JP2000265088A - 石材調塗膜の形成方法 - Google Patents

石材調塗膜の形成方法

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JP2000265088A
JP2000265088A JP11068483A JP6848399A JP2000265088A JP 2000265088 A JP2000265088 A JP 2000265088A JP 11068483 A JP11068483 A JP 11068483A JP 6848399 A JP6848399 A JP 6848399A JP 2000265088 A JP2000265088 A JP 2000265088A
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Satoshi Makimura
聡 牧村
Shinji Kubo
眞二 久保
Mitsuya Fujiwara
三也 藤原
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗装後のヒビワレが生じ難く、かつ塗装ロー
ラーによる1度塗りで骨材含有塗料を塗装することがで
きる石材調塗膜の形成方法を得る。 【解決手段】 基材上に微弾性下塗塗料を塗布する工程
と、該塗布工程で得られた微弾性下塗塗膜の上に、塗装
ローラーを用いて骨材含有塗料を塗布する工程とを備
え、微弾性下塗塗料として、骨材含有塗料の塗色に似る
ように着色された塗料を用いることを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、御影石調や大理石
調などの石材調塗膜を塗装ローラーで塗布することによ
り形成する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】天然石
やセラミックなどの骨材を含んだ、御影石調や大理石調
などの石材調塗料は、実際の石材を用いるのに比べて、
低コストで高級感のある塗膜が得られることから、建築
物の外装等に用いられている。
【0003】このような石材調塗料を塗布する方法とし
ては、特公平5−9587号公報に記載されているよう
なスプレーガンを用いて塗布する方法が知られている。
しかしながら、このような塗装方法では、スプレーガン
のほかに、コンプレッサーなどの種々の機器が必要であ
り、またそれらの機器の取扱いが複雑であり、コスト高
になるなどの問題があった。
【0004】また、スプレーガンによる塗装方法では、
粗い骨材を用いることができず、骨材の大きさに制限を
受けるなどの問題もあった。さらに、石材調の塗膜にお
いては、表面に凹凸を設け、ある程度立体的に塗膜を形
成することが好ましいが、スプレーガンによる方法で、
厚みのある凹凸模様の塗膜を形成しようとする場合、凹
凸模様の出来ばえが作業者の技能に大きく依存するとい
う問題もあった。
【0005】このような問題を解決する塗装方法とし
て、ローラーを用いて塗装する方法が考えられる。しか
しながら、従来の石材調塗膜を形成するための塗料は、
ローラーで塗装するのに適した粘度や粘性ではなく、ロ
ーラーによる塗装が困難であった。また厚みのある石材
調塗膜を形成すると、塗膜にワレを生じ易いという問題
があった。
【0006】本発明者らは、このような問題を解消する
方法として、基材上に微弾性下塗塗料を塗布した後、こ
の微弾性下塗塗膜の上に、塗装ローラーを用いて骨材含
有塗料を塗布する方法を提案している(特願平9−25
0506号)。しかしながら、このような方法において
は、得られる塗膜のスケを防ぐために、骨材含有塗料を
2度塗りすることが必要な場合があった。
【0007】本発明の目的は、塗装後のワレが生じ難
く、かつ塗装ローラーによる1度塗りで骨材含有塗料を
塗装することができる石材調塗膜の形成方法を提供する
ことにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の石材調塗膜の形
成方法は、基材上に微弾性下塗塗料を塗布する工程と、
該塗布工程で得られた微弾性下塗塗膜の上に、塗装ロー
ラーを用いて骨材含有塗料を塗布する工程とを備え、微
弾性下塗塗料として、骨材含有塗料の塗色に似るように
着色された塗料を用いることを特徴としている。
【0009】本発明において、微弾性下塗塗料を着色す
る方法としては、例えば、着色顔料の添加による着色方
法が挙げられる。着色顔料の添加方法は、特に限定され
るものではないが、塗料への着色顔料の添加方法として
一般的に採用されている調色用原色塗料を下塗塗料に添
加する方法を採用することが好ましい。調色用原色塗料
は、塗料の調色を行うために用いられる原色塗料であ
