JP4109562B2 - 浴室用椅子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、体の不自由な高齢者や障害者の介護に適切な浴室用椅子に関する。
【0002】
【従来の技術】
病人、老人、身体障害者などは、入浴時に椅子に腰掛けて体を洗うのが好都合であり、従来から、種々の浴室用椅子が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、金属パイプをU字状に湾曲形成した肘掛けが備えられた浴室用椅子が記載されている。この肘掛けは、座部の両側から上方に立ち上がらせた取付状態と、背もたれの両側から前方に差し出した取付状態とに変えることができるように構成されており、使用者や介護者の体形や障害の程度、もしくは使用状況に応じて、肘掛けの取付位置を変えることができるものである。
【0004】
また、椅子に座った高齢者や障害者を介護する際、座部が回転して、高齢者等の体の向きを変えることができると、介護者の負担が軽くなるとともに、高齢者等自身も楽である。しかし、座部の回転を適確にロックするロック機構がなければ、使用者の意に反して回転してしまうおそれがあり、特に体の不自由な高齢者等にとっては危険であり、また、介護者にとっても、負担が大きくなる。このような観点から、回転椅子のロック機構が、種々提案されている。
【0005】
例えば、特許文献2には、ネジで締め付けることにより、回転体を一時的に固定させる回転体の固定装置が記載されている。また、特許文献3には、固定ピンを、台座の挿入孔に挿入することで台座を固定する浴槽用回転座板が記載されている。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−325648号公報
【特許文献2】
実用新案登録第3063996号公報
【特許文献3】
特開平8−294462号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1記載の浴室用椅子では、肘掛けの位置を変えるために、肘掛けを固定しているビスを取り外し、肘掛けを移動させた後に、再度取り付ける必要があり、煩雑である。
【0008】
また、肘掛けがビスで座部の上部両側方に固定されているため、浴室用椅子の前方からしか体を移すことができなかった。このため、使用者が浴室用椅子に座って体を洗った後に浴槽につかる際、狭い浴室内で椅子の向きを変更する必要があり、使用者および介護者の負担が大きかった。この負担を軽減するには、使用者が椅子の側方から移乗できるようにするのが良いが、そのためには、肘掛けを外す必要があるところ、浴室内で肘掛けを一々着脱するのは困難である。
【0009】
特許文献2に記載の回転椅子の固定装置では、固定させる度にネジを締め付ける必要があるため煩雑である。その上、締め付けが緩ければ回転してしまい、危険である。
【0010】
特許文献3に記載の固定方法では、座部を持ち上げ、座部の下側から、固定ピンで脚に形成された穴を探す必要があるので、不便である。また、使用者が立ち上がらなければ、回転させ回転不能位置に固定することができない。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑み創作されたものであって、安定して体を支えることができるとともに、肘掛けを開放して側方からも使用者が移乗できる浴室用椅子を提供するものである。また、本発明は、回転可能な座部が通常ロックされて意図しない回転を阻止することができる浴室用椅子を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、脚に取り付けられた座部と、脚または座部にアームを介して取り付けられた背もたれと、背もたれに取り付けられた一対の肘掛けと、からなり、前記肘掛けは、背もたれの両側から前方に差し出された略水平な作業位置と、座部の上部側方が開放された移乗位置にわたって、背もたれに対して水平軸回りに回動自在である浴室用椅子において、前記肘掛けは、U字状屈曲部を含む略平行な上辺部と下辺部とを有し、下辺部の先端部が背もたれ本体の背面に固定された固定パイプに摺動自在に嵌挿されており、前記作業位置では上辺部の先端部が前記アームに固定した固定フックに着脱自在に嵌合されており、前記作業位置から前記移乗位置まで回動させる際に、下辺部の先端部が前記固定パイプ回りに回動すると共に、上辺部の先端部が前記固定フックから離脱するようになっていることを特徴とする。
