JP4108854B2 - 仮設屋根 - Google Patents

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JP4108854B2 JP37113598A JP37113598A JP4108854B2 JP 4108854 B2 JP4108854 B2 JP 4108854B2 JP 37113598 A JP37113598 A JP 37113598A JP 37113598 A JP37113598 A JP 37113598A JP 4108854 B2 JP4108854 B2 JP 4108854B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設現場などの資材置場や開口部などの作業場所の雨避けなどとして使用できる開閉可能な仮設屋根に関し、特に自動的に閉じたり、あるいは屋根による遮蔽面積の変更が容易にできるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
建築や土木工事の現場では、夏の強い日差しを避けたり、冬期の寒さを防いだり、あるいは突然の雨を避けたりするため、作業場の全体あるいは一部に仮設屋根が設けられている。仮設屋根を設けることにより天候等の影響を少しでも少なくして、安定した環境の下で作業が行える。
【0003】
例えば、塗装や溶接などの作業やコンクリートの養生などでは、風雨や塵埃などの吹き込みを防止して、施工品質の向上が図れるように仮設屋根が設けられている。
【0004】
1階の床部分を先に構築して、その後に地下部分の掘削工事や躯体工事を行う逆打工法では、掘削工事や資材の搬入、搬出のために設置されるスラブ開口に、作業場所への雨の侵入を防ぐために仮設屋根が設けられている。
【0005】
資材置場や資材加工場所の上部にも、不意の雨による資材の濡れや、作業の中断を防ぐために、仮設屋根が設けられている。
【0006】
資材の搬入口にも、トラックからの荷卸しなどが雨に影響されないように仮設屋根が設けられている。
【0007】
工事現場の各所で設けられるかかる仮設屋根には、空気膜機構や梁機構などの固定屋根の他に、各種の可動式の屋根がある。可動式の屋根には、例えば、屋根部分が開閉できる方式、屋根自体が水平に移動する方式、あるいは工事の進捗状況に合わせて屋根全体が垂直に移動する方式など種々の構成が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の可動式屋根のうち開閉式屋根の多くは、複数の梁部材にシート部材を張って、梁部材をガイドレールに沿って移動させることにより、シート部材を蛇腹状に開閉させる方式のものである。開閉に際しては、電動式ウインチや電動式トロリが使用され、屋根の開閉それぞれに対して作用する装置構成を有するため開閉機構が複雑となり、その分価格も高くなる。
【0009】
現場の中には電源等が十分にとれない場合も多く、また小規模現場などでは手動で十分な場合も多い。また、簡単な構成で手動により開閉ができる安価な開閉式仮設屋根が求められている。
【0010】
一方、開閉を手動ウインチなどで行う場合には、開閉の都度手動ウインチのハンドルを回転させて巻き上げたり、あるいは巻き戻したりする必要があり、特に規模の大きな仮設屋根ではかかる手動作業にはかなりの労力を要することとなり大変である。そこで、かかる開閉作業が少しでも楽に行える工夫も必要である。
【0011】
開閉作業のいずれかの作業で、上記手作業の回避ができれば現場作業は楽になる。本発明者は、屋根部材の開閉のうち緊急性を要するのは、突然の雨などにより屋根を閉じるときであることに着眼して、屋根を自動的に速やかに閉じ状態にできる手段の開発が取り敢えず必要と考えた。
【0012】
また、従来の仮設屋根は、ガイドレールに沿った方向にはシートの伸縮状態を適宜に調整して屋根の覆い面積を調整することができたが、ガイドレール方向に対して直交する方向での屋根の覆い面積の変更は簡単には行えなかった。種々の施工現場に対応できるようにするためには、かかる点の技術開発も必要と考えた。
