JP4111884B2 - 無停電電源装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、商用電源の異常時に電力蓄積装置からの電力で負荷給電する無停電電源装置に関するものであり、特に無停電電源装置のインバータにおいて、インバータの定格電流を超えて負荷へ電力を供給する状態が連続的に起きた場合においても安定かつ高信頼に負荷への電力供給を継続するインバータの過負荷保護に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の無停電電源装置の構成の一例について図9を参照して説明する。同図に示すように、この無停電電源装置は、商用電源4から負荷6へ供給される交流電力を開閉する交流スイッチ13、商用電源4の異常時に直流電源5の直流電力を交流電力に変換するインバータ1などを備えている。インバータ1の出力はインバータトランス2の巻線に接続されている。インバータトランス2のもう一方の巻線は、本無停電電源装置の出力となり、切換器14を介して負荷6と接続されている。直流電源5より供給される直流電力を入力とするインバータ1が所望の交流電圧を出力することによってインバータ1から負荷6へ電力を供給する。直流電源5は直流電圧源が構成できるものであれば、コンバータ3及び蓄電池等を利用した構成でも構わない。
【0003】
インバータトランス2には電圧検出器7が接続されている。電圧検出器7の出力はインバータ制御回路10に入力され、インバータ制御回路10内の出力電圧制御回路23に出力電圧フィードバック31として接続される。周波数基準発生回路22の出力は出力電圧制御回路23に出力電圧周波数基準指令33として接続される。振幅基準発生回路21は無停電電源装置が本来出力すべき電圧相当の出力電圧振幅基準34を出力する。
【0004】
出力電圧制御回路23は電圧検出器7によって検出された出力電圧フィードバック31が出力電圧振幅基準34と等しくなるように制御を行い、出力電圧指令35を出力する。ゲート制御回路24はインバータ1の出力が出力電圧指令35に一致する様にゲート信号36を出力する。インバータ1はゲート信号36に応じた出力を行い、インバータトランス2の巻線構成、巻線比等で変換された出力が無停電電源装置の出力となる。
【0005】
図10はインバータ1の一構成例である。直流電源5の正の極Pは直流コンデンサ41の一端子に接続されている。更に、正の極Pはスイッチング素子42a、42c、42eのコレクタに各々接続されている。また、これらは各々U相、V相、W相として、インバータ出力37を出力する。スイッチング素子42b、42d、42fのエミッタは直流コンデンサ41のもう一つの端子に接続され、更に直流電源5の負の極Nに接続されている。ゲート駆動回路43にはゲート信号36が入力されている。各スイッチング素子42には個別または一括にスイッチング時のサージ電圧抑制用のスナバ回路が設けられているが、ここでは説明を簡単にするため省略している。
【0006】
ゲート信号36に対し、ゲート駆動回路43は、上下直列に接続されたスイッチング素子、例えば42a、42bなどが同時にオンすることを防止するデッドタイムを生成したり、各スナバ回路の充放電の期間を確保したりする。インバータ1はパルス幅変調(PWM)により出力電圧を制御する。
【0007】
図11は、インバータ制御回路10内の振幅基準発生回路21の一構成例である。電圧基準51a〜51cの出力は各々乗算器53a〜53cに接続されている。乗算器53a〜53cの出力は振幅基準発生回路21の電圧振幅基準34として出力される。図11は、U相、V相、W相の3相で構成した場合の一例で、一定の正弦波電圧を出力する例を示す。電圧基準が時間とともに変化するもの(例えばVVVF…可変電圧可変周波数電源)でもかまわない。ソフトスタート信号52は、インバータの起動時に出力電圧をゼロから徐々に立ち上げる信号で、起動期間中、ランプ関数などの暫時増加関数であり、起動完了後は1などの一定値となる。本回路により、無停電電源装置は起動時出力電圧を徐々に増加させることができる。一般的にソフトスタートといわれる手法である。
【0008】
