JP2000011593A - 磁気テープカートリッジ - Google Patents

磁気テープカートリッジ

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JP2000011593A JP10174503A JP17450398A JP2000011593A JP 2000011593 A JP2000011593 A JP 2000011593A JP 10174503 A JP10174503 A JP 10174503A JP 17450398 A JP17450398 A JP 17450398A JP 2000011593 A JP2000011593 A JP 2000011593A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リーダピンを格納保持するロック部材と開口
部を開閉するスライドドアとの干渉を避け、ロック部材
によるリーダピンの格納動作及びスライドドアの開閉動
作を安定して確実に行い信頼性を高める。 【解決手段】 磁気テープ20を巻装した単一のリール４
を回転可能にカートリッジケース７に収容し、磁気テー
プ20の先端に固着したリーダピン21の両端部をスライド
ドア27で開閉される開口部26内に着脱可能にロック部材
30によって固定保持するについて、少なくとも前記ロッ
ク部材30の先端と対向するスライドドア27の内面に両者
の干渉を避ける凹部27a を設けてなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気テープカート
リッジに関し、特にカートリッジケース内に磁気テープ
が巻装された単一のリールを回転可能に収容し、この磁
気テープの先端に該磁気テープを引き出すためのリーダ
ピンを固着してなる磁気テープカートリッジにおいて、
上記リーダピンを格納係止する開口部分の構造に関する
ものである。
【０００２】
【従来の技術】従来、コンピュータ等の外部記憶装置に
用いられる記録媒体として使用されている磁気テープカ
ートリッジには、単一のリールに磁気テープを巻装し、
このリールをカートリッジケース内に回転可能に収容し
たタイプのものが知られている。この磁気テープはコン
ピュータ等のデータ保存用として用いられ、重要な情報
が記憶されているため、テープジャミング等のトラブル
が発生しないように、また不用意に磁気テープが引き出
されないように構成されている。
【０００３】また、上記磁気テープの先端部にはリーダ
部材（本発明ではリーダピン）が固着され、このリーダ
部材を記録再生装置側で引き出して巻き取り又は巻き戻
しを行うようにドライブ装置が構成される。そして、上
記リーダピンはカートリッジケースのスライドドアによ
って開閉される開口部から内部に着脱可能に係止される
もので、このリーダピンの両端部を固定保持するロック
部材を配設して、所定状態への格納を確実に行うことが
好適である。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】しかして、上記のよう
な磁気テープカートリッジにおいては、前記ロック部材
によるリーダピンの着脱動作及びスライドドアの開閉動
作を安定して確実に行えるようにして信頼性を高める必
要がある。
【０００５】つまり、前記ロック部材は、カートリッジ
から引き出されていた磁気テープをリールに巻き取り、
先端リーダピンを開口部内に格納する際に、このリーダ
ピンに当接して変形又は変位しリーダピンが所定格納位
置に移動した状態で係合付勢し、この位置に固定保持す
るように設けられる。この場合に、ロック部材の先端部
はリーダピンと最初に接触する導入部分が緩い傾きとな
っているのが安定した作動を得る上では好ましいが、傾
きを緩くすることは長さが大きくなりロック部材が開口
部の方向に突出する形状となる。また、リーダピンの挿
入位置はカートリッジケースの開口部の幅方向に対して
若干のずれが生じることから、上記ロック部材の導入部
分は上記ずれに対して十分な許容幅を有する必要があ
り、この点からもロック部材の先端部が開口部の方向に
突出する形態となり、この開口部を開閉するスライドド
アと干渉する恐れがある。
【０００６】一方、前記リーダピンの格納位置は、開放
した開口部より記録再生装置側の保持手段を挿入して係
合保持するために、開口部の近傍に設置するのが好まし
く、これに伴って前記ロック部材も開口部の近傍にスラ
イドドアと近接して配設されることになり、落下時等の
衝撃が作用した際にロック部材がスライドドア内面と干
渉して係合した状態が発生すると、スライドドアの開放
が不能となって使用上の信頼性を損なう恐れがある。
【０００７】本発明は上記点に鑑みなされたもので、ロ
ック部材によるリーダピンの格納動作及びスライドドア
の開閉動作の信頼性を確保するようにした磁気テープカ
ートリッジを提供せんとするものである。
【０００８】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した本発
明の磁気テープカートリッジは、磁気テープを巻装した
単一のリールを回転可能に収容するカートリッジケース
を備え、前記磁気テープの先端に該磁気テープを引き出
