JP4110816B2 - 画素信号処理方法および装置、撮像装置 - Google Patents

画素信号処理方法および装置、撮像装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、固体撮像素子の画素信号処理方法および装置、並びに撮像装置に関する。より詳細には、CMOS型撮像素子や増幅型撮像素子など、画素にて得た画素信号を電流で出力する電流出力方式の固体撮像素子から出力された画素信号を処理するための処理方法および装置、並びにこの固体撮像素子および画素信号処理装置を具備した撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、固体撮像装置は、フォトダイオードなどで構成された各受光素子で光電変換を行ない、発生した電荷を検出回路によって検出し、その後増幅し、順次出力する。この検出回路は、検出動作とリセット動作を交互に行なう場合が殆どで、リセットノイズといわれるノイズ信号を発生し、その影響で画素ごとにオフセット成分を生じる。また、この検出回路が受光素子ごとに設けられている、いわゆる増幅型固体撮像素子の場合には、この検出回路自体のばらつきが問題となり、固定パターンノイズ(FPN;Fixed Pattern Noise )といわれるノイズ信号の発生原因となる。このFPN信号は既知である相関2重サンプリング(Correlated Double Sampling:以下CDSという)といわれる信号処理方式によって取り除くことができる。
【0003】
ここで、FPN抑制機能(CDS処理機能)の方法にはいくつかあるが、検出した信号とリセット時の信号を何らかの方法で引き算し、差分のみを出力するようにすることが多い。また、この引き算はサンプリングを必要とするため電圧信号で行なわれる場合が殆どである。したがって、たとえばCMOS型撮像素子や増幅型撮像素子に代表されるX−Yアドレス型の固体撮像素子のように、画素信号を電流の形態で出力する電流出力型の固体撮像素子の場合には、電流電圧変換回路(以下I/V変換回路という)を用いて電圧信号に変換する必要がある。この場合、I/V変換回路、サンプリング回路、減算回路など、複雑なアナログ信号処理を必要とするため、どうしても回路規模が大きくなってしまうという問題がある。
【0004】
一方で、電流信号のままでFPN抑制機能を実現するという発想もある。電流信号の場合は加算や減算が簡単に行なえるという特徴があるため、CDSのような減算処理は比較的簡単に済んでしまう可能性がある。たとえば、“IEEE TRANSACTIONS ON ELECTRON DEVICE,VOL44,No10「On-Focal-Plane Signal Processing for Current-Mode Active Pixel Sensors;以下文献1という)”には、図10(A)に示すように、2セル構成のカレントコピアを用いてFPN抑制機能を実現する方法が紹介されている。この構成の動作を簡単に説明する。文献1には、図10(B)、図10(C)に示すように、2つの駆動方法が紹介されている。
【0005】
図10(B)に示す駆動方法においては、はじめに制御信号Φ1,Φ1S(対応する逆極性信号も含む;以下同様)にてnチャネルのカレントコピア(電流記憶セル)を入力フェーズ、制御信号Φ2,Φ2Sにてpチャネルのカレントコピアを出力フェーズにした状態で画素をリセットし、nチャネルのカレントコピアにオフセット電流Ioffを流し込み、これを記憶する。その後、制御信号Φ1,Φ1Sにてnチャネルのカレントコピアを出力フェーズ、制御信号Φ2,Φ2Sにてpチャネルのカレントコピアを入力フェーズにしてフォトダイオードから信号を読み出すと、“Ioff−Isig”が画素から流し込まれる。ここで、nチャネルのカレントコピアは先に記憶した電流Ioffを引き込むため、pチャネルのカレントコピアに信号Isigのみが流れ込むことになる。これを記憶し、出力してやることでオフセット電流Ioffを除去し、FPNを除去した本来の信号Isigを出力することができる。
【0006】
ただし、この図10(B)に示す駆動方法の場合において注意しなければいけないのは、画素の出力信号線の電位が、それぞれのフェーズによって変化してしまう可能性があることである。すなわち、nチャネルのカレントコピアが入力フェーズにある場合には、nチャネルのトランジスタがゲートとドレインを接続したダイオード接続となるため、信号線の電位はnチャネルトランジスタのVth+その時の電流値とトランジスタサイズに応じたバイアス値となり、比較的GNDレベルに近い電位となり易い。
【0007】
一方、nチャネルカレントコピアが出力フェーズ、pチャネルカレントコピアが入力フェーズにある場合、pチャネルのトランジスタがダイオード接続となるため、信号線の電位は、VDD−pチャネルトランジスタのVth−その時の電流値とトランジスタサイズに応じたバイアス値となり、比較的電源電圧に近いレベルになり易い。
【0008】
このように、それぞれのフェーズにおいて信号線の電位の決まり方が違うため、電位が大きく変動してしまう可能性がある。たとえば特開2000−307958号の「固体撮像素子およびその画素信号処理方法」(以下文献2という)において述べられているように、各画素内に増幅用トランジスタをもつ増幅型の固体撮像素子においては、その信号線の電位は増幅トランジスタの増幅率に大きく影響を与えるため、信号線の電位が大きく変動することは好ましくない。
【0009】
さらに、大きな増幅率を確保しようとした場合、nチャネルの増幅トランジスタを画素内に配置している場合には、信号線の電位はできるだけGNDレベルに近い方がよいことになる。このような事情を考慮すると、図10(B)に示すような駆動方法を用いてFPN抑制機能を実現することは、信号線の電位変動という観点から好ましくなく、画素信号のリニアリティの悪化や、信号量の低下といった問題を引き起こす可能性がある。
【0010】
一方、図10(C)に示す駆動方法においては、はじめに制御信号Φ1,Φ1Sにてnチャネルのカレントコピアを入力フェーズ、制御信号Φ2,Φ2Sにてpチャネルのカレントコピアを出力フェーズにした状態で画素信号“Ioff−Isig”をnチャネルのカレントコピアに記憶、次に制御信号Φ1にて画素信号線と本回路を切り離した状態で、nチャネルのカレントコピアに記憶した電流“Ioff−Isig”をpチャネルのカレントコピアに転送し記憶する。
【0011】
この間に画素をリセットしておく。リセット終了後、今度は制御信号Φ1,Φ1Sにてnチャネルのカレントコピアを入力フェーズ、制御信号Φ2,Φ2Sにてpチャネルのカレントコピアを出力フェーズにした状態で画素信号Ioffをnチャネルのカレントコピアに記憶する。
【0012】
最後に制御信号Φ1によって画素信号線を切り離した状態で、nチャネルのカレントコピア、pチャネルのカレントコピアをともに出力フェーズにし、さらに制御信号Φ3によりスイッチを開くことで、“Iout=(Ioff−Isig)−Ioff=−Isig”となって、オフセット成分Ioffを除去し、FPN(固定パターンノイズ)を除去した信号Isigを出力することができる。
【0013】
この図10(C)に示す駆動方法の場合に注意しなければならないのは、制御信号Φ1によって画素信号線を回路と切り離す時間が必ず必要になるということで、その間画素信号線の電位は非常に不安定となる。また、画素信号“Ioff−Isig”とリセット時の信号Ioffを独立にサンプリングするため、必ず2つのカレントコピア90が必要になり、さらに、記憶−転送−記憶−出力と全部で4つのフェーズが必要のため、制御が非常に複雑になるという問題がある。
【0014】