【0013】
この発明によれば、U字状屈曲部を含む略平行な上辺部と下辺部とを有する肘掛けを作業位置にすることで、使用者は、肘掛けに肘を載せたり、上辺部もしくは下辺部を適宜把握することができるので、体型や体調に合わせて使用者の体を安定して支えることができる。一方、肘掛けを移乗位置まで回動させることで、下辺部が固定パイプ回りに回動するので、上辺部が固定フックから離脱し、簡単に移乗位置に回動させることができる。これにより浴室用椅子の側方が開放されるので、使用者が浴室用椅子の側方から移乗することができる。したがって、使用者および介護者の負担が軽減される。
【0014】
本発明は、脚に回転機構を介して回転自在に支持された座部と、座部にアームを介して取り付けられた背もたれと、背もたれに取り付けられた一対の肘掛けと、からなる浴室用椅子において、前記座部は、通常ロック装置を介して回転不能に固定されていることを特徴とする。
【0015】
この発明によれば、座部が回転自在に支持されるものの、通常ロック装置によって回転しないように固定されているので、ロック装置を解除することにより、使用者が浴室用椅子に座ったままで、座部を回転させて体の向きを変えることができる。したがって、使用者および介護者の負担が軽くなる。また、通常ロック装置により座部は回転不能に固定されるので、使用者の意に反して座部が回転することがなく、安全性が高い。
【0016】
本発明は、前記回転機構が、同一円周上に設定間隔をおいて複数個の嵌合穴が形成されて脚に固定された下プレートと、座部に固定され、下プレートに設けられた軸受を介して回転自在に支持された上プレートと、から構成され、また、ロック装置が、上プレートに水平軸回りに回動自在に連結されたロックレバーと、ロックレバーに設けられて下プレートの嵌合穴に嵌合可能なロックピンと、上プレートとロックレバー間に配設されてロックピンが嵌合穴と嵌合する方向に付勢するスプリングと、から構成されることを特徴とする。
【0017】
この発明によれば、ロックレバーをスプリングによりロックピンが下プレートの嵌合穴と嵌合する方向に付勢しているので、ロックピンは、下プレートの任意の嵌合穴に嵌まり込んでいる。このため、上プレート、すなわち座部の回転は、通常阻止されており、使用者の意に反して座部が回転することを阻止できる。
【0018】
本発明は、上記構成の浴室用椅子において、前記肘掛けが、背もたれの両側から前方に差し出された略水平な作業位置と、座部の上部側方が開放された移乗位置にわたって、背もたれに対して水平軸回りに回動自在であることを特徴とする。
【0019】
この発明によれば、肘掛けを作業位置にすることで、使用者の体を安定して支えることができる。一方、肘掛けを移乗位置まで回動させることで、浴室用椅子の側方が開放されるので、使用者が浴室用椅子の側方から移乗することができる。したがって、使用者および介護者の負担が軽減される。
【0020】
本発明は、前記一対の肘掛けは、互いの間隔を調節可能であることを特徴とする。
【0021】
この発明によれば、使用者の体型に応じて、肘掛けの間隔を調節して浴室用椅子を使用することができるので、使い勝手が良い。
【0022】
本発明は、前記座部が、座本体および座本体に着脱自在に設けられたクッション部から形成され、クッション部が座本体の全面を覆うことを特徴とする。
【0023】
この発明によれば、使用者が浴室用椅子に座ったときに、使用者の臀部はクッション部のみに接触するので、座り心地が良い。
【0024】
本発明は、前記背もたれが、背もたれ本体および背もたれ本体に着脱自在に設けられたクッション部から形成され、クッション部が背もたれ本体の全面を覆うことを特徴とする。
【0025】
この発明によれば、使用者が浴室用椅子に座ったときに、使用者の背中はクッション部のみに接触するので、座り心地が良い。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の浴室用椅子1の第1実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0027】
