JP4118502B2 - 粉体塗料の調色方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、2種以上の色彩の異なる粉体塗料を組み合わせて目標色に調色する調色方法及び塗膜の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
有機溶剤を含まないことから環境性に優れている粉体塗料は家庭電化製品、自動車部品、家具等の塗装に広く用いられている。粉体塗料は、樹脂、硬化剤、添加剤等に数種の着色剤を加え、混合した後、溶融混練し、その後、冷却、粉砕、必要に応じて分級することにより、平均粒子径が20〜50μmの微粒子からなる微粒子パウダーとして製造されるが、通常、色彩の異なる微粒子パウダーを混合し、静電塗装ガン等で被塗布物に塗布し焼き付けると、目で見ても塗膜の色彩が不均一(以下、まだら感という)と感じる。そのため、要求される色彩ごとに該色彩の微粒子パウダーからなる塗料を用意せざるを得ず、その品揃えは膨大な数にのぼっている。
【0003】
そこで、粉体塗料の調色工程を簡素化するために、限られた数の着色(原色)粉体塗料を組み合わせて、幅広い色彩に調色する方法の開発が望まれている。
【0004】
特表平4−504431号公報には、色の違いが目では見分けることができない粒子径、好ましくは最大粒径が10μm以下の色彩の異なる粉体混合物を造粒する方法が提案されているが、個々の粉体を10μm以下に粉砕し、造粒するため製造工程が必要であり煩雑となる。
【0005】
特開平10−120945号公報には、イエロー、マゼンタ及びシアンの3原色、更にブラック及びホワイトを加えた5原色に、また特開平11−293162号公報には、シアン、マゼンタ、イエロー又はシアン、レッド、イエローの3原色の透光性塗料とシアンより色の薄いライトシアン及びマゼンタより色の薄いライトマゼンタの2色を加えた、5色を用いるコンピュータ・カラーマッチング法による調色方法が提案されている。しかしながら、いずれの方法においても、各原色を個別のものとして扱っているため、色再現性が十分でなく、被塗装物の色の影響を受けやすい欠点と共に、コンピュータ・カラーマッチング計算のための登録用基礎データの数が増えるという課題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、2種類以上の色彩の異なる粉体塗料を組み合わせて、広範囲にわたって優れた色再現性を実現することができ、かつまだら感の少ない均一な色彩を有する塗膜が得られる粉体塗料の調色方法及び塗膜の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来技術に鑑み、塗膜における色彩のまだら感とL* * h表色系における明度(L* 値) ムラ、彩度(C* 値) ムラ及び色相角度(h値) ムラとの関係を検討した結果、塗膜のまだら感は明度ムラに大きく依存することを見出し、かかる知見をもとに本発明を完成する至った。
【0008】
即ち、本発明は、
〔1〕 不透明性の無彩色の原色粉体塗料群及び不透明性の有彩色の原色粉体塗料群からなる群より選ばれた原色粉体塗料を組み合わせて目標色に調色する粉体塗料の調色方法であって、
前記無彩色の原色粉体塗料群は、白色粉体塗料、黒色粉体塗料及び該白色粉体塗料と該黒色粉体塗料との間の明度を有する少なくとも1種の灰色粉体塗料からなり、
前記有彩色の原色粉体塗料群は、6〜11種のサブグループからなり、ここで1つのサブグループは含有率は異なるも同じ有彩色の着色剤をそれぞれ含有させてなる明度の異なる一連の複数の原色粉体塗料からなり、6〜11種のサブグループにおける各グループの原色粉体塗料にはそれぞれ色相の異なる有彩色の着色剤が配合されてなり、
(1)無彩色の原色粉体塗料群において明度が最も高い原色粉体塗料及び明度が最も低い原色粉体塗料並びに各サブグループにおいて有彩色の着色剤の含有率が最も高い原色粉体塗料からなる基準原色粉体塗料群より、目標色に調色するのに適した2種以上の基準原色粉体塗料を選択する第1工程、
(2)有彩色の原色粉体塗料として、第1工程で選択された有彩色の基準原色粉体塗料が属するサブグループごとに、各サブグループ内の原色粉体塗料から、明度の値が目標色の明度を挟む2種の原色粉体塗料を選択して色相を合わせ(但し、明度の値が目標色の明度を挟む2種の原色粉体塗料が存在しない場合は、目標色の明度との差が最も小さい1種を選択する)、有彩色の原色粉体塗料として前記原色粉体塗料のみを用いて目標色の彩度と明度を再現できない場合は、さらに無彩色の原色粉体塗料として目標色の彩度と明度を再現するのに適した無彩色の原色粉体塗料を前記無彩色の原色粉体塗料群から選択する第2工程、並びに
