JP4118158B2 - 陶磁器タイル面の改修方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物等の外装仕上げに用いられている陶磁器タイル面の改修方法に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
磁器質タイル、せっ器質タイル、半磁器質タイル、陶器質タイル等の陶磁器タイルによる仕上げは、一般に、耐久性や意匠性が良好であることから、建築物等の躯体の保護、あるいは美観性の向上のために好んで使用されている。
【0003】
しかしながら、建築物等の外装用として施工された陶磁器タイルの場合は、太陽光や風雨等の影響を受ける環境下で長期間曝露されることとなる。その結果、陶磁器タイル面の陶磁器タイル部分(以下、「タイル部」ともいう)の光沢低下、退色、浸蝕、あるいは陶磁器タイル面の目地部分(以下、「目地部」ともいう)の中性化や強度低下等に挙げられるような劣化が進行する。さらには、大気中の塵、排気ガス等の浮遊汚染物質、躯体内部からのエフロレッセンスや錆、シーリング材からの油分等により汚染が進行してしまう。このような陶磁器タイル面については、耐久性や意匠性等を回復させるために、改修の必要性が生じている。
【0004】
陶磁器タイル面を改修する方法としては、特開平6−33565号公報に、顔料を含まないクリヤー塗料を積層する方法が提案されている。該発明においては、クリヤー塗料を使用することで、既存陶磁器タイル面の意匠性を変更することなく、防水性を付与することができるとされている。
【0005】
該発明は、劣化や汚染の程度が軽微である陶磁器タイル面に対しては適用可能である。しかしながら、長期曝露によって、著しく劣化が進行し大きく退色してしまった面や、著しく汚染が進行し洗浄を行っても汚染を完全に除去できないような面に対しては、美観性を向上させることができず、意匠性の問題は解消できない。
【0006】
劣化や汚染の問題に対処するためには、陶磁器タイル面に着色塗料を塗付する方法がある。しかし、陶磁器タイル面全体を同一色で塗装すると、目地部とタイル部とのコントラストが失われ、外観が単調になってしまう。また、既存タイルが斑点模様等の種々の模様を有する場合には、その模様も失われてしまうこととなる。
【0007】
陶磁器タイル面全体を塗装した後に目地部をマスキングしてタイル部のみを塗装する方法等、目地部とタイル部とを異なる色調の塗料で塗装する方法も提案されている。しかし、このような方法では、作業工程が煩雑になるという問題がある。
【0008】
【特許文献1】
特開平6−33565号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、劣化や汚染が進行した陶磁器タイル面に対し、既存タイル面の意匠性を生かしつつ美観性を高めることができる改修方法を得ることを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するため、本発明者らは鋭意検討の結果、特定隠ぺい率の着色透明塗料を塗装した後に、特定隠ぺい率の着色透明塗料が粒状に分散した塗料を塗装する方法を見出し、本発明を完成させるに至った。
【0011】
すなわち、本発明の陶磁器タイル面の改修方法は、以下の特徴を有するものである。
1.陶磁器タイル面を塗装によって改修する方法であって、
前記陶磁器タイル面が、タイル部と、モルタルが露出した状態の目地部を含み、
該陶磁器タイル面に対して、
隠ぺい率が0.10〜0.60である着色透明塗料(A)を全面に塗装する第1の工程、次いで、隠ぺい率が0.10〜0.95であり、前記着色透明塗料(A)と異なる色相の着色透明塗料(b−1)が、隠ぺい率0.10未満の透明塗料(b−2)中に粒状に分散してなる塗料(B)を塗装する第2の工程、により仕上げることを特徴とする陶磁器タイル面の改修方法。
2.第1の工程における着色透明塗料が、結合剤として加水分解性シリル基を含有するものであることを特徴とする1.記載の陶磁器タイル面の改修方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態に基づき詳細に説明する。
【0013】
本発明は、建築物外装等の陶磁器タイル面に対して適用するものである。
陶磁器タイルの種類としては、例えば磁器質タイル、せっ器質タイル、半磁器質タイル、陶器質タイル等が挙げられる。このようなタイル面の劣化や汚染の程度は特に限定されるものではなく、長期曝露によって著しく劣化や汚染が進行したものであってもよい。本発明は、特に、斑点模様を有する陶磁器タイル面の改修において有効である。
