JP4119582B2 - 転送制御方法及び情報処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は転送制御方法及び情報処理装置に係り、特に複数のプロセッサに対するデータやコマンド等の情報転送を制御する転送制御方法及びそのような転送制御方法を用いる情報処理装置に関する。
複数のプロセッサを備えた情報処理装置では、扱うデータの量が膨大である。このため、プロセッサ間のデータ転送を高速に行える転送制御方法が望まれている。
【0002】
【従来の技術】
図1は、従来の転送制御方法の一例を説明するためのブロック図である。同図に示す情報処理装置は、大略複数のプロセッサ1−1〜1−nと、制御ブロック2と、リザーブ3とからなる。制御ブロック2は、排他制御用に設けられた、バッファ機能を有する一種のプロセッサである。リザーブ3は、プロセッサ(転送ユニット)間のデータ又はコマンドの転送ステータス(busy or free)を示すレジスタであり、転送の排他制御を行う際のステータスとして用いられる。説明の便宜上、プロセッサ1−1がリクエスト元であり、プロセッサ1−2〜1−nがリクエスト先であるものとする。
【0003】
リクエスト元のプロセッサ1−1がリクエストを発生すると、プロセッサ1−1からのデータやコマンドは、一旦制御ブロック2に供給されて格納される。制御ブロック2は、格納されたデータやコマンドに基づいて、制御ブロック2とリクエスト先の例えばプロセッサ1−2との間のリザーブ3を取得して、リクエスト先のプロセッサ1−2にデータやコマンドを転送する。
【0004】
従って、リクエスト元のプロセッサ1−1は、制御ブロック2にデータやコマンドを供給した後は、他の処理を行うことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来の転送制御方法では、リクエスト元のプロセッサ1−1からリクエスト先のプロセッサ1−2へのデータやコマンドの転送が非同期に行われ、同期転送が行えないという問題があった。
又、リクエスト元のプロセッサ1−1が連続してリクエストを発生するような場合には、リクエストが発生する都度リザーブ3を取得し直す必要があり、転送効率が悪いという問題もあった。
【0006】
そこで、本発明は、データやコマンドの同期転送及び非同期転送を可能とすると共に、転送効率を向上することのできる転送制御方法及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題は、リクエスト元からのリクエストに対し、制御ブロックを介してリクエスト先へ非同期転送を行うための第1のルート又は該制御ブロックを介さずリクエスト先へ同期転送を行うための第2のルートを選択するステップを含む転送制御方法によって達成される。
【0008】
前記ステップは、前記制御ブロックを介してリザーブを取得することで前記第1のルートを選択し、直接該リザーブを取得することで前記第2のルートを選択するようにしても良い。又、前記ステップは、前記制御ブロックを介して第1のリザーブを取得することで前記第1のルートを選択し、直接該第1のリザーブとは異なる第2のリザーブを取得することで前記第2のルートを選択するようにしても良い。
【0009】
前記ステップは、前記リクエスト元の優先順位及び/又はリクエストの優先順位に基づいて前記第1のルート又は前記第2のルートを選択するようにしても良い。
転送制御方法は、1度取得したリザーブを保持して新たにリザーブを取得し直すことなく連続して転送を行うステップを更に含んでも良い。
【0010】
又、転送制御方法は、前記リザーブの取得の排他制御を行うステップを更に含んでも良い。
上記の課題は、少なくともバッファ機能を有する制御ブロックと、リクエスト元からのリクエストに対し、該制御ブロックを介してリクエスト先へ非同期転送を行うための第1のルート又は該制御ブロックを介さずリクエスト先へ同期転送を行うための第2のルートを選択するセレクタとを備えた情報処理装置によっても達成される。
【0011】
情報処理装置は、リザーブを更に備え、前記セレクタは、前記制御ブロックを介して該リザーブを取得することで前記第1のルートを選択し、直接該リザーブを取得することで前記第2のルートを選択する構成としても良い。又、情報処理装置は、第1のリザーブと、該第1のリザーブとは異なる第2のリザーブとを更に備え、前記セレクタは、前記制御ブロックを介して該第1のリザーブを取得することで前記第1のルートを選択し、直接該第2のリザーブを取得することで前記第2のルートを選択する構成としても良い。
【0012】
前記セレクタは、前記リクエスト元の優先順位及び/又はリクエストの優先順位に基づいて前記第1のルート又は前記第2のルートを選択するようにしても良い。
情報処理装置は、1度取得したリザーブを保持して新たにリザーブを取得し直すことなく連続して転送を行う手段を更に備える構成としても良い。
【0013】
又、情報処理装置は、前記リザーブの取得の排他制御を行う手段を更に備える構成としても良い。
従って、本発明によれば、データやコマンドの同期転送及び非同期転送を可能とすると共に、転送効率を向上することのできる転送制御方法及び情報処理装置を実現することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図2以降と共に、本発明になる転送制御方法及び情報処理装置の実施例を説明する。
【0015】
【実施例】
図2は、本発明になる情報処理装置の第1実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第1実施例では、本発明になる転送制御方法の第1実施例を採用する。
