JP4119558B2 - 建材用ブリックの製造方法及び建材用ブリック - Google Patents

建材用ブリックの製造方法及び建材用ブリック Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は,塀,門,建物の外装や内装に使用する建材用ブリックの製造方法及び建材用ブリックに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
この種建材用ブリックとして,モルタル,瓦の粉砕物等のブリック材料の混練物を成形型によって成形し,例えばユーズドブリック調の古色感の色調を再現するように,ブリック材料の色調付与又は色調調整のために,ブリック材料に色粉を添加し,或いはブリック表面に色粉を配置したもの等を提案済みである。
【0003】
しかし乍ら,上記ブリック材料に,その色調付与又は色調調整の目的で,特にブリック表面に色粉を配置したものにあっては,色粉がブリック表面に付着するに止まり,色粉の付着によって色調の不自然さが見られたり,色粉の剥がれ落ち等の不良が見られたりする傾向を生じることが多く,製品化を行なうに際して,この点の改良を行なう必要がある。
【0004】
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので,その解決課題とするところは,ブリック表面に配置した色粉に不自然さがなく,また色粉の剥がれ落ち等もなく,外観よく耐久性に富んだ建材用ブリックの製造方法及び建材用ブリックを提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題に添って本発明は,ブリック材料のバインダーとして,耐久性の優れたアクリル系水性エマルションを使用し,このアクリル系水性エマルションの毛管現象を利用して,グリーンブリック(ブリック材料を成形した成形直後のブリック成形品をいう。以下同じ)の表面に付着させた色粉を,該バインダー中に取込定着するようにし,その後にグリーンブリックを乾燥硬化することによって,色粉をバインダーの表面層に取込硬化した状態とし,これによって上記色粉付着の不自然さと剥がれ落ち等を解消するようにし,また上記アクリル系水性エマルションの毛管現象を,上記グリーンブリックの脱型後に,その色粉が付着した表面を気密性フィルムによって被覆状態に保持し,色粉を付着したグリーンブリックの表面に水性エマルションを浸出させ,例えば300乃至150ミクロンメーター以下といった微粉末の色粉間に浸透させるようにすることによって,ブリックの成形硬化の製造過程において強制的に行なうようにしたものであって,即ち請求項1に記載の発明を,成形型に気密性フィルムを配置するとともにこれを成形型に吸引密着するフィルムセット工程と,該成形型の気密性フィルム面にアクリル系水性エマルションをバインダーとして無機系材料を混練したブリック材料を供給する材料供給工程と,該ブリック材料を加圧成形する成形工程と,上記吸引を解除して成形型から気密性フィルムとともにグリーンブリックを反転して取り出す脱型工程と,気密性フィルムを剥離し脱型したグリーンブリックの乾燥硬化を行なう乾燥硬化工程とを備えて建材用のブリックを製造する方法であって,上記フィルムセット工程後に,気密性フィルム面にブリック表面の色調付与用又は色調調整用の色粉を散布供給する表面色粉供給工程と,上記脱型工程後に,その反転したグリーンブリックを上記気密性フィルムの表面被覆状態のまま維持して,上記アクリル系水性エマルションの上向き浸出を促進するとともにその水分蒸発を防止して該気密性フィルムとグリーンブリック間を該アクリル系水性エマルションの湿潤状態とすることによって,上記気密性フィルムの表面に散布供給した色粉を該アクリル系水性エマルションの毛管現象によりグリーンブリック表面に取込定着させる色粉定着工程を備え且つ上記乾燥硬化工程によって該グリーンブリック表面に取込定着した色粉をバインダー表面層に取込硬化状態とすることを特徴とする建材用ブリックの製造方法とし,請求項2に記載の発明は,色粉による色調付与又は色調調整を,複数色によって行い,ブリックの商品価値を向上するようにしたブリックの製造に好適なように,これを,上記色粉供給工程を,異色の色粉を順次散布する複数の色粉散布工程によるものとしてなることを特徴とする請求項1に記載の建材用ブリックの製造方法とし,請求項3に記載の発明は,特にユーズドブリック調のブリックを製造するのに好適なブリック材料と,その成形硬化に好ましい量にして上記毛管現象による色粉の取込定着に好ましいアクリル系水性エマルションの量を規定するように,これを,上記無機系材料を混練したブリック材料を