JP4108860B2 - 磁気テープカートリッジ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、カートリッジケース内に磁気テープが巻装された単一のリールを回転可能に収容し、この磁気テープの先端に該磁気テープを引き出すためのリーダピンを固着してなる磁気テープカートリッジに関し、特に、上記リーダピンを着脱可能に保持するロック部材とその取付構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュータ等の外部記憶装置に用いられる記録媒体として使用されている磁気テープカートリッジには、単一のリールに磁気テープを巻装し、このリールをカートリッジケース内に回転可能に収容したタイプのものが知られている。この磁気テープはコンピュータ等のデータ保存用として用いられ、重要な情報が記憶されているため、テープジャミング等のトラブルが発生しないように、また不用意に磁気テープが引き出されないように構成されている。
【0003】
また、上記磁気テープの先端部にはリーダ部材(本発明ではリーダピン)が固着され、このリーダ部材をコンピュータ側で引き出して巻き取り又は巻き戻しを行うようにドライブ装置が構成される。そして、上記リーダ部材は、カートリッジケースに着脱可能に保持されるものであり、その保持にはバネ部材を使用するのが構造上の簡素化等の点で有利である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかして、前記リーダピンの上下両端に当接する上下の保持部分を一体としたロック部材を設けると、上下ケースへの組み付け性が高められるが、このロック部材を板バネのプレス加工による打ち抜き及び曲げ加工で形成する際に、ロック部材の形態によっては加工精度が低くなり、リーダピンの係止力がばらつく問題を有する。
【0005】
具体的には、図12及び図13に示すような形態の板バネをプレス加工したロック部材が考えられている。図12において、磁気テープ6の先端に固着されたリーダピン5は、カートリッジケース4における下ケース3(上ケースでも同様)の側面に開口された開口部10から出し入れされ、この開口部10の内方の上下壁面にはリーダピン5の端部が挿入係止される凹状の格納部20が設けられ、この格納部20から開口部10に向けてテーパー状の挿入案内部21が設けられている。そして、上記リーダピン5を前記格納部20に着脱可能に保持するロック部材50は図13のように上下対称で、平面が略U字形状であり、板状の取付部50aがケース側壁3bに沿って下ケース3の底面に立設された取付ボス51によって側壁3bとの間に挟持される。上記取付部50aの後端から前方に湾曲した上下端部には開口部10に向けて伸びる弾性腕部50bが連設され、この弾性腕部50bの先端にそれぞれ係止部50cが設けられ、該係止部50cがリーダピン5の両端部に当接する。上記係止部50cはリーダピン5側に突出する山形に設けられ、先端側の斜面で開口部10から挿入移動するリーダピン5に接触して撓み変形し、内部側の斜面でリーダピン5を格納部20内に押圧保持するようになっている。
【0006】
上記のようなロック部材50は、板バネのプレス加工による深いU字曲げのため、取付部50aと弾性腕部50bとのなす角度α(図13参照)の加工精度が上げられず、リーダピン5を押圧保持する際の変形量が異なりリーダピン係止力にばらつきが発生しやすい。また、上記のように深いU字形にプレス加工するには、複数回のプレス加工を要し工程が多くなると共に、弾性腕部50bの長さが大きくなって展開面積も大きく板バネ素材を打ち抜き形成した時の廃棄材料が多くコスト面で不利となる。さらに、ロック部材50がU字状に湾曲していることで、このロック部材50を多数集積した際に相互に重なって係合し、単体に分離しにくくパーツフィーダによる連続供給が困難となる恐れがある。
【0007】
