JP3305127B2 - 放電灯の点灯回路 - Google Patents

放電灯の点灯回路

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JP3305127B2 JP23021794A JP23021794A JP3305127B2 JP 3305127 B2 JP3305127 B2 JP 3305127B2 JP 23021794 A JP23021794 A JP 23021794A JP 23021794 A JP23021794 A JP 23021794A JP 3305127 B2 JP3305127 B2 JP 3305127B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放電灯の点灯直後から
ランプ電圧が最低値に達するまでの期間において放電灯
の立ち消えが頻繁に起こらないように点灯状態の安定化
を図ることができる新規な放電灯の点灯回路を提供しよ
うとするものである。
【0002】
【従来の技術】近時、白熱電球に代わる光源として小型
のメタルハライドランプが注目されており、車輌用メタ
ルハライドランプの点灯回路の構成としては、例えば、
電源に直流電源を用い、直流入力電圧を昇圧した後、矩
形波状の交流電圧に変換してからメタルハライドランプ
に印加するようにしたものが知られている。
【0003】そして、メタルハライドランプはこれを冷
えた状態から点灯させる場合(以下、「コールドスター
ト」という。)に始動時間が長くなってしまうという欠
点があるため、メタルハライドランプの点灯初期に定格
電力を越える電力を一時的に供給することによってラン
プの発光を促し、光束の立ち上がり特性を良好にする制
御方法が知られている。
【0004】図14は制御線の一例を示すものであり、
横軸がランプ電圧(これを「VL」とする。)を示し、
縦軸がランプ電流(これを「IL」とする。)を示して
いる。
【0005】制御線aはVLに関して3つの領域に分け
て考えることができ、VLが最も小さい領域Aaにおい
てILが最大となり、VLが大きい領域Acにおいては
定電力曲線に対する直線近似によって得られる制御線に
従って略定格電力での近似的な定電力制御が行われる。
【0006】そして、領域Aaと領域Acとの間に位置
する領域AbではVLの増加につれてILが減少するよ
うに制御が行われる。
【0007】図15は、コールドスタート時におけるラ
ンプ電圧VLの時間的変化の一例を概略的に示すもので
あり、横軸に時間(これを「t」とする。)をとり、縦
軸にVLをとったものである。
【0008】VLは、点灯初期に最低値の近辺にある状
態(図に破線の円内に示す。)から時間の経過につれて
次第に上昇し、数秒後には定格値に漸近して飽和する。
【0009】図16はコールドスタート時において制御
線aに則った制御を行った場合のランプへの供給電力
(これを「WL」とする。)やランプ電流ILの時間的
変化の一例を概略的に示すものである。
【0010】WLは点灯開始時から上昇してそのピーク
値に達した後、時間の経過に伴って次第に減少して定格
値に漸近していく。また、ILは点灯開始後のある期間
において最も大きく、それから時間の経過に伴って次第
に減少して定格値に漸近していく。
【0011】以上の説明は制御線aに従う制御の大局的
な過程についての話であり、ランプに起動をかけてラン
プがブレークダウンした直後の過程では、図15に破線
で示す円内を拡大すると、ランプ電圧VLの変化が、例
えば、図17に示すようになる。つまり、VLは一定し
ておらず、VLminで示す最低値より大きい期間を経
てVLがVLminへと漸近していく。
【0012】図18は図17のVLに対応するランプ電
流ILの変化の一例を示すものであり、ランプ点灯初期
にVLと同様に不安定な変化をみせる。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、コール
ドスタート時の点灯初期は、ランプの点灯状態が非常に
不安定な時期であり、ランプ電圧VLがその最低値VL
minに達する前の期間において供給電力やランプ電流