このような陶磁器タイル面は、基材に対して下地モルタルで下地を作り、張りモルタルで陶磁器タイルを張り、目地モルタルで目地を詰めることにより形成されたものが一般的である。したがって、通常、陶磁器タイル間の目地部は、モルタルが露出した状態となっている。
【0014】
本発明では、第1の工程として、隠ぺい率が0.10〜0.60である着色透明塗料(A)を全面に塗装する。
この工程により、既存陶磁器タイル面の意匠性を保持しつつ、タイル部に生じた汚染やすり傷等を目立たなくし、さらに、経年劣化よって損われた色相や光沢等を復元することもできる。加えて、この工程では目地部にも塗料が塗着するが、塗料の隠ぺい率が低めに設定されているため、目地部の色相はあまり変化しない。このため、タイル部と目地部のコントラストを保つことができる。また、タイル面全体の耐汚染性、防水性、耐候性等を高めることも可能である。
【0015】
第1の工程に用いる着色透明塗料(A)の隠ぺい率は0.10〜0.60(好ましくは0.20〜0.50、より好ましくは0.25〜0.45)である。着色透明塗料(A)の隠ぺい率が0.10より小さいと、汚染、すり傷、退色等が目立つ仕上りとなるおそれがある。隠ぺい率が0.60より大きいと、既存タイル面の意匠性を生かすことが困難となる。また、タイル部と目地部とのコントラストが不明瞭となりやすく、タイル全体が単調な外観になるおそれがある。
【0016】
なお、本発明における隠ぺい率は、JIS K5400−1990 7.2「隠ぺい率」に準じて測定される値である。具体的には、塗装時に使用する塗料(希釈を行う場合は、希釈後の塗料)を、隠ぺい率試験紙にフィルムアプリケータ(すきま150μm)で塗付し、温度23℃・湿度50%環境下で48時間乾燥させた試験片について、視感反射率を測定した後、下記式によって算出される値である。
<式>隠ぺい率=(黒地上の塗膜の視感反射率)/(白地上の塗膜の視感反射率)
【0017】
着色透明塗料(A)の色相は、上述の隠ぺい率の範囲内で適宜設定することができる。既存タイルと同系色の仕上げとする場合は、改修の対象となる既存タイルの色柄に応じて、着色透明塗料(A)の色相を既存タイル部の基調色と同系色に設定すればよい。また、既存タイルと全く異なる色相にすることもできる。
【0018】
第1の工程に用いる着色透明塗料(A)は通常、結合剤及び着色剤を必須成分として含むものである。
【0019】
結合剤としては、例えば、エチレン樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、シリコン樹脂、ふっ素樹脂等、あるいはこれらを複合したもの等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
本発明では、特に、官能基として加水分解性シリル基を含有する結合剤が好適である。このような結合剤を使用すれば、その官能基のはたらきによって、各種陶磁器タイル及び目地に対し優れた密着性を発揮することができる。
加水分解性シリル基を含有する結合剤としては、例えば、加水分解性シリル基含有ビニル系単量体とその他の単量体との共重合物、各種樹脂とシランカップリング剤との複合物等が挙げられる。
【0020】
具体的に、加水分解性シリル基含有ビニル系単量体として、例えば、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン等が挙げられる。
【0021】
シランカップリング剤としては、例えば、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルトリエトキシシラン、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、N−β(アミノエチル)γ−アミノプロピルメチルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等が挙げられる。
【0022】
着色剤としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、カーボンブラック、酸化第二鉄(ベンガラ)、黄色酸化鉄、オーカー、群青、コバルトグリーン等の無機系顔料、アゾ系、ナフトール系、ピラゾロン系、アントラキノン系、ペリレン系、キナクリドン系、ジスアゾ系、イソインドリノン系、ベンゾイミダゾール系、フタロシアニン系、キノフタロン系等の有機顔料が使用できる。また、重質炭酸カルシウム、クレー、カオリン、タルク、沈降性硫酸バリウム、炭酸バリウム、ホワイトカーボン、珪藻土等の体質顔料を使用することも可能である。
【0023】
また、上述の成分の他に、通常塗料に使用可能な成分を含むこともできる。このような成分としては、例えば、骨材、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤等が挙げられる。
