JP4113978B2 - マレイミド誘導体を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 - Google Patents

マレイミド誘導体を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、活性エネルギー線硬化性が優れた樹脂組成物。特に、光ファイバー被覆用樹脂組成物及びその組成物の硬化物で被覆された光ファイバー心線、着色心線、ユニットまたはオーバーコート心線に関する。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバーは、ガラスのプリフォームを熱溶融紡糸した直後、表面の保護、強度保持のため、樹脂により、被覆される。通常、光ファイバー表面に、柔軟な1次被覆(1次被覆材料と呼ぶ)層を形成し、その上に、剛性の高い2次被覆(2次被覆材料と呼ぶ)層を形成し、光ファイバー素線を製造している。更に、識別のため、素線に、インキ(インキと呼ぶ)で着色をしている。この光ファイバー素線の作業性を高めるため、1本または複数本、例えば、2本、4本、8本の素線を並べ、テンションメンバーを補強材として用い、または用いず、結束材料(ユニット材と呼ぶ)で束ねた光ファイバーユニットを製造している。平面上に複数本並べたユニットは、テープあるいはリボンと呼ばれる。4本の素線を平面上に並べたユニットを2つ、連結材料(バインド材と呼ぶ)で連結した8本の素線からなるユニットもある。素線を、更に樹脂(オーバーコート材)被覆し、径を太くし、用いる場合もある。
【0003】
光ファイバーの被覆に用いられる1次被覆材料、2次被覆材料、インキ、ユニット材、バインド材およびオーバーコート材等としては、液状であり、硬化速度が速く、均一厚みの被覆層が形成できる特徴を有しているため、活性エネルギー線硬化型樹脂が、用いられている。
【0004】
光ファイバー用被覆材に要求される特性として、(1)被覆時(常温または加温状態)で、液状であり、塗布性等の作業性に優れること、(2)長期安定性に優れること、(3)硬化速度が速いこと、(4)硬化物が、充分な強度および柔軟性を有すること、(5)硬化物が、広い範囲の温度変化に伴う物性変化が小さいこと、(6)硬化物が、耐熱性、耐加水分解性、耐酸性、耐アルカリ性、耐油性、耐光黄変性、耐熱黄変性、耐紫外線性が優れていること、(7)水素ガスの発生が少ないこと、(8)下地(光ファイバー、活性エネルギー線硬化型樹脂被覆層等)に対し、適度の密着性を有すること、(9)被覆層が容易に剥がれること等がある。 特に、光ファイバーの需要が拡大し、硬化速度が速いことが、特に望まれている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、硬化速度が速く、且つ、作業性に優れ、長期安定性に優れ、硬化物が充分な強度および柔軟性を有し、広い範囲の温度変化に伴う物性変化が少なく、耐熱性、耐加水分解性、耐酸性、耐アルカリ性、耐油性、耐光黄変性、耐熱黄変性、耐紫外線性に優れ、水素ガス発生が少なく、下地と適度の密着性を有し、被覆層が適度に剥がれる特性を持つ、特に、硬化速度が速く、且つ水素ガスの発生が少ない、光ファイバー用被覆材料として、好適な樹脂組成物を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、この状況に鑑み、上記課題を解決すべく鋭意研究を行った結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、特定のマレイミド誘導体(A)を用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
即ち、本発明は上記課題を解決するために、
(1)一般式(1)
【0008】
【化2】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
{式中、m及びnは、各々独立した0〜6の整数を表わすが、m+nは1から6の整数である。R11及びR12は、各々独立して、脂肪族基及び/又は芳香族基からなる炭化水素鎖を表わす。G1及びG2は各々独立してエーテル結合、エステル結合、ウレタン結合、カーボネート結合を表わす。R2は、脂肪族基及び/又は芳香族基からなる炭化水素鎖、または脂肪族基及び/又は芳香族基が、エーテル結合、エステル結合、ウレタン結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合で結ばれた平均分子量40〜100,000の(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)、(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)、(ポリ)ウレタン連結鎖又は(ポリ)ウレタン残基(A−3)あるいは(ポリ)カーボネート連結鎖又は(ポリ)カーボネート残基を表わす(A−4)。}
で表わされるマレイミド誘導体(A)を含有する光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を提供する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明は、上記一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体(A)を含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に関するものである。
【0010】
上記一般式(1)において、m及びnは、各々独立した0〜6の整数を表わすが、m+nが1以上6以下の整数となる化合物が好ましい。特に、常温で液体であり、単独で硬化皮膜を形成することから、m及びnは、各々独立した1〜5の整数で、m+nが2以上6以下の整数となる化合物が推奨される。
【0011】
11及びR12は、各々独立して脂肪族基及び/又は芳香族基からなる炭化水素鎖を表わす。中でも特に、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリールアルキレン基及びシクロアルキルアルキレン基からなる群より選ばれる炭化水素結合が好ましい。ここで、アルキレン基は直鎖状であっても、分岐状であってもよく、また、アリールアルキレン基あるいはシクロアルキル−アルキレン基は、各々、主鎖又は分枝鎖にアリール基又はシクロアルキル基を有しても良い。炭素原子数1〜5の直鎖アルキレンと炭素原子数1〜5の分岐状アルキレン基が、硬化性が良く、推奨される。R11及びR12の具体例としては、例えば、メチレン基、エチレン基、トリメチレン基、テトラメチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、ヘプタメチレン基、オクタメチレン基、ノナメチレン基、デカメチレン基、ウンデカメチレン基、ドデカメチレン基の如き直鎖状アルキレン基;1−メチルエチレン基、1−メチル−トリメチレン基、2−メチル−トリメチレン基、1−メチル−テトラメチレン基、2−メチル−テトラメチレン基、1−メチル−ペンタメチレン基、2−メチル−ペンタメチレン基、3−メチル−ペンタメチレン基、ネオペンチル基の如き分岐アルキル基を有するアルキレン基;シクロペンチレン基、シクロヘキシレン基の如きシクロアルキレン基;ベンジレン基、2,2−ジフェニル−トリメチレン基、1−フェニル−エチレン基、1−フェニル−テトラエチレン基、2−フェニル−テトラエチレン基の如き主鎖又は側鎖にアリール基を有するアリールアルキレン基;シクロヘキシルメチレン基、1−シクロヘキシル−エチレン基、1−シクロヘキシル−テトラエチレン基、2−シクロヘキシル−テトラエチレン基の如き主鎖あるいは側鎖にシクロアルキル基を有するシクロアルキル−アルキレン基、などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0012】
2は、脂肪族基又は芳香族基からなる炭化水素鎖、または脂肪族基又は芳香族基がエーテル結合、エステル結合、ウレタン結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合で結ばれた平均分子量40〜100,000の(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)、(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)、(ポリ)ウレタン連結鎖又は(ポリ)ウレタン残基あるいは(A−3)、(ポリ)カーボネート又は(ポリ)カーボネート連結鎖を表わす(A−4)。R2は、これらの連結鎖が繰り返しの一単位となって繰り返されたオリゴマーあるいはポリマーで構成される連結鎖であっても良い。
【0013】
2を具体的に示すと、例えば、脂肪族基及び/又は芳香族基からなる炭化水素鎖として、R11及びR12であげたものがある。
【0014】
直鎖アルキレン基としては、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量40〜100,000の(ポリ)エーテル(ポリ)オールから構成される連結鎖又は残基(A−1):直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エステル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量40〜100,000の(ポリ)エステル(ポリ)オールから構成される連結鎖又は残基(A−2−1):直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量40〜100,000の(ポリ)エーテル(ポリ)オールとジ〜ヘキサ−カルボン酸(以下、ポリカルボン酸と略記する)とをエステル化して得られる、末端がポリカルボン酸残基である(ポリ)カルボン酸{(ポリ)エーテル(ポリ)オール}エステルから構成される連結鎖又は残基(A−2−2):直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合及びエステル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量40〜100,000の(ポリ)エステル(ポリ)オールとポリカルボン酸とをエステル化して得られる末端がポリカルボン酸残基である(ポリ)カルボン酸{(ポリ)エステル(ポリ)オール}エステルから構成される連結鎖又は残基(A−2−3):直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量100〜40,000の(ポリ)エポキシドを開環して得られる連結鎖又は残基(A−5):直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量40〜100,000の(ポリ)エーテル(ポリ)オールと有機(ポリ)イソシアネートとをウレタン化した(ポリ)エーテル(ポリ)イソシアネートから構成される連結鎖又は残基(A−3−1):直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エステル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量40〜100,000の(ポリ)エステル(ポリ)オールと有機(ポリ)イソシアネートとをウレタン化した(ポリ)エステル(ポリ)イソシアネートから構成される連結鎖又は残基(A−3−2):直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量40〜100,000の(ポリ)エーテル(ポリ)オールの炭酸エステルから構成される連結鎖又は残基(A−4)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。なお、(A−2−1)、(A−2−2)及び(A−2−3)を一般式(1)でいう(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)とする。(A−3−1)及び(A−3−2)を一般式(1)でいう(ポリ)ウレタン連結鎖又は(ポリ)ウレタン残基(A−2)とする。
【0015】
上記の連結鎖又は残基(A−1)を構成する(ポリ)エーテル(ポリ)オールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールの如きポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類の、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、ブチレンオキシド変性物、テトラヒドロフラン変性物、などが挙げられ、これらの中でも、アルキレングリコール類の各種変性物が好ましい。さらに、上記の連結鎖(A−1)を構成する(ポリ)エーテル(ポリ)オールとしては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、プロピレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、エチレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、ポリイソプレングリコール、水添ポリイソプレングリコール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタジエングリコールの如き炭化水素系ポリオール類、ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0016】
上記の連結鎖又は残基(A−2−1)を構成する(ポリ)エステル(ポリ)オールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールの如きポリアルキレングリコール類、あるいはエチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類の、ε−カプロラクトン変性物、γ−ブチロラクトン変性物、δ−バレロラクトン変性物またはメチルバレロラクトン変性物;アジピン酸、ダイマー酸の如き脂肪族ジカルボン酸と、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオールの如きポリオールとのエステル化物である脂肪族ポリエステルポリオール;テレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸とネオペンチルグリコールの如きポリオールとのエステル化物である芳香族ポリエステルポリオールの如きポリエステルポリオール;ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物と、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸の如きジカルボン酸とのエステル化物;グリセリンの如き多価水酸基含有化合物と動物・植物の脂肪酸エステルとのエステル交換反応により得られるモノグリセリドの如き多価水酸基含有化合物、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0017】
上記の連結鎖又は残基(A−2−2)を構成する末端がポリカルボン酸である(ポリ)カルボン酸{(ポリ)エーテル(ポリ)オール}エステルとしては、例えば、 コハク酸、アジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、フマル酸、イソフタル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゼンペンタカルボン酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、シトリック酸、テトラヒドロフランテトラカルボン酸、シクロヘキサン鳥カルボン酸の如きポリカルボン酸と、上記(A−1)で示した(ポリ)エーテル(ポリ)オールとのエステル化で得られる末端がポリカルボン酸である(ポリ)カルボン酸{(ポリ)エーテル(ポリ)オール}エステルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0018】
上記の連結鎖又は残基(A−2−3)を構成する末端がポリカルボン酸である(ポリ)カルボン酸{(ポリ)エステル(ポリ)オール}エステルとしては、例えば、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、フマル酸、イソフタル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゼンペンタカルボン酸、ベンゼンヘキサカルボン酸、シトリック酸、テトラヒドロフランテトラカルボン酸、シクロヘキサン鳥カルボン酸の如きジ〜ヘキサ−カルボン酸と、上記(A−2)に示した(ポリ)エステル(ポリ)オールとのエステル化で得られる、末端がポリカルボン酸である(ポリ)カルボン酸{(ポリ)エステル(ポリ)オール}エステルが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0019】
上記の連結鎖又は残基(A−5)を構成する(ポリ)エポキシドとしては、例えば、(メチル)エピクロルヒドリンと、ビスフェノールAやビスフェノールF及びそのエチレンオキシド、プロピレンオキシド変性物などから合成されるエピクロルヒドリン変性ビスフェノール型のエポキシ樹脂;(メチル)エピクロルヒドリンと、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、それらのエチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物などとから合成されるエピクロルヒドリン変性水添ビスフェノール型のエポキシ樹脂、エポキシノボラック樹脂;フェノール、ビフェノールなどと(メチル)エピクロルヒドリンとの反応物;テレフタル酸、イソフタル酸又はピロメリット酸のグリシジルエステルなどの芳香族エポキシ樹脂;(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類、それらのアルキレンオキシド変性物のポリグリシジルエーテル;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族多価アルコールや、それらのアルキレンオキシド変性物のグリシジルエーテル;アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸などのカルボン酸のグリシジルエステル;多価アルコールと多価カルボン酸とのポリエステルポリオールのグリシジルエーテル;グリシジル(メタ)アクルレートやメチルグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体;高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまし油、エポキシ化ポリブタジエンの如き脂肪族エポキシ樹脂、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0020】
上記連結鎖又は残基(A−3)を構成する(ポリ)エーテル(ポリ)イソシアネートとしては、例えば、メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート化合物;2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートの2量体、2,6−トリレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチレン)シクロヘキサンの如き脂環式ジイソシアネート、などのポリイソシアネートと、(ポリ)エーテル(ポリ)オールとのウレタン化反応によって得られる(ポリ)エーテル(ポリ)イソシアネート等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0021】
ポリイソシアネートと反応に用いる(ポリ)エーテル(ポリ)オールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールの如きポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類の、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、ブチレンオキシド変性物、テトラヒドロフラン変性物等が挙げられ、これらの中でも、アルキレングリコール類の各種変性物が好ましい。さらに、ポリイソシアネートと反応に用いる(ポリ)エーテル(ポリ)オールとしては、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、プロピレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、エチレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、ポリイソプレングリコール、水添ポリイソプレングリコール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタジエングリコールの如き炭化水素系ポリオール類;ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0022】
