JP2005218914A - コンクリート打放し面の塗装工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】コンクリート打放し面において、艶ムラの発生が抑えられ、質感に優れた仕上面が形成可能な塗装工法を提供する。
【解決手段】コンクリート打放し面に対し、下塗材を塗装した後、(A)合成樹脂エマルション、(B)比重1.0以上1.5以下の樹脂ビーズ、及び(C)比重0.7以上1.0未満のワックスを含有する上塗材を塗装する。下塗材としては、アルコキシシラン化合物の水分散体を含有する下塗材を使用することが望ましい。上塗材における(A)成分としては、アクリルシリコン樹脂エマルション及び/またはフッ素樹脂エマルションが好適である。
【選択図】なし

Description

本発明は、コンクリート打放し面の塗装工法に関するものである。
コンクリート打放し面(以下単に「打放し面」ともいう)は、自然で素朴な印象を与えることができる特有の質感を有していることから、建築物、土木構造物等において広く用いられている。このような打放し面では、水分等の浸入を防止する目的で種々の仕上塗装が施されている。打放し面における塗装工法としては、シラン系吸水防止材を塗装した後、クリヤー塗料等によって仕上塗装する方法が一般的である。
このうち、クリヤー塗料としては、打放し面の質感を保持するため、艶消しタイプの塗料がよく使用されている。このような艶消しタイプのクリヤー塗料として、例えば、特開平4−219175号公報(特許文献1)には、シリカ等を含む塗料が記載されている。また、特開2000−63757号公報(特許文献2)には、シリカ粉及びフッ素系樹脂パウダーを含む塗料が記載されている。
特開平4−219175号公報 特開2000−63757号公報
しかしながら、上述の如き従来のクリヤー塗料では、仕上面に艶ムラが発生してしまい、打放し面の質感が損われる場合がある。
本発明は、このような問題点に鑑みなされたもので、コンクリート打放し面において、艶ムラの発生が抑えられ、質感に優れた仕上面が形成可能な塗装工法を得ることを目的とするものである。
上記課題を解決するため、本発明者は鋭意検討を行い、特定の樹脂ビーズ及びワックスを必須成分とする上塗材を使用することによって、艶ムラの発生が抑制され、打放し面の質感が十分に生かされることを見出し、本発明の完成に至った。
すなわち、本発明は、下記の特徴を有するものである。
1.コンクリート打放し面に対し、下塗材を塗装した後、
(A)合成樹脂エマルション、
(B)比重1.0以上1.5以下の樹脂ビーズ、及び
(C)比重0.7以上1.0未満のワックス、を含有する上塗材を塗装することを特徴とするコンクリート打放し面の塗装工法。
2.コンクリート打放し面に対し、下塗材、中塗材を塗装した後、
(A)合成樹脂エマルション、
(B)比重1.0以上1.5以下の樹脂ビーズ、及び
(C)比重0.7以上1.0未満のワックス、を含有する上塗材を塗装することを特徴とするコンクリート打放し面の塗装工法。
3.下塗材として、アルコキシシラン化合物の水分散体を含有する下塗材を使用することを特徴とする1.または2.に記載のコンクリート打放し面の塗装工法。
4.上塗材における(A)成分として、アクリルシリコン樹脂エマルション及び/またはフッ素樹脂エマルションを含有することを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載のコンクリート打放し面の塗装工法。
本発明によれば、コンクリート打放し面の仕上塗装において、艶ムラの発生を十分に抑制することができ、質感に優れた仕上り外観を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について詳細に説明する。
本発明は、コンクリート打放し面に適用できるものである。塗装対象となる打放し面は、新設面であっても、経年劣化した打放し面であってもよい。
塗装対象となる打放し面に巣穴、目違い、不陸、ひび割れ等が発生している場合は、補修材を用いて補修を行う。補修材としては、セメント系補修材または非セメント系補修材を使用することができる。このうち、非セメント系補修材を使用すれば、補修部分における濡れ色発生抑制の点で好適である。
なお、欠損部における欠損の度合が著しい場合は、補修を施す前に、エポキシ樹脂、ポリマーセメントモルタル、コーキング材等を欠損部に充填することもできる。また、珪酸アルカリ等のアルカリ付与剤によって表面処理を行うこともできる。
本発明では、必要に応じ上述の如き補修を行った後、打放し面全面に下塗材を塗装する。
下塗材としては通常、合成樹脂エマルションを必須成分として含むものを使用する。下塗材における合成樹脂エマルションの種類については特に限定されず、例えば、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等、あるいはこれらの複合系等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