一方、前記ロック部材50のカートリッジケース4への取付構造において、ロック部材50の板状取付部50aをケース側壁3bに沿わせ、この側壁3bとバネ板厚に相当する隙間を残して形成した取付ボス51との間に挟持するものでは、適正なリーダピン係止力を得るためにロック部材50の板厚を薄くした際には、取付ボス51と側壁3bとの隙間を成形するための金型部分の厚みが非常に薄くなり、成型時の樹脂射出圧力で破損する恐れがあり、また、金型の加工も困難である。特に、前記取付ボス51を高く又は側壁3bに沿って長く形成する場合には、上記現象が顕著となる。
【0008】
さらに、前記板状のロック部材50をカートリッジケース4に組み付ける場合に、その固定構造によっては、下ケース3にロック部材50をセットし、上ケースを重ね合わせて閉じる際に、前記ロック部材50が傾いて上ケースの取付ボス51に係合できずに、取付ボス51の端面に当接して上ケースが閉じられない恐れがある。特に、前記リーダピン5の周辺には、ドライブ側の取り出し機構が開口部10から進入してリーダピン5を保持するためのスペースを必要とし、前記取付ボス51は上記取り出し機構と干渉しないように高さが低く、また、前記成形の金型強度上からも高くできず、前述のような倒れによる問題を生起する恐れがある。
【0009】
本発明は上記点に鑑みなされたもので、リーダピンを着脱可能に保持するバネ部材の加工精度、取付性等を改善し、良好なリーダピンの保持機能が得られるようにした磁気テープカートリッジを提供せんとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決した本発明の磁気テープカートリッジは、下ケース及び該下ケースの上部に重ね合わせる上ケースにより、磁気テープを巻装した単一のリールを回転可能に収容するカートリッジケースを備え、前記磁気テープの先端に該磁気テープを引き出すためのリーダピンが固着され、このリーダピンの両端部を着脱可能にケースに固定保持する板バネによるロック部材を有し、該ロック部材は、前記下ケース及び上ケースに保持される板状の取付部と、該取付部のリーダピン側の縁部の上下両端部に、該取付部から内角が鈍角に屈曲してリーダピンの方向に延び、先端係止部がリーダピンに当接可能な弾性腕部とを備えてなることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の他の磁気テープカートリッジは、リーダピンの両端部を着脱可能にケースに固定保持する板バネによるロック部材を有し、該ロック部材は、前記下ケース及び上ケースに保持される板状の取付部と、該取付部のリーダピン側の縁部の上下両端部に、該取付部から内角が鈍角に屈曲してリーダピンの方向に延び、先端係止部がリーダピンの両端部に当接可能な弾性腕部とを備え、前記カートリッジケースには前記ロック部材を保持するバネ装着部を設け、該バネ装着部は、下ケース及び上ケースの側壁と一体に平板状に突出形成された第 1 支持部と、該第 1 支持部に対向して底壁から突設され前記第 1 支持部との間に前記ロック部材の取付部を保持する隙間を形成してなる第2支持部とからなることを特徴とするものである。
【0013】
その際、前記ロック部材は、取付部の上下端部に、前記バネ装着部に設けられた突起に嵌合して位置決め保持される係合凹部を有し、取付部の前後方向の位置決めも行うのが好ましい。
【0014】
また、前記カートリッジケースのバネ装着部には、ロック部材を前記突起に向けて案内する斜面を設けるのが好適である。さらに、前記ロック部材には、係合凹部の挿入角部に案内部を設け、バネ装着部との係合の容易化を図るのが好ましい。
【0015】
一方、前記カートリッジケースのバネ装着部には、ロック部材の取付部における弾性腕部と反対側の端部を直立状態に保持する倒れ規制部を設け、ロック部材の倒れを防止するのが好ましい。
【0016】
なお、前記のようなロック部材をカートリッジケースに組み付けるにおいては、上下ケースの締結を行うビスの締め付けを、上ケースの上面に開口したビス穴から行い、下ケースにロック部材をセットし、上ケースを重ね合わせた後、カートリッジケースの上下反転を行うことなく組み立てるように構成して、作業性を改善するようにしてもよい。
【0017】
【発明の効果】