【0013】
また、従来のシート部材を張った仮設屋根では、雨水がテントシート上の弛みに溜まり易い。そのため、開閉方向に沿って前後に傾斜を設け、雨水が流れ落ちるように配慮されたものがある。
【0014】
しかし、シート部材自体の有する伸縮性は避けようがなく、強いテンションで張ってもどうしても多少の弛みが発生し、弛み部に雨水が溜まるのは避けられない。弛みを一切発生させないように相当なテンションでシート部材を張ることも考えられるが、シート部材や梁部材などに従来にはない強度が要求され、部材そのものの強度見直しが必要となり、現在入手し得る部材の使用を前提とした現実的な解決手段とはなりにくい。
【0015】
また、シート部材を蛇腹状に縮めた状態で雨水が溜まった場合には、それと知らずにシート部材を伸ばして屋根を仮設すれば、溜まっていた雨水が一気に流れて、作業者や資材にかかるなどの不都合が発生する場合もある。仮設屋根は屋外の工事現場などで使用されるため、かかる点の解消も現場からは強く求められている。
【0016】
本発明の目的は、開閉式仮設屋根で、屋根の閉じ状態が自動的にできるようにすることにある。
【0017】
本発明の他の目的は、開閉式仮設屋根で、屋根の開閉方向に直交する方向に対しての屋根の覆い面積の変更が容易にできるようにすることにある。
【0018】
本発明の他の目的は、開閉式仮設屋根で、屋根の雨水が流れやすいようにすることにある。
【0019】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0021】
すなわち、本発明では、作業場所の周囲に、所定間隔で屋根支柱を設け、この屋根支柱間に2本のガイドをそれぞれ傾斜させて互いに平行になるように設ける。この屋根支柱から外側に離して、手摺支柱を設け、この手摺支柱間に手摺を掛け渡して人が内側に入らないようにする。
【0022】
特に、屋根支柱と手摺支柱とを、同一の敷板を介して立てるようにすれば、屋根支柱と手摺支柱との敷板を別々に設ける場合に比べて仮設時の柱立設作業の手間が省ける。かかる敷板の共通化により、手摺柱間隔と屋根支柱間隔とは、いずれか一方の間隔を決めると自然に他方の間隔も機械的に決まるので、両者別個に間隔を決める場合に比べて柱間隔の設定が容易に行える。
【0023】
上記屋根支柱間に設けた2本のガイドの間には、シート部材を張った複数本の移動梁を、ガイドの傾斜上端側と傾斜下端側との間を自在に移動できるように設ける。複数本の移動梁のうち端の一本は、前記ガイドの傾斜上端側に固定し、その他の移動梁は自重によって傾斜下端側に自走できるように設けておく。
【0024】
複数本の移動梁のうち最下端側の移動梁に、ガイドの傾斜上端側に牽引端部を設けた牽引ロープなどの牽引部材の先端を固定し、この牽引部材を駆動手段で牽引できるようにする。それぞれの前記移動梁を前記ガイドの傾斜上端側に自重に抗して牽引し、前記シート部材を折り畳むことにより仮設屋根を全開状態にできる。
【0025】
牽引部材の牽引を解除すれば、移動梁は自重により前記ガイドの傾斜下端側に向けて自走し、前記シート部材が展開して全閉状態となる。
【0026】
特に、牽引部材は、例えばシート部材のシート面を傾斜下端側から傾斜上端側に横断するように設ければ、移動梁の両端側に牽引部材を設けて駆動手段で牽引させる場合に比べて、牽引部材の長さを短くすることができる。
【0027】
また、牽引部材を駆動手段で傾斜上端側に牽引することによりシート部材の開口が行えるため、開口時には牽引部材が開口部を横切らずに済み、クレーンなどで資材を上方から搬入するときの妨げとならない。牽引部材の牽引度合いを調整することにより、シート部材の開口度合いの調整が行える。
【0028】