り、例えば、アクリル樹脂、顔料分散剤、着色顔料を含
む塗料が挙げられる。通常の塗料よりも顔料濃度が高
く、一般には、10〜60重量%程度の顔料濃度であ
る。
【0010】骨材含有塗料の塗色は、色の異なる骨材が
分布していることにより、種々の色が混じった中間色と
して人間の目に映る。よって、調色用原色塗料を微弾性
下塗塗料に添加する場合には、添加して得られる塗色
が、上記の目視で得られる色になるようにすることが好
ましい。また、骨材含有塗料の塗色を測色計などの光学
機器を用いて測定し、得られた値に合わせて微弾性下塗
塗料の調色を行うことも可能である。
【0011】微弾性下塗塗料への着色顔料の添加量は、
特に限定されるものではなく、骨材含有塗料の塗色に似
るように着色することができる量であればよい。具体的
には、塗料組成物全体に対して1〜10重量%程度が例
示でき、さらに好ましくは1〜5重量%程度が例示でき
る。着色顔料としては、塗料の着色に一般的に用いられ
るものを用いることができる。
【0012】また、本発明においては、微弾性下塗塗料
を着色するために、さらに着色骨材を添加することがで
きる。着色骨材をさらに添加した場合、着色顔料のみを
添加した場合に比べて、骨材含有塗料の塗色に似せるこ
とが容易になるだけでなく、後述する骨材含有塗料の塗
装作業性を向上させることができるので好ましい。着色
骨材は、微弾性下塗塗料を着色できるものであれば特に
限定されないが、例えば、天然石を砕いたもの、セラミ
ックス、顔料をセラミックスコーティングしたものなど
が使用できるほか、上記の骨材に比べて比重が小さい着
色軽量骨材も使用可能である。なお、本明細書中では、
着色骨材の中での着色軽量骨材とそれ以外とを区別する
ために、それ以外のものを着色重量骨材と呼ぶことがあ
る。着色軽量骨材としては、例えば、着色されたシラス
バルーン、セラミックバルーン、パーライト及び樹脂バ
ルーンや着色プラスチック、さらにEVA粉などを挙げ
ることができる。着色軽量骨材は、着色重量骨材に比べ
て、比重が小さい。よって、重量比を大きく変えること
なく着色骨材を多く添加したい場合に用いることが好ま
しい。骨材の粒径としては、特に限定されるものではな
く、例えば、8.6〜140メッシュ(2.0mm〜1
06μm)のものが挙げられる。
【0013】微弾性下塗塗料に着色骨材を加えて、骨材
含有塗料の塗色に似せようとする場合、骨材含有塗料に
含有されている骨材のうちの少なくとも一種と同じ色調
を有する着色骨材を用いることが好ましい。特に着色骨
材として、着色重量骨材を用いる場合には、骨材含有塗
料に含有されている骨材のうちの少なくとも一種を用い
ることが好ましく、骨材含有塗料に含有されている骨材
と全て同じものを用いることがさらに好ましい。
【0014】着色骨材の微弾性下塗塗料への添加量は、
骨材含有塗料の塗色に似るように着色することができる
量であればよく、特に限定されるものではないが、塗料
組成物全体に対して1〜45重量%程度が好ましく、さ
らに好ましくは、2〜45重量%程度である。
【0015】本発明における基材は、特に限定されるも
のではないが、例えば、コンクリート面、モルタル面、
スレート板、PC板、ALC板、コンクリートブロック
面、木材、石材、プラスチック、金属などが挙げられ
る。これらの基材には、微弾性下塗塗料を塗布する前
に、プライマー塗装などの下地処理が行われてもよい。
【0016】本発明において用いられる微弾性下塗塗料
は、20℃における伸び率が30%以上であるような塗
膜を形成することができるものであることが好ましい。
形成塗膜の伸び率として、さらに好ましくは30〜15
0%であり、さらに好ましくは40〜140%である。
【0017】上記塗膜の伸び率は、恒温槽付万能引張試
験機(島津製作所製、オートグラフAG2000B型)
を用い、20℃において引張速度200mm/分で測定
したときの値であり、測定に使用する試料はJIS−A
−6910に従って作製したものである。形成塗膜の伸
び率が150%を超えると、下塗塗膜の弾性が高くなり
すぎ、その上に形成される石材調塗膜が下塗塗膜の弾性
に追随できずワレが生じる場合がある。また、形成塗膜
の伸び率が30%未満であると、下塗塗膜が硬くなりす
ぎ、ワレが生じる場合がある。すなわち、下塗塗膜の弾
性は上記の適度な範囲内にあることが好ましい。
【0018】本発明において用いる微弾性下塗塗料とし
ては、例えば、水性アクリルエマルションと架橋剤とを
含む塗料が挙げられる。水性アクリルエマルションとし
ては、Tgの低いものが好ましい。具体的には、0℃以
下のTgを有する水性アクリルエマルションが好まし
く、さらに好ましくは−45〜−20℃のTgを有する
水性アクリルエマルションである。このような低いTg
