JP4111473B2 - 防汚塗膜の形成方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、船舶の外板部や船底部、発電プラントの導水管等にほぼ均一に防汚塗料の塗膜を形成する方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
船舶の外板部や船底部、発電プラントの導水管等には、海洋生物の付着を防止するために防汚塗料が塗装される。しかし、これらの被塗物は大型構造物であるため、クレーン車や足場車上で塗装しなければならず、塗装作業時の塗装膜厚を均一にすることが困難であり、膜厚が不十分であったり過剰になる等、不均一化することが多かった。
【0003】
防汚塗料の膜厚が一部でも不足すると、塗膜全体の防汚能期間が事実上短縮化し、船舶の外板部や船底部、発電プラントの導水管等に生物が付着することになる。船舶の外板部や船底部に生物が付着すると、船舶の燃費が増大したり、定時運航に支障をきたすことがある。また導水管の場合には、生物の付着によりプラントの稼働に支障をきたすことがある。このような事情において、船舶や鋼構造物等の被塗物上に形成した塗膜が規定の膜厚に達しているか否かをチェックするための種々の試みが提案されている。
【0004】
特開昭62-218459 号は、樹脂及び着色顔料を含有し、隠蔽率が乾燥膜厚aμmで0.96以上、(a−30)μm以上aμm未満で0.90以下(但し、aは50〜120 μm)であることを特徴とする被覆組成物を開示している。この被覆組成物では着色顔料の量を従来より大幅に減らして隠蔽力を小さくすることにより、30μmあるいは30μmより小さい膜厚変化により隠蔽率の変化を識別できるようにしている。しかしながら、隠蔽率を求めるためには塗膜が乾燥したあとで拡散反射率を測定しなければならず、塗装作業の能率が悪い。また実際には隠蔽率の算出の代わりに目視による隠蔽性の評価を行うこともできると記載されているが、目視による隠蔽性の評価では正確な膜厚コントロールができないという問題がある。
【0005】
特開昭64-15181号は、建築物等の表面仕上げとして下塗、中塗、上塗等のように複数の層構成を有する塗膜を形成する際に、相接する層に用いる塗料に色差が出るように着色した後で順に塗装することにより、塗料の隠蔽又は模様付けの確認・識別を容易にしたことを特徴とする複層模様塗膜の形成方法を開示している。しかしながら、この方法は単に相接する層の色差を利用しているだけで、被塗物との色差により塗膜を目標乾燥膜厚に正確かつほぼ均一にコントロールするものではない。
【0006】
特開平4-145979号は、被塗物表面に下塗り塗膜を形成し、下塗り塗膜表面に中塗り塗膜を形成し、中塗り塗膜を研磨した後その上に着色塗膜を形成することからなる塗装方法において、下塗り塗膜と中塗り塗膜との色差ΔEと、着色塗膜の標準膜厚Aμm及び着色塗料の白黒隠蔽膜厚Bμmとが、次式:
ΔE≦100 ×(A/B)4
を満たすことを特徴とする塗装方法を開示している。しかしながら、この方法は自動車の塗装のように10〜20μm程度の膜厚の塗膜を形成するのに適したもので、船舶や鋼構造物等の被塗物のように60μm以上の膜厚に塗装するのには適さない。また上記式は複雑であり、塗装現場で直ちに算出できるものではないので、船舶や鋼構造物等の被塗物の塗装に利用するには適さない。
【0007】
したがって、本発明の目的は、船舶の外板部や船底部、発電プラントの導水管等、塗装が著しく困難な部位でも防汚塗膜の膜厚を簡単かつ正確に目標値にコントロールできる方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的に鑑み鋭意研究の結果、本発明者は、着色顔料の含有量が比較的少ない防汚塗料を膜厚判定防汚塗料として使用し、膜厚判定防汚塗料と被塗物との色差、目標乾燥膜厚の塗膜と目標乾燥膜厚より薄い塗膜との色差、及び目標乾燥膜厚の塗膜と目標乾燥膜厚より厚い塗膜との色差を所定のレベルに設定することにより、船舶や鋼構造物、コンクリート構造物等の被塗物上に形成する防汚塗膜の乾燥膜厚を目標乾燥膜厚に簡単かつ正確にコントロールできることを発見し、本発明に想到した。
【0009】
