のときは、上式(c)のI=(Vref−V12be)/R3+(Vref−V6be)/R2に対応させて前記期間Tと、その期間Tにランプに流れるランプ電流が設定される。
【0044】
また、上式(b)のI=(Vref−V12be)/R3+(Vref−V6be)/R2-Vc/R1に対応させて、ランプの消灯時間tが0<t<無限大の範囲で、ランプの消灯時間tに応じてコンデンサC1、抵抗R4に流れる電流が変化し、それにより前記期間Tとその期間Tにランプに流れるランプ電流が変化するよう設定される。
【0045】
つまり、増幅器AMP1へ入力されるコンデンサCの端子電圧Vcが小さい程、すなわちランプの消灯時間tが大きい程、コンデンサC1、抵抗R4に流れる電流が大きくなる。上述したように、コンデンサC1に流れる電流量が大きい程、コンパレータCOMP1の出力信号Aは前記期間Tが短くなる信号となり、また、抵抗R4に流れる電流量が大きい程、前記出力信号Bはランプ電流が大きくなる信号となる。
【0046】
従って、図4に示す(a)(b)(c)の3ブロックからなる期間設定回路14は、時間カウント回路11からのランプの消灯時間tに対応する信号を受けて、消灯時間tが大きい程、前記期間T、すなわちランプに供給される交流電圧のランプの点灯直後の1周期の期間を短く設定すると共に、その期間にランプに流れるランプ電流を大きく設定する。
【0047】
よって、ランプの消灯後、即再点灯されるようにランプの消灯時間が短くランプの温度が高いホットな状態にあるときには、点灯直後の1周期の期間にランプに流れるランプ電流を、本来高い方が望ましいものであるが、低く設定することで、電流供給の過剰によるランプへのストレスや閃光の防止をするとともに、その電流を供給する前記1周期の期間を長く設定できる。
【0048】
また、ランプが長時間消灯の状態にありランプが冷えきった状態では、ランプがホットである状態に比べて、電流供給が過剰となることなく、前記1周期の期間にランプに流れるランプ電流を大きく設定できると共に、その電流を供給する前記1周期の期間を短く設定できる。
【0049】
またこのように、ランプの消灯時間tに応じ、(a)(b)(c)の3ブロックに分割して、前記期間Tとその期間Tにランプに流れるランプ電流を設定したため、消灯時間t=0、t=無限大であるときの消灯時間tに応じた期間Tとランプ電流の値を精度よく設定できる。
【0050】
ところで、このような変化は図5に示されるとおりである。図5はランプの消灯時間tに対する期間Tとランプ電流の関係を示す図である。本図において、横軸はランプの消灯時間tを表しており、縦軸は前記期間Tとその期間Tにランプに流れるランプ電流とを表している。前記期間Tはランプの消灯時間tが大きくなるにつれて、すなわちランプがホットである状態から冷え切った状態となるにつれて、短い期間となるよう無段階に変化する。また、前記期間Tにランプに流れるランプ電流の電流値はランプの消灯時間tが大きくなるにつれて大きな値となるように無段階に変化する。このように、無段階に変化するよう設定することで、ランプの消灯時間tに応じて前記期間Tと、その期間Tにランプに流れるランプ電流を精度よく設定できる。
【0051】
【発明の効果】
上述したように請求項1の発明は、ランプの消灯時間が短いと検出されたときは、ランプが点灯した直後にランプに供給される交流電圧の1周期の期間を長く設定すると共に、前記1周期の期間にランプに流れるランプ電流を小さく設定するので、ランプの消灯後、即再点灯されるようにランプの消灯時間が短くランプの温度が高いホットな状態にあるときには、点灯直後の1周期の期間にランプに流れるランプ電流を、本来高い方が望ましいものであるが、低く設定することで、電流供給の過剰によるランプへのストレスや閃光の防止をするとともに、それに応じてその電流を供給する前記1周期の期間を長く設定できる。
【0052】
また、ランプが長時間消灯の状態にありランプが冷えきった状態では、ランプがホットである状態に比べて、電流供給が過剰となることなく、前記1周期の期間にランプに流れるランプ電流を大きく設定できると共に、それに応じてその電流を供給する前記1周期の期間を短く設定できる。よって、いずれの場合もランプへのストレスを防止しながら、ランプの始動時の点灯維持を確実にできる。
【0053】
また、前記1周期の期間と、該1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値との積が一定値となるように設定されるため、この期間にランプに供給されるエネルギーを一定にすることができる。
【0054】
また、請求項2の発明は、前記1周期の期間と、該1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を、前記消灯時間検出手段の出力に基づいて無段階に設定されるため、前記期間と電流値をランプの消灯時間に応じて精度よく設定できる。
【0055】
また、請求項3の発明は、ランプの消灯時間に応じ、ランプの消灯時間が0であるとき、無限大であるとき、および、ランプの消灯時間が0から無限大の間であるときの3ブロックに分割して、それぞれにおいて前記1周期の期間とその期間にランプに流れるランプ電流を設定するようにしたため、ランプの消灯時間が0のとき、無限大のときの1周期の期間とランプ電流を精度よく設定でき、部品ばらつきなどの影響で設定値がずれ、閃光や点灯失敗を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】高照度放電ランプの点灯制御回路のブロック図である。
【図2】高照度放電ランプの点灯制御回路の動作を示すタイムチャートである。
【図3】制御回路5の詳細を示したブロック図である。
【図4】期間設定回路の詳細を示す回路図である。
【図5】ランプの消灯時間tに対する期間Tとランプ電流の関係を示す図である。
【図6】CR充放電回路を示す図である。
【図7】コンデンサの電圧波形図である。
【符号の説明】
1 D/Dコンバータ
2 ランプ
3 フルブリッジインバータ回路部
4 イグナイタ
5 制御回路
6 ドライバ
7 スイッチ
Claims (3)
- 直流電圧を供給する直流電源と、該直流電源から供給される直流電圧を交流電圧に変換する変換回路と、該変換回路により交流電圧を供給されて点灯する高照度放電ランプを備えた高照度放電ランプ用点灯制御回路において、前記ランプが消灯している時間を検出する消灯時間検出手段と、該消灯時間検出手段により前記ランプの消灯時間が短いと検出されたときは、前記ランプに供給される交流電圧の前記ランプが点灯した直後の1周期の期間を長く設定すると共に、前記1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流を小さく設定する設定部とを有し、前記設定部は、前記1周期の期間と、前記1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値との積が一定値となるように設定することを特徴とする高照度放電ランプ用点灯制御回路。
- 前記設定部は前記1周期の期間と、前記1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を、前記消灯時間検出手段の出力に基づいて無段階に設定することを特徴とする請求項1に記載の高照度放電ランプ用点灯制御回路。
- 前記設定部は、前記ランプが消灯している時間が0であるときの前記1周期の期間とその1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を設定する第1の設定部と、前記ランプが消灯している時間が無限大であるときの前記1周期の期間とその1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を設定する第2の設定部と、前記ランプが消灯している時間に応じて前記1周期の期間とその1周期の期間に前記ランプに流れるランプ電流の電流値を加減する加減部とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の高照度放電ランプ用点灯制御回路。
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