JP4403718B2 - 出隅用板状建材の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形型内に自硬性材料を供給し、該自硬性材料が硬化した後、脱型して板状建材を製造する方法に関するものであり、特に、出隅に好適な、前面と第1木端面とが凹凸面等の意匠面となっている板状建材を製造する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
前面を凹凸面としたセメント成形品、珪酸カルシウム成形品等よりなる擬石が外装壁材に広く用いられている。この凹凸面を割り石面調あるいは組み積み調とすることにより、独得の凹凸趣に富んだ壁面が構築される。
【0003】
従来の擬石としては、前面のみが凹凸面となっているものが多く、このような擬石を出隅に配置すると、平坦な木端面が露見してしまい、壁の意匠性が損なわれる。
【0004】
特開平9−60243号公報には、前面と1つの木端面とを凹凸面とした外壁出隅部材を用いて出隅を構成することが記載されている。出隅には、この凹凸木端面が露出するので、壁面の意匠性は良好である。
【0005】
同号公報には、成形型内にセメント系材料を供給し、硬化後、脱型して板状建材を製造する方法が記載されている。この製造方法では、軟質合成樹脂又はゴム製の成形型内にセメント成形材料を供給した後、蓋を被せて上面を平坦面とし、セメント系材料が硬化した後、成形型を左右に拡げるようにして脱型する。
【0006】
【特許文献1】
特開平9−60243号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記特開平9−60243号の方法によって製造された板状建材は、蓋で押された面(成形時の上面)が裏面となる。このように裏面が蓋で押されて平坦とされた板状建材の場合、モルタルや接着剤によって下地面に張り付けた際、モルタルや接着剤と板状建材裏面との付着力が十分に高いものとはならないことがある。
【0008】
タイルの場合であれば、裏足と称される凹凸を裏面に形成してモルタルや接着剤の付着性を高めることが行われているが、セメント系成形体の場合、このような凹凸を裏面に設ける方法は提案されていない。
【0009】
本発明は、自硬性材料を成形型中で硬化させて製造される板状建材の裏面を粗面とすることができる板状建材の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
また、本発明は、建物等の出隅に効率良く取付施工することができる板状建材の製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の出隅用板状建材の製造方法は、前面及び後面と、第1ないし第4の4面の木端面とを有し、該前面と第1木端面とが意匠面となっている出隅用板状建材の製造方法であって、成形型のキャビティ内面のうち底面が該出隅用板状建材の該前面を意匠面とするために凹凸面となっており、該成形型のキャビティ内面のうち一つの側面が該出隅用板状建材の該第1の木端面を意匠面とするために凹凸面となっており、該成形型内に自硬性材料を供給し、該自硬性材料が硬化した後、脱型して該板状建材を製造する方法において、成形型内の自硬性材料の上面のうち該第1の木端面に沿う辺部領域を平滑面とし、該自硬性材料が硬化する前に、辺部領域を除いた主領域に型押し材を押し付けて該主領域に粗面を形成することを特徴とするものである。
【0012】
かかる本発明によると、自硬性材料の上面に型押し材を押し付けることにより、裏面のうち該主領域が粗面となった出隅用板状建材を製造することが可能である。
【0013】
この出隅用板状建材は、裏面の辺部領域に対し、出隅を挟んで隣接配置される通常の板状建材の木端面が対面配置される。この場合、該出隅用板状建材は、建物躯体などの出隅角縁から隣接する通常の板状建材の厚み分だけ張り出す(はみ出す)ように該躯体等に取り付け施工される。この出隅用板状建材の張り出しの位置決めを行うために、該辺部領域と該主領域との境界が該第1木端面と後面との境界線と略平行方向に延在するように出隅用板状建材を製造することが好ましい。この境界は、第1木端面から隣接板状建材の厚み相当距離だけ離隔して形成される。この境界を躯体等の角縁に合致させることにより、出隅用板状建材の位置決めを容易に行うことができる。
【0014】
この場合、該第1木端面に隣接する第2木端面及び第4木端面に、該境界の延長線上に位置するように指示線を形成することが好ましい。この指示線も、躯体等の角縁に合致させる際の目印として利用できる。
【0015】