すなわち、本発明の防汚塗膜の形成方法は、被塗物上に、前記被塗物を完全に隠蔽し、かつほぼ均一に60μm以上の目標乾燥膜厚を有する防汚塗膜を形成するもので、塗料固形分に対して、少なくとも1種の無機系又は有機系の防汚剤の含有量が30容量%以下で、着色顔料の含有量が4容量%以下の防汚塗料を膜厚判定防汚塗料として使用し、かつ下記条件:
(a) 前記膜厚判定防汚塗料と前記被塗物との色差が30 以上、
(b) 前記目標乾燥膜厚の完全隠蔽塗膜と(目標乾燥膜厚−50)μm未満の乾燥膜厚の塗膜との色差が2以上、及び
(c) 前記目標乾燥膜厚の完全隠蔽塗膜と(目標乾燥膜厚+50)μm超の乾燥膜厚の塗膜との色差が1未満
を満たすように、前記膜厚判定防汚塗料中の前記着色顔料の含有量を調整し、塗装中の塗膜と前記被塗物との色差変化を目視により観察することにより、前記膜厚判定防汚塗料の塗膜が規定の膜厚に達したか否かを判定することを特徴とする。
【0010】
以下本発明を詳細に説明する。
[1] 膜厚判定防汚塗料
(A) 樹脂成分
膜厚判定防汚塗料の樹脂成分としては、塩化ビニル・ビニルイソブチルエーテル共重合体、シリコーン樹脂、(シリコーン、アクリルシリコーン、シリコンオイル等)、フッ素樹脂(ポリテトラフルオロエチレン等)の他に、(1) 側鎖に下記一般式(1) :
-COO-M-Yy・・・(1)
(ただしyはMの原子価数−1であり、MはCu、Zn、Si及びSnからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属を表し、Yはアルキル基、水酸基、OOCR1で表される基(ただしR1は炭素数10以上の炭化水素基を表す。)、又はR2-CO-CH2-CO-R3で表される基(ただしR2はアルキレン基又はフェニル誘導体からなる2価の基であり、R3はアルキル基又はフェニル誘導体からなる1価の基である。)を表す。 y が2以上の場合、 Y は同じでも異なっていてもよい)を有する加水分解型のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂、(2) 側鎖に下記一般式(2) :
-N=CHR4・・・(2)
(ただしR4は炭素数6以上の炭化水素を表す。)を有する加水分解型のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂、又は(3) 側鎖に下記一般式(3) :
-SO3-NH-R5・・・(3)
(ただしR5は水素原子、アルキル基又はフェニル誘導体を表す。)を有する加水分解型のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂を使用することができる。
【0011】
(1) 側鎖に-COO-M-Yyを有する加水分解型のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂
一般式(1) :
-COO-M-Yy・・・(1)
により表される基において、MはCu、Zn、Si及びSnからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属であり、Yはアルキル基、水酸基、OOCR1で表される基(ただしR1は炭素数10以上の炭化水素基を表す。)、又はR2-CO-CH2-CO-R3で表される基(ただしR2はアルキレン基又はフェニル誘導体からなる2価の基であり、R3はアルキル基又はフェニル誘導体からなる1価の基である。)である。yは金属の原子価数−1であり、yが2以上の場合、Yは同じでも異なっていてもよい。
【0012】
(a) MがCu又はZnの2価の金属の場合
側鎖は−COO−M−Yである。好ましい例として例えば下記一般式(4) :
−COO−M−OOCR1 ・・・(4)
(ただしR1 は炭素数10以上の炭化水素基を表す。)、
又は下記一般式(5) :
−COO−M−R2 −CO−CH2 −CO−R3 ・・・(5)
(ただしR2 はアルキレン基又はフェニル誘導体からなる2価の基であり、R3 はアルキル基又はフェニル誘導体からなる1価の基である。)により表されるものを挙げることができる。
【0013】
一般式(4) において、OOCR1 により表されるカルボン酸残基としては、例えばオレイン酸、リノール酸、リノレン酸、ステアリン酸、ラウリル酸、ミスチン酸、パルチミン酸等の残基を挙げることができる。一般式(4) で表される基の含有量は、アクリル樹脂又はポリエステル樹脂全体 100g当たり、0.03〜0.4 モル程度が好ましい。
【0014】
