JP4116228B2 - ポンプ吸水路 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はポンプ吸水路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、排水用のポンプ機場は、都市化の拡大によって大容量化している。そして大口径のポンプでは、ポンプ機場の土木容量を小さくするため、吸込クローズド型、吸込セミクローズド型吸水路が多く採用されてきた。
【0003】
図5は吸込クローズド型のポンプ吸水路を示す図であり、同図(a)は概略側断面図、同図(b)は概略平面図である。同図に示すように吸水路は、ポンプPの吸込口85の上流側に設置され、大気に接する水面を有する開水路90から大気に接する水面を有さない閉水路95に移行するように構成されている。
【0004】
ここで閉水路95は、底面97と両側壁と天井面99(99A,99B)で囲まれてその内部を満たすように水が流れる水路であり、その天井面99は、垂直壁101の下部の呑み口110の部分から斜めに傾斜するように形成された天井面99Aと、天井面99Aの後端から水平に延びるように形成された天井面99Bとによって構成されている。
【0005】
そしてポンプPを駆動して羽根車81を回転すると、開水路90から閉水路95に水が吸い込まれ、ポンプPによって揚水されて所定の場所に排水される。
【0006】
しかしながら上記従来のポンプ吸水路においては、図5(b)に示すように開水路90の呑み口110上部の水面両端近傍部分に旋回流Rが生じる。この旋回流Rは、開水路90の水面付近を流れる水の中央部における流速に比べてその両端近傍を流れる水の流速の方が遅く、この速度差によって生じる。そしてこの旋回流Rが呑み口110から閉水路95内にもぐりこむ下向き流れに引き込まれると渦が発生する。そして開水路90の水面(吸込水位)が低い場合や流入速度が速いような場合はこの渦がポンプPの吸込口85に至る空気吸込渦に成長し、ポンプPの騒音や振動の原因になってしまうという問題があった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、構造が簡単で、且つ効果的に旋回流の抑制を図ることができるポンプ吸水路を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記問題点を解決するため本発明は、ポンプ吸込口の上流側に設置され、開水路から閉水路に移行するように構成され、且つ前記閉水路の天井面が前記開水路から閉水路に移行する呑み口の部分から下方向に向かって斜めに傾斜してなるポンプ吸水路において、前記呑み口近傍上部であって、水面両端近傍部分に発生する旋回流の下側の水面下に、ポンプ吸水路の壁面から離れて、水路の全幅にわたるか或いは水路の両側部分近傍のみに、前記水面両端近傍部分に発生する旋回流の下方向に向かう成長を抑制して旋回流の強さを弱める棒部材または平板状部材からなる旋回流吸込抑制部材を設置したことを特徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明においては前記旋回流の抑制を図る手段として、旋回流の強さを弱めることで旋回流が空気吸込渦に成長するのを防止する手段を提案している。以下この手段を具体的実施形態を用いて詳細に説明する。
【0011】
〔旋回流の強さを弱めることで旋回流が空気吸込渦に成長するのを防止する手段〕
図1は本発明の参考例にかかる吸込クローズド型のポンプ吸水路を示す図であり、同図(a)は概略側断面図、同図(b)は概略平面図である。同図に示すように吸水路はポンプPの吸込口15の上流側に設置され、開水路20から閉水路30に移行するように構成されている。閉水路30は底面37と両側壁と天井面39(39A,39B)とによって囲まれており、天井面39は垂直壁41下部の呑み口50の部分から斜めに傾斜するように形成された天井面39Aと、天井面39Aの後端から水平に延びるように形成された天井面39Bとによって構成されている。
【0012】
ポンプPは、躯体によって形成されるケーシング63内に羽根車61を収納し、羽根車61に取り付けたシャフト65を図示しない減速機と原動機に連結することで構成されている。
【0013】
そしてこの参考例においては、開水路20から閉水路30に移行する呑み口50の部分の上部の水面付近の幅方向両側部分に、水の流れを開水路20から閉水路30に向かう方向に整流する略板状の整流ガイド(旋回抑制部材)40,40を設置している。つまりこれら整流ガイド40,40は、図5に示す旋回流R,Rが発生する部分に設けられている。
【0014】
そしてポンプPを駆動して羽根車61を回転すると、開水路20から呑み口50を介して閉水路30に水が吸い込まれ、ポンプPによって揚水されて所定の場所に排水されていく。
【0015】
このとき開水路20の呑み口50上部の水面両端近傍部分に旋回流Rが生じようとするが、前記整流ガイド40,40がその旋回を邪魔し、旋回流Rの強さを弱める。そして旋回流Rが弱められるので、たとえこの旋回流Rが呑み口50から閉水路30内にもぐりこむ下向き流れに引き込まれても空気吸込渦に成長することはない。また、そのときの開水路20の水面(吸込水位)が低い場合や水の吸引速度が早いような場合であっても、この旋回流RがポンプPの吸込口15に至る空気吸込渦に成長することはない。