下塗材としては、上述の如き合成樹脂エマルションに加え、さらにアルコキシシラン化合物の水分散体を含有するものが好適である。かかる下塗材を使用すれば、外部からの水や炭酸ガス等の浸入を遮断し、基材の中性化による強度低下を防止する効果を高めることができる。さらに、躯体内部に存在する鉄骨あるいは鉄筋の腐食を抑制する効果や、基材内部のカルシウム成分の移行による基材表層でのエフロレッセンス発生を防止する効果を得ることもできる。
アルコキシシラン化合物の水分散体は、合成樹脂エマルションの固形分100重量部に対し、固形分換算で通常5〜400重量部、好ましくは10〜200重量部の比率で混合する。
アルコキシシラン化合物の水分散体は、アルコキシシラン化合物を界面活性剤で水性媒体に分散させることによって得ることができる。
アルコキシシラン化合物としては、例えば、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリプロポキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、プロピルトリプロポキシシラン、プロピルトリブトキシシラン、ブチルトリメトキシラン、ブチルトリエトキシシラン、ブチルトリプロポキシシラン、ブチルトリブトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジプロポキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメチルシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジエチルジプロポキシシラン、ジエチルジブトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、ヘキシルトリプロポキシシラン、オクチルトリメトキシシラン、オクチルトリエトキシシラン、オクチルトリプロポキシシラン、デシルトリメトキシシラン、ドデシルトリメトキシシラン、オクタデシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどが挙げられる。これらは単独もしくは複数の種類を混合して使用することができる。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤から選ばれる1種、または2種以上を適宜使用することが可能である。
下塗材においては、合成樹脂エマルションの固形分100重量部に対し、白色顔料を0.1〜10重量部(好ましくは0.2〜3重量部)含む白色透明塗料が好適である。かかる下塗り塗料を使用することにより、仕上り外観における質感をいっそう高めることができる。
白色顔料の平均粒子径は通常0.1〜1μmである。白色顔料の具体例としては、例えば、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、中空樹脂粒子等が挙げられる。このうち、特に酸化チタンが好適である。
下塗材においては、必要に応じて通常塗料に用いられる防腐剤、防黴剤、消泡剤、レベリング剤、顔料、分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、造膜助剤、凍結防止剤、乾燥調整剤、希釈剤、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、架橋剤、艶消し剤等の添加剤を混合することもできる。
下塗材の塗付量は、通常0.1〜0.3kg/m程度である。塗装具としては、スプレーガン、ローラー、刷毛等公知の器具を適宜選択して使用することができる。乾燥時間は、通常常温で2〜4時間程度である。
本発明では、下塗材塗装後、上塗材を塗装することができるが、上塗材の塗装前に、中塗材を塗装しておくこともできる。中塗材の使用により、最終的な形成塗膜における耐候性、耐水性、密着性等の物性向上を図ることができる。
中塗材としては、通常、合成樹脂エマルションを必須成分として含むものを使用する。中塗材における合成樹脂エマルションの種類については、例えば、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、アクリルシリコン樹脂、フッ素樹脂等、あるいはこれらの複合系等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
特に、上塗材がアクリルシリコン樹脂エマルション及び/またはフッ素樹脂エマルションを含有するものである場合、中塗材としては、アクリルシリコン樹脂エマルションを含むものが好適である。
中塗材は、無色透明塗料、着色透明塗料のいずれであってもよい。中塗材を着色するには、適宜着色顔料を混合すればよい。また、中塗材として着色透明塗料、上塗材として無色透明塗料を使用した場合には、最終的な形成塗膜の耐候性、耐変色性等を高めることもできる。