また一般式(5) において、M−R2 −CO−CH2 −CO−R3 により表される基としては、例えばアセチルアセトン、1-フェニル1,3-ブタジオン等の残基を挙げることができる。一般式(5) により表される基の含有量は、アクリル樹脂又はポリエステル樹脂全体 100g当たり、0.03〜0.4 モル程度が好ましい。
【0015】
(b) MがSi又はSnの4価の金属の場合
側鎖は-COO-M-Y3である。好ましい例として例えば下記一般式(6) :
-COO-MR 6 R 7 R 8 ・・・(6)
(ただしR 6 〜 R 8 はいずれもアルキル基である。)により表されるものを挙げることができる。R 6 〜 R 8 のアルキル基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、t-ブチル基等を挙げることができる。これらのアルキル基は互いに同じでも異なっていてもよい。一般式(6) により表される基の含有量は、アクリル樹脂又はポリエステル樹脂全体 100g当たり、0.02〜0.4 モル程度が好ましい。
【0016】
骨格のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂は通常の塗料用のもので良い。具体的には、アクリル樹脂は、▲1▼(メタ)アクリル酸ヒドロキシメチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシブチル、N−メチロールアクリルアミド等の水酸基含有(メタ)アクリル酸エステル系単量体、▲2▼(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸等のカルボキシル基を有するエチレン性不飽和単量体、及び▲3▼(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2-エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n-オクチル、(メタ)アクリル酸n-ドデシル等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル等の少なくとも1種を通常の方法により重合したものである。なお(メタ)アクリル酸は、アクリル酸又はメタクリル酸を意味する。さらに共重合可能な(メタ)アクリロニトリル、スチレン誘導体(スチレン、α- メチルスチレン、o-メチルスチレン、m-メチルスチレン、p-メチルスチレン、p-tert- ブチルスチレン)、(メタ)アクリル酸アミド、ジメチルアクリルアミド等を配合してもよい。
【0017】
ポリエステル樹脂は多価アルコールと多塩基酸又はその無水物とを重縮合(エステル化)して得られる。多価アルコールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、1,6-ヘキサンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリエチレングリコール、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリトリット、ジペンタエリトリット等が好ましい。また多塩基酸又はその無水物としては、フタル酸、無水フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水トリメリット酸等が好ましい。
【0018】
(2) 側鎖に−N=CHR4 を有する加水分解型のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂
一般式(2) :−N=CHR4 により表される基はアゾメチン基と呼ばれ、アミノ基(−NH2 )とアルデヒドとを反応させることにより得られる。この反応に用いるアルデヒドとしては、例えばベンズアルデヒド、α−n-アミル桂皮アルデヒド等を挙げることができる。−N=CHR4 により表される基の含有量は、アクリル樹脂又はポリエステル樹脂全体 100g当たり、0.01〜1.5 モル程度が好ましい。また骨格のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂は上記のものと同じでよい。
【0019】
(3) 側鎖に-SO3-NH-R 5 を有する加水分解型のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂
R 5 は、水素原子、アルキル基又はフェニル誘導体からなる1価の基を表す。上記一般式(3) により表される基の含有量は、アクリル樹脂又はポリエステル樹脂全体 100g当たり、0.01〜1.5 モル程度が好ましい。また骨格のアクリル樹脂又はポリエステル樹脂は上記のものと同じでよい。
【0020】
(B) 防汚剤
本発明に使用し得る防汚塗料としては、無機化合物、金属含有有機化合物、及び金属を含有しない有機化合物が好ましい。これらの防汚剤は単独で添加しても良いし、2種以上組合せて添加しても良い。
【0021】
(1) 無機化合物
無機化合物としては、例えば▲1▼銅粉、▲2▼チオシアン酸銅、炭酸銅、塩化銅、硫酸銅等の銅化合物、▲3▼硫酸亜鉛、酸化亜鉛、硫酸ニッケル等の銅以外の金属の化合物、▲4▼銅−ニッケル合金等の銅合金等が挙げられる。
【0022】
(2) 金属含有有機化合物
金属含有有機化合物としては、例えば有機銅系化合物、有機ニッケル系化合物、有機亜鉛系化合物等の有機金属化合物の他、マンネブ(エチレンビスジチオカルバミン酸マンガン)、マンゼブ(亜鉛イオン配位マンガンエチレンビスジチオカーバメート)、プロピネブ(プロピレンビスジチオカルバミン酸亜鉛塩)等が挙げられる。
【0023】
有機銅系化合物としては、オキシン銅、ノニルフェノールスルホン酸銅、ビス(エチレンジアミン)−ビス(ドデシルベンゼンスルホン酸)銅、ビス(ペンタクロロフェノール酸)銅、2-ピリジンチオール-1- オキシド銅塩等が挙げられる。有機ニッケル系化合物としては、ジメチルジチオカルバミン酸ニッケル等が挙げられる。また有機亜鉛系化合物としては、カルバミン酸亜鉛、ジメチルジチオカルバミン酸亜鉛、エチレンビスジチオカルバミン酸亜鉛、2-ピリジンチオール-1- オキシド亜鉛塩等が挙げられる。
【0024】
(3) 金属を含有しない有機化合物
金属を含有しない有機化合物としては、例えばN-トリハロメチルチオフタルイミド、ジチオカルバミン酸、N-アリールマレイミド、3-置換アミノ-1,3- チアゾリジン-2,4- ジオン、ジチオシアノ系化合物、トリアジン系化合物等が挙げられる。
【0025】
N-トリハロメチルチオフタルイミドとしては、N-トリクロロメチルチオフタルイミド、N-フルオロジクロロメチルチオフタルイミド等が挙げられる。
【0026】
ジチオカルバミン酸としては、ビス(ジメチルチオカルバモイル)ジスルフィド、N-メチルジチオカルバミン酸アンモニウム、エチレンビス(ジチオカルバミン酸)アンモニウム、ミルネブ(3,3-エチレンビス(テトラヒドロ-4,6- ジメチル-2H-1,3,5-チアジアン-2- チオン))等が挙げられる。
【0027】
N-アリールマレイミドとしては、N-(2,4,6-トリクロロフェニル)マレイミド、N-4-トリルマレイミド、N-3-クロロフェニルマレイミド、N-(4-n-ブチルフェニル)マレイミド、N-(アニリノフェニル)マレイミド、N-(2,3-キシリル)マレイミド等が挙げられる。
【0028】
3-置換アミノ-1,3- チアゾリジン-2,4- ジオンとしては、3-ベンジリデンアミノ-1,3- チアゾリジン-2,4- ジオン、3-(4-メチルベンジリデンアミノ)-1,3- チアゾリジン-2,4- ジオン、3-(2-ヒドロキシベンジリデンアミノ)-1,3- チアゾリジン-2,4- ジオン、3-(4-ジメチルアミノベンジリデンアミノ)-1,3- チアゾリジン-2,4- ジオン、3-(2,4-ジクロロベンジリデンアミノ)-1,3- チアゾリジン-2,4- ジオン等が挙げられる。
【0029】
ジチオシアノ系化合物としては、ジチオシアノメタン、ジチオシアノエタン、2,5-ジチオシアノチオフェン等が挙げられる。またトリアジン系化合物としては、2-メチルチオ-4-t- ブチルアミノ-6- シクロプロピルアミノ-s- トリアジン等が挙げられる。
【0030】
その他の金属を含有しない有機化合物としては、2,4,5,6-テトラクロロイソフタルニトリル、N,N-ジメチルジクロロフェニル尿酸、4,5-ジクロロ-2-N--オクチル3-(2H)イソチアゾロン、N,N-ジメチル-N'-フェニル-(N-フルオロジクロロメチルチオ)スルファミド、テトラメチルチウラムジスルフィド、3-ヨード-2- プロピニルブチルカルバメート、2-(メトキシカルボニルアミノ)ベンズイミダゾール、2,4,5,6-テトラクロロ-4- (メチルスルホニル)ピリジン、ジヨードメチルパラトリルスルホン、2-(4-チアゾリル)ベンズイミダゾール、ピリジン−トリフェニルボラン等が挙げられる。