【0016】
なお整流ガイド40,40は平板状以外の各種形状の部材であっても良い。要は発生する旋回流の旋回自体を抑制して旋回流の強さを弱める旋回抑制部材であれば良い。
【0017】
図2は本発明の一実施形態を適用した吸込クローズド型のポンプ吸水路を示す図であり、同図(a)は概略側断面図、同図(b)は概略平面図である。同図において前記図1に示す参考例と同一部分には同一符号を付してその詳細な説明は省略する。
【0018】
この実施形態において図1に示す参考例と相違する点は、整流ガイド40,40を設置する代わりに、棒部材(旋回流吸込抑制部材)45を設置した点である。即ち棒部材45は、開水路20から閉水路30に移行する呑み口50近傍の上部の水面下に幅方向に向かって水路の全幅にわたって設置されている。
【0019】
そしてポンプPを駆動して開水路20から呑み口50を介して閉水路30に水を吸い込むと、開水路20の呑み口50上部の水面両端部分近傍に旋回流Rが生じて閉水路30内にもぐりこむ下向き流れに引き込まれて渦になろうとするが、前記棒部材45がその渦の根元部分に位置することで渦の下方向への成長を邪魔し、旋回流Rの強さが弱められる。そして旋回流Rが弱められるので、たとえ開水路20の水面(吸込水位)が低い場合や水の流入速度が速いような場合であっても、この旋回流RがポンプPの吸込口15に至る空気吸込渦に成長することはない。
【0020】
なおこの実施形態においては、棒部材45を水路の全幅にわたるように設置したが、棒部材45は図3に示すように少なくとも旋回流Rが生じる水路の両側部分近傍のみに設けても良い。なおこれら実施形態では棒部材45を設置したが、平板状部材であってもその他の形状の部材であっても良い。要は発生する旋回流の下側に設置されて旋回流の下方向に向かう成長を抑制して旋回流の強さを弱める旋回流吸込抑制部材であれば良い。
【0021】
なお上記各実施形態では本発明を吸込クローズド型吸水路に適用した例を示したが、本発明は吸込セミクローズド型吸水路に適用することもできる。図4は図1に示すポンプ吸水路を吸込セミクローズド型吸水路に適用した例を示す概略側断面図である。同図においてポンプ吸水路の部分は図1のものと全く同一であり、ポンプP´としてケーシング内に羽根車などを収納したものを、躯体に設けた穴67内に挿入して設置している点が相違しているだけである。ポンプ吸水路の作用が図1に示す参考例と同様であることは言うまでもない。
【0022】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの形状や材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。
【0023】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、構造が簡単で、且つ効果的に旋回流の抑制を図ることができ、たとえ開水路の水面(吸込水位)が低い場合や流入速度が速いような場合であっても、旋回流がポンプの吸込口に至る空気吸込渦に成長することはなく、ポンプの騒音や振動を生じることはないという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例にかかる吸込クローズド型のポンプ吸水路を示す図であり、同図(a)は概略側断面図、同図(b)は概略平面図である。
【図2】 本発明の一実施形態を適用した吸込クローズド型のポンプ吸水路を示す図であり、同図(a)は概略側断面図、同図(b)は概略平面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を適用した吸込クローズド型のポンプ吸水路を示す概略平面図である。
【図4】 吸込セミクローズド型のポンプ吸水路を示す概略側断面図である。
【図5】従来の吸込クローズド型のポンプ吸水路を示す図であり、同図(a)は概略側断面図、同図(b)は概略平面図である。
【符号の説明】
P ポンプ
15 吸込口
20 開水路
30 閉水路
37 底面
39(39A,39B) 天井面
40,40 整流ガイド(旋回抑制部材)
41 垂直壁
45 棒部材(旋回流吸込抑制部材)
50 呑み口
61 羽根車
63 ケーシング
65 シャフト
R 旋回流
Claims (1)
- ポンプ吸込口の上流側に設置され、開水路から閉水路に移行するように構成され、且つ前記閉水路の天井面が前記開水路から閉水路に移行する呑み口の部分から下方向に向かって斜めに傾斜してなるポンプ吸水路において、
前記呑み口近傍上部であって、水面両端近傍部分に発生する旋回流の下側の水面下に、ポンプ吸水路の壁面から離れて、水路の全幅にわたるか或いは水路の両側部分近傍のみに、前記水面両端近傍部分に発生する旋回流の下方向に向かう成長を抑制して旋回流の強さを弱める棒部材または平板状部材からなる旋回流吸込抑制部材を設置したことを特徴とするポンプ吸水路。
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- 2000-04-28 JP JP2000131735A patent/JP4116228B2/ja not_active Expired - Lifetime
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