図2に示す情報処理装置は、大略複数のプロセッサ11−1〜11−nと、制御ブロック12と、リザーブ13と、セレクタ15とからなる。制御ブロック12は、排他制御用に設けられた、バッファ機能を有する一種のプロセッサである。説明の便宜上、プロセッサ11−1がリクエスト元であり、プロセッサ11−2〜11−nがリクエスト先であるものとする。
【0016】
リクエスト元のプロセッサ11−1がリクエストを発生すると、プロセッサ11−1からのデータやコマンドは、一旦セレクタ15に供給される。セレクタ15は、供給されるデータやコマンドに含まれるルート情報に基づいて、供給されたデータやコマンドを制御ブロック12又はリザーブ13に供給する。ルート情報は、リクエスト元のプロセッサ11−1からのデータやコマンドが、制御ブロック12を介してリザーブ13に供給される非同期転送のためのルートであるか、リザーブ13に直接供給される同期転送のためのルートであるかを示す。
【0017】
従って、ルート情報が非同期転送のためのルートを示す場合、プロセッサ11−1からのデータやコマンドは、一旦制御ブロック12に供給されて格納される。制御ブロック12は、格納されたデータやコマンドに基づいて、制御ブロック12とリクエスト先の例えばプロセッサ11−2との間のリザーブ13を取得して、リクエスト先のプロセッサ11−2にデータやコマンドを転送する。このため、リクエスト元のプロセッサ11−1は、制御ブロック12にデータやコマンドを供給した後は、他の処理を行うことができる。
【0018】
他方、ルート情報が同期転送のためのルートを示す場合、データやコマンドは直接リザーブ13に供給される。つまり、セレクタ15とリクエスト先の例えばプロセッサ11−2との間のリザーブ13を取得して、リクエスト先のプロセッサ11−2にデータやコマンドを転送する。
このようにして、本実施例によれば、同期転送と非同期転送とを選択的に行うことができる。
【0019】
尚、1度取得したリザーブ13は保持して、新たにリザーブ13を取得することなく連続して転送を行うようにしてもよい。つまり、同期転送のためのルートを選択してデータやコマンドを直接リザーブ13に供給した後は、リザーブ13を取得し続けて、新たにリザーブ13を取得し直すことなく、引き続きリクエスト元のプロセッサ11- 1からの転送を可能とする構成としても良い。又、リクエスト元がリクエスト先にリクエストを送出した後、そのリクエストに対するリクエスト先の応答等をすぐに受け取りたい場合にも、リザーブを保持して、あたかもリクエスト先がリザーブを取得したようにして、リクエスト先からの転送を行う構成としても良い。
【0020】
図3は、本発明になる情報処理装置の第2実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第2実施例では、本発明になる転送制御方法の第2実施例を採用する。同図中、図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、図3に示すようにルート毎に1つのリザーブが設けられている。具体的には、非同期転送のためのルートに対してはリザーブ13−1が設けられ、同期転送のためのルートに対してはリザーブ13−2が設けられている。
【0021】
リザーブ13−1,13−2の状態を状態コード(X,Y)で表し、「1」を使用状態、「0」を非使用状態とすると、非同期転送のためのルートを選択した場合は、リザーブ13−1,13−2の状態に拘わらず、リザーブ13−1の取得を可能とする。他方、同期転送のためのルートを選択した場合は、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,0)の時だけ、リザーブ13−2の取得を可能とする。これにより、同期転送のためのルートが既に選択されており、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,1)となっていても、非同期転送のリクエストが発生すれば、仮にリザーブ13−1を取得してリザーブ13−1,13−2の状態をコードを(1,1)とすることができる。
【0022】
又、非同期転送のためのルートで転送されるデータやコマンドの中に、同期転送のためのルートで転送されるデータやコマンドより優先して転送するか否かを示す情報を含めることにより、制御ブロック12は、リザーブ13−1,13−2からの状態コードが(1,1)であると、状態コードを(0,1)に変更するか(1,1)のままで保持するかを指示する命令を選択して送出できる。制御ブロック12は、非同期転送のためのルートのリクエストを優先させる場合、リザーブ13−1,13−2の状態コードを(1,1)のまま保持するように指示する命令を送出する。
【0023】
同期転送のためのルートのリクエストは、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,0)の場合にのみリザーブ13−2を取得できる。そこで、同期転送のためのルートのリクエストの終了後は、仮にリザーブ13−1を取得していた非同期転送のためのルートのリクエストの方を優先して、データやコマンドの転送を行うことができる。
【0024】
他方、非同期転送のためのルートのリクエストを優先させない場合には、制御ブロック12はリザーブ13−1,13−2の状態コードを(0,1)に変更するように指示する命令を送出する。その後は、非同期転送のためのルートのリクエストでも、同期転送のためのルートのリクエストでも受け付けることができる。
【0025】
このように、ルートに応じてリザーブを分けることで、リクエストの状況を詳細に把握することが可能となり、エラー時の原因解析等を容易に行うことができる。