図1乃至図8には、本発明の浴室用椅子1の第1実施形態が示されている。
【0028】
この浴室用椅子1は、脚2と、脚2に取り付けられた座部3と、脚2にアーム47を介して取り付けられた背もたれ4と、背もたれ4に取り付けられた一対の肘掛け5と、から構成されている。
【0029】
脚2は、中間位置で略コ字状に屈曲された一対の脚本体21と、脚本体21の各端部にそれぞれ摺動自在に嵌挿された4本の伸縮脚22と、からなり、金属製パイプ、例えば、防錆性や軽量性が優れたアルミニウムパイプで形成されている。そして、一対の脚本体21は、詳細には図示しないが、それぞれ略偏平に押しつぶされた略中間位置においてX字状に交差され、交差部分がネジ止めされて一体に固定されている。
【0030】
また、脚本体21の各端部近傍には、図示しないバネを介して外周面から突出するように位置決めピン24が設けられている。
【0031】
一方、伸縮脚22には、脚本体21に設けられた位置決めピン24に対応して、設定間隔をおいて複数個の位置決め穴22aが形成されており、位置決め穴22aに位置決めピン24を嵌合させることにより、脚本体21に対する伸縮脚22の伸縮量を調節して固定することができる。また、各伸縮脚22の上端には、キャップ25がねじ込まれており、キャップ25を締め付けることにより、脚本体21の外周面と前伸縮脚21の内周面との隙間を狭めてがたつきを防止することができる。
【0032】
なお、各伸縮脚22の下端部には、脚ゴム26が装着されており、洗い場面に傷をつけたり、滑ることが防止される。
【0033】
また、脚2の材質としては、アルミ以外に、鉄あるいはステンレスであってもよい。
【0034】
座部3は、図3に示すように、前端に凹状部を有する略方形中空状のプラスチック製座本体31と、座本体31に合致する形状に形成されて座本体31の上面全体を覆う発泡プラスチック製のクッション部32と、からなり、座本体31には複数個の嵌合穴33が形成され、一方、クッション部32の裏面には、座本体31の嵌合穴33に嵌合する突出部34が下方に向けて形成されている。したがって、座本体31の嵌合穴33にクッション部32の突出部34を嵌合させることにより、クッション部32を座本体31から簡単に取り外して洗浄したり、交換することができる。
【0035】
また、座本体31は、脚2の各脚本体21にネジ止めされている。
【0036】
背もたれ4は、図4に示すように、指を挿入可能な把持穴43が形成された略方形中空状のプラスチック製背もたれ本体41と、背もたれ本体41の把持穴43に対応する把持穴44が形成されるとともに、背もたれ本体41に合致する形状に形成されて背もたれ本体41の前面全体を覆う発泡プラスチック製のクッション部42と、一端部側が脚2の脚本体21に固定されるとともに他端部側が背もたれ本体41の背面に固定された互いに平行な一対のアーム47と、からなる。そして、背もたれ本体41には複数個の嵌合穴45が形成され、一方、クッション部42の裏面には、背もたれ本体41の嵌合穴45に嵌合可能な突出部46が後方に向けて形成されている。したがって、背もたれ本体41の嵌合穴46にクッション部42の突出部46を嵌合させることにより、クッション部42を背もたれ本体41から簡単に取り外して洗浄したり、交換することができる。
【0037】
なお、図示しないが、クッション部42の突出部46は、背もたれ本体41の嵌合穴45に対して簡単に脱落しない程度に摩擦力を有する形状とされている。
【0038】
肘掛け5は、前述した背もたれ4における背もたれ本体41の背面に固定された固定パイプ54を有するパイプホルダー55と、鉛直面内において略中間部がU字状に屈曲されるとともに、先端部が上方より見て直角に屈曲された略平行な上辺部52と下辺部53とを有するアルミパイプ製の肘掛け本体51と、からなり、肘掛け本体51の下辺部53の先端部がパイプホルダー55における固定パイプ54の各端部に摺動自在に嵌挿され、上辺部52の先端部が、前述したアーム47に固定した固定フック56に着脱自在に嵌合されている。そして、肘掛け本体51のU字状屈曲部を含む上辺部52と下辺部53の略前半部は、プラスチック発泡体製のクッション部57で被覆されている。
【0039】