移動梁を、摺動自在に嵌合する管部材に構成しておけば、嵌合度合いの調整により移動梁の長さを調整することができ、移動梁に合わせたシート部材を張ることにより、仮設する作業場所に合わせて屋根幅の調整が容易にできる。
【0029】
ガイドも管部材で構成し、管部材の嵌合度合いの調整によりガイド長さの調整を行えるようにすればよい。現場状況に合わせて、ガイド長さを調整することができ便利である。
【0030】
また、傾斜して設けた2本のガイドの高さを相違させておけば、上記要領で2本のガイド間に設けたシート部材の屋根面は、屋根面の平面に沿った直交2軸方向にそれぞれ傾斜面となる。シート部材には、ガイド方向とは直交方向にも傾斜させられるのでシート部材面からの雨水が流れやすくなる。
【0031】
ガイド方向に傾斜させただけでは、どうしても移動梁間に張ったシート部材部分には弛み部が形成され、そこに雨水が溜まり易くなるが、上記のように構成することによりかかる雨水の溜まりを防止することができる。
【0032】
あるいは、シート部材を構成するに際して、隣接する移動梁を相互に傾斜させて(移動梁同士が互いに平行とならないようにして)シート部材を張っておけば、移動梁間のシート部材の弛み部はガイド方向と交差する方向に傾斜させられるので、雨水を溜まらないようにすることができる。
【0033】
すなわち、隣接する移動梁が互いに傾斜させられた状態でシート部材を張っておくと、移動梁の両端側間ではシート部材の張り長さが異なることとなり、張り長さの長い方が、もう一方の側の張り長さの短い方よりもシート部材の弛み部が深く構成され、雨水が流れる程度に弛み部が傾斜するのである。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0036】
(実施の形態1)
図1は、本発明の仮設屋根を作業場所Zを覆うように設けた状況を示す斜視図である。図2は、図1の仮設屋根の正面図である。作業場所Zとしては、地下工事における地上側に設けた矩形開口の資材搬入口、あるいは資材置場など種々の場所を想定することができる。
【0037】
作業場所Zの矩形開口部の両側には、図1に示すように、それぞれ一定間隔ずつ離されて複数本の屋根支柱1が、敷板2を介して立てられている。屋根支柱1の外側には、図2に示すように、屋根支柱1から外側に離して同一の敷板2上に手摺支柱3が立てられている。手摺支柱3間には手摺4が掛け渡され、作業場所Z内への人の入り込みを防止している。
【0038】
上記屋根支柱1には、鋼管などを使用すればよい。屋根支柱1間には、2本のガイド5が斜め平行になるように、クランプ6により取り付け固定されている。屋根支柱1間には、強度確保のために水平方向に補強用桁部材7がクランプ8を使用して掛け渡されている。
【0039】
上記手摺4や補強用桁部材7は、二重筒状に構成して、現場状況に応じて適宜長さ変更ができるようになっている。なお、予め一定長さに規格化した定尺状に構成しておき、必要の都度適宜長さのものを選択して使用するようにしてもよい。
【0040】
2本の上記ガイド5間には、ガイド5に沿って移動可能な移動梁9が複数本渡されている。移動梁9は、図3に示すように、鋼管などの管部材を使用した外筒9aと、この外筒9aに内挿される内筒9bとから構成されている。外筒9aにはボルト挿通孔10aが設けられ、内筒9bには筒方向に沿って一定間隔で複数のボルト挿通孔10bが設けられている。
【0041】
外筒9aと内筒9bとを必要長さ差し込んで、両ボルト挿通孔10a、10bの位置合わせをした状態でボルト11を挿通することにより、移動梁9を必要な長さに調整することができる。挿通させたボルト11の抜け防止は、ボルト11の先端側をナット12で締めて行う。
【0042】
複数本の移動梁9の長さを、2本のガイド5間の巾に合わせて調整し、それぞれの移動梁9を所定間隔平行にした状態で、図1に示すように、テント用シートなどのシート部材13が張られて伸縮自在の屋根Aが形成されている。
【0043】
シート部材13を移動梁9に張るに際しては、例えば、シート部材13に移動梁9の挿通可能な筒部を所定間隔で設けておき、それぞれの筒部に移動梁9を通して行えばよい。