上記のような本発明の磁気テープカートリッジによれば、板状の取付部のリーダピン側の上下両端部から屈曲してリーダピンの方向に延び先端係止部がリーダピンに当接可能な弾性腕部を設けた、板バネによるロック部材の取付部と弾性腕部とがなす内角を鈍角としたことにより、深い湾曲のプレス加工を不要として加工精度が向上し、リーダピンを押圧保持する際の変形量が一定となりリーダピン係止力が安定して得られると共に、プレス加工が容易で工程の簡素化が図れ、しかも弾性腕部の長さが小さくなって展開面積も小さくコスト面で有利となる。さらに、ロック部材を多数集積しても相互に係合し難く、パーツフィーダによる連続供給が可能となる。
【0018】
また、本発明の他の磁気テープカートリッジによれば、板状の取付部と該取付部の上下両端部にリーダピンの方向に屈曲して延びる弾性腕部とを備えた板バネによるロック部材をカートリッジケースに保持するバネ装着部を、上記ロック部材を下ケース及び上ケースの側壁から内側に離れた位置に保持することにより、ロック部材の板厚を薄くした際にも、カートリッジケースの壁面を成形する金型の部分が薄くならず、金型の加工が容易で破損が防止できる。
【0019】
前記ロック部材の取付部の上下端部に、バネ装着部の突起に嵌合する係合凹部を設けると、このロック部材の前後方向の位置決めも同時に行ってリーダピンとの位置精度が高まる。
【0020】
さらに、前記カートリッジケースのバネ装着部に、ロック部材の端部を直立状態に保持する倒れ規制部を設けると、例えば、下ケースにロック部材をセットし、上ケースを重ね合わせて閉じる際のロック部材の倒れを、ドライブ側の取り出し機構のためのスペースを確保しつつ防止でき、良好な組み付け性を確保できる。
【0021】
その際、上ケースの上面にビス穴を開口させ、カートリッジケースの上下反転を行うことなく組み立てるように設けると、さらに組み付け性が向上する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面に示す実施の形態に基づいて本発明を詳細に説明する。図1は一つの実施の形態の磁気テープカートリッジの分解斜視図、図2はスライドドアが開いた状態の開口部近傍の正面図、図3は図2のA−A断面平面図である。また、図4はロック部材の斜視図、図5及び図6は図3のB−B及びC−C線に沿うバネ装着部の断面図である。
【0023】
磁気テープカートリッジ1は、上ケース2と下ケース3とがビス等により締結されてなるカートリッジケース4内に、先端にリーダピン5が固着された磁気テープ6を巻装した単一のリール7が回動可能に収容される。上記上下ケース2,3の一側壁には、磁気テープ6を引き出すための開口部10が形成され、この開口部10は図示しない弾性手段で閉方向に付勢されたスライドドア11により開閉され、開口部10近傍には上記スライドドア11が摺動する溝状のドアレール12(図3参照)が形成される。
【0024】
また、磁気テープカートリッジ1はその不使用時に磁気テープ6が完全にリール7に巻き込まれた状態で、先端のリーダピン5が開口部10の近傍に形成された凹状の格納部20に係止される。この格納部20には開口部10に向けて誘い込み構造に形成された挿入案内部21(ガイド面)が連設され、奥部の格納部20に向けてリーダピン5の端部を案内する。
【0025】
前記リーダピン5は、磁気テープカートリッジ1を使用する記録再生装置のドライブ装置が磁気テープ6を装置内のテープ走行路に導入するために保持して引き込むものであり、また、上記リーダピン5を前記格納部20に着脱可能に保持する板バネによるロック部材9が設置されている。
【0026】
リーダピン5は図2及び図3に示すように、磁気テープ6の先端部を巻き付けて断面C形のクランプ部材5eの嵌着によりクランプする軸状のテープクランク部5aを中央に有し、このテープクランプ部5aの上下両側に板状の上下フランジ部5b,5bが連設され、さらに上下フランジ部5bの上下に記録再生装置側から係合保持される細い係合部5c,5cがそれぞれ軸方向に延びて形成され、両端にはケース固定用の固定部5d,5dが形成されてなる。このリーダピン5は例えば金属棒(ステンレス鋼等)の削り出しによって形成され、そのテープクランプ部5aは長さが磁気テープ6の幅に設けられている。