中塗材においては、必要に応じて通常塗料に用いられる防腐剤、防黴剤、消泡剤、レベリング剤、顔料、分散剤、沈降防止剤、たれ防止剤、造膜助剤、凍結防止剤、乾燥調整剤、希釈剤、pH調整剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、架橋剤、艶消し剤等の添加剤を混合することもできる。なお、通常、中塗材にアルコキシシラン化合物の水分散物は混合しない。
中塗材の塗付量は、通常0.1〜0.3kg/m程度である。塗装具としては、スプレーガン、ローラー、刷毛等公知の器具を適宜選択して使用することができる。乾燥時間は、通常常温で2〜4時間程度である。
本発明では、下塗材、及び必要に応じ中塗材を塗装した後、上塗材によって仕上塗装を行う。上塗材としては、(A)合成樹脂エマルション、(B)比重1.0以上1.5以下の樹脂ビーズ、及び(C)比重0.7以上1.0未満のワックスを必須成分とするものを使用する。
(A)合成樹脂エマルション(以下「(A)成分」という)は、主に結合剤としてはたらく成分である。
(A)成分としては、特に限定されず、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、アクリルシリコン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション、酢酸ビニル樹脂エマルション、塩化ビニル樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション等の1種または2種以上を混合して使用することができる。この中でも、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、アクリルシリコン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルションから選ばれる1種以上が望ましく、特にアクリルシリコン樹脂エマルション及び/またはフッ素樹脂エマルションが望ましい。(A)成分がこのような樹脂で構成される場合は、塗膜の耐水性、耐候性等において優れた性能を得ることができる。
(A)成分として、架橋タイプの合成樹脂エマルションを使用することによって、塗膜の耐水性、耐候性等を高めることもできる。架橋タイプの合成樹脂エマルションとしては例えば、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、エポキシ基とヒドラジド基、加水分解性シリル基どうし等の反応性官能基の組合せを含むものが使用できる。このような反応性官能基の組合せは、合成樹脂エマルション中に含まれるものでもよく、別途混合する架橋剤との組合わせによるものでもよい。
(A)成分の形成塗膜の屈折率は、通常1.35以上1.75以下、好ましくは1.40以上1.65以下、さらに好ましくは1.45以上1.55以下である。なお、屈折率は、JIS K 7105−1981 5.1「屈折率」に順じ、温度23℃、湿度50%RHで、アッベ屈折率計(例えば、株式会社アタゴ社製等)にて測定することができる。
(A)成分のガラス転移温度(以下「Tg」という)は、通常−40℃〜80℃程度、好ましくは−20℃〜60℃程度である。また、(A)成分の平均粒子径は、通常30nm〜250nm程度、好ましくは50nm〜200nm程度である。
本発明における上塗材では、艶消剤として(B)比重1.0以上1.5以下の樹脂ビーズ(以下「(B)成分」という)と、(C)比重0.7以上1.0未満のワックス(以下「(C)成分」という)とを併用する。本発明では、上塗材においてこのような成分を併用することによって、十分な艶消し効果と艶ムラ防止効果を得ることができる。その作用機構は明らかではないが、(B)成分や(C)成分がシリカや炭酸カルシウム等の一般的な無機系艶消剤粒子に比べて比重が軽く、(A)成分に対する分散性が良好であること、及び、(B)成分と(C)成分の比重差によって、両成分の塗膜内での配向性のバランスが適度な状態となっていること等が起因しているものと推測される。
(B)成分の比重は1.0以上1.5以下であるが、好ましくは1.05以上1.40以下、さらに好ましくは1.10以上1.30以下である。
(B)成分としては、比重が上述の範囲内である限り、公知または市販の樹脂ビーズを使用することができる。具体的には、例えば、ウレタンビーズ、アクリルビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ、ポリメタクリル酸メチルビーズ、ポリスチレンビーズ、ナイロンビーズ、スチレンアクリルビーズ、シリコンビーズ、フッ素ビーズ、セルロースビーズ、塩化ビニルビーズ、EVAビーズ等の1種または2種以上を使用することができる。この中でも、ウレタンビーズ、アクリルビーズ、ポリエチレンビーズ、ポリプロピレンビーズ、ポリメタクリル酸メチルビーズ等が好ましい。
