JP2876971B2 - 全天候型斜面施工システム - Google Patents

全天候型斜面施工システム

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JP2876971B2 JP50194A JP50194A JP2876971B2 JP 2876971 B2 JP2876971 B2 JP 2876971B2 JP 50194 A JP50194 A JP 50194A JP 50194 A JP50194 A JP 50194A JP 2876971 B2 JP2876971 B2 JP 2876971B2
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幸雄 阿部
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清茂 西林
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は全天候型斜面施工シス
テムに関し、特に、斜面土工や擁壁工事等の斜面の工事
を行なうための全天候型斜面施工システムに関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】従来より、斜面の安定化を図るための工
事として、例えば、斜面土工により斜面を切り盛りして
所定の勾配の段切り状の法面を形成したり、斜面の滑動
を防止すべく斜面の前方に擁壁を構築する工事などが行
われている。
【0003】そして、かかる斜面の安定化を図るための
工事では、特に、対象となる斜面の面積が広大な場合や
構築すべき擁壁の延長が長くなる場合には、工事期間が
長くなり、降雨や降雪などによって多大な影響を受ける
ことになる。すなわち、雨水等によって施工途中の法面
が浸食されるとともに、泥水が流出して周辺の環境を汚
染する要因となる惧れがあり、また、作業環境が悪化し
て作業の安全性及び能率が低下することになる。
【0004】一方、例えば、高層ビルの建設工事等にお
いては、建築中のビルの上方を仮設屋根で覆いつつ工事
を行なう全天候型の建築工法が提案され、これによれ
ば、降雨や降雪などの天候に左右されることなく、安全
かつ効率良く高層ビルの施工を行なうことができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】そして、斜面土工や擁
壁工事等の斜面の工事においても、天候に左右されるこ
となく施工を行なうシステムの開発が望まれているが、
上記高層ビルの建設工事に用いられている仮設屋根を単
に転用するだけでは、広大な施工領域を有する斜面の工
事を必ずしも効率良く行なうことができない。すなわ
ち、広大な作業領域を仮設屋根で一度に覆うには、必然
的に仮設屋根が大規模になり、多大な工費や工期を必要
とするとともに、かかる斜面土工や擁壁工事等は鉛直方
向に工事を進行してゆくものではなく、広大な領域に対
して作業を行なうものであるため、単位面積あたりの工
事費のうち仮設屋根の工事のための費用の占める割合が
高くなって不経済となる。また、広大な作業領域を覆う
仮設屋根を構築するには多数の支持柱を設ける必要があ
るが、かかる支持柱が障害となって、作業の効率が悪く
なる惧れがある。
【0006】そこで、この発明は、以上の問題点を鑑み
てなされたものであって、斜面土工や擁壁工事等の斜面
の工事を天候に左右されることなく効率良く施工するこ
とを可能にするとともに、広大な作業領域を、工事の特
性に合致して効率良くかつ経済的に覆うことのできる全
天候型斜面施工システムを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】この本発明は、かかる目
的を達成するためになされたものであって、その要旨と
するところは、斜面施工箇所の前方に立設配置される複
数の下部支柱と、前記斜面施工箇所の後方に立設配置さ
れる複数の上部支柱と、該上部支柱と前記下部支柱との
間に架設されて並行して延長する複数の支持索と、隣接
する支持索間に、前記斜面方向にスライド可能に張設さ
れる膜屋根とからなることを特徴とする全天候型斜面施
工システムにある。
【0008】また、この発明の全天候型斜面施工システ
ムでは、前記下部支柱は、斜面施工箇所の前端に構築さ
れた擁壁から立設配置させることもできる。
【0009】
【作用】この発明の、全天候型斜面施工システムによれ
ば、広大な施工領域を覆いうるものであるにもかかわら
ず、斜面施工箇所の前方に立設配置した複数の下部支柱
と、法面施工箇所の後方に立設配置される複数の上部支
柱と、これらの間に架設される支持索と、この支持索に
沿ってスライド可能に張設される膜屋根とによって簡易
に構成されるとともに、下部支柱及び上部支柱によって
支持される荷重は、支持索や膜屋根などによる軽量のも
のに留まるため、下部支柱及び上部支柱以外の支持柱を
多数設ける必要がない。また、膜屋根は支持索に沿って
スライド可能な構成になっているため、膜屋根の大きさ
を斜面の当該施工箇所を覆いうる大きさに留め、これを
順次移動して使用することにより、施工領域の略全域を
順次覆うことができるとともに、さらに膜屋根等の簡易
・軽量化を図ることができ、かつ膜屋根を支持索に沿っ
て折り畳み可能に構成すれば、当該施工箇所の上方を容
易に開放することもできる。
