JP4117877B2 - 光記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、相変化材料を用いた光記録媒体の初期化(結晶化)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、相変化材料を記録層とした光記録媒体の開発が盛んに行われている。
光記録媒体における相変化材料の記録膜は、スパッタリング成膜した直後は通常非晶質である。光記録媒体では、未記録部を結晶質、記録部を非晶質(アモルファスマーク)として記録再生を行うため、情報を記録する前に予め記録層を結晶状態にしておくことが必要である。これを初期化と呼び、大出力のレーザービームを記録層に逐次照射する(アニール)ことで、非晶質膜を結晶化することが一般的に行われている。
記録層に用いられる相変化材料の結晶状態は、光記録媒体の記録特性に大きく影響する事が知られている。その為、光記録媒体に求められる特性、例えば記録容量や記録速度、信頼性(特に繰り返し記録特性)等の向上を目的に様々な従来技術が報告されている。
【0003】
例えば、結晶粒径の大きさを規定したり(特開2000−195111号公報)、格子面間隔を規定したり(特開2000−343830号公報)、特定の結晶相を規定したり(特開2001−096919号公報、特開平11−321102号公報など)、結晶構造を規定したり(特開2002−002106号公報)している。
一方、結晶状態については特に規定していないが初期化方法を規定する事で記録特性の向上を図ったりしている(特開2001−283477号公報など)。
しかし、これらの従来技術には次のイ)〜ハ)のような問題点がある。
イ) 記録層に用いられる相変化材料の結晶状態を規定する為の初期化方法の具体的な方法が不明で、現実性に乏しい。
ロ) 記録層に用いられる相変化材料としては、通常SbとTeを主体とし、それに様々な元素を添加して特性改善を行っている(例えば、特開2000−313170号公報、特開2000−343830号公報等)。しかし、これらの添加元素により記録層の結晶状態が変化し、任意の結晶状態を実現する事が困難である。
ハ) 初期化方法を規定しても、記録層に用いられる相変化材料が異なった場合、求められる記録特性が実現するとは限らない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、記録層の構成元素が主にAg、In、Sb、Teから成る相変化光記録媒体(光ディスク)について、従来技術では見出せなかった記録特性が向上する結晶状態を規定した光記録媒体を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題は次の1)〜2)の発明(以下、本発明1〜2という)によって解決される。
1) 基板上にAg、In、Sb、Teを主体とする相変化材料からなる記録層を設けた光記録媒体において、初期化工程で該相変化材料を結晶化した際の結晶化状態に関して、入射角を0.5度に固定した薄膜X線回折法で測定したX線回折パターンにおける、2θ=27〜31度付近に見られるピーク強度P1と、2θ=39〜44度付近に見られるピーク強度P2の強度比P1/P2が5.0以下である事を特徴とする光記録媒体。
2) 記録層は、レーザ光を一定の送り速度で移動させつつ、一定の回転線速で初期化が行われたものであって、該回転線速は、結晶化限界速度(記録層に一定レーザパワーのDC光を照射した場合に、相変化材料が、高反射率を呈する結晶状態から低反射率を呈するアモルファス状態となることなく結晶状態を維持しうる上限の回転線速)より、0〜2m/s遅い事を特徴とする1)記載の光記録媒体。
【0006】
以下、上記本発明について詳しく説明する。
本発明者等は、相変化記録媒体について鋭意検討した結果、従来技術では見出せなかった記録特性の向上と結晶化状態の関係を明らかにすると共に、好ましい結晶化状態とそれを実現するための初期化方法を見出した。