(3)第2工程で選択された原色粉体塗料を組み合わせて調色する第3工程
を有する粉体塗料の調色方法、
〔2〕 各サブグループが2〜10種の原色粉体塗料からなる前記(1)記載の調色方法、
〔3〕 一のサブグループにおいて、明度順に原色粉体塗料を配列した場合に、隣り合う各原色粉体塗料間の明度差がそれぞれ5〜40であるサブグループを、グループ数にして50%以上用いる前記(1)又は(2)記載の調色方法、
〔4〕 一のサブグループにおいて、明度が最も高い原色粉体塗料の明度が65〜90であり、明度が最も低い原色粉体塗料の明度が30〜60であるサブグループを、グループ数にして50%以上用いる請求項1〜3いずれか記載の調色方法、並びに
〔5〕 前記(1)〜(4)いずれか記載の粉体塗料の調色方法により組み合わせた粉体塗料を用いた塗膜の製造方法
に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の調色方法では、無彩色の原色粉体塗料群及び有彩色の原色粉体塗料群からなる群より選ばれた粉体塗料を組み合わせて目標色に調色する。なお、本発明における「目標色」とは、2種以上の粉体塗料を特定の割合で混合して塗装し、焼き付けして得ようとする塗膜の色彩を指す。また、「色彩」とは、色相、明度及び彩度の3属性の組み合わせを示す。
【0010】
無彩色の原色粉体塗料群は少なくとも2種の明度の異なる原色粉体塗料からなり、本発明では、その中で、明度が最も高い原色粉体塗料を白原色粉体塗料、明度が最も低い原色粉体塗料を黒原色粉体塗料として、これら2種の原色粉体塗料を第1工程における基準原色粉体塗料とする。なお、白原色粉体塗料は明度が90以上の白色粉体塗料、黒原色粉体塗料は明度が30以下の黒色粉体塗料であるのがそれぞれ好ましく、さらに、白色粉体塗料と黒色粉体塗料との間の明度を有する灰色粉体塗料を加えて、白色粉体塗料、黒色粉体塗料及び少なくとも1種の灰色粉体塗料を無彩色の原色粉体塗料として用いるのが好ましい。なお、本発明における無彩色の粉体塗料とは、単独で塗膜化した時、塗膜の彩度が5未満のもの、有彩色の粉体塗料とは5以上のものをいう。
【0011】
有彩色の原色粉体塗料群は、1又は2以上のサブグループの原色粉体塗料からなり、ここで1つのサブグループは含有率は異なるも同じ有彩色の着色剤をそれぞれ含有させてなる明度の異なる一連の複数の原色粉体塗料からなり、2以上のサブグループがある場合、各グループの原色粉体塗料にはそれぞれ色相の異なる有彩色の着色剤が配合されているものとする。そして、各サブグループにおいて有彩色の着色剤の含有率が最も高い原色粉体塗料を第1工程における基準原色粉体塗料とする。即ち、赤色系粉体塗料群、青色系粉体塗料群、黄色系粉体塗料群等の着色剤の異なる原色粉体塗料群がそれぞれサブグループに相当し、例えば、赤色系粉体塗料群を例にとると、赤色系粉体塗料群を構成する複数の赤色粉体塗料の中で、最も赤色着色剤濃度の高い赤色粉体塗料が、赤色系粉体塗料群の基準原色粉体塗料となる。なお、各サブグループを構成する粉体塗料は、含有する着色剤自体の明度に応じ、白系あるいは黒系の着色剤を適宜配合して明度の調整をすることが好ましい。従って、有彩色の原色粉体塗料にも通常無彩色の着色剤が含有されているのが好ましく、このことは後述する不透明化にもつながる。
【0012】
本発明では、色再現性の観点からは、より多数の原色粉体塗料を用いることが好ましいが、調色のための品揃え数と色再現領域とのバランスを考慮すると、有彩色の原色粉体塗料群を構成するサブグループ数は、好ましくは3〜15種、より好ましくは6〜11種、1つのサブグループを構成する原色粉体塗料数は、好ましくは2〜10種、より好ましくは2〜5種である。
【0013】