この型押し材としては、ネットが好適である。このネットを自硬性材料上面に押し付けることにより、目開き部分は盛り上がり、ネットの格子部分は凹んだ規則的な粗面を板状建材の裏面に形成することができる。
【0016】
なお、この型押し材としては不織布などを用いてもよい。
【0017】
本発明において、成形型の内面のうち、キャビティ底面と第1木端面形成用の側面とを凹凸面としておくことにより、製造される板状建材の前面及び第1木端面を凹凸面とすることができる。
【0018】
この凹凸面の最凸部と最凹部との高低差を5〜50mmとすることにより、深い凹凸面感を有し、意匠性に富む出隅を構築することができる。
【0019】
本発明では、成形型キャビティの底面及び該第1の木端面形成用の側面に加飾材を付着させた後、自硬性材料を成形型内に供給することにより表面が加飾された板状建材を製造することができる。
【0020】
この加飾材は粉体であってもよい。加飾材として粉体を用いる場合、粉体をキャビティ面に付着させた後、水を噴霧することが好ましく、これにより、粉体が成形体外面に付着し易くなる。
【0021】
なお、本発明で製造される板状建材は薄板状に限られるものではなく、レンガ状の分厚いものであってもよい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図1を参照して実施の形態について説明する。
【0023】
この実施の形態では、キャビティ内面のうち底面1aと1つの側面1bとが凹凸面となっている成形型1を用いて板状建材としての擬石Aを製造する。
【0024】
この成形型1は、底面1aと1つの側面1bとが凹凸面となっているため、製造される擬石Aは、前面10と第1木端面11とが凹凸面となったものとなり、これは出隅に好適に配材される。
【0025】
この成形型が図示の通り第1木端面形成用のキャビティ側面1bも凹凸面となっているところから、成形型1は成形物の脱型のために軟質合成樹脂、ゴムなど可撓性材料にて構成されるのが好ましい。ただし、側面部分を側方に型開きする割型を用いてもよい。
【0026】
成形型を用いて成形を行う場合、キャビティ面に離型剤を付着させてもよい。
【0027】
この実施の形態では、この成形型1内にまず粉体を付着させ、好ましくは次いで付着した粉体に向って水を噴霧して粉体付着層2を形成する。この粉体付着層2を形成することにより、板状建材の表面に粉体に由来した着色や、ざらつき感などの加飾が施される。ただし、本発明ではこの粉体付着層2は形成しなくてもよい。
【0028】
この粉体としては、ベンガラ、チタン白等の顔料のほか、珪砂粉、長石粉などの鉱物粉も用いることができる。加飾のためには少なくとも1種の顔料を粉体付着層2中に含有させることが好ましい。
【0029】
この粉体は、振り掛けたり、刷毛や筆で付着させたり、あるいは大量の粉体を成形型1内に供給した後、成形型を傾けて排出したりする等の方法により加飾対象キャビティ面に付着させることができる。粉体を付着させた後に、刷毛や筆で均してもよい。粉体の付着量は、キャビティ面1cm当り5〜10mg程度とするのが好適であるが、これより多くてもまた少なくても良い。
【0030】
粉体を付着させた後、粉体表面に向って水を噴霧してもよい。これにより、粉体がキャビティ面に粘り付くようになる。成形型1の底面に水が溜まったときには、成形型1を傾けたりして排出するのが好ましい。
【0031】
水の噴霧量は、キャビティ面に付着した粉体体積の5〜10倍程度が好ましい。
【0032】
このように必要に応じて粉体付着層2を形成した後、自硬性材料3を成形型内に供給する。
【0033】
この自硬性材料3としては、セメント系のまだ固まらないモルタルやコンクリート、石膏含有スラリー、水酸化カルシウム含有スラリーなどが例示されるが、通常の壁材として用いられる板状建材の場合はセメント系モルタルが好適である。
【0034】
本発明で用いるのに好適なセメント系モルタルは、セメント及び細骨材を主体とし、水で混練されたものである。
【0035】
セメントとしては、普通ポルトランドセメント、白色セメント、フライアッシュセメントなど各種のものを用いることができるが、白色セメントを採用すれば、着色が容易となり、意匠性に優れた板状建材を製造することができる。
【0036】
細骨材としては、通常の川砂等であってもよいが、少なくとも一部がシリカ質の微粒子であってもよい。このシリカ質微粒子を配合することにより、セメントの水和反応で生じる水酸化カルシウムと反応させ、板状建材表面の白華(エフロレッセンス)を防止ないし抑制することができる。また、シリカ質微粒子を配合することにより、板状建材を緻密なものとし、耐水性を向上させたり、表面の模様を微細化させたりすることもできる。
【0037】