図12はインバータ制御回路10内の出力電圧制御回路23の一構成例である。出力電圧振幅基準34は出力電圧フィードバック31との差分を各々とられ、PI制御回路54a〜54cに各々入力される。なお、本例では電圧制御としてPI制御を用いた例としているが、PID制御やI−P制御その他の一般的な制御手法や現代制御理論などを用いた制御回路でもかまわない。
【0009】
図12において、PI制御回路54a〜54cは出力電圧フィードバック31が出力電圧基準34に追従するように制御を行う。特に、高速化や安定化を図る意味で出力電圧の後段または前段あるいは並列に、出力電流などの電流制御を付加することがあってもかまわない。ここでは、説明を簡単にするため省略してある。
【0010】
図13はインバータ制御回路10内のゲート制御回路24の一構成例である。出力電圧指令35はキャリア発生回路55との差分を各々とられ、コンパレータ56a〜56cに入力される。コンパレータ56a〜56cの出力はゲート信号出力回路57a〜57cに入力される。ゲート信号出力回路57a〜57cの出力はゲート信号36となる。本構成例は、一般的に言われる三角波比較方式を示した一例である。ゲートパルスの発生手法は特に限定しない。
【0011】
再び図9を参照して、従来の無停電電源装置におけるインバータの過負荷保護の一例について説明する。インバータ1の出力には電流検出器8が接続されている。電流検出器8の出力は過負荷検出回路25にインバータ電流フィードバック32として接続され、インバータ1の過負荷が検出される。
【0012】
図14は過負荷検出回路25の一構成例である。インバータ電流フィードバック32は電流レベル検出回路61に入力され、電流レベルが判定される。過負荷を検出した場合にはインバータ電流過負荷レベル信号71が出力され、カウンタ62に入力される。インバータ電流過負荷レベル信号71が出力されている間、カウンタ62の値をアップカウントし、過負荷の継続時間をカウントする。カウンタ最大値出力回路63は予め決められているカウンタ最大値の出力信号74を比較回路64aに出力し、比較回路64aによりカウンタ62の出力信号73と比較する。カウンタ62の出力値がカウンタ最大値を越えると、比較回路64aより過負荷検出信号38が出力される。
【0013】
図15は電流レベル検出回路61の一構成例である。予めインバータ電流フィードバック32の定格値に対応するフィードバック量をインバータ電流レベル基準発生回路67に格納しておき、インバータ電流レベル基準信号76とインバータ電流フィードバック32を比較器64bにより逐次比較する。インバータ電流フィードバック32が、インバータ電流レベル基準信号76を越えると、インバータ電流過負荷レベル信号71が出力される。
【0014】
再び図9において、過負荷検出回路25の出力はインバータ制御回路10に入力され、インバータ制御回路内のゲート制御回路24に過負荷検出信号38として入力される。過負荷検出信号38が過負荷検出の状態になると、ゲート制御回路24はゲート信号36の出力を停止し、スイッチング素子42を破壊から保護することができる。
【0015】
また、従来、無停電電源装置におけるインバータなどの半導体電力変換装置の半導体素子を熱破壊から保護するために、半導体素子のケースの温度や周囲温度の測定(あるいはこれらの温度の設定)を行って半導体素子ジャンクション温度を正確に演算し、この演算結果をもとにして半導体素子を保護することが行われている(例えば、特許文献1参照。)。
【0016】
一方、無停電電源装置の構成要素である交流スイッチの半導体素子を保護するため、並列スイッチを設けることも従来行われている(例えば、特許文献2参照。)。
【0017】
【特許文献1】
特開平7−135731号公報(第5−6頁、図1−4)
【特許文献2】
特開平7−163066号公報(第3−4頁、図1−3)
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
さて、図9〜図15を用いて説明した前記のような構成からなる無停電電源装置の負荷給電の信頼性では、故障した装置の復旧にかかる平均時間MTTR(Mean Time To Repair)を短くすることが重要となる。従来の無停電電源装置ではインバータが定格負荷以上の運転と通常の連続運転可能な運転状態を繰り返す場合には、スイッチング素子が熱により破壊されてしまう危険性が生ずる。