なお、文献1に示されている回路において、その駆動方法を変形することで、前段側の1つのカレントコピアを用いて、FPN(固定パターンノイズ)を除去した信号Isigを出力することができる点も開示されている。しかしながら、この場合においても、制御信号Φ1を切り替えることが必要であり、依然として、信号線の電位変動という問題を引き起こすので、固体撮像素子内の増幅トランジスタは高い増幅率を保つことができず、リニアリティも悪化する。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、電流出力型の固体撮像素子を使用する場合には、CDS処理などのFPN抑圧のための処理が必要であり、この場合に、電流信号を電圧信号に変換してから公知のCDS処理を施すのでは、複雑なアナログ信号処理を必要とする。
【0016】
また、この電流出力型の固体撮像素子においては、信号を電流のままで扱うことでFPN抑圧処理を簡単化できる可能性があるが、従来報告されているCDS処理などの方法では、画素信号線の電位変動が大きい、または不安定、といった問題を抱えている。
【0017】
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、電流出力型の固体撮像素子を使用する場合において、信号線の電位を安定した状態にしつつ、固定パターンノイズを除去した電流信号を取得することのできる画素信号検出方法および装置、並びに撮像装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明に係る画素信号処理方法は、固体撮像素子の各画素から水平信号線を介して出力される電流信号に含まれているオフセット成分を抑制する画素信号処理方法であって、水平信号線の電圧を予め定められたほぼ一定の電圧に維持した状態で、水平信号線を介して出力される電流信号を、この電流信号の形態のままで受け取るようにした。電流信号の形態のままで受け取る仕組みとしては、水平信号線を介して出力される電流信号を入力側のトランジスタ素子で受け取り、この入力側のトランジスタ素子が受け取った電流信号に対応する電流信号を出力側のトランジスタ素子から出力する手法を採る。
【0019】
そして、画素ごとに、出力側のトランジスタ素子から出力された電流信号におけるリセット期間の成分をサンプリングし、このサンプリングした成分と電流信号における検出期間の成分との差を求め、これにより、オフセット成分が抑制された信号成分を抽出するようにした。
【0020】
本発明に係る画素信号処理装置は、前記本発明に係る画素信号処理方法を実施する装置であって、水平信号線の電圧を予め定められたほぼ一定の電圧に維持する電圧動作点設定部と、電圧動作点設定部により水平信号線の電圧動作点が一定の電圧に維持された状態で水平信号線からの電流信号を受け取る入力側のトランジスタ素子および当該入力側のトランジスタ素子が受け取った前記電流信号に対応する電流信号を出力する出力側のトランジスタ素子を具備し、画素ごとに、出力側のトランジスタ素子から出力された電流信号におけるリセット期間の成分をサンプリングし、このサンプリングした成分と電流信号における検出期間の成分との差を求め、これにより、オフセット成分が抑制された信号成分を抽出する電流サンプリング部とを備えた。
【0021】
ここで、電圧動作点設定部は、画素信号線を介して出力される電流信号を受け取り、この受け取った電流信号の大きさに対応する大きさの電流信号を電流サンプリング部に向けて出力する電流/電流変換部を有するものとしてもよい。
【0022】
この電流/電流変換部は、画素信号線に接続された入力側の素子と電流サンプリング部側に配された出力側の素子とがミラー接続されたカレントミラー回路を含むものであることが望ましい。
【0023】
この場合、カレントミラー回路を構成する出力側の素子の電流出力端子と電流サンプリング部との間に、制御入力端子を有するトランジスタを直列に設けるなど、カレントミラー回路の定電流特性を向上させる定電流特性向上部を設けるとよい。またこの場合、トランジスタの制御入力端子を制御することで、カレントミラー回路を構成する出力側の素子の入出力端子間電圧(たとえばソース−ドレイン間電圧)をほぼ一定に維持するとよい。
【0024】
また、本発明に係る画素信号処理装置においては、電流サンプリング部を、サンプリングの処理と差を求める処理とを1度だけ行なうことで、オフセット成分が抑制された信号成分を抽出するものとしてもよい。
【0025】
また、電流サンプリング部を、リセット期間に対応する入力フェーズ時に電流信号におけるリセット期間の電流成分を受けて保持し、検出期間に対応する出力フェーズ時には入力フェーズ時に保持した電流成分を出力する、電流入出力端子を有するカレントコピアを具備したものとしてもよい。この場合、電流信号における検出期間には、電流サンプリング部は、検出期間の電流成分とカレントコピアの電流入出力端子から出力される電流成分との差を求めることで、オフセット成分が抑制された信号成分を抽出する。
【0026】
なお、カレントコピアの電流入出力端子と電圧動作点設定部との間に、制御入力端子を有するトランジスタを直列に設けるなど、カレントコピアの電流保持特性を向上させる電流保持特性向上部を設けるとよい。またこの場合、トランジスタの制御入力端子を制御することで、カレントコピアの入出力端子の電圧(たとえばセルの主要部であるトランジスタのソース−ドレイン間電圧)をほぼ一定に維持するとよい。
【0027】
また、本発明に係る画素信号処理装置においては、電流サンプリング部を、電流信号をオンオフするスイッチ素子と、リセット期間におけるスイッチ素子のオン時に電流信号を受けて当該電流信号に応じた電圧を保持する容量素子と、電圧動作点設定部に接続された入力側の素子と出力側の素子とがミラー接続されたカレントミラー回路とを具備するものとしてもよい。
【0028】
この場合、電流信号における検出期間には、電流サンプリング部は、カレントミラー回路の出力側の素子から出力される検出期間の成分と容量素子が保持している電圧に応じた電流成分との差を求めることで、オフセット成分が抑制された信号成分を抽出する。
【0029】
また、本発明に係る画素信号処理装置においては、電流サンプリング部を、電流信号をオンオフするスイッチ素子と、リセット期間におけるスイッチ素子のオン時に電流信号を受けて当該電流信号に応じた電圧を保持する容量素子と、容量素子の側に配された入力側の素子と出力側の素子とがミラー接続されたカレントミラー回路とを具備するものとしてもよい。
【0030】
この場合、電流信号における検出期間には、電流サンプリング部は、検出期間の電流成分と、容量素子が保持している電圧に応じた電流成分であって、カレントミラー回路の出力側の素子から出力された電流成分との差を求めることで、オフセット成分が抑制された信号成分を抽出する。
【0031】
本発明に係る撮像装置は、各画素からの電流信号を画素信号線を介して出力する固体撮像素子と、本発明に係る画素信号処理装置とを具備したものである。
【0032】
【作用】
上記構成においては、電圧動作点設定部により、電流出力型の固体撮像素子の水平信号線の電圧を予め定められたほぼ一定の電圧に維持しておく。そしてこの状態で、電流サンプリング部は、水平信号線を介して出力される電流信号を、電流信号の形態のままで受け取る。このため、水平信号線を介して出力される電流信号を入力側のトランジスタ素子で受け取り、この入力側のトランジスタ素子が受け取った電流信号に対応する電流信号を出力側のトランジスタ素子から出力する。つまり、水平信号線の電圧レベルを一定に維持したまま水平信号を入力側および出力側の各トランジスタ素子で読み出した後、たとえばカレントコピアやスイッチ素子および容量素子からなるサンプルホールド回路などにより、リセット期間の画素信号を電流成分のままサンプリングする。そして、検出期間の電流成分とサンプリングしたリセット期間の電流成分であるオフセット電流との差を求めることで、画素信号内に含まれるオフセット成分を取り除き、純粋な信号だけを取り出す。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0034】