上記の連結鎖又は残基(A−3−1)を構成する(ポリ)エステル(ポリ)イソシアネートとしては、例えば、連結鎖(A−1)で掲げたポリイソシアネートと、(ポリ)エステル(ポリ)オールとのウレタン化で得られる(ポリ)エステル(ポリ)イソシアネート等が挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0023】
ポリイソシアネートと反応に用いる(ポリ)エステル(ポリ)オールとしては、例えば、エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類の、ε−カプロラクトン変性物、γ−ブチロラクトン変性物、δ−バレロラクトン変性物、メチルバレロラクトン変性物;アジピン酸やダイマー酸の如き脂肪族ジカルボン酸と、ネオペンチルグリコールやメチルペンタンジオールの如きポリオールとのエステル化物である脂肪族ポリエステルポリオール;テレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸と、ネオペンチルグリコールの如きポリオールとのエステル化物である芳香族ポリエステルポリオールの如きポリエステルポリオール;ポリカーボネートポリオール、アクリルポリオール、ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物と、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸の如きジカルボン酸とのエステル化物;グリセリンの如き多価水酸基含有化合物と動物・植物の脂肪酸エステルとのエステル交換反応により得られるモノグリセリドの如き多価水酸基含有化合物、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0024】
上記の連結鎖又は残基(A−4)を構成する(ポリ)エーテル(ポリ)オールとしては上記(A−1)記載の(ポリ)エーテル(ポリ)オールなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0025】
(ポリ)エーテル(ポリ)オールとの炭酸エステル化に用いられる化合物としては、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル又はフォスゲン等が挙げられる。又、エポキシドと二酸化炭素の交互重合によってもポリカーボネート化することができるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
これらの中でも、R2は、炭素数2〜24直鎖アルキレン基、炭素数2〜24分枝アルキレン基、水酸基を有する炭素数2〜24アルキレン基、シクロアルキレン基、アリール基及びアリールアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの有機基が、エーテル結合及びエステル結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合で結ばれた平均分子量100〜100,000の (ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)あるいは(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)が好ましく、中でも特に、炭素数2〜24の直鎖アルキレン基、炭素数2〜24の分枝アルキレン基、水酸基を有する炭素数2〜24のアルキレン基及び/又はアリール基を含む繰り返し単位からなる平均分子量100〜100,000の(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)あるいは、炭素数2〜24の直鎖アルキレン基、炭素数2〜24の分枝アルキレン基、水酸基を有する炭素数2〜24のアルキレン基及び/又はアリール基を含む繰り返し単位からなる平均分子量100〜100,000の(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)が好ましい。
【0027】
硬化性が優れ、特に紫外線の照射量が0.1J/cm2以下で硬化させるためには、R11及びR12は、各々独立して、炭素数1〜5のアルキレン基であり、G1及びG2は各々独立して−COO−又は−OCO−で表わされるエステル結合であり、R2が、 炭素原子数2〜6の直鎖アルキレン基、炭素原子数2〜6の分枝アルキレン基及び/又は水酸基を有する炭素原子数2〜6のアルキレン基を含む繰り返し単位からなる平均分子量100〜1、000の(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)であるマレイミド誘導体を用いることが特に推奨される。
硬化物が十分な強度及び柔軟性を持つ光ファイバー被覆用組成物には、これらの中でも、G1及びG2は、ウレタン結合であり、R2が、 炭素原子数2〜24の直鎖アルキレン基、炭素原子数2〜24の分枝アルキレン基、水酸基を有する炭素原子数2〜24のアルキレン基及び/又はアリール基を含む繰り返し単位からなる平均分子量100〜100,000の(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)、(ポリ)ウレタン連結鎖又は(ポリ)ウレタン残基あるいは(A−3)、(ポリ)カーボネート連結鎖又は(ポリ)カーボネート残基(A−4)、であるマレイミド誘導体(A)を用いることが、より有効である。
【0028】
本発明の一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体(A)は、例えば、カルボキシル基を有するマレイミド化合物(A−a−1)と、カルボキシル基と反応する化合物(A−a−2)とから、あるいは、ヒドロキシル基を有するマレイミド化合物(A−b−1)と、ヒドロキシル基と反応する化合物(A−b−2)とから、公知の技術を用いて合成することができる。
【0029】
カルボキシル基を有するマレイミド化合物(A−a−1)は、例えば、反応式
【0030】
【化3】
Figure 0004113978
【0031】
で示されるように、無水マレイン酸と1級アミノカルボン酸(A−a−1−1)とから、公知の技術[例えば、デー・エイチ・ライヒ(D. H. Rich)ら、「ジャーナル・オブ・メディカル・ケミストリー(Journal of Medical Chemistry)」第18巻、第1004〜1010頁(1975年)参照]を用いて合成することができる。
【0032】
また、ヒドロキシル基を有するマレイミド化合物(A−b−1)は、例えば、反応式
【0033】
【化4】
Figure 0004113978
【0034】
で示されるように、マレイミドとホルムアルデヒドとから、あるいは、反応式
【0035】
【化5】
Figure 0004113978
【0036】
で示されるように、無水マレイン酸と1級アミノアルコール(A−b−1−1)とから、公知の技術(例えば、米国特許第2526517号明細書、特開平2−268155号公報参照)などを用いて合成することができる。
【0037】
上記反応で用いられる1級アミノカルボン酸(A−a−1−1)としては、例えば、アスパラギン、アラニン、β−アラニン、アルギニン、イソロイシン、グリシン、グルタミン、トリプトファン、トレオニン、バリン、フェニルアラニン、ホモフェニルアラニン、α−メチル−フェニルアラニン、リジン、ロイシン、シクロロイシン、3−アミノプロピオン酸、α−アミノ酪酸、4−アミノ酪酸、アミノ吉草酸、6−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、2−アミノカプリル酸、3−アミノカプリル酸、6−アミノカプリル酸、8−アミノカプリル酸、2−アミノノナン酸、4−アミノノナン酸、9−アミノノナン酸、2−アミノカプリン酸、9−アミノカプリン酸、10−アミノカプリン酸、2−アミノウンデカン酸、10−アミノウンデカン酸、11−アミノウンデカン酸、2−アミノラウリン酸、11−アミノラウリン酸、12ーアミノラウリン酸、2−アミノトリデカン酸、13−アミノトリデカン酸、2−アミノミスチン酸、14−アミノミスチン酸、2−アミノペンタデカン酸、15−アミノペンタデカン酸、2−アミノパルミチン酸、16−アミノパルミチン酸、2−アミノヘプタデカン酸、17−アミノヘプタデカン酸、2−アミノステアリン酸、18−アミノステアリン酸、2−アミノエイコサノン酸、20−アミノエイコサノン酸、アミノシクロヘキサンカルボン酸、アミノメチルシクロヘキサンカルボン酸、2−アミノ−3−プロピオン酸、3−アミノ−3−フェニルプロピオン酸、などが挙げられるが、これに限定されるものではなく、1級アミノカルボン酸であれば、いずれも使用できる。また、ピロリドン、δ−バレロラクタム、ε−カプロラクタムの如きラクタム類を使用することもできる。
【0038】
上記反応で用いられる1級アミノアルコール(A−b−1−1)としては、例えば、2−アミノエタノール、1−アミノ−2−プロパノール、3−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール、4−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−1−ブタノール、2−アミノ−3−メチル−1−ブタノール、2−アミノ−4−メチルチオ−1−ブタノール、2−アミノ−1−ペンタノール,5−アミノ−1−ペンタノール、(1−アミノシクロペンタン)メタノール、6−アミノ−1−ヘキサノール、2−アミノ−1−ヘキサノール、7−アミノ−1−ヘプタノール、2−(2−アミノエトキシ)エタノール、N−(2−アミノエチル)エタノールアミン、4−アミノ−1−ピペラジンエタノール、2−アミノ−1−フェニルエタノール、2−アミノ−3−フェニル−1−プロパノール、1−アミノメチル−1−シクロヘキサノール、アミノトリメチルシクロヘキサノール、などが挙げられるが、これに限定されるものではなく、1級アミノアルコールであれば、いずれも使用できる。
【0039】
カルボキシル基と反応する化合物(A−a−2)としては、例えば、直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基及びアリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合及び/又はエステル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量100〜1,000,000の2〜6官能のポリオール又はポリエポキシド、などが挙げられる。
【0040】
ヒドロキシル基と反応する化合物(A−b−2)としては、例えば、直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、シクロアルキレン基、アリール基からなる群より選ばれる少なくとも1つの炭化水素基が、エーテル結合及び/又はエステル結合で結合された一つあるいはそれらの繰り返し単位を有する平均分子量100〜1,000,000の1分子中に2〜6個のカルボキシル基、エーテル結合及び/又はエステル結合を有するジ〜ヘキサ−カルボン酸(A−b−2−1)、(ポリ)イソシアネート(A−b−2−2)、又は炭酸エステル及びホスゲン(b−2−3)などが挙げられる。
【0041】
カルボキシル基を有するマレイミド化合物(A−a−1)と、カルボキシル基と反応する化合物(A−a−2)の一つであるポリオールとの反応は、特に限定されないが、公知の技術[例えば、シー・イー・リッヒベルグ(C. E. Rehberg)ら、 「オーガニック・シンセシス・コレクティブ・ボリューム(Org. Synth. Collective Volume)」第III巻、第46頁(1955年)参照]を用いて、一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体を合成することができる。
【0042】
この反応は、常圧又は減圧下で、室温〜150℃の温度範囲で脱水しながら行ない、触媒を使用することが好ましい。触媒としては、例えば、硫酸、燐酸、メタスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、強酸性陽イオン交換樹脂の如きの酸触媒、などが挙げられる。触媒の添加量は、全仕込量に対して0.01〜10重量%の範囲が好ましい。
【0043】
また、この反応は、反応溶剤として、水と共沸する有機溶剤を用いることができる。そのような有機溶剤としては、例えば、トルエン、ベンゼン、酢酸ブチル、酢酸エチル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、などが挙げられる。
【0044】
カルボキシル基を有するマレイミド化合物(A−a−1)と、カルボキシル基と反応する化合物(A−a−2)の一つであるポリエポキシドとの反応は、特に限定されないが、公知の技術[例えば、特開平4−228529号公報参照]を用いて、一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体を合成することができる。
【0045】
この反応は、室温〜150℃の温度範囲で行ない、触媒を使用することが望ましい。触媒としては、例えば、2−メチルイミダゾールの如きイミダゾール類、テトラメチルアンモニウムクロリド、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、テトラメチルアンモニウムブロミドの如き4級アンモニウム塩、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ベンジルメチルアミン、トリブチルアミンの如きアミン類、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィンの如きホスフィン類、ジブチル錫ラウレートの如きラウリン酸エステル類、酢酸カリウム、第3リン酸カリウム、アクリル酸ナトリウム、メタクリル酸ナトリウムの如き塩基性アルカリ金属塩類、ナトリウムメチラート、カリウムエチラートの如きアルカリ金属アルコラート類や陰イオン交換樹脂、などが挙げられる。触媒の添加量は、全仕込量に対して10〜10,000ppmの範囲が好ましい。
【0046】
また、この反応では、反応溶剤として各種活性水素を含有しない有機溶剤を使用することができる。そのような有機溶剤としては、例えば、トルエン、エチルベンゼン、テトラリン、クメン、キシレンの如き芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンの如きケトン類;ギ酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチルの如きエステル類、などが挙げられる。
【0047】
ヒドロキシル基を有するマレイミド化合物(A−b−1)と、ヒドロキシル基と反応する化合物(A−b−2)の一つであるカルボキシル基を有する化合物(A−b−2−1)との反応は、特に限定されないが、公知の技術[例えば、シー・イー・リッヒベルグ(C. E. Rehberg)、「オーガニック・シンセシス・コレクティブ・ボリューム(Org. Synth. Collective Volume)」第III巻、第46頁(1955年)参照]を用いて、前記一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体を合成することができる。
【0048】
この反応は、常圧又は減圧下で、室温〜150℃の温度範囲で脱水しながら行ない、触媒を使用することが好ましい。触媒としては、例えば、硫酸、燐酸、メタスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、強酸性陽イオン交換樹脂の如き酸触媒、などが挙げられる。触媒の添加量は、全仕込量に対して0.01〜10重量%の範囲が好ましい。
【0049】
この際、反応溶剤として、水と共沸する有機溶剤を用いることができる。そのような有機溶剤としては、例えば、トルエン、ベンゼン、酢酸ブチル、酢酸エチル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、などが挙げられる。
【0050】
ヒドロキシル基を有するマレイミド化合物(A−b−1)と、ヒドロキシル基と反応する化合物(A−b−2)の一つである(ポリ)イソシアネート)(A−b−2−2)との反応は、特に限定されないが、公知のウレタン化反応によって、一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体を合成することができる。
【0051】
この反応は、窒素雰囲気下、例えば、室温〜90℃の温度範囲で行ない、触媒を使用することが好ましい。触媒としては、例えば、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラエチルチタネート等の有機チタン化合物、オクチル酸錫、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ラウレート等の有機錫化合物、ヨウ化第一錫等を用いることができる。触媒の添加量は、全仕込量に対して10〜10,000ppmの範囲が好ましい。
【0052】
この反応では、反応溶剤として各種活性水素を含有しない有機溶剤を使用することができる。そのような有機溶剤としては、例えば、トルエン、エチルベンゼン、テトラリン、クメン、キシレンの如き芳香族炭化水素類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンの如きケトン類;ギ酸エステル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチルの如きエステル類が挙げられる。
【0053】
ヒドロキシル基を有するマレイミド化合物(A−b−1)と、ヒドロキシル基と反応する化合物(A−b−2)の一つである炭酸エステル(A−b−2−3)との反応は、特に限定されないが、公知のエステル交換反応によって、一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体を合成することができる。
【0054】
この反応は、常圧又は減圧下で、室温〜150℃の温度範囲で生成するアルコールを留去しながら行ない、触媒を使用することが好ましい。触媒としては、例えば、硫酸、燐酸、メタスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、強酸性陽イオン交換樹脂の如き酸触媒、テトラブチルチタネート、テトラプロピルチタネート、テトラエチルチタネート等の有機チタン化合物、オクチル酸錫、ジブチル錫オキシド、ジブチル錫ラウレート等の有機錫化合物、アルミニウムトリイソプロポキシド等のアルミニウムアルコキシドなどが挙げられる。触媒の添加量は、全仕込量に対して0.01〜10重量%の範囲が好ましい。
【0055】
この際、反応溶剤はなくてもよいが、生成するアルコールと共沸する有機溶剤を用いることができる。そのような有機溶剤としては、例えば、トルエン、ベンゼン、ヘキサン、ヘプタン、酢酸ブチル、酢酸エチル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、などが挙げられる。
【0056】
また、上記いずれの反応においても、マレイミド基のラジカル重合を抑制する目的で、ラジカル重合禁止剤を使用することが望ましい。ラジカル重合禁止剤としては、例えば、ハイドロキノン、tert−ブチルハイドロキノン、メトキノン、2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール、カテコール、tert−ブチルカテコールの如きフェノール系化合物;フェノチアジン、p−フェニレンジアミン、ジフェニルアミンの如きアミン類;ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジエチルジチオカルバミン酸銅、ジブチルジチオカルバミン酸銅の如き銅錯体、などが挙げられる。これらの重合禁止剤は、単独で用いることも、2種以上の併用して用いることもできる。重合禁止剤の添加量は、全仕込量に対して10〜10,000ppmの範囲が好ましい。
【0057】
カルボキシル基と反応する化合物(A−a−2)として使用するポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールの如きポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類のエチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、ブチレンオキシド変性物、テトラヒドロフラン変性物、ε−カプロラクトン変性物、γ−ブチロラクトン変性物、δ−バレロラクトン変性物、メチルバレロラクトン変性物;