このシリカ質微粒子としては、シリカフューム、コロイダルシリカ、マイクロシリカ、アエロジル、フライアッシュ等が好適であるが、珪石等のシリカ質鉱石の粉体等であってもよい。
【0038】
細骨材の少なくとも一部が軽量骨材であってもよい。この軽量骨材を配合することにより、板状建材を軽量化することができる。
【0039】
軽量骨材としては、パーライト、シラスバルーン、発泡ガラスバルーン、発泡スチレンビーズ等の発泡体のほか、珪藻土、低比重樹脂チップなどの非発泡性低比重材料等を用いることができる。
【0040】
自硬性材料には、パルプ、有機繊維、ガラス繊維等の繊維材料を配合してもよい。
【0041】
自硬性材料3を供給した後、好ましくはその上面を平坦に均した後、主領域3mに型押し材を押し付けて該主領域3mを粗面化する。この型押し材としては、図示のネット4が好適であるが、不織布も用いることができる。
【0042】
この主領域3mは、第1木端面形成用のキャビティ側面1bから所定距離だけ離隔している。自硬性材料の上面のうち、該キャビティ側面1bに沿う辺部領域3hにはネット4が押し付けられず、この辺部領域3hは平坦面に仕上がる。
【0043】
なお、この実施の形態では、該上面のうち該キャビティ側面1b直近の縁部領域3eについては型付け用金具(図示略)を押し付けることにより凹凸面を形成している。また、キャビティ側面のうち、第2、第4木端面形成用の側面においても、該側面1bに沿う縁部領域にあっては、凹凸が形成されている。これにより、成形された擬石Aの第2、第4木端面12,14にあっては、第1木端面11近傍の縁部領域が凹凸面となっている。
【0044】
自硬性材料3が水配合量の少ない硬練りであるときなど賦形性を有する場合には、自硬性材料3を成形型1内に供給した後、直ちにネット等の型押し材を押し付けることができるが、自硬性材料が流動性に富み、型押し材を押し付けても痕が消えたり小さくなったりする場合には、自硬性材料3がある程度硬化してから型押し材を押し付けるのが好ましい。
【0045】
型押し材は、自硬性材料3が硬化するまで付着させたままとしてもよいが、剥すときに板状建材の裏面が損傷するおそれがあるので、型押しした後、直ちに、あるいは自硬性材料3の硬化が過度に進行しないうちに自硬性材料3から離反させるのが好ましい。
【0046】
型押し材としてネット4を用いる場合、ネットを構成する線材の径は0.5〜2mm程度が好ましく、ネットの目開きは1〜5mm程度が好ましい。ネットの材料としてはナイロン等の合成繊維が好適である。
【0047】
型押し材として不織布を用いる場合、形成される粗面の最凸部と最凹部との高低差が0.5〜2mm程度となるように不織布の毛足長さや目付けを選定するのが好ましい。
【0048】
自硬性材料3が所要程度になるまで硬化した後、成形型1から脱型し、その後、必要に応じ養生を行う。この養生は、気中、水中、蒸気養生、オートクレーブ養生などのいずれでもよいが、オートクレーブ養生すれば板状建材の強度を高くすることができる。
【0049】
図1(c)のように、このようにして製造された板状建材としての擬石Aは、前面10と第1木端面11とが凹凸面となっており、意匠的にも優れると共に、裏面には型押し材によって形成された粗面(この実施の形態ではネット面)15aを有しているので、上記の通り、張り付け強度も十分に高いものとなる。
【0050】
また、この擬石Aの裏面には、第1木端面11に沿って平坦面15bが形成されており、この平坦面15bとネット面15aとの境界が第1木端面11と平行に延在している。従って、この境界を躯体の出隅角縁に合わせることにより、擬石Aの第1木端面11側を該角縁から規定長さだけ張り出させる(はみ出させる)ことができる。これにより、出隅の構築作業を容易なものとすることができる。
【0051】
この実施の形態では、擬石Aの第2,4木端面12,14にも、この境界線の延長線上に指示線17が設けられている。そのため、この指示線17を躯体の出隅角縁に合わせることにより、擬石Aの第1木端面11側を該角縁から規定長さだけ張り出させる(はみ出させる)ことができる。これにより、出隅の構築作業を容易なものとすることができる。
【0052】
この指示線17は、ペイント等を用いて形成してもよく、擬石Aを成形するときに成形型のキャビティ面に突条を形成しておき、指示線17を凹溝として形成してもよい。この指示線17は、後面15側に配置し、施工後に見えないようにするのが好ましい。なお、指示線17は、図示の通り、木端面12,14の後縁に連なるように設けられるのが好ましいが、後縁から若干離隔していてもよい。
【0053】
次に、この擬石を用いた出隅の構築例について図2〜5を参照して説明する。なお、この構築例では、出隅を挟んで上記擬石Aに対し擬石Bが隣接配置されている。