また、肘掛け5の上辺部52の先端部には、図示しないバネを介して外周面から突出するように軸線方向に間隔をおいて、複数個の、具体的には2個の抜け止めピン58a,58bが設けられており、通常、図6に示すように、内方側のピン58aと固定フック56の内端面とが当接して、それ以上の抜き出しが防止される。
【0040】
同様に、肘掛け5の下辺部53の先端部には、図示しないバネを介して外周面から突出するように軸線方向に間隔をおいて、複数個の、具体的には2個のストッパピン59a,59bが設けられている。そして、固定パイプ54の両端部には、このストッパピン59a,59bを選択的に挿入可能な切欠54aがそれぞれ形成されている(図6、および図8参照)。この切欠54aは、固定パイプ54の周方向に沿って設けられた長孔であって、肘掛け5を作業位置から移乗位置まで回動させたときに、ストッパピン59a,59bが切欠54aの内端縁にそれぞれ当接して、肘掛け5のそれ以上の回動が阻止される。
【0041】
また、抜け止めピン58a,58bおよびストッパピン59a,59bは、同一の間隔に設定されており、内方側の抜け止めピン58aが固定フック56の内端面に当接するとき、内方側のストッパピン59aが切欠54aに入り込んだ状態(図6参照)にあり、一方、各ピン58a,59aをそれぞれ押込み、肘掛け5を互いに離間する向きに引き出すと、抜け止めピン58bが固定フック56の内端面に当接し、そのとき、ストッパピン59bが切欠54aに入り込む(図7参照)。このように、肘掛け5の互いの間隔を広げることができる。また、この状態から、抜け止めピン58a、およびストッパピン59aを押込んで、肘掛け5を互いに接近する向きに移動させると、肘掛け5の互いの間隔を縮めることができる(図6参照)。したがって、使用者の体型に応じて、肘掛け巾を簡単に調節することができる。
【0042】
次に、上記構成の浴室用椅子1の使用方法について、図2および図5を参照しながら説明する。
【0043】
予め、浴室用椅子1の肘掛け5の巾を、使用者の体型に合わせて調節しておき、肘掛け5を略水平に支持した作業位置とする(図2参照)。
【0044】
この状態で使用者は、座部3上に座って体を洗うことができる。この際、使用者は、肘掛け5に肘を載せたり、上辺部52もしくは下辺部53を適宜把握することができるので、体型や体調に合わせて体を安定して支えることができる。このとき、肘掛け5のクッション部57が使用者に接触するので、使用感が良い。また、使用者の臀部および背中は、座本体31および背もたれ本体41の全面を覆って設けられたクッション部32、42のみに接触するので、冬場の冷たさを緩和することができるとともに座り心地が良い。
【0045】
体洗いが終了すれば、浴槽側の肘掛け5を略垂直の移乗位置まで回動させる(図5参照)。この際、下辺部53が固定パイプ54回りに回動するので、上辺部52が固定フック56から離脱し、簡単に移乗位置に回動させることができる。移乗位置では、座部3の上部側方が開放されているので、使用者は浴室用椅子1の側方から移乗することができるので、使用者・介護者の双方にとって、負担が軽くて済む。
【0046】
次に、本発明の浴室用椅子1の第2実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0047】
図9乃至図15には、本発明の浴室用椅子1の第2実施形態が示されている。
【0048】
この浴室用椅子1は、前述の第1実施形態の浴室用椅子1において、座部3が脚2に回転機構6を介して回転自在に支持されるとともに、通常、回転機構6に設けたロック装置7を介して回転不能に固定されたものである。
【0049】
このため、第1実施形態と同一の部材には同一の符号を付してその詳細な説明を省略し、相違する点についてのみ説明する。
【0050】
なお、背もたれ4のアーム47は、座部3の座本体31に固定されている。
【0051】
回転機構6は、ボス611を有するプラスチック製の下プレート61と、下プレート61と一体に固定されたステンレス製の補強プレート62と、下プレート61のボス611に設けられた軸受63(図10参照)と、軸受63に回転自在に支持され、ボス641を有するプラスチック製の上プレート64と、からなり、下プレート61が脚3の脚本体21にビス止めされ、また、上プレート64が座部3の座本体31にビス止めされている。
【0052】