【0031】
(C) 着色顔料
膜厚判定防汚塗料の色相及び明度に影響を与える着色顔料としては、カーボンブラック、二酸化チタン、鉛白、黒鉛、硫化亜鉛、酸化亜鉛、酸化クロム、黄色ニッケルチタン、黄色クロムチタン、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、黒色酸化鉄、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ウルトラマリンブルー、キナクリドン類、アゾ系赤・黄色顔料等が挙げられる。
【0032】
(D) 配合量
(1) 樹脂成分
防汚塗料全体を 100容量%として20〜97容量%とするのが好ましい。樹脂成分の含有量が20容量%未満であると塗膜を形成することが困難となる。
【0033】
(2) 防汚剤
防汚剤の添加量は、塗料固形分100 容量%当たり30容量%以下であり、好ましくは25容量%以下、特に25〜3容量%である。防汚剤の添加量が30容量%を超えると、防汚塗膜の強度及び被塗物への密着性が低下する。
【0034】
(3) 着色顔料
着色顔料の含有量は、塗料固形分100 容量%当たり4容量%以下である。着色顔料の添加量が4容量%を超えると、膜厚判定作用が消失する。
【0035】
(E) その他の成分
本発明の膜厚判定防汚塗料は、上記樹脂成分、防汚剤及び着色顔料の他に、以下のような体質顔料、有機溶剤、防汚剤溶出調整剤、可塑剤、添加剤等を含有してもよい。
【0036】
(1) 体質顔料
体質顔料としては、タルク、クレー、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム等が挙げられる。体質顔料の含有量は、着色顔料による下地隠蔽作用を妨害しない範囲とし、具体的には30容量%以下とするのが好ましい。
【0037】
(2) 有機溶剤
有機溶剤としては、塗料において広く使用されている有機溶媒又はその混合物を使用することができる。好ましい例としては、例えばトルエン又はキシレン等の芳香族炭化水素、n-ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、主として脂肪族炭化水素よりなる若干の芳香族炭化水素を有する種々の沸点範囲の石油留分、酢酸ブチル、アセチレングリコールジアセテート、2−エトキシエチルアセテート等のエステル類、メチルイソブチルケトン等のケトン類、及びブチルアルコール等のアルコール類、エチレングリコールモノブチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。
【0038】
(3) 防汚剤溶出調整剤
防汚剤溶出調整剤としては、ロジン、及び金属ロジネート(銅塩、亜鉛塩等)、ロジンアミン、ロジンアミド等のロジン誘導体、塩素化パラフィン、ポリビニルエーテル、ポリプロピレンセバケート、部分水添ターフェニル、ポリ酢酸ビニル、ポリ(メタ)アクリル酸アルキルエステル、ポリエーテルポリオール、ポリエステルポリオール、アルキッド樹脂、ポリエステル樹脂、塩化ビニル樹脂等が挙げられる。
【0039】
(4) 可塑剤
可塑剤としては、▲1▼ジオクチルフタレート、ジメチルフタレート、ジシクロヘキシルフタレート等のフタル酸系可塑剤、▲2▼アジピン酸ジイソブチル、セバシン酸ジブチル等の脂肪族二塩基酸エステル系可塑剤、▲3▼ジエチレングリコールジベンゾエート、ペンタエリスリトールアルキルエステル等のグリコールエステル系可塑剤、▲4▼トリクレジルリン酸、トリクロロエチルリン酸等のリン酸エステル系可塑剤、▲5▼エポキシ化大豆油、エポキシステアリン酸オクチル等のエポキシ系可塑剤、▲6▼ジオクチル錫ラウリレート、ジブチル錫ラウリレート等の有機錫系可塑剤、▲7▼その他トリメリット酸トリオクチル、樟脳、トリアセチレン等が挙げられる。
【0040】
(5) 添加剤
添加剤としては、常用の紫外線吸収剤、表面調整剤、粘度調整剤、レベリング剤、顔料分散剤、消泡剤等が挙げられる。
【0041】
[2] 色差