また、後述する第2工程ではサブグループを構成する各原色粉体塗料の明度に着目して原色粉体塗料を選択することから、それぞれ明度の異なる2種以上の原色粉体塗料からなるサブグループを用いる場合、一のサブグループにおいて、明度順に原色粉体塗料を配列した際に、隣り合う各原色粉体塗料間の明度差が、それぞれ5〜40、好ましくは5〜30、より好ましくは10〜25であるサブグループを、グループ数にして50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは100%(全て)用いるのが望ましい。また、一のサブグループにおいて、明度が最も高い原色粉体塗料の明度が65〜90、好ましくは65〜80であり、明度が最も低い原色粉体塗料の明度が30〜60、好ましくは35〜55であるサブグループを、グループ数にして50%以上、好ましくは80%以上、より好ましくは100%(全て)用いるのが望ましい。さらに、異なるサブグループ間で明度差が±10、好ましくは±5以内の原色粉体塗料の組み合わせが少なくとも1組あるのが好ましい。このように、着色剤濃度及び/又は明度の異なる原色粉体塗料を同一着色剤で複数種品揃えし、少なくともこれらの2種と無彩色の2種を組み合わせることで、同一の色相における再現領域が4点以上の色彩により囲まれる範囲となるため全体としても再現領域を広くとることができる。なお、本発明における明度とは、国際照明委員会(CIE)で規格化され、JIS Z8729において採用されているL* * * 表色系(CIE1976)により測定されるL* 値を指し、前記a* 値及びb* 値とは同表色系における色度を指す。なお、L* 値、a* 値及びb* 値は、測定値が物体の表面状態に依存しない測色方法であるSCI方式(正反射方向を含む測色方式)で測定した値とする。
【0014】
第1工程では、基準原色粉体塗料群より、目標色に調色するのに適した2種以上の基準原色粉体塗料を選択する。ここで、基準原色粉体塗料となる粉体塗料は、前記したとおり、無彩色の原色粉体塗料群では、明度が最も高い原色粉体塗料及び明度が最も低い原色粉体塗料、有彩色の原色粉体塗料群では、各サブグループにおいて有彩色の着色剤の含有率が最も高い原色粉体塗料である。従って、有彩色の原色粉体塗料群が6色のサブグループからなる場合には、無彩色の原色粉体塗料2種(白原色粉体塗料及び黒原色粉体塗料)と有彩色の原色粉体塗料6種との計8種の原色粉体塗料が基準原色粉体塗料として規定されることになる。
【0015】
第1工程では、好ましくは、目標色に対して、有彩色2色の基準原色粉体塗料を選択して、その配合比を調整して色相を合わせ、さらに無彩色1色又は2色の基準原色粉体塗料の配合比を調整して彩度と明度を合わせる。ここで有彩色2色の基準原色粉体塗料は、例えばXYZ表色系のCIE1931xy色度図上において、目標色と白原色粉体塗料又は黒原色粉体塗料との座標を通る直線を境にして、両側に色度座標を有する有彩色2色が選択される。
【0016】
以上に説明した第1工程における原色粉体塗料の選択及び配合比の決定には、塗料工業における公知の調色の計算技法として、Kubelka−Munkの光学濃度モデルにDUNCANの混色理論を組み合わせたコンピュータ・カラーマッチング(computer color matching(CCM))を利用することもできる。
【0017】
さらに、目標色への色合わせには、色合わせ方式として公知のメタメリックマッチ(Metameric−Match)とアイソメリックマッチ(Isomeric−Match)の2つの方式があり、本発明では、いずれか一方の方式を利用しても、両者の方式を併用してもよい。ここで、メタメリックマッチとは、目標色と試行色との三刺激値(X、Y、Z)を一致させる方式であり、特定光源・視野条件(例えばC光源 2度視野)のみにおける原色塗料の組み合わせであるため調色計算の簡素化を測ることが可能である。また、アイソメリックマッチとは目標色と試行色との分光反射率曲線を一致させる方式であり、光源や見方(視野)条件が変わっても目標色と試行色とは同色に見える。しかし、反射率の一致性を重視した場合には、目標色の分光反射率を再現可能な原色塗料が必要とされるため、必然的に原色塗料の種類が多くなるという欠点もある。そこで、調色計算の簡素化と色再現性の要求をバランスさせる両方式の併用が一般に行われている。
【0018】
本発明の調色方法に用いらうれるCCMシステムは、例えば、目標色を測色するための分光測色計と、目標色に調色するための粉体塗料の配合比を算出し、結果を出力する演算・出力装置とから構成される。演算・出力装置では、分光測色計にて測色された波長−反射率曲線のデータから、光の吸収係数Kと散乱係数Sとの比であるK/S値を算出し、このK/S値と、予め使用する複数色の粉体塗料について測色したN個の基礎データのK/S値〔(K/S)1 〜(K/S)n 〕から算出された計算反射率を用いて、メタメリックマッチ方式、アイソメリックマッチ方式又は両技法を用いて、目標色に調色するための粉体塗料の配合比を算出する。
【0019】
また、演算・出力装置において処理される概略工程は以下のようにして行われる。
▲1▼ 分光測色計により、目標色の反射率を測定する。