【0058】
エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、プロピレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、エチレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、ポリイソプレングリコール、水添ポリイソプレングリコール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタジエングリコールの如き炭化水素系ポリオール類;アジピン酸、ダイマー酸の如き脂肪族ジカルボン酸と、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオールの如きポリオールとのエステル反応化物である脂肪族ポリエステルポリオール;テレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸とネオペンチルグリコールの如きポリオールとのエステル反応化物である芳香族ポリエステルポリオール類;ポリカーボネートポリオール類;アクリルポリオール類;ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物;上記の多価水酸基含有化合物の末端エーテル基のモノ及び多価水酸基含有化合物;上記の多価水酸基含有化合物と、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸の如きジカルボン酸とのエステル化により得られる多価水酸基含有化合物;グリセリンの如き多価水酸基化合物と、動物、植物の脂肪酸エステルとのエステル交換反応により得られるモノグリセリドの如き多価水酸基含有化合物、などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、一分子中に2〜6個の水酸基を有するポリオールであれば、いずれも使用することができる。
【0059】
カルボキシル基と反応する化合物(A−a−2)として使用するポリエポキシドとしては、例えば、(メチル)エピクロルヒドリンと、ビスフェノールA、ビスフェノールF、それらのエチレンオキシド、プロピレンオキシド変性物などとから合成されるエピクロルヒドリン変性ビスフェノール型のエポキシ樹脂;(メチル)エピクロルヒドリンと、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、それらのエチレンオキシド、プロピレンオキシド変性物などとから合成されるエピクロルヒドリン変性水添ビスフェノール型のエポキシ樹脂、エポキシノボラック樹脂;フェノール、ビフェノールなどと(メチル)エピクロルヒドリンとの反応物;テレフタル酸、イソフタル酸、ピロメリット酸のグリシジルエステルなどの芳香族エポキシ樹脂;(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類、それらのアルキレンオキシド変性物のポリグリシジルエーテル;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなどの脂肪族多価アルコール、それらのアルキレンオキシド変性物のグリシジルエーテル;アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸の如きカルボン酸のグリシジルエステル;多価アルコールと多価カルボン酸とのポリエステルポリオールのグリシジルエーテル;グリシジル(メタ)アクルレートやメチルグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体;高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまし油、エポキシ化ポリブタジエンの如き脂肪族エポキシ樹脂、などが挙げられる。
【0060】
カルボキシル基を有する化合物(A−b−2−1)として使用する1分子中に2〜6個のカルボキシル基、エーテル結合及びエステル結合を有するジ〜ヘキサ−カルボン酸としては、例えば、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、コハク酸、アジピン酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ピロメリット酸の如きジカルボン酸、又は上記ジカルボン酸と、上記ポリオールとをエステル化して得られる一般式(2)
【0061】
【化6】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
【0062】
(式中、X’はジカルボン酸残基、Y’はポリオール残基を表わし、nは1〜5の整数を表わす。)
で表わされるポリカルボン酸などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0063】
(ポリ)イソシアネート化合物(A−b−2−2)としては、例えば、メチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、ダイマー酸ジイソシアネートの如き脂肪族ジイソシアネート化合物;2,4−トリレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネートの2量体、2,6−トリレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフチレンジイソシアネート、3,3’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート化合物;イソホロンジイソシアネート、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)、メチルシクロヘキサン−2,4(又は2,6)ジイソシアネート、1,3−(イソシアネートメチル)シクロヘキサンの如き脂環式ジイソシアネート化合物;1,3−ブチレングリコール1モルとトリレンジイソシアネート2モルとの付加体等のジオールとジイソシアネートとの反応物であるジイソシアネート化合物;上記ポリイソシアネートとポリオールから得られる一般式(3)
【0064】
【化7】
Figure 0004113978
(式中、Xはポリイソシアネート残基、Yはポリオール残基を表わし、nは1〜5の整数を表す。)
で表わされる末端イソシアネート化合物、などが挙げられる。
【0065】
また、上記反応で使用できるポリオールとしては、例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリブチレングリコール、ポリテトラメチレングリコールの如きポリアルキレングリコール類;エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ブチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類の、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、ブチレンオキシド変性物、テトラヒドロフラン変性物、ε−カプロラクトン変性物、γ−ブチロラクトン変性物、δ−バレロラクトン変性物、メチルバレロラクトン変性物;エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、プロピレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、エチレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、ポリイソプレングリコール、水添ポリイソプレングリコール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタジエングリコールの如き炭化水素系ポリオール類;
アジピン酸、ダイマー酸の如き脂肪族ジカルボン酸と、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオールの如きポリオールとの反応物である脂肪族ポリエステルポリオール;
テレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸と、ネオペンチルグリコールの如きポリオールとの反応物である芳香族ポリエステルポリオールの如きポリエステルポリオール類;ポリカーボネートポリオール類、アクリルポリオール類、ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物;上記の多価水酸基含有化合物の末端エーテル基のモノ及び多価水酸基含有化合物;上記の多価水酸基含有化合物と、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸等のジカルボン酸とのエステル化により得られる多価水酸基含有化合物;グリセリン等の多価水酸基化合物と動物、植物の脂肪酸エステルとのエステル交換反応により得られるモノグリセリド等の多価水酸基含有化合物、などが挙げられるが、これらに限定されるものではなく、2〜6官能のポリオールであれば、いずれも使用できる。
【0066】
炭酸エステル(A−b−2−3)としては、炭酸ジメチル、炭酸ジエチル、炭酸ジプロピル等の炭酸エステルが挙げられる。尚、フォスゲンやクロロ炭酸メチル、クロロ炭酸エチル等を使用することもできる。
【0067】
以上、説明した製法により、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に用いられる一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体を得ることができるが、本発明に用いる化合物の製法は、これらに限定されるものではない。
【0068】
本発明のマレイミド誘導体(A)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物には、マレイミド基と共重合性を有する化合物(B)を併用することもできる。マレイミド基と共重合性を有する化合物(B)は、具体的には、種々の不飽和二重結合を有する化合物であり、そのような化合物としては、例えば、アクリロイル基またはメタクリロイル基を有する化合物(B−1)、ビニルエーテル基を有する化合物(B−2)、マレイミド誘導体(A)以外のマレイミド誘導体(B−3)、(メタ)アクリルアミド誘導体(B−4)、カルボン酸ビニル誘導体(B−5)、スチレン誘導体(B−6)、不飽和ポリエステル(B−7)などが挙げられる。
【0069】
アクリロイルオキシ基又はメタアクリロイルオキシ基を有する化合物(B−1)を大別すると、(ポリ)エステル(メタ)アクリレート(B−1−1)、ウレタン(メタ)アクリレート(B−1−2)、エポキシ(メタ)アクリレート(B−1−3)、(ポリ)エーテル(メタ)アクリレート(B−1−4)、アルキル(メタ)アクリレート又はアルキレン(メタ)アクリレート(B−1−5)、芳香環を有する(メタ)アクリレート(B−1−6)、脂環構造を有する(メタ)アクリレート(B−1−7)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0070】
本発明の樹脂組成物に併用可能な(ポリ)エステル(メタ)アクリレート(B−1−1)とは、主鎖にエステル結合を1つ以上有する(メタ)アクリレートの総称として、ウレタン(メタ)アクリレート(B−1−2)とは、主鎖にウレタン結合を1つ以上有する(メタ)アクリレートの総称として、エポキシアクリレート(B−1−3)とは、1官能以上のエポキシドと(メタ)アクリル酸を反応させて得られる(メタ)アクリレートの総称として、(ポリ)エーテル(メタ)アクリレート(B−1−4)とは、主鎖にエーテル結合を1つ以上有する(メタ)アクリレートの総称として、アルキル(メタ)アクリレート又はアルキレン(メタ)アクリレート(B−1−5)とは、主鎖が直鎖アルキル、分岐アルキル、直鎖アルキレン基又は分岐アルキレン基であり、側鎖又は末端にハロゲン原子及び/又は水酸基を有していてもよい(メタ)アクリレートの総称として、芳香環を有する(メタ)アクリレート(B−1−6)とは、主鎖又は側鎖に芳香環を有する(メタ)アクリレートの総称として、脂環構造を有する(メタ)アクリレート(B−1−7)とは、主鎖又は側鎖に、構成単位に酸素原子又は窒素原子を含んでいてもよい脂環構造を有する(メタ)アクリレートの総称として、それぞれ用いる。
【0071】
本発明の樹脂組成物に併用可能な(ポリ)エステル(メタ)アクリレート(B−1−1)としては、例えば、脂環式変性ネオペンチルグリコール(メタ)アクリレート(日本化薬株式会社製の「R−629」又は「R−644」)、カプロラクトン変性2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド及び/又はプロピレンオキシド変性フタル酸(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性コハク酸(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレートの如き単官能(ポリ)エステル(メタ)アクリレート類;
【0072】
ピバリン酸エステルネオペンチルグリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、カプロラクトン変性ヒドロキシピバリン酸エステルネオペンチルグリコ−ルジ(メタ)アクリレ−ト、エピクロルヒドリン変性フタル酸ジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン又はグリセリン1モルに1モル以上のε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン又はメチルバレロラクトン等の環状ラクトン化合物を付加して得たトリオールのモノ、ジ又はトリ(メタ)アクリレート;ペンタエリスリトール又はジトリメチロールプロパン1モルに1モル以上のε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン又はメチルバレロラクトン等の環状ラクトン化合物を付加して得たトリオールのモノ、ジ、トリ又はテトラ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトール1モルに1モル以上のε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン又はメチルバレロラクトンの如き環状ラクトン化合物を付加して得たトリオールのモノ、又はポリ(メタ)アクリレートのトリオール、テトラオール、ペンタオール又はヘキサオールの如き多価アルコールのモノ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリレート;
【0073】
(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、(ポリ)ペンタンジオール、(ポリ)メチルペンタンジオール、(ポリ)ヘキサンジオールの如きジオール成分と、マレイン酸、フマル酸、コハク酸、アジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、シトラコン酸、ヘット酸、ハイミック酸、クロレンディック酸、ダイマー酸、アルケニルコハク酸、セバチン酸、アゼライン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、オルソフタル酸、4−スルホフタル酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸、ムコン酸、シュウ酸、マロン酸、グルタン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸の如き多塩基酸からなるポリエステルポリオールの(メタ)アクリレート;前記ジオール成分と多塩基酸とε−カプロラクトン、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン又はメチルバレロラクトンからなる環状ラクトン変性ポリエステルジオールの(メタ)アクリレートの如き多官能(ポリ)エステル(メタ)アクリレート類、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0074】
本発明の樹脂組成物に併用可能なウレタン(メタ)アクリレート(B−1−2)は、少なくとも一つの(メタ)アクリロイルオキシ基を有するヒドロキシ化合物(B−1−2−1)とイソシアネート化合物(B−1−2−2)との反応によって得られる(メタ)アクリレートの総称である。
【0075】
少なくとも一つの(メタ)アクリロイルオキシ基を有するヒドロキシ化合物(B−1−2−1)としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキサンジメタノールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートまたはグリシジル(メタ)アクリレート−(メタ)アクリル酸付加物、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレートなど各種の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物と、上掲の水酸基を有する(メタ)アクリレート化合物とε−カプロラクトンとの開環反応物などが挙げられる。
【0076】
イソシアネート化合物(B−1−2−2)としては、例えば、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートの如き芳香族ジイソシアネート類;イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、リジンジイソシアネートの如き脂肪族又は脂環構造のジイソシアネート類;イソシアネートモノマーの一種類以上のビュレット体又は、上記ジイソシアネート化合物を3量化したイソシアヌレート体の如きポリイソシアネート;上記イソシアネート化合物と各種ポリオール(B−1−2−3)とのウレタン化反応によって得られるポリイソシアネート、などが挙げられる。
【0077】
ポリイソシアネートを製造するために用いるポリオール(B−1−2−3)としては、例えば、(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコールの如き(ポリ)アルキレングリコール類;エチレングリコール、プロパンジオール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、ペンタメチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジグリセリン、ジトリメチロールプロパン、ジペンタエリスリトールの如きアルキレングリコール類の、エチレンオキシド変性物、プロピレンオキシド変性物、ブチレンオキシド変性物、テトラヒドロフラン変性物、ε−カプロラクトン変性物、γ−ブチロラクトン変性物、δ−バレロラクトン変性物、メチルバレロラクトン変性物等;
【0078】
エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、プロピレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、エチレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、ポリイソプレングリコール、水添ポリイソプレングリコール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタジエングリコールの如き炭化水素系ポリオール類;アジピン酸、ダイマー酸の如き脂肪族ジカルボン酸と、ネオペンチルグリコール、メチルペンタンジオールの如きポリオールとのエステル化反応物である脂肪族ポリエステルポリオール類;テレフタル酸の如き芳香族ジカルボン酸とネオペンチルグリコールの如きポリオールとのエステル化反応物である芳香族ポリエステルポリオール類;ポリカーボネートポリオール類;アクリルポリオール類;ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物;上記の多価水酸基含有化合物の末端エーテル基のモノ及び多価水酸基含有化合物;上記の多価水酸基含有化合物と、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、イタコン酸、アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸の如きジカルボン酸とのエステル化により得られる多価水酸基含有化合物;グリセリンの如き多価水酸基化合物と、動物、植物の脂肪酸エステルとのエステル交換反応により得られるモノグリセリドの如き多価水酸基含有化合物、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0079】