図1は、電流出力方式の固体撮像素子と本発明に係る画素信号処理装置の一例である電流信号検出部とを備えた撮像装置の第1実施形態の構成例を示す図である。この撮像装置1は、固体撮像素子3として、たとえばCMOS型撮像素子を備えている。また撮像装置1は、固体撮像素子3の後段に、電圧動作点設定部7および電流サンプリング部9を具備した電流信号検出部5を備えている。なお、固体撮像素子3と電流信号検出部5とを1つの半導体基板上に形成してもよい。
【0035】
図1において、固体撮像素子3を構成する感光部10の単位画素11は、フォトダイオード12、増幅用トランジスタ13、垂直選択用トランジスタ14、およびリセット用トランジスタ15によって構成されている。これらトランジスタ13〜15として、本例では、NchMOSトランジスタが用いられている。単位画素11がX方向(列方向)およびY方向(行方向)に配列されて画素部を構成している。なお、ここでは、図面の簡略化のために、m行n列の画素のみを示している。
【0036】
単位画素11において、垂直選択用トランジスタ14のゲート電極には垂直走査回路16から垂直選択線17を通して垂直走査パルスφVmが与えられ、リセット用トランジスタ15のゲート電極には垂直走査回路16から垂直リセット線18を通して垂直リセットパルスφVR mが与えられる。また、フォトダイオード12で光電変換された信号電荷は増幅用トランジスタ13で信号電流に変換され、垂直選択用トランジスタ14を通して垂直信号線19に出力される。
【0037】
垂直信号線19と水平信号線20との間には、水平選択用トランジスタ21が接続されている。この水平選択用トランジスタ21のゲート電極には、水平走査回路22から水平走査パルスφHnが与えられる。これにより、画素11から垂直信号線19に出力された信号電流は、水平選択用トランジスタ21を通して水平信号線20に流れる。
【0038】
水平信号線20の一方の端部には、電流信号検出部5が接続され、その内部の電圧動作点設定部7および電流サンプリング部9を介して、さらに電流電圧変換回路24が接続されている。電流サンプリング部9は、画素信号線の一例である水平信号線20を通じて画素信号を電流として受け取り、その電流をサンプリングすることによって、電流信号中に含まれているオフセット電流を取り除き、純粋な信号だけを取り出す。これにより、画素信号内に含まれるFPN(固定パターンノイズ)を抑圧する。
【0039】
電圧動作点設定部7は、電流信号検出部5における電流信号の検出(サンプリング)時に、水平信号線20の電圧を略一定レベル(たとえばGNDレベル付近)に安定に保つ。電流電圧変換回路24は、水平信号線20から電流信号検出部5を通して入力される信号電流を信号電圧に変換して出力する。
【0040】
図2は、本発明に係る画素信号処理装置の一例である電流信号検出部5の第1実施形態の構成例を示す図である。ここで図2(A)は、その回路図、図2(B)は動作を説明するためのタイミングチャートである。第1実施形態の構成では、電圧動作点設定部7としてカレントミラー70を使用し、電流サンプリング部9としてカレントコピア(電流記憶セル)90を使用した点に特徴を有する。
【0041】
カレントミラー70は、固体撮像素子3の画素信号線の一例である水平信号線20を介して出力される電流信号を受け取り、この受け取った電流信号の大きさに対応する大きさの電流信号を出力する電流/電流変換部の一例である。
【0042】
このカレントミラー70は、図2(A)に示すように、ドレインおよびゲートが水平信号線20に共通に接続され、かつソースが電位の基準であるグランドに接続された入力側の素子としてのNchMOSトランジスタQ71と、このNchMOSトランジスタQ71とゲートが共通に接続され、かつソースがグランド(GND)に接続された出力側の素子としてのNchMOSトランジスタQ72とから構成されている。すなわち、固体撮像素子3から信号が流れてくる画素信号線20をNchMOSトランジスタQ71,Q72からなるカレントミラー70に接続する。両NchMOSトランジスタQ71,Q72としては同じ特性のものが用いられる。
【0043】
また、図2(A)に示すように、カレントコピア90は、入出力端子としてのドレインがNchMOSトランジスタQ72のドレインと接続され、ソースが電源線VDDに接続されたPchMOSトランジスタQ91と、このPchMOSトランジスタQ91のゲートと電源線VDDとの間に接続されたサンプリング用の容量素子C91と、PchMOSトランジスタQ91のゲートとドレイン間に接続されたスイッチ素子SW91と、PchMOSトランジスタQ91のドレインと電流出力端子Ioutとの間に接続されたスイッチ素子SW92とから構成されている。
【0044】
すなわち、先ず、カレントミラー70の出力、つまりNchMOSトランジスタQ72のドレイン端子を、PchMOSトランジスタQ91のドレイン端子に接続する。PchMOSトランジスタQ91のゲートには、サンプリング用の容量素子C91が電源電圧VDDとの間に接続され、また、ゲートとドレインの間にスイッチ素子SW91が挿入され、カレントコピア90として構成される。
【0045】
NchMOSトランジスタQ72とPchMOSトランジスタQ91のドレイン端子同士をつないだノードの先には、スイッチ素子SW92が接続され、出力端子Ioutに接続される。
【0046】
ここで、図2(A1)に示すように、スイッチ素子SW91を導通状態、スイッチ素子SW92を非導通状態に制御するとカレントコピア90は入力フェーズとなり、図2(A2)に示すように、スイッチ素子SW91を非導通状態、スイッチ素子SW92を導通状態に制御するとカレントコピア90は出力フェーズとなる。
【0047】
なお、この図2(A)の例では、固体撮像素子3が増幅トランジスタ13としてNchMOSトランジスタを備えているので、これに応じて、カレントミラー70としてNchMOSトランジスタを、カレントコピア90としてPchMOSトランジスタをそれぞれ使用しているが、固体撮像素子3が、増幅トランジスタ13としてPchMOSトランジスタを備えている場合には、カレントミラー70およびカレントコピア90の形態も、図2(A)にて使用しているトランジスタのNchとPchの極性を反転させたものを使用すればよい。
【0048】
図2(B)には、固体撮像素子3の出力信号波形IINと合わせて、スイッチ素子SW91の制御パルスΦRST、スイッチ素子SW92の制御パルスΦDET、および出力端子Ioutに現れる出力信号波形Ioutとが示されている。ただし、制御パルスΦRST,ΦDETは、ハイ(H)期間にそれぞれのスイッチ素子を導通状態(オン)、ロー(L)期間に非導通状態(オフ)に制御するものとする。このΦRSTとΦDETのスイッチ制御によって、PchMOSトランジスタQ91および容量素子C91はカレントコピアとして動作する。
【0049】
固体撮像素子3から水平信号線20を介して、カレントミラー70のNchMOSトランジスタQ71に、図2(B)に示す信号波形の信号電流IINが供給される。この信号波形は、電流出力型の固体撮像素子の一般的な出力信号波形と同じである。たとえば、1画素期間内にはリセット期間と検出期間とがあり、リセット期間にはオフセット成分の信号Ioffが、検出期間には検出電流“Ioff−Isig”が出力される。その差分であるIsigが本来必要な信号電流となる。
【0050】
固体撮像素子3から出力されたこの信号電流IINは、画素信号線20を介してNchMOSトランジスタQ71,Q72から構成されるカレントミラー70に供給される。カレントミラー70は入力と出力の電流が同じになるように働くため、NchMOSトランジスタQ71に入力された信号電流は、そのままNchMOSトランジスタQ72のドレインに現れる。
【0051】
固体撮像素子3の出力信号IINがリセット期間にあるときには、図2(A1)に示すように、制御パルスΦRSTのH期間によってスイッチ素子SW91を導通状態、制御パルスΦDETのL期間によってスイッチ素子SW92を非導通状態に制御する。このときカレントコピア90は入力フェーズとなり、固体撮像素子3からカレントミラー70を介して流れてきた電流Ioffをすべて入力する。
