JP4121826B2 - 棒材切断機及び棒材切断方法 - Google Patents

棒材切断機及び棒材切断方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、棒材を切断するための棒材切断機及び棒材切断方法の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
棒材を把持しつつその軸心方向に搬送する搬送装置と、その棒材を軸心方向に垂直に切断する切断装置とを備えた棒材切断機が知られている。かかる棒材切断機は、上記搬送装置により棒材を所定の長さ寸法(切断長)だけ搬送し、上記切断装置に備えられた極薄手の丸鋸により切断する工程を繰り返すことにより、1本の棒材を上記切断長の複数本の製品に切断加工するものである。
【0003】
ところで、上述のように、1本の棒材を所定の長さ寸法を備えた複数本の製品に切断加工する場合、必然的にその製品の長さ寸法よりも短い端材が生じる。しかし、前記棒材を搬送するに際しては所定の掴み代が必要とされることから、上記切断長によっては上記端材が過分に長く残される場合があった。また、近年になって被切断材である棒材の材質は多様化し、比較的高価な金属材料などが用いられることも多くなったため、上記端材を可及的に短くする技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。かかる棒材切断機によれば、棒材の残り長さ寸法と搬送装置による棒材の送り限界長さ寸法との差が製品に求められる切断長よりも短くなったとき、その棒材の先端部を掴持して搬送方向へ所定長さ寸法だけ引き出す引出装置を備えているため、従来よりも端材の長さ寸法を短くすることができる。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−293615号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記引出装置は、比較的複雑な構造を備えたものであり、前記棒材切断機それ自体の製造コストが嵩むことに加えて、棒材の切断加工に際してその引出装置の駆動に要する電気コストも無視できないという不具合があった。そこで、より簡単な構成で端材を短くするために、前記搬送装置の把持部材(バイス)を前記切断装置側に延長すると共に、前記掴み代を可及的に短くする構成が考えられるが、かかる構成は、前記棒材の残り寸法が短くなると、上記把持部材の挟圧力により、前記切断装置側に延長されたバイスの先端に撓みが生じて寸法精度が低下するという弊害を新たに生じさせるものであった。例えば、前記切断長が20mm程度と比較的短い場合、最後の2〜4本の製品が0.1〜0.3mm程度長くなる。
【0006】
本発明は、以上の事情を背景として為されたものであり、その目的とするところは、何ら弊害を生じさせることなく端材を可及的に短くする棒材切断機及び棒材切断方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための第1の手段】
かかる目的を達成するために、本発明の要旨とするところは、棒材の一部を把持する把持装置を備え、その把持装置で把持されたその棒材をその軸心方向に所定の切断長ずつ搬送する搬送装置と、その棒材をその切断長にて切断する切断装置とを備えた棒材切断機であって、前記把持装置により把持される前記棒材の残長がその把持装置の把持長よりも短い所定の長さ寸法以下である場合、その棒材が前記把持装置に把持されることにより発生する搬送方向のずれ寸法を前記切断長から差し引いた長さ寸法ずつ搬送するように前記搬送装置の駆動を制御する制御装置を備えていることを特徴とするものである。
【0008】
【第1発明の効果】
このようにすれば、前記把持装置により把持される前記棒材の残長がその把持装置の把持長よりも短い所定の長さ寸法以下である場合、その棒材が前記把持装置に把持されることにより発生する搬送方向のずれ寸法を前記切断長から差し引いた長さ寸法ずつ搬送するように前記搬送装置の駆動を制御する制御装置を備えていることから、前記棒材の残り寸法が短くなった際に、前記搬送装置に備えられた把持部材の挟圧力により、前記切断装置側に延長されたバイスの先端に生じる撓みなど予め考慮して、前記ずれ寸法を予め実験的に定めておくことで、寸法精度が低下するといった弊害を生じさせない。すなわち、端材を可及的に短くする棒材切断機を提供することができる。
【0010】
【課題を解決するための第2の手段】