本発明の活性エネルギー線硬化性インキに併用可能なエポキシ(メタ)アクリレート(B−1−3)は、1官能以上のエポキシドと(メタ)アクリル酸とを反応させて得られる(メタ)アクリレートの総称である。エポキシ(メタ)アクリレートの原料となるエポキシド(B−1−3−1)としては、例えば、(メチル)エピクロルヒドリンと、水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールS、水添ビスフェノールF、それらのエチレンオキシド、プロピレンオキシド変性物などから合成されるエピクロルヒドリン変性水添ビスフェノール型エポキシ樹脂;3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−3,4−エポキシシクロヘキサンカルボキシレート、ビス−(3,4−エポキシシクロヘキシル)アジペートの如き脂環式エポキシ樹脂;トリグリシジルイソシアヌレートの如きヘテロ環含有のエポキシ樹脂等の脂環式エポキシド;
【0080】
(メチル)エピクロルヒドリンと、ビスフェノールA、ビスフェノールS、ビスフェノールF、それらのエチレンオキシド、プロピレンオキシド変性物などから合成されるエピクロルヒドリン変性ビスフェノール型のエポキシ樹脂;フェノールノボラック型エポキシ樹脂;クレゾールノボラック型エポキシ樹脂;ジシクロペンタジエンと各種フェノール類と反応させて得られる各種ジシクロペンタジエン変性フェノール樹脂のエポキシ化物;2,2’,6,6’−テトラメチルビフェノールのエポキシ化物、フェニルグリシジルエーテルの如き芳香族エポキシド;
【0081】
(ポリ)エチレングリコール、(ポリ)プロピレングリコール、(ポリ)ブチレングリコール、(ポリ)テトラメチレングリコール、ネオペンチルグリコールなどのグリコール類の(ポリ)グリシジルエーテル;グリコール類のアルキレンオキシド変性物の(ポリ)グリシジルエーテル;トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、グリセリン、ジグリセリン、エリスリトール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールの如き脂肪族多価アルコールの(ポリ)グリシジルエーテル;脂肪族多価アルコールのアルキレンオキシド変性物の(ポリ)グリシジルエーテル、等のアルキレン型エポキシド;
【0082】
アジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、イタコン酸のなどのカルボン酸のグリシジルエステル、多価アルコールと多価カルボン酸とのポリエステルポリオールのグリシジルエーテル;グリシジル(メタ)アクルレート、メチルグリシジル(メタ)アクリレートの共重合体;高級脂肪酸のグリシジルエステル、エポキシ化アマニ油、エポキシ化大豆油、エポキシ化ひまし油、エポキシ化ポリブタジエンの如き脂肪族エポキシ樹脂、などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0083】
本発明の樹脂組成物に併用可能な(ポリ)エーテル(メタ)アクリレート(B−1−4)としては、例えば、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、エピクロルヒドリン変性ブチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニロキシエチル(メタ)アクリレート、2−エトキシエチル(メタ)アクリレート、エチルカルビトール(メタ)アクリレート、2−メトキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシ(ポリ)プロピレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレート、ノニルフェノキシポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート、フェノキシヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシ(ポリ)エチレングリコール(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール/ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレートの如き単官能(ポリ)エーテル(メタ)アクリレート類;
【0084】
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリテトラメチレングリコールジ(メタ)アクリレートの如きアルキレングリコールジ(メタ)アクリレート類;エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、プロピレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、エチレングリコールとテトラヒドロフランの共重合体、ポリイソプレングリコール、水添ポリイソプレングリコール、ポリブタジエングリコール、水添ポリブタジエングリコールの如き炭化水素系ポリオール類、ポリテトラメチレンヘキサグリセリルエーテル(ヘキサグリセリンのテトラヒドロフラン変性物)の如き多価水酸基化合物と、(メタ)アクリル酸から誘導される多官能(メタ)アクリレート類;ネオペンチルグリコール1モルに1モル以上のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び/又はテトラヒドロフランの如き環状エーテルを付加して得たジオールのジ(メタ)アクリレート;
【0085】
ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSの如きビスフェノール類のアルキレンオキシド変性体のジ(メタ)アクリレート;水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールS等の水添ビスフェノール類のアルキレンオキシド変性体のジ(メタ)アクリレート;トリスフェノール類のアルキレンオキシド変性体のジ(メタ)アクリレート;水添トリスフェノール類のアルキレンオキシド変性体のジ(メタ)アクリレート;p,p’−ビフェノール類のアルキレンオキシド変性体のジ(メタ)アクリレート;水添ビフェノール類のアルキレンオキシド変性体のジ(メタ)アクリレート;p,p’−ジヒドロキシベンゾフェノン類のアルキレンオキシド変性体のジ(メタ)アクリレート;トリメチロールプロパン又はグリセリン1モルに1モル以上のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び/又はテトラヒドロフランの如き環状エーテル化合物を付加して得たトリオールのモノ、ジ又はトリ(メタ)アクリレート;
【0086】
ペンタエリスリトール又はジトリメチロールプロパン1モルに1モル以上のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び/又はテトラヒドロフランの如き環状エーテル化合物を付加して得たトリオールのモノ、ジ、トリ又はテトラ(メタ)アクリレート;ジペンタエリスリトール1モルに1モル以上のエチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシド及び/又はテトラヒドロフランの如き環状エーテル化合物を付加して得たトリオールのモノ又はポリ(メタ)アクリレートのトリオール、テトラオール、ペンタオール、ヘキサオールの如き多価アルコールの単官能(ポリ)エーテル(メタ)アクリレート又は多官能(ポリ)エーテル(メタ)アクリレート類、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0087】
本発明の樹脂組成物に併用可能なアルキル(メタ)アクリレート又はアルキレン(メタ)アクリレート(B−1−5)としては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、イソペンチル(メタ)アクリレート、ネオペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ヘプチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、ノニル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、ペンタデシル(メタ)アクリレート、ミリスチル(メタ)アクリレート、パルミチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ネリル(メタ)アクリレート、ゲラニル(メタ)アクリレート、ファルネシル(メタ)アクリレート、ヘキサデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、ドコシル(メタ)アクリレート、トランス−2−ヘキセン(メタ)アクリレートの如き単官能(メタ)アクリレート類;
【0088】
エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,2−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,3−ブチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、2−メチル−1,8−オクタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、1,10−デカンジオールジ(メタ)アクリレートの炭化水素ジオールのジ(メタ)アクリレート類;
【0089】
トリメチロールプロパンのモノ(メタ)アクリレート、ジ(メタ)アクリレート又はトリ(メタ)アクリレート(以下、ジ、トリ、テトラ等の多官能の総称として「ポリ」を用いる。)、グリセリンのモノ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールのモノ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンのモノ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールのモノ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリレートのトリオール、テトラオール、ヘキサオールの如き多価アルコールのモノ(メタ)アクリレート又はポリ(メタ)アクリレート類;
【0090】
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、3−クロロ−2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートの如き水酸基含有(メタ)アクリレート類;2,3−ジブロモプロピル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、エチレンオキシド変性テトラブロモビスフェノールAジ(メタ)アクリレートの如き臭素原子を持つ(メタ)アクリレート;
【0091】
トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、ドデカフルオロヘプチル(メタ)アクリレート、ヘキサデカフルオロノニル(メタ)アクリレート、ヘキサフルオロブチル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロブチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロヘキシル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−パーフルオロオクチル−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−(パーフルオロ−8−メチルデシル)−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートの如きフッ素原子を有する(メタ)アクリレート類、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0092】
本発明の樹脂組成物に併用可能な芳香環を有する(メタ)アクリレート(Bー1−6)としては、例えば、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジルアクリレートの如き単官能(メタ)アクリレート類;ビスフェノールAジアクリレート、ビスフェノールFジアクリレート、ビスフェノールSジアクリレートの如きジアクリレート類、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0093】
本発明の樹脂組成物に併用可能な脂環構造を有する(メタ)アクリレート(B−1−7)としては、例えば、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、ビシクロヘプチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ビシクロペンチルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデシル(メタ)アクリレート、ビシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート、ビシクロオクチルル(メタ)アクリレート、トリシクロヘプチル(メタ)アクリレート、コレステロイド骨格置換(メタ)アクリレートの如き脂環構造を有する単官能(メタ)アクリレート類;水添ビスフェノールA、水添ビスフェノールF、水添ビスフェノールSの如き水添ビスフェノール類のジ(メタ)アクリレート、水添トリスフェノール類のジ(メタ)アクリレート、水添p,p’−ビフェノール類のジ(メタ)アクリレート;「カヤラッドR684」(日本化薬株式会社製)の如きジシクロペンタン系ジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメチロールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシ(メタ)アクリレートの如き環状構造を持つ多官能(メタ)アクリレート類;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、モルフォリノエチル(メタ)アクリレートの如き構造中に酸素原子及び/又は窒素原子を有する脂環式アクリレート、などが挙げられるが、これに限定されるものではない。
【0094】
また、本発明の樹脂組成物に併用可能なアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物(B−1)としては、上記した化合物の他に、例えば、(メタ)アクリル酸ポリマーとグリシジル(メタ)アクリレートとの反応物又はグリシジル(メタ)アクリレートポリマーと(メタ)アクリル酸との反応物の如きポリ(メタ)アクリル(メタ)アクリレート;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートの如きアミノ基を有する(メタ)アクリレート;トリス((メタ)アクリロキシエチル)イソシアヌレートの如きイソシアヌル(メタ)アクリレート;ヘキサキス[((メタ)アクリロイルオキシエチル)シクロトリフォスファゼン]の如きフォスファゼン(メタ)アクリレート;ポリシロキサン骨格を有する(メタ)アクリレート;ポリブタジエン(メタ)アクリレート;メラミン(メタ)アクリレートなども使用可能である。これらのアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物の中でも、一分子中に1〜6個のアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物が好ましい。
【0095】
次に、本発明の樹脂組成物に併用可能なビニルエーテル基を有する化合物(B−2)を大別すると、他末端がハロゲン原子、水酸基又はアミノ基で置換されていても良いアルキルビニルエーテル(B−2−1)、他末端がハロゲン原子、水酸基又はアミノ基で置換されていても良いシクロアルキルビニルエーテル(B−2−2)、ビニルエーテル基がアルキレン基と結合し、さらに置換基を有していても良いアルキル基、シクロアルキル基及び芳香族基から成る群から選ばれる少なくとも一つの基と、エーテル結合、ウレタン結合及びエステル結合から成る群から選ばれる少なくとも一つの結合を介して結合している構造を有するモノビニルエーテル、ジビニルエーテル及びポリビニルエーテル(B−2−3)などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0096】
本発明の樹脂組成物に併用可能なアルキルビニルエーテル(B−2−1)としては、例えば、メチルビニルエーテル、ヒドロキシメチルビニルエーテル、クロロメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、2−クロロエチルビニルエーテル、ジエチルアミノエチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、3−クロロプロピルビニルエーテル、3−アミノプロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、4−アミノブチルビニルエーテル、ペンチルビニルエーテル、イソペンチルビニルエーテル、ヘキシルビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールモノビニルエーテル、ヘプチルビニルエーテル、2−エチルヘキシルビニルエーテル、オクチルビニルエーテル、イソオクチルビニルエーテル、ノニルビニルエーテル、イソノニルビニルエーテル、デシルビニルエーテル、イソデシルビニルエーテル、ドデシルビニルエーテル、イソドデシルビニルエーテル、トリデシルビニルエーテル、イソトリデシルビニルエーテル、ペンタデシルビニルエーテル、イソペンタデシルビニルエーテル、ヘキサデシルビニルエーテル、オクタデシルビニルエーテル、メチレングリコールジビニルエーテル、エチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールジビニルエーテル、1,4−ブタンジオールジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジビニルエーテル、シクロヘキサンジオールジビニルエーテル、トリメチロールプロパントリビニルエーテル、ペンタエリスリトールテトラビニルエーテル、などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0097】
本発明の樹脂組成物に併用可能なシクロアルキルビニルエーテル(B−2−2)としては、例えば、シクロプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシシクロプロピルビニルエーテル、2−クロロシクロプロピルビニルエーテル、シクロプロピルメチルビニルエーテル、シクロブチルビニルエーテル、3−ヒドロキシシクロブチルビニルエーテル、3−クロロシクロブチルビニルエーテル、シクロブチルメチルビニルエーテル、シクロペンチルビニルエーテル、3−ヒドロキシシクロペンチルビニルエーテル、3−クロロシクロペンチルビニルエーテル、シクロペンチルメチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテル、4−ヒドロキシシクロへキシルビニルエーテル、シクロヘキシルメチルビニルエーテル、4−アミノシクロヘキシルビニルエーテル、シクロヘキサンジオールモノビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールモノビニルエーテル、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテルなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0098】
本発明の樹脂組成物に併用可能なビニルエーテル基がアルキレン基と結合し、さらに置換基を有していても良いアルキル基、シクロアルキル環及び芳香族環から成る群から選ばれる少なくとも一つと、エーテル結合、ウレタン結合及びエステル結合から成る群から選ばれる少なくとも一つの結合を介して結合している構造を有するモノビニルエーテル、ジビニルエーテル及びポリビニルエーテル(B−2−3)のうち、
【0099】