ここで、下プレート61は、図11に示すように、外周縁にボス611の突出方向と同方向に突出するフランジ部612を有して略浅い円筒箱状に形成され、フランジ部612とボス611との間に十字状の補強リブ613が形成されている。そして、下プレート61には、フランジ部612とボス611と間において、リング状肉厚部614が形成されており、該肉厚部614には、設定角度間隔をおいて、複数個の嵌合穴61aが形成されている。また、下プレート61の補強リブ613には、ナット615がインサート成形されている。
【0053】
補強プレート62は、図12に示すように、前述した下プレート61のボス611が嵌合可能な穴62aを有するとともに、外周縁に90度の間隔をおいて切欠部62bが形成されており、さらに、下プレート61の嵌合穴61aに対応して複数個の嵌合穴62cが形成されている。この場合、下プレート61に補強プレート62を載せてナット615と切欠部62bを合わせた後、図示しないボルトをナット615にねじ込んで下プレート61を補強プレート62に一体に締結することにより、下プレート61の嵌合穴61aと補強プレート62の嵌合穴62cが合致するように設定されている。
【0054】
上プレート64も、図13に示すように、外周縁にボス641の突出方向と同方向に突出するフランジ部642(図10参照)を有して略浅い円筒箱状に形成され、上プレート64のフランジ部642の内周面と、下プレート61のフランジ部612の外周面とが嵌合可能に設定されている。そして、上プレート64の上面側には、断面略半円状の2本の第1凹部643が半径方向に直交して形成されるとともに、これらの第1凹部643の外周縁を結んで断面略方形状の第2凹部644が形成されている。また、第1凹部643には、その外周縁部に円形状の凹部64aが形成されるとともに、前述した下プレート61の嵌合穴61a(補強プレート62の嵌合穴62c)とほぼ同一半径上に位置して、貫通穴64bが形成されている。さらに、各第1凹部643には、長さ方向の略中間に位置して、水平方向に貫通穴(図示せず)を形成した一対のタブ645(図15参照)がそれぞれ立設されている。
【0055】
これらの第1凹部643と第2凹部644によって形成された略直角三角形状の凹部には、後述するロック装置7のロックレバー71が配置され、その際、ロックレバー71のレバー711を一対のタブ645を介して挾持するとともに、その貫通穴にピン74(図15参照)を挿通することにより、ロックレバー71を水平軸回りに回動自在に軸支することができる。
【0056】
なお、上プレート64のボス641の内周面には、その高さ方向の略中間に位置して、下プレート61のボス611の外径にほぼ一致する内径の支持片646が形成されており、支持片646の上下に軸受63を配置することができる。
【0057】
したがって、予め下プレート61と補強プレート62とを一体に締結しておき、脚2の脚本体21に下プレート61をビス止めした後、下プレート61のボス611に軸受63を配置し、次いで、上プレート64のボス641を軸受63に嵌合するとともに、下プレート61のボス611の外周面、上プレート64のボス641の内周面および支持片646で区画された空間に軸受63を配置し、さらに、下プレート61のボス611および脚2の脚本体22を通して締結ボルト65を挿通し、締結ボルト65にナット66をねじ込むことにより、軸受63、および上プレート64を離脱しないように脚2に対して固定することができる。
【0058】
この結果、下プレート61に対して上プレート64を回転自在に支持することができる。この際、下プレート61のフランジ部612の外周面に、上プレート64のフランジ部642の内周面が嵌合される。
【0059】
一方、ロック装置7は、図13に示すように、略直角三角形状のロックレバー71と、ロックレバー71の先端に水平軸回りに回動自在に軸支されたロックピン72と、前述した上プレート64の凹部64aに配置されてロックレバー71を付勢するスプリング73(図10参照)と、からなり、ロックピン72は、上プレート64に形成された貫通穴64bから挿通されて、その先端が補強プレート62の嵌合穴62cを経て下プレート61の嵌合穴61aに嵌合可能に設定されている。
【0060】
