JP4113315B2 - フィルター目詰まり検知装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、室内の空気に含まれる埃や塵をフイルターにて除去して清浄な空気を室内に循環するようにした空気清浄機に関し、特にそのフイルターの交換時期を報知するフイルター目詰まり検知装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、室内の空気を吸い込んで本体内部に着脱可能に取り付けられたフイルターにより空気に含まれている塵挨を除去して空気を浄化した後、この浄化空気を室内に吹き出すようにした空気清浄機がある。
【0003】
例えば、図5に示すように、空気清浄機本体20の側面または前面に吸込口21を形成し、モータ22によって回転するファン23により室内の空気を矢印に示すように吸込口21から吸い込んだ後、この吸込口21に面して着脱可能に取り付けられたフイルター24を通過させて本体20の上面25に形成された吐出口26から室内に吹き出すようにしたものがある。
【0004】
このフィルター24は、使用するにつれて汚れるようになるので適当な時期に交換する必要があるが、そのフィルター24の交換時期を、例えばモータ22の回転数がフイルター24の目詰まりが進むにつれ上昇するようになるとういう特性を利用して、通常運転時のモータ回転数が所定値以上になった時にフイルター24の交換時期とするようにしたものがある。
【0005】
なお、このような空気清浄機では、モータ回転数がフイルター交換を必要とするような回転数となった場合には、フイルター交換ランプを点灯させ、フイルターが交換時期になつたことを表示するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとしている課題】
ところが、従来の空気清浄機において、モータの性能によってはモータを駆動するための電源が同じ大きさでも回転数が異なる場合があり、また、電圧変動、周囲温度の変動、使用電源の周波数の違い、さらには取付けフイルターの性能によっても回転数が異なるようになる場合がある。
【0007】
このように、モータの性能やフイルターの性能、または、電圧や周囲温度の変動などにより異なるようになるモータの回転数が所定以上となった場合でも、フイルターが交換時期となっていると判断されるという問題がある。
【0008】
このために、モータを交流仕様から、回転数を一定に制御できる直流仕様にして、電圧変動、使用電源の周波数の違いによっても回転数が異なる要因をなくしているが、回転数を制御できるモータについては、フイルター交換方法が確立されておらず、マイクロコンピュータにより送風機の運転時間をカウントして交換時期を決定する方法も実施されているが、実使用でのフイルターの挨の付着状況に差がある問題があった。
【0009】
本発明は、これらの問題を鑑み、フイルターの交換時期を正確に判断出来る空気清浄機を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のフィルター目詰まり検知装置においては次のような手段を採用した。
すなわち、モータによって回転するファンにより吸込口から吸い込んだ室内の空気をフィルターを通過させて吐出口から室内に吹き出すようにした空気清浄機において、前記モータの回転数を検知するモータ回転数検知手段と、検知されたモータの回転数と基準回転数とを比較してモータの回転数を一定にする制御手段と、一定時間内に前記制御手段が複数回以上モータの回転数を制御したときにフィルターの交換時期を知らせる報知手段とを設けたものである。
【0011】
モータ回転数検知手段としてはホールICを利用することができる。また、制御手段としてはモータ回転数検知手段で検知したモータの回転数を基準回転数と比較して回転数差を検知する手段と、この検知した回転数差に基づきモータの駆動を制御する手段によって構成される。
【0012】
具体的には、検知した回転数差に基づきモータ駆動回路に信号を発する制御部を組み込んだマイクロコンピュータを利用することができる。また、一定時間内に制御手段が複数回以上モータの回転数を制御したときにフィルターの交換時期を知らせる報知手段は、制御手段が複数回以上モータの回転数を制御したときにこれを検知して信号を発する検知手段と、この検知手段からの信号を受けてフイルター交換時期を表示する表示手段からなるが、検知手段はマイクロコンピュータ内に組み込んでおけばよく、また、表示手段は例えば本体上面において表示ランプを配設しておけばよい。
【0013】