膜厚判定防汚塗料は、(a) 被塗物に対して20以上の色差を有する必要があるとともに、目標乾燥膜厚の塗膜に対して、(b) (目標乾燥膜厚−50)μm未満の乾燥膜厚の塗膜が2以上の色差を示し、かつ(c) (目標乾燥膜厚+50)μm超の乾燥膜厚の塗膜が1未満の色差を示す必要がある。なお、色差の測定はSMカラーコンピュータ(型式SM−7CH、スガ試験機(株)製)等の色差計を使用して、一般に認められた方法で行うことができる。
【0042】
(1) 被塗物との色差
膜厚判定防汚塗料自身と被塗物との色差が20未満であると、膜厚判定防汚塗料の膜厚が規定(目標)膜厚に近づくにつれて被塗物との色差が変化する様子を目視で確認するのが困難である。色差の変化を目視で確認するのを容易にするのには、膜厚判定防汚塗料自身と被塗物との色差を30以上とするのが好ましい。
【0043】
(2) (目標乾燥膜厚−50)μm未満の乾燥膜厚の塗膜との色差
(目標乾燥膜厚−50)μm未満の乾燥膜厚の塗膜は塗装完了直前の塗膜であるから、その時点でも目標乾燥膜厚の塗膜の色調に対して若干の色差がなければ、目標乾燥膜厚に達したか否かをチェックできない。従って、目標乾燥膜厚の塗膜と(目標乾燥膜厚−50)μm未満の乾燥膜厚の塗膜との色差は2以上である必要がある。しかし、その時の色差が大きすぎると、目標乾燥膜厚の塗膜でも被塗物の被覆が不十分であり、実際には色むらが著しくなる。そのため、この色差の上限は10であるのが好ましく、より好ましくは5である。
【0044】
(3) (目標乾燥膜厚+50)μm超の乾燥膜厚の塗膜との色差
(目標乾燥膜厚+50)μm超の乾燥膜厚の塗膜は塗装完了直後の塗膜であるから、その時点で目標乾燥膜厚の塗膜の色調に対して色差ができるだけ小さくなければならない。従って、目標乾燥膜厚の塗膜と(目標乾燥膜厚+50)μm超の乾燥膜厚の塗膜との色差は1未満である必要がある。好ましい色差は0.5 未満である。
【0045】
[3] 塗装方法
本発明の膜厚判定防汚塗料の塗装の態様としては、被塗物に▲1▼防食・防錆塗料又は防汚塗料、及び/又は▲2▼異色の膜厚判定防汚塗料を塗布した後で塗装する方法が挙げられる。いずれの方法においても、塗装中の塗膜と被塗物(又は下地)との色差の変化を目視で確認しながら、規定(目標)膜厚に達するまで膜厚判定防汚塗料の塗装を行う。具体的には、塗装中の膜厚判定塗膜がウエットのうちに、被塗物又は下層(防食・防錆塗料層又は異色の膜厚判定防汚塗膜)との色差の変化を目視により観察し、塗装中の膜厚判定防汚塗膜が規定の膜厚に達したか否かを判定する。色差の変化は塗膜の状態(ウエット又は乾燥)に依存しないので、ウエット時に観察すれば、その結果はそのまま乾燥塗膜の膜厚に適用できる。
【0046】
(1) 被塗物
被塗物としては、非処理鋼材、ブラスト処理鋼材、酸処理鋼材、亜鉛メッキ鋼材、ステンレス鋼材等の鋼材、アルミニウム(合金)材、銅(合金)材等の非鉄金属材、コンクリート等が挙げられる。またこれらの鋼材及び非鉄金属材には溶接線があっても良い。
【0047】
(2) 下塗りとしての防食・防錆塗料又は防汚塗料の塗装
船舶や導水管、橋梁等に使用する防食・防錆塗料や、防汚塗料との付着を良好にするバインダー用塗料であれば、いずれの塗料を下塗りとして用いても良い。また一般に用いられる防汚塗料を下塗りに用いても良い。また塗り替え時に既に被塗物に塗装されている防汚塗膜上に本発明の膜厚判定防汚塗料を塗装しても良い。さらに異色の膜厚判定防汚塗料を塗装した後でも良い。
【0048】
下塗り塗膜面に異色の膜厚判定防汚塗料を塗布する場合には複層塗膜となる。このとき上層の膜厚判定防汚塗料が満たすべき色差の条件のうち、被塗物との色差は下層の塗膜との色差とする。すなわち、上層は(a) 下層に対して20以上の色差を有する必要があるとともに、目標乾燥膜厚の塗膜に対して、(b) (目標乾燥膜厚−50)μm未満の乾燥膜厚の塗膜が2以上の色差を示し、かつ(c) (目標乾燥膜厚+50)μm超の乾燥膜厚の塗膜が1未満の色差を示す必要がある。
【0049】
【実施例】
本発明を以下の実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0050】
実施例1〜 9
表1に示す組成の原料を混合し、膜厚判定防汚塗料1〜5を作製した。
【0051】
【0052】