【0052】
そして、このときの信号電流(オフセット成分)Ioffの大きさに応じた電圧がPchMOSトランジスタQ91のゲート端子に現れ、次の瞬間スイッチ素子SW91を非導通状態にすることで、そのときのゲート電圧を容量素子C91が記憶する。このカレントコピア90は出力フェーズとなり、先に入力したオフセット電流Ioffを記憶し、そのまま流し続けようとする。
【0053】
この状態で次に固体撮像素子3の出力信号IINは検出期間に移り、“Ioff−Isig”という信号がカレントミラー70を介して流れ込んでくるが、カレントコピア90は出力フェーズにあるため、先に容量素子C91に記憶した電流Ioffを流し続けようとする。このときスイッチ素子SW92を導通状態にしてやることで、カレントコピア90の記憶した電流Ioffと、カレントミラー70を介して流れ込んでくる信号電流“Ioff−Isig”の差分だけがIout端子に現れることになる。すなわち、“Iout=Ioff−(Ioff−Isig)=Isig”となり、オフセット成分Ioffを含まない純粋な信号IsigだけがIout端子に現れることになる。
【0054】
このように、図2に示した第1実施形態の構成を用いることで、FPNの原因となるオフセット電流Ioffを取り除き、本来の信号成分Isigだけを出力端子Ioutから電流信号Ioutとして取り出すことができ、電流モードのCDS処理機能(すなわちFPN抑制機能)を実現することができる。なお、この出力電流信号は連続波となっていないが、電流電圧変換回路24によるI/V変換後にサンプル・アンド・ホールド回路によって連続信号に変換されるのは、従来の撮像装置と変わりがない。
【0055】
この回路は、NchMOSトランジスタQ71,Q72からなる1つのカレントミラー70と、PchMOSトランジスタQ91、容量素子C91、およびスイッチ素子SW91,SW92からなる1つのカレントコピア90だけで構成され、非常に回路構成が簡単で素子数が少ないという特徴を持つ。また、電流サンプリング部9として機能するカレントコピア90に対する制御も、リセット期間中に記憶、検出期間中に出力と、2つのフェーズを持つだけなので、非常に制御が簡単であるという特徴をもつ。
【0056】
また、画素信号線20の電位は、カレントミラー70を構成するダイオード接続されたNchMOSトランジスタQ71によって常に決定され、NchMOSトランジスタQ71のVth+その時の電流値とトランジスタサイズに応じたバイアス値となる。トランジスタのVthとサイズを適切に選択することよってGND付近で常に安定にすることができる。そして、これにより、固体撮像素子3内の増幅トランジスタ13は常に良好な増幅率を保ち、リニアリティの悪化を防ぐことができる。
【0057】
図3は、電流信号検出部5の第2実施形態の構成例を示す図である。この第2実施形態の電流信号検出部5は、図2に示した第1実施形態の構成を基本とし、さらに、カレントミラー70の出力となるNchMOSトランジスタQ72と直列に、本発明に係る定電流特性向上部として機能するNchMOSトランジスタQ73、カレントコピア90を形成するPchMOSトランジスタQ91と直列に、本発明に係る電流保持特性向上部として機能するPchMOSトランジスタQ92を、それぞれ備えている。すなわち、NchMOSトランジスタQ72のドレイン側にNchMOSトランジスタQ73が、PchMOSトランジスタQ91のドレイン側にPchMOSトランジスタQ92が、それぞれ直列に挿入されている。
【0058】
スイッチ素子SW91は、PchMOSトランジスタQ91のゲート端子と、PchMOSトランジスタQ92のドレイン端子との間に挿入されている。NchMOSトランジスタQ73のゲートにはバイアス電圧BNが、PchMOSトランジスタQ92のゲートにはバイアス電圧BPが供給される。
【0059】
カレントミラー70は、一般的に、入力された電流をそのまま出力側にも流すように働くが、いわゆるアーリ効果(チャンネル長変調効果)のためドレイン電圧依存性があるので、出力側のトランジスタのドレイン電圧の変動が大きい場合は、トランジスタの出力コンダクタンスの影響で出力電流に誤差を生ずる。これを解決するために挿入されたのがNchMOSトランジスタQ73で、NchMOSトランジスタQ72と直列に挿入することでカレントミラー70の出力側の電位変動を抑え、定電流特性を向上させることができる。なお、NchMOSトランジスタQ73のゲートには、バイアス電圧BNとして、任意の定電圧を加えてもよいし、あるいは動作中にアクティブに変化するような電圧を加えてもよい。
【0060】
また、カレントコピア90は、一般的に、入力フェーズにあるときの電流をそのまま記憶し、出力フェーズでも同じ電流を流し続けるように働くが、やはりアーリ効果により、カレントコピア90を構成するトランジスタ(カレントコピアセル)のドレイン電圧の変動が大きい場合には、トランジスタの出力コンダクタンスの影響で出力フェーズの電流に誤差を生じ電流保持特性が低下する。つまり、カレントコピア90のサンプリングの精度が低下する。
【0061】
これを解決するために挿入されたのがPchMOSトランジスタQ92で、PchMOSトランジスタQ91と直列に挿入することでトランジスタのドレイン端の電圧変動を抑え、サンプリングの精度を高くし、カレントコピアの電流保持特性を向上させることができる。なお、PchMOSトランジスタQ92のゲートには、バイアス電圧BPとして、任意の定電圧を加えてもよいし、あるいは動作中にアクティブに変化するような電圧を加えるてもよい。
【0062】
この第2実施形態の構成によれば、ドレイン端の電圧変動を抑えたことの効果によって、カレントミラー70の流す電流、およびカレントコピア90の流す電流の誤差が少なくなり、より高精度な電流モードのCDS処理機能を実現することができ、FPN抑圧効果が増加する。
【0063】
図4は、電流信号検出部5の第3実施形態の構成例を示す図である。この第3実施形態の電流信号検出部5は、図3に示した第2実施形態の構成を基本とし、さらに、NchMOSトランジスタQ73のゲート電圧を作るためのNchMOSトランジスタQ74および定電流源I71、さらにPchMOSトランジスタQ92のゲート電圧を作るためのPchMOSトランジスタQ93および定電流源I91を備えている。
【0064】
すなわち、NchMOSトランジスタQ74のゲート端子がNchMOSトランジスタQ72のドレイン端子に、ドレイン端子がNchMOSトランジスタQ73のゲート端子にそれぞれ接続される。また、NchMOSトランジスタQ74のドレイン端子には、定電流源I71が接続される。
【0065】
さらに、PchMOSトランジスタQ93のゲート端子がPchMOSトランジスタQ91のドレイン端子に、ドレイン端子がPchMOSトランジスタQ92のゲート端子にそれぞれ接続される。また、PchMOSトランジスタQ93のドレイン端子には、定電流源I91が接続される。
【0066】
ここで、カレントミラー70側において、NchMOSトランジスタQ74には定電流源I71から常に一定の電流が供給されるため、NchMOSトランジスタQ74が飽和領域で動作している場合には、そのドレイン電圧にかかわらず常に一定のゲート−ソース間電圧Vgsが発生している。ただし、ゲート端子は、NchMOSトランジスタQ72のドレイン端子に接続されているため、結果的には、カレントミラー70を構成する出力側の素子であるNchMOSトランジスタQ72のドレイン電圧が常に一定値になるように、NchMOSトランジスタQ73のゲート電圧が決まる。
【0067】
これにより、カレントミラー70の定電流特性はNchMOSトランジスタQ73のゲート電圧BNを単純に定電圧で押さえるよりもずっと高くなり、カレントミラー70の出力電流の誤差を減らすことができる。つまり、カレントミラー回路の定電流特性を向上させることができる。