また、温度変化に基づく検知状態のばらつきを抑えるためには、モータの回転数検知手段で検知した回転数をモータの周囲温度に基づいて基準温度における回転数に補正することが望まれる。そこでこの発明においては、上記構成に加えモータの周囲温度を検知する温度検知手段をを設け、モータ回転数検知手段により検知されたモータの回転数を温度検知手段からの温度情報に基づいて基準温度における回転数に補正して基準回転数と比較するようにしたフィルター目詰まり検知装置を提供しており、温度変化による検知状態のばらつきを抑え、信頼性の向上を図っている。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1は本発明の実施の形態に係る空気清浄機の概略断面図で、従来の空気清浄機と同様に、本体1の側面または前面に吸込口2を有し、モータ3によって回転するファン4により吸込口2から室内の空気を吸い込んだ後、この吸込口2に面して着脱可能に取り付けられたフイルター5を通過させて本体1の上面6に形成された吐出口7から室内に吹き出すようにしている。
【0015】
本体1内部には、図2に示す通り、モータ3の回転数を検知するためのホールICなどを利用したモータ回転数検知手段8、並びに空気清浄機の動作を制御する制御部9と、この制御部の指令に基いてモータ3を駆動するモータ駆動回路10が組み込まれたマイクロコンピュータ11が設けられている。
【0016】
また、本体1の上面には、図3に示すような操作部12が設けられており、この操作部12には運転の入/切ボタン13や、[たばこ]・[花粉]・[自動]の運転状態を選択するモード選択スイッチ14、感度切替スイッチ15、運転ランプ16、選択モード表示ランプ17、フィルター交換時期を報知するフイルター交換表示ランプ18などの各種LED表示部が配設されている。
【0017】
また、図1に示す通り、本体1のモータ3の近傍に、モータ3の周囲温度を検知する温度サーミスタ19が配設され、この温度サーミスタ19で検知したモータ3の周囲温度検知信号がマイクロコンピュータ11の制御部9に入力されるようになっている。また、運転の入/切スイッチ13や、[たばこ]・[花粉]・[自動]の運転を選択するモード選択スイッチ14、感度切替スイッチ15が操作されたことを示す信号もスイッチ回路を介して制御部9に入力されるようになっている。
【0018】
運転を開始した後、モータ3の回転数を所定のタイミングでモータ回転数検知手段8で検知して、マイクロコンピュータ11に入力し、選択モードによるモータの基準回転数との回転数差を検知して制御部9で回転数差をモータヘの出力電圧に変換し、モータ駆動回路10を介してモータ3を駆動させ、安定時の出力値より少し低い値でゆっくりと変化させていくことによって、設定された回転数をオーバーシュートせずに所望回転数に到達するように制御している。
【0019】
さらに図4に示すように、モータ3の周囲温度を温度サーミスタ19で検知して、その出力信号をマイクロコンピュータ11に入力し、モータの回転数検知手段8で検知した回転数を、モータ3の周囲温度に基づいて基準温度における回転数に補正して制御部9に入力することにより温度の影響をなくし、制御部9においてモータの回転数差をモータヘの出力電圧に変換するに際に、より正確な変換を可能とし、フイルター目詰まり検知装置としての信頼性の向上を図っている。
【0020】
以下、動作状態を説明する。
運転入/切スィッチ13を[入]にして、モード選択スイッチ14で、[たばこ]・[花粉]・[自動]の中から希望運転モードを選択する。一例として、自動運転にすると、不図示の臭気センサーで検知した空気の汚れ度に応じて、強風、弱風、無風に自動的に切り替えて、室内空気を吸込口2より吸い込み、フイルター5で空気中のたばこの煙の成分や室内の挨や塵などを吸着した後、清浄な空気を本体上面6の吐出口7より室内に放出する。
【0021】
このとき、送風機のモータ3は、選択した運転モードに合わせてモータの回転数を変えて回転する。また、感度切替スイッチ15により本体の設置状況や部屋の環境などにより臭気センサーが汚れ度を感知しすぎないように、臭気センサーの感度を[高/低]に選択する。
【0022】
長期間使用すると、挨や塵がフイルター5に多量に付着して送風機のモータ3の回転数は増加してくるので、その都度、送風機のモータ3の回転数を所定のタイミング(例えば0.5秒)毎に、モータ回転数検知手段8によって検知して、マイクロコンピュータ11に入力し、選択モードによるモータの基準回転数と検知したモータの回転数との回転数差を検知し、制御部9で回転数差をモータヘの出力電圧に変換してモータを駆動させ、設定した回転数に近付けていつてオーバーシュートせずに最後に設定した回転数に到達するように制御している。