ロックレバー71は、略く字状に折曲された一対のレバー711の基端部同士を直交して配置するとともに、それらのレバー711の略中間部を連結材712を介して連結して形成され、上プレート64の一対の第1凹部643および第2凹部644にそれぞれ各レバー711の基端部および連結材712が配置されるように位置決めされている。そして、各レバー711の先端には、操作部713がほぼ一線上に対向するように設けられている。また、ロックレバー71のレバー711には、上プレート64の各第1凹部643にそれぞれ設けられた一対のタブ645の貫通穴に対向して、図示しない貫通穴が形成されており、一対のタブ645の貫通穴およびレバー711の貫通穴を通してピン74を挿通することにより、ロックレバー71を上プレート64に対して水平軸回りに回動自在に軸支することができる。
【0061】
また、ロックレバー71のレバー711の基端には、上下方向に開口するスリット711aが形成されるとともに、該スリット711aに直交して貫通穴711bが形成されている(図14参照)。
【0062】
一方、ロックピン72の上端には、レバー711のスリット711aに嵌合可能な連結片721が形成されており、連結片721には、レバー711に形成された貫通穴711bに臨んで貫通穴721aが形成されている。したがって、レバー711のスリット711aにロックピン72の連結片721を嵌め込み、それらの貫通穴711b,721aを通してピン75を挿通することにより、ロックレバー71に対してロックピン72を水平軸回りに回動自在に軸支することができる。
【0063】
したがって、上プレート64の凹部64aにスプリング73を配置するとともに、上プレート64の貫通穴64bを通してロックピン72を挿通し、さらに、上プレート64の第1凹部643および第2凹部644にわたってロックレバー71を配置した後、レバー711の貫通穴およびタブ645の貫通穴にピン74を挿通し、次いで、座部3の座本体31と下プレート64とをビス止めすることにより、上プレート64、すなわち、座部3に対してロックレバー7を水平軸回りに回動自在に軸支することができる。この際、ロックレバー7は、スプリング73の付勢力により、上プレート64の貫通穴64bから挿通されたロックピン72の先端が、補強プレート62の嵌合穴62cを経て下プレート61の嵌合穴61aに嵌合する方向に付勢されている。このため、座部3を若干回転することにより、一対のロックピン72は、補強プレート62および下プレート61の、90度の間隔をおいた一対の嵌合穴62c,61aに嵌合され、スプリング73の付勢力によって嵌合状態が維持される(図15(a)参照)。
【0064】
この結果、座部3は、通常、ロックピン72が補強プレート62の嵌合穴62cおよび下プレート61の嵌合穴61aに嵌合されることにより、回転不能に維持され、座部3の、作業者の意図しない回転が防止されている。この際、図10に示すように、ロックレバー71におけるレバー711の操作部713は、座部3の外方に位置している。
【0065】
一方、座部3を回転させる必要が生じた場合、スプリング73の付勢力に抗して作業者がロックレバー71の操作部713を押し下げれば、ロックレバー71は、ピン74回り回動して、その基端を上方に移動させることから、ロックレバー71に連結されたロックピン72が上プレート64の貫通穴64bに沿って上昇し、補強プレート62の嵌合穴62cおよび下プレート61の嵌合穴61aから離脱する(図15(b)参照)。この状態では、座部3を軸受63を介して軽快に回転させることができる。
【0066】
任意の角度に回転した状態で、操作部713の押し下げ操作を中断すれば、ロックレバー71は、スプリング73の付勢力により、ピン74回りに回動し、ロックピン72が補強プレート62の嵌合穴62cおよび下プレート61の嵌合穴61aに嵌合し、以後、座部3の回転が阻止される。
【0067】
このように、本実施形態の浴室用折椅子1によれば、通常は回転がロックされているので、使用者の意に反して座部3が回転することがなく安全である。また、ロックレバー9を押し下げるだけでロックが解除され、高齢者等であっても体重をかければ容易にロックレバー9を押し下げることができるので使い易い。さらに、下プレート61の嵌合穴61aが形成されている位置であれば、所望位置でロックすることができるので、浴槽と使用者間の位置関係や使用者と介護者間の位置関係等を考慮して最適な位置で回転およびロックさせることができ、使用者や介護者の負担が軽くなる。