【0019】
この動作の概念を、図16を参照して説明する。A点で過負荷が発生した場合、過負荷検出回路25内の電流レベル検出回路61は過負荷を検出し、インバータ電流過負荷レベル信号71が出力される。本動作に伴いカウンタ62はアップカウントを行い、その出力73がCmaxに至るまでの間は連続して運転し続ける。A点で過負荷が発生した後、B点、C点において過負荷運転と通常運転とを繰り返した場合、C点で発生した過負荷はスイッチング素子42の温度が通常状態より上昇しているため、スイッチング素子42の冷却が間に合わずに過熱、破壊してしまう危険性があった。
【0020】
また、特許文献1のものでは、半導体素子のケースの温度や周囲温度の測定(あるいはこれらの温度の設定)を行うための温度センサ(あるいは温度設定手段)を設ける必要がある。また、特許文献2のものは、交流スイッチの半導体素子を保護するためのものであって、この技術をインバータに適用することはできない。
【0021】
従って、本発明の目的は、前記の点に鑑みなされたものであって、半導体素子のケースの温度や周囲温度の測定(あるいは設定)を行うための温度センサ(あるいは温度設定手段)を必要とせず、インバータに前述のような連続的な過負荷が発生した場合においても、スイッチング素子を熱破壊から保護し、装置を故障させないことでMTTRを小さくし、負荷への給電信頼性を向上させた無停電電源装置を提供することにある。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記目的を達成するために、商用電源から負荷へ供給される交流電力を開閉する交流スイッチと、直流電力を蓄える電力蓄積装置と、商用電源の異常時に電力蓄積装置の直流電力を交流電力に変換するインバータを備えた無停電電源装置において、電力蓄積装置からインバータを経由して負荷に至るまでの経路の所定箇所における所定の電気量を検出し、検出された所定の電気量を用いてインバータの過負荷を検出する過負荷検出手段と、この過負荷検出手段により過負荷が検出されている間カウントを行うカウント手段と、インバータが過負荷状態から健全状態に復帰した後の一定時間はカウント手段のカウント値を保持させるとともに、一定時間内に再び過負荷が検出されたときは保持しているカウント値からカウントを続行させ、一定時間内に過負荷が検出されないときはカウント値をリセットさせる手段と、カウント手段の出力が所定の値に達したか否かを判定する判定手段と、この判定手段の判定結果によりインバータの運転を制御する制御手段とを具備したことを特徴とするものである。
【0023】
このような構成の本発明によれば、過負荷運転が繰り返された場合にも、インバータのスイッチング素子の温度を考慮したカウント手段の操作ができ、スイッチング素子が熱破壊する前にインバータを保護停止することができるため負荷への給電信頼性を確保することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。なお、以下の図において、従来例の図を含めて、同符号は同一部分または対応部分を示す。
【0027】
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態に係る無停電電源装置について説明する。この実施形態は、無停電電源装置のインバータの過負荷保護のため、スイッチング素子の温度を考慮に入れて、例えばスイッチング素子を冷却するのに必要な時間を考慮に入れて、カウンタの値を操作することによってインバータ運転を制御することとしたものである。すなわち、図9〜図15に示す無停電電源装置において、インバータ電流フィードバック32の状態に加え、スイッチング素子42の温度も考慮に入れて過負荷検出回路25を操作し、インバータ1の運転を制御する機能を具備したものである。
【0028】
図1は、この実施形態の主要部である過負荷検出回路の構成を示す図である。図1において、過負荷検出回路を示す図14の構成に対して追加された要素は、ダウンカウンタ基準発生回路65により、ダウンカウンタ基準信号72をカウンタ62へ入力している点である。