図4は、本実施例において、非同期転送のためのルートを選択した場合の動作を説明するフローチャートである。同図中、ステップS1では、リクエスト元のプロセッサ11−1からセレクタ15を介して制御ブロック12にデータやコマンドを供給する。ステップS2では、制御ブロック12からリザーブ13−1を取得しに行く。ステップS3では、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,1)であるか、(0,0)であるか、或いは(1,0)又は(1,1)であるかを判定する。
【0026】
ステップS3での判定の結果、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,1)であると、ステップS4では、状態コードを(1,1)にセットして、制御ブロック12に状態コード(1,1)を返す。又、ステップS5では、制御ブロック12がリザーブ13−1をオフにする命令を送出し、状態コードを再び(0,1)にセットする。ステップS5の後、処理はステップS2へ戻る。
【0027】
ステップS3での判定の結果、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,0)であると、ステップS6では、状態コードを(1,0)にセットして、制御ブロック12に状態コード(1,0)を返す。又、ステップS7では、制御ブロック12からデータやコマンドをリザーブ13−1へ転送し、処理は終了する。
【0028】
他方、ステップS3での判定の結果、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(1,0)又は(1,1)であると、ステップS8では、制御ブロック12にエラー状態コードを返し、処理は終了する。
図5は、本実施例において、同期転送のためのルートによるリクエスト終了後に非同期転送のためのルートを優先した場合の動作を説明するフローチャートである。同図中、図4と同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略する。
【0029】
この場合、ステップS3での判定の結果、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,1)であると、ステップS4では、状態コードを(1,1)にセットして、制御ブロック12に状態コード(1,1)を返す。又、ステップS11では、制御ブロック12はリザーブ13−1をオフとすることなく、状態コード(1,1)を保持する。更に、ステップS12では、制御ブロック12は状態コードが(1,1)になるまで定期的に再実行を繰り返し、ステップS12の後に処理はステップS7へ進む。ステップS7では、制御ブロック12からデータやコマンドをリザーブ13−1へ転送し、処理は終了する。
【0030】
図6は、本実施例において同期転送のためのルートを選択した場合の動作を説明するフローチャートである。同図中、ステップS21では、リクエスト元のプロセッサ11−1がリザーブ13−2を取得しに行く。ステップS22では、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,1)又は(1,0)又は(1,1)であるか、或いは(0,0)であるかを判定する。
【0031】
ステップS3での判定の結果、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,1)又は(1,0)又は(1,1)であると、ステップS23では、リザーブ13−1,13−2の状態コードはそのままにして、リクエスト元のプロセッサ11−1にリザーブ13−2が取得できなかった旨を報告し、処理はステップS21へ戻る。他方、ステップS3での判定の結果、リザーブ13−1,13−2の状態コードが(0,0)であると、ステップS24では、リザーブ13−1,13−2の状態コードを(0,1)にセットして、リクエスト元のプロセッサ11−1にリザーブ13−2が取得できた旨を報告すると共に、データやコマンドをプロセッサ11−1からリザーブ13−2へ転送し、処理は終了する。
【0032】
図7は、本発明になる情報処理装置の第3実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第3実施例では、本発明になる転送制御方法の第3実施例を採用する。同図中、図3と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、図7に示すように、リザーブ13−1,13−2とプロセッサ11−2〜11−nとの間に、セレクタ16が設けられている。セレクタ16は、非同期転送のためのルートを介して得られるデータやコマンドと、同期転送のためのルートを介して得られるデータやコマンドとを、夫々リクエスト先のプロセッサ11−2〜11−nに供給するルートを選択する。このため、セレクタ16からリクエスト先のプロセッサ11−2〜11−nへのルートは、各プロセッサに対して1つ設ければ良く、プロセッサ11−2〜11−nに対する接続を簡略化することができる。
【0033】
図8は、本実施例において、非同期転送のためのルートを選択した場合の動作及び同期転送のためのルートによるリクエスト終了後に非同期転送のためのルートを優先した場合の動作を説明するフローチャートである。同図中、図4及び図5と同一ステップには同一符号を付し、その説明は省略する。