【0068】
また、カレントコピア90側において、PchMOSトランジスタQ93には定電流源I91から常に一定の電流が供給されるため、PchMOSトランジスタQ93が飽和領域で動作している場合には、そのドレイン電圧にかかわらず常に一定のゲート−ソース間電圧が発生している。ただし、ゲート端子は、PchMOSトランジスタQ91のドレイン端子に接続されているため、結果的には、カレントコピア90の入出力端子であるPchMOSトランジスタQ91のドレインの端子電圧が常に一定値になるように、PchMOSトランジスタQ92のゲート電圧が決まる。
【0069】
これにより、カレントコピア90のサンプリングの精度はPchMOSトランジスタQ92のゲート電圧BPを単純に定電圧で押さえるよりもずっと高くなり、カレントコピア90の出力電流の誤差を減らすことができる。つまり、カレントコピア90の電流保持特性を向上させることができる。
【0070】
この第3実施形態の構成によれば、ドレイン電圧が常に一定値になるように作用する効果により、第2実施形態の構成に比べてさらに高い精度で電流モードのCCDS処理機能を実現することができ、FPN抑圧効果が一層増大する。
【0071】
図5は、電流信号検出部5の第4実施形態の構成例を示す図である。ここで、図5(A)はその基本形、図5(B)は変形例を示す。第4実施形態の電流信号検出部5は、図2に示した第1実施形態の構成におけるスイッチ素子SW91,SW92を、トランジスタを用いて構成したものである。
【0072】
図5(A)に示すように、カレントコピア90のサンプリングに用いられているスイッチ素子SW91は、PchMOSトランジスタQ94,Q95によって構成されており、PchMOSトランジスタQ95のソースとドレインは短絡され、かつPchMOSトランジスタQ94,Q95には位相が逆の制御パルスが加えられる。
【0073】
PchMOSトランジスタQ94,Q95のうち、制御パルスΦDETとしての通常のスイッチ動作を行なっているのがPchMOSトランジスタQ94で、ゲートに加えられる制御パルスがL期間(=GNDレベル)であれば導通、H期間(=VDDレベル)であれば非導通の状態を作り出す。すなわち、図2(B)に示した制御パルスΦDETとは逆極性の制御電圧をゲートに供給する。
【0074】
ただし、このようにトランジスタを用いてサンプリング用のスイッチ素子を構成した場合に問題となるのが、一般的にフィードスルーノイズといわれているノイズを発生することである。具体的には、PchMOSトランジスタQ94が導通状態から非導通状態に遷移するとき、トランジスタの空乏層に蓄えられた電荷や、ゲート−ソース間の寄生容量に蓄えられた電荷が容量素子C91に吐き出され、結果的に容量素子C91に記憶された電位に誤差を生じてしまうことがある。
【0075】
これを解決するために用いられているのがPchMOSトランジスタQ95で、ソース−ドレイン間を短絡し、PchMOSトランジスタQ94とは逆相の制御パルスをゲートに加えている。すなわち、PchMOSトランジスタQ94が非導通状態に遷移するときに、PchMOSトランジスタQ95は導通状態に遷移し、このときPchMOSトランジスタQ94が吐き出した電荷をPchMOSトランジスタQ95が吸い込むことになり、結果的に容量素子C91へ電荷が吐き出されることを防ぐことで、電位誤差を減らすことができる。
【0076】
なお、図5(A)に示した例では、スイッチ素子SW91の代わりにPchMOSトランジスタだけを用いているが、図5(B)に示すように、PchMOSトランジスタQ94aとNchMOSトランジスタQ94bとを並列に接続し、ソースとドレインとを互い違いに接続したいわゆるCMOSスイッチの構成としてもよい。
【0077】
そしてこの場合、フィードスルーノイズ対策のために入れているPchMOSトランジスタQ95についても、PchMOSトランジスタQ95aとNchMOSトランジスタQ95bとを並列にCMOSスイッチの構成で接続して使用する。また、一般的にフィードスルーノイズ対策に用いられるトランジスタのサイズは、スイッチに用いられているトランジスタサイズの半分程度にする場合が多い。
【0078】
一方、スイッチ素子SW92は、PchMOSトランジスタQ97とNchMOSトランジスタQ98によって、一般的にCMOSスイッチといわれている構成で接続されており、やはり位相が逆の制御パルスが加えられる。ゲートに加えられる制御パルスによって、導通、非導通の状態を作り出すことができる。なお、場合によっては、PchMOSトランジスタQ97のみ、もしくはNchMOSトランジスタQ98のみで構成してもよい。
【0079】
図6は、電流信号検出部5の第5実施形態の構成例を示す図である。この第5実施形態の電流信号検出部5は、電圧動作点設定部の一例である2段構成のカレントミラー70を、従来技術で示した2セル構成のカレントコピアと組み合わせたものである。
【0080】
第5実施形態のカレントミラー70は、1段目のカレントミラーを構成するNchMOSトランジスタQ72のドレイン側に、ドレインおよびゲートが共通に接続され、かつソースが電源VDDに接続されたPchMOSトランジスタQ75と、このPchMOSトランジスタQ75とゲートが共通に接続され、かつソースが電源VDDに接続されたPchMOSトランジスタQ76とから構成された2段目のカレントミラー70bを備えている。両PchMOSトランジスタQ75,Q76としては同じ特性のものが用いられる。
【0081】
この第5実施形態の構成においては、固体撮像素子3から画素信号線20を介して流れてくる信号電流IINを、NchMOSトランジスタQ71,Q72からなる1段目のカレントミラー70aで受け、さらにこの信号電流IINを、PchMOSトランジスタQ75,Q76からなる2段目のカレントミラー70bを経由して、カレントコピア90に供給する。
【0082】
そして、この第5実施形態の構成における電流信号の検出手法は図*1に示した従来構成と同じであり、オフセット成分Ioffを含まない純粋な信号IsigだけがIout端子に現れる。また、画素信号線20の電位は、1段目のカレントミラー70aを構成するダイオード接続されたNchMOSトランジスタQ71によって常にほぼ一定の値に保持されるので、第1実施形態と同様に、固体撮像素子3内の増幅トランジスタ13は常に良好な増幅率を保ち、リニアリティの悪化を防ぐことができる。
【0083】
図7は、電流信号検出部5の第6実施形態の構成例を示す図である。ここで図7(A)は、その回路図、図7(B)は動作を説明するためのタイミングチャートである。この第6実施形態の電流信号検出部5は、電圧動作点設定部7として第1〜第5実施形態と同様にカレントミラー70を使用する一方、電流サンプリング部9として、第1〜第5実施形態のカレントコピア90に代えて、電流信号をオンオフするスイッチ素子SW81、スイッチ素子SW81のオン時に電流信号を受けて当該電流信号に応じた電圧を保持する容量素子C81、およびカレントミラー80、スイッチ素子SW81がオンしているときに他のトランジスタとの間でカレントミラーを形成するトランジスタQ83を使用する点に特徴を有する。スイッチ素子SW81および容量素子C81からなるサンプル・アンド・ホールド回路と、カレントミラーとによって、カレントコピア90と同様の作用をさせるものである。
【0084】
カレントミラー80は、電圧動作点設定部7として機能するカレントミラー70の構成要素であるNchMOSトランジスタQ72のドレイン側に、ドレインおよびゲートが共通に接続され、かつソースが電源VDDに接続された入力側の素子であるPchMOSトランジスタQ81と、このPchMOSトランジスタQ81とゲートが共通に接続され、かつソースが電源VDDに接続された出力側の素子であるPchMOSトランジスタQ82とから構成されている。両PchMOSトランジスタQ81,Q82としては同じ特性のものが用いられる。