【0044】
移動梁9の両端側には、係止孔14aをあけた係止部材14が設けられ、図4に示すように、ガイド5に設けたローラ16側に係止させることができるようになっている。
【0045】
ガイド5は、図5に示すように、断面が下側開口の略コ字型の長尺状型鋼に形成されている。ガイド5の底面側は、中央にガイド5の長手方向に沿って直線状に開口部15が形成されるように、左右からフランジ部5aが張り出されている。
【0046】
ガイド5の略コ字型空間内には、この左右から張り出したフランジ5a上にローラ16が載せられ、傾斜して設けられたガイド5に案内されて自然に傾斜下端側に向けて自走できるようになっている。ガイド5の両端側は、ローラ16が外れないように端面を塞いで、ローラ止めを行う。
【0047】
ローラ16は、図4に示すように、前後に一対ずつ合計4個設けられ、これら4個のローラ16の支持部16aの中央部分から板状の係止部材17が下方に向けて設けられている。この係止部材17には、係止孔17aが開けられている。
【0048】
前記移動梁9をガイド5に移動可能に設けるには、移動梁9の両端側に設けた係止部材14の係止孔14aと、上記ローラ16に設けた係止部材17の係止孔17aとを、図4に示すように、フック部材18で着脱自在に連結することにより行う。
【0049】
シート部材13を張った複数本の移動梁9のうち、端の一本はガイド5の傾斜上端側に移動できないように取付けられる。ガイド5の一端側に固定した係止部材19の係止孔(図示せず)に、フック部材18を介して係止させておけばよい。他の移動梁9は、上記のように、ガイド5に案内されて移動するローラ16側に、係止部材14、17、フック部材18を介して係止させておく。
【0050】
このようにして形成された屋根Aには、傾斜下端側にある移動梁9をガイド5に沿って引上げることができるように駆動手段20が設けられている。
【0051】
駆動手段20は、図6に示すように、傾斜上端側に取り付けた移動梁9に設けた滑車21、屋根支柱1(図中省略)に設けた滑車22とを経由して、屋根支柱1に設けた巻上ハンドル23で牽引部材24を手動で巻き上げることができるように構成されている。牽引部材24(図1中、分かり易いように破線表示とした)には、例えば、ワイヤーロープなどの牽引ロープを使用すればよい。
【0052】
牽引部材24は、その先端側がガイド5の傾斜下端側の移動梁9に固定され、他端側は、傾斜上端側の移動梁9の滑車21を牽引端部として経由して、巻上ハンドル23の回転軸23aに巻き付けられている。
【0053】
滑車21には、牽引部材24の張出し方向に向けて筒状のガイド21aが設けられている。牽引部材24はこのガイド21aを通して滑車21に掛けられ、屋根Aの開閉作業中に外れないようになっている。
【0054】
巻上ハンドル23を巻き上げることにより、牽引部材24が巻上ハンドル23の回転軸23aに巻き付けられ、傾斜下端側の移動梁9がガイド5に沿って傾斜上端側に引き上げられ、屋根Aが開口されることとなる。牽引部材24を屋根Aの移動梁9が傾斜下端側に自走しようとするのに抗して、限度まで巻き上げることにより、屋根Aを全開状態にすることができる。
【0055】
牽引部材24をガイド5の傾斜上端側に牽引して屋根Aを開口状態にしたときには、開口部を牽引部材24が横切ることなく退避状態にさせられるため、開口部からのクレーンによる資材の搬入、あるいは搬出が牽引部材24により邪魔されることなく楽に行える。
【0056】
巻上ハンドル23には、ストッパ機構を設けておき所望の開口度に合わせた巻上状態で巻上ハンドル23の固定ができるようにしておけばよい。巻上ハンドル23の固定を解除すれば、再度巻上を継続することができる。あるいは、そのまま解除状態に放置すれば、移動梁9はガイド5に沿って傾斜下端側に自走し、屋根Aが自然に展開して全閉状態となる。
【0057】