【0054】
図2は、この擬石A及び擬石Bの係合関係を示す斜視図、図3(a)は擬石Aの正面図、図3(b)は図3(a)のB−B線に沿う断面図、図4は擬石A及び擬石Bを躯体に取り付けて構築した壁出隅を示す斜視図、図5は図4のV−V線に沿う断面図である。
【0055】
図3(b)に示す通り、この擬石Aの前面10において、凹部のうちの最も深い最凹部10bと、凸部のうちの最も高い最凸部10tとの間の距離を高低差ΔHとすると、この高低差ΔHは5〜50mm、好ましくは10〜40mm、特に好ましくは15〜35mmとなっている。
【0056】
第1木端面11も、前面10と同様に、凹凸面の最凹部と最凸部との間の高低差ΔHは5〜50mm、好ましくは10〜40mm、特に好ましくは15〜35mmとなっている。
【0057】
擬石Aの後面15の平坦面15bのうち、該第1木端面11に沿う縁部領域15eも前記の通り、凹凸面となっている。この縁部領域15eの凹凸の最凹部と最凸部との間の高低差ΔHは2〜50mm、好ましくは10〜40mm、特に好ましくは15〜35mmである。この縁部領域15eの幅は、好ましくは10〜40、特に好ましくは15〜35mmである。
【0058】
第2木端面12及び第4木端面14の第1木端面11側の縁部領域の凹凸の深さも縁部領域15eと同様であることが好ましい。
【0059】
擬石Bは、図2に示す通り、前面20及び後面25と、第1木端面21と、該該第1木端面21の上端及び下端に隣接する第2木端面22及び第4木端面24と、該第1木端面21と反対側の第3木端面23とを有する略直方体形状となっており、前面20が凹凸面となっている。この擬石Bの前面20の最凹部と最凸部10との間の高低差ΔHは、擬石Aの前面と同程度となっている。
【0060】
擬石Bの第1ないし第4木端面21〜24は、平坦面となっている。図示は省略するが、擬石Bの裏面25の全面は、擬石Aのネット面15aと同様にして形成された裏足用ネット面となっている。
【0061】
図5に示す通り、擬石Bの第1木端面21のうち、前面20に沿う縁部領域は、凹凸面21eとなっている。この凹凸面21eの高低差ΔH及び幅は、擬石Aの凹凸面15eと同程度となっている。
【0062】
擬石A及び擬石Bを躯体30に取り付ける手順を次に説明する。
【0063】
まず、躯体30の壁面に、弾性接着剤31を均一に塗り付ける。
【0064】
次に、擬石Aの後面15のうち、裏足用ネット面15aを該弾性接着剤31上に張り付ける。この際、第2木端面12の指示線17を躯体30の角縁に合致させるようにして、擬石Aが張り付けられる。
【0065】
次に、躯体30の擬石Aを張り付けた壁面と直交する壁面に対して、弾性接着剤31を介して擬石Bの後面25を張り付ける。施工対象領域全体に擬石A,Bを張り付けた後、目地間隙に目地モルタル32を充填する。
【0066】
このようにして、擬石Aと擬石Bとからなる壁出隅が構築される。
【0067】
これらの擬石A,Bは、前面10,20及び第1木端面11に深い凹凸が形成されており、深い凹凸面感を有し、意匠性に富んでいる。
【0068】
上記実施の形態に係る壁出隅は、擬石Bの前面20が擬石Aの前面10及び第1木端面11と同程度の高低差ΔHとなっているため、擬石A,Bの継目が自然なものとなり、意匠性に優れた壁出隅となる。また、擬石Aの木端面12又は14に設けられた指示線17を躯体30の角縁に合わせることにより、正確且つ容易に、擬石Bの厚み相当分だけ擬石Aの第1木端面11側を躯体角部から張り出させることができる。なお、擬石Aの後面15の裏足用ネット面15aと平坦面15bとの境界を躯体30の角線に合わせるようにしても、正確且つ容易に、擬石Aの第1木端面11側を躯体角部から張り出させることができる。
【0069】
上記実施の形態にあっては、図5に示す通り、擬石Aの後面15の平坦面15bに擬石Bの第1木端面21を対面配置する際に、擬石Aの後面15のうち第1木端面21に沿う縁部領域が露見する場合があるが、この場合であっても、該縁部領域15eは凹凸面となっているため、壁出隅の意匠性が一段と優れたものとなっている。なお、同様の凹凸面が、第2木端面12及び第4木端面14のうち第1木端面11に沿う縁部領域にも設けられているため、該第2木端面12及び第4木端面14の縁部付近の意匠性も良好である。
【0070】
上記実施の形態では、擬石A,Bの第2木端面12,22は平坦面となっているが、図6,7に示す通り、第2木端面12,22を凹凸面とした擬石A’,B’としてもよい。この擬石A’,B’を手摺りなどの壁面の最上部に用いた場合、該最上部も凹凸面となる。
【0071】