また、前記目的を達成するために、本第2発明の要旨とするところは、棒材の一部を把持装置により把持しつつその軸心方向に所定の切断長ずつ搬送する搬送工程と、その棒材をその切断長にて切断する切断工程とを含む棒材切断方法であって、前記搬送工程は、前記把持装置により把持される前記棒材の残長がその把持装置の把持長よりも短い所定の長さ寸法以下である場合、その棒材が前記把持装置に把持されることにより発生する搬送方向のずれ寸法を前記切断長から差し引いた長さ寸法ずつ搬送することを特徴とするものである。
【0011】
【第2発明の効果】
このようにすれば、前記搬送工程は、前記把持装置により把持される前記棒材の残長がその把持装置の把持長よりも短い所定の長さ寸法以下である場合、その棒材が前記把持装置に把持されることにより発生する搬送方向のずれ寸法を前記切断長から差し引いた長さ寸法ずつ搬送するものであることから、前記棒材の残り寸法が短くなった際に、前記搬送工程における把持装置の挟圧力により、前記切断装置側に延長されたバイスの先端に生じる撓みなど予め考慮して、前記ずれ寸法を予め実験的に定めておくことで、寸法精度が低下するといった弊害を生じさせない。すなわち、端材を可及的に短くする棒材切断方法を提供することができる。
【0013】
【実施例】
以下、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
【0014】
図1は、本発明の一実施例である棒材切断機10を示す側面図であり、図2は、図1において矢印IIで示す方向から見た平面図である。これらの図に示すように、かかる棒材切断機10は、被切断材である棒材22の一部を把持する把持装置である搬送バイス18を備え、その搬送バイス18で把持されたその棒材22をその軸心方向に所定の切断長ずつ搬送する搬送装置16及びその棒材22をその切断長にて切断する切断装置20を備えた本体部12と、複数本の棒材22を載置した状態で備えつつそれらの棒材22を逐一上記搬送バイス18により把持され得る位置に供給する備材部14とから構成されている。ここで、上記備材部14は、図2に示すように、上記搬送装置16の搬送方向に長手状を成すものであり、上記複数本の棒材22は、それぞれの軸心方向がかかる長手方向と並行となるようにその備材部14に載置される。なお、上記搬送装置16による送り寸法は、上記切断長と後述する丸鋸44の厚み寸法との和であるが、以下の説明では、その丸鋸44の厚み寸法を考えないものとする。
【0015】
図3は、図1において矢印IIIで示す方向から見た背面図である。この図に示すように、上記備材部14は、基台(フレーム)24と、その基台24の頂部に固設された傾斜部26と、同様に上記基台24の頂部におけるその傾斜部26の下端側に設けられた給材部28と、その給材部28の長手方向に垂直に架設された複数本の回動軸32まわりにそれぞれ回動可能に設けられて、上記給材部28の下部に設けられた案内板用油圧シリンダ34が駆動されることにより図に実線で示す横倒状態と鎖線で示す直立状態とが切り換えられる複数枚の案内板30とから構成されている。ここで、図の棒材22nの位置が上述の搬送バイス18により把持され得る位置すなわち上記給材部28に供給された状態に相当する。上記傾斜部26に載置された複数本の棒材22a、22b、・・・、22j、22kは、重力によってその傾斜部26の上端側から下端側へ移動させられ、図の棒材22lのように、上記給材部28に隣接した位置に送られる。かかる棒材22lは、上記案内板用油圧シリンダ34により上記案内板30が鎖線で示す直立状態とされると、図の22mに示すその直立した案内板30の頂部に持ち上げられ、その頂部の傾斜に従って上記給材部28の真上まで移動させられる。そして、上記案内板30が実線で示す横倒状態とされると、図の22nに示すように上記給材部28に供給される。1本の棒材22が切断され終わる毎にかかる工程が繰り返されて、複数本の棒材22a、22b、・・・、22l、22kが逐一上記給材部28上に供給されて切断加工が施される。
【0016】
図4は、図1の棒材切断機10の外装36を取り外して矢印IVで示す方向から見た正面図である。この図に示すように、上記本体部12は、基台38と、その基台38上に設けられた前記搬送装置16と、同じくその基台38上に設けられた前記切断装置20と、その切断装置20による切断に際して前記棒材22を把持固定するための主バイス40とから構成されている。上記切断装置20は、上記基台38上に設けられた支部42と、その支部42の取付軸まわりに回動可能に設けられたアーム部材43と、そのアーム部材43に自転可能に設けられた極薄手の丸鋸44と、その丸鋸44を回転駆動するための丸鋸用モータ45と、上記丸鋸44と丸鋸用モータ45とを連結するベルト46と、上記アーム部材43を上記支部42の取付軸まわりに回動させるための切断装置用油圧シリンダ48とを備えている。ここで、図4は、上記切断装置20が最も搬送装置16側に回動した状態を示しており、かかる切断装置20は、前記棒材22を切断する際には前記搬送装置16に接近する方向に回動させられ、一旦切断が終わるとその搬送装置16から離隔する方向に回動させられる。