が不足するとランプの立ち消えが発生し易くなるという
問題がある。
【0014】即ち、図18に示すように、ランプ電流I
Lが、矢印Aに示すように低下しているところでランプ
の立ち消えが起きる可能性が高まることになる(矩形波
点灯の場合には、極性の切り換わり時に立ち消えが発生
し易い。)。
【0015】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明は上記し
た課題を解決するために、直流電圧の昇圧及び/又は降
圧制御を行う直流電源回路部と、該直流電源回路部の出
力電圧を交流電圧に変換する直流−交流変換回路と、放
電灯にかかる電圧又はその相当信号を検出するためのラ
ンプ電圧検出回路と、放電灯に流れる電流又はその相当
信号を検出するためのランプ電流検出回路と、ランプ電
圧検出回路及びランプ電流検出回路からの信号に応じて
直流電源回路部の出力電圧を制御する制御回路とを有
し、該制御回路によりランプ電圧とランプ電流との間の
特性を規定する所定の制御線に従って点灯制御を行うよ
うにした放電灯の点灯回路において、制御回路が第1の
発光促進制御部を有し、放電灯を冷えた状態から点灯さ
せる場合に、放電灯のランプ電圧が最低値を示した後ラ
ンプ電圧が上昇して定電力制御に移行するまでの第1の
過程において第1の発光促進制御部が放電灯に定格電力
以上の電力供給を行うようにし、また、制御回路が第2
の発光促進制御部を有し、放電灯を冷えた状態から点灯
させる場合に、第1の過程の前であって放電灯の点灯直
後からランプ電圧が最低値に達するまでの第2の過程に
おいて、第2の発光促進制御部により放電灯への供給電
流又は電力が増強されるように制御するとともに、第2
の過程において、第2の発光促進制御部による放電灯へ
の供給電流又は電力が第1の発光促進制御部による放電
灯への供給電流又は電力より大きく、また、第1の過程
では逆に、第1の発光促進制御部による放電灯への供給
電流又は電力が第2の発光促進制御部による放電灯への
供給電流又は電力より大きくなるように制御を行うもの
である。
【0016】
【作用】本発明によれば、放電灯の点灯直後からランプ
電圧が最低値に達するまでの第2の過程において、第2
の発光促進制御部による放電灯への供給電流又は電力を
第1の発光促進制御部による放電灯への供給電流又は電
力より大きくして、放電灯への供給電流又は電力を増強
し、ランプ電流の一時的な低下が生じないように制御す
ることによって、放電灯の点灯直後における立ち消えの
発生頻度を極力少なくすることができる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明放電灯の点灯回路を図示した
実施例に従って詳細に説明する。尚、図示した実施例は
本発明を車輌用放電灯の点灯回路に適用した例を示すも
のである。
【0018】図1は点灯回路1の全体的な構成を示す回
路ブロック図である。
【0019】バッテリー2は直流電圧入力端子3、3′
間に接続されており、点灯スイッチ4が直流昇圧回路5
のプラス側入力端子と直流電圧入力端子3(バッテリー
2の正極に接続されている。)とを結ぶライン上に設け
られている。尚、直流昇圧回路5は、昇圧に限らず昇降
圧制御を行うことができるように構成しても良い。
【0020】6は直流−交流変換回路であり、直流昇圧
回路5の直流出力電圧を矩形波状電圧に変換して出力す
るために設けられている。
【0021】7はイグナイタ回路であり、メタルハライ
ドランプ8の起動時にトリガーパルスを発生させ、これ
を直流−交流変換回路6の交流出力に重畳して交流出力
端子9、9′に接続されたメタルハライドランプ8に印
加するようになっている。
【0022】10は直流昇圧回路5の出力電圧を制御す
るための制御回路であり、電流・電圧検出回路11、第
1の発光促進制御部12、第2の発光促進制御部13、
定電力制御部14、PWM(パルス幅変調)制御部15
を有している。
【0023】電流・電圧検出回路11はランプ電流やラ
ンプ電圧の相当信号を検出するために設けられている。
即ち、この電流・電圧検出回路11には、直流昇圧回路
5の出力電圧が入力されるとともに、直流昇圧回路5と