図8において、ステップS4の後、ステップS31では、制御ブロック12がリザーブ13−1をオンのまま保持するか否かを判定する。ステップS31の判定結果がNOであると、ステップS5では、制御ブロック12がリザーブ13−1をオフにする命令を送出し、状態コードを再び(0,1)にセットする。ステップS5の後、処理はステップS2へ戻る。他方、ステップS31の判定結果がYESであると、ステップS12では、制御ブロック12は状態コードが(1,1)になるまで定期的に再実行を繰り返し、ステップS12の後に処理はステップS7へ進む。ステップS7では、制御ブロック12からデータやコマンドをリザーブ13−1へ転送し、処理は終了する。
【0034】
本実施例において同期転送のためのルートを選択した場合の動作は、図6と共に説明した動作と同じであるため、その説明は省略する。
図9は、本発明になる情報処理装置の第4実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第4実施例では、本発明になる転送制御方法の第4実施例を採用する。同図中、図7と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0035】
本実施例では、図9に示すように、リクエスト元のプロセッサが複数設けられている。尚、本実施例では、2つのリクエスト元のプロセッサ11−1,11−n+1が設けられているが、リクエスト元のプロセッサの数は3以上であっても良いことは、言うまでもない。又、プロセッサ11−1は、非同期転送のためのルートに対して固定的に設けられており、プロセッサ11−n+1は、同期転送のためのルートに対して固定的に設けられている。
【0036】
このように、リクエスト元の各プロセッサに対して1つのリザーブを固定的に設けることで、セレクタ15を設けることなく、非同期転送及び同期転送を選択的に行うことができる。
図10は、本発明になる情報処理装置の第5実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第5実施例では、本発明になる転送制御方法の第5実施例を採用する。同図中、図7及び図9と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0037】
本実施例では、図10に示すように、2つのリクエスト元のプロセッサ11−1,11−n+1が設けられているが、リクエスト元のプロセッサの数は3以上であっても良いことは、言うまでもない。又、リクエスト元のプロセッサ11−1,11−n+1と、非同期転送のためのルート及び同期転送のためのルートとの間には、セレクタ15が設けられている。従って、セレクタ15は、リクエスト元のプロセッサ11−1,11−n+1からのリクエストに応じて、非同期転送のためのルートと、同期転送のためのルートとを選択できる。
【0038】
本実施例では、リクエスト元のプロセッサに応じて、絶対的な優先順位を設定することもできる。例えば、プロセッサ11−1の優先順位をプロセッサ11−nの優先順位より高く設定しておくと、プロセッサ11−1からのリクエストと、プロセッサ11−n+1からのリクエストとが同じルートを指定している場合、セレクタ15は、リクエストが同時に入力されても、優先順位の高い方のプロセッサ11−1からのリクエストを受け付ける。これにより、優先順位の高いプロセッサからのリクエストを優先順位の低いプロセッサからのリクエストより優先して早く処理することができる。
【0039】
他方、セレクタ15は、リクエスト元のプロセッサ11−1,11−n+1に応じて、非同期転送のためのルート又は同期転送のためのルートを固定的に選択する構成としても良い。
又、リクエスト元のプロセッサに応じて、絶対的な優先順位を設定しないようにすることもできる。この場合、リザーブ13−1,13−2は、各リザーブ13−1,13−2を最後に取得したリクエスト元のプロセッサの履歴を保持するように構成される。これにより、同じルートを指定するリクエスト元のプロセッサ11−1,11−n+1からのリクエストが同時に発生しても、上記履歴に基づいて前回リザーブ13−1,13−2を取得しなかった方のプロセッサからのリクエストを優先的に処理することができる。この結果、複数のリクエスト元のプロセッサの間で、リザーブの取得頻度の偏りを防止することが可能となる。
【0040】
このように、リクエスト元の各プロセッサに対して共通のセレクタ15を設けることで、複数のリクエスト元のプロセッサからのリクエストに応じて、非同期転送及び同期転送を固定的に、或いは、選択的に行うことができる。
図11は、本発明になる情報処理装置の第6実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第6実施例では、本発明になる転送制御方法の第6実施例を採用する。同図中、図10と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。尚、上記図10等では、説明の便宜上、データ及び制御信号用のバスを1本の信号線として図示したが、図11及び後述する図12〜図15では、データ用のバスは太い実線で示し、制御信号用のバスは破線で示す。又、図11において、RSV1は制御ブロック12を介する非同期転送のためのルートを用いる場合のリザーブ、RSV2は制御ブロックを介さない同期転送のためのルートを用いる場合のリザーブを示す。
【0041】
本実施例では、図11に示すように、リクエスト元のプロセッサ11−1は、CPUで構成され、リクエスト先のプロセッサ11−2〜11−nは、排他用ビットが予め設けられた、夫々リザーブ113−2〜113−nを備えた汎用のプロセッサで構成される。制御ブロック12は、バッファ121と、RSV1を含む複数のリザーブ13とからなる汎用のプロセッサで構成される。本実施例では、複数のリザーブ13は、マイクロプログラムによる制御により実現される。セレクタ15d,16dは、データバスに対して設けられている。他方、セレクタ15c,16c−1,16c−2は、制御信号バスに対して設けられている。