【0029】
この実施形態の無停電電源装置において、インバータ電流フィードバック32をインバータ1の出力に接続している電流検出器8を通じて、過負荷検出回路25内の電流レベル検出回路61に入力する。
【0030】
インバータ1が過負荷動作の場合、電流レベル検出回路61は過負荷を検出し、インバータ電流過負荷レベル信号71が出力される。
【0031】
インバータ電流過負荷レベル信号71はカウンタ62に入力され、インバータ電流過負荷レベル信号71が出力されている間はカウンタ64の値をアップカウントする。また、カウンタ最大値出力回路63は、予め決定されるカウンタ最大値の出力信号74を比較回路64aに出力する。
【0032】
カウンタ最大値の出力信号74は比較回路64aに入力され、比較回路64aによりカウンタ62の出力73と比較される。カウンタ62の出力信号73がカウンタ最大値の出力信号74を超えると比較回路64aよりゲート制御回路24に過負荷検出信号38が出力される。過負荷検出信号36が出力されると、ゲート制御回路24はゲート信号36を停止し、インバータ1は運転を停止する。
【0033】
一方、過負荷検出信号38が出力される前に、インバータ電流が健全な状態に回復したことを確認した場合は、電流レベル検出回路61はインバータ電流の通常状態への復帰を検出し、インバータ電流過負荷レベル信号71の出力が停止される。インバータ電流過負荷レベル信号71が停止されると、予め規定してあるダウンカウンタ基準発生回路65の出力、すなわちダウンカウンタ基準信号72により、インバータ電流過負荷レベル信号71が出力されていない間はカウンタ62をダウンカウントする。ダウンカウンタ基準発生回路65はインバータ電流過負荷レベル信号71によらず、スイッチング素子42の温度が定格運転時の温度まで冷却するのにかかる時間でカウンタ62の値がCmaxからCminに変化するだけの値(一定値)を出力する。以上の動作を行うように構成したことにより、インバータ1の過負荷保護を実施することができる。
【0034】
この動作を、図7を参照して更に説明する。A点で過負荷が発生した場合、過負荷検出回路25内の電流レベル検出回路61は過負荷を検出し、インバータ電流過負荷レベル信号71が出力される。本動作に伴いカウンタ62はアップカウントを行う。インバータ電流のフィードバック32が通常レベルに復帰した場合には、過負荷検出回路25はインバータ電流の通常動作を検出する。本動作に伴いカウンタ62はダウンカウンタ基準信号72によりダウンカウントを行う。カウンタ62の出力信号73がカウンタの最大値Cmaxを超えない範囲ではインバータ1を運転させることが可能なので、図16と同様の周期でインバータ電流が過負荷と通常動作への復帰とを繰り返した場合には、C点で発生した過負荷に対してはスイッチング素子42が熱破壊する前に、無停電電源装置を保護停止することが可能になる。
【0035】
このように、この実施形態においては、カウンタは過負荷検出時にはアップカウント、停止時には規定値によりダウンカウントされる。すなわちダウンカウント時には、インバータのスイッチング素子を冷却するのに必要な時間を用いて決定されたカウントダウン基準に基づいてダウンカウントされる。そして、カウンタの値とカウンタの最大値を比較し、その判定結果によってインバータの運転を制御することにより、過負荷運転が繰り返す動作状態においても、過負荷保護機能に加えてスイッチング素子を熱破壊から守ることができる。
【0036】
以上説明したように、この実施形態によれば、検出器を追加することなく、過負荷運転が繰り返された場合にも、スイッチング素子の冷却時間を考慮したカウンタ操作ができ、スイッチング素子が熱破壊する前にインバータを保護停止することができるため、装置故障を防ぎ、負荷への給電信頼性を確保することができる。
【0037】
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態に係る無停電電源装置について説明する。
【0038】