【0017】
図5は、前記搬送装置16及び主バイス40の一部を切り欠いてその搬送方向に垂直な方向から見た視断面図であり、図6は、図5において矢印VIで示す方向から見た平面図である。これらの図に示すように、前記搬送装置16は、その軸心方向が前記搬送装置16の搬送方向と並行となるように且つその軸心まわりに回転可能に前記基台38に架設されたボールネジ50と、同様にその軸心方向が前記搬送装置16の搬送方向と並行となるように前記基台38に固設された1対の案内軸52と、互いに平行な軸心を有する1対の貫通穴56及びネジ穴58を有し、その1対の貫通穴56に上記1対の案内軸52が挿入されてその案内軸52の軸心方向に移動可能に設けられると共に、上記ネジ穴58において上記ボールネジ50に螺合させられた可動部材54と、その可動部材54に設けられた前記搬送バイス18と、上記ボールネジ50を回転駆動するための搬送装置用モータ60と、そのボールネジ50と搬送装置用モータ60とを連結するベルト62とを備えて構成されている。また、前記基台38には第1ローラ64が、上記可動部材54には第2ローラ66が、前記主バイス40には第3ローラ68がそれぞれの軸心まわりに回転可能に設けられており、前記棒材22は、それら第1ローラ64及び第2ローラ66に支持された状態で搬送されると共に、上記第3ローラ68と棒材22の残長によっては上記第1ローラ64及び第2ローラ66とに支持された状態で切断される。
【0018】
前記棒材切断機10には、前記搬送装置16及び切断装置20に所定の油圧を供給するための油圧制御回路72と、前記丸鋸用モータ44及び搬送装置用モータ60の駆動を制御すること及び上記油圧制御回路72における図示しない電磁弁の切換を制御することにより前記搬送装置16及び切断装置20の駆動を制御する制御装置74とが設けられている。上記搬送装置用モータ60が駆動されると、上記ベルト62を介してその駆動力が上記ボールネジ50に伝達されてそのボールネジ50が軸心まわりに回転駆動されることにより、そのボールネジ50に螺合させられた上記可動部材54が前記搬送方向すなわち上記ボールネジ50及び1対の案内軸52に共通の軸心方向に移動させられる。ここで、上記搬送装置用モータ60は、上記制御装置74に接続されたエンコーダ70を備えたサーボモータであり、それにより上記可動部材54は、±5μm程度の誤差範囲内で、比較的高精度の移動が可能とされる。
【0019】
前記可動部材54の底部には突起部76が設けられており、図5において実線で示すその可動部材54の前記切断装置20側の移動限界におけるその突起部76に対応する位置に第1近接スイッチ78が、鎖線で示すその可動部材54の前記備材部14側の移動限界におけるその突起部76に対応する位置に第2近接スイッチ80及び第3近接スイッチ82がそれぞれ設けられている。それら第1近接スイッチ78、第2近接スイッチ80、及び第3近接スイッチ82は、上記制御装置74に接続されており、かかる近接スイッチのオン・オフ信号により、上記可動部材54が前記切断装置20側の移動限界から前記備材部14側の移動限界までの範囲内を移動させられるように上記搬送装置用モータ60の駆動が制御される。
【0020】
前記主バイス40は、前記棒材22を第1挟圧部材86との間で図5において矢印Yで示す方向に挟圧するための第1油圧シリンダ84と、第2挟圧部材90との間で図6において矢印Xで示す方向に挟圧するための第2油圧シリンダ88とから構成されている。それら第1油圧シリンダ84及び第2油圧シリンダ88の作動油圧は上記油圧制御回路72を介して供給されており、その油圧に応じて前記棒材22の把持と解放とが切り換えられる。ここで、上記第1挟圧部材86、第2油圧シリンダ88のピストン、及び第2挟圧部材90における前記丸鋸44の経路に対応する部分には、その丸鋸44の回転を妨げないようにそれぞれ溝部92、94、及び96が形成されている。
【0021】
図7は、前記搬送装置16の可動部を図6における矢印VIIで示す方向から見た図である。この図に示すように、前記可動部材54に設けられた前記搬送バイス18は、第3挟圧部材98と第3油圧シリンダ100との間で前記棒材22を挟圧する構成とされている。その第3油圧シリンダ100の作動油圧は前記油圧制御回路72を介して供給されており、その油圧に応じて前記棒材22の把持と解放とが切り換えられる。その棒材22が把持された状態で前記搬送装置用モータ60が駆動させられて前記可動部材54が移動させられると、把持された棒材22はその可動部材54と同じ距離だけ搬送される。