【0085】
また、NchMOSトランジスタQ71のゲートは、スイッチ素子SW81を介して容量素子C81の一端およびNchMOSトランジスタQ83のゲートに接続されている。容量素子C81の他端およびNchMOSトランジスタQ83のソースは、電圧基準であるGNDに接続されている。
【0086】
スイッチ素子SW81には、これを制御する制御パルスΦRSTが供給され、制御パルスΦRSTがH期間のみスイッチ素子SW81は導通(オン)するものとする。図7(B)に示すように、固体撮像素子3の出力電流がリセット期間にあるときのみ、スイッチ素子SW81を導通(オン)させる。スイッチ素子SW81がオンしているとき、NchMOSトランジスタQ71,Q83はカレントミラーを形成する。
【0087】
次に、この第6実施形態の電流信号検出部5の動作を説明する。先ず、NchMOSトランジスタQ71,Q72はカレントミラー70を形成しており、NchMOSトランジスタQ72はNchMOSトランジスタQ71の受け取った信号電流IINをそのまま流すように動作する。さらに、NchMOSトランジスタQ72の出力電流は、PchMOSトランジスタQ81,Q82から形成されたカレントミラー80に入力され、PchMOSトランジスタQ82ドレインにそのまま出力電流として現れる。
【0088】
たとえば、固体撮像素子3の出力電流がリセット期間にあるときには、カレントミラー70は、オフセット電流IoffをそのままPchMOSトランジスタQ81,Q82からなるカレントミラー80に入力し、さらにカレントミラー80は、リセット期間のオフセット電流IoffをそのままNchMOSトランジスタQ83や出力端子Ioutに向けて出力する。
【0089】
また、このリセット期間には、スイッチ素子SW81を介してNchMOSトランジスタQ71,Q83のゲート同士が接続されカレントミラーを形成するため、リセット期間のオフセット電流Ioffが、そのままNchMOSトランジスタQ83のドレインに現れる。また、このとき、NchMOSトランジスタQ71のゲートは、スイッチ素子SW81を介して容量素子C81と接続されるので、NchMOSトランジスタQ71のゲート電圧は容量素子C81に記憶保持される。
【0090】
ここで、NchMOSトランジスタQ83とPchMOSトランジスタQ82の電流の差分が出力端子Ioutに出力されることになるが、この時点ではNchMOSトランジスタQ83とPchMOSトランジスタQ82はお互い同じ大きさのオフセット電流Ioffを流しているため、図7(B)に示すように、出力電流Ioutは“0”である。
【0091】
次に、固体撮像素子3の出力電流が検出期間では、スイッチ素子SW81は非導通状態(オフ)にある。このとき、リセット期間にNchMOSトランジスタQ71が流していた電流に対応するゲート電圧が容量素子C81に記憶保持され、NchMOSトランジスタQ83のゲートに供給されている。このため、NchMOSトランジスタQ83は、スイッチ素子SW81がオフのときにも、容量素子C81に記憶された電圧に対応する電流を流す。
【0092】
NchMOSトランジスタQ71,Q81を同じサイズにしておくと、スイッチ素子SW81がオフ時にもNchMOSトランジスタQ83は、結果的に固体撮像素子3のリセット期間のオフセット電流Ioffを記憶し、流し続ける。つまり、NchMOSトランジスタQ83は、先のリセット期間のオフセット電流Ioffを記憶したままである。
【0093】
また、検出期間には、NchMOSトランジスタQ72はNchMOSトランジスタQ71とカレントミラーを形成しているため、検出期間の検出電流“Ioff−Isig”をそのままPchMOSトランジスタQ81,Q82からなるカレントミラー80に入力し、さらにカレントミラー80は、検出期間の検出電流“Ioff−Isig”をそのままNchMOSトランジスタQ83や出力端子Ioutに向けて出力する。
【0094】
ここで、NchMOSトランジスタQ83とPchMOSトランジスタQ82の電流の差分が出力端子Ioutに出力されることになるため、図7(B)に示すように、“Iout=(Ioff−Isig)−Ioff=−Isig”となって、信号成分だけが出力端子Ioutから出力されることになる。つまり、リセット期間のオフセット電流IoffをNchMOSトランジスタQ83から流し、検出期間の検出電流“Ioff−Isig”をPchMOSトランジスタQ81,Q82からなるカレントミラー80で折り返して流すことで引き算を行なうことで、オフセット成分Ioffを含まない純粋な信号成分“−Isig”を生成するようにしている。
【0095】
要するに、電流サンプリング部9は、電流信号IINにおける検出期間には、カレントミラー80の出力側の素子であるPchMOSトランジスタQ82から出力される電流成分“Ioff−Isig”と容量素子C81が保持している電圧に応じた電流成分Ioffとの差を求めることで、オフセット成分が抑制された信号成分“−Isig”を抽出する。
【0096】
このように、電流サンプリング部9としてカレントコピアを用いない第6実施形態の構成においても、カレントコピアを用いた第1〜第5実施形態と出力電流の向きが逆にはなるが、FPNの原因となるオフセット電流Ioffを取り除き、本来の信号成分“−Isig”だけを出力端子Ioutから電流信号Ioutとして取り出すことができ、電流モードのCDS回路としての機能を果たすことができる。
【0097】
なお、第1〜第5実施形態と異なり、リセット期間にスイッチ素子SW81への制御信号ΦRSTがオフのときには、リセットノイズ成分が出力端子Ioutに現れるが、連続した信号電圧にする過程、すなわち、電流電圧変換回路24によるI/V変換後にサンプル・アンド・ホールド回路によって連続信号に変換される過程で、取り除くことができるので問題とならない。
【0098】
また、この第6実施形態の回路も、NchMOSトランジスタQ71,Q72からなる1つのカレントミラー70と、スイッチ素子SW81、容量素子C81、およびPchMOSトランジスタQ81,Q82からなる1つのカレントミラー80、並びにスイッチ素子SW81がオンしているときにNchMOSトランジスタQ71との間でカレントミラーを形成するNchMOSトランジスタQ83で構成される電流サンプリング部9だけで構成され、第1〜第5実施形態とほぼ同様に非常に回路構成が簡単で素子数が少ないという特徴を持つ。また、電流サンプリング部9の制御も、リセット期間中に記憶、検出期間中に出力と、2つのフェーズを持つだけなので、非常に制御が簡単であるという特徴をもつ。
【0099】
図8は、電流信号検出部5の第7実施形態の構成例を示す図である。この第7実施形態の電流信号検出部5は、リセット期間にNchMOSトランジスタQ71が流していた電流に対応したゲート電圧を容量素子C81に記憶保持し、NchMOSトランジスタQ83のゲートに供給する点では、図7に示した第6実施形態の構成と同様である。
【0100】
一方、カレントミラー80は、入力側の素子であるPchMOSトランジスタQ81のドレインが容量素子C81と接続されたNchMOSトランジスタQ83のドレインと接続され、出力側の素子であるPchMOSトランジスタQ82のドレインがカレントミラー70の出力側の素子であるNchMOSトランジスタQ72のドレインと接続されている点が図7に示した第6実施形態の構成と異なる。
【0101】
つまり、第6実施形態では、リセット期間のオフセット電流IoffをNchMOSトランジスタQ83から流し、検出期間の検出電流“Ioff−Isig”をカレントミラー80で折り返して流すことで引き算を行なっていたが、第7実施形態の場合には、リセット期間のオフセット電流Ioffをカレントミラー80で折り返し、検出期間の検出電流“Ioff−Isig”をNchMOSトランジスタQ83から流すことで引き算を行なっている。第7実施形態の場合には、出力電流Ioutの向きが第6実施形態の場合と逆になるが、基本的な動作およびそれより得られる効果は、第6実施形態と同様である。