(B)成分の平均粒子径は、1μm〜20μm(さらには、5μm〜10μm)であることが好ましい。(B)成分の平均粒子径がこのような範囲であることにより、優れた艶消し効果を得ることができる。(B)成分の平均粒子径が1μmより小さいと、艶消し効果が低下するおそれがあり、20μmより大きいと仕上り性に悪影響を与える場合がある。
(B)成分の屈折率は、1.35以上1.75以下(より好ましくは1.40以上1.65以下、さらに好ましくは1.45以上1.55以下)であることが好ましい。特に本発明では、(B)成分の屈折率と(A)成分の屈折率が近似していることが好ましい。具体的には、(B)成分の屈折率と(A)成分の屈折率との差が、0.10以下であることが好ましい。(B)成分の屈折率と(A)成分の屈折率が近似していることにより、塗膜の透明性が高まり、打放し面の質感を十分に生かすことができる。
(C)成分としては、比重が0.7以上1.0未満(好ましくは0.75以上0.98以下、さらに好ましくは0.80以上0.95以下)のワックスを使用する。
(C)成分の具体例としては、例えば、ポリエチレンワックス及びその誘導体、モンタンワックス及びその誘導体、パラフィンワックス及びその誘導体、マイクロクリスタリンワックス及びその誘導体、ペトロラタム、カルナバワックス、キャンデリラワックス、ライスワックス、木ロウ、ラノリン、みつろう、フィッシャー・トロプシュワックス等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。このうち本発明では、ポリエチレンワックス、パラフィンワックスが好ましい。
(C)成分の形態は、固体、液体等特に限定されないが、本発明では、液体であることが好ましく、特にワックスエマルションであることが好ましい。ワックスエマルションである場合、分散性、耐汚染性等の点において有利な物性を得ることができる。
(C)成分がワックスエマルションである場合、そのエマルション粒子の平均粒子径は0.5μm〜20μm(さらには、1μm〜10μm)であることが好ましい。
(C)成分の屈折率は、1.35以上1.75以下(より好ましくは1.40以上1.65以下、さらに好ましくは1.45以上1.55以下)であることが好ましい。なお、(C)成分がワックスエマルションである場合は、エマルション粒子の屈折率のことをいう。
本発明では、(C)成分の屈折率と(A)成分の屈折率が近似していることが好ましい。具体的には、(C)成分の屈折率と(A)成分の屈折率との差が、0.10以下であることが好ましい。(C)成分の屈折率と(A)成分の屈折率が近似していることにより、塗膜の透明性が高まり、打放し面の質感を十分に生かすことができる。(B)成分の屈折率と(C)成分の屈折率との差も0.10以下であることが好ましい。
(A)成分、(B)成分、(C)成分の混合比率は、(A)成分の固形分100重量部に対し、(B)成分が1〜100重量部(より好ましくは5〜60重量部、さらに好ましくは10〜40重量部)、(C)成分が1〜100重量部(より好ましくは5〜60重量部、さらに好ましくは10〜40重量部)であることが好ましい。
また、(B)成分と(C)成分との重量比は、100:10〜100:1000(より好ましくは100:15〜100:800、さらに好ましくは100:30〜100:500)であることが好ましい。なお、(C)成分がワックスエマルションである場合、混合比率は固形分重量によるものである。
各成分の混合比率をこのような範囲内に調製することによって、十分な艶消し効果、艶ムラ防止効果を得ることができる。さらには、形成塗膜の透明性、耐水性等を高めることもできる。
上塗材には、アルコキシシランの変性縮合物を混合することもできる。かかる成分の混合により、形成塗膜の耐汚染性を高めることができる。
アルコキシシランの変性縮合物としては、アルコキシシラン化合物のアルコキシル基が、ポリオキシアルキレン基含有化合物、アミノ基含有化合物、フッ素含有化合物等によって変性されたものが使用できる。この中でも、合成樹脂エマルションとの相溶性の面から、ポリオキシアルキレン基含有化合物によって変性されたアルコキシシラン縮合物が好適である。
アルコキシシラン変性縮合物の混合量は、(A)成分の固形分100重量部に対して、SiO換算で通常1.0〜40.0重量部である。
本発明における上塗材には、上記成分以外に、本発明の効果を損なわない程度に、公知の添加剤を混合することもできる。このような添加剤としては、例えば防腐剤、防黴剤、レベリング剤、分散剤、顔料、造膜助剤、沈降防止剤、たれ防止剤、凍結防止剤、乾燥調整剤、pH調整剤、架橋剤、希釈剤、消泡剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等が挙げられる。
上塗材の塗付量は、通常0.1〜0.3kg/m程度である。塗装具としては、スプレーガン、ローラー、刷毛等公知の器具を適宜選択して使用することができる。乾燥時間は、通常常温で2〜4時間程度である。