【0022】
図8は、前記搬送バイス18に備えられた第3油圧シリンダ100の図7におけるVIII-VIII視断面図である。この図に示すように、かかる第3油圧シリンダ100は、前記可動部材54に固設されたシリンダ本体102と、そのシリンダ本体102の内部を往復させられるピストン104と、そのピストン104の先端に固設された挟圧ヘッド106と、その軸心方向が上記ピストン104の往復方向と並行となるようにその挟圧ヘッド106に固設されると共に、上記シリンダ本体102に同軸に形成された貫通穴110に挿入される案内軸108とから構成されている。そのように構成された第3油圧シリンダ100では、上記シリンダ本体102とピストン104との間隙である油室112に作動油が供給されると、上記ピストン104及びその先端に設けられた挟圧ヘッド106が前記第3挟圧部材98との間で前記棒材22を挟圧する方向に移動させられる。その際、上記シリンダ本体102に形成された貫通穴110に上記案内軸108が挿入されていることから、上記挟圧ヘッド106の挟圧面114が上記ピストン104の往復方向に対して略垂直に保たれる。
【0023】
図5、図6、及び図7に示すように、前記搬送装置16には、発光側の陰極管と受光側の陽極管から成る2極管構造の検出器である第1光電管116及び第2光電管118が備えられている。かかる第1光電管116は、前記基台38と相対移動不能に設けられて、前記搬送バイス18に把持されて搬送される前記棒材22の先端が所定位置D1より前記切断装置20側へ送られたか否かを検出するものであり、径によらず様々な棒材22の検出を可能とするため、図5に示すように、その光路が前記搬送バイス18の挟圧方向に対して所定角度傾斜させられている。また、上記第2光電管118は、前記可動部材54に相対移動不能に設けられて、前記棒材22が搬送バイス18に把持される際にその末端が所定位置D2よりも前記切断装置20側にあるか否かを検出するものである。なお、上記所定位置D1は、前記基台38を基準とした固定位置であり、上記所定位置D2は、前記可動部材54を基準とした固定位置である。それら第1光電管116及び第2光電管118は、前記制御装置74に接続されており、上記第1光電管116のオン・オフ(入光・遮光)信号により、前記棒材22の切断開始に際してその先端位置が検出され、その棒材22をその先端から前記切断長にて切断するように前記搬送装置16及び切断装置20の駆動が制御される。また、上記第2光電管118のオン・オフ信号により、前記棒材22の末端位置が検出され、前記搬送バイス18により把持されるその棒材22の残長がその搬送バイス18の把持長Lすなわち前記第3挟圧部材98及び挟圧ヘッド106に共通の搬送方向の長さ寸法と突出可能寸法との和(例えば、300〜600mm程度)よりも短い所定の長さ寸法(例えば、200mm程度)以下である場合、前記切断長に予め定められた補正を加えた補正切断長ずつ搬送するように前記搬送装置16の駆動が制御される。
【0024】
図9は、前記搬送バイス18によって把持される棒材22の残長(末端までの切断順)と前記切断長の理想値からのずれ寸法との関係を求めた試験結果を示すグラフである。なお、このグラフにおいて棒材の切断前の長さ寸法は500mmであり、切断長の理想値は20mmである。このグラフに示すように、前記搬送バイス18によって把持される棒材22は、その残長が短くなるにつれて前記切断装置20側に突出する傾向にあり、とりわけ、前記切断長が30mm程度と比較的短い場合、前記棒材22の残長がその搬送バイス18の把持長Lよりも短い所定の長さ寸法以下となる15本目以降においては、そのずれ寸法が0.10mm以上となり無視できない。そのように寸法精度が低下するのは、前記棒材22の末端が前記第3挟圧部材98と挟圧ヘッド106との間で挟圧されることで、その挟圧力により前記切断装置20側に延長された搬送バイス18の先端に生じる撓み、及び継続使用によって第3油圧シリンダ100に発生するガタが原因であると考えられる。本実施例では、前記制御装置74の記憶装置などに、上記試験結果に基づいた補正長が予め記憶されており、前記切断長からその補正長を差し引いた補正切断長ずつ搬送するように前記搬送装置16の駆動が制御される。例えば図10に示すように、1本目から14本目までは補正なし、15本目から17本目までは前記切断長から補正長0.10mmを差し引いた寸法が、18本目及び19本目では前記切断長から補正長0.14mmを差し引いた寸法がそれぞれ補正切断長とされる。