▲2▼ 許容色差(ΔE)、素材・塗装方法の設定、評価光源・視野の設定、色合わせ選択技法の重み付け等の計算条件を設定する。
▲3▼ 目標色の反射率より評価光源・視野での目標色の三刺激値(X、Y、Z)を計算し、使用する粉体塗料の仮決めを行う。
▲4▼ 計算対象粉体塗料の基礎データをデータファイルから読み込む。
▲5▼ Kubelka−Munkの光学濃度モデルとDUNCANの混色理論を組み合わせて、理想の反射率を計算する。
▲6▼ メタメリックマッチ方式を採用する場合、計算光源・視野における色差ΔEを計算し、アイソメリックマッチ方式を選択する場合、目標色と反射率の一致性、例えば、目標色の反射率と計算により求められる反射率との差の2乗和を計算する。両方式を併用する場合は、両方を計算する。
▲7▼ 判定が収束するように、▲3▼〜▲6▼を繰り返し、粉体塗料の選択、配合比を反復計算する。
▲8▼ 計算収束結果、即ち選択した粉体塗料とその配合比を出力する。
【0020】
なお、通常、CCMシステムにより粉体塗料を選択する際には、有彩色の原色粉体塗料の場合、選択候補となる原色粉体塗料それぞれについて、着色剤濃度の異なる3種の登録用基礎データが必要とされるが、本発明では、同一サブグループを構成する原色粉体塗料の1種についての基礎データですみ、さらにその基礎データに、同グループ内の他の原色粉体塗料のデータを利用することができるため、着色剤の濃度分割数が多くても、即ち1つのサブグループが多数の原色粉体塗料から構成される場合であっても、基礎データ登録の簡素化を図ることができる。特に、基礎データの登録に必要な粉体塗料及び本発明のサブグループを構成する原色粉体塗料のいずれもが、有彩色の着色剤と白色着色剤との配合比のみが異なる粉体塗料が用いられる場合に、より著しくデータ登録数を減少させることができる。例えば、同一着色剤を含有する3種の有彩色原色粉体塗料を選択候補としてCCMシステムに登録する際、通常、1種の原色粉体塗料につき、原色を含めて着色剤濃度の異なる4種の基礎データが必要なため、3×4=12種の基礎データを登録する必要があるが、本発明では、3種の原色粉体塗料のデータを互いの基礎データとして利用できるため、基礎データの登録数は、さらに1種の登録用基礎データを加えるだけの、合計4種ですむ。一方、着色剤自体の明度が非常に高い着色剤を用いた原色粉体塗料からなるサブグループ、例えば黄色系粉体塗料群では、黄色着色剤及び白色着色剤に加えて、黒色着色剤を用い、それらの配合比を変えた原色粉体塗料を用いるため、黄色着色剤及び白色着色剤を用いた2種と、黄色着色剤、白色着色剤及び黒色着色剤を用いた1種の、計3種の黄色粉体塗料を選択候補としてCCMシステムに登録する場合には、通常3×4=12種の基礎データが必要とされるのに対し、本発明では、かかる3種の粉体塗料のデータに、さらに2種の登録用基礎データを加えた、計5種の基礎データを登録すればよい。
【0021】
第2工程では、まず、有彩色の原色粉体塗料として、第1工程で選択された有彩色の基準原色粉体塗料が属するサブグループごとに、各サブグループ内の原色粉体塗料から、明度の値が目標色の明度を挟む2種の原色粉体塗料を選択して色相を合わせるが、明度の値が目標色の明度を挟む2種の原色粉体塗料が存在しない場合は、目標色の明度との差が最も小さい1種を選択し、サブグループが複数の場合、即ち第1工程において有彩色の原色粉体塗料が複数選択された場合には、各サブグループについて上記と同様にして原色粉体塗料を選択する。
【0022】
例えば、第1工程において、白色粉体塗料、黒色粉体塗料、赤色粉体塗料及び青色粉体塗料が選択され、赤色系粉体塗料のサブグループが80(原色粉体塗料a)、60(原色粉体塗料b)、40(原色粉体塗料c)の明度を有する3種の赤色粉体塗料から構成されている場合、目標色の明度が90の場合には原色粉体塗料aが、目標色の明度が70の場合には原色粉体塗料aと原色粉体塗料bが、目標色の明度が60の場合には原色粉体塗料bが、それぞれ赤色系粉体塗料群の中から選択されることとなる。さらに、青色系粉体塗料群からも同様にして原色粉体塗料が選択された結果、合計2〜4種の有彩色の原色粉体塗料が選択される。なお、1つのサブグループから2種の原色粉体塗料が選択された場合、それらの配合比率は彩度と明度が目標色の値と一致するように調整し、調色に使用する両者の使用量は、両者が含有する有彩色着色剤量の合計が、第1工程で選択された対応する基準原色粉体塗料が含有する着色剤の量と一致するように決める。なお、この時選択された2種の原色粉体塗料中の無彩色着色剤量の合計は、第1工程で選択された無彩色基準粉体塗料に含まれる無彩色着色剤の合計量を超えないようにしなければならない。