直流−交流変換回路6とを結ぶグランドライン上に設け
られた電流検出用抵抗16によって、直流昇圧回路5の
出力電流に対応した電流検出信号が電圧変換された形で
入力される。尚、ランプ電圧やランプ電流の検出につい
てはこれらを直接に検出することが可能であるが、本実
施例ではこれらの相当信号を検出している。
【0024】第1の発光促進制御部12は、メタルハラ
イドランプ8のコールドスタート時においてランプ電圧
が最低値を示した後ランプ電圧が上昇して定電力制御に
移行するまでの過程(図14の領域Abに対応してお
り、以下、これを「第1の過程」という。)における点
灯制御を行うものであり、上記電流・電圧検出回路11
からの電圧検出信号が入力されるようになっている。
【0025】また、第2の発光促進制御部13は、メタ
ルハライドランプ8のコールドスタート時において上記
第1の過程の前、つまりランプがブレークダウンしてか
らランプ電圧が最低値に達するまでの極めて短い時間内
の過程(以下、「第2の過程」という。)における点灯
制御を行うものである。この第2の発光促進制御部13
には電流・電圧検出回路11からの電流検出信号が入力
される。
【0026】定電力制御部14は、第1の過程に続く定
電力領域(図14の領域Acに相当する。)での制御を
行うものであり、上記電流・電圧検出回路11からの電
流・電圧検出信号が入力されるようになっている。
【0027】そして、第1の発光促進制御部12、第2
の発光促進制御部13、定電力制御部14の出力は全て
加算された上でPWM制御部15に送出され、PWM制
御部15によって生成される制御信号が直流昇圧回路5
にフィードバックされる。
【0028】図2は電流・電圧検出回路11、第1の発
光促進制御部12、第2の発光促進制御部13、定電力
制御部14を取り出してそれらの構成を概略的に示した
ものである。
【0029】電流・電圧検出回路11は2つの演算増幅
器を用いて構成されており、直流昇圧回路5の出力電圧
は分圧抵抗17、17′によって分圧された後、電圧バ
ッファの構成とされた演算増幅器18に送出される。ま
た、電流検出用抵抗16の端子電圧が差動増幅器の構成
とされた演算増幅器19に送出されるようになってい
る。つまり、電流検出用抵抗16の一端が抵抗20を介
して演算増幅器19の反転入力端子に接続され、電流検
出用抵抗16の他端が抵抗21、21′を介して接地さ
れるとともに、演算増幅器19の非反転入力端子が抵抗
21と21′との間に接続されている。尚、演算増幅器
19の出力端子と反転入力端子との間には帰還抵抗が介
挿されている。
【0030】第1の発光促進制御部12は2つの演算増
幅器22、23から構成されており、差動反転増幅器の
構成とされた演算増幅器22の反転入力端子が抵抗24
を介して演算増幅器18の出力端子に接続され、演算増
幅器22の非反転入力端子には定電圧源E0による基準
電圧が供給されている。そして、演算増幅器22の出力
端子は演算増幅器23の非反転入力端子に接続されてい
る。尚、演算増幅器22の出力端子と反転入力端子との
間には帰還抵抗が介挿されている。
【0031】演算増幅器23はダイオード25により方
向性をもったバッファ(理想ダイオード回路)の構成と
されており、ダイオード25のアノードが演算増幅器2
3の出力端子に接続され、ダイオード25のカソードが
演算増幅器23の反転入力端子に接続されるとともに抵
抗26、27を介して接地されている。
【0032】定電力制御部14は演算増幅器28を用い
た差動反転増幅器の構成とされており、演算増幅器28
の反転入力端子は抵抗29を介して演算増幅器19の出
力端子に接続されるとともに抵抗30を介して演算増幅
器18の出力端子に接続されている。そして、演算増幅
器28の非反転入力端子には定電圧源E1による基準電
圧が供給されている。尚、演算増幅器28の出力端子と
反転入力端子との間には帰還抵抗が介挿されている。
【0033】演算増幅器28はその出力端子が抵抗31
を介して抵抗26と27との間の接続点(以下、これを
「点Pa」という。)に接続されており、第1の発光促
進制御部12、定電力制御部14、そして第2の発光促
進制御部13の各出力はこの点Paで加算されてPWM