【0023】
そして、この基準回転数と検知したモータの回転数との回転数差を検知して制御部9でモータヘの出力電圧に変換する制御作用が、一定時間内に複数回以上発生したら、挨や塵がフィルター5に多量に付着したと判断して、操作部9のフィルター交換表示ランプ18を点滅させて運転を停止し、フィルター5の挨や塵を取り除くように警告するようにしたものである。
【0024】
また、この際、モータ3の周囲温度を温度サーミスタ19で検知して、その出力信号をマイクロコンピュータ11に入力し、モータの回転数検知手段8で検知した回転数を、モータ3の周囲温度によって補正して制御部9に入力しているので、周囲温度に影響されずにより正確な変換を可能としている。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、モータによって回転するファンにより吸込口から吸い込んだ室内の空気をフィルターを通過させて吐出口から室内に吹き出すようにした空気清浄機において、フアン用のモータの回転数を検知する回転数検知手段と、検知されたモータの回転数と基準回転数とを比較してモータの回転数を一定にする制御手段と、その制御手段から発せられるモータの回転数信号が、一定時間内に所定以上発せられた時にフイルターの交換時期を知らせる報知手段とを有するフィルター目詰まり検知装置としたので、マイクロコンピュータにより運転積算時間を計算するよりは、正確にフィルター交換の時期を知らせることができるものである。
【0026】
また、この際、モータの周囲温度を検知して、モータ回転数検知手段により検知されたモータの回転数を温度検知手段からの温度情報に基づいて基準温度における回転数に補正して基準回転数と比較するようにすれば、温度変化の影響の受けずに、より正確な検知を行うことができ、フィルター目詰まり検知装置としての信頼性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る空気清浄機の概略断面図。
【図2】同空気清浄機における制御系の説明図。
【図3】同空気清浄機の操作パネルの上面図。
【図4】同空気清浄機の制御系における温度変化に対応したモータ回転数の補正例を示す。
【図5】従来の空気清浄機の概略断面図である。
【符号の説明】
1…本体
2…吸込口
3…モータ
4…ファン
5…フィルター
6…本体上面
7…吐出口
8…モータ回転数検知手段
9…制御部
10…モータ駆動回路
11…マイクロコンピュータ
12…操作部
13…運転入/切スイッチ
14…モード選択スイッチ
15…感度切替スイッチ
16…運転ランプ
17…選択モード表示ランプ
18…フィルター交換表示ランプ
19…温度サーミスタ
Claims (2)
- モータによって回転するファンにより吸込口から吸い込んだ室内の空気をフィルターを通過させて吐出口から室内に吹き出すようにした空気清浄機において、前記モータの回転数を検知するモータ回転数検知手段と、検知されたモータの回転数と基準回転数とを比較してモータの回転数を一定にする制御手段と、一定時間内に前記制御手段が複数回以上モータの回転数を制御したときにフィルターの交換時期を知らせる報知手段とを有するフィルター目詰まり検知装置。
- モータの周囲温度を検知する温度検知手段を有し、モータ回転数検知手段により検知されたモータの回転数を温度検知手段からの温度情報に基づいて基準温度における回転数に補正して基準回転数と比較するようにした請求項1記載のフィルター目詰まり検知装置。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP33856699A JP4113315B2 (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | フィルター目詰まり検知装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP33856699A JP4113315B2 (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | フィルター目詰まり検知装置 |
Publications (2)
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP33856699A Expired - Lifetime JP4113315B2 (ja) | 1999-11-29 | 1999-11-29 | フィルター目詰まり検知装置 |
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