【0042】
セレクタ15dは、リクエスト元のプロセッサ11−1からのデータやコマンドを、制御ブロック2を介する非同期転送のためのルートに供給するか、制御ブロック2を介さない同期転送のためのルートに供給するかをコマンド内のオペレーションコードに基づいて選択する。
図12は、コマンド及びデータのフォーマットを示す図である。プロセッサ11−1からのデータやコマンドは、例えば図12に示すワードWord0〜Word9からなるパケット単位で転送される。ワードWord0は、コマンドを構成するオペレーションコードOP、リクエスト先のプロセッサを示すプロセッサ識別情報CHID、リクエスト元のプロセッサを示すプロセッサ識別情報CPUID等を含む。オペレーションコードOPは、非同期転送を指定する場合と同期転送を指定する場合とで異なる値を有する。ワードWord1は、リザーブドフィールドからなる。ワードWord2〜Word9は、夫々データDATA0〜DATA7からなる。
【0043】
セレクタ15cは、リクエスト元のプロセッサ11−1が制御ブロック12内のリザーブ13内の情報を知りたい場合に、複数のリザーブ13のうち知りたいリザーブ13内の情報をだけを選択する。セレクタ16c−1は、リクエスト元のプロセッサ11−1がリクエスト先のプロセッサ11−2〜11−nのリザーブ113−2〜113−n内の情報を知りたい場合に、複数のリザーブ113−2〜113−nのうち知りたいプロセッサのリザーブ内の情報だけを選択する。セレクタ16c−2は、制御ブロック12がリクエスト先のプロセッサ11−2〜11−nのリザーブ113−2〜113−n内の情報を知りたい場合に、複数のリザーブ113−2〜113−nのうち知りたいプロセッサのリザーブ内の情報だけを選択する。又、セレクタ16dは、リクエスト元のプロセッサ11−1又は制御ブロック12から送られてくるデータやコマンドをリクエスト先のプロセッサに送るように、非同期転送のためのルート又は同期転送のためのルートを選択する。
【0044】
複数のリザーブ13をマイクロプログラムによる制御により実現し、セレクタ15d,15c,16c−1,16c−2,16dを汎用のセレクタにより実現することで、情報処理装置のコストを抑えることができる。
図13は、本発明になる情報処理装置の第7実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第7実施例では、本発明になる転送制御方法の第7実施例を採用する。同図中、図11と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
【0045】
制御ブロック12は、バッファ121と、複数のリザーブ13と、セレクタ15d,15c,16c−1,16c−2とからなるプロセッサで構成される。複数のリザーブ13と、セレクタ15d,15c,16c−1,16c−2とをマイクロプログラムによる制御により実現した場合には、制御ブロック12は汎用のプロセッサで実現できるので、制御ブロック12のコストを抑えることができる。又、複数のリザーブ13と、セレクタ15d,15c,16c−1,16c−2とをハードウェアで実現した場合には、制御ブロック12は専用のプロセッサで実現されるので、処理を高速に行うことができる。
【0046】
図14は、本発明になる情報処理装置の第8実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第8実施例では、本発明になる転送制御方法の第8実施例を採用する。同図中、図11と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、図14に示すように、リクエスト元のプロセッサ11−1は、CPUで構成され、リクエスト先のプロセッサ11−2〜11−nは、排他用ビットが予め設けられていない汎用のプロセッサで構成される。制御ブロック12は、バッファ121と、RSV1含む複数のリザーブ13−1と、RSV2を含む複数のリザーブ13−2とからなる汎用のプロセッサで構成される。本実施例では、複数のリザーブ13−1,13−2は、マイクロプログラムによる制御により実現される。セレクタ15d,16dは、データバスに対して設けられている。他方、セレクタ15c−1,15c−2は、制御信号バスに対して設けられている。
【0047】
セレクタ15dは、リクエスト元のプロセッサ11−1からのデータやコマンドを、制御ブロック2を介する非同期転送のためのルートに供給するか、制御ブロック2を介さない同期転送のためのルートに供給するかをコマンド内のオペレーションコードに基づいて選択する。セレクタ15c−1は、リクエスト元のプロセッサ11−1が制御ブロック12内のリザーブ13−1内の情報を知りたい場合に、複数のリザーブ13−1のうち知りたいリザーブ13−1内の情報をだけを選択する。セレクタ15c−2は、リクエスト元のプロセッサ11−1が制御ブロック12内のリザーブ13−2内の情報を知りたい場合に、複数のリザーブ13−2のうち知りたいリザーブ13−2内の情報をだけを選択する。セレクタ16dは、リクエスト元のプロセッサ11−1又は制御ブロック12から送られてくるデータやコマンドをリクエスト先のプロセッサに送るように、非同期転送のためのルート又は同期転送のためのルートを選択する。
【0048】
このように、制御ブロック12内でリザーブ13−1,13−2の管理を行う場合には、制御ブロック12により排他制御を高速に行うことができる。又、セレクタ15d,15c−1,15c−2,16dを汎用のセレクタで実現すれば、情報処理装置のコストを抑えることができ、セレクタ15d,15c−1,15c−2,16dを専用のハードウェアで実現すれば、情報処理装置の処理速度を向上することができる。