のエマルションを得るためには、単量体として、例え
ば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどの、
炭素数4以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸
エステルを用いることが好ましい。
【0019】また、水性アクリルエマルションには、架
橋剤との架橋反応のための官能基が含まれる。このよう
な官能基としては、水系であることを考慮すると、カル
ボキシル基またはカルボニル基が好ましい。従って、カ
ルボキシル基を有する単量体またはカルボニル基を有す
る単量体を、分散剤の存在下で他の単量体と共重合させ
ることにより得られる水性アクリルエマルションが好ま
しい。
【0020】カルボキシル基を有する単量体としては、
アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、
マレイン酸等のカルボキシル基含有のモノマー類などが
挙げられる。
【0021】カルボニル基を有する単量体としては、ア
クリルアミド、メタクリルアミド、及びメチルケトン、
エチルケトン等のビニル系オキソ化合物などが挙げられ
る。水性アクリルエマルションの不揮発分(NV)とし
ては、20〜60重量%が好ましい。
【0022】架橋剤としては、上記水性アクリルエマル
ションの架橋反応を生じさせるものが用いられ、水性ア
クリルエマルションの官能基に対応して選ばれる。水性
アクリルエマルションが官能基としてカルボキシル基を
有する場合には、ジアジリジン化合物等の架橋剤が用い
られる。具体的には、ジフェニルメタン−4,4´−
N,N´−ジエチレン尿素などが用いられる。
【0023】水性アクリルエマルションが官能基として
カルボニル基を有する場合には、ジヒドラジド化合物等
の架橋剤が用いられる。ジヒドラジド化合物の具体例と
しては、例えば、アジピン酸ヒドラジドが挙げられる。
【0024】架橋剤の含有量としては、カルボキシル基
またはカルボニル基などの水性アクリルエマルションの
官能基1モルに対して、アジリジン基またはヒドラジド
基などの架橋剤の官能基0.02〜3モルが好ましく、
さらに好ましくは0.1〜2モルである。
【0025】本発明における微弾性下塗塗料には、上記
着色顔料及び/または着色骨材に加えて、必要に応じて
その他の顔料を含有することができる。このような顔料
としては、例えば、酸化チタン、カーボンブラック、ベ
ンガラなどの顔料、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、
クレー、ケイ藻土、ケイ砂、バライトなどの体質顔料や
骨材等が挙げられる。このような顔料の顔料体積濃度
(PVC)としては、30〜60重量%が好ましく、さ
らに好ましくは40〜55重量%である。
【0026】また、本発明における微弾性下塗塗料に
は、必要に応じて、界面活性剤、分散剤、消泡剤、増粘
剤、造膜助剤、防腐剤、凍結防止剤、有機溶剤などの塗
料用添加剤を配合することができる。
【0027】本発明における微弾性下塗塗料の塗布方法
は一般的な塗布方法を採用することができ、例えば、ロ
ーラー、エアスプレー、エアレススプレー、リシンガ
ン、万能ガン、ハケなどの塗装器具を用いた塗装方法を
採用することができる。
【0028】また、本発明における微弾性下塗塗料の塗
布量は、0.3〜1.5kg/m2が好ましく、さらに
好ましくは0.5〜1.3kg/m2 である。このよう
にして塗布された微弾性下塗塗料は、乾燥条件により異
なるが、一般的に数時間〜数日間常温で乾燥させること
によって、乾燥塗膜を得ることができる。なお、乾燥時
間を短縮させるために、強制乾燥を行うことも可能であ
る。
【0029】本発明において用いる骨材含有塗料は、骨
材とバインダーとを含有する樹脂であれば特に限定され
ない。バインダーとしては、水性アクリルエマルション
が好ましい。不揮発分(NV)としては、20〜60重
量%が好ましい。水性アクリルエマルションとしては、
例えば、上記の微弾性下塗塗料に用いる水性アクリルエ
マルションを用いることができる。従って、この場合、
水性アクリルエマルションと架橋剤とを含有する。水性
アクリルエマルションの濃度としては、10〜40重量
%が一般的である。
【0030】本発明における骨材含有塗料に含有される
骨材としては、天然石を砕いたもの、セラミックス、顔
料をセラミックスコーティングしたものなどが挙げられ
る。骨材の粒径としては、特に限定されるものではな
く、例えば、8.6〜140メッシュ(2.0mm〜1
06μm)のものが挙げられる。また、軽量骨材として
市販されているものを使用してもよい。
【0031】骨材の含有量としては、60〜85重量%