【0027】
前記クランプ部材5eは樹脂成形品であり、前記リーダピン5のテープクランプ部5aの長さに相当する軸方向長さを有し、その全長に渡って軸方向に延びるスリットが開口された断面C形に形成され、テープクランプ部5aの外周に弾性的に嵌着可能に設けられている。
【0028】
なお、図1において、上下ケース2,3は略矩形状に形成され、上壁2a及び底壁3aの周囲に側壁2b,3bが設けられ、内部にはリール7の外周に沿う円弧状の内壁3c(上ケース2については図示せず)が設けられている。下ケース3は前記側壁3bと内壁3cとの間に配設された4カ所のボス部3d(開口部10近傍のボス部はスライドドア11で隠れている)を上ケース2の不図示のボス部と当接させて、底面からビスを締め付けて重ね合わせ状態で締結される。なお、上記ボス部3dに対するビスの締め付けは、後述のように上面から行うようにしてもよい。
【0029】
また、前記下ケース3の中心部にはドライブ装置の駆動軸によって前記リール7を回転駆動するためのセンター穴3eが開口され、カートリッジケース4の後端部には書き込み防止用のライトプロテクタ部材13が摺動可能に配設される。前記リール7の中心部には、不使用状態におけるリール7の回転を拘束する回転規制機構15が設けられる。
【0030】
その他、図示していないが、リール7の底面には中央部にマグネット式の回転駆動手段を吸引保持させるためのリールプレートが取り付けられ、外周部には回転駆動手段のドライブギヤと噛合するリールギヤが刻設されている。なお、リールギヤとドライブギヤが噛合した状態においては前記回転規制機構15が解除作動してリール7が回転自在とされる。
【0031】
ここで前記リーダピン5を前記格納部20に着脱可能に保持するロック部材9及びその取付構造を説明する。
【0032】
前記ロック部材9は上下一体であり、略矩形状の板状の取付部9aが、前記上ケース2及び下ケース3の重ね合わせで、ケース側壁2b,3bの近傍に設けられたバネ装着部30(上ケース2については図示していないが下ケース3と対称同形状である)に係合されて保持される。上記取付部9aのリーダピン5側の縁部の上下両端部に、リーダピン5の方向に前記取付部9aから屈曲して延びる弾性腕部9bが連接され、この弾性腕部9bの先端係止部9cがリーダピン5の固定部5dの外周に当接する。該先端係止部9cは、リーダピン5側に突出する山形に設けられ、先端側の斜面で開口部10から挿入移動するリーダピン5に接触して弾性腕部9bが撓み変形し、内部側の斜面でリーダピン5を格納部20内に押圧保持するようになっている。また、前記取付部9aの上下端部には係合凹部9dが設けられている。
【0033】
そして、前記取付部9aと屈曲した弾性腕部9bとがなす内角β(図4参照)が、鈍角、好ましくは135゜以上に形成されている。なお、前記ロック部材9は、弾性腕部9bの長さ等に関係して、適正なリーダピン係止力を得るためにロック部材9の板厚が0.2mm〜0.3mmと薄くなっている。なお、図13に示すロック部材50では、板厚は0.4mm程度である。また、上下の弾性腕部9b,9bは、根元部分で上下連結するように設けてもよい。
【0034】
前記のようなロック部材9を保持する上下ケース2,3のバネ装着部30は、ロック部材9を上下ケース2,3の側壁2b、3bから離れた位置、好ましくは金型強度の点から0.4mm以上離れて保持するように設けられている。
【0035】
上記バネ装着部30は、下ケース3の側壁3bと一体に成形され側壁3bから平板状に突設された第1支持部31と、これに対向して底壁3aから突設された第2支持部32とを備えている。上記第1支持部31の突出量が前記保持位置寸法に設定され、第1支持部31と第2支持部32との隙間が前記ロック部材9の取付部9aの板厚又はこれ以上に形成され、この隙間に取付部9aが挿入される。
【0036】