制御部15に送られるようになっている。
【0034】これらの回路の動作については、PWM制
御方式のフィードバック制御によって点Paの電位が常
に一定に保たれるように制御が行われ、直流昇圧回路5
の出力電圧(これを「Vo」とする。)が定格値、つま
り、定電力制御を行っている場合には電流・電圧検出回
路11による電流検出信号と電圧検出信号とをある比率
で線形給合した加算式が一定値になるように制御が行わ
れる。即ち、定電力曲線に対して直線近似を施すことに
よって得られる1次式の値が一定となるように直流昇圧
回路5の出力電流(これを「Io」とする。)とVoと
が相反的に制御され、例えば、Voの値が大きいとIo
の値が小さくなり、逆にVoの値が小さくなるとIoの
値が大きくなるように制御される。また、Voの値が小
さいと、第1の発光促進制御部12が作動し、その出力
端子の電位(図2の点Pbにおける電位)が点Paの電
位より大きくなり、これによってVoが小さい程Ioの
値が大きくなるように制御される(図14の領域Abに
おける制御線を参照。)。
【0035】このように点Paにより大きな電流を流す
ことによってより大きな電力をメタルハライドランプ8
に供給することができる。
【0036】第2の発光促進制御部13は、ランプ点灯
検出部32、コールドスタート検出部33、パルス発生
部34とから構成されており、その出力は点Paに供給
される。
【0037】ランプ点灯検出部32は、メタルハライド
ランプ8が点灯したか否かを検出するものであり、例え
ば、図3に示すように、電流・電圧検出回路11によっ
て得られるIoに関する検出信号(これを「IS」とす
る。)を利用し、該検出信号ISと定電圧源35による
基準電圧とをコンパレータ36によって比較することに
よって2値化信号を得るようにすれば良い。即ち、この
回路では、検出信号ISの電圧レベルが基準値以上の場
合にメタルハライドランプ8の点灯を示す信号としてH
(ハイ)信号が得られ、また、検出信号ISの電圧レベ
ルが基準値未満の場合にメタルハライドランプ8が点灯
していない状態を示す信号としてL(ロー)信号が得ら
れる。
【0038】コールドスタート検出部33は、メタルハ
ライドランプ8のコールドスタート、つまり、ランプが
冷えきった状態から点灯を行おうとしているか否かを検
出するものであり、例えば、図4に示すように、消灯時
間検出回路37とコンパレータ38とから構成される。
【0039】消灯時間検出回路37は、メタルハライド
ランプ8の消灯時又は点灯スイッチ4を切って点灯回路
1が停止した時を起点とした時間を計測する回路であ
り、コンデンサの放電や電池を利用した回路を用いるこ
とができる。
【0040】例えば、図5に示すように、定電圧源39
を抵抗40及びダイオード41を介してコンデンサ42
に接続するとともに、コンデンサ42の端子電圧が抵抗
43を介して演算増幅器44の反転入力端子に入力され
るようにし、演算増幅器44の非反転入力端子には定電
圧源45による基準電圧を供給する。そして、演算増幅
器44の出力段に設けられたダイオード46を介して出
力電圧(これを「Vout」とする。)を得るようにす
れば良い。尚、ダイオード46のカソードは抵抗47を
介して接地するとともに帰還抵抗48を介して演算増幅
器44の反転入力端子に接続する。また、定電圧源3
9、45は点灯回路1の動作時に基準電圧を発生させる
ようになっている。よって、この回路では、点灯回路1
の動作時に定電圧源39によりコンデンサ42が充電さ
れ、点灯スイッチ4を切るとコンデンサ42が放電して
その端子電圧が所定の時定数をもって減少するため、次
に点灯スイッチ4を投入した時にはランプの消灯時間が
長いほどVoutが大きな値となる。
【0041】また、図6に示すように、コンデンサ49
に対して並列に抵抗50を接続し、該コンデンサ49の
端子電圧を抵抗51を介して演算増幅器52の反転入力
端子に供給するとともに、演算増幅器52の非反転入力
端子には点灯回路1の動作時に定電圧源53により発生
される基準電圧を供給して、演算増幅器52の出力端子
からダイオードを介してVoutを得るようにしても良