【0023】
従って、有彩色の原色粉体塗料として第2工程で選ばれた前記原色粉体塗料のみを用いて目標色の彩度と明度に調整できない場合は、さらに無彩色の原色粉体塗料として目標色の彩度と明度に調整するのに適した無彩色の原色粉体塗料を無彩色の原色粉体塗料群から選択することになる。すなわち、決定された有彩色の原色粉体塗料中には無彩色着色剤も含有されており、その量と第1工程で決定された無彩色着色剤量との差分について前記有彩色の原色粉体塗料と同様にして目標色との明度差の小さいものを無彩色原色粉体塗料群から原色粉体塗料として選択し、明度及び彩度が目標色と一致するように配合比を決定し、両者を一致させる。
【0024】
最終的に、第3工程において、第2工程で選択された原色粉体塗料を組み合わせて調色する。このように明度差に注目して粉体塗料の調色を行うことで、数少ない原色粉体塗料のブレンド手法により、広範囲にわたって色再現性を有し、かつまだら感の少ない均一な色彩の塗膜が得られる。
【0025】
本発明に用いられる粉体塗料としては、従来より用いられている、樹脂、着色剤、好ましくはさらに硬化剤を含有する粉体塗料を特に限定することなく用いることができるが、被塗装物が有する色彩の影響を少なくするために、組み合わせる粉体塗料の少なくとも1種、好ましくは用いる粉体塗料の80重量%以上、より好ましくは全ての粉体塗料が不透明性であるのが望ましい。
【0026】
本発明において、不透明性の粉体塗料とは、塗装焼き付けして得られる塗膜の色彩が被塗装物(下地)の色彩に影響を受けることのない性質を有する粉体塗料、すなわち塗膜において充分な隠蔽性を得ることができる粉体塗料をいい、具体的には、後述する無機系顔料を含有する粉体塗料を用いることができる。
【0027】
樹脂としては、従来より公知である樹脂が特に限定されることなく使用可能である。例えば、ポリエチレン、ナイロン樹脂、塩化ビニルなどの非反応性樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂などの反応性樹脂等が挙げられ、これらは2種以上を混合して用いてもよい。これらのなかでは、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂及びアクリル樹脂が好ましく、ポリエステル樹脂及び/又はエポキシ樹脂を主成分として、樹脂中、50〜100重量%含有することがより好ましい。
【0028】
硬化剤としては、従来より公知である硬化剤が特に限定されることなく使用可能である。例えば、トリレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート等のポリイソシアネート系硬化剤;1,3,5−トリグリシジルイソシアヌレート等のイソシアヌレート系硬化剤;ブロックイソシアネート系硬化剤;ビスフェノールA型ジグリシジルエーテル等のエポキシ系硬化剤;アルコキシシラン系硬化剤;ポリアジリジン系硬化剤;オキサゾリン系硬化剤等の硬化剤が用いられる反応性樹脂の官能基に対応して用いられる。硬化剤の含有量は、樹脂中に存在する官能基の量にもよるが、官能基の当量比で0.8〜1.2の範囲が好ましい。
【0029】
着色剤しては、通常、粉体塗料に使用されるすべての無機系顔料と有機系顔料を用いることができる。無機系顔料としては、酸化チタン、べんがら、クロムチタンイエロー、黄色酸化鉄、カーボンブラック等が挙げられる。有機系顔料としては、アゾ系、ペリレン系、縮合アゾ系、ニトロ系、ニトロソ系、フタロシアニン系、アントラキノン系、キナクリドン系、ジオキサン系等の顔料が挙げられ、具体的には、アゾ系顔料としてはレーキレッド、ファストイエロー、ジスアゾイエロー、パーマネントレッド等、ニトロ系顔料としてはナフトールイエロー等、ニトロソ系顔料としてはピグメントグリーンB、ナフトールグリーン等、フタロシアニン系顔料としてはフタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン等、アントラキノン系顔料としてはインダスレンブルー、ジアントラキノニルレッド等、キナクリドン系顔料としてはキナクリドンレッド、キナクリドンバイオレット等、ジオキサン系顔料としてはカルバゾールジオキサジンバイオレット等が、それぞれ挙げられる。樹脂100重量部に対する着色剤の含有量は、その種類により異なるが、無機系顔料では、1〜60重量部、有機系顔料では0.05〜30重量部が好ましい。