エーテル結合を有する化合物(B−2−3−1)としては、例えば、エチレングリコールメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ジエチレングリコールメチルビニルエーテル、ジエチレングリコールジビニルエーテル、トリエチレングリコールモノビニルエーテル、トリエチレングリコールメチルビニルエーテル、トリエチレングリコールジビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールメチルビニルエーテル、ポリエチレングリコールジビニルエーテル、プロピレングリコールメチルビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、ジプロピレングリコールメチルビニルエーテル、ジプロピレングリコールジビニルエーテル、トリプロピレングリコールモノビニルエーテル、トリプロピレングリコールメチルビニルエーテル、トリプロピレングリコールジビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールメチルビニルエーテル、ポリプロピレングリコールジビニルエーテル、
【0100】
テトラメチレングリコールメチルビニルエーテル、ジ(テトラメチレングリコール)モノビニルエーテル、ジ(テトラメチレングリコール)メチルビニルエーテル、ジ(テトラメチレングリコール)ジビニルエーテル、トリ(テトラメチレングリコール)モノビニルエーテル、トリ(テトラメチレングリコール)メチルビニルエーテル、トリ(テトラメチレングリコール)ジビニルエーテル、ポリ(テトラメチレングリコール)モノビニルエーテル、ポリ(テトラメチレングリコール)メチルビニルエーテル、ポリ(テトラメチレングリコール)ジビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールメチルビニルエーテル、ジ(ヘキサメチレングリコール)モノビニルエーテル、ジ(ヘキサメチレングリコール)メチルビニルエーテル、ジ(ヘキサメチレングリコール)ジビニルエーテル、トリ(ヘキサメチレングリコール)モノビニルエーテル、トリ(ヘキサメチレングリコール)メチルビニルエーテル、トリ(ヘキサメチレングリコール)ジビニルエーテル、ポリ(ヘキサメチレングリコール)モノビニルエーテル、ポリ(ヘキサメチレングリコール)メチルビニルエーテル、ポリ(ヘキサメチレングリコール)ジビニルエーテル等が挙げられる。
【0101】
上記(B−2−3)に分類されるビニルエーテル基を有する化合物のうち、ウレタン結合を有する化合物(B−2−3−2)は、一分子中に少なくとも1個の水酸基を有する(ポリ)アルキレングリコールのモノビニルエーテル(B−2−3−2a)と一分子中に少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物(B−2−3−2b)のウレタン化反応によって得ることができる。
【0102】
これらのうち、一分子中に少なくとも1個の水酸基を有する(ポリ)アルキレングリコールのモノビニルエーテル(B−2−3−2a)としては、例えば、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル、ジエチレングリコールモノビニルエーテル、ポリエチレングリコールモノビニルエーテル、3−ヒドロキシプロピルビニルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルエチルビニルエーテル、ジプロピレングリコールモノビニルエーテル、ポリプロピレングリコールモノビニルエーテル、4−ヒドロキシブチルビニルエーテル、1,6−ヘキサンジオールモノビニルエーテル、などが挙げられる。
【0103】
一方、一分子中に少なくとも1個のイソシアネート基を有する化合物(B−2−3−2b)としては、例えば、m−イソプロペニル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシレンジイソシアネート、m−キシレンジイソシアネート、、2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、3,3’−ジエチルジフェニル−4,4’−ジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネートの如き芳香族イソシアネート類、また、プロピルイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、水添キシレンジイソシアネート、ノルボルネンジイソシアネート、リジンジイソシアネートの如き脂肪族、脂環族のイソシアネート、などが挙げられる。
【0104】
また、これらのイソシアネートモノマーの一種類以上の二量体、又は、三量体の如きポリイソシアネート原料も使用可能であり、更に上記イソシアネート化合物のうち一分子中に2個以上のイソシアネート基を有するものと各種アルコール類(B−2−3−2c)とのウレタン化反応によって得られるアダクト体も使用することができる。
【0105】
このアダクト体で使用する各種アルコール類(B−2−3−2c)としては、一分子中に少なくとも1個の水酸基を持つものが使用できる。その分子量に特に制限はないが、望ましくは平均分子量100,000以下のものである。そのようなアルコール類としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、エチレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジクロロネオペンチルグリコール、ジブロモネオペンチルグリコール、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールエステル、シクロヘキサンジメチロール、1,4−シクロヘキサンジオール、スピログリコール、トリシクロデカンジメチロール、水添ビスフェノールA、エチレンオキシド付加ビスフェノ−ルA、プロピレンオキシド付加ビスフェノ−ルA、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、3−メチルペンタン−1,3,5−トリオール、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレ−トなどが挙げられる。
【0106】
このアダクト体で使用するアルコール類(B−2−3−2c)としては、ポリエステルポリオール(B−2−3−2c−1)、ポリエーテルポリオール(B−2−3−2c−2)、ポリカーボネートポリオール(B−2−3−2c−3)なども使用できる。
【0107】
これらのアルコール類は、単独で使用することもでき、2種以上を併用して使用することもできる。
【0108】
アダクト体で使用するポリエステルポリオール(B−2−3−2c−1)としては、上述のポリオール成分(B−2−3−2c)とカルボン酸(B−2−3−2c−1b)との反応によって得られるポリエステルポリオールも使用可能である。カルボン酸(B−2−3−2c−1b)としては、公知慣用の各種のカルボン酸、又はそれらの酸無水物が使用できる。そのようなカルボン酸としては、例えば、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘット酸、ハイミック酸、クロレンディック酸、ダイマー酸、アジピン酸、こはく酸、アルケニルこはく酸、セバチン酸、アゼライン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸、5−ナトリウム−スルホイソフタル酸のジメチル−ないしはジエチルエステルの如き5−ナトリウム−スルホイソフタル酸のジ−低級アルキルエステル類、オルソフタル酸、4−スルホフタル酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸、ムコン酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、トリメリット酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラブロモフタル酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸もしくはピロメリット酸、又はこれらの酸無水物やメタノール、エタノールの如きアルコールとのエステル化合物、などが挙げられる。また、ε−カプロラクトンと上述のポリオール成分との開環反応によって得られるラクトンポリオールも使用可能である。
【0109】
アダクト体で使用するポリエーテルポリオール(B−2−3−2c−2)としては、公知慣用のものが使用できる。そのようなポリエーテルポリオールとしては、例えば、ポリテトラメチレングリコール、プロピレンオキシド変性ポリテトラメチレングリコール、エチレンオキシド変性ポリテトラメチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリエチレングリコールの如きエーテルグリコール、3官能以上のポリオールを開始剤として環状エーテルを開環重合してできるポリエーテルポリオール、などが挙げられるが、ここに例示のものに限定されるものではない。
【0110】
アダクト体で使用するポリカーボネートポリオール(B−2−3−2c−3)は、カーボネート(B−2−3−2c−3a)と各種ポリオール(B−2−3−2c−3b)とのエステル交換反応によって得ることができる。ここで用いることができるカーボネート(B−2−3−2c−3a)としては、例えば、ジフェニルカーボネート、ビスクロロフェニルカーボネート、ジナフチルカーボネート、フェニル−トリル−カーボネート、フェニル−クロロフェニル−カーボネートもしくは2−トリル−4−トリル−カーボネート;ジメチルカーボネートもしくはジエチルカーボネートのようなジアリール−ないしはジアルキルカーボネート等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、ここで用いることができるポリオール(B−2−3−2c−3a)としては、上掲のアルコール(B−2−3−2c)、ポリエステルポリオール(B−2−3−2c−1)又はポリエーテルポリオール(B−2−3−2c−2)等が挙げられる。
【0111】
上記(B−2−3)に分類されるビニルエーテル基を有する化合物のうち、エステル結合を有する化合物(B−2−3−3)は、一分子中に少なくとも1個の水酸基を有するアルキレングリコールのモノビニルエーテル(B−2−3−3a)と一分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物(B−2−3−3b)のエステル化反応によって得ることができる。
【0112】
一分子中に少なくとも1個の水酸基を有するアルキレングリコールのモノビニルエーテル(B−2−3−3a)としては、上記のウレタン結合を有する化合物(B−2−3−2)の(B−2−3−2a)として上述したようなものが挙げられる。
【0113】
一分子中に少なくとも1個のカルボキシル基を有する化合物(B−2−3−3b)としては、公知のカルボン酸及びその酸無水物を用いることができる。このような化合物としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、吉草酸、安息香酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸、テトラヒドロフタル酸、ヘット酸、ハイミック酸、クロレンディック酸、ダイマー酸、アジピン酸、こはく酸、アルケニルこはく酸、セバチン酸、アゼライン酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、2−ナトリウムスルホテレフタル酸、2−カリウムスルホテレフタル酸、イソフタル酸、5−ナトリウムスルホイソフタル酸、5−カリウムスルホイソフタル酸;5−ナトリウム−スルホイソフタル酸のジメチル−ないしはジエチルエステルの如き5−ナトリウム−スルホイソフタル酸のジ−低級アルキルエステル類、オルソフタル酸、4−スルホフタル酸、1,10−デカメチレンジカルボン酸、ムコン酸、しゅう酸、マロン酸、グルタル酸、トリメリット酸、ヘキサヒドロフタル酸、テトラブロモフタル酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸もしくはピロメリット酸、又はこれらの酸無水物、などが挙げられる。更に、これらのカルボン酸のうち、一分子中に2個以上のカルボキシル基を有する化合物と上記のウレタン結合を有する化合物(B−2−3−2)のイソシアネートのアダクト体として用いた各種アルコール類(B−2−3−2c)との反応によって得られるカルボン酸を用いることもできる。
【0114】
マレイミド誘導体(A)以外のマレイミド誘導体(B−3)としては、例えば、N−メチルマレイミド、N−エチルマレイミド、N−プロピルマレイミド、N−n−ブチルマレイミド、N−tert−ブチルマレイミド、N−ペンチルマレイミド、N−ヘキシルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、2−マレイミドエチル−エチルカーボネート、2−マレイミドエチル−イソプロピルカーボネート、N−エチル−(2−マレイミドエチル)カーバメートの如き単官能脂肪族マレイミド類;N−シクロヘキシルマレイミドの如き脂環式単官能マレイミド類;N−フェニルマレイミド、N−2−メチルフェニルマレイミド、N−2−エチルフェニルマレイミド、N−(2,6−ジエチルフェニル)マレイミド、N−2−クロロフェニルマレイミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)マレイミド、N−2−トリフルオロメチルフェニルマレイミドの如き芳香族単官能マレイミド類;N,N’−メチレンビスマレイミド、N,N’−エチレンビスマレイミド、N,N’−トリメチレンビスマレイミド、N,N’−ヘキサメチレンビスマレイミド、N,N’−ドデカメチレンビスマレイミド、
1,4−ジマレイミドシクロヘキサンの如き脂環式ビスマレイミド;N,N’−(4,4’−ジフェニルメタン)ビスマレイミド、N,N’−(4,4’−ジフェニルオキシ)ビスマレイミド、N,N’−p−フェニレンビスマレイミド、N,N’−m−フェニレンビスマレイミド、N,N’−2,4−トリレンビスマレイミド、N,N’−2,6−トリレンビスマレイミド、N,N’−〔4,4’−ビス(3,5−ジメチルフェニル)メタン〕ビスマレイミド、N,N’−〔4,4’−ビス(3,5−ジエチルフェニル)メタン〕ビスマレイミドの如き芳香族ビスマレイミド類などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
【0115】
本発明の樹脂組成物に併用可能な(メタ)アクリルアミド誘導体(B−4)としては、例えば、N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド、アクリロイルモルフォリンの如き単官能(メタ)アクリルアミド類、メチレンビス(メタ)アクリルアミドの如き多官能(メタ)アクリルアミド類が挙げられる。
【0116】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に併用可能なカルボン酸ビニル誘導体(B−5)としては、例えば、酢酸ビニル、ケイ皮酸ビニルなどが挙げられる。また、スチレン誘導体(B−6)としては、例えば、スチレン、ジビニルスチレンなどが挙げられる。
【0117】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に併用可能な不飽和ポリエステル(B−7)としては、例えば、ジメチルマレート、ジエチルマレートの如きマレイン酸エステル類、ジメチルフマレート、ジエチルフマレートの如きフマル酸エステル類、マレイン酸、フマル酸の如き多価不飽和カルボン酸と多価アルコールとのエステル化反応物が挙げられる。
【0118】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に併用可能な硬化性化合物は、上記した化合物に限定されるものではなく、マレイミド誘導体(A)のマレイミド基と共重合性を有する化合物であれば、その1種類又は複数種の化合物を、特に制限なく、併用することができる。
【0119】
本発明の一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体(A)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物にアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する化合物(B−1)を併用する場合、併用割合には特に制限がないが、アクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有する化合物(B−1)100重量部に対して、一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体(A)を5重量部以上となる割合で用いることが好ましく、20重量部以上となる割合で用いることが、硬化速度の点から特に好ましい。
【0120】
本発明の一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体(A)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物にビニルエーテル基を有する化合物(B−2)を併用する場合、併用割合には特に制限がないが、ビニルエーテル基を有する化合物(B−2)100重量部に対して、一般式(1)で表わされるマレイミド誘導体(A)を5重量部以上となる割合で用いることが好ましく、ビニルエーテル基1当量に対してマレイミド基が1当量となる割合で用いることが、硬化速度及び硬化膜特性の点から特に好ましい。
【0121】
本発明のマレイミド誘導体(A)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に、マレイミド誘導体(A)以外のマレイミド誘導体(B−3)を併用する場合、併用割合には特に制限はないが、当該組成物中の全重量の95重量%以下が好ましく、特に90重量%以下が特に好ましい。
【0122】
本発明の組成物を、1次被覆材料として用いる場合、マレイミド基と共重合性を有する化合物(B)として、ホモポリマーのガラス転移温度が20℃以下のマレイミドと反応する基が1つである単官能化合物(B−8)を選択すると良い。ガラス転移温度は、ポリマーハンドブックその他の文献、及びマレイミド基と共重合性を有する化合物(B)のカタログ等に記載されている。単官能化合物(B−8)として、具体的には、ラウリルアクリレート、イソデシルアクリレート、イソステアリルアクリレート、ラウリルアルコールエトキシアクリレート、エポキシステアリルアクリレート、2-(1-メチル-4-ジメチル)ブチル-5-メチル-7-ジメチルオクチルアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、フェノキシエトキシエチルアクリレート、フェノールポリアルコキシアクリレート、ノニルフェノキシエチルアクリレート、ノニルフェノールエチレンオキサイド変性アクリレート、ノニルフェノールポリプロピレンオキサイド変性アクリレート、ブトキシポリプロピレングリコールアクリレート、テトラヒドロフルフリルアルコールラクトン変性アクリレート、ラクトン変性2-ヒドロキシエチルアクリレート、2-エチルヘキシルカルビトールアクリレート等が挙げられる。
【0123】
また、単官能化合物(B−8)と併用し、ガラスとの密着性あるいは硬化性を向上させるマレイミド基と共重合性を有する化合物(B)として、2-ヒドロキシ-3-フェノキシプロピルアクリレート、アクリル酸ダイマー、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモノアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリシクロデカニルオキシエチルアクリレート、イソボルニルオキシエチルアクリレート等のアクリレート類、アクリロイルモルホリン、ダイアセトンアクリルアミド等のアクリルアミド類、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム等のN-ビニルアミド類、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル等のビニルエーテル類、クロルフェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ラウリルマレイミド等のマレイミド類を挙げることができる。硬化塗膜の引張弾性率を調節する目的で、後述するマレイミドと反応する基を2つ以上持つ多官能化合物(B−9)を使用することもできる。
【0124】