い。つまり、点灯回路1の動作時には演算増幅器52の
帰還抵抗54及び抵抗51を介してコンデンサ49が充
電され、点灯スイッチ4を切るとコンデンサ49が抵抗
50を通して放電されるため、次に点灯スイッチ4を投
入した時にはランプの消灯時間が長いほどVoutが大
きな値となる。
【0042】図7は電池を用いた回路例を示すものであ
り、カウンタ55やクロック発振器56の電源端子(V
cc)には電池57による電源電圧が供給されている。
そして、カウンタ55のクロック入力端子(CK)には
クロック発振器56からのクロック信号が入力され、ま
た、そのリセット端子(RST)には点灯回路1の動作
時に定電圧源58によるリセット信号が供給されてい
る。カウンタ55の各出力端子(Q0〜Qn)は抵抗5
9、59、・・・をそれぞれ介してコンデンサ60の一
端に接続され、該コンデンサ60の端子電圧がVout
として取り出される。点灯回路1の動作時には定電圧源
58がリセット信号をカウンタ55に供給しているた
め、本回路は動作しないが、点灯スイッチ4を切ると、
定電圧源58によるカウンタ55のリセットが解除され
てカウントが始まり、次に点灯スイッチ4を投入した時
にはメタルハライドランプ8の消灯時間に応じたカウン
ト出力によってVoutが得られる。
【0043】また、図8に示す回路では、定電圧源61
による基準電圧が抵抗62、62′を介してエミッタ接
地のNPNトランジスタ63のベースに供給され、該ト
ランジスタ63のコレクタが抵抗64を介して電源端子
65に接続されるとともに抵抗66を介してコンデンサ
67の一端に接続されている。そして、電源端子65に
は電池68による電源電圧が供給されており、コンデン
サ67の端子電圧がVoutとして取り出されるように
なっている。この回路では、点灯回路1の動作時には定
電圧源61によりトランジスタ63がオン状態となって
いるためコンデンサ67への充電はなされないが、点灯
スイッチ4を切るとトランジスタ63がオフし、コンデ
ンサ67が充電される。よって、次に点灯スイッチ4を
投入した時にはメタルハライドランプ8の消灯時間が長
さに応じたVoutが取り出される。
【0044】以上のような構成をもった消灯時間検出回
路37の出力Voutは、図4に示すように、コンパレ
ータ38に入力され、ここで定電圧源69による基準電
圧と比較される。そして、Voutが基準電圧以上の場
合、つまり、消灯時間が所定時間より長い場合にコンパ
レータ38の出力がH信号となり、これがコールドスタ
ートの検出信号となる。
【0045】パルス発生部34は、ランプ点灯検出部3
2の出力信号(これを「S32」とする。)とコールド
スタート検出部33の出力信号(これを「S33」とす
る。)とに基づいて、第2の過程において必要なランプ
電流又は電力を補うための信号を生成する。具体的には
メタルハライドランプ8の点灯後数十ミリ秒間だけH又
はLとなる信号を生成するために、例えば、図9に示す
ように、トリガ及びリセット動作可能な単安定マルチバ
イブレータ70を用い、そのポジティブエッジトリガの
入力端子(A)に検出信号S32を入力するとともに、
そのネガティブエッジトリガのリセット端子(CD)に
検出信号S33を入力し、Q出力又はQバー出力を得る
ようにすれば良い。尚、単安定マルチバイブレータ70
の出力信号の幅は外付け抵抗71及びコンデンサ72を
用いた時定数の設定により規定すれば良い。
【0046】また、別の回路構成としては、図10に示
すように、検出信号S32、S33が入力される2入力
ANDゲート73の出力をコンデンサ74、抵抗75を
介してエミッタ接地のNPNトランジスタ76のベース
に供給し、トランジスタ76のコレクタ出力を取り出す
ようにしても良い。尚、ANDゲート73の出力段に設
けられたダイオード77は、そのカソードがANDゲー
ト73の出力端子に接続され、そのアノードが接地され
ている。また、トランジスタ76のコレクタには抵抗7
8を介して所定の電圧(図に定電圧源で示す。)が供給
され、トランジスタ76のベース−エミッタ間には抵抗
79が介挿されている。この回路ではS32とS33と
のAND出力、つまり、メタルハライドランプ8が点灯