上記実施の形態では弾性接着剤によって擬石を張り付けているが、モルタルで張り付けてもよい。
【0072】
上記擬石A,Bの表面模様は模式的なものであり、本発明はこれに限定されるものではない。本発明の擬石表面模様の一例として、組み積み調の凹凸面を有した擬石A”を図8に示す。
【0073】
【発明の効果】
本発明によると、裏面が粗面となっており、張り付け用のモルタルや接着剤の付着性が良好な板状建材を効率良く製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態に係る出隅用板状建材の製造方法の説明図である。
【図2】出隅を構築するための擬石A及び擬石Bのの係合関係を示す斜視図である。
【図3】(a)図は擬石Aの正面図である。(b)図は(a)図のB−B線に沿う断面図である。
【図4】擬石A及び擬石Bを躯体に取り付けて構築した壁出隅を示す斜視図である。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図である。
【図6】別の実施の形態に係る擬石A’及び擬石B’の斜視図である。
【図7】図6の擬石A’の正面図である。
【図8】擬石A”の斜視図である。
【符号の説明】
A,A’,A”,B,B’ 擬石
1 成形型
1a 底面
1b 木端面
2 粉体付着層
3 自硬性材料
3m 主領域
3h 辺部領域
4 ネット
5 板状建材
10,20 前面
10b 最凹部
10t 最凸部
ΔH 高低差
11,21 第1木端面
12,22 第2木端面
13,23 第3木端面
14,24 第4木端面
15,25 後面
15a ネット面
15b 平坦面
15e 凹凸面
17 指示線
21e 凹凸面
30 躯体
31 張り付けモルタル又は弾性接着剤

Claims (9)

  1. 前面及び後面と、第1ないし第4の4面の木端面とを有し、該前面と第1木端面とが意匠面となっている出隅用板状建材の製造方法であって、
    成形型のキャビティ内面のうち底面が該出隅用板状建材の該前面を意匠面とするために凹凸面となっており、該成形型のキャビティ内面のうち一つの側面が該出隅用板状建材の該第1の木端面を意匠面とするために凹凸面となっており、
    成形型内に自硬性材料を供給し、該自硬性材料が硬化した後、脱型して該板状建材を製造する方法において、
    成形型内の自硬性材料の上面のうち該第1の木端面に沿う辺部領域を平滑面とし、該自硬性材料が硬化する前に、辺部領域を除いた主領域に型押し材を押し付けて該主領域に粗面を形成することを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
  2. 請求項1において、該辺部領域と該主領域との境界が該第1木端面と後面との境界線と略平行方向に延在するように型押し材を押し付けることを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
  3. 請求項2において、該第1木端面に隣接する第2木端面及び第4木端面に、該境界の延長線上に位置するように指示線を形成することを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該型押し材はネット又は不織布であることを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
  5. 請求項1ないし3のいずれか1項において、前記出隅用板状建材の前面及び第1木端面は凹凸面となっており、この凹凸面を形成するために、該成形型のキャビティは、底面と1つの側面とが凹凸面となっていることを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
  6. 請求項5において、該凹凸面は、その最凸部と最凹部との高低差が5〜50mmであることを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
  7. 請求項5又は6において、該キャビティの底面及び該第1の形成用の側面とに加飾材を付着させた後、自硬性材料を成形型内に供給することを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
  8. 請求項7において、該加飾材は粉体であることを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
  9. 請求項8において、該粉体をキャビティ面に付着させた後、水を噴霧することを特徴とする出隅用板状建材の製造方法。
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