図7に、上記構成の仮設屋根を全開状態にした場合と、全閉状態にした場合、およびその中間状態にした場合について示した。
【0058】
また、上記説明では、1本のガイド5を支持するのに複数本の屋根支柱1を設ける構成を示したが、図8(a)に示すように、ガイド20の差し渡し長さがそれ程長くない場合には、中間の屋根支柱1を省く構成でもよい。さらに、図8(a)の構成では、ガイド5の両端側の屋根支柱1の高さを変えてあり、両屋根支柱1の上端間にガイド5を掛け渡すことができるようになっている。
【0059】
ガイド5の差し渡し方向が長い場合には、図8(b)に示すように、トラス25を屋根支柱1間に設け、このトラス25の下方にガイド5を沿うように設けても構わない。この場合にも中間の屋根支柱1は不要となる。
【0060】
なお、図7、8では、図が分かりやすいように、仮設屋根の周囲に設ける手摺の構成は示していない。
【0061】
上記説明では、滑車21、22を介して、屋根支柱1側に設けた巻上ハンドル23で牽引部材24の巻上げを行うように構成したが、ガイド5の傾斜上端側の移動梁9に巻上げハンドル23などの巻上機構を直接設けるようにしてもよい。
【0062】
(実施の形態2)
本実施の形態の仮設屋根では、作業場所Zの両側に、前記実施の形態1と同様に、屋根支柱1、手摺支柱3が同一敷板2上に起立させられている。図9では、4隅に設けたガイド取り付け用の屋根支柱1を、以下の説明が分かりやすいように、屋根支柱1a(1)、1b(1)、1c(1)、1d(1)として示している。
【0063】
屋根支柱1a、1b間には、クランプ6を介してガイド5が傾斜させて設けられている。屋根支柱1c、1d間にも、クランプ6を介して、ガイド5が傾斜させて設けられている。2本のガイド5は、互いに高さが違えられて段違い平行になるように設けられている。そのため、移動梁9も、2本のガイド5の間に斜めに渡されることとなる。
【0064】
複数の移動梁9には、上記実施の形態1と同様に、シート部材13が張られて、屋根Aが形成されている。シート部材13の移動梁9への張り付けも上記実施の形態1と同様にして行えばよい。
【0065】
このようにして2本のガイド5間に設けられた屋根Aは、図6に示したと同様の駆動手段20により自在に開閉が行えるようになっている。すなわち、巻上ハンドル23で牽引部材24を巻き上げることにより、全開状態にしたり、あるいは、移動梁9を自重によってガイド5に沿って傾斜下端側に自走させることにより自然展開して屋根Aを全閉状態にすることができる。
【0066】
このようにして構成された本実施の形態の仮設屋根では、上記実施の形態1の仮設屋根とは異なり、屋根A面が展開方向に対して直交方向にも傾斜させられており、この傾斜方向に屋根Aに降った雨は流れ、移動梁9間のシート部材13の弛み部に雨水が溜まらず仮設屋根の水捌けがよい。
【0067】
(実施の形態3)
本実施の形態の仮設屋根では、図10に示すように、移動梁9が互いに傾斜させられた状態(すなわち、隣接する移動梁9同士が平行とならない状態)で、シート部材13が張られて屋根Aが形成されている。
【0068】
ガイド5の傾斜上端側、傾斜下端側の移動梁9は互いに平行にされているが、中間の複数本の移動梁9が互いに平行にならないように傾斜させられている。そのため、中間の移動梁9間では、ガイド5側のシート部材13の張り長さは、長短が繰り返され、シート部材13の相対する両側の側縁部の長さは長短が逆になっている。
【0069】
屋根Aの開閉に使用される駆動手段20も、前記実施の形態1と同様に構成され、牽引部材24を巻上ハンドル23で巻き上げることにより屋根Aを開口状態にすることができる。移動梁9を自重に任せて、ガイド5に沿って傾斜下端側に移動させれば、屋根Aを全閉状態にすることができる。
【0070】