本発明の組成物を、2次被覆材料、インキ、ユニット材及びオーバーコート材に使用する場合、ホモポリマーのガラス転移温度が50℃以上のマレイミドと反応する基が1つである単官能化合物(B−10)を選択すると良い。ガラス転移温度は、ポリマーハンドブックその他の文献、及びマレイミド基と共重合性を有する化合物(B)のカタログ等に記載されている。例として、イソボルニルアクリレート、ジシクロペンテニルオキシアルキルアクリレート、ジシクロペンテニルアクリレート、トリシクロデカニルアクリレート、トリシクロデカニルオキシエチルアクリレート、イソボルニルオキシエチルアクリレート等のアクリレート類、アクリロイルモルホリン等のアクリルアミド類、N-ビニルピロリドン、N-ビニルカプロラクタム等のN-ビニルアミド類、ヒドロキシブチルビニルエーテル、ラウリルビニルエーテル等のビニルエーテル類、クロルフェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、ラウリルマレイミド等のマレイミド類等がある。及びまたは、マレイミドと反応する基を2つ以上持つ多官能化合物(B−9)を使用すると良い。例えば、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、プロピレングリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ヒドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールのジアクリレート、ビスフェノールAのエチレンオキシド付加物のジアクリレート、ビスフェノールAのプロピレンオキシド付加物のジアクリレート、トリシクロデカンジメチロールジアクリレート、2,2-ジ(グリシジルオキシフェニル)プロパンのアクリル酸付加物、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのトリアクリレート、トリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレートのジアクリレート、トリス(ヒドロキシプロピル)イソシアヌレートのトリアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパントリアクリレート等がある。多官能化合物は(B−9)は、硬化塗膜の引張弾性率を上げる反面伸び率を低下させるので、適宜単官能化合物(B−8)と組み合わせて用いると良い。多官能化合物(B−9)を使用すると、硬化塗膜が、吸水により膨潤変形することを防ぐ効果がある。引張弾性率を低く調整する目的で、上記単官能化合物(B−8)を用いても良い。
【0125】
本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物には、上記の成分以外に、必要に応じて、ウレタン(メタ)アクリレート(B−1−2)、エポキシ(メタ)アクリレート(B−1−3)、ポリエステル(メタ)アクリレート(B−1−4)を併用して良い。特に、ウレタン(メタ)アクリレート(B−1−2)を用いると、硬化塗膜の強度と伸びのバランスを取ることができ、有効である。ウレタン(メタ)アクリレート(B−1−2)として、エーテル結合もしくはエステル結合を含有するものが有効である。ポリイソシアネート類と水酸基等の活性水素基をもつ(メタ)アクリレートを反応させたものも有効である。ウレタン(メタ)アクリレート(B−1−2)の分子量、ウレタン結合濃度、(メタ)アクリル基数及び、分子骨格を変更し、必要な硬化塗膜の強度と伸びを設計すればよい。1種のみではなく、2種以上の使用が有効である。
【0126】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、200〜400nmに固有の分光感度を有しており、光重合開始剤不在下に、波長180〜500nmの紫外線又は可視光線を照射することによって重合させることができ、とりわけ、254nm、308nm、313nm、365nmの波長の光が、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の硬化に有効である。また、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、紫外線以外のエネルギー線の照射によって、あるいは熱によっても硬化させることができる。さらに、本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、空気中及び/又は不活性ガス中のいずれにおいても硬化させることができる。活性エネルギー線として、ラジカル性活性種を生成させうるならば、紫外線以外に、電子線、α線、β線、γ線のような電離放射線、マイクロ波、高周波等のいかなるエネルギー種でもかまわない。赤外線、レーザー光線でもよい。ラジカル性活性種を発生させる化合物の吸収波長を考慮して、選択すればよい。
【0127】
波長180〜500nmの紫外線又は可視光線の光発生源としては、例えば、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、ケミカルランプ、ブラックライトランプ、水銀−キセノンランプ、エキシマーランプ、ショートアーク灯、ヘリウム・カドミニウムレーザー、アルゴンレーザー、エキシマーレーザー、太陽光が挙げられる。
【0128】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、光重合開始剤不在下に、紫外線又は可視光線の照射により硬化するが、硬化反応をより効率的に行なうために、公知慣用の光重合開始剤(C)を添加して硬化させることもできる。光重合開始剤(C)としては、分子内結合開裂型(C−1)と分子内水素引き抜き型(Cー2)の2種に大別できる。
【0129】
分子内結合開裂型光重合開始剤(C−1)としては、例えば、ジエトキシアセトフェノン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル−(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトン、2−メチル−2−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1−オン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア907」)、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン、
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1173」)、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバ・ガイギー社製「イルガキュア184」)、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン(メルク社製「ダロキュア1116」)、ベンジルジメチルケタール(チバ・ガイギー社製「イルガキュア651」)、オリゴ{2−ヒドロキシ−2−メチル−1−「4−(1−メチルビニル)フェニル」プロパン}(ラムベルティ社製エサキュアーKIP100)、
4−(2−アクリロイル−オキシエトキシ)フェニル−2−ヒドロキシ−2−プロピルケトン(チバ・ガイギー社製「ZLI3331」等のアセトフェノン系、ベンゾイン、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベンゾインアルキル等のベンゾイン誘導体、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトンとベンゾフェノンとの混合物(チバ・ガイギー社製「イルガキュア500」)、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサイド(BASF社製「ルシリンTPO」)、ビスアシルホスフィンオキサイド(チバガイギー社製「CGI1700」)等のアシルホスフィンオキサイド系、ベンジルおよびベンジル誘導体、メチルフェニルグリオキシエステル、3,3’,4,4’,−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン(日本油脂社製BTTB)等がある。
分子内水素引き抜き型光重合開始剤(Cー2)の例としては、ベンゾフェノン、ο−ベンゾイル安息香酸メチル及びο−ベンゾイル安息香酸アルキル、4−フェニルベンゾフェノン、4,4′−ジクロロベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、4−ベンゾイル−4′−メチル−ジフェニルサルファイド、アクリル化ベンゾフェノン、3,3′,4,4′−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、3,3′−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン系、2−イソプロピルチオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン等のチオキサントン系、ミヒラーケトン、
4,4′−ジエチルアミノベンゾフェノン等のアミノベンゾフェノン系、10−ブチル−2−クロロアクリドン、2−エチルアンスラキノン、9,10−フェナンスレンキノン、カンファーキノンなどがある。
【0130】
本発明の樹脂組成物は、紫外線の照射により硬化するが、硬化反応を効率的に行うために、光増感剤(Cー3)を併用することが好ましい。かかる光増感剤(C−3)としては、例えばトリエタノールアミン、メチルジエタノールアミン、トリイソプロパノールアミン、4−ジメチルアミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸イソアミル、安息香酸(2−ジメチルアミノ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸(n−ブトキシ)エチル、4−ジメチルアミノ安息香酸2−エチルヘキシル等のアミン類がある。
【0131】
光重合開始剤(C)の使用割合は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(A)+(B)に対して、0.1〜20.0重量%の範囲にあることが好ましい。20重量%より多くては、塗膜内部へ紫外線が透過するのを妨げ、硬化が不十分となってしまう。光増感剤の配合量は、活性エネルギー線硬化型樹脂組成物(A)+(B)に対して、0.1〜20重量%の範囲にあることが好ましい。好ましくは、0.5〜10重量%である。20重量%より多くては、塗膜内部へ紫外線が透過するのを妨げ、硬化が不十分となってしまう。
光ファイバー被覆用組成物には、2,2ージメトキシ−1,2ージフェニルエタン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパノン−1、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン及びその誘導体、4−ジメチルアミノ安息香酸エステル、1,1−ジアルコキシアセトフェノン、ベンゾフェノンおよびベンゾフェノン誘導体、ベンゾイル安息香酸アルキル、ビス(4−ジアルキルアミノフェニル)ケトン、ベンジルおよびベンジル誘導体、ベンゾインおよびベンゾイン誘導体、ベンゾインアルキルエーテル、2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン、チオキサントンおよびチオキサントン誘導体、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノンー1、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルフェニル)−フェニルホスフィンオキサイド等の光重合開始剤が、水素ガスの発生が少なく、良い。紫外線吸収特性の異なる2種以上の光重合性開始剤を組み合わせて使用すると有効である。1次被覆材料と2次被覆材料のように、重ねて、下層部を硬化させようとする場合、それぞれの材料が含む光重合開始剤(C)の吸収波長を変えることが有効である。
本発明のマレイミド誘導体(A)を含有する活性エネルギー線硬化性樹脂組成物に、添加剤(D)を加えても良い。
【0132】
添加剤(D)としては、不飽和2重結合をもたない飽和化合物(D−1)、顔料と染料(D−2)、酸化防止剤(D−3)、紫外線吸収剤(D−4)、光安定剤(D−5)、可塑剤(D−6)、非反応性化合物(D−7)、連鎖移動剤(D−8)、熱重合開始剤(D−9)、嫌気重合開始剤(D−10)、重合禁止剤(D−11)、無機充填剤と有機充填剤(D−12)、カップリング剤(D−13)等の密着向上剤、熱安定剤、防菌・防カビ剤、難燃剤(D−14)、艶消し剤、消泡剤、レベリング剤、湿潤・分散剤、沈降防止剤、増粘剤・タレ防止剤、色分かれ防止剤、乳化剤、スリップ・スリキズ防止剤、皮張り防止剤、乾燥剤、防汚剤、帯電防止剤、導電剤(静電助剤)等を添加しても良い。更に塗料やコーティング剤等の用途では、必要に応じて有機溶剤や水を加えて粘度を調整することもできるが、この場合活性エネルギー線による硬化の前に、有機溶剤や水を除去することが好ましい。
【0133】
不飽和2重結合をもたない飽和化合物(D−1)としては、ラジカル反応性の低いあるいはない液状もしくは固体状のオリゴマーや樹脂を示し、例えば、液状ポリブタジエン、液状ポリブタジエン誘導体、液状クロロプレン、液状ポリペンタジエン、ジシクロペンタジエン誘導体、飽和ポリエステルオリゴマー、ポリエーテルオリゴマー、液状ポリアミド、ポリイソシアネートオリゴマー、キシレン樹脂、ケトン樹脂、石油樹脂、フッ素系オリゴマー/樹脂、シリコン系オリゴマー/樹脂、ポリサルファイド系オリゴマー/樹脂、ニトロセルロース、ベンジルセルロース、アセチルセルロース、アセチルブチルセルロースなどのセルロース誘導体、塩化ビニル・酢酸ビニル共重合樹脂、その他の塩化ビニル共重合樹脂、塩化ビニリデンあるいはその共重合樹脂、ラックあるいはコパール樹脂、脂肪酸変性ウレタン樹脂、漆、油脂変性フェノール樹脂等酸化重合樹脂系樹脂、アルキッド樹脂、アミノ・アルキッド樹脂、エポキシ樹脂・脂肪酸エステル、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、アクリル樹脂・ポリウレタン、ビニル樹脂などがある。これら非反応性のオリゴマーや樹脂は、ハロゲン、エポキシ基、アミノ基、水酸基、チオール基、アミド基、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などの官能基を有していてもよい。
【0134】
顔料と染料(D−2)としては、溶解性に優れるため、油解性染料が適しているが、どのような顔料、染料でもかまわない。例示すると、カーボンブラック、チタンホワイト、ミロリブルー、ウルトラマリンブルー等の無機顔料、真ちゅう粉、銅粉、アルミニウム粉等の金属粉顔料、モノアゾイエロー、ジスアゾイエロー、イソインドリノンイエロー、縮合アゾイエロー、イソインドリノンオレンジ、ベンズイミダゾロンオレンジ、ジスアゾオレンジ、アゾレーキレッド、縮合アゾレッド、キナクリドンレッド、ジオキサジンバイオレット、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、等の有機顔料、白艶華、シリカ、タルク、アルミナホワイト、沈降性硫酸バリウム等の体質顔料がある。添加量は使用目的で異なるが、一般に、0.1〜30%の範囲で使用する。
【0135】
酸化防止剤(D−3)としては、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール、ブチル化ヒドロキシアニソール、プロピオン酸ステアリル−β−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)、n−オクタデシル−3−(4−ハイドロキシ−3´−ジ−t−ブチルフェニル)ピロピオネート、ジステアリル(4−ハイドロキシ−3−メチル−5−t−ブチル)ベンジルマロネート、2,4,6−トリ−t−ブチルフェノール、2,2’−メチレン−ビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−チオビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェノール)、N N −ビス−3−(3´,5´)−ジ−t−ブチル−4−ハイドロキシフェニル)プロピオニルヘキサメチレンジアミン、1,6ヘキサンジオールビス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ハイドロキシフェニル)プロピオネート〕、トリエチレングリコール−ビス−〔3−(3−t−ブチル−5−メチル−4−ハイドロキシフェニル)プロピオネート〕、2,2−チオ−ジエチレン−ビス−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ハイドロキシフェニル)プロピオネート〕、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−〔β−(3−t−ブチル−4−ハイドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニロキシ エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,5〕ウンデカン、2,2´−エチリデン−ビスー(2,4−ジ−t−ブチルフェノール)、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシー5ーt−ブチルフェニル)ブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、テトラキス[メチレン−3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオナート]メタン、1,1,3−トリス−(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニルブタン、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス−(3,5−ジ−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)イソシアヌレート、トリス〔2−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ハイドロキシハイドロ−シンナモイロキシル)エチル〕イソシアヌレート、トリス−(4−t−ブチル−2,6−ジ−メチル−3−ハイドロキシベンジル)イソシアヌレート、テトラキス−〔メチレン−3−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ハイドロキシ−フェニル)プロピオネート〕−メタン等のフェノール系酸化防止剤、ジラウリルチオジプロピオナート、ジミリスチルチオジプロピオナート、ジステアリルチオジプロピオナート等の硫黄系酸化防止剤、亜リン酸トリフェニル、亜リン酸ジフェニルイシデシル、亜リン酸トリス(ノニルフェニル)、亜リン酸4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブチルフェニル−ジトリデシル)、亜リン酸環状ネオペンタンテトライルビス(オクタデシル)等のリン系酸化防止剤等がある。フェノール系酸化防止剤が、特に有効である。
【0136】
酸化防止剤(D−3)の配合量は、前記(A)+(B)成分100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部。
【0137】
紫外線吸収剤(D−4)としては、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクタデシロキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−4’−クロロベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルフォベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−2’−カルボキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−クロロベンゾフェノン等のベンゾフェノン系紫外線吸収剤、2(2’−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’−t−ブチル−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−4’−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−t−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジブチルフェニル)−6−クロロベンゾトリアゾール等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、フェニルサリチル酸エステル、パラ−t−ブチルフェニルサリチル酸エステル、パラ−オクチルフェニルサリチル酸エステル等のフェニルサリチル酸エステル系紫外線吸収剤、エチル−2−シアノ−3,3−ジフェニルアクリレート、メチル−2−カルボメトキシ−3−(パラメトキシ)−アクリレート等のシアノアクリレート系紫外線吸収剤、ニッケル−[2,2’−チオビス−(4−t−オクチル)−フェノレート]−n−ブチルアミン、ニッケルジブチルジチオカーバメート、コバルトジシクロヘキシルジチオホスフェート等の金属錯塩系紫外線吸収剤、レゾルシノールーモノベンゾエート、2’−エチル−ヘキシル−2−シアン、3−フェニルシンナメート等のその他の紫外線吸収剤等がある。特に、ベンゾトリアゾール系が好ましい。紫外線吸収剤(D−4)の添加量は、前記(A)+(B)成分100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部。