しており、かつ、コールドスタート時である場合にHレ
ベルとなる信号がトランジスタ76により反転されて出
力される。
【0047】パルス発生部34によって得られる数十ミ
リ秒の幅をもつ制御信号(これを「S34」とする。)
は、それが正論理に従う場合には、例えば、図11
(a)に示すように、ダイオード80及び抵抗81を介
して前記の点Pa(図2参照。)に供給すれば良いが、
当該信号S34が負論理に従う場合には、図11(b)
に示すように、ダイオード80′を介して電流・電圧検
出回路11の抵抗17と17′との間の接続点(これを
点「Pc」とする。)に供給すれば良い。つまり、この
制御信号S34によってVoについての検出電圧が下が
るため、ランプへの電力供給が一時的に大きくなる。ま
た、図11(c)に示すように、定電力制御部14にお
ける演算増幅器28の反転入力端子と抵抗30との間に
接点82(半導体スイッチ素子又はリレー接点)を設
け、該接点82を制御信号S34によって開閉しても良
い。つまり、負論理に従うS34を用いる場合には、S
34がHレベルの時に接点82を閉じてVoの検出信号
(これを「VS」とする。)を演算増幅器28に供給し
て前述の定電力制御を行い、また、S34がLレベルの
時に接点82を開いてランプへの必要電力を補充するた
めの定電流制御を行うようにすれば良い。
【0048】以上のように第2の発光促進制御部13に
よれば、メタルハライドランプ8が点灯し、かつコール
ドスタート時である場合に限って所定の幅をもったパル
ス信号S34を生成し、該信号S34によりPWM制御
部15に強制的に働きかけて第2の過程におけるランプ
への供給電力を補償することで、ランプの点灯直後にお
ける立ち消えの発生を防ぐことができる。尚、このよう
な制御ではメタルハライドランプ8に過大な電流が流
れ、ランプ寿命に悪影響を及ぼす惧があるので、何等か
の電流制限回路を設け、第2の過程における補償電流を
最低ランプ電圧時において供給するランプ電流値の略1
/2乃至1倍程度に設定することが好ましい。
【0049】ところで、上記した第2の発光促進制御部
13では、メタルハライドランプ8の点灯検出とコール
ドスタート検出とを要したが、図12に示すように、第
2の発光促進制御部13Aを、前記の消灯時間検出回路
37とバッファ83とによって構成しても良い。
【0050】即ち、消灯時間検出回路37の出力端子を
バッファ83の演算増幅器84の非反転入力端子に接続
するとともに、演算増幅器84の出力端子をダイオード
85のアノードに接続し、該ダイオード85のカソード
を演算増幅器84の反転入力端子に接続して帰還をかけ
るとともにこれを第1の発光促進制御部12の出力端子
(点Pb)に接続する。これによって第2の発光促進制
御部13Aがその出力段において第1の発光促進制御部
12に対してダイオードOR(和)の形で接続されるこ
とになり、両者の出力のうち電位の高い方が発光促進制
御の主導権を握ることになる。
【0051】尚、第2の発光促進制御部13Aを構成す
る消灯時間検出回路37の構成については、図5乃至図
8に示した回路をそのまま用いれば良い。但し、第1の
発光促進制御部12の出力と第2の発光促進制御部13
Aの出力の大小関係については、時定数等の調整によっ
て、第1の過程では第1の発光促進制御部12の出力の
方が第2の発光促進制御部13Aの出力を上回り、第2
に過程では逆に、第2の発光促進制御部13Aの出力の
方が第1の発光促進制御部12の出力を上回るように設
定する必要がある。
【0052】図13は、コールドスタート時におけるラ
ンプ電流変化の一例を概略的に示すものであり、図の上
段に示すグラフ図は横軸に時間tをとり、縦軸にランプ
電流(これを「IL」とする。)をとって主に第1の過
程におけるILの時間的変化を示しており、図の下段に
示すグラフ図は上段のグラフ図において期間T2に示す
範囲のグラフ部分を拡大して第2の過程におけるILの
時間的変化を示している。
【0053】図に実線で示すグラフ曲線86は第1の発
光促進制御部12の制御に従うランプ電流ILの変化を
示し、図に1点鎖線で示すグラフ曲線87は第2の発光
促進制御部13Aの制御に従うランプ電流ILの変化を