【0030】
無機系顔料は、塗膜に隠蔽性を付与する効果があり、単独で使用しても、また2種以上の無機系顔料を組み合わせて使用しても、不透明性の粉体塗料が得られる。しかし、有機系顔料は、顔料自体に隠蔽性を付与する効果が乏しいため、有機系顔料のみを着色剤として使用すると、得られる粉体塗料は透明性のものとなる。従って、不透明性の粉体塗料として使用する場合には、有機系原料だけでなく無機系顔料をともに使用することが好ましい。特に、有機系顔料の色相を損なうことなく、塗膜に隠蔽性を付与し得る点から、有機系顔料と併用する無機系顔料としては、白色着色剤として用いられる酸化チタンが好ましい。
【0031】
粉体塗料には、必要に応じて、アクリレート重合体等の流展剤、各種触媒や有機系スズ化合物等の架橋促進剤、ベンゾイン等のワキ防止剤等の添加剤等が含有されていてもよい。
【0032】
本発明に用いられる粉体塗料は、例えば、樹脂、硬化剤、着色剤、添加剤等を押出機等で溶融混練し、冷却後、例えば、ハンマーミル、ジェット衝撃ミル等の粉砕装置を用いて物理的粉砕を行い、ついで空気分級機、マイクロン・クラッシファイアーなどの分級機を用いて分級することにより調製することができる。また、樹脂、硬化剤、着色剤等を、樹脂が溶解する溶媒に分散させ、スプレードライ、相分離等の方法、または樹脂を構成するモノマーに硬化剤、着色剤等を混合し、懸濁重合、乳化重合する方法等も挙げられ、これらの粒子を会合させて所望の粒径としてもよい。さらに、粉体塗料の表面には、シリカ、アルミナ、チタニア又はジルコニア等の流動性調整剤が添加されていてもよい。
【0033】
粉体塗料の体積平均粒径は、流動性、塗着効率及び保存性の観点からは、好ましくは15μm以上、より好ましくは17μm以上、特に好ましくは20μm以上、平滑性の観点からは、好ましくは50μm以下、より好ましくは40μm以下、特に好ましくは30μm以下であり、15〜50μmが好ましく、17μmを超え40μm以下がより好ましく、20μmを超え30μm以下が特に好ましい。本発明では、組み合わせる粉体塗料の少なくとも1種、好ましくは80重量%以上、より好ましくは全ての粉体塗料が、前記体積平均粒径を有しているのが望ましい。
【0034】
本発明の調色方法により組み合わせた粉体塗料を用いて塗膜を製造することができる。具体的には、例えば、本発明により組み合わせた2種以上の粉体塗料を混合塗布して、焼き付けることにより、塗膜を形成させることができる。本発明の調色方法を用いて得られる塗膜は、少ない原色粉体塗料の数にもかかわらず、広範囲にわたって優れた色再現性を実現することができ、かつまだら感の少ない均一な色彩のものとなる。
【0035】
本発明では、計算結果により出力された配合比の2種類以上の原色粉体塗料を予め混合した後に、塗布するのが好ましいが、2種以上の原色粉体塗料を出力された配合比に基づき、塗装機に連続的に供給しながら塗布する方法やそれぞれの粉体塗料に対応した塗装機を用いて塗布してもよい。
【0036】
なお、本発明における粉体塗料の調色方法には、原色粉体塗料のドライブレンド調色や原色スラリー粉体塗料(水系分散粉体塗料)のスラリー調色などが挙げられるが、エネルギー効率の点よりドライブレンド調色法であるのが好ましい。粉体塗料をドライブレンドする方法としては、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー等の高速攪拌機で乾式混合する方法やV−ブレンダー、フープシェーカ等の重力落下を応用して乾式混合する方法等の従来より知られている方法がすべて使用可能である。
【0037】
調色した粉体塗料を塗布する方法は、特に限定されず、静電スプレー、電子ガン等を用いる塗布方法、流動浸漬法、プラスチック溶射法等が挙げられ、これらのなかでは、コロナ方式又は摩擦方式の静電スプレーを用いる塗装方法が好ましい。
【0038】
粉体塗料の焼き付けは、十分に硬化が終了する条件であれば、特に限定されない。焼き付けの際の温度、時間等は、粉体塗料に含有される樹脂の種類、組み合わせた粉体塗料の混合物の硬化開始温度等によって異なるため、一概には決定できないが、通常、120〜200℃で、10〜30分程度が好ましい。なお、粉体塗料の塗布及び焼き付けの手順については特に制限はないが、作業効率の点から1コート、1ベイクで行うのが好ましい。
【0039】
【実施例】
実施例1〜6
(1) 表1に示す色彩値(L* 値、a* 値、b* 値、C値、h値)を有する粉体塗料を調製した。