【0049】
図15は、本発明になる情報処理装置の第9実施例を示すブロック図である。情報処理装置の第9実施例では、本発明になる転送制御方法の第9実施例を採用する。同図中、図14と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。
本実施例では、図15に示すように、リクエスト元のプロセッサ11−1は、CPUで構成され、リクエスト先のプロセッサ11−2〜11−nは、排他用ビットが予め設けられていない汎用のプロセッサで構成される。制御ブロック12は、バッファ121と、RSV1含む複数のリザーブ13−1と、RSV2を含む複数のリザーブ13−2と、セレクタ15d,15c−1,15c−2とからなるプロセッサで構成される。
【0050】
複数のリザーブ13−1,13−2と、セレクタ15d,15c−1,15c−2とをマイクロプログラムによる制御により実現した場合には、制御ブロック12は汎用のプロセッサで実現できるので、制御ブロック12のコストを抑えることができる。又、複数のリザーブ13−1,13−2と、セレクタ15d,15c−1,15c−2とをハードウェアで実現した場合には、制御ブロック12は専用のプロセッサで実現されるので、処理を高速に行うことができる。
【0051】
次に、本発明になる情報処理装置及び転送制御方法が適用されたシステムについて、図16〜図18と共に説明する。図16は、本発明を適用可能なシステムを示すブロック図であり、同図中、図2と同一部分には同一符号を付し、その説明は省略する。又、図17及び図18は、図16に示すシステムの動作を説明するタイムチャートである。
【0052】
図16に示すシステムは、複数のクラスタ51−1〜51−nと、ファイルシステム52とからなり、本発明の第1実施例が適用されている。各クラスタ51−1〜51−nは同じ構成を有し、クラスタ51−1がマスタとして機能し、クラスタ51−2〜51−nがスレーブとして機能する。同図では、便宜上、4つのクラスタ51−1〜51−4のみを示す。又、同図では、図を見やすくするために、データやコマンドが転送されるルートの一例のみを示し、バスによる実際の接続の図示は省略する。同図中、同期転送のためのルートは太い実線で示し、非同期転送のためのルートは太い破線で示す。
【0053】
各クラスタ51−1〜51−4は、プロセッサ11−1〜プロセッサ11−nと、入出力(IO)プロセッサ61と、主記憶装置62とからなる。図16では、説明の便宜上、4つのプロセッサ11−1〜11−4のみを示す。プロセッサ11−1は主記憶装置62に接続されたCPUにより構成され、プロセッサ11−2〜11−4は夫々チャネルプロセッサにより構成されている。IOプロセッサ61は、制御ブロック12と、リザーブ13と、セレクタ15とからなる。制御ブロック12は、チャネルマネージャにより構成されている。
【0054】
ファイルシステム52は、コントローラ65と、複数のディスクDisk0,Disk1,...とからなる周知の構成を有する。
図16は、システムの動作の一例として、非同期転送により各スレーブクラスタ51−2〜51−4からファイルシステム52をアクセスし、非同期転送によりアクセスした結果をマスタクラスタ51−1の主記憶装置62に格納する場合のデータやコマンドの流れを示す。この時、スレーブクラスタがファイルシステムにアクセスするのに先立って、マスタクラスタの主記憶装置にアクセスする。スレーブクラスタがファイルシステムにアクセスするためには、マスタクラスタの主記憶装置内にある制御テーブルを書き換えなければならない。
【0055】
図17は、各クラスタ51−1〜51−4において、プロセッサ11−1及び制御ブロック12、即ち、CPUからの同期転送リクエスト及びチャネルマネージャからの非同期転送リクエストに優先順位を設けない場合のデータやコマンドの転送タイミングを説明するタイムチャートである。同図中、(a)はCPUからリクエストが転送されるタイミング、(b)は制御ブロック12、即ち、チャネルマネージャからリザーブ13のRSV1をセットするタイミング、(c)はリザーブ13からRSV1のセット完了をチャネルマネージャに通知するタイミング、(d)はチャネルマネージャからRSV1をリセットするタイミング、(e)はRSV1の取得されるタイミング、(f)はチャネルマネージャからリクエストが転送されるタイミングを示す。又、同図中、(g)はCPUからリザーブ13のRSV2をセットするタイミング、(h)はリザーブ13からRSV2のセット完了をCPUに通知するタイミング、(i)はCPUからRSV2をリセットするタイミング、(j)はRSV2の取得されるタイミング、(k)はCPUからリクエストが転送されるタイミングを示す。尚、同図中、OKはリザーブ13の取得が成功したことを示し、NGは失敗したことを示す。
【0056】
図18は、各クラスタ51−1〜51−4において、制御ブロック12及びプロセッサ11−1、即ち、チャネルプロセッサからの非同期転送リクエストをCPUからの同期転送リクエストより優先する場合のデータやコマンドの転送タイミングを説明するタイムチャートである。同図中、(a)はCPUからリクエストが転送されるタイミング、(b)は制御ブロック12、即ち、チャネルマネージャからリザーブ13のRSV1をセットするタイミング、(c)はリザーブ13からRSV1のセット完了をチャネルマネージャに通知するタイミング、(d)はチャネルマネージャからRSV1をリセットするタイミング、(e)はRSV1の取得されるタイミング、(f)はチャネルマネージャからリクエストが転送されるタイミングを示す。又、同図中、(g)はCPUからリザーブ13のRSV2をセットするタイミング、(h)はリザーブ13からRSV2のセット完了をCPUに通知するタイミング、(i)はCPUからRSV2をリセットするタイミング、(j)はRSV2の取得されるタイミング、(k)はCPUからリクエストが転送されるタイミングを示す。尚、同図中、OKはリザーブ13の取得が成功したことを示し、NGは失敗したことを示す。