示しており、第1の過程では上段のグラフ図に示すよう
に、グラフ曲線86がグラフ曲線87の上側に位置し、
第2の過程では下段のグラフ図に示すように、グラフ曲
線87がグラフ曲線86の上側に位置している。
【0054】上述したように、PWM制御部15には第
1の発光促進制御部12の出力と第2の発光促進制御部
13Aの出力とのOR出力、つまり、両者のうちの大き
い方がPWM制御部15に送出されるので、第1の過程
では第1の発光促進制御部12の制御の方が優勢とな
り、第2の過程では第2の発光促進制御部13Aの制御
の方が優勢となる。従って、第2の過程では、第1の発
光促進制御部12しかない場合に比べて、より大きな電
流供給を行うことができるので、ランプの点灯直後の立
ち消えの発生を防止することができる。
【0055】メタルハライドランプ8の点灯制御におい
ては、始動時間や再始動時間の短縮化等のためのランプ
の状態に応じた制御、例えば、ランプの消灯時間に応じ
て制御モードを幾つかに区分けして制御を行う場合があ
り、このような回路ではモード判定のための回路を必要
とするが、第2の発光促進制御部13Aについては制御
モードの判別のための回路は不要であり、第1の発光促
進制御部12に対してOR接続により第2の発光促進制
御部13Aを並設するだけで良く、また、回路構成が簡
単であるため部品点数が少ないという利点を有してい
る。
【0056】尚、上記の点灯回路にあっては第1の過程
において定電力制御に移るまでの移行領域での制御線が
直線状をした例を示したが、これに限らず移行領域での
制御線がランプ電圧の上昇につれて指数関数的に減衰し
た後定電力制御線に移るようにしたり、放電灯の消灯時
間に応じて移行領域での供給電力の増分を可変制御する
(実願平5−28491号参照。)等、各種の態様での
実施が可能である。
【0057】
【発明の効果】以上に記載したところから明らかなよう
に、請求項1に係る発明によれば、放電灯の点灯直後か
らランプ電圧が最低値に達するまでの第2の過程におい
て、第2の発光促進制御部によるランプへの供給電流又
は電力が第1の発光促進制御部によるランプへの供給電
流又は電力に比して大きくなり、これによってランプ電
流の一時的な低下が生じないように制御することで放電
灯の点灯直後における立ち消えの発生頻度を低減するこ
とができる。
【0058】また、請求項2に係る発明によれば、第2
の発光促進制御部によって放電灯の消灯時間を検出し、
消灯時間が長いほど放電灯への定格電力以上の電力供給
の度合が大きくなるように制御するとともに、該第2の
発光促進制御部を第1の発光促進制御部とをOR接続す
ることによって両者のうちランプへの供給電流又は電力
がより大きい方の制御が行われるようにすることで、比
較的簡単な回路構成でもって第2の過程におけるランプ
の立ち消えの発生頻度を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る放電灯の点灯回路の構成を示す回
路ブロック図である。
【図2】本発明の放電灯の点灯回路の要部を示す回路図
である。
【図3】ランプ点灯検出部の構成例を示す図である。
【図4】コールドスタート検出部の構成例を示す図であ
る。
【図5】消灯時間検出回路の構成例を示す図である。
【図6】消灯時間検出回路について図5とは別の構成例
を示す図である。
【図7】消灯時間検出回路について図5、図6とは別の
構成例を示す図である。
【図8】消灯時間検出回路について図5乃至図7とは別
の構成例を示す図である。
【図9】パルス発生部の構成例を示す図である。
【図10】パルス発生部について図9とは別の構成例を
示す図である。
【図11】第2の発光促進制御部の出力信号の供給方法
について示すものであり、(a)は出力信号を正論理に
従う信号として接続点Paに供給した例、(b)は出力
信号を負論理に従う信号として接続点Pcに供給した
例、(c)は出力信号を負論理に従う信号として定電力
制御部の演算増幅器の入力段に設けられた接点の開閉に
利用した例をそれぞれ示す。
【図12】第2の発光促進制御部の変形例を示す図であ
る。
【図13】第1の発光促進制御部及び図12の第2の発