【0040】
粉体塗料の製造方法
ポリエステル樹脂「クリルコートCC−341」(ダイセルUCB社製)50重量部、エポキシ樹脂「エピコート1004AF」(油化シェルエポキシ社製)50重量部、表1に示す使用量(重量部)の着色剤、流展剤「デェスパロンPL540」(楠本化成社製)1重量部、ワキ防止剤としてベンゾイン0.1重量部及び硬化触媒としてフェニルイミダゾリン0.1重量部を、スーパーミキサー(カワタ社製)にて良く混合した後、ブッス・コニーダー(ブッス社製)を使用して混練し、冷却したのち「パルペライザーACM10A」(ホソカワミクロン社製)で粉砕、分級して体積平均粒子径22μmの粉体を得た〔測定器:マイクロトラックHRA(日機装社)model9320−X100〕。得られた粉体100重量部とシリカ「R972」(日本アエロジル社製)0.3重量部とをヘンシェルミキサーで均一に混合し、粉体塗料を得た。
【0041】
【表1】
Figure 0004118502
【0042】
表1に記載の色彩値は、各粉体塗料を灰色のリン酸亜鉛処理鋼板「パルボンドN−114」(パルテック社製)に静電塗装し、その後180℃で20分焼き付けて得られた塗膜について、分光測色計「CM−3600d」(ミノルタ社製)を使用し、SCI方式の測定条件にて測色し、F6光源、10°視野にて表色した値である。なお、これらの塗膜が示す発色性はすべて下地の灰色に影響を受けることなく、十分な隠蔽性を有していた。なお、実施例に示す測色値の測定条件はすべて上記と同じである。
【0043】
(2) 基礎データ登録用塗膜を形成し、前記と同様にして色彩値を測定して、CCMシステムの登録用基礎データを得た。
【0044】
基礎データ登録用塗膜は、表2に示す配合比(重量比)で1リットル容のポリビンに計量された原色粉体塗料約500gをターブラミキサー「T2F型」(シンマルエンタープライゼス社製)を用いて、回転数96回転、10分間混合して混合塗料を得、前記と同様に静電塗装、焼き付けし塗膜を作成した。
【0045】
【表2】
Figure 0004118502
【0046】
なお、実施例1〜6において、今回使用するCCMシステムの登録に必要なデータ数は、
▲1▼ 原色粉体塗料数 17種
▲2▼ 基礎データ登録用粉体塗料 14種
の登録用基礎データが必要とされることから、登録用基礎データの合計は31種となる。
【0047】
(3) CCMシステムにより、第1工程として、無彩色と有彩色の原色粉体塗料をそれぞれ2種選択し、その配合比を決定した。さらに、前記CCMシステムにより、第2工程として、第1工程にて選択された原色粉体塗料の種類と配合比(重量比)に基づいて、原色粉体塗料を選択し、配合比(重量比)を決定し、第3工程として、原色粉体塗料を混合し、目標色への調色を行った。結果を表3〜8に示す。
【0048】
なお、CCMシステムが備える、目標色に調色するための粉体塗料の配合比を算出し、結果を出力する演算・出力装置としては、「調色専科 PX」(日清紡社製)をベースに、第1工程による計算結果を出力し、さらに着色剤濃度ごとに配合比を出力することができるように改造したシステムを用いた。
【0049】
比較例1A〜6A
灰色粉体塗料1と灰色粉体塗料3を除く、実施例1の原色粉体塗料15種を使用し、目標色の明度を考慮して原色粉体塗料を選択し、実施例1の第1工程に用いた従来のCCMシステムを用いて目標色への調色を行った。結果を表3〜8に示すが、本比較例では、同一サブグループの原色粉体塗料の使用は、目標色とより近い明度を有する1種に限定し、表中、明度分割調色(高)とは高明度の有彩色原色粉体塗料による調色を、明度分割調色(低)とは低明度の有彩色原色粉体塗料による調色を、それぞれ示す。なお、本比較例では、着色剤の濃度により明度、彩度の異なる粉体塗料を各々別の原色粉体塗料として取り扱ったため、
▲1▼ 原色粉体塗料数 15種
▲2▼ 基礎データ登録用粉体塗料 36種
の合計51種の、実施例1〜6(31種)に比べて多数の登録用基礎データが必要であった。また、比較例1A〜6Aでは、無彩色原色粉体塗料2種と有彩色原色粉体塗料粉体1種の組み合わせによる3点の色彩により囲まれる範囲が色再現域となり、再現性が劣る。
【0050】
比較例1B〜6B
実施例1の原色粉体塗料のなかで基準原色塗料8種のみを使用し、実施例1の第1工程に用いた従来のCCMシステムを用いて目標色への調色を行った。結果を表3〜8に示す。なお、本比較例では、登録用基礎データ数が、
▲1▼ 原色粉体塗料数 8種
▲2▼ 基礎データ登録用粉体塗料 18種