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
(下塗材の製造)
合成樹脂エマルションA(アクリル樹脂エマルション、固形分50重量%、Tg32℃、被膜屈折率1.47)200重量部に対し、n−ヘキシルトリエトキシシラン乳化物(固形分50重量%)100重量部、酸化チタン分散液(固形分60重量%)1重量部、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート12重量部、エチレングリコールモノエチルエーテル8重量部、シリコーン系消泡剤2重量部を常法により混合・撹拌することによって下塗材1を製造した。
(中塗材の製造)
合成樹脂エマルションB(アクリルシリコン樹脂エマルション、固形分50重量%、Tg30℃、被膜屈折率1.47)200重量部に対し、酸化チタン分散液(固形分60重量%)2重量部、黄色酸化鉄分散液(固形分55重量%)0.4重量部、弁柄分散液(固形分55重量%)0.1重量部、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート12重量部、エチレングリコールモノエチルエーテル8重量部、シリコーン系消泡剤2重量部を常法により混合・撹拌することによって中塗材1を製造した。
(上塗材の製造)
合成樹脂エマルションC(アクリルシリコン樹脂エマルション、固形分50重量%、Tg35℃、被膜屈折率1.47)200重量部に対し、樹脂ビーズ(ポリメタクリル酸メチルビーズ、平均粒子径8μm、屈折率1.49、比重1.19)12重量部、ワックス(ポリエチレンワックスエマルション、平均粒子径5μm、固形分40重量%、屈折率1.52、比重0.93)25重量部、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート12重量部、エチレングリコールモノエチルエーテル8重量部、シリコーン系消泡剤2重量部量部を常法により混合・撹拌することによって上塗材1を製造した。
次いで、表1に示す配合に従って、上塗材2〜6を製造した。なお、各原料の詳細は以下の通りである。
・合成樹脂エマルションD(フッ素樹脂エマルション、固形分50重量%、Tg40℃、被膜屈折率1.46)
・ホワイトカーボン(平均粒子径6μm、屈折率1.47、比重2.0)
・炭酸カルシウム(平均粒子径10μm、屈折率1.61、比重2.7)
Figure 2005218914
(実施例1)
新設のコンクリート打放し面に対し、下塗材1を塗付量0.12kg/mでスプレー塗装し、温度23℃・相対湿度50%RH雰囲気下(以下「標準状態」という)で3時間乾燥させた。次いで、上塗材1を塗付量0.12kg/mでスプレー塗装し、標準状態で16時間乾燥させた。
塗装後の仕上り外観について確認した結果を表2に示す。なお、仕上り外観の評価は、艶ムラが認められなかったものを「◎」、艶ムラが認められたものを「×」とする4段階(◎>○>△>×)で行った。
(実施例2)
新設のコンクリート打放し面に対し、下塗材1を塗付量0.12kg/mでスプレー塗装し、標準状態で3時間乾燥後、中塗材1を塗付量0.12kg/mでスプレー塗装し、標準状態で3時間乾燥させた。次いで、上塗材2を塗付量0.12kg/mでスプレー塗装し、標準状態で16時間乾燥させた。結果を表2に示す。
(実施例3〜4)
表2に示す下塗材と上塗材を用いた以外は、実施例1と同様にして塗装を行った。結果を表2に示す。
(比較例1〜2)
表2に示す下塗材と上塗材を用いた以外は、実施例1と同様にして塗装を行った。結果を表2に示す。
Figure 2005218914

Claims (4)

  1. コンクリート打放し面に対し、下塗材を塗装した後、
    (A)合成樹脂エマルション、
    (B)比重1.0以上1.5以下の樹脂ビーズ、及び
    (C)比重0.7以上1.0未満のワックス、を含有する上塗材を塗装することを特徴とするコンクリート打放し面の塗装工法。
  2. コンクリート打放し面に対し、下塗材、中塗材を塗装した後、
    (A)合成樹脂エマルション、
    (B)比重1.0以上1.5以下の樹脂ビーズ、及び
    (C)比重0.7以上1.0未満のワックス、を含有する上塗材を塗装することを特徴とするコンクリート打放し面の塗装工法。
  3. 下塗材として、アルコキシシラン化合物の水分散体を含有する下塗材を使用することを特徴とする請求項1または2に記載のコンクリート打放し面の塗装工法。
  4. 上塗材における(A)成分として、アクリルシリコン樹脂エマルション及び/またはフッ素樹脂エマルションを含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のコンクリート打放し面の塗装工法。
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