【0057】
尚、例えば図9に示す第4実施例では、プロセッサ自体に優先順位を設ける場合について説明したが、例えば図3に示す第2実施例では、リクエスト自体に優先順位を設けて非同期又は同期転送用のルートを選択しても良く、又、プロセッサ及びリクエストの両方に優先順位を設けても良い。
以上、本発明を実施例により説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で種々の変形及び改良が可能であることは、言うまでもない。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、データやコマンドの同期転送及び非同期転送を可能とすると共に、転送効率を向上することのできる転送制御方法及び情報処理装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の転送制御方法の一例を説明するためのブロック図である。
【図2】本発明になる情報処理装置の第1実施例を示すブロック図である。
【図3】本発明になる情報処理装置の第2実施例を示すブロック図である。
【図4】第2実施例において非同期転送のためのルートを選択した場合の動作を説明するフローチャートである。
【図5】第2実施例において同期転送のためのルートによるリクエスト終了後に非同期転送のためのルートを優先した場合の動作を説明するフローチャートである。
【図6】第2実施例において同期転送のためのルートを選択した場合の動作を説明するフローチャートである。
【図7】本発明になる情報処理装置の第3実施例を示すブロック図である。
【図8】第3実施例において、非同期転送のためのルートを選択した場合の動作及び非同期転送のためのルートを優先した場合の動作を説明するフローチャートである。
【図9】本発明になる情報処理装置の第4実施例を示すブロック図である。
【図10】本発明になる情報処理装置の第5実施例を示すブロック図である。
【図11】本発明になる情報処理装置の第6実施例を示すブロック図である。
【図12】コマンド及びデータのフォーマットを示す図である。
【図13】本発明になる情報処理装置の第7実施例を示すブロック図である。
【図14】本発明になる情報処理装置の第8実施例を示すブロック図である。
【図15】本発明になる情報処理装置の第9実施例を示すブロック図である。
【図16】本発明を適用可能なシステムを示すブロック図である。
【図17】図16に示すシステムの動作を説明するタイムチャートである。
【図18】図16に示すシステムの動作を説明するタイムチャートである。
【符号の説明】
11−1〜11−n+1 プロセッサ
12 制御ブロック
13,13−1、13−2 リザーブ
15,16 セレクタ
51−1〜51−4 クラスタ
52 ファイルシステム
61 IOプロセッサ
62 主記憶装置
121 バッファ
Claims (17)
- データ転送先に対するリクエストを送信するプロセッサと、
データ転送の対象であるデータを格納するバッファを有する制御部と、
前記プロセッサからの前記リクエストに対し、前記バッファにデータを格納することにより、前記データ転送先へ非同期転送を行うための第1の転送路と、
前記プロセッサからの前記リクエストに対し、前記制御部を介さず前記データ転送先へ同期転送を行うための第2の転送路と、
前記制御部と前記第1の転送路に接続され、前記データ転送における排他制御を行うための情報が格納されるリザーブレジスタと、
前記プロセッサに接続され、前記制御部を介して前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第1の転送路を選択し、前記制御部を介さず前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第2の転送路を選択するセレクタを有することを特徴とする情報処理装置。 - 前記データ転送先は、前記プロセッサとは異なる他のプロセッサであることを特徴とする請求項1記載の情報処理装置。
- 前記リザーブレジスタは、第1及び第2のリザーブレジスタとから構成され、
前記セレクタは、前記制御部を介して前記第1のリザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第1の転送路を選択し、前記制御部を介さず前記第2のリザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第2の転送路を選択することを特徴とする請求項1又は2記載の情報処理装置。 - 前記第1のリザーブレジスタは、前記第1の転送路を介して、前記制御部と前記セレクタに接続され、
前記第2のリザーブレジスタは、前記第2の転送路を介して、前記セレクタに接続されることを特徴とする請求項3記載の情報処理装置。 - 前記セレクタは、前記リクエストの優先順位に基づいて前記第1の転送路又は前記第2の転送路を選択することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
- 前記情報処理装置はさらに、
前記プロセッサが前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得した場合において、