すためのリーダピンが固着され、該リーダピンの両端部
が前記カートリッジケース開口部内に着脱可能にロック
部材によって固定保持され、前記開口部を開閉するスラ
イドドアが設置されてなり、少なくとも前記ロック部材
と対向する前記スライドドアの内面に凹部を設けたこと
を特徴とするものである。
【０００９】また、前記スライドドアのドア先端面にお
ける前記凹部は、該スライドドアの閉状態で前記カート
リッジケースの壁面で閉塞するように形成するのが好適
である。
【００１０】
【発明の効果】上記のような本発明によれば、磁気テー
プを巻装した単一のリールを回転可能にカートリッジケ
ースに収容し、磁気テープの先端に固着したリーダピン
の両端部をスライドドアによって開閉されるカートリッ
ジケースの開口部内にロック部材によって着脱可能に固
定保持するについて、前記スライドドアの少なくともロ
ック部材と対向する内面に凹部を設けたことにより、こ
の凹部によってロック部材とスライドドアとの干渉を避
けてスライドドアの開閉不良が発生するのを防止するこ
とができ、また、ロック部材については形状の自由度が
増大でき、先端のリーダピンとの接触導入部分の傾きを
緩やかに及び十分な幅に設けることができて、リーダピ
ン挿入時の導入保持動作が良好に行えて信頼性を高める
ことができる。
【００１１】また、スライドドア先端面における凹部を
カートリッジケースの壁面で閉塞するものでは、上記凹
部の開口が外部に露出することなく、カートリッジケー
ス内への塵埃の侵入を防止でき、記録品質の劣化を招く
ことがない。
【００１２】
【発明の実施の形態】以下、図面に示す実施の形態に基
づいて本発明を詳細に説明する。図１は一つの実施の形
態の磁気テープカートリッジの分解斜視図である。
【００１３】磁気テープカートリッジ１は、下リール５
と上リール６とを超音波溶着により結合した単一のリー
ル４に磁気テープ２０を巻装し、上ケース２と下ケース
３とがビス等により締結されてなるカートリッジケース
７内に、上記リール４を回動可能に収容して構成されて
いる。
【００１４】下リール５は外周に磁気テープ２０が巻回
される円筒状のリールハブ２３と、リールハブ２３の下
端外周から径方向に張り出したフランジ部２４とを合成
樹脂により一体成型したもので、リールハブ２３の底部
外面にリール４を回転駆動するマグネット式の回転駆動
手段を吸引保持させるためのリールプレート８が取り付
けられる。またリールハブ２３の底部内面には、ブレー
キボタン９に形成された制止用ギア９Ａと係合して不使
用時の回転を拘束する制止用ギア２３Ａが刻設されてい
る。また、リールハブ２３には、磁気テープカートリッ
ジ１を使用する外部記憶装置等の記録再生装置に設けら
れたドライブ解除スピンドルが挿通されてブレーキボタ
ン９を上方へ移動させるための開口２３Ｂが形成されて
いる。
【００１５】ブレーキボタン９は、リールハブ２３と対
向する側に上述した制止用ギア９Ａが形成されており、
それとは反対側に上ケース２に形成されたブレーキガイ
ド突起が嵌合される嵌合溝９Ｂが形成されている。そし
て、ブレーキボタン９はコイルバネ１０により図中下方
に付勢された状態でリールハブ２３内部に装着されてお
り、ブレーキボタン９とリールハブ２３との制止用ギア
９Ａ，２３Ａが噛み合ってリール４の不使用時における
回転が防止されている。一方、カートリッジ使用時は、
磁気テープ装置のドライブ解除スピンドルがブレーキボ
タン９を押圧すると、ブレーキボタン９がコイルバネ１
０の付勢力に抗して図中上方へ移動し、これにより制止
用ギア９Ａ，２３Ａの係合が解除され、リール４が回転
自在とされる。
【００１６】カートリッジケース７の一側壁には、磁気
テープ２０を引き出すための開口部２６が形成されてい
る。開口部２６にはカートリッジケース７の側壁に平行
な矢印Ａ方向に移動可能なスライドドア２７が取り付け
られている。スライドドア２７は不図示のバネにより、
開口部２６を閉じる方向に付勢されている。
【００１７】また、磁気テープカートリッジ１はその不
使用時に磁気テープ２０が完全にリール４に巻き込まれ
た状態で、磁気テープ２０の端部に取り付けられたリー
ダピン２１が開口部２６の近傍に形成された凹状の格納
部２８に係止される。この格納部２８には開口部２６に
向けて広がるように形成されたガイド面２８ａ（図３参
照）が連設され、奥部の格納部２８に向けてリーダピン
２１を案内するように形成されている。
【００１８】そして、磁気テープカートリッジ１が対応
する外部記録装置等の記録再生装置にセットされると、
上述したようにブレーキボタン９とリールハブ２３との
制止用ギア９Ａ，２３Ａの係止が解除されてリール４が
回転自在とされると共に、マグネット式の回転駆動手段
がリールプレート８を吸引した状態でリール４を回転駆
動する。これと共に、スライドドア２７が開かれてリー
ダピン２１がテープ走行路の所定位置に引き込まれ、磁
気テープ２０へのデータの読み書きが可能となる。
【００１９】前記リーダピン２１は、磁気テープカート
リッジ１を使用する記録再生装置が磁気テープ２０を装
置内のテープ走行路に導入するために保持して引き込む
ものであり、このリーダピン２１を前記格納部２８に着
脱可能に保持するバネ部材によるロック部材３０（図