▲1▼防錆塗料として「ラバコート1号ライトブラウン」(日本ペイント(株)製)を150 μm塗装した鋼板(塗装鋼板I)、▲2▼防錆塗料として「NOA A/CIシルバー」(日本ペイント(株)製)を120 μm塗装した鋼板(塗装鋼板II)、及び▲3▼一般の防汚塗料である「エコロフレックスSPC200 レッドブラウン」(日本ペイント(株)製)を上層塗料として100 μmの厚さに塗装し、実際の海水に1年間浸漬した塗装鋼板を高圧水洗し、乾燥した塗板(塗装鋼板III )をそれぞれ準備した。
【0053】
いずれも目標乾燥膜厚を125 μmとして、エアレススプレー塗装法により、塗装鋼板I上に膜厚判定防汚塗料1、3及び5を塗装し、また塗装鋼板II上に膜厚判定防汚塗料2、3及び4を塗装し、さらに塗装鋼板III 上に膜厚判定防汚塗料2、4及び5を塗装し、次いでそれぞれ48時間室温に放置して乾燥させた。各膜厚判定防汚塗料の乾燥膜厚は、50μm、75μm、100 μm、125 μm、150 μm及び175 μmの6通りであった。なお膜厚判定防汚塗料の乾燥膜厚はペイントボァラー518 (エリクセン社製)により測定した。
【0054】
得られた各塗膜について、色差計としてSMカラーコンピュータ(型式SM−7CH、スガ試験機(株)製)を使用して、下地塗膜(I,II,III )との色差、及び目標乾燥膜厚の塗膜との色差ΔEをそれぞれ測定し、また塗膜状態を目視により観察した。結果を表2に示す。
【0055】
【0056】
【0057】
【0058】
比較例1〜4
実施例と同じ塗装鋼板I,II,III の各々に、目標乾燥膜厚を125 μmとして、エアレススプレー塗装法により下記4種類の防汚塗料を塗装し、次いでそれぞれ48時間室温に放置して乾燥させた。各膜厚判定防汚塗料の乾燥膜厚は、50μm、75μm、100 μm、125 μm、150 μm及び175 μmの6通りであった。
【0059】
塗料6:「エコロフレックスSPC200 レッドブラウン」(日本ペイント(株)製)。
塗料7:「アルフレックス ブルー」(日本ペイント(株)製)。
塗料8:「エコロフレックスSPC200 ダークブラウン」(日本ペイント(株)製)。
【0060】
得られた各塗膜について、実施例と同じ評価を実施した。結果を表3に示す。
【0061】
【0062】
【0063】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明の防汚塗膜の形成方法によれば、塗膜が目標乾燥膜厚に達したか否かを簡単に判定することができ、また規定膜厚が被塗物全体にほぼ均一になるよに、防汚塗料を塗装することができる。これにより、従来しばしば発生した膜厚不足による問題点(防汚性の不足による被塗物面への生物の付着)を防止することができる。従って、本発明の方法により防汚塗膜を形成すれば、船舶の航行状のトラブルや導入管の生物付着によるトラブルを防止することができる。
【0064】
さらに本発明の防汚塗膜の形成方法によれば煩雑な膜厚測定を行う必要がないので、塗装工程における工数の大幅な低減が図れるとともに、過剰な膜厚も防止することができ、もって塗料の節約にもなる。さらに本発明の防汚塗膜の形成方法は、特に船舶の外面等、クレーンつり下げ足場によらなくてはならないような塗装が著しく困難な部位でも、正確に目標乾燥膜厚を有する均一な防汚塗膜を得ることができるという利点を有する。
Claims (11)
- 被塗物上に、前記被塗物を完全に隠蔽し、かつほぼ均一に60μm以上の目標乾燥膜厚を有する防汚塗膜を形成する方法において、塗料固形分に対して、少なくとも1種の無機系又は有機系の防汚剤の含有量が30容量%以下で、着色顔料の含有量が4容量%以下の防汚塗料を膜厚判定防汚塗料として使用し、かつ下記条件:
(a) 前記膜厚判定防汚塗料と前記被塗物との色差が30 以上、
(b) 前記目標乾燥膜厚の完全隠蔽塗膜と(目標乾燥膜厚−50)μm未満の乾燥膜厚の塗膜との色差が2以上、及び
(c) 前記目標乾燥膜厚の完全隠蔽塗膜と(目標乾燥膜厚+50)μm超の乾燥膜厚の塗膜との色差が1未満
を満たすように、前記膜厚判定防汚塗料中の前記着色顔料の含有量を調整し、塗装中の塗膜と前記被塗物との色差変化を目視により観察することにより、前記膜厚判定防汚塗料の塗膜が規定の膜厚に達したか否かを判定することを特徴とする防汚塗膜の形成方法。 - 請求項1に記載の防汚塗膜の形成方法において、前記膜厚判定防汚塗料と前記被塗物との色差が 34 以上であることを特徴とする防汚塗膜の形成方法。