【0024】
着色透明塗料(A)の媒体は特に限定されず、芳香族炭化水素系溶剤を主成分とする強溶剤系、脂肪族炭化水素系溶剤を主成分とする弱溶剤系、水を主成分とする水性系等の各種形態が使用可能である。
【0025】
第1の工程では、このような着色透明塗料(A)を陶磁器タイル面に対し均一に塗装する。塗装器具は特に限定されず、刷毛、スプレー、ローラー等公知の塗装器具を使用することができる。
着色透明塗料(A)を塗装する際の塗付量は、陶磁器タイルの種類・状態等を勘案して適宜設定すればよいが、通常50〜300g/m2程度である。このような塗付量であれば、既存タイル面の意匠性を十分に生かしつつ、美麗な外観を得ることができる。
【0026】
なお、本発明では、上記第1の工程の前処理として、目地部あるいはタイル面全体に対し洗浄等の処理を行うこともできる。また、必要に応じ、透明下塗塗料等を塗装することもできる。
【0027】
本発明における第2の工程では、隠ぺい率が0.10〜0.95であり、前記着色透明塗料(A)と異なる色相の着色透明塗料(b−1)が、隠ぺい率0.10未満の透明塗料(b−2)中に粒状に分散してなる塗料(B)を塗装する。この工程により、タイル部に斑点模様が付与され、美観性が高められる。
この工程では、陶磁器タイル面全体に対して塗装を行ってもよいし、タイル部のみに塗装を行ってもよい。陶磁器タイル面全体に対して塗装を行った場合は、目地部にも塗料が塗着するが、塗料の隠ぺい率が低めに設定されていること、及び斑点塗装による面積効果等によって、タイル部と目地部のコントラストは保持される。
【0028】
塗料(B)における着色透明塗料(b−1)の隠ぺい率は0.10〜0.95(好ましくは0.30〜0.90、より好ましくは0.50〜0.90)である。着色透明塗料(b−1)の隠ぺい率がこのような範囲であることにより、施釉タイル調の深み感を付与することもできる。着色透明塗料(b−1)の隠ぺい率が0.10より小さいと、斑点模様によってタイル部の美観性を高めることが困難となる。隠ぺい率が0.95より大きいと、目地部に塗着した斑点が目立つようになり、タイル部と目地部のコントラストが不明瞭となるおそれがある。
【0029】
着色透明塗料(b−1)の色相は、前述の着色透明塗料(A)とは異なる色相とする。既存タイルが斑点模様を有する場合、着色透明塗料(b−1)の色相を既存タイル部の斑点模様と同系色に設定すれば、既存タイルと同様の仕上りが得られるが、異なる色相にすることもできる。
【0030】
このような着色透明塗料(b−1)は、前述の着色透明塗料(A)と同様、結合剤及び着色剤を主成分とするものであり、着色透明塗料(A)において例示したものと同様の原料を適宜使用することができる。
【0031】
塗料(B)における透明塗料(b−2)としては、隠ぺい率が0.10未満のものを使用する。この成分は、主に着色透明塗料(b−1)の分散粒子を被塗面に固着する役割を担うものであり、必須成分として結合剤を含む。結合剤としては、着色透明塗料(A)において例示したものと同様の原料を適宜使用することができる。
【0032】
塗料(B)における着色透明塗料(b−1)、透明塗料(b−2)の媒体は特に限定されず、芳香族炭化水素系溶剤、脂肪族炭化水素系溶剤等の非水系媒体、水を主成分とする水系媒体のいずれであってもよい。例えば、着色透明塗料(b−1)が非水系媒体で透明塗料(b−2)が水系媒体である場合(水中油型)、着色透明塗料(b−1)、透明塗料(b−2)の両方が水系媒体である場合(水中水型)等が挙げられる。
【0033】
着色透明塗料(b−1)を透明塗料(b−2)に粒状に分散する方法は、一般に多彩模様塗料と呼ばれる分野において知られている方法を採用すればよい。例えば、攪拌槽内に透明塗料(b−2)を仕込み、インペラー等の混合分散装置にて攪拌しながら、予め製造しておいた着色透明塗料(b−1)を徐々に加える方法等が挙げられる。
この際、攪拌槽の大きさやインペラーの形状や大きさ、撹拌速度、塗料の粘性、混合方法等を適宜調整すれば、形成される粒子の形状や粒子径を適宜調整することができる。また、必要に応じ、架橋剤、硬化触媒等を使用して粒子の強度等を調整することもできる。
塗料(B)における着色透明粒子の粒子径は、通常0.1〜3mm程度である。また、着色透明塗料(b−1)と透明塗料(b−2)の混合比は、通常、(b−1):(b−2)の重量比で1:9〜7:3程度である。
【0034】
第2の工程において塗料(B)を塗装する際には、塗装器具として、スプレー、ローラー、刷毛等を使用することができる。塗料(B)を塗装する際の塗付量は、通常50〜300g/m2程度である。
複数色の斑点模様を表出する場合は、複数色の着色透明塗料(b−1)が粒状に分散した塗料を使用すればよい。