【0025】
図11は、以上のように構成された棒材切断機10を用いて棒材22を切断する工程を説明する工程図であり、図12は、前記制御装置74による棒材切断制御ルーチンを説明するフローチャートである。
【0026】
先ず、給材工程P1すなわちステップS1において、前記案内板用油圧シリンダ34が駆動されることにより前記複数枚の案内板30が直立状態とされた後、横倒状態とされて前記備材部14における給材部28に被切断材である棒材22が供給される。次いで、先端検出工程P2すなわちステップS2において、前記第1光電管116がオフ(遮光状態)となったところで棒材22の先端位置が検出された後、初期搬送工程P3すなわちステップS3において、その棒材22の先端面が前記丸鋸44の通過面と一致するように先端位置合わせのための初期搬送が行われる。
【0027】
次いで、搬送工程P4すなわちステップS4において、前記棒材22が前記搬送装置16により所定の切断長だけ前記切断装置20側へ送られた後、切断工程P5すなわちステップS5において、前記丸鋸44によりその切断長にて切断される。すなわち、前記搬送バイス18が前記棒材22を解放し且つ前記主バイス40がその棒材22を把持した状態で、前記可動部材54が前記切断装置20から離隔される方向へ前記切断長だけ戻された後、前記搬送バイス18が前記棒材22を把持し且つ前記主バイス40がその棒材22を解放した状態で、前記可動部材54が前記切断装置20に接近する方向へ前記切断長だけ送られる。そして前記搬送バイス18が前記棒材22を解放し且つ前記主バイス40がその棒材22を把持した状態で、前記切断装置20により前記棒材22が前記切断長にて切断される。
【0028】
次いで、ステップS6において、前記棒材22の残長が前記搬送バイス18の把持長Lよりも短い所定の長さ寸法以下であるか否かが判断される。すなわち、前記第2光電管118の状態のオン・オフが判断される。このステップS6で、前記第2光電管118がオフ(遮光状態)と判断された場合には、上記ステップS4以降が繰り返されるが、前記第2光電管118がオン(入光状態)と判断された場合には、補正搬送工程P6すなわちステップS7において、前記棒材22が前記搬送装置16により前記切断長から所定の補正長を差し引いた補正切断長ずつ前記切断装置20側へ送られた後、切断工程P7すなわちステップS8において、前記丸鋸44によりその補正切断長にて切断される。すなわち、前記搬送バイス18が前記棒材22を解放し且つ前記主バイス40がその棒材22を把持した状態で、前記可動部材54が前記切断装置20から離隔される方向へ前記切断長だけ戻された後、前記搬送バイス18が前記棒材22を把持し且つ前記主バイス40がその棒材22を解放した状態で、前記可動部材54が前記切断装置20に接近する方向へ前記補正切断長だけ送られる。そして前記搬送バイス18が前記棒材22を解放し且つ前記主バイス40がその棒材22を把持した状態で、前記切断装置20により前記棒材22が前記切断長にて切断される。ここで、かかる補正は、前記搬送バイス18が前記棒材22を解放し且つ前記主バイス40がその棒材22を把持した状態で、前記可動部材54が前記切断装置20から離隔される方向へ戻される際の戻し寸法に加えられても構わず、その場合には、かかる戻し寸法が前記切断長と補正長との和とされる。
【0029】
次いで、ステップS9において、前記第2光電管118がオンと判断されてからの切断本数に基づいて、切断加工を終了するか否かが判断される。その判断が否定される場合には、上記ステップS7以降が繰り返されるが、その判断が肯定される場合には、それをもって本ルーチンが終了させられる。
【0030】
このように、本実施例によれば、把持装置である前記搬送バイス18により把持される前記棒材22の残長がその搬送バイス18の把持長Lよりも短い所定の長さ寸法以下である場合、前記切断長に予め定められた補正を加えた補正切断長ずつ搬送するように前記搬送装置16の駆動を制御する制御装置74を備えていることから、前記棒材22の残り寸法が短くなった際に、前記搬送装置16に備えられた前記搬送バイス18の挟圧力により、前記切断装置20側に延長されたその搬送バイス18の先端に生じる撓みなどが予め考慮されているため、寸法精度が低下するといった弊害を生じさせない。すなわち、端材を可及的に短くする棒材切断機10を提供することができる。
【0031】