,複数色の窯業系瓦及び/又は窯業系タイルの粉砕物の混合によるものとし,バインダーの上記アクリル系水性エマルションを,該ブリック材料の重量に対して20±5wt%としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の建材用ブリックの製造方法とし,これらをそれぞれ発明の要旨として,上記課題解決の手段としたものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下図面の例に従って本発明を更に具体的に説明すれば,1は建材用ブリック,4は該ブリック1を接着層6を介して,例えば発泡合成樹脂のブロック基体5に接着して,例えばコンクリートブロックと同様に積上げ設置して,塀,門柱等を形成し,建物外壁における外装を行なうように使用するブリック付ブロックを示す。
【0007】
上記ブリック1は,無機材料のブリック材料をアクリル系水性エマルションをバインダー2として成形硬化するとともに表面を色粉3によって色調付与又は色調調整してなるものであって,色粉3を表面に付着させたグリーンブリック1aを気密性フィルム13によって被覆状態に維持することによって,上記アクリル系水性エマルションの毛管現象で色粉3をバインダ−2内に取込定着したものとし,本例にあって上記ブリック材料は,これを複数色の窯業系瓦の粉砕物の混合によるものとし,このとき成形型10を,ユーズドブリックから型取りしたブリック型(キャビティ)11を有するものとし,該成形型10を使用してその成形を行ない,また色粉3を複数の異色の色粉3を使用したものとしてあり,これによってブリック1は,その表面をユーズドブリックに見られる永年使用の劣化,剥落,欠け等による表面凹凸を有するとともに上記窯業系瓦の粉砕物の混合による色調を地色として,上記複数の異色の色粉3によって,その表面の色調を調整し,上記ユーズドブリックの黄変,汚れ等を含めた色調のものとして,古色感に溢れる外観を呈するものとしてある。
【0008】
ブリック1の製造方法は,成形型10に気密性フィルム13を配置するとともにこれを成形型10に吸引密着するフィルムセット工程と,該成形型10の気密性フィルム13面にアクリル系水性エマルションをバインダー2として無機系材料を混練したブリック材料を供給する材料供給工程と,該ブリック材料を加圧成形する成形工程と,上記吸引を解除して成形型10から気密性フィルム13とともにグリーンブリック1aを反転して取り出す脱型工程と,気密性フィルム13を剥離し脱型したグリーンブリック1aの乾燥硬化を行なう乾燥硬化工程とを備えてあり,このとき上記フィルムセット工程後に,気密性フィルム13面にブリック1表面の色調付与用又は色調調整用の色粉3を散布供給する表面色粉供給工程と,上記脱型工程後に,その反転したグリーンブリック1aを上記気密性フィルム13の表面被覆状態にそのまま維持して,上記アクリル系水性エマルションの上向き浸出を促進するとともにその水分蒸発を防止して該気密性フィルム13とグリーンブリック1a間を該アクリル系水性エマルションの湿潤状態とすることによって,上記気密性フィルム13の表面に散布供給した色粉3を該アクリル系水性エマルションの毛管現象によりグリーンブリック1a表面に取込定着させる色粉定着工程を備え且つ上記乾燥硬化工程によって該グリーンブリック1a表面に取込定着した色粉3をバインダー2表面層に取込硬化状態とするものとしてあり,このとき上記ブリック1の構成に合わせて,上記ブリック材料を,複数色の窯業系瓦の粉砕物の混合によるものとし,バインダー2の上記アクリル系水性エマルションを,該ブリック材料の重量に対して20士5wt%とする一方,上記色粉供給工程は,これを,異色の色粉3を順次散布する複数の色粉散布工程によるものとしてある。
【0009】
即ちこれをブリック1を製造する順番の工程にすれば,フィルムセット工程,表面色粉供給工程,材料供給工程,成形工程,脱型工程,色粉定着工程,乾燥硬化工程の各工程をこの順に経るものとしてある。
【0010】
ブリック1の成形に使用する成形型10は,シリコンゴム,ウレタンゴム等の合成ゴム製のものとし,これに多数のブリック型11を,本例において上記ブロック4における数と配置の形態に合わせて配置したものとしてあり,該成形型10は,その各ブリック型11の底面,側面にそれぞれ図示省略の多数の脱気孔を透設したものとしてあり,また気密性フィルム13は,本例において熱可塑性樹脂のフィルムを使用し,その大きさを上記成形型10に合わせたものとしてある。
【0011】