前記セレクタが、前記データ転送の終了後に新たにリザーブレジスタに格納された情報を取得し直すことなく、連続して次のデータ転送を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記情報処理装置は、前記セレクタに接続された複数のプロセッサを有し、
前記セレクタは、前記リクエストに対して前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得した場合には、前記情報を取得したリクエスト以外のリクエストに対しては前記情報を取得しない排他制御を行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - 前記リクエストは前記データ転送先への経路情報を含み、
前記経路情報が前記第1の転送路を経由することを示している場合には、前記セレクタが前記第1の転送路を選択し、前記経路情報が前記第2の転送路を経由することを示している場合には、前記セレクタが前記第2の転送路を選択することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の情報処理装置。 - データ転送先に対するリクエストを送信するプロセッサからのデータを格納するバッファを有する制御部と、
前記プロセッサからの前記リクエストに対し、前記バッファにデータを格納することにより、前記データ転送先へ非同期転送を行うための第1の転送路と、
前記プロセッサからの前記リクエストに対し、前記制御部を介さず前記データ転送先へ 同期転送を行うための第2の転送路と、
前記制御部と前記第1の転送路に接続され、前記データ転送における排他制御を行うための情報が格納されるリザーブレジスタと、
前記プロセッサに接続され、前記制御部を介して前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第1の転送路を選択し、前記制御部を介さず前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第2の転送路を選択するセレクタを有することを特徴とするデータ転送装置。 - データ転送の対象であるデータを格納するバッファを有する制御部と、データ転送先へ非同期転送を行うための第1の転送路と、前記データ転送先へ同期転送を行うための第2の転送路と、前記データ転送における排他制御を行うための情報を格納するリザーブレジスタと、前記第1又は第2の転送路を選択するセレクタを有する情報処理装置のデータ転送方法において、
前記データ転送先に対するリクエストをプロセッサから送信するステップと、
前記セレクタが、前記プロセッサが前記制御部を介して前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第1の転送路を選択し、又は、前記プロセッサが前記制御部を介さず前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第2の転送路を選択するステップを有することを特徴とするデータ転送方法。 - 前記データ転送先は、前記プロセッサとは異なる他のプロセッサであることを特徴とする請求項10記載のデータ転送方法。
- 前記リザーブレジスタは、第1及び第2のリザーブレジスタとから構成され、
前記第1又は第2の転送路を選択するステップは、前記セレクタが前記制御部を介して前記第1のリザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第1の転送路を選択し、前記制御部を介さず前記第2のリザーブレジスタに格納された前記情報を取得することにより前記第2の転送路を選択することを特徴とする請求項10又は11記載のデータ転送方法。 - 前記第1のリザーブレジスタは、前記第1の転送路を介して、前記制御部と前記セレクタに接続され、
前記第2のリザーブレジスタは、前記第2の転送路を介して、前記セレクタに接続されることを特徴とする請求項12記載のデータ転送方法。 - 前記第1又は第2の転送路を選択するステップは、前記セレクタが前記リクエストの優先順位に基づいて前記第1の転送路又は前記第2の転送路を選択することを特徴とする請求項10〜13のいずれか1項に記載のデータ転送方法。
- 前記データ転送方法はさらに、
前記プロセッサが前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得した場合において、
前記セレクタが、前記データ転送の終了後に新たにリザーブレジスタに格納された情報を取得し直すことなく、連続して次のデータ転送を行うステップを有することを特徴とする請求項10〜14のいずれか1項に記載のデータ転送方法。 - 前記情報処理装置は、前記セレクタに接続された複数のプロセッサを有し、
前記データ転送方法はさらに、
前記セレクタが、前記リクエストに対して前記リザーブレジスタに格納された前記情報を取得した場合には、前記情報を取得したリクエスト以外のリクエストに対しては前記情報を取得しない排他制御を行うステップを有することを特徴とする請求項10〜15のいずれか1項に記載のデータ転送方法。 - 前記リクエストは前記データ転送先への経路情報を含み、
前記経路情報が前記第1の転送路を経由することを示している場合には、前記セレクタが前記第1の転送路を選択し、前記経路情報が前記第2の転送路を経由することを示している場合には、前記セレクタが前記第2の転送路を選択することを特徴とする請求項10 〜16のいずれか1項に記載のデータ転送方法。
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