本発明1で規定する結晶化状態を実現する事により、光記録媒体の記録特性、特に信号品質を表すジッターを改善できる事が分った。中でも、比較的記録線速の速い(約10m/s以上)ディスクの特性改善には大きな効果が得られる。
本発明1の薄膜X線回折法は、X線の入射角を0.5度に固定し、その検出感度を上げて測定する方法である。この方法を用いる事で通常光記録媒体に用いられる膜厚程度の結晶状態を評価する事ができる。
【0007】
Ag、In、Sb、Teを主成分とする相変化材料の場合、他の元素が添加されていても、概ね本発明1で規定する角度にピークを示すことが分った。特に相変化材料中のSbとTeの合計含有量が全体の85原子%以上である組成範囲においては添加元素の影響を殆ど受けず、本発明1で規定する角度に主なピークを示すことが分った。また該組成範囲を外れると添加元素の含有量が多くなり過ぎ、相変化自体を起さなかったり、満足な特性が得られなくなる。
記録速度と繰り返し記録特性(ダイレクトオーバーライト特性)の関係からは、SbとTeの比「Sb/Te」が2.4〜5.0の範囲にあることが望ましい。
本発明者等のこれまでの知見から、Sb量が多いほど高速で記録できるようになる事が分かっているが、Sb量が多過ぎると繰り返し記録特性に影響が出てくる。
更なる保存特性向上の点からはGeを添加する事が望ましい。また、その含有量は2〜5原子%の範囲が望ましい。
Geの働きとしては、記録されたアモルファスマークの形状を保持する機能があると考えられ、Geを添加する事で保存特性が向上する。但し、添加量が少な過ぎると保存の効果が小さく、多過ぎると他の特性、特に記録速度に大きく影響する事から、添加量には上記のような最適な範囲がある。
【0008】
次に、光記録媒体の層構造としては、少なくとも第1誘電体層、記録層、第2誘電体層、反射層を有する事が望ましい。
第1誘電体層を設ける事で、光記録媒体の反射率や変調度を調整する事ができる。その材料としては、酸化物、窒化物、炭化物、硫化物、或いはそれらを混合したものが挙げられ、中でも記録再生に用いる光に対して透過性を有する材料を用いる事が好ましい。
また、第2誘電体層を設ける事で、記録層で発生する熱の調整を行う事ができる。特に、第2誘電体層を複数の材料と層とで構成する事により、熱の調整を細やかに行う事ができ、非常に短時間での熱の調整を必要とする高線速記録に適した光記録媒体が実現できる。第2誘電体層の材料としては、上記第1誘電体層の材料と同様なものを用いることができる。
最後に、反射層を設ける事で、反射率と放熱効果を向上させることができる。
反射層の材料としては、金属が好ましく、一例としてはAlとその合金、Ptを除いた貴金属類とその合金などが挙げられる。中でも、Agは最も熱伝導率が低い上に放熱効果が最も高く、繰り返し記録特性の向上や高い記録パワーが必要な高速記録に向いている。但し、Agは反応性が高く、特に硫化物との反応性が非常に高い為、第2誘電体層材料が硫化物の場合、Agと第2誘電体層の間に硫化防止層を設けるか(例えば後述する実施例4〜6の第3誘電体層)、或いは、合金化により耐食性を向上させたAg合金を用いる必要がある。
【0009】
各層の膜厚は、記録層が10〜20nm、第2誘電体層が10〜20nm、反射層が100〜200nmの範囲が望ましい。
第1誘電体層の膜厚を変える事により、比較的他の特性に影響を与えずに反射率や変調度を調整する事が可能な為、第1誘電体層の膜厚は他の層の材料や膜厚と密接な関係を有する。
記録層の膜厚については、10〜20nmの範囲以外では十分な記録特性、特に繰り返し記録特性を得難い。
また、第2誘電体層の膜厚が20nmを超えると十分な放熱効果が得られず、10nm未満では十分な蓄熱効果が得られない為、10〜20nmの範囲が望ましい。
また、反射層の膜厚は、100nm未満では十分な放熱効果及び反射特性が得られず、200nmを超えると放熱効果及び反射特性が飽和してしまい、むしろ、膜厚が厚くなる事により大きくなる膜のストレス等で特性が悪くなり意味がない。従って、100〜200nmの範囲が望ましい。
【0010】