フィルムセット工程は,成形型10の上記脱気孔を真空吸引してこれを行なうが,本例にあっては上記熱可塑性樹脂による気密性フィルム13を加熱下で予備成形した後,各ブリック型11にその凹陥部が嵌るように配置して上記真空吸引を行い,ユーズドブリックによって型取りした表面凹凸のブリック型11に気密性フィルム13を密に吸引密着するように行なうものとしてあり,このとき該吸引密着は,その吸引を継続することによって,成形工程の完了までこれを行うものとしてある。
【0012】
表面色粉供給工程に使用する色粉3は,本例において,例えば白,黄,赤等の150μm程度の粒径を有する微粉末の市販のものを,色調の調整に必要な量,例えばブリック1毎に各色を数gから20土5g程度使用するものとしてあり,量の少ない色粉3は,これをブリック型11の上記気密性フィルム13の表面に部分的に,量の多い色粉3は全面的に使用して,それぞれの上記色粉散布工程を経るようにし,このとき,上記白,黄,赤の色粉を使用するには,例えば白,黄を5g,赤を20gとして,前2者の色粉散布工程をブリック型11の気密性フィルム13に散布位置を変えてそれぞれ部分的に,後者の赤の色粉散布工程を,これら白,黄の色粉3と重なるも,これが消されることがなく,後散布のものと複合した色調が表面に表れるように全体的に,それぞれ散布することによって行なうものとしてある。
【0013】
材料供給工程に使用するブリック1をなすブリック材料は,上記窯業系瓦の粉砕物とバインダーとしてのアクリル系水性エマルションを混練したものとしてあり,このとき上記窯業系瓦の粉砕物は,窯業系瓦の製造に際して部分的に添加使用する瓦材料として,製造不良や回収の瓦を色毎に微細に粉砕したものを,例えば赤,黒,燻し銀,黄等の複数色を適宜に混合して使用して,赤レンガ調,黄レンガ調の比較的濃い色調の地色を有するブリック1を形成するようにしてあるが,使用に当っては,その粒径を規制することによって,成形強度と外観を確保するようにしてあり,例えば粒径1.0mm以下を35±10wt%,粒径0.5mm以下を65±10wt%の範囲でこれらを混合使用するものとしてある。
【0014】
即ちこの種粉砕物の粒径は,篩メッシュを0.5mm(呼び寸法0.5),1.0mm(同1.18)としたとき,これらを通過する粒径を示すものとされるから,粒径はそれぞれそれ以下(最小粒径は0.05mm乃至0.07mm程度である)のものを含むが,この粒径管理が該瓦メーカーで行なわれるため,これによるものとしてあり,またその重量比において上記粒径1.0mm以下が25wt%を下回り,0.5mm以下が75wt%を上回ると,ブリック1に脆弱性が見られる傾向が出始め,建材用ブリックとして充分な強度を確保し得ない可能性を生じ,一方1.0mm以下が45wt%を上回り,0.5mm以下が55wt%を下回ると,表面に粉砕物の粗さが見られるようになり,ブリック1の外観を損なう可能性を生じるため,上記範囲とするのがよく,この観点からは,好ましくは粒径1.0mm以下を35土5wt%,粒径0.5mm以下を65士5wt%とするのが,建材用ブリック1としての強度と外観の双方を理想的のものとし得る。
【0015】
上記赤レンガ調のものは,例えば粒径0.5mm以下の赤と黒乃至燻し銀の粉砕物を各20wt%程度,粒径1.0mm以下の黒の粉砕物を60wt%程度とし,上記黄レンガ調のものは,粒径0.5mm以下の黄の粉砕物を30wt%程度,1.0mm以下の同じく黄の粉砕物を70wt%程度として混合使用することによって好ましいものとすることができる。
【0016】
バインダー2としてのアクリル系水性エマルションは,上記窯業系瓦の粉砕物の合計の重量に対して,上記20士5wt%とするのがよく,これは15wt%を下回るとバインダーの量が不足し,建材用ブリック1としての強度が充分に確保し得なくなるとともに上記毛管現象が不充分で色粉の取込定着を損なう可能性を生じ,25wt%を上回ると,バインダー2の量が多すぎ,バインダー2の印象が表面に表れて,外観を損なう可能性を生じるからであり,この観点からは,好ましくは20士3wt%とするのが,強度,毛管現象による色粉の取込定着,外観の面で理想的なものとし得る。
【0017】
これらの混練は,所定量の粉砕物をミキサーに投入して,例えば数分間の空練りを行なつてその充分な混合を行なった後,バインダーのアクリル系水性エマルション,例えばシリコン変成アクリル水性エマルションを所定量投入して,同じくミキサーで,例えば数分間行なって充分に均一になるようにすればよい。
【0018】
なお混練に際しては,上記アクリル系水性エマルションと粉砕物との馴染みを良好にして,充分な混練を行なうために,水を添加して粉砕物のだまの発生を防止するようにすることができ,この場合,窯業系瓦の粉砕物の重量に対して数wt%,例えば2乃至5wt%程度とすればよく,このとき水の添加は,色粉定着工程においてアクリル系水性エマルションの毛管現象を促すものとなる。