【0102】
第6および第7実施形態の構成においても、精度向上のために、第2実施形態で示したように、カレントミラーの出力側に直列にトランジスタを挿入してもよい。また、さらなる精度向上のために、第3実施形態で示したように、直列に接続したトランジスタのゲート電圧を制御する回路を付加してもよい。さらに、スイッチ素子SW81を、MOSトランジスタを用いて形成することもできる。この場合、第4実施形態で示したように、フィードスルー対策用のトランジスタを直列に付加してもよい。
【0103】
以上説明したように、上記の各実施形態によれば、部品点数が少なく簡単な回路で電流モードでのFPN抑制機能を実現することができる。また、制御信号が少なく、複雑な制御を必要としないため、制御回路も簡単化することができる。
【0104】
さらに、第5実施形態を除く各実施形態のように、サンプリング処理を一度しか行なわない構成とすることができるため、サンプリングに必要な容量素子も1つだけでよく、半導体中に作りこむ場合において、そのレイアウト面積を小さく抑えることができる。つまり、電圧動作点設定部や電流サンプリング部を撮像部(受光部/画素部)と同一の半導体基板に形成した一体型の固体撮像素子そのものを撮像装置とすることができる。
【0105】
また、画素信号線である水平信号線の電位を、電圧動作点設定部により常に一定値に抑えているため、電流サンプリング部におけるFPN抑制処理のすべての時間において、画素信号線の電位は安定である。たとえば、実施形態で示したように、ダイオード接続されたNchトランジスタで押さえることで、GNDレベル付近に保つことができる。これにより、固体撮像素子内の増幅トランジスタは高い増幅率を保つことができ、リニアリティも良好に保つことができる。
【0106】
また、カレントミラーやカレントコピアの出力に直列にトランジスタを挿入する、さらには直列に挿入したトランジスタのゲート電圧を制御することで、その定電流特性を向上させたり、サンプリングの精度を高くすることができる。これにより、出力コンダクタンスの大きいプロセスで作られたトランジスタを用いなければならない場合にも、FPN抑制機能の精度を良好に保つことができる。また、サンプリング用のスイッチ素子としてトランジスタを用いる場合にも、フィードスルーノイズ対策用のトランジスタを同時に付加することで、サンプリングの精度の低下を防ぐことができる。
【0107】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記の実施形態は、クレームにかかる発明を限定するものではなく、また実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0108】
たとえば、第1〜第5実施形態では、電流サンプリング部としてカレントコピア(電流記憶セル)を使用していたが、その構成は、各実施形態で示したものに限らず、他の構成のものを使用してもよい。
【0109】
また、電流サンプリング部は、上記実施形態の構成のものに限らず、固体撮像素子からの出力電流における、リセット期間のオフセット成分を保持しておき、検出期間の検出電流成分との差を取ることで、オフセット成分を抑制もしくは除去する機能を備えたものであればよい。
【0110】
また、カレントミラーやカレントコピアの出力に直列にトランジスタを挿入したり、その挿入したトランジスタのゲート電圧を制御することで、定電流特性を向上させたりサンプリング精度を高くしていたが、たとえばソース抵抗付きカレントミラー回路、カスコード型カレントミラー回路、あるいはウィルソン型カレントミラー回路など、アーリ効果による影響を低減するための公知の手法を採用することもできる。
【0111】
つまり、カレントミラー回路自体が、本発明に係る定電流特性向上部を備えている構成としてもよい。なお、ソース抵抗付きカレントミラー回路の場合、ソース抵抗比によって、電流/電流変換部として機能するカレントミラーに、入出力が“1対1”に限らず、電流ゲインを設定することができる。
【0112】
また、電圧動作点設定部として機能させたカレントミラーは、入出力変換係数が“1”のものとして説明したが、これに限らず、電流ゲインを有する構成としてもよい。さらに電圧動作点設定部は、カレントミラーを利用したものに限らず、他の構成としてもよい。
【0113】
図9は、上記変形例を包括的に示した撮像装置を示すブロック図である。たとえば、図9(A)に示すように、固体撮像素子3の水平信号線20と接続され、この水平信号線20を介して出力される電流信号IINを受け取る1次側の電流源7a、この電流源7aの受け取った信号電流IINを変換係数αにて信号電流IINの大きさに対応する大きさの電流信号IIN2として電流サンプリング部9側に出力する2次側の電流源7bとを具備した電流/電流変換部を、電圧動作点設定部7として利用してもよい。
【0114】
また、2次側の電流源7bの後段に電流アンプ7cを設け、電流ゲインAIにてさらに所望のゲイン(“1”でもよい)を持たせて電流サンプリング部9に出力する構成としてもよい。
【0115】
また、図9(B)に示すように、固体撮像素子3の画素信号線(水平信号線20)とサンプル&ホールドなどによる電流サンプリング部9との接続ポイントにおける電圧を監視して、基準電圧Vrefとなるように、一定に保持するフィードバック制御型の電圧動作点設定部7とを組み合わせた構成としてもよい。
【0116】
なお図9(A)において、電流源7a,7bの電圧基準は、GNDに限らず、任意の基準電圧Vrefとしてよい。また、電流源7a,7bは、上記各実施形態で示したように、ミラー接続されたカレントミラー回路としてもかまわない。
【0117】
また上記実施形態では、MOSトランジスタを用いて電圧動作点設定部や電流サンプリング部を構成した例を説明したが、接合(Junction)型電界効果トランジスタやバイポーラ(Bipolar )型トランジスタを用いた構成であってもよい。
【0118】
さらに、上記実施形態では感光部が行列状(2次元状)に配されたエリアセンサを例に説明したが、これに限らず、ラインセンサであってもよい。
【0119】
また、上記実施形態で述べた各回路を、これらとは相補関係となるものに変形可能なのはいうまでもない。
【0120】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、電圧動作点設定部により、電流出力型の固体撮像素子の画素信号線の電圧を予め定められたほぼ一定の電圧に維持しておくようにしたので、固体撮像素子内の増幅トランジスタは高い増幅率を保つことができ、リニアリティも良好に保つことができる。
【0121】
また、電流サンプリング部は、画素信号線を介して出力される電流信号を、電流信号の形態のまま受け取り、リセット期間の画素信号を電流成分のまま(直接に)サンプリングする。そして、検出期間の電流成分とサンプリングしたリセット期間の電流成分であるオフセット電流との差を求めることで、画素信号内に含まれるオフセット成分を取り除き、純粋な信号だけを取り出す。電流モードのままでFPN抑制機能を実現することができるので、電流/電圧変換回路が不要で、コンパクトな回路で固定パターンノイズ(FPN)を抑圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 電流出力方式の固体撮像素子と本発明に係る画素信号処理装置の一例である電流信号検出部とを備えた撮像装置の第1実施形態の構成例を示す図である。
【図2】 本発明に係る画素信号処理装置の一例である電流信号検出部の第1実施形態の構成例を示す図である。
【図3】 電流信号検出部の第2実施形態の構成例を示す図である。
【図4】 電流信号検出部の第3実施形態の構成例を示す図である。
【図5】 電流信号検出部の第4実施形態の構成例を示す図である。
【図6】 電流信号検出部の第5実施形態の構成例を示す図である。