前記第2支持部32の幅は、第1支持部31の幅より小さく、高さは高く形成されている。さらに、上記第1支持部31及び第2支持部32の上面は、両者間の隙間に向けて低くなるような斜面31a,32a(図5参照)に形成され、ロック部材9の端部を隙間に案内するようになっている。
【0037】
また、上記第1支持部31と第2支持部32との間には底壁3aから突出する突起33(図6参照)が形成され、この突起33の前後方向幅は第2の支持部32の幅より小さく、該突起33の前後両側にロック部材9が挿入される隙間が形成されると共に、前記ロック部材9の取付部9aの上下端部に形成された係合凹部9dの幅に相当して形成され、この係合凹部9dと嵌合可能である。また、上記突起33の上端両側は斜面33aに形成され、さらに、ロック部材9の係合凹部9dの両側角部も斜めに除去されて案内部9eが形成され、両者の係合を案内する。
【0038】
上記のような取付構造により、下ケース3のバネ装着部30の第1支持部31と第2支持部32との間に、図5及び図6に示すように、ロック部材9の取付部9aをその下端部の係合凹部9dが前記突起33に係合するように、各斜面31a,32a,33a及び案内部9eで案内しつつ挿入装着する。そして、下ケース3内にリール7等の他の部品をも組み付けた後に、この下ケース3上に上ケース2を重ね合わせ、この上ケース2のバネ装着部30にロック部材9の取付部9aの上端を係合させ、上下ケース2,3を閉じた状態でビスを締め付けて組み立てるものである。
【0039】
その際、前記ロック部材9は、上下ケース2,3のバネ装着部30の挟持によって上下方向の位置決めが行われると共に、前記突起33と係合凹部9dの係合によって、前後方向の位置決めも行われ、先端係止部9eとリーダピン5との当接位置を確保する。
【0040】
なお、前記バネ装着部30の第1支持部31は、図7に示すように不連続の分割構造に設けてもよく、このようにすると金型強度の点で有利となる。
【0041】
次に、図8及び図9は他の実施の形態を示し、ロック部材9は前例と同様に形成され、バネ装着部30の形態が異なっている。
【0042】
すなわち、下ケース3のバネ装着部30は、前記と同様の第1支持部31、第2支持部32及び突起33が形成されると共に、第1支持部31の奥部側の端部には、ロック部材9の取付部9aにおける弾性腕部9bと反対側の端部を直立状態に保持する倒れ規制部34が設けられている。上ケース2のバネ装着部30には、前記と同様の第1支持部31、第2支持部32及び突起33が形成され、倒れ規制部34は形成されていない。
【0043】
前記倒れ規制部34は、上下方向にリブ状に延びて前記第1支持部31及び第2支持部32より高く形成され、その内面が第1支持部31に対向してロック部材9の板厚に相当する間隙を形成するように上方に延び、ロック部材9を垂直状態に保持する。なお、この倒れ規制部34の上端部には傾斜案内部34aが形成されている。
【0044】
本実施形態では、下ケース3のバネ装着部30にロック部材9をセットした際に、このロック部材9の倒れ、特にケース内側への倒れを倒れ規制部34によって規制し、上ケース2を重ね合わせる際の、上ケース2のバネ装着部30へのロック部材9の係合を確実に行って、作業性を高めている。
【0045】
図10及び図11には、上記実施の形態の他の態様を示し、前記図8及び図9におけるバネ装着部30の第1支持部31を不連続の分割構造に設けている。特に下ケース3の第1支持部31は、倒れ規制部34から離れた位置に設けている。このような構造では、成型時の金型強度を確保する点で有利となる。
【0046】
なお、上記の説明では下ケース3を上向きに載置して、これにロック部材9の下端部をセットしてから上ケース2を重ねる合わせるようにしているが、逆に、上ケース2を上向きに載置してロック部材9をセットし、下ケース3を重ね合わせるようにしてもよい。この場合には、前記倒れ規制部34は上ケース2に設ける必要がある。
【0047】