上述の第1の実施形態は、スイッチング素子を冷却するのに必要な時間を考慮に入れてカウンタの値を操作することによってインバータ運転を制御することとしたが、この第2の実施形態は、スイッチング素子の熱時定数と冷却能力に基づいてカウンタの値を操作することによってインバータ運転を制御することとしたものである。
【0039】
すなわち、この第2の実施形態においてはインバータ電流に対するスイッチング素子42の熱時定数と冷却能力に応じて、ダウンカウンタ基準信号72を変化させる。
【0040】
このように、インバータ電流に対するスイッチング素子42の熱時定数と冷却能力に応じて、ダウンカウンタ基準信号72を変化させることにより、スイッチング素子42に最適なダウンカウント値を用いることができる。従って、第1の実施形態の場合と同様の効果を得ることができる。
【0041】
以上説明したように、この実施形態によれば、過負荷運転が繰り返された場合にも、スイッチング素子の理論特性および冷却能力に応じてカウンタの値を操作でき、スイッチング素子が熱破壊する前にインバータを保護停止することができるため、装置故障を防ぎ、負荷への給電信頼性を確保することができる。
【0042】
(第3の実施形態)
本発明の第3の実施形態に係る無停電電源装置について説明する。この第3の実施形態は、インバータの過負荷保護のため、予めインバータ電流に対するスイッチング素子の温度変化の特性を測定し、その特性に基づいてカウンタの値を操作することによってインバータ運転を制御することとしたものである。
【0043】
図2は、この実施形態の主要部である過負荷検出回路の構成を示す図である。
【0044】
図2において、過負荷検出回路を示す図14の構成に対して追加された要素は、電流レベル検出回路61からのインバータ電流過負荷レベル信号71をダウンカウンタ基準発生回路65へ入力している点である。
【0045】
ダウンカウンタ基準発生回路65の一実施例を図6に示す。電流レベル検出回路61により過負荷が検出されると、インバータ電流過負荷レベル信号71が出力され、ダウンカウンタ基準発生回路65に入力される。データ格納回路69には予めインバータ電流に対するスイッチング素子の温度変化の特性を測定したデータを格納しておく。ダウンカウンタ基準発生回路65内のダウンカウンタ基準選択回路68は、入力されたインバータ電流過負荷レベル信号71に応じたダウンカウント値をデータ格納回路69に問い合わせ、データ格納回路69よりデータテーブル出力信号77を受け取り、ダウンカウンタ基準信号72として出力する。他の動作は第1の実施形態と同様である。
【0046】
すなわち、この実施形態においては、図2の回路はインバータ電流に対するスイッチング素子の温度変化の特性を測定したデータによりダウンカウント基準値を決定する。カウンタ62は過負荷運転時にはアップカウント、通常運転時にはダウンカウントされる。カウンタ62の値とカウンタの最大値Cmaxを比較し、その判定結果によってインバータ1の運転を制御することにより、過負荷運転が繰り返す動作状態においても、過負荷保護機能に加えてスイッチング素子を熱破壊から守ることができる。
【0047】
以上説明したように、この実施形態によれば、検出器を追加することなく、過負荷運転が繰り返された場合にも、インバータ電流に対するスイッチング素子の温度変化の特性に応じてカウンタの値を操作でき、スイッチング素子が熱破壊する前にインバータを保護停止することができるため、装置故障を防ぎ、負荷への給電信頼性を確保することができる。
【0048】
(第4の実施形態)
本発明の第4の実施形態に係る無停電電源装置について説明する。この第4の実施形態は、インバータの過負荷保護のため、過負荷から復帰した際にカウンタの値を適当な時間保持するようにカウンタの値を操作することによってインバータ運転を制御することとしたものである。
【0049】
図3は、この実施形態の主要部である過負荷検出回路の構成を示す図である。
【0050】
図3において、過負荷検出回路を示す図14の構成に対して追加された要素は、電流レベル検出回路61からのインバータ電流過負荷レベル信号71をカウンタ保持信号発生回路66へ入力している点と、カウンタ保持信号発生回路66により、カウンタ保持信号75をカウンタ62へ入力している点である。
【0051】