光促進制御部の制御下おけるランプ電流の時間的変化の
一例を概略的に示すグラフ図である。
【図14】ランプ電圧とランプ電流との間の特性を規定
する制御線の一例を示すグラフ図である。
【図15】コールドスタート時におけるランプ電圧の時
間的変化の一例を概略的に示すグラフ図である。
【図16】コールドスタート時におけるランプ電流及び
電力の時間的変化の一例を示すグラフ図である。
【図17】コールドスタート時においてランプの点灯直
後からランプ電圧が最低値を示すまでの期間のランプ電
圧の時間的変化の一例を概略的に示すグラフ図である。
【図18】コールドスタート時においてランプの点灯直
後からランプ電圧が最低値を示すまでの期間のランプ電
流の時間的変化の一例を概略的に示すグラフ図である。
【符号の説明】
1 放電灯の点灯回路 2、5 直流電源回路部 6 直流−交流変換回路 8 メタルハライドランプ(放電灯) 10 制御回路 12 第1の発光促進制御部 13 第2の発光促進制御部 13A 第2の発光促進制御部 16、19、20、21、21′ ランプ電流検出回路 17、17′、18 ランプ電圧検出回路

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電圧の昇圧及び/又は降圧制御を行
    う直流電源回路部と、該直流電源回路部の出力電圧を交
    流電圧に変換する直流−交流変換回路と、放電灯にかか
    る電圧又はその相当信号を検出するためのランプ電圧検
    出回路と、放電灯に流れる電流又はその相当信号を検出
    するためのランプ電流検出回路と、ランプ電圧検出回路
    及びランプ電流検出回路からの信号に応じて直流電源回
    路部の出力電圧を制御する制御回路とを有し、該制御回
    路によりランプ電圧とランプ電流との間の特性を規定す
    る所定の制御線に従って点灯制御を行うようにした放電
    灯の点灯回路において、(イ)制御回路が第1の発光促
    進制御部を有し、放電灯を冷えた状態から点灯させる場
    合に、放電灯のランプ電圧が最低値を示した後ランプ電
    圧が上昇して定電力制御に移行するまでの第1の過程に
    おいて第1の発光促進制御部が放電灯に定格電力以上の
    電力供給を行うこと、(ロ)制御回路が第2の発光促進
    制御部を有し、放電灯を冷えた状態から点灯させる場合
    に、第1の過程の前であって放電灯の点灯直後からラン
    プ電圧が最低値に達するまでの第2の過程において、第
    2の発光促進制御部により放電灯への供給電流又は電力
    が増強されること、(ハ)第2の過程において、第2の
    発光促進制御部による放電灯への供給電流又は電力が第
    1の発光促進制御部による放電灯への供給電流又は電力
    より大きく、また、第1の過程では逆に、第1の発光促
    進制御部による放電灯への供給電流又は電力が第2の発
    光促進制御部による放電灯への供給電流又は電力より大
    きいこと、を特徴とする放電灯の点灯回路。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の放電灯の点灯回路にお
    いて、第2の発光促進制御部が、放電灯の消灯時間を検
    出し、消灯時間が長いほど放電灯への定格電力以上の電
    力供給の度合が大きくなるように制御するとともに、該
    第2の発光促進制御部と第1の発光促進制御部とをOR
    接続することによって両者のうち放電灯への供給電流又
    は電力がより大きい方の制御が行われるようにし、 第2の過程においては、第2の発光促進制御部による放
    電灯への供給電流又は電力が第1の発光促進制御部によ
    る放電灯への供給電流又は電力より大きく、また、第1
    の過程では逆に、第1の発光促進制御部による放電灯へ
    の供給電流又は電力が第2の発光促進制御部による放電
    灯への供給電流又は電力より大きい ことを特徴とする放
    電灯の点灯回路。
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