２，図３参照）が設置されている。そして、前記スライ
ドドア２７の内面には、上記ロック部材３０の先端部と
の干渉を避ける凹部２７ａが設けられている。
【００２０】リーダピン２１は図２に示すように、磁気
テープ２０の先端部が固着される中央軸部２１ａの両側
に記録再生装置側から係合保持される細軸部２１ｂが形
成され、その両端部にケース固定用のフランジ２１ｃが
形成されている。この両端のフランジ２１ｃが開口部２
６近傍の上下ケース２，３内壁に形成された格納部２８
にそれぞれ挿入係止されると共に、上下ケース２，３で
挟持された板バネによるロック部材３０によって両フラ
ンジ２１ｃが着脱可能に保持される。
【００２１】前記ロック部材３０は上下対称であり、平
面が略Ｕ字形状であり、板状の取付部３０ａがケース壁
面に沿って上下ケース２，３の上下面に立設された取付
ボス３１，３１によって保持され、上記取付部３０ａの
後端から湾曲した上下端部には開口部２６に向けて延び
る腕部３０ｂが連設され、この腕部３０ｂの先端部にそ
れぞれ保持部３０ｃが設けられ、該保持部３０ｃがリー
ダピン２１のフランジ２１ｃに当接する。上記保持部３
０ｃはリーダピン２１側に突出する山形に設けられ、先
端側の斜面で開口部２６から挿入移動するリーダピン２
１に接触して撓み変形し、内部側の斜面でリーダピン２
１を格納部２８内に押圧保持するようになっている。
【００２２】そして、前記スライドドア２７の内面の上
下には、少なくとも上記ロック部材３０の保持部３０ｃ
と対向する部分にこの保持部３０ｃとの干渉を避ける凹
部２７ａが、開閉移動方向に延びる溝状に形成されてい
る。この凹部２７ａはスライドドア２７が閉状態にある
際に前記ロック部材３０の保持部先端と対向する位置を
含んでドア先端側に延びて形成され、スライドドア２７
の開閉作動における移動範囲でロック部材３０との干渉
を避けるものである。
【００２３】なお、上記スライドドア２７の先端部には
外面側に突出する突起部２７ｂが設けられ、この突起部
２７ｂに記録再生装置側の開操作部材が係止して該スラ
イドドア２７の開作動を行うように設けられている。ま
た、このスライドドア２７の上下縁は上下ケース２，３
に設けられたガイド溝２９に沿って開閉摺動する。
【００２４】前記スライドドア２７への凹部２７ａの形
成により、前記ロック部材３０の保持部３０ｃの先端側
傾斜面は開口部側に長く形成可能で、傾きが緩くできる
と共にガイド面２８ａの側端より外側まで延長してリー
ダピン２１の横方向のずれに対する許容範囲を拡大して
いる。
【００２５】図４は、他の実施の形態を示すものであ
り、前記カートリッジケース７の開口部２６の端部にお
ける壁面の上下に遮蔽部３２が形成され、この遮蔽部３
２は前記スライドドア２７のドア先端面と対向し、この
ドア先端面での凹部２７ａの開口をドア閉状態で当接遮
蔽するように形成されている。なお、上下の遮蔽部３
２，３２の間の空間にはスライドドア２７の開閉操作用
の突起部２７ｂが挿入される。
【００２６】この実施形態ではスライドドア２７の先端
面における前記凹部２７ａの開口が、前記遮蔽部３２に
よってドア閉時に閉塞されて外部からの塵埃の侵入を防
止でき、カートリッジケース７内の磁気テープ２０への
塵埃の付着に伴う記録品質劣化が防止できる。
【００２７】なお、前記ロック部材３０は前記実施の形
態のような板バネによる上下一体型の他、上下で別体に
線バネ又は板バネにより形成したものなどに適宜設計変
更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の一つの実施の形態による磁気テープカ
ートリッジの分解斜視図
【図２】カートリッジケースの開口部近傍の断面図
【図３】上ケースを除去した開口部近傍の一部断面平面
図
【図４】他の実施の形態におけるカートリッジケース及
びスライドドアの断面図
【符号の説明】
１ 磁気テープカートリッジ ２ 上ケース ３ 下ケース ４ リール ７ カートリッジケース ２０ 磁気テープ ２１ リーダピン ２１ｃ フランジ ２６ 開口部 ２７ スライドドア ２７ａ 凹部 ２８ 格納部 ２８ａ ガイド面 ３０ ロック部材 ３０ｂ 腕部 ３０ｃ 保持部 ３２ 遮蔽部

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】 磁気テープを巻装した単一のリールを回
    転可能に収容するカートリッジケースを備え、前記磁気
    テープの先端に該磁気テープを引き出すためのリーダピ
    ンが固着され、該リーダピンの両端部が前記カートリッ
    ジケース開口部内に着脱可能にロック部材によって固定
    保持され、前記開口部を開閉するスライドドアが設置さ
    れてなる磁気テープカートリッジにおいて、 少なくとも前記ロック部材と対向する前記スライドドア
    の内面に凹部を設けたことを特徴とする磁気テープカー
    トリッジ。
  2. 【請求項２】 前記スライドドアのドア先端面における
    前記凹部は、該スライドドアの閉状態で前記カートリッ
    ジケースの壁面で閉塞されることを特徴とする請求項１
    に記載の磁気テープカートリッジ。
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