過負荷検出信号38が出力される前に、インバータ電流が健全な状態に回復したことを確認した場合は、電流レベル検出回路61はインバータ電流の通常状態への復帰を検出し、インバータ電流過負荷レベル信号71の出力が停止される。インバータ電流過負荷レベル信号71が停止されるとカウンタ保持信号発生回路66よりカウンタ保持信号75が一定時間Tの間だけ出力される。カウンタ保持信号75が出力されている間はインバータ電流が健全な状態であってもカウンタ62の値を保持しておく。時間Tの間に再び過負荷が検出されれば、保持している値からカウントアップを行う。時間Tの間に過負荷が検出されなければカウンタ62の値はCminにリセットする。この実施形態による動作波形の一例を図8に示す。他の動作は第1の実施形態と同様である。
【0052】
すなわち、この実施形態においては、図3の回路はインバータ電流が過負荷から健全な状態に復帰した際のカウンタ値を一定時間保持することで過負荷運転が繰り返す動作状態においても、過負荷保護機能に加えてスイッチング素子を熱破壊から守ることができる。
【0053】
以上説明したように、この実施形態によれば検出器を追加することなく、過負荷運転が繰り返された場合にも、過負荷から復帰した際にカウンタの値を適当な時間保持するようにカウンタの値を操作することで、スイッチング素子が熱破壊する前にインバータを保護停止することができるため、装置故障を防ぎ、負荷への給電信頼性を確保することができる。
【0054】
(第5の実施形態)
本発明の第5の実施形態に係る無停電電源装置について説明する。この第5の実施形態は、インバータの過負荷を検出するのに、先の第1〜第4の実施形態のように、インバータ電流を用いる代わりに、負荷へ供給される出力電流を用いたものである。
【0055】
図4はこの第5の実施形態の概略構成を示す図である。
【0056】
図4において、従来の無停電電源装置の概略構成を示す図9から変更した要素は、電流検出器8bを出力電流に接続した点である。先の第1〜第4の実施形態では、インバータ1の出力電流、すなわちトランス2の1次側の電流を考えたが、インバータトランス2の2次側の出力電流、すなわち負荷6へ供給される出力電流を検出しても何ら問題はなく、同様の効果を得る。
【0057】
(第6の実施形態)
本発明の第6の実施形態に係る無停電電源装置について説明する。この第6の実施形態は、インバータの過負荷を検出するのに、先の第1〜第4の実施形態のように、インバータ電流を用いる代わりに、電力蓄積装置からインバータに供給される直流電力を用いたものである。
【0058】
図5はこの第6の実施形態の概略構成を示す図である。
【0059】
図5において、無停電電源装置の概略構成を示す図9から変更した要素は、直流電力蓄積手段である直流電源5に電圧検出器7aと電流検出器8aを接続し、インバータ電流の電流検出器8を削除した点である。
【0060】
インバータ1のDC/AC変換効率をηINVとすれば、直流電流IDCとインバータ電流IINVの関係は、それぞれに対応する電圧を用いて下記のように表せる。
【0061】
DC×IDC×ηINV=VINV×IINV …(1)
式(1)よりインバータ電流を計算することができるため、直流電力蓄積手段の電圧83および電流82により、インバータ電流を直接検出する場合と同様の効果を得る。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の無停電電源装置によれば、インバータのスイッチング素子の温度も考慮した過負荷保護が実施できるため装置故障を防ぎ負荷への給電信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態における過負荷検出回路の構成を示す回路図。
【図2】 本発明の第3の実施形態における過負荷検出回路の構成を示す回路図図。
【図3】 本発明の第4の実施形態における過負荷検出回路の構成を示す回路図。
【図4】 本発明の第5の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図5】 本発明の第6の実施形態の概略構成を示すブロック図。
【図6】 本発明の第3の実施形態におけるダウンカウンタ基準信号発生回路の構成を示す回路図。