駆動手段20で、移動梁9を傾斜上端側に移動させて屋根Aを開口状態にすると、図10に示すように、隣接する移動梁9の間では、シート部材13の弛みが発生する。弛み部26は、シート部材13の張り長さが長い方が、張り長さの短い方に比べて深く弛むこととなる。そこで、弛み部26の谷部分を結んでなる谷線27が傾斜し、この谷線27に沿って弛み部26に降った雨水は流れることとなる。
【0071】
そのため、上記実施の形態2とは異なり、2本のガイド5間を段違い平行にすることなく、同一高さで平行にした構成でも、屋根Aを少し閉じ加減にすることにより傾斜した谷線27を弛み部26に形成して、積極的に屋根Aに降った雨水を溜まらないように流すことができる。
【0072】
また、閉じ加減にしない場合でも、すなわち屋根Aが全閉状態にあるときでも、シート部材13へ降った雨水によりどうしても移動梁9間には多少の弛みが発生し、かかる多少の弛みでも上記同様に谷線27は傾斜するので、雨水の水捌けが良好に維持される。
【0073】
また、上記のように屋根Aの移動梁9間にできる弛み部26の谷線27は、傾斜方向が左右に交互に形成されるため、屋根Aに降ったた雨水も、それに合わせて、屋根Aの左右に振り分けて流されることとなる。そのため、例えば仮設屋根の一方の地上側にのみ雨水が溜まるという心配がない。
【0074】
本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更してもよい。
【0075】
例えば、上記実施の形態では、手摺支柱3間には手摺4を横方向に掛け渡す構成を示したが、さらに手摺支柱3と手摺4とで形成される矩形枠状部分にネットを張るようにしてもよい。あるいは、手摺4を掛け渡さずに、手摺支柱3間にネットを張るようにしてもよい。
【0076】
前記実施の形態では、2本のガイド5を傾斜させた場合について説明したが、水平方向に平行に設けてもよい。シート部材13は、前記実施の形態と同様に複数本の移動梁9に張られ、牽引部材24の巻上げにより全開状態にできるようになっている。牽引部材24の巻戻しにより、シート部材13は全閉状態となる。
【0077】
あるいは、牽引部材24の先端が固定された移動梁9の両端側を、ガイド5に沿って牽引部材24の巻上げ方向とは逆方向に、例えばばねなどで引っ張り付勢をつけるようにしてもよい。ばねの付勢に抗して牽引部材24を巻上げて屋根13を全開状態にしたり、あるいは巻き上げを解除してばねの付勢によりシート部材13が引っ張られて全閉状態に展開されるようにしてもよい。
【0078】
上記の如く水平方向に平行に設けたガイド5は、前記実施の形態2と同様に段違い平行に設けてもよい。さらに、ガイド5間に設ける移動梁9は、前記実施の形態3と同様に、隣接する移動梁9同士を互いに傾斜させるように設けてもよい。
【0079】
【発明の効果】
本発明では、傾斜させたガイドにシート部材を自走できるように設けてあるので、仮設屋根を自然に閉じ状態にすることができる。
【0080】
移動梁の長さの調整をして、現場の施工状況に合わせた仮設屋根幅の変更が容易にできる。
【0081】
ガイドの傾斜上端側の駆動手段と、シート部材の傾斜下端側の移動梁とが牽引部材で繋げられているため、シート部材の開口時には、開口部を牽引部材が横切らずに済み、開口部上方からの資材の搬入・搬出が行い易い。
【0082】
シート部材の隣接する移動梁が互いに平行とならないように傾斜させて設けられているので、シート部材の弛み部には傾斜ができ、シート部材面からの雨水を流れやすくできる。
【0083】
2本のガイドの高さが違えて設けられているので、2本のガイド間に設けたシート部材面がガイド間に傾斜させられこととなり、シート部材面からの雨水が流れやすい。
【0084】
屋根支柱と手摺支柱との敷板を共通化することにより、屋根支柱と手摺支柱とを別々に設ける場合に比べて、起立作業の手間が省ける。
【0085】
屋根支柱と手摺支柱とは、敷板を共通化させることにより、いずれか一方の間隔を決めると自然に他方の間隔も機械的に決まるので、両者別個に間隔を決める場合に比べて柱間隔の設定が容易に行え、仮設屋根の構築時に合わせた手摺の形成が行い易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の仮設屋根の斜視図である。