また、下ケース3の下面にビス穴が形成されたものでは、前述のように下ケース3を上向きに載置してロック部材9をセットする場合には、上ケース2を重ね合わせた後、カートリッジケース4の上下反転を行ってビスの締め付けをすることになるが、上ケース2の上面にビス穴を設けると、カートリッジケース4の上下反転を行うことなくそのままビスの締め付けが行え、作業工程が簡素化できることになり、組み付け工程に対応してビス穴の配設を行うのが好ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一つの実施の形態による磁気テープカートリッジの分解斜視図
【図2】スライドドアが開いた状態の開口部近傍の正面図
【図3】図2のA−A断面平面図
【図4】ロック部材の斜視図
【図5】図3のB−B線に沿うバネ装着部の断面図
【図6】図3のC−C線に沿うバネ装着部の断面図
【図7】図6の実施の形態の他の態様を示すバネ装着部の断面図
【図8】他の実施の形態による磁気テープカートリッジの上ケースを除去した状態の開口部近傍の平面図
【図9】図8のロック部材の取付状態の要部斜視図
【図10】図8の実施の形態の他の態様を示す磁気テープカートリッジの上ケースを除去した状態の開口部近傍の平面図
【図11】図10のロック部材の取付状態の要部斜視図
【図12】従来の実施の形態による磁気テープカートリッジの上ケースを除去した状態の開口部近傍の平面図
【図13】図12のロック部材の斜視図
【符号の説明】
1 磁気テープカートリッジ
2 上ケース
3 下ケース
2b,3b 側壁
4 カートリッジケース
5 リーダピン
6 磁気テープ
7 リール
9 ロック部材
9a 取付部
9b 弾性腕部
9c 先端係止部
9d 係合凹部
9e 案内部
β 内角
10 開口部
20 格納部
30 バネ装着部
31 第1支持部
32 第2支持部
33 突起
34 倒れ規制部
31a,32a,33a 斜面
34a 案内部
Claims (4)
- 下ケース及び該下ケースの上部に重ね合わせる上ケースにより、磁気テープを巻装した単一のリールを回転可能に収容するカートリッジケースを備え、前記磁気テープの先端に該磁気テープを引き出すためのリーダピンが固着されてなる磁気テープカートリッジにおいて、
前記リーダピンの両端部を着脱可能にケースに固定保持する板バネによるロック部材を有し、該ロック部材は、前記下ケース及び上ケースに保持される板状の取付部と、該取付部のリーダピン側の縁部の上下両端部に、該取付部から内角が鈍角に屈曲してリーダピンの方向に延び、先端係止部がリーダピンに当接可能な弾性腕部とを備えてなることを特徴とする磁気テープカートリッジ。 - 下ケース及び該下ケースの上部に重ね合わせる上ケースにより、磁気テープを巻装した単一のリールを回転可能に収容するカートリッジケースを備え、前記磁気テープの先端に該磁気テープを引き出すためのリーダピンが固着されてなる磁気テープカートリッジにおいて、
前記リーダピンの両端部を着脱可能にケースに固定保持する板バネによるロック部材を有し、該ロック部材は、前記下ケース及び上ケースに保持される板状の取付部と、該取付部のリーダピン側の縁部の上下両端部に、該取付部から内角が鈍角に屈曲してリーダピンの方向に延び、先端係止部がリーダピンに当接可能な弾性腕部とを備え、
前記カートリッジケースには前記ロック部材を保持するバネ装着部を設け、該バネ装着部は、下ケース及び上ケースの側壁と一体に平板状に突出形成された第 1 支持部と、該第 1 支持部に対向して底壁から突設され前記第 1 支持部との間に前記ロック部材の取付部を保持する隙間を形成してなる第2支持部とからなることを特徴とする磁気テープカートリッジ。 - 前記ロック部材は、取付部の上下端部に、前記バネ装着部に設けられた突起に嵌合して位置決め保持される係合凹部が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の磁気テープカートリッジ。
- 前記カートリッジケースのバネ装着部には、ロック部材の取付部における弾性腕部と反対側の端部を直立状態に保持する倒れ規制部が設けられたことを特徴とする請求項2に記載の磁気テープカートリッジ。
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