【0138】
光安定化剤(D−5)としては、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)セパケート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セパケート、2−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゼル)−2−n−ブチルマロン酸ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシルエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重緒合物、ポリ〔16−(1,1,3,3−テトラメチルブチル)イミノ−1.3.5−トリアジン−2,4−ジイル]、〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕〕、1−〔2−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ)エチル〕−4−〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ〕−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、(ミックスド1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/トリデシル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、ミックスド〔1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル/β,β,β−テトラメチル−3,9−〔2,4,8,10−テトラオキサスピロ(5,5)ウンデカシ〕ジエチル〕ジエチル1−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレート等のヒンダードアミン系光安定剤がある。ヒンダードアミン系光安定剤は、1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。光安定化剤(D−5)の配合量は、前記(A)+(B)成分100重量部に対して、0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜8重量部。
【0139】
光ファイバー被覆用樹脂組成物には、ヒンダードアミン系光安定剤(D−5)と酸化防止剤(D−3)を加えることが好ましい。特に、ポリエーテル骨格を有する(A)または(B)を使用する場合、ヒンダードアミン系光安定剤(D−5)と酸化防止剤(D−3)を併用することにより、良好な耐熱性、耐光性を有し、水素発生の少ない組成物を得ることができる。ヒンダードアミン光安定剤(D−5)としてはビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケート、ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)セバケート、テトラ(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸エステル等が挙げられる。ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)セバケートが好ましい。酸化防止剤(D−3)としては、テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタン、n-オクチル-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、4,4'-チオビス(3-メチル-6-t-ブチルフェノール)等のヒンダードフェノール酸化防止剤、ジトリデシル-3,3'-チオジプロピオネート、ジラウリル-3,3'-チオジプロピオネート、ビス[2-メチル-4-{3-n-アルキル(C12またはC14)チオプロピオニルオキシ}-5-t-ブチルフェニル]スルフィド等の硫黄系酸化防止剤を挙げることができる。テトラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]メタンが好ましい。ヒンダードアミン系光安定剤(D−5)、酸化防止剤(D−3)の添加量は、各々、0.1〜2重量%の範囲が好ましい。
【0140】
可塑剤(D−6)としては、アジピン酸ジ−(2−エチルヘキシル)、アジピン酸ジイソデシル等のアジピン酸系化合物、、アゼライン酸ジー(2−エチルヘキシル)等のアゼライン酸系化合物、フタル酸ジエチル、フタル酸ジブチル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジ−(2−エチルヘキシル)、フタル酸ジ−n−オクチル、フタル酸ジ−n−ヘプチル、フタル酸ジイソデシル、ブチルフタリルブチルグリコレート等のフタル酸系化合物、ジオクチルセバケート等のセバシン酸系化合物、トリメリット酸トリス−(2−エチルヘキシル)等のトリメリット酸系化合物、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル等のリン酸系化合物、エポキシ化大豆油、中分子量ポリエステル、塩素化パラフィン等がある。
非反応性化合物(D−7)としては、n−ドコサン、2,6,10,14−テトラメチルペンタデカン、エイコサン、α−ファルネセン、スクアラン、スクアレン、n−ドデシルシクロヘキサン、ステアリルシクロヘキサン、n−ドデシルベンゼン、o−ターフェニルおよびm−ターフェニル等がある。
【0141】
連鎖移動剤(D−8)としては、ドデシルメルカプタン、エチルメルカプトアセテート、ブタンジオールジチオプロピオネート、ペンタエリスリトールテトラキス(β−チオプロピオネート)、トリエチレングリコールジメルカプタン等がある。連鎖移動剤(D−8)の配合量は、前記(A)+(B)成分100重量部に対して、0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜5重量部。
【0142】
熱重合開始剤(D−9)としては、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4’−ジ(t−ブチルパーオキシ)バレレート、ジクミルパーオキシド等の過酸化物類、、7−アゾビスイソブチルニトリル等のアゾ化合物類、テトラメチルチウラムジスルフィド等がある。
【0143】
熱重合開始剤(D−9)の配合量は、前記(A)+(B)成分100重量部に対して、0.001〜10重量部、好ましくは、0.01〜5重量部。
【0144】
嫌気重合開始剤(D−10)として、クメンハイドロパーオキサイド、t−ブチルハイドロパーオキサイド等がある。嫌気重合の重合促進剤としては、ジベンゼンスルホンアミド、3級アミン、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン等がある。嫌気重合開始剤(D−10)の使用量は、樹脂組成物(A)+(B)中、0.05〜5重量%。特に好ましくは、0.1〜3重量%。嫌気重合の重合促進剤の使用量は、樹脂組成物(A)+(B)中、0.1〜10重量%。特に好ましくは、0.5〜5重量%。
【0145】
重合禁止剤(D−11)としては、キノン類、ニトロソ類、イオウ化合物等がある。例えば、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、p−ベンゾキノン、2,5−ジ−tert−ブチル−p−ベンゾキノン、ニトロソベンゼン、tert−ブチルハイドロキノン、ピロガロール、フェノチアジン等がある。
重合禁止剤(D−11)の配合量は、前記(A)+(B)成分100重量部に対して、0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜5重量部。
【0146】
無機充填剤と有機充填剤(D−12)は、一般的に強度、クッション性、滑り性等の機械的特性の向上のために用いる。無機充填剤としては、二酸化珪素、酸化珪素、炭酸カルシウム、珪酸カルシウム、炭酸マグネシウム、酸化マグネシウム、タルク、カオリンクレー、焼成クレー、酸化亜鉛、硫酸亜鉛、水酸化アルミニウム、酸化アルミニウム、ガラス、雲母、硫酸バリウム、アルミナホワイト、ゼオライト、シリカバルーン、ガラスバルーン、ガラス繊維などがある。無機充填剤に、シランカップリング剤、チタネート系カップリング剤、アルミニウム系カップリング剤およびジルコネート系カップリング剤等を添加、反応させる等の方法により、ハロゲン基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、チオール基、アミド基、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基等の官能基を持たせてもかまわない。有機充填剤としては、ベンゾグアナミン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン・メラミン樹脂、尿素樹脂、シリコーン樹脂、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、ポリオレフィン樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体、ポリスチレン、架橋ポリスチレン、ポリジビニルベンゼン、スチレン・ジビニルベンゼン共重合体、アクリル共重合体、架橋アクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、塩化ビニリデン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン12、ナイロン11、ナイロン6/66、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等がある。有機充填剤は、ハロゲン基、エポキシ基、アミノ基、水酸基、チオール基、アミド基、カルボキシル基、リン酸基、スルホン酸基などの官能基を有していてもかまわない。
【0147】
カップリング剤(D−13)としては、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−β−(N−ビニルベンジルアミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルシラザンなどのアミノ基を有するシランカップリング剤、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシランなどのエポキシ基を有するシランカップリング剤、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどのメルカプト基を有するシランカップリング剤、およびγ−クロロプロピルトリメトキシシランなどのハロゲン基を有するシランカップリング剤等のシランカップリング剤、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルジアクリルイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルトリドデシルベンゼンスルホニルチタネート、イソプロピルトリクミルフェニルチタネート等のチタネート系カップリング剤;アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等のアルミニウム系カップリング剤;アセチルアセトン・ジルコニウム錯体等のジルコニウム系カップリング剤などが挙げられる。シランカップリング剤(D−13)の配合量は、前記(A)+(B)成分100重量部に対して、0.001〜5重量部、好ましくは0.01〜5重量部。
【0148】
光ファイバー被覆用樹脂組成物には、シランカップリング剤(D−13)としては、γ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ-メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ-メタアクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ-アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等を加えると、ガラスとの密着の安定性を向上させることができる。
【0149】
難燃剤(D−14)としては、リン酸トリクレジル、リン酸クレジルフェニル、リン酸オクチルジフェニル等のリン酸エステル類、リン酸トリス(クロロエチル)、リン酸トリス(2,3−ジクロロプロピル)、リン酸トリス(2,3−ジブロモプロピル)、リン酸2,3−ジブロモプロピル−2,3−クロロプロピル等のハロゲン化リン酸エステル類、塩素化パラフィン、ペルクロロペンタシクロデカン、ヘキサブロモシクロドデカン、ヘキサブロモベンゼン、テトラブロモビスフェノールA誘導体、デカブロモビスフェニルエーテル等の低分子量ハロゲン化物類、塩素化ポリエチレン、臭素化ポリカーボネート、臭素化エポキシ、臭素化ポリスチレン、臭素化ポリベンジルアクリレート、臭素化ポリフェニレンオキサイド等の高分子量ハロゲン化物類、臭素化エポキシ、臭素化フェノール、臭素化フェニル(メタ)アクリレート、臭素化スチレン、テトラブロモ無水フタル酸、臭素化フタル酸ジアリル、クロロエンド酸等の反応型ハロゲン化物類、含リンポリオール、含リンポリオールのポリウレタン、3酸化アンチモン、アンチモン酸ナトリウム、酸化スズ、メタホウ酸バリウム、赤リン、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の無機物類がある。
【0150】
消泡剤、レベリング剤、スリップ・スリキズ防止剤等の目的で、シリコーンオイル、変性シリコーン等のシリコーン化合物(D−15)を添加しても良い。
【0151】
変成シリコーンとしては、ジメチルポリシロキサン(シリコーン)の末端およびまたは側鎖にメチル基以外の有機基を導入したもので、導入される有機基としては、アミノ基、水酸基、カルボキシル基、(メタ)アクリル基、アルコキシ(メタ)アクリル基、グリシジル基、メルカプト基、ポリエーテル基、フェニル基、アルキル基、高級脂肪酸エステル基、アルコキシ基、フッ素置換アルキル基、フッ素置換アルコキシ基およびアミノ基、水酸基等がある。なかでも長鎖のポリエーテル基、アルキル基、高級脂肪酸エステル基、アルコキシ基、フッ素置換アルキル基、フッ素置換アルコキシ基が、(A)+(B)成分と相溶性がよく、優れた表面性がえられるので好ましい。特に、グリシジル基、(メタ)アクリル基、水酸基、エーテル基、エステル基、高級脂肪酸エステル基、エチレンオキシドとプロピレンオキシドの共重合体、ウレタン結合基等を含む変成シリコーンを用いることが好ましい。
【0152】
消泡剤、レベリング剤、スリップ・スリキズ防止剤等の目的で、シリコーン化合物以外に、アクリル系共重合体、フッ素界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤等を用いて良い。例示すると、ディスパロン#1700系表面調整剤(楠本化成(株))、ペレノール系アクリル共重合物(ヘンケル白水(株))、メガファックフッ素系界面活性剤(大日本インキ化学工業(株))、ダイノール604アセチレングリコール系界面活性剤(エアープロダクツジャパン(株))等がある。ここに例示の化合物に限定されない。
【0153】
また必要に応じて用いる溶剤としては、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類の酢酸エチル、エチルセロソルブ、メチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のエステル類、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類等が挙げられる。これら溶剤は1種を単独で使用しても良く、2種以上を混合して使用しても良い。
【0154】
本発明の活性エネルギー線硬化型樹脂組成物を得るには、上記した(A)、(B)、(C)及び(D)の各成分を混合すればよく、混合の順序や方法は特に限定されない。光重合開始剤(C)、非反応性オリゴマー、顔料と染料、無機充填剤、有機充填剤、重合禁止剤、消泡剤、レベリング剤、可塑剤、カップリング等の密着向上剤等の添加剤(D)は、それぞれ単独で、(A)に添加しても良いが、(B)、(B)の一部、(A)の一部、(A)の一部+(B)、(A)の一部+(B)の一部に、別工程で、加温または撹拌等の操作で溶解、または、撹拌またはロール分散等の操作で分散後、残り成分に加えて良い。
【0155】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、基材に塗布し、活性エネルギー線を照射し、硬化させ、基材から硬化物を剥離し、または、基材に付着したまま、使用に供する。活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を、基材を用いず、賦型状態にし、活性エネルギー線を照射し、硬化物を作成しても良い。
【0156】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、短時間であれば、180℃に加温して、塗布または賦型して良い、長時間安定に加温するためには、80℃以本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度は、23℃、0.05〜1,000Pa・sであれば、加温温度および塗工方法、賦型方法を組み合わせ、使用できる。好ましくは、0.1〜500Pa・s。光ファイバー被覆用樹脂組成物は、コーティングカップを用いる方法では、1〜15Pa・sが好ましいが、塗工法に応じ、調整しても構わない。
【0157】
硬化すべき膜の厚みは、単分子膜厚み〜10cm。膜が厚い場合は、深部まで、活性エネルギー線が到達するように、エネルギー線の種類、及びエネルギー線をを吸収し、ラジカル種を発生させる化合物の選択が重要である。活性エネルギー線による重合と、熱重合による硬化又は/及び嫌気重合による硬化とを併用すれば、エネルギー線の届かないところの硬化も可能である。
【0158】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、(1)アルミニウム、鉄、銅等の金属や、塩化ビニル、アクリル、ポリカーボネート、PET、ABS、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等のプラスチックや、ガラス等のセラミックス、木材、紙、印刷紙、繊維等の各種材料のコーティング材や表面処理剤、(2)バインダー、(3)プラスチック材料、(4)FRP等の成形材料、(5)積層板、(6)接着剤及び(7)粘着剤等の用途に有用である。
【0159】
特に、硬化速度が速く、且つ水素ガスの発生が少なく、光ファイバー用被覆材料として、好適である。
【0160】
【実施例】
以下、合成例、実施例及び比較例を用いて本発明を更に詳細に説明するが、本発明は、これらの実施例の範囲に限定されるものではない。
【0161】
(合成例1):マレイミドカプロン酸の合成
滴下ロート、冷却管及び攪拌機を備えた容量1Lの3つ口フラスコに、6−アミノカプロン酸65.5g及び酢酸400mlを仕込み、室温にて攪拌しながら、無水マレイン酸49.0g及び酢酸300mlからなる溶液を滴下ロートから2時間かけて滴下した。滴下終了後、更に1時間攪拌を続けた後、反応を終了させた。生じた沈殿をろ取し、メタノールから再結晶させてN−カプロン酸マレアミン酸111gを得た。次に、ディーンスターク型分留器及び攪拌機を備えた容量1Lの3つ口フラスコに、N−カプロン酸マレアミン酸45.8g、トリエチルアミン40.4g及びトルエン500mlを仕込み、生成する水を除去しながら1時間、還流温度で反応を続けた。反応混合物からトルエンを留去して得た残留物に、0.1N塩酸を加えてpH2に調整した後、酢酸エチル100mlで3回抽出した。有機相を分離し、硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、酢酸エチルを減圧留去して得た粗生成物を水から再結晶させてマレイミドカプロン酸の淡黄色結晶19gを得た。