- 被塗物上に下塗り層として防食・防錆塗料又は防汚塗料、及び/又は異色の膜厚判定防汚塗料を塗布した後に、前記下塗り層を完全に隠蔽し、かつほぼ均一に 60 μm以上の目標乾燥膜厚を有する防汚塗膜を形成する方法において、塗料固形分に対して、少なくとも1種の無機系又は有機系の防汚剤の含有量が 30 容量%以下で、着色顔料の含有量が4容量%以下の防汚塗料を膜厚判定防汚塗料として使用し、かつ下記条件:
(a) 前記膜厚判定防汚塗料と前記下塗り層との色差が 30 以上、
(b) 前記目標乾燥膜厚の完全隠蔽塗膜と(目標乾燥膜厚− 50 )μm未満の乾燥膜厚の塗膜との色差が2以上、及び
(c) 前記目標乾燥膜厚の完全隠蔽塗膜と(目標乾燥膜厚+ 50 )μm超の乾燥膜厚の塗膜との色差が1未満
を満たすように、前記膜厚判定防汚塗料中の前記着色顔料の含有量を調整し、塗装中の塗膜と前記下塗り層との色差変化を目視により観察することにより、前記膜厚判定防汚塗料の塗膜が規定の膜厚に達したか否かを判定することを特徴とする防汚塗膜の形成方法。 - 請求項3に記載の防汚塗膜の形成方法において、前記膜厚判定防汚塗料と前記下塗り層との色差が 34 以上であることを特徴とする防汚塗膜の形成方法。
- 請求項1〜4のいずれかに記載の防汚塗膜の形成方法において、前記膜厚判定防汚塗料の塗膜がウエットのうちに色差の変化を目視により観察し、前記膜厚判定塗膜が規定の膜厚に達したか否かを判定することを特徴とする防汚塗膜の形成方法。
- 請求項1〜5のいずれかに記載の防汚塗膜の形成方法において、(b) 前記目標乾燥膜厚の塗膜と(目標乾燥膜厚−50)μm未満の乾燥膜厚の塗膜との色差が3以上、及び(c) 前記目標乾燥膜厚の塗膜と(目標乾燥膜厚+50)μm超の乾燥膜厚の塗膜との色差が0.5 未満であることを特徴とする防汚塗膜の形成方法。
- 請求項1〜6のいずれかに記載の防汚塗膜の形成方法において、前記被塗物が鋼材、プラスチック又はコンクリート製であることを特徴とする防汚塗膜の形成方法。
- 請求項1〜7のいずれかに記載の防汚塗膜の形成方法において、前記膜厚判定防汚塗料が、樹脂成分として、ロジン、塩化ビニル系樹脂、塩化ビニル・ビニルイソブチルエーテル共重合体、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、及び加水分解型のアクリル変性樹脂又はポリエステル変性樹脂からなる群から選ばれた少なくとも1種を含有し、前記加水分解型のアクリル変性樹脂又はポリエステル変性樹脂は側鎖に下記一般式(1) :
-COO-M-Yy・・・(1)
(ただしyはMの原子価数−1であり、MはCu、Zn、Si及びSnからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属を表し、Yはアルキル基、水酸基、OOCR1で表される基(ただしR1は炭素数10以上の炭化水素基を表す。)、又はR2-CO-CH2-CO-R3で表される基(ただしR2はアルキレン基又はフェニル誘導体からなる2価の基であり、R3はアルキル基又はフェニル誘導体からなる1価の基である。)を表す。yが2以上の場合、Yは同じでも異なっていてもよい)、下記一般式(2) :
-N=CHR4・・・(2)
(ただしR4は炭素数6以上の炭化水素を表す。)、又は下記一般式(3) :
-SO3-NH-R5・・・(3)
(ただしR5は水素原子、アルキル基又はフェニル誘導体を表す。)により表される基を有することを特徴とする防汚塗膜の形成方法。 - 請求項1〜8のいずれかに記載の防汚塗膜の形成方法において、前記無機系防汚剤は亜酸化銅、ロダン銅及び亜鉛華からなる群から選ばれた少なくとも1種であり、前記有機系防汚剤は金属含有有機化合物又は金属非含有有機化合物であることを特徴とする防汚塗膜の形成方法。
- 請求項1〜9のいずれかに記載の防汚塗膜の形成方法において、前記膜厚判定防汚塗料にダレ止め剤を添加することを特徴とする防汚塗膜の形成方法。
- 請求項1〜 10 のいずれかに記載の防汚塗膜の形成方法において、前記膜厚判定防汚塗料に、前記防汚剤として、前記膜厚判定防汚塗料に対して、0〜 1.07 容量%の亜酸化銅と、 4.44 〜 6.75 容量%の N,N- ジメチルジクロロフェニル尿素とを添加することを特徴とする防汚塗膜の形成方法。
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