の合計26種ですむ利点があるものの、後述するように、明らかにまだら感が目立つ塗膜しか得られず、有用性が乏しいものであった。
【0051】
なお、表3〜8において、計算ΔEとは、第2工程により選択した粉体塗料を調色して得られる計算上の色彩と目標色との色差を示し、塗膜ΔEとは、調色により組み合わせた粉体塗料を塗布して形成された塗膜の色彩と目標色との色差を示す。なお、ΔEの値が小さい程、目標色の色彩との一致性が高い。
【0052】
また、得られた塗膜の均一性については、以下の評価基準にて評価した。
〔評価基準〕
両目視力1.0の観察者が、塗膜から50cm離れて塗膜を観察した際に、
○:まだら感がなく、均一に見える。
△:わずかにまだらに見える。
×:まだらに見える。
【0053】
【表3】
Figure 0004118502
【0054】
【表4】
Figure 0004118502
【0055】
【表5】
Figure 0004118502
【0056】
【表6】
Figure 0004118502
【0057】
【表7】
Figure 0004118502
【0058】
【表8】
Figure 0004118502
【0059】
以上の結果より、実施例1〜6では、色再現性に優れ、まだら感の小さい均一な塗膜が簡易に得られることが分かる。これに対し、比較例1A〜6Aの調色方法は、相対的に色再現性に欠けており、比較例2B〜6Bの調色方法は、CCMシステムの登録用基礎データ数は少ないものの、まだら感が生じて、均一な色相の塗膜が得られない。
【0060】
【発明の効果】
本発明により、2種類以上の色彩の異なる粉体塗料を組み合わせて色再現性に優れ、まだら感の少ない均一な色彩を有する塗膜が得られる粉体塗料に調色することができる。

Claims (5)

  1. 不透明性の無彩色の原色粉体塗料群及び不透明性の有彩色の原色粉体塗料群からなる群より選ばれた原色粉体塗料を組み合わせて目標色に調色する粉体塗料の調色方法であって、
    前記無彩色の原色粉体塗料群は、白色粉体塗料、黒色粉体塗料及び該白色粉体塗料と該黒色粉体塗料との間の明度を有する少なくとも1種の灰色粉体塗料からなり、
    前記有彩色の原色粉体塗料群は、6〜11種のサブグループからなり、ここで1つのサブグループは含有率は異なるも同じ有彩色の着色剤をそれぞれ含有させてなる明度の異なる一連の複数の原色粉体塗料からなり、6〜11種のサブグループにおける各グループの原色粉体塗料にはそれぞれ色相の異なる有彩色の着色剤が配合されてなり、
    (1)無彩色の原色粉体塗料群において明度が最も高い原色粉体塗料及び明度が最も低い原色粉体塗料並びに各サブグループにおいて有彩色の着色剤の含有率が最も高い原色粉体塗料からなる基準原色粉体塗料群より、目標色に調色するのに適した2種以上の基準原色粉体塗料を選択する第1工程、
    (2)有彩色の原色粉体塗料として、第1工程で選択された有彩色の基準原色粉体塗料が属するサブグループごとに、各サブグループ内の原色粉体塗料から、明度の値が目標色の明度を挟む2種の原色粉体塗料を選択して色相を合わせ(但し、明度の値が目標色の明度を挟む2種の原色粉体塗料が存在しない場合は、目標色の明度との差が最も小さい1種を選択する)、有彩色の原色粉体塗料として前記原色粉体塗料のみを用いて目標色の彩度と明度を再現できない場合は、さらに無彩色の原色粉体塗料として目標色の彩度と明度を再現するのに適した無彩色の原色粉体塗料を前記無彩色の原色粉体塗料群から選択する第2工程、並びに
    (3)第2工程で選択された原色粉体塗料を組み合わせて調色する第3工程
    を有する粉体塗料の調色方法。
  2. 各サブグループが2〜10種の原色粉体塗料からなる請求項1記載の調色方法。
  3. 一のサブグループにおいて、明度順に原色粉体塗料を配列した場合に、隣り合う各原色粉体塗料間の明度差がそれぞれ5〜40であるサブグループを、グループ数にして50%以上用いる請求項1又は2記載の調色方法。
  4. 一のサブグループにおいて、明度が最も高い原色粉体塗料の明度が65〜90であり、明度が最も低い原色粉体塗料の明度が30〜60であるサブグループを、グループ数にして50%以上用いる請求項1〜3いずれか記載の調色方法。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の粉体塗料の調色方法により組み合わせた粉体塗料を用いた塗膜の製造方法。
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