が一般的である。このような骨材含有量とすることによ
り、良好な外観を有する石材調塗膜を得ることができ
る。また、本発明において用いる骨材含有塗料には、骨
材以外に、顔料を含有してもよい。このような顔料とし
ては、例えば、上記の微弾性下塗塗料に含有させること
ができる着色顔料及びその他の顔料を挙げることができ
る。
【0032】また、塗膜のワレを防止する目的で、針状
あるいは短繊維状の鉱物、金属、合成繊維、天然繊維な
どを添加することができる。このようなものとして、石
綿、岩綿、綿粉、ガラス繊維、ウィスカーなどを挙げる
ことができる。
【0033】本発明において用いる骨材含有塗料は、さ
らに必要に応じて、界面活性剤、分散剤、消泡剤、増粘
剤、造膜助剤、防腐剤、凍結防止剤、有機溶剤などの塗
料用添加剤を配合することができる。
【0034】本発明における骨材含有塗料は、塗装ロー
ラーを用いて塗装される。塗装ローラーで塗装を行うた
めには、粘度を200〜300ポイズ、TI値(チクソ
トロピック・インデックス)を3.5〜4.5に設定す
ることが好ましい。この範囲外では、塗装ローラーで塗
装することが困難となる。特に、TI値が4.5を上回
る場合には、その塗料のチクソトロピー性が大きくな
り、その結果、塗装ローラーがうまく回転せず、また、
基材への転写性が劣ることになる。一般には、高分子中
空体などの軽量化剤や増粘剤の添加により粘度及び粘性
特性を調整することができる。
【0035】骨材含有塗料の塗布量としては、2〜6k
g/m2 が好ましい。塗膜の厚さは、乾燥膜厚で1〜6
mmが好ましい。塗布量等が少なすぎると、十分な凹凸
を有する立体的な石材調塗膜を形成することが難しくな
る傾向にある。また、塗布量等が多すぎると、塗布に時
間を要し、かつコスト高となって経済的に不利になり、
さらにヒビワレ等が生じ易くなる。
【0036】本発明の石材調塗膜の形成方法において
は、骨材含有塗料の塗布工程を1度塗りで行うことが可
能である。ここで、1度塗りとは、ローラーの滑りによ
る塗装不良ではなく、基材の状態等の何らかの理由によ
って部分的に塗装不良が生じたときに、その部分に対し
て補修を行うために、もう1度骨材含有塗料の塗布を行
うことを含むものとする。
【0037】骨材含有塗料を塗装する塗装ローラーは、
特に限定されるものではなく、従来一般に用いられてい
る砂骨ローラーやパターンローラーを用いることができ
る。また、特願平9−250506号で開示されてい
る、筒状体のまわりに気泡径約1〜8mmの多孔質軟質
弾性材からなる被覆層が設けられ、該被覆層の表面に石
材調塗膜の凹凸を形成するための溝が形成されている塗
装ローラーを用いてもよい。このようにして塗布された
骨材含有塗料は、微弾性下塗塗料のところで述べたのと
同じ条件で乾燥塗膜を得ることができる。
【0038】
【発明の実施の形態】以下、本発明に従う具体的な実施
例により本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実
施例に限定されるものではない。
【0039】実施例1〜4及び比較例1〜2 〔工程1〕表1に示す配合割合で、微弾性下塗塗料を調
製した。架橋剤としては、ジフェニルメタン−ビス−
4,4′−N,N−ジエチレン尿素(商品名「FS−5
0」、明成化学工業社製)を用いた。また、着色骨材と
しては、後述する骨材含有塗料に配合する骨材(着色重
量骨材)並びにEVA粉(着色軽量骨材、着色したエチ
レンビニルアセテート樹脂を平均粒径1.5mmに粉砕
したもの、かさ比重0.122)を用いた。なお、EV
A粉については、後述する骨材含有塗料に配合する骨材
の中から、着色硅砂が有する黒色、赤色及び青色とそれ
ぞれ同色であると目視で見なされる3種類を用いた。軽
量化剤としては、中空微粒子(商品名「マイクロスフェ
アーF−30E」、松本油脂製薬社製)を用いた。
【0040】また、調色用原色塗料としては、商品名
「カラーマックスW」(日本ペイント社製、アクリル樹
脂をベースにした調色用原色塗料)数種を用いて、後述
する骨材含有塗料の塗色である薄いグレー系に似るよう
に調色したもの(顔料濃度50重量%)を用いた。
【0041】
【表1】
【0042】表1に示す配合で得られた微弾性下塗塗料
から形成される塗膜の伸び率を、上記の測定方法に従っ
て測定した。また、この微弾性下塗塗料を150〜20
0ポイズに調整したものを90×90cmのフレキシブ
ルボード板に砂骨ローラーで塗装した。塗膜の伸び率、
塗布量、及び下地隠ぺい性を表3に示した。
【0043】下地隠ぺい性については、塗装後、16時
間常温で乾燥を行い、下地であるフレキシブルボード面
が透けて見えるかどうかを目視で判断した。 ○:下地が透ける部分が認められない。 △:下地が透ける部分が少し認められる。 ×:下地が透ける部分がはっきりと認められる。