【0019】
材料供給工程は,このように混練したブリック材料を,上記成形型10の各ブリック型11における上記気密性フィルム13の表面に所定量を投入するようにして行なえばよく,このとき,例えば図4に示すように均し治具14を使用するようにし,該均し治具14を成形型10上に載置し,ブリック材料を均し治具14を介して供給して,ブラシ18等により,各ブリック型11にブリック材料が充分に供給されるように均し,併せてブリック型11以外の隆起して,本例においてブロックBの目地7をなす隆起部12にブリック材料が残らないようにすればよい。
【0020】
成形工程は,上記成形型10に供給したブリック材料を上から,即ちブリック1の裏面側から加圧力を加えて,ブリック型10の形状にブリック材料を押圧することによって行なえばよいが,本例にあっては,上記ブロック4を同時に形成するために,ブロック基体5のブリック1接着面に,例えば接着モルタル,接着剤等を塗布することによって接着層6を形成し,該接着層6を有するブロック基体5を成形型10上に載置して,これをプレス機等でプレスすることによって,接着を兼ねた上記加圧による成形を行なうものとしてある。
【0021】
成形工程によってブリック材料はブリック1の形状に成形されたグリーンブリック1aとされるが,その脱型工程は,上記気密性フィルム13の真空吸引を解除して,例えば成形型10を反転上昇することによって,自重で成形型10から該気密性フィルム13とともにグリーンブリック1aを取り外すように,これを行うものとしてあり,本例にあっては上記ブロック基体5にグリーンブリック1aを接着した状態で,該ブロック基体5を下位に,成形型10を上位に反転し,成形型10を上昇することによって,これを行うものとしてある。
【0022】
気密性フィルム13とともに反転して脱型したグリーンブリック1aは,その表面,即ち気密性フィルム13側表面に,上記気密性フィルム13に散布した上記異色複数による薄層状の色粉3を備えており,該色粉3は,グリーンブリック1a表面にバインダー2を介して付着した状態とされているから,これに色粉定着工程を施すことによって,色粉3をグリーンブリック1a表面に取込定着させるものとしてある。
【0023】
即ち色粉定着工程は,上記反転して脱型したグリーンブリック1aの気密性フィルム13を剥離することなく,例えば数時間乃至それ以上の間養生し,該気密性フィルム13をそのままグリーンブリック1a表面に残し,その表面被覆状態のまま維持することによって,上記アクリル系水性エマルションの上向き浸出を促進するとともにその水分蒸発を防止して該気密性フィルム13とグリーンブリック1a間を該アクリル系水性エマルションの湿潤状態として,その毛管現象によってグリーンブリック1a表面,特にそのバインダー2中に取り込んで,その定着を行なうものとしてある。
【0024】
アクリル系水性エマルションは,水分の蒸発によって架橋硬化し,この硬化は表面から開始するため,脱型工程後に乾燥硬化工程に至ると,グリーンブリック1a表面のアクリル水性エマルションが硬化して,その表面の色粉3は,上記グリーンブリック1a成形の加圧により僅かに浸出したアクリル水性エマルションによってグリーンブリック1a表面に付着した状態のまま,アクリル水性エマルションが硬化して,色粉3が表面に露出する結果,色粉3の色調の不自然さとその剥がれ落ちの原因となるが,上記色粉定着工程によって,色粉3は,アクリル水性エマルションのバインダー2内に取込定着され,その後の乾燥硬化工程によって該グリーンブリック1a表面に取込定着した色粉3をバインダー2表面層に取込硬化状態とすることによって,ブリック1は,その色調が自然となり,剥がれ落ちもなく,上記赤,黄等の地色に対してユーズドブリック調の好ましい色調の調整が可能になる。
【0025】
乾燥硬化工程は,気密性フィルム13を剥離して,アクリル水性エマルションの硬化を,グリーンブリック1a内部まで充分に行なうように,例えば常温であれば2〜3日養生すればよい。
【0026】
図中15は均し具14のフレーム,16はメッシュ,17はメッシュ16間の上記隆起部12に対応したマスキングフレーム,19は成形型10の反転用テーブルである。
【0027】
