JP4112151B2 - 縦型ポンプ式容器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は縦型ポンプ式容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、実開平4−124956に示すように、胴部上端から容器体口頸部を起立し、容器体内へ垂下するシリンダの上端部に付設した外向きフランジを口頸部上端面へ載置すると共に、口頸部外面へ螺合させた装着筒上端の内向きフランジでシリンダの外向きフランジを挟持させ、さらに、シリンダ内から起立する作動部材の上端部に、ノズルを外方へ突出させた押下げヘッドを嵌着させた縦型ポンプ式容器が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記縦型ポンプ式容器は、容器体に対する縦型ポンプの着脱を、該ポンプに付設した装着筒の螺合、螺脱で行うよう設けているから、容器体内液体が無くなると、ポンプを外し、容器体内液体を補充しかつポンプを再装着することで使用を継続することができる。
上記容器は洗浄液、シャンプー、リンス等の吐出用として家庭用としても、又ホテル等でも使用されているが、ホテルにあっては上記のようにポンプを外し、容器体内液体を異種液体に入れ替えされるおそれがあり、関係者はその対策に苦慮している。
【0004】
本発明は、これに対処すべく、装着筒を覆うカバー筒を、容器体胴部へ適宜治具を用いない限り取外し困難に取り付けて、その治具は担当者が管理するようにして上記悪戯のおそれを防止するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として、容器体1に対する縦型ポンプの着脱を、該ポンプに付設されて容器体口頸部3外面へ嵌合する装着筒6の着脱で行うよう設けた縦型ポンプ式容器において、
容器体胴部2の上部を内向きフランジ状壁10を介して小外径部11に形成し、該小外径部上端から肩部12を介して口頸部3を起立し、
上記内向きフランジ状壁10の外周部へ載置した第1周壁14上端から内向きフランジ15を介して上記装着筒6とほぼ同一高さの第2周壁16を起立すると共に、内向きフランジ15下面から係合筒17を垂設して、該筒下端部を上記小外径部11外面へ凹凸の係合手段13、18を介して嵌合させたカバー筒30を設け、
上記係合筒17の後壁には、該筒下端に開口する2つの割溝19a、19bを縦設して、両割溝間の筒部分を弾性片19に形成し、また該弾性片上端よりも前方内向きフランジ15部分には治具挿入用の透孔20を穿設し
上記弾性片19の下部内面へ当接させた該治具上部を前方へ引くことにより、弾性片19下端部が上記小外径部11から後方へ離脱可能に、かつ、該弾性片下端部の離脱状態でカバー筒30後部を持ち上げて前方へ傾斜させることによりカバー筒30が容器体1から離脱可能に設けたことを特徴とする。
【0006】
第2の手段として、容器体1に対する縦型ポンプの着脱を、該ポンプに付設されて容器体口頸部外面へ嵌合する装着筒6の着脱で行うよう設けた縦型ポンプ式容器において、
容器体胴部2の上部を内向きフランジ状壁10を介して小外径部11に形成し、該小外径部上端から肩部12を介して口頸部3を起立し、
上記内向きフランジ状壁10の外周部へ載置した第1周壁14上端から内向きフランジ15を介して上記装着筒とほぼ同一高さの第2周壁16を起立すると共に、内向きフランジ15下面から係合筒17を垂設して、該筒下端部の全周を上記小外径部11外面へ凹凸の係合手段13、18を介して嵌合させたカバー筒30を設け、
上記係合筒17の後壁に、該筒下端に開口する2つの割溝19a、19bを縦設して、両割溝間の筒部分を弾性片19に形成し、かつ該弾性片より下方内向きフランジ状壁10部分に、前後方向への後端開口の治具挿入用の凹溝40を設け、
該凹溝から挿入して上記弾性片19の下端部内面へ係合させた治具を下方へ押下げることにより、弾性片19下端部が上記小外径部11から後方へ離脱可能に設けたことを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る縦型ポンプ式容器の実施形態を図面を参照しながら説明する。
まず、縦型ポンプ式容器の公知の部分について簡単に説明すると、1は容器体で、胴部2上端から口頸部3を起立すると共に、容器体内へ垂下するシリンダ4の上端部に付設した外向きフランジを口頸部3上端面へ載置して、該外向きフランジを、口頸部3外面へ螺合させた装着筒6上端の内向きフランジで挟持させ、さらに、シリンダ4内から起立する作動部材の上端部へ、ノズル8を前方へ突出させた押下げヘッド9を嵌着させている。
【0008】
本発明では、胴部2の上端部を、内向きフランジ状壁10を介して小外径部11に形成し、該小外径部上端から肩部12を介して口頸部3を起立すると共に、小外径部11の上部外面に第1係合突条13を周設する。
【0009】
30はカバー筒で、内向きフランジ状壁10の外周部へ載置した第1周壁14上端から内向きフランジ15を介して第2周壁16を起立する。該第2周壁は装着筒6よりもやや高く形成する。さらに、内向きフランジ15下面から係合筒17を垂設して、該係合筒下端部を第1係合突条13外面へ嵌合させる共に、その係合筒の下端内面に周設した第2係合突条18上面を第1係合突条13下面へ係合させる。
【0010】
さらに、図4に示すように、係合筒17の後壁には、該係合筒下端に開口する2つの割溝19a、19bを縦設して、両割溝間の筒部分を弾性片19に形成する。
さらにまた、弾性片19上端よりも前方内向きフランジ15部分には治具挿入用の透孔20を穿設する。該透孔の位置としては、図示例のように、弾性片19の左右方向中間部に隣接させる。