【0044】〔工程2〕表2に示す配合割合で、骨材含
有塗料を調製した。なお、骨材としては、大理石粉、着
色硅砂、陶磁器粉の混合物であって、以下の粒度を有す
るものを用いた。 12〜40メッシュ:15重量% 40〜70メッシュ:55重量% 70〜100メッシュ:25重量% 100メッシュ以上 :5重量% また、ヒビワレ防止剤としては石綿を用い、軽量化剤と
しては、表1に示す配合で用いた軽量化剤を用いた。
【0045】
【表2】
【0046】工程1における微弾性下塗塗料の塗布から
16時間放置した後、上記骨材含有塗料を200〜30
0ポイズに調整し、これを砂骨ローラーを用いて塗装し
た。なお、塗布量は表3に示す通りである。
【0047】骨材含有塗料の塗布の際の作業性及び中塗
り隠ぺい性を評価し、表3に示した。なお、中塗り隠ぺ
い性の評価方法及び評価基準は、微弾性下塗塗料におけ
る下地隠ぺい性と同様である。
【0048】作業性は、ローラーの滑りが起こらず塗膜
が均一に塗装できるかどうかにより、以下の基準で判断
した。 ◎:滑りが全く起こらず塗膜が均一に塗装できた。 ○:滑りが少し起こったが、塗膜が均一に塗装できた。 △:滑りが少し起こり、一部塗膜が均一でない部分が認
められる。 ×:滑って塗膜が均一につかない。
【0049】また、塗膜のヒビワレ性は、JIS A6
909 6.9の初期乾燥によるひび割れ抵抗性試験の
方法に基づき行い、目視により、以下の基準で評価し
た。 ○:ヒビワレが認められない。 ×:ヒビワレが認められる。
【0050】
【表3】
【0051】表3に示す結果から明らかなように、本発
明に従う実施例1〜3においては、骨材含有塗料の1度
塗りで、良好な中塗り隠ぺい性が得られている。また、
実施例2及び3においては、少量の着色骨材を添加して
いるため、微弾性下塗塗膜が適度な凹凸を有しており、
良好な作業性が得られている。
【0052】
【発明の効果】本発明によれば、塗装後のヒビワレが生
じ難く、かつ塗装ローラーによる1度塗りで骨材含有塗
料を塗装し、石材調塗膜を形成することができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 7/12 C09D 7/12 Z (72)発明者 藤原 三也 東京都品川区南品川4丁目1番15号 日本 ペイント株式会社内 Fターム(参考) 4D075 AC21 AE03 CB16 DA06 DB12 DC02 EA02 EB07 EC11 4J038 CB052 CG031 CG141 CH031 CH041 GA02 GA06 HA556 KA03 KA08 KA09 KA20 KA21 MA08 MA10 NA01 PA01 PA07 PC02 PC04 PC06 PC08

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材上に微弾性下塗塗料を塗布する工程
    と、 前記塗布工程で得られた微弾性下塗塗膜の上に、塗装ロ
    ーラーを用いて骨材含有塗料を塗布する工程とを備える
    石材調塗膜の形成方法において、 前記微弾性下塗塗料として、前記骨材含有塗料の塗色に
    似るように着色された塗料を用いることを特徴とする石
    材調塗膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 前記微弾性下塗塗料が、着色顔料の添加
    によって着色されていることを特徴とする請求項1に記
    載の石材調塗膜の形成方法。
  3. 【請求項3】 前記着色顔料が調色用原色塗料の形態で
    添加されていることを特徴とする請求項2に記載の石材
    調塗膜の形成方法。
  4. 【請求項4】 前記微弾性下塗塗料が、さらに着色骨材
    を含んでいることを特徴とする請求項2または3に記載
    の石材調塗膜の形成方法。
  5. 【請求項5】 前記着色骨材が前記骨材含有塗料に含有
    されている骨材のうちの少なくとも一種であることを特
    徴とする請求項4に記載の石材調塗膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 前記着色骨材が着色軽量骨材であること
    を特徴とする請求項4に記載の石材調塗膜の形成方法。
  7. 【請求項7】 前記骨材含有塗料の塗布工程が1度塗り
    の工程であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか
    1項に記載の石材調塗膜の形成方法。
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