次に、本発明1で規定する結晶化状態を実現するための初期化方法としては、本発明2で規定する方法が好適である。
初期化方法としては様々な方法が提案されているが、最も信頼性が高く、実用性が高いのは、一定の線速で回転する光記録媒体に半導体レーザを照射し、一定の送り速度でレーザ光を移動させる方法である。
更に望ましいのは、照射する半導体レーザがフォーカシング機能を有している事である。フォーカシング機能を有する事で、よりレーザ光の入射効率が高くなり、比較的低いパワーでの初期化が実現できる。
【0011】
次に、本発明2における結晶化限界速度について説明する。
作製した光記録媒体の回転線速を任意に変化させ、一定レーザーパワーのDC光を照射し、その際の反射率変化を評価する。一例としてその結果を図1に示す。この例では回転線速5m/s付近で反射率が急激に減少している事が分る。
この例で用いた光記録媒体は結晶状態の反射率がアモルファス状態よりも高くなるように設計されている為、5m/s以上の回転線速ではアモルファス化状態と考えられる。この反射率が変化する境界となる回転線速を結晶化限界速度と定義する。
この現象から分るように、結晶化限界速度を超える速度での初期化では、満足な結晶化が実現できない。その為、従来は、結晶化限界速度以下の領域であれば初期化可能であると考えられてきたが、本発明では初期化線速と結晶化限界速度の関係を本発明2のように規定する事で、記録層の結晶化状態を本発明1で規定する内容にする事ができ、光記録媒体の記録特性を向上させる事ができる。
線速以外の初期化条件については、用いる初期化装置の内容や光記録媒体の層構成などに応じて最適化する必要がある。
【0012】
【実施例】
以下、実施例及び比較例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例により何ら制限されるものではない。また、本発明の効果は、実施例で用いた層構成、各層の材料、作製装置、作製方法、評価装置などの条件を満たす場合に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で用いた記録層材料の組成比は何れも原子%である。
【0013】
実施例1〜3及び比較例1〜3
図2に本実施例で用いた光記録媒体の概略構造を示す。
基板1としては直径120mmφ、厚さ0.6mmのポリカーボネート基板で、トラックピッチ0.74μm、グルーブ(凹部)幅0.3μm、深さ30nmの溝形状の案内溝を有するものを用いた。
第1誘電体層2にはZnS・SiO2を成膜レート9nm/secで厚さ70nm、記録層3にはAg3.0In2.0Sb69.0Te26.0を成膜レート5nm/secで厚さ15nm、第2誘電体層4にはZnS・SiO2を成膜レート9nm/secで厚さ15nm、反射層5にはAl合金を成膜レート15nm/secで厚さ120nmそれぞれ成膜した。
ZnS・SiO2の成膜にはRFマグネトロンスパッタ法を、記録層と反射層の成膜にはDCマグネトロンスパッタ法を用いた。
更に、反射層5上に保護層6としてUV硬化樹脂を塗布した。
最後に上記基板1と同様な基板を貼り合わせて、厚さが約1.2mmの光記録媒体(光ディスク)とした(この部分の図は省略する)。
次に、この光ディスクを、出力波長830nm、幅1μm、長さ75μm、最大出力2Wのレーザー光にフォーカシング機能を付加したレーザーヘッドを有する初期化装置を用いて、表1に示すような条件で初期化した。
なお、レーザパワーについては、媒体のグルーブ面での反射率のパワー依存性を評価し、反射率が飽和する最小のパワーとした。反射率のパワー依存性の評価には波長650nm、NA0.65のピックアップを有する光ディスク評価装置(パルステック社製DDU−1000)を用いた。
【表1】
【0014】
上記のようにして作製した光ディスクの結晶化限界速度を評価したところ、何れも約7m/sであった。
また、上記のようにして作製した光ディスクについて、繰り返し記録特性(いわゆるダイレクトオーバーライト特性)を評価した。