図示した例は以上のとおりとしたが,上記無機系材料を混練したブリック材料として,上記窯業系瓦の粉砕物とともに,窯業系タイルの粉砕物を使用可能であり,このとき窯業系タイルの粉砕物は,白を含めて幅広い色のものがあるから,上記窯業系瓦に比して,比較的淡い色調の地色を有するユーズドブリック調のブリックを含めて地色の色調を幅広く形成でき,またブリック材料として上記窯業系瓦と同じ粒径のものを得られ,バインダーの量を含めて建材用ブリックの製造方法を窯業系瓦と同じくすることができるから,上記窯業系瓦の粉砕物に代えて,複数色の窯業系タイルの粉砕物を混合して使用すること,複数色の組合せとするように窯業系瓦の粉砕物と窯業系タイルの粉砕物を混合して使用することが可能である。更に上記無機系材料を混練したブリック材料を,上記窯業系瓦の粉砕物に砂等他の無機系材料を使用したものとすること,成形型を多数又は単一のブリック型を有するものとして,上記ブロックを形成することなく,単体の建材用ブリックを同時多数又は単一に形成するようにすること等を含めて,成形型,気密性フィルム,無機系材料を混練したブリック材料,アクリル系水性エマルション,色粉等の各具体的材質,形状,構造,量,数,フィルムセット工程,材料供給工程,成形工程,脱型工程,表面色粉供給工程,色粉定着工程,乾燥硬化工程の各具体的方法,これらに対する付加等は,上記発明の要旨に反しない限り様々な形態のものとすることができる。
【0028】
【発明の効果】
本発明は以上のとおりに構成したから,請求項1に記載の発明は,ブリック表面に配置した色粉に不自然さがなく,また色粉の剥がれ落ち等もなく,外観よく耐久性に富んだ建材用ブリックの製造方法を提供することができ,請求項2に記載の発明は,色粉による色調付与又は色調調整を,複数色によって行い,ブリックの商品価値を向上するようにしたブリックの製造に好適なものとすることができ,請求項3に記載の発明は,ユーズドブリック調のブリックを製造するのに好適なブリック材料と,その成形硬化に好ましく,上記毛管現象による色粉の取込定着に好ましいものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ブリック付きブロックの斜視図である。
【図2】 その一部拡大断面図である。
【図3】 ブリックの製造工程を示す工程具である。
【図4】 材料供給工程における成形型と均し具との関係を示す縦断面図である。
【図5】 材料供給工程における成形型と気密性フィルムとの関係を示す縦断面図である。
【図6】 成形工程におけるグリーンブリックとブロック基体との関係を示す斜視図である。
【図7】 ブリックにおける色粉の取込定着状態のモデルを示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1 ブリック
1a グリーンブリック
2 バインダー
3 色粉
10 成形型
11 ブリック型
13 気密フィルム

Claims (3)

  1. 成形型に気密性フィルムを配置するとともにこれを成形型に吸引密着するフィルムセット工程と,該成形型の気密性フィルム面にアクリル系水性エマルションをバインダーとして無機系材料を混練したブリック材料を供給する材料供給工程と,該ブリック材料を加圧成形する成形工程と,上記吸引を解除して成形型から気密性フィルムとともにグリーンブリックを反転して取り出す脱型工程と,気密性フィルムを剥離し脱型したグリーンブリックの乾燥硬化を行なう乾燥硬化工程とを備えて建材用のブリックを製造する方法であって,上記フィルムセット工程後に,気密性フィルム面にブリック表面の色調付与用又は色調調整用の色粉を散布供給する表面色粉供給工程と,上記脱型工程後に,その反転したグリーンブリックを上記気密性フィルムの表面被覆状態のまま維持して,上記アクリル系水性エマルションの上向き浸出を促進するとともにその水分蒸発を防止して該気密性フィルムとグリーンブリック間を該アクリル系水性エマルションの湿潤状態とすることによって,上記気密性フィルムの表面に散布供給した色粉を該アクリル系水性エマルションの毛管現象によりグリーンブリック表面に取込定着させる色粉定着工程を備え且つ上記乾燥硬化工程によって該グリーンブリック表面に取込定着した色粉をバインダー表面層に取込硬化状態とすることを特徴とする建材用ブリックの製造方法。
  2. 上記色粉供給工程を,異色の色粉を順次散布する複数の色粉散布工程によるものとしてなることを特徴とする請求項1に記載の建材用ブリックの製造方法。
  3. 上記無機系材料を混練したブリック材料を,複数色の窯業系瓦及び/又は窯業系タイルの粉砕物の混合によるものとし,バインダーの上記アクリル系水性エマルションを,該ブリック材料の重量に対して20±5wt%としてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の建材用ブリックの製造方法。
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