【図2】仮設屋根の正面図である。
【図3】移動梁の長さ調整可能な構造を示す断面図である。
【図4】移動梁をガイドに取り付ける構成を示す部分斜視図である。
【図5】ガイド内に移動可能に設けたローラの取付け状況を示す断面図である。
【図6】駆動手段の構成を示す説明図である。
【図7】(a)は、屋根Aを全開状態にした状態を示す側面図である。(b)は、屋根Aを途中まで閉めた状態を示す側面図である。(c)は、屋根Aを全閉状態にした状態を示す側面図である。
【図8】(a)、(b)は、中間の支柱を不要とした仮設屋根の構成を示す側面図である。
【図9】2本のガイドの高さが違えて設けられた構成の仮設屋根を示す斜視図である。
【図10】隣接する移動梁を互いに平行にならないように傾斜させた構成の仮設屋根を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 屋根支柱
2 敷板
3 手摺支柱
4 手摺
5 ガイド
5a フランジ部
6 クランプ
7 補強用桁部材
8 クランプ
9 移動梁
9a 外筒
9b 内筒
10a ボルト挿通孔
10b ボルト挿通孔
11 ボルト
12 ナット
13 シート部材
14 係止部材
14a 係止孔
15 開口部
16 ローラ
16a 支持部
17 係止部材
17a 係止孔
18 フック部材
19 係止部材
20 駆動手段
21 滑車
22 滑車
23 巻上ハンドル
23a 回転軸
24 牽引部材
25 トラス
26 弛み部
27 谷線
A 屋根
Z 作業場所

Claims (5)

  1. 作業場所を覆う開閉自在の仮設屋根であって、
    前記作業場所の周囲に設けた屋根支柱と、
    前記屋根支柱間に、前記作業場所の上方にそれぞれ傾斜し、かつ平行に取り付けた2本のガイドと、
    前記屋根支柱から離して配置され、手摺が設けられた手摺支柱と、
    両端部がそれぞれ前記ガイドに沿って前記ガイドの傾斜上端側と傾斜下端側との間を移動自在に取り付けられた複数本の移動梁と、
    前記ガイドの傾斜上端側に固定され、かつ前記それぞれの移動梁に取り付けられ、前記移動梁の自重によって前記それぞれの移動梁が前記ガイドに沿って所定の間隔毎に位置した状態で前記作業場所を遮蔽するシート部材と、
    複数の前記移動梁のうち最下端側の移動梁に先端が固定され、かつ前記ガイドの傾斜上端側に牽引端部が設けられた牽引部材と、
    前記牽引部材に連結され、それぞれの前記移動梁を前記ガイドの傾斜上端側に自重に抗して牽引し、前記シート部材を折り畳むことにより全開状態に駆動する駆動手段とを有し、
    前記牽引部材の牽引を解除することにより前記移動梁を自重により前記ガイドの傾斜下端側に向けて自走させ前記シート部材を全閉状態とするようにしたことを特徴とする仮設屋根。
  2. 請求項記載の仮設屋根において、
    前記屋根支柱と、前記手摺支柱とは、同一の敷板を介して設けられていることを特徴とする仮設屋根。
  3. 請求項1または2記載の仮設屋根において、2本の前記ガイドの高さを相互に相違させ、前記シート部材を折り畳んだときに前記シート部材上の雨水を自重により一方の前記ガイド側に案内するようにしたことを特徴とする仮設屋根。
  4. 請求項1または2記載の仮設屋根において、前記移動梁のうち隣接する移動梁を相互に傾斜させ、前記シート部材を折り畳んで形成される弛み部内の雨水を自重により、前記ガイド側に案内するようにしたことを特徴とする仮設屋根。
  5. 請求項1ないしのいずれか1項に記載の仮設屋根において、それぞれの前記移動梁を相互に摺動自在に嵌合する複数本の管部材により形成し、それぞれの前記移動梁の全長を調整し得るようにしたことを特徴とする仮設屋根。
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