記録・再生は、ディスク回転線速3.5m/secで一定とし、上記の評価装置を用いて行った。記録方式はパルス変調法を用い、変調方式はEFM+〔8/16(2,10)RLL〕変調方式で行った。記録線密度は0.267μm/bitとし、グルーブに記録した。記録パワーについては最適な条件を用いた。
記録された信号のデータ・トゥー・クロック(Data to Clock)ジッターを測定し、ジッターσ/Tw(Tw:ウィンドウ幅)を評価項目とした。
評価結果を図3に示す。なお、比較例3については記録前の周内反射率分布が他の媒体に比べて乱れていた。これは結晶化限界速度以上の線速で初期化をした為と考えられる。
図3から、本発明で規定する初期化方法を用いたディスクの方が、従来のものよりも、若干ではあるが全体的にジッターが良く、繰り返し記録特性が優れている事が分る。
【0015】
次に、同様な条件で成膜、初期化した光ディスクについて記録層表面が露出するように粘着テープで膜剥離を行い、それぞれのX線回折パターンを評価した。X線回折パターンの評価方法には入射角を0.5度に固定した薄膜X線法を用いた。得られたX線回折パターンの代表的な例を図4に示す。
図4から分るように、初期化条件に依らず、2θ=30度付近と2θ=40度付近の2ヵ所にピークが見られた。これらのピーク強度を図4に示すような方法で評価し、2θ=30度付近のピーク強度をP1、2θ=40度付近のピーク強度をP2とし、その比P1/P2を評価した。
その結果を表2に示すが、比較例3については、何れのピークもバックグランドノイズに埋もれてしまい見分ける事ができなかった。
表2の結果から、初期化条件とX線回折のピーク強度比とは相関があり、本発明の構成を用いる事により、従来よりも優れた媒体特性が得られる事が分る。
【表2】
【0016】
実施例4〜6及び比較例4〜6
実施例1で用いたのと同じ基板上に実施例1と同様な作製方法で、第1誘電体層としてZnS・SiO2を厚さ60nm、記録層としてAg2.0In7.0Sb72.0Te19.0を厚さ15nm、第2誘電体層としてZnS・SiO2を厚さ15nm、第3誘電体層としてSiを成膜レート1nm/secで厚さ4nm、反射層としてAgを成膜レート35nm/secで厚さ140nmそれぞれ成膜した。
ここで第3誘電体層としてSiを用いたのは、反射層であるAgとZnS・SiO2の反応を防ぐ為(硫化防止層)及び光ディスクの熱設計を細やかに行えるようにする為である。Siの成膜にはRFマグネトロンスパッタ法を用いた。
このようにして作製した光ディスクの結晶化限界速度を評価したところ、何れも約13m/sであった。
次に、この光ディスクを、実施例1と同じ装置を用いて表3に示すような条件で初期化した。レーザパワーについては実施例1と同様な方法で決定した。
【表3】
【0017】
次に、これらの光ディスクの繰り返し記録特性を、ディスク回転線速10.5m/sに固定し、実施例1と同様な方法で評価した。
その結果を図5に示す。なお、比較例6については記録前の周内反射率分布が他の媒体に比べて乱れていた。これは結晶化限界速度以上の線速で初期化をした為と考えられる。
図5から分るように、本発明で規定する初期化方法を用いたディスクの方が従来のものよりも全体的にジッターが良く、繰り返し記録特性が優れている事が分る。特に繰り返し回数2回目の改善効果は、実施例1〜3及び比較例1〜3での結果に比べて大きく、本発明の効果は特に高速記録で発揮されると考えられる。
【0018】
次に、実施例1〜3及び比較例1〜3と同様な方法で膜剥離を行い、それぞれのX線回折パターンを評価した。
その結果を表4に示すが、比較例6については、何れのピークもバックグランドノイズに埋もれてしまい見分ける事ができなかった。
表4の結果から、初期化条件とX線回折のピーク強度比の結果とは相関があり、本発明の構成を用いる事で従来よりも優れた媒体特性が得られる事が分る。
【表4】
【0019】
実施例7〜11及び比較例7〜8
記録層の材料を表5に示すものに変えた点以外は、実施例1〜3及び比較例1〜3と同様にして光ディスクを作製した。これらの光ディスクの結晶化限界速度は何れも実施例1とほぼ同様に約7m/sであった。