また、前記補正搬送工程P6(S7)は、前記搬送バイス18により把持される前記棒材22の残長がその搬送バイス18の把持長Lよりも短い所定の長さ寸法以下である場合、前記切断長に予め定められた補正を加えた補正切断長ずつ搬送するものであることから、前記棒材22の残り寸法が短くなった際に、前記補正搬送工程P6において前記搬送バイス18の挟圧力により前記切断装置20側に延長されたその搬送バイス18の先端に生じる撓みなどが予め考慮されているため、寸法精度が低下するといった弊害を生じさせない。すなわち、端材を可及的に短くする棒材切断方法を提供することができる。
【0032】
また、前記補正切断長は、前記棒材22が前記補正搬送工程P6において前記搬送バイス18に把持されることにより発生する搬送方向のずれ寸法を前記切断長から差し引いた長さ寸法であるため、そのずれ寸法を予め実験的に定めておくことで、前記棒材22の残りが所定の長さ寸法以下である場合の寸法精度をより向上させることができるという利点がある。
【0033】
以上、本発明の好適な実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、更に別の態様においても実施される。
【0034】
例えば、前述の実施例では、前記可動部材54に設けられた前記第2光電管118のオン・オフ信号に基づいて前記棒材22の残長が所定の長さ寸法以下であるか否かが判断されるものであったが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、前記棒材22の切断前の長さ寸法と切断本数との関係から判断されるものであっても構わない。この場合、前記第2光電管118は、必ずしも設けられなくともよい。
【0035】
また、前記補正搬送工程P6は、前記棒材22を、所定の切断長から段階的に定められた補正長を差し引いた補正切断長ずつ搬送するように前記搬送装置16の駆動を制御するものであったが、かかる補正長は、図10に示すように段階的に定められたものには限られず、例えば、切断順あるいは切断長に応じてそれぞれ個別に定められたものであってもよく、あるいは一律とされたものであっても構わない。
【0036】
その他一々例示はしないが、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である棒材切断機を示す側面図である。
【図2】 図1の棒材切断機を矢印IIで示す方向から見た平面図である。
【図3】 図1の棒材切断機を矢印IIIで示す方向から見た背面図である。
【図4】 図1の棒材切断機の外装を取り外して矢印IVで示す方向から見た正面図である。
【図5】 図1の棒材切断機における搬送装置及び主バイスの一部を切り欠いてその搬送方向に垂直な方向から見た視断面図である。
【図6】 図5の搬送装置及び主バイスを矢印VIで示す方向から見た平面図である。
【図7】 図6の搬送装置における可動部を矢印VIIで示す方向から見た図である。
【図8】 図7におけるVIII-VIII視断面図である。
【図9】 図1の棒材切断機における搬送バイスによって把持される棒材の残長(末端までの切断順)と切断長の理想値からのずれ寸法との関係を求めた試験結果を示すグラフである。
【図10】 図9の関係に基づいて定められた棒材の残長(末端までの切断順)と補正長との関係を示すグラフである。
【図11】 図1の棒材切断機を用いて棒材を切断する工程を説明する工程図である。
【図12】 図1の棒材切断機に備えられた制御装置による棒材切断制御ルーチンを説明するフローチャートである。
【符号の説明】
10:棒材切断機
16:搬送装置
18:搬送バイス(把持装置)
20:切断装置
22:棒材
74:制御装置
L:把持長
P6:補正搬送工程

Claims (2)

  1. 棒材の一部を把持する把持装置を備え、該把持装置で把持された該棒材をその軸心方向に所定の切断長ずつ搬送する搬送装置と、該棒材を該切断長にて切断する切断装置とを備えた棒材切断機であって、
    前記把持装置により把持される前記棒材の残長が該把持装置の把持長よりも短い所定の長さ寸法以下である場合、該棒材が前記把持装置に把持されることにより発生する搬送方向のずれ寸法を前記切断長から差し引いた長さ寸法ずつ搬送するように前記搬送装置の駆動を制御する制御装置を備えていることを特徴とする棒材切断装置。
  2. 棒材の一部を把持装置により把持しつつその軸心方向に所定の切断長ずつ搬送する搬送工程と、該棒材を該切断長にて切断する切断工程とを含む棒材切断方法であって、
    前記搬送工程は、前記把持装置により把持される前記棒材の残長が該把持装置の把持長よりも短い所定の長さ寸法以下である場合、該棒材が前記把持装置に把持されることにより発生する搬送方向のずれ寸法を前記切断長から差し引いた長さ寸法ずつ搬送することを特徴とする棒材切断方法。
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