【0011】
次に本実施形態の作用について説明する。
容器体から縦型ポンプを取り外すには、図1に示すように、細長板状の治具21を透孔20からカバー筒30内へ挿入し、かつ、その治具21の先端部を弾性片19の下部へ接触させて、治具の基部を前方へ引くことにより、弾性片19を第1係合突条13から後方へ離脱させた状態で、カバー筒30後部を持ち上げればよく、すると図5に示すように、係合筒17の下端部が左右方向へ拡開して、第1係合突条13から上方へ離脱する。この後、カバー筒30を前斜め上方へ持ち上げてノズル付き押下げヘッド9上方へと離脱させる。次いで、装着筒6を口頸部3から螺脱させて、容器体からポンプを取り外す。
【0012】
容器体内に液体を補充した後、カバー筒30を容器体へ取り付けるには、装着筒6を口頸部3へ螺合させて、ポンプを容器体へ取り付けた後、カバー筒30をノズル付き押下げヘッド9へ挿入して、係合筒17を第1係合突条13へ係合させる。
【0013】
図6および図7は請求項2記載の発明を示す。図1ないし図5に示す第1の実施形態では、治具21を透孔20からカバー筒30内へ挿入するが、本実施形態では、カバー筒30の下方から治具21をカバー筒内へ挿入する。すなわち、弾性片19より下方内向きフランジ状壁10部分を凹設して、前後方向への、かつ後端開口の治具挿入用の凹溝40に形成する。
あるいは、このような凹溝40を設けることなく、弾性片19より後方第1周壁14部分に、該第1周壁14下端に開口する治具挿入用の図示しない割溝を形成することも可能である。
【0014】
本実施形態において、容器体からカバー筒30を取り外すには、治具21を凹溝40または割溝からカバー筒30内へ挿入し、かつ、その先端部を弾性片19下端へ接触させて、治具の基部を下方へ押し下げることにより、第1の実施形態と同様に弾性片19を第1係合突条13から後方へ離脱させればよい。
【0015】
【発明の効果】
本発明は、容器体胴部へ装着筒を覆うカバー筒を、適宜治具を用いない限り取外し不能に取り付けたので、素手でカバー筒を取り外すことは殆ど不可能であり、従って、装着筒を容器体口頸部から取り外すことができないため、容器体から縦型ポンプを取り外すことも不可能であり、このため容器体液体を異種液体に入れ替えるといった悪戯を未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る縦型ポンプ式容器の第1の実施形態を示す要部断面図。
【図2】同じく、カバー筒の平面図。
【図3】同じく、カバー筒の正断面図。
【図4】同じく、カバー筒の下面図。
【図5】同じく、図1の作用説明図。
【図6】本発明に係る縦型ポンプ式容器の第2の実施形態を示す要部断面図。
【図7】同じく、作用説明図。
【符号の説明】
1 容器体
2 胴部
3 口頸部
6 装着筒
8 ノズル
9 押下げヘッド
10 内向きフランジ状壁
11 小外径部
12 肩部
14 第1周壁
15 内向きフランジ
16 第2周壁
17 係合筒
19 弾性片
19a、19b 割溝
20 透孔
30 カバー筒
40 凹溝

Claims (2)

  1. 「容器体1に対する縦型ポンプの着脱を、該ポンプに付設されて容器体口頸部3外面へ嵌合する装着筒6の着脱で行うよう設けた縦型ポンプ式容器において、
    容器体胴部2の上部を内向きフランジ状壁10を介して小外径部11に形成し、該小外径部上端から肩部12を介して口頸部3を起立し、
    上記内向きフランジ状壁10の外周部へ載置した第1周壁14上端から内向きフランジ15を介して上記装着筒6とほぼ同一高さの第2周壁16を起立すると共に、内向きフランジ15下面から係合筒17を垂設して、該筒下端部を上記小外径部11外面へ凹凸の係合手段13、18を介して嵌合させたカバー筒30を設け、
    上記係合筒17の後壁には、該筒下端に開口する2つの割溝19a、19bを縦設して、両割溝間の筒部分を弾性片19に形成し、また該弾性片上端よりも前方内向きフランジ15部分には治具挿入用の透孔20を穿設し
    上記弾性片19の下部内面へ当接させた該治具上部を前方へ引くことにより、弾性片19下端部が上記小外径部11から後方へ離脱可能に、かつ、該弾性片下端部の離脱状態でカバー筒30後部を持ち上げて前方へ傾斜させることによりカバー筒30が容器体1から離脱可能に設けたことを特徴とする縦型ポンプ式容器。
  2. 容器体1に対する縦型ポンプの着脱を、該ポンプに付設されて容器体口頸部外面へ嵌合する装着筒6の着脱で行うよう設けた縦型ポンプ式容器において、
    容器体胴部2の上部を内向きフランジ状壁10を介して小外径部11に形成し、該小外径部上端から肩部12を介して口頸部3を起立し、
    上記内向きフランジ状壁10の外周部へ載置した第1周壁14上端から内向きフランジ15を介して上記装着筒とほぼ同一高さの第2周壁16を起立すると共に、内向きフランジ15下面から係合筒17を垂設して、該筒下端部の全周を上記小外径部11外面へ凹凸の係合手段13、18を介して嵌合させたカバー筒30を設け、
    上記係合筒17の後壁に、該筒下端に開口する2つの割溝19a、19bを縦設して、両割溝間の筒部分を弾性片19に形成し、かつ該弾性片より下方内向きフランジ状壁10部分に、前後方向への後端開口の治具挿入用の凹溝40を設け、
    該凹溝から挿入して上記弾性片19の下端部内面へ係合させた治具を下方へ押下げることにより、弾性片19下端部が上記小外径部11から後方へ離脱可能に設けたことを特徴とする縦型ポンプ式容器。
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