【図7】 電流信号検出部の第6実施形態の構成例を示す図である。
【図8】 電流信号検出部の第7実施形態の構成例を示す図である。
【図9】 撮像装置の変形例を包括的に示したブロック図である。
【図10】 固定パターンノイズの抑制機能を実現する従来の構成例を示す図である。
【符号の説明】
1…撮像装置、3…固体撮像素子、5…電流信号検出部、7…電圧動作点設定、9…電流サンプリング部、10…感光部、11…単位画素、12…フォトダイオード、13…増幅用トランジスタ、14…垂直選択用トランジスタ、15…セット用トランジスタ、16…垂直走査回路、17…垂直選択線、18…垂直リセット線、19…垂直信号線、20…水平信号線(画素信号線)、21…水平選択用トランジスタ、22…水平走査回路、24…電流電圧変換回路、70,70a,70b,80…カレントミラー、90…カレントコピア、C81,C91…容量素子、Q71,Q72,Q73,Q74,Q83,Q98…NchMOSトランジスタ、Q75,Q76,Q81,Q82,Q91,Q92,Q93,Q94,Q95,Q97……PchMOSトランジスタ、SW81,SW91,SW92…スイッチ素子、I71,I91…定電流源

Claims (15)

  1. 固体撮像素子の各画素から水平信号線を介して出力される電流信号に含まれているオフセット成分を抑制する画素信号処理方法であって、
    前記水平信号線の電圧を予め定められたほぼ一定の電圧に維持した状態で当水平信号線を介して出力される前記電流信号を入力側のトランジスタ素子で受け取り、当該入力側のトランジスタ素子が受け取った前記電流信号に対応する電流信号を出力側のトランジスタ素子から出力し、
    前記画素ごとに、前記出力側のトランジスタ素子から出力された電流信号におけるリセット期間の成分をサンプリングし、このサンプリングした成分と前記電流信号における検出期間の成分との差を求め、
    これにより、前記オフセット成分が抑制された信号成分を抽出することを特徴とする画素信号処理方法。
  2. 固体撮像素子の各画素から水平信号線を介して出力される電流信号に含まれているオフセット成分を抑制する画素信号処理装置であって、
    前記水平信号線の電圧を予め定められたほぼ一定の電圧に維持する電圧動作点設定部と、
    前記電圧動作点設定部により前記水平信号線の電圧動作点が前記一定の電圧に維持された状態で前記水平信号線からの前記電流信号を受け取る入力側のトランジスタ素子および当該入力側のトランジスタ素子が受け取った前記電流信号に対応する電流信号を出力する出力側のトランジスタ素子を具備し、前記画素ごとに、前記出力側のトランジスタ素子から出力された電流信号におけるリセット期間の成分をサンプリングし、このサンプリングした成分と前記電流信号における検出期間の成分との差を求め、これにより、前記オフセット成分が抑制された信号成分を抽出する電流サンプリング部と
    を備えたことを特徴とする画素信号処理装置。
  3. 前記電圧動作点設定部は、前記水平信号線を介して出力される電流信号を前記入力側のトランジスタ素子で受け取り、この受け取った電流信号の大きさに対応する大きさの電流信号を前記出力側のトランジスタ素子から前記電流サンプリング部に向けて出力する電流/電流変換部を有することを特徴とする請求項2に記載の画素信号処理装置。
  4. 前記電流/電流変換部は、前記水平信号線に接続された入力側の素子と前記電流サンプリング部側に配された出力側の素子とがミラー接続されたカレントミラー回路を含むことを特徴とする請求項3に記載の画素信号処理装置。
  5. 前記カレントミラー回路を構成する前記出力側の素子の電流出力端子と前記電流サンプリング部との間に、前記カレントミラー回路の定電流特性を向上させる定電流特性向上部を備えていることを特徴とする請求項4に記載の画素信号処理装置。
  6. 前記定電流特性向上部は、前記出力側の素子の電流出力端子と前記電流サンプリング部との間に直列に接続された、制御入力端子を有するトランジスタを具備することを特徴とする請求項5に記載の画素信号処理装置。
  7. 前記定電流特性向上部は、前記トランジスタの前記制御入力端子を制御することで、前記カレントミラー回路を構成する前記出力側の素子の入出力端子間電圧をほぼ一定に維持することを特徴とする請求項6に記載の画素信号処理装置。
  8. 前記電流サンプリング部は、前記サンプリングの処理と前記差を求める処理とを1度だけ行なうことで、前記オフセット成分が抑制された信号成分を抽出することを特徴とする請求項2に記載の画素信号処理装置。
  9. 前記電流サンプリング部は、前記リセット期間に対応する入力フェーズ時に前記電流信号における前記リセット期間の電流成分を受けて保持し、前記検出期間に対応する出力フェーズ時には前記入力フェーズ時に保持した電流成分を出力する、電流入出力端子を有するカレントコピアを具備し、
    前記電流信号における検出期間には、当該検出期間の成分と前記カレントコピアの前記電流入出力端子から出力される成分との差を求めることを特徴とする請求項2に記載の画素信号処理装置。
  10. 前記カレントコピアの前記電流入出力端子と前記電圧動作点設定部との間に、前記カレントコピアの電流保持特性を向上させる電流保持特性向上部を備えていることを特徴とする請求項9に記載の画素信号処理装置。
  11. 前記電流保持特性向上部は、前記カレントコピアの前記電流入出力端子と前記電圧動作点設定部との間に直列に接続された、制御入力端子を有するトランジスタを具備することを特徴とする請求項10に記載の画素信号処理装置。
  12. 前記電流保持特性向上部は、前記トランジスタの前記制御入力端子を制御することで、前記カレントコピアの前記入出力端子の電圧をほぼ一定に維持することを特徴とする請求項11に記載の画素信号処理装置。
  13. 前記電流サンプリング部は、前記電流信号をオンオフするスイッチ素子と、前記リセット期間における前記スイッチ素子のオン時に前記電流信号を受けて当該電流信号に応じた電圧を保持する容量素子と、前記電圧動作点設定部に接続された入力側の素子と出力側の素子とがミラー接続されたカレントミラー回路とを具備し、
    前記電流信号における検出期間には、前記カレントミラー回路の前記出力側の素子から出力される当該検出期間の成分と前記容量素子が保持している電圧に応じた電流成分との差を求めることを特徴とする請求項2に記載の画素信号処理装置。
  14. 前記電流サンプリング部は、前記電流信号をオンオフするスイッチ素子と、前記リセット期間における前記スイッチ素子のオン時に前記電流信号を受けて当該電流信号に応じた電圧を保持する容量素子と、前記容量素子の側に配された入力側の素子と出力側の素子とがミラー接続されたカレントミラー回路とを具備し、
    前記電流信号における検出期間には、当該検出期間の成分と、前記容量素子が保持している電圧に応じた電流成分であって、前記カレントミラー回路の前記出力側の素子から出力された電流成分との差を求めることを特徴とする請求項2に記載の画素信号処理装置。
  15. 各画素からの電流信号を水平信号線を介して出力する固体撮像素子と、
    前記水平信号線の電圧を予め定められたほぼ一定の電圧に維持する電圧動作点設定部と、
    前記電圧動作点設定部により前記水平信号線の電圧動作点が前記一定の電圧に維持された状態で前記水平信号線からの前記電流信号を受け取る入力側のトランジスタ素子および当該入力側のトランジスタ素子が受け取った前記電流信号に対応する電流信号を出力する出力側のトランジスタ素子を具備し、前記画素ごとに、前記出力側のトランジスタ素子から出力された電流信号におけるリセット期間の成分をサンプリングし、このサンプリングした成分と前記電流信号における検出期間の成分との差を求め、これにより、前記オフセット成分が抑制された信号成分を抽出する電流サンプリング部と
    を備えたことを特徴とする撮像装置。
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