これらの光ディスクを実施例1と同様な方法で初期化し特性評価を行った。
評価結果を図6に示す。
図6から、本発明による記録層組成を用いたディスクの方が従来のものよりも全体的にジッターが良く、しかも繰り返し記録特性が優れている事が分る。
【表5】
【0020】
次に、実施例1と同様な方法で記録層表面を露出させ、実施例1と同様にしてそれぞれのX線回折パターンを評価した。
その結果、比較例7と比較例8以外は、ピーク強度比P1/P2が5.0以下であった。比較例7と比較例8については、他の回折パターンでは観察されないピークが見られた事から、ピーク強度比P1/P2の関係が他の記録層と異なっていると考えられる。
この結果から、SbとTeの含有量及びSbとTeの比が、前述した条件を満たす場合には、従来よりも優れた媒体特性が得られる事が分る。
【0021】
実施例12〜14及び比較例9〜10
記録層の材料を表6に示すものに変えた点以外は、実施例1〜3及び比較例1〜3と同様にして光ディスクを作製した。これらの光ディスクの結晶化限界速度は、何れも実施例4とほぼ同様に約13m/sであった。
これらの光ディスクについて実施例4と同様な方法で初期化及び特性評価を行った。その結果を図7に示す。
図7から、本発明による記録層組成を用いた光ディスクの方が従来のものよりも全体的にジッターが良く、しかも繰り返し記録特性が優れている事が分る。
【表6】
【0022】
次に、実施例4と同様な方法で上記各ディスクの記録層表面を露出させ、実施例4と同様にしてそれぞれのX線回折パターンを評価した。
その結果、比較例9〜10以外は、ピーク強度比P1/P2が5.0以下であった。比較例9〜10については、他の回折パターンでは観察されないピークが見られた事から、ピーク強度比P1/P2の関係が他の記録層と異なっていると考えられる。
この結果から、SbとTeの含有量及びSbとTeの比が、前述した条件を満たす場合には、従来よりも優れた媒体特性が得られる事が分る。
【0023】
【発明の効果】
本発明1〜2によれば、記録特性の優れた光記録媒体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 作製した光ディスクの回転線速を任意に変化させ、一定レーザーパワーのDC光を照射した際の反射率変化の評価結果を示す図。
【図2】 実施例の光ディスクの概略構造を示す図。
【図3】 実施例1〜3及び比較例1〜3のジッターσ/Twの評価結果を示す図。
【図4】 実施例1〜3の光ディスクについて、記録層表面が露出するように粘着テープで膜剥離を行い、X線回折パターンを測定した結果の代表的な例を示す図。
【図5】 実施例4〜6及び比較例4〜6のジッターσ/Twの評価結果を示す図。
【図6】 実施例1、7〜11及び比較例7〜8のジッターσ/Twの評価結果を示す図。
【図7】 実施例4、12〜14及び比較例9〜10のジッターσ/Twの評価結果を示す図。
【符号の説明】
1 基板
2 第1誘電体層
3 記録層
4 第2誘電体層
5 反射層
6 保護層
Claims (2)
- 基板上にAg、In、Sb、Teを主体とする相変化材料からなる記録層を設けた光記録媒体において、初期化工程で該相変化材料を結晶化した際の結晶化状態に関して、入射角を0.5度に固定した薄膜X線回折法で測定したX線回折パターンにおける、2θ=27〜31度付近に見られるピーク強度P1と、2θ=39〜44度付近に見られるピーク強度P2の強度比P1/P2が5.0以下である事を特徴とする光記録媒体。
- 記録層は、レーザ光を一定の送り速度で移動させつつ、一定の回転線速で初期化が行われたものであって、該回転線速は、結晶化限界速度(記録層に一定レーザパワーのDC光を照射した場合に、相変化材料が、高反射率を呈する結晶状態から低反射率を呈するアモルファス状態となることなく結晶状態を維持しうる上限の回転線速)より、0〜2m/s遅い事を特徴とする請求項1記載の光記録媒体。
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