【図7】 本発明の第1〜第3の実施形態の動作を説明するための波形図。
【図8】 本発明の第4の実施形態の動作を説明するための波形図。
【図9】 無停電電源装置の一構成例を示すブロック図。
【図10】図9におけるインバータの一構成例を示す回路図。
【図11】図9における振幅基準発生回路の一構成例を示す回路図。
【図12】図9における出力電圧制御回路の一構成例を示す回路図。
【図13】図9におけるゲート制御回路の一構成例を示す回路図。
【図14】従来の無停電電源装置における過負荷検出回路の一構成例を示す回路図。
【図15】図14における電流レベル検出回路の一構成例を示す回路図。
【図16】従来の無停電電源装置の動作を説明するための波形図。
【符号の説明】
1…インバータ
2…インバータトランス
3…コンバータ
4…商用電源
5…直流電源
6…負荷
7…電圧検出器
8…電流検出器
10…インバータ制御回路
11…接触器
12…電磁スイッチ
13…交流スイッチ
14…切換器
21…振幅基準発生回路
22…周波数基準発生回路
23…出力電圧制御回路
24…ゲート制御回路
25…過負荷検出回路
31…出力電圧フィードバック
32…インバータ電流フィードバック
33…出力電圧位相基準指令
34…出力電圧振幅基準
35…出力電圧指令
36…ゲート信号
37…インバータ出力電圧
38…過負荷検出信号
41…直流コンデンサ
42…スイッチング素子
43…ゲート駆動回路
51…電圧基準
52…ソフトスタート信号
53…乗算器
54…PI制御回路
55…キャリア発生回路
56…コンパレータ
57…ゲート信号出力回路
61…インバータ電流レベル検出回路
62…カウンタ
63…カウンタ最大値出力回路
64…比較回路
65…ダウンカウンタ基準発生回路
66…カウンタ保持信号発生回路
67…インバータ電流レベル基準発生回路
68…ダウンカウンタ基準選択回路
69…データ格納回路
71…インバータ電流過負荷レベル信号
72…ダウンカウンタ基準信号
73…カウンタの出力信号
74…カウンタ最大値の出力信号
75…カウンタ保持信号
76…インバータ電流レベル基準信号
77…データテーブル出力信号
78…データテーブル問合せ信号
81…出力電流フィードバック
82…直流電力蓄積手段電流フィードバック
83…直流電力蓄積手段電圧フィードバック

Claims (4)

  1. 商用電源から負荷へ供給される交流電力を開閉する交流スイッチと、直流電力を蓄える電力蓄積装置と、前記商用電源の異常時に前記電力蓄積装置の直流電力を交流電力に変換するインバータを備えた無停電電源装置において、前記電力蓄積装置から前記インバータを経由して前記負荷に至るまでの経路の所定箇所における所定の電気量を検出し、検出された前記所定の電気量を用いて前記インバータの過負荷を検出する過負荷検出手段と、この過負荷検出手段により過負荷が検出されている間カウントを行うカウント手段と、前記インバータが過負荷状態から健全状態に復帰した後の一定時間は前記カウント手段のカウント値を保持させるとともに、一定時間内に再び過負荷が検出されたときは保持しているカウント値からカウントを続行させ、一定時間内に過負荷が検出されないときはカウント値をリセットさせる手段と、前記カウント手段の出力が所定の値に達したか否かを判定する判定手段と、この判定手段の判定結果により前記インバータの運転を制御する制御手段とを具備したことを特徴とする無停電電源装置。
  2. 前記過負荷検出手段は、前記インバータの出力電流を用いて、前記インバータの過負荷を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
  3. 前記過負荷検出手段は、前記負荷へ供給される出力電流を用いて、前記インバータの過負荷を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
  4. 前記過負荷検出手段は、前記電力蓄積装置から前記インバータに供給される直流電力を用いて、前記インバータの過負荷を検出するものであることを特徴とする請求項1に記載の無停電電源装置。
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