本発明では、第2の工程の後、必要に応じ透明塗料等を塗装することも可能である。
【0035】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0036】
(実施例1)
・第1の工程用塗料の製造
樹脂A(加水分解性シリル基含有アクリル樹脂、重量平均分子量20000、固形分55重量%、ミネラルスピリット溶液)65重量部、硬化剤(ジブチルスズジラウレート)0.5重量部、溶剤(ミネラルスピリット)34.5重量部、酸化チタン1重量部、黄色酸化鉄0.2重量部、ベンガラ0.01重量部、カーボンブラック0.001重量部を常法にて均一に混合することにより、第1の工程用の塗料「A▲1▼」を製造した。この塗料「A▲1▼」の隠ぺい率は0.33であった。
【0037】
・第2の工程用塗料の製造
樹脂A65重量部、溶剤(ミネラルスピリット)32重量部、粘性調整剤(合成ベントナイト)3重量部、黄色酸化鉄0.2重量部、ベンガラ0.4重量部、カーボンブラック0.1重量部を常法にて均一に混合することにより、着色透明塗料「b▲1▼」を製造した。この塗料「b▲1▼」の隠ぺい率は0.62であった。
一方、樹脂B(アクリル樹脂合成樹脂エマルション、固形分50重量%)15重量部、樹脂C(ポリビニルアルコール7重量%水溶液)85重量部を常法にて均一に混合することにより、透明塗料「b▲2▼」を製造した。この塗料「b▲2▼」の隠ぺい率は0.04であった。
次に、塗料「b▲2▼」を撹拌槽中に仕込んだ後、インぺラーにて撹拌しながら、上述の塗料「b▲1▼」を硬化剤(ジブチルスズジラウレート)とともに徐々に混合することにより、塗料「b▲1▼」が塗料「b▲2▼」中に粒状(粒子径約1mm)に分散した塗料「B▲1▼」を製造した。ここで、塗料「b▲1▼」と塗料「b▲2▼」の重量比率は2:8とした。また、硬化剤は塗料「b▲1▼」に対し0.5重量%の比率で混合した。
【0038】
・陶磁器タイル面の塗装
目地部が灰色のセメントモルタル、タイル部が黄土色の基調色にこげ茶色の斑点模様を有する磁器質タイルからなり、施工後5年経過したタイル面に対し、第1の工程用塗料「A▲1▼」を塗付量200g/m2で均一にスプレー塗装した後、3時間常温(23℃)にて乾燥させた。次いで、第2の工程用塗料「B▲1▼」を塗付量80g/m2で均一にスプレー塗装した。
以上の塗装により、タイル面全体の美観性を飛躍的に向上させることができた。仕上り外観におけるタイル部と目地部とのコントラストも明瞭であった。
【0039】
(比較例1)
樹脂A65重量部、硬化剤(ジブチルスズジラウレート)0.5重量部、溶剤(ミネラルスピリット)34.5重量部を常法にて均一に混合することにより、塗料「A▲2▼」を製造した。この塗料「A▲2▼」の隠ぺい率は0.03であった。
実施例1と同一のタイル面に対し、塗料「A▲2▼」を塗付量200g/m2で均一に吹付塗装した後、常温にて乾燥させた。
以上の塗装では、タイル部に残存した汚染が露出してしまい、美観性に劣る結果となった。
【0040】
(比較例2)
樹脂A65重量部、硬化剤(ジブチルスズジラウレート)0.5重量部、溶剤(ミネラルスピリット)34.5重量部、酸化チタン2.6重量部、黄色酸化鉄0.5重量部、ベンガラ0.03重量部、カーボンブラック0.003重量部を常法にを常法にて均一に混合することにより、塗料「A▲3▼」を製造した。この塗料「A▲3▼」の隠ぺい率は0.74であった。
実施例1と同一のタイル面に対し、塗料「A▲3▼」を塗付量200g/m2で均一に吹付塗装した後、常温にて乾燥させた。
以上の塗装では、タイル部と目地部とのコントラストが不明瞭になり、単調な仕上りとなってしまった。
【0041】
【発明の効果】
本発明を劣化や汚染が進行した陶磁器タイル面に対して適用することにより、既存タイル面の意匠性を生かしつつ美観性を高めることができる。
Claims (2)
- 陶磁器タイル面を塗装によって改修する方法であって、
前記陶磁器タイル面が、タイル部と、モルタルが露出した状態の目地部を含み、
該陶磁器タイル面に対して、
隠ぺい率が0.10〜0.60である着色透明塗料(A)を全面に塗装する第1の工程、次いで、隠ぺい率が0.10〜0.95であり、前記着色透明塗料(A)と異なる色相の着色透明塗料(b−1)が、隠ぺい率0.10未満の透明塗料(b−2)中に粒状に分散してなる塗料(B)を塗装する第2の工程、により仕上げることを特徴とする陶磁器タイル面の改修方法。 - 第1の工程における着色透明塗料が、結合剤として加水分解性シリル基を含有するものであることを特徴とする請求項1記載の陶磁器タイル面の改修方法。
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