【0068】
【発明の効果】
以上のように、本発明の浴室用椅子によれば、安定して体を支えることができるとともに、肘掛けを開放して側方からも使用者が移乗できる。また、回転可能な座部が通常ロックされて意図しない回転を阻止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態の浴室用椅子を示す斜視図である。
【図2】図1の浴室用椅子を示す側面図である。
【図3】本発明の浴室用椅子の座部を示す分解斜視図である。
【図4】本発明の浴室用椅子の背もたれを示す分解斜視図である。
【図5】図1の浴室用椅子の肘掛けを回動させる状態を示す側面図である。
【図6】図1の浴室用椅子を示す背面図である。
【図7】図6の浴室用椅子の肘掛け巾を広げた状態を示す背面図である。
【図8】本発明の浴室用椅子の肘掛けを示す背面図である。
【図9】本発明の第2実施形態の浴室用椅子を示す側面図である。
【図10】図9の浴室用椅子の回転機構を示す部分断面図である。
【図11】下プレートを示す平面図である。
【図12】補強プレートを示す平面図である。
【図13】上プレート、およびロック装置を示す平面図である。
【図14】ロックレバーとロックピンの関係を示す斜視図である。
【図15】ロックレバーとロックピンの動作を説明する概略図である。
【符号の説明】
1 浴室用椅子
2 脚
3 座部
4 背もたれ
47アーム
5 肘掛け
6 回転機構
61 下プレート
63 軸受
64 上プレート
7 ロック装置
71ロックレバー
72ロックピン
73 スプリング

Claims (6)

  1. 脚に取り付けられた座部と、脚または座部にアームを介して取り付けられた背もたれと、背もたれに取り付けられた一対の肘掛けと、からなり、前記肘掛けは、背もたれの両側から前方に差し出された略水平な作業位置と、座部の上部側方が開放された移乗位置にわたって、背もたれに対して水平軸回りに回動自在である浴室用椅子において、
    前記肘掛けは、U字状屈曲部を含む略平行な上辺部と下辺部とを有し、下辺部の先端部が背もたれ本体の背面に固定された固定パイプに摺動自在に嵌挿されており、前記作業位置では上辺部の先端部が前記アームに固定した固定フックに着脱自在に嵌合されており、前記作業位置から前記移乗位置まで回動させる際に、下辺部の先端部が前記固定パイプ回りに回動すると共に、上辺部の先端部が前記固定フックから離脱するようになっていることを特徴とする浴室用椅子。
  2. 脚に回転機構を介して座部が支持され、前記座部は、通常ロック装置を介して回転不能に固定されていることを特徴とする請求項1記載の浴室用椅子。
  3. 前記回転機構が、同一円周上に設定間隔をおいて複数個の嵌合穴が形成されて脚に固定された下プレートと、座部に固定され、下プレートに設けられた軸受を介して回転自在に支持された上プレートと、から構成され、また、ロック装置が、上プレートに水平軸回りに回動自在に連結されたロックレバーと、ロックレバーに設けられて下プレートの嵌合穴に嵌合可能なロックピンと、上プレートとロックレバー間に配設されてロックピンが嵌合穴と嵌合する方向に付勢するスプリングと、から構成されることを特徴とする請求項2記載の浴室用椅子。
  4. 前記一対の肘掛けは、互いの間隔を調節可能であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか記載の浴室用椅子。
  5. 前記座部が、座本体および座本体に着脱自在に設けられたクッション部から形成され、クッション部が座本体の全面を覆うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の浴室用椅子。
  6. 前記背もたれが、背もたれ本体および背もたれ本体に着脱自在に設けられたクッション部から形成され、クッション部が背もたれ本体の全面を覆うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の浴室用椅子。
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