【0162】
(合成例2):マレイミド酢酸の合成法
合成例1において、6−アミノカプロン酸65.5gの代わりに、グリシン37.5gを用いた以外は、同様に行い、得られた粗生成物をメタノールから再結晶させて精製し、マレイミド酢酸36gを得た。
【0163】
(合成例3):2−マレイミド−2−メチル酢酸
合成例1において、6−アミノカプロン酸65.5gの代わりに、アラニン44.5gを用いた以外は、同様に行い、得られた粗生成物をメタノールから再結晶させて精製し、2−マレイミド−2メチル酢酸48gを得た。
【0164】
(合成例4):N−ヒドロキシメチルマレイミドの合成
冷却管及び攪拌子を備えた容量100mlのナス型フラスコに、36%ホルムアルデヒド水溶液33.3g及びマレイミド19.4gを仕込み、100℃で1時間還流した。反応終了後、反応混合物を約25mlに濃縮することによって生成した沈殿物をろ別した。沈殿物を約120mlの2−プロパノールから再結晶させてN−ヒドロキシメチルマレイミドの白色結晶14.2gを得た。
【0165】
(合成例5):N−ヒドロキシエチルマレイミドの合成
無水マレイン酸49g、エタノールアミン30.5gをそれぞれ150mlのアセトンに溶解し、滴下ロート、冷却管及び攪拌機を備えた容量1Lの3つ口フラスコに2つの滴下ロートから等量づつ滴下し、氷冷下に攪拌した。滴下は5時間かけ、ついで2時間攪拌した。反応終了後、アセトンを減圧留去し、残留物を酢酸エチルで再結晶してヒドロキシエチルマレアミド酸48gを得た。
【0166】
次に、冷却管及び攪拌機を備えた容量1Lの3つ口フラスコに、ヒドロキシエチルマレアミド酸31.6g、無水酢酸204g、酢酸ナトリウム10gを加え、60℃で5時間攪拌した。反応終了後、酢酸及び無水酢酸を減圧留去し、残査をクロロホルムで抽出した。抽出液を濃縮して析出した結晶を濾集した。
【0167】
さらに、冷却管及び攪拌機を備えた容量1Lの3つ口フラスコに、上記の結晶18.3g、メタノール250ml、p−トルエンスルホン酸・1水和物を加え、8時間還流した。反応終了後、メタノールを減圧留去し、残査を希アルカリアルコールで洗浄した。乾燥後、トルエンで再結晶してN−ヒドロキシエチルマレイミドの白色結晶18.3gを得た。
【0168】
(合成例6)
ディーンスターク型分留器を備えた容量200mlのナス型フラスコに、数平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール20g、合成例1で得たマレイミドカプロン酸9.8g、p−トルエンスルホン酸1.2g、2,6−tert−ブチル−p−クレゾール0.06g及びトルエン15mlを仕込み、240トル(torr)、80℃の条件で生成する水を除去しながら4時間攪拌しながら反応を続けた。反応混合物をトルエン200mlに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム100mlで3回、飽和食塩水100mlで1回洗浄した。有機相を濃縮して式(4)
【0169】
【化8】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
で表わされるマレイミド誘導体ES1の淡黄色液体18gを得た。
【0170】
(合成例7)
合成例6において、数平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール20gに代えて、数平均分子量1,000のポリメチルペンタンジオールアジペート(株式会社クラレ製の「クラポールP−1010」、GPCによるポリスチレン換算値:数平均分子量2,700、重量平均分子量4,700)20gを用いた以外は、合成例6と同様にして、式(5)
【0171】
【化9】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
で表わされるマレイミド誘導体ES2の淡黄色液体17gを得た。
【0172】
(合成例8)
冷却管及び攪拌機を備えた容量100mlの3つ口フラスコに、ビスフェノールAエピクロルヒドリン付加物(大日本インキ化学工業株式会社製の「エピクロン840S、GPCによるポリスチレン換算値:数平均分子量465、重量平均分子量510)23.8g、2,6−tert−ブチルp−クレゾール0.10g及び2−メチルイミダゾール0.02gを仕込み、窒素気流下90℃にて攪拌しながら、合成例1で得たマレイミドカプロン酸29.5gを3時間かけて添加した。4時間後、酸価がほぼ0になった時点で反応を終了し、式(6)
【0173】
【化10】
Figure 0004113978
で表わされるマレイミド誘導体ES3の淡黄色液体50gを得た。
【0174】
(合成例9)
合成例6において、数平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール20gに代えて、ペンタエリスリトールのテトラ(エチレンオキシド)変性物(日本乳化剤株式会社製の「PNT−40」、GPCによるポリスチレン換算値:数平均分子量490、重量平均分子量530)3.1gを用いた以外は、合成例7と同様にして、式(7)
【0175】
【化11】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
で表わされるマレイミド誘導体ES4の淡黄色液体9.5gを得た。
【0176】
(合成例10)
合成例6において、マレイミドカプロン酸9.8gに代えて、合成例3で得た2−マレイミド−2−メチル酢酸7.0gを用い、数平均分子量1,000のポリテトラメチレングリコール20gに代えて、数平均分子量650のポリテトラメチレングリコール(保土谷化学株式会社製の「PTG650SN」、GPCによるポリスチレン換算値:数平均分子量1,200、重量平均分子量1,600)13gを用いた以外は、合成例6と同様にして、式(8)
【0177】
【化12】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
で表わされるマレイミド誘導体ES5の淡黄色液体19gを得た。
(合成例11)
ディーンスターク型分留器を備えた容量200mlのナス型フラスコに、テトラヒドロフルフリルアルコール(関東化学株式会社製)7.1g、マレイミド酢酸14.8g、p−トルエンスルホン酸0.8g、2,6−tert−ブチル−p−クレゾール0.04g及びトルエン15mlを仕込み、240トル(torr)、80℃の条件で生成する水を除去しながら4時間攪拌しながら反応を続けた。反応混合物をトルエン200mlに溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム100mlで3回、飽和食塩水100mlで1回洗浄した。有機相を濃縮して式(9)
【0178】
【化13】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
で表わされる2−マレイミド酢酸テトラヒドロフルフリルエステル(ES6)を得た。
【0179】
(合成例12)
滴下ロート、冷却管及び攪拌機を備えた容量300mlの4つ口フラスコに、イソホロンジイソシアネート(IPDIと略す)8.9g、ジブチルチンジラウレート0.03g、2,6−tert−ブチル−p−クレゾール0.06g及びメチルエチルケトン10mlを仕込み、窒素気流下60℃にて攪拌しながら、重量平均分子量1,000のテトラメチレングリコール(保土谷化学株式会社製の「PTGL1000」、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(以下、GPCと略記する)によるポリスチレン換算値:数平均分子量2,100、重量平均分子量5,000)20gを滴下ロートから1時間かけて滴下した。NCO%が理論値(5.40%)に達した後、窒素気流下、同温度にてN−ヒドロキシメチルマレイミド(HMMIと略す)5.1gを1時間かけて加え、3時間後、IRでイソシアネート由来の2,250cm-1の吸収がなくなったことを確認した上で、反応を終了した。反応混合物を濃縮して式(10)
【0180】
【化14】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
で表わされるマレイミド誘導体UR1の淡黄色液体28gを得た。
【0181】
(合成例13)
攪拌翼のついたフラスコに、2,4−トリレンジイソシアネート(TDIと略す)28.7g(165mmol)を仕込み、攪拌を行いながらポリプロピレン−テトラメチレングリコール(数平均分子量4000、PPTG−4000と略す)444g(110mmol)を仕込んで発熱に注意しながら60℃まで昇温した。この温度で反応を4時間行い、NCO%を測定したところ0.98%であった。ついで、N−ヒドロキシエチルマレイミド(HEMIと略す)15.5g(110mmol)を仕込んで、この温度でさらに4時間反応を行った。赤外吸収スペクトルでNCOの吸収が消失したことを確認して取り出し、PPTG−4000/TDI/HEMI=2/3/2であるマレイミド誘導体UR2の淡黄色液体488gを得た。
【0182】
(合成例14)
合成例13において、重量平均分子量1,000のテトラメチレングリコール8.9gに代えて、重量平均分子量1,000ポリメチルペンタンジオールアジペート(株式会社クラレ製の「クラポールP−1010」、GPCによるポリスチレン換算値:数平均分子量2,700、重量平均分子量4,700)20gをを用いた以外は、合成例12と同様にして、「クラポールP−1010」/IPDI/HMMI)=1/2/2であるマレイミド誘導体UR3の淡黄色液体25gを得た。
【0183】
(合成例15)
合成例13において、N−ヒドロキシメチルマレイミド5.1gに代えて、β−ヒドロキシエチルアクリレート(HEAと略す)8.9gを用いた以外は、合成例12と同様にして、PPTG−4000/TDI/HEA=2/3/2であるウレタンアクリレートUA1の淡黄色液体492gを得た。
【0184】
(合成例16)
合成例12において、β−ヒドロキシエチルアクリレート8.9gを用いた以外は、合成例12と同様にして、「PTGL1000」/IPDI/HEA=1/2/2であるウレタンアクリレートUA2の淡黄色液体25gを得た。
【0185】
(実施例1)
合成例12で合成したマレイミド誘導体UR1 40重量部に、ノニルフェノールEO1モル変性アクリレート(東亞合成(株)製の「アロニックスM111」、NPAと略す)50重量部、N−ビニルピロリドン(NVPと略す)10重量部、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド(ビーエスエフジャパン(株)製「ルシリンTPO」、TPOと略す)0.1重量部を加え、分散撹拌機で均一に混合し、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物を作成した。
【0186】
(実施例2)
合成例12で合成したウレタンアクリレートUA2 60重量部に、ビスフェノールAEO4モル変性ジアクリレート(東亞合成(株)製の「アロニックスM210」、BPAと略す)20重量部、イソボルニルアクリレート(大阪有機化学(株)製「IBXA」、IBAと略す)10重量部、N−ビニルカプロラクタム(NVCと略す)10重量部、1−ヒドロキシ−シクロヘキシルーフェニルケトン(チバガイギースペシャリティ(株)製「イルガキュアー184)、HCPKと略す)0.5重量部を加え、分散撹拌機で均一に混合し、組成物を作成した。
【0187】
(実施例3〜6)
実施例1と同様にして、組成物を作成した。
(比較例1)
合成例15で合成したウレタンアクリレートUA1:40重量部に、NPA:50重量部、NVP:10重量部、TPO:0.1重量部を加え、分散撹拌機で均一に混合し、組成物を作成した。
(比較例2)
比較例1と同様にして、組成物を作成した。
(実施例1〜6)(比較例1〜2)の配合組成を、表1にまとめる。
【0188】
【表1】
Figure 0004113978
Figure 0004113978
【0189】
Bは、マレイミド基と共重合性を有する化合物を示す。
NPA:ホモポリマーのガラス転移温度が17℃。単官能性化合物(B−8)成分に該当する。
BPA:多官能性化合物(B−9)成分に該当する。
NVP:ホモポリマーのガラス転移温度が175℃。単官能性化合物(B−10)成分に該当する。
NVC:ホモポリマーのガラス転移温度が135℃。単官能性化合物(B−10)成分に該当する。
IBX:ホモポリマーのガラス転移温度が94℃。単官能性化合物(B−10)成分に該当する。
【0190】
次に、以下に述べる方法により、活性エネルギー線硬化性樹脂組成物の粘度、硬化性、ゲル分率、硬化塗膜の引張弾性率、引張破断伸率、水素発生量を測定した。
1.粘度:B型粘度計を用いて、25℃の粘度を測定した。
2.硬化性:
実施例及び比較例の光ファイバー被覆用樹脂組成物を、ガラス板上に、200μmの厚みになるように、平滑に塗布した後、120W/cmのメタルハライドランプを用い、窒素雰囲気下で、0.05J/cm2と0.5J/cm2の照射量をあて、硬化塗膜を作成する。ガラス板から剥離した硬化塗膜の引張弾性率を測定し、下式により、硬化度を求める。
【0191】
0.05J/cm2で硬化した塗膜の引張弾性率
Figure 0004113978
0.5J/cm2で硬化した塗膜の引張弾性率
3.ゲル分率
実施例及び比較例の光ファイバー被覆用樹脂組成物を、ガラス板上に、200μmの厚みになるように、平滑に塗布した後、120W/cmのメタルハライドランプを用い、窒素雰囲気下で、0.05J/cm2の照射量をあて、硬化塗膜を作成する。ガラス板から剥離した硬化塗膜(重量;W1 )を、メチルエチルケトン中で、80℃、3時間還流した後、100℃で1時間乾燥後に秤量(重量;W2 )し、下式により、ゲル分率を求める。
【0192】
ゲル分率(%)=(W1−W2)/W1×00
【0193】
4.硬化塗膜の引張弾性率
実施例及び比較例の光ファイバー被覆用樹脂組成物を、ガラス板上に、200μmの厚みになるように、平滑に塗布した後、120W/cmのメタルハライドランプを用い、窒素雰囲気下で、0.05J/cm2の照射量をあて、硬化塗膜を作成する。ガラス板から剥離した硬化塗膜の引張弾性率を、23℃50%RHの条件下で、JIS-K7113に準拠して、引張速度1mm/min、標線間25mmにおける2.5%割線弾性率を測定した。
5.硬化塗膜の引張破断伸率、
硬化塗膜の引張弾性率と同様にして、ガラス板から剥離した硬化塗膜を作成し、23℃50%RHの条件下で、JIS-K7113に準拠して、引張速度50mm/min、標線間25mmにおける引張破断伸率を測定する。
【0194】
6.水素発生量
実施例及び比較例の光ファイバー被覆用樹脂組成物を、ガラス板上に、200μmの厚みになるように、平滑に塗布した後、120W/cmのメタルハライドランプを用い、窒素雰囲気下で、0.05J/cm2の照射量をあて、硬化塗膜を作成する。
ガラス板から剥離した硬化塗膜を、ヘッドスペースボトル内に、1g精秤し、密閉した後、100℃、7日間放置し、ヘッドスペースボトル内の気体を、シリンジでサンプリングし、この気体に含まれる水素ガス量を、ガスクロマトグラフ法により、定量する。
(実施例1〜6)(比較例1〜2)の樹脂組成物の測定結果を、表2にまとめる。
【0195】
【表2】
Figure 0004113978
【0196】
粘度の単位:Poise
硬化度:%
ゲル分率:%
引張弾性率:kg/mm2
引張破断伸率:%
水素発生量:μl/g
【0197】
【発明の効果】
本発明の活性エネルギー線硬化性樹脂組成物は、硬化性が優れる特徴を持ち、組成物を硬化して得られる硬化物からの水素発生量が少なく、光ファイバー被覆用樹脂組成物として用いると優れた性能を発揮する。本発明の光ファイバー被覆用樹脂組成物を使用することにより、信頼性に優れる光ファイバー心線、着色心線、ユニットまたはオーバーコート心線を高速で製造できるようになる。

Claims (9)

  1. 一般式(1)
    Figure 0004113978
    (1)
    {式中、m及びnは、各々独立した0〜6の整数を表わすが、m+nは1〜6の整数を表わす。R11及びR12は、各々独立して、脂肪族基又は芳香族基からなる炭化水素鎖を表わす。G及びGは各々独立してエーテル結合、エステル結合、ウレタン結合またはカーボネート結合を表わす。Rは、脂肪族基又は芳香族基からなる炭化水素鎖、または脂肪族基又は芳香族基がエーテル結合、エステル結合、ウレタン結合及びカーボネート結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合で結ばれた平均分子量40〜100,000の(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)、(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)、(ポリ)ウレタン連結鎖又は(ポリ)ウレタン残基あるいは(A−3)、(ポリ)カーボネート連結鎖又は(ポリ)カーボネート残基(A−4)を表わす。}で表わされるマレイミド誘導体(A)を含有する光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  2. 11及びR12は、各々独立して、アルキレン基、シクロアルキレン基、アリールアルキレン基及びシクロアルキルアルキレン基からなる群より選ばれる炭化水素鎖であり、G及びGは各々独立して−COO−又は−OCO−で表わされるエステル結合であり、Rが、直鎖アルキレン基、分枝アルキレン基、水酸基を有するアルキレン基、シクロアルキレン基、アリール基及びアリールアルキレン基からなる群より選ばれる少なくとも1つの有機基が、エーテル結合及びエステル結合からなる群より選ばれる少なくとも1つの結合で結ばれた平均分子量100〜100,000の(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)あるいは(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)であるマレイミド誘導体(A)を含有する請求項1記載の光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  3. 及びGは、ウレタン結合であり、Rが、炭素原子数2〜24の直鎖アルキレン基、炭素原子数2〜24の分枝アルキレン基、水酸基を有する炭素原子数2〜24のアルキレン基及び/又はアリール基を含む繰り返し単位からなる平均分子量100〜100,000の(ポリ)エーテル連結鎖又は(ポリ)エーテル残基(A−1)(ポリ)エステル連結鎖又は(ポリ)エステル残基(A−2)、(ポリ)ウレタン連結鎖又は(ポリ)ウレタン残基あるいは(A−3)、(ポリ)カーボネート連結鎖又は(ポリ)カーボネート残基(A−4)、であるマレイミド誘導体(A)を含有する請求項1記載の光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のマレイミド誘導体(A)とマレイミド基と共重合性を有する化合物(B)を含有することを特徴とする光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物。
  5. マレイミド基と共重合性を有する化合物(B)が、アクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物(B−1)、ビニルエーテル基を有する化合物(B−2)及びマレイミド誘導体(A)以外のマレイミド誘導体(B−3)から成る群から選ばれる1種以上の化合物である請求項4記載の光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
  6. 請求項1〜3のいずれかに記載のマレイミド誘導体(A)とマレイミド基と共重合性を有する化合物(B)と光重合開始剤(C)を含有することを特徴とする光フ ァイバー被覆用紫外線硬化性樹脂組成物。
  7. マレイミド基と共重合性を有する化合物(B)がアクリロイル基又はメタクリロイル基を有する化合物(B−1)、ビニルエーテル基を有する化合物(B−2)及びマレイミド誘導体(A)以外のマレイミド誘導体(B−3)から成る群から選ばれる1種以上の化合物である請求項6記載の光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物
  8. 請求項1〜7のいずれかに記載の光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物で被覆された光ファイバー心線
  9. 請求項1〜7のいずれかに記載の光ファイバー被覆用活性エネルギー線硬化性樹脂組成物で被覆された光ファイバーユニット
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