【0010】また、前記下部支柱を、斜面施工箇所の前
端に構築された擁壁から立設配置することにより下部支
柱の設置を容易に行うことができる。
【0011】
【実施例】以下この発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図1は、この発明の一実施例にかかる全天候
型斜面施工システム10を示すもので、斜面11を切り
取って段切り状の法面12を造成するための斜面土工を
天候に左右されることなく施工可能にすべく採用された
ものである。すなわち、この斜面施工システム10は、
斜面土工に先立って、法面12の先端に沿って予め構築
されたL型擁壁19に、所定間隔をおいて取り付けられ
た複数の下部支柱13と、法面施工箇所の後方に、下部
支柱13の設置位置と対応する位置に各々設置された複
数の上部支柱14と、この上部支柱14と下部支柱13
との間に各々架設される複数の支持索15と、隣接する
支持索15間に各々張設された膜屋根16とによって構
成されている。
【0012】下部支柱13は、図2に示すように、鋼管
や鋼棒等の鋼製ロッドをトライアングル状に組み立てて
なり、例えば、擁壁19に取り付けられたバックアンカ
ー17により後方に引張られた状態で(図3参照)、擁
壁19の上端部にこれの天端より上方に突出した状態
で、例えば20〜30m程度の間隔をおいて立設固定さ
れる。
【0013】上部支柱14は、下部支柱13と同様に鋼
管や鋼棒等の鋼製ロッドからなり、例えば、施工予定の
法面12の後方において、下部支柱13と同様に20〜
30m程度の間隔をおいて、下半部分を地中に打ち込む
とともにアンカー20によって補強することにより固定
設置してもよく(図1参照)、また図2に示すように、
施工予定の法面12の後端部分にトライアングル状に組
み立てた上部支柱14を立設固定するとともに、これの
後方の施工済の法枠21や現地盤等からアースアンカー
や側索22を介して引張反力を取るようにしてもよい。
【0014】また、支持索15は、例えばワイヤーケー
ブル等の引張り強度の大きい線状部材からなり、各々上
部支柱14と下部支柱13との間に架設されることによ
り、これらの間に、20〜30m程度の間隔をおいて並
行に延長する。なお、この支持索15には、図3に示す
ように、これに隣接して、膜屋根16のスライド移動を
行なうための横行索24及び開閉を行なうための開閉索
25が設けられている。
【0015】さらに、膜屋根16は、例えば天然繊維織
物、合成繊維織物等からなる延長が20〜30m程度の
シート状の膜部材からなり、鋼線や鋼棒等からなる支持
骨18によって、張設状態において弛むことなく平坦な
形状に保持されるとともに、各支持骨18の両端には支
持索15にスライド可能に接続する、例えば滑車からな
るキャリアー23が取り付けられ、このキャリアー23
を横行索24によって移動操作することにより、膜屋根
16は支持索15に沿ってスライド移動する。また、図
4に示すように、隣接する各キャリアー23の間隔を開
閉索25を作動して縮小することにより膜屋根16を折
り畳むことができる。そして、膜屋根16のスライド移
動や開閉は、機械室26からの指令により、横行用ウィ
ンチや開閉用ウィンチの駆動を制御して横行索24や開
閉索25の操作することにより行なう。
【0016】なお、図2においては、便宜上一対の隣接
する支持索15間の構成のみについて記載しているが、
この実施例の斜面施工システム10は他の隣接する支持
索15間においても同様の構成を有する。すなわち、一
本の支持索15には、その両側に膜屋根16が同時に取
り付けられる場合が生じるが、双方の膜屋根16をずら
して配置することにより(図1参照)、または一方の膜
屋根16を折り畳んで使用することにより、各膜屋根1
6を上下にスライド移動させつつ支持索15が架設され
た全領域を膜屋根16で順次覆うことができるととも
に、下部支柱13、上部支柱14及び支持索15を側方
に新たに増設してゆくことにより、膜屋根16で覆い得
る領域を拡大してゆくこともできる。
【0017】そして、かかる構成を有するこの実施例の
全天候型斜面施工システム10によれば、下部支柱1
3、上部支柱14、支持索15及び膜屋根16からなる
軽量かつ簡易な構成であるにもかかわらず、膜屋根16
をスライド移動させて斜面土工の当該施工箇所を常に覆
った状態とし、これにより全施工領域にわたって天候に
左右されることなく斜面土工を行なうことが可能にな
る。また、下部支柱13及び上部支柱に14よって支持
される荷重は、支持索15や膜屋根16などによる軽量
のものに留まるため、支持索15の延長が長くなって中
間支柱を設ける必要がある場合でも中間支柱を多数設け
る必要がない。なお、膜屋根16は支持索15に沿って
スライド可能な構成になっているため、膜屋根16の大
きさを当該施工箇所を覆いうる大きさとすることによ
り、膜屋根16等の簡易・軽量化をさらに図ることがで
きるとともに、膜屋根16は支持索15に沿って折り畳
み可能な構成となっているので、晴天時等において、当
該施工箇所の上方を容易に開放することができる。
【0018】また、図5は、この発明の他の実施例にか
かる全天候型斜面施工システム50を示すものである。
すなわち、この斜面施工システム50は、擁壁19の構
築に先立って斜面土工を行なう際に採用されるもので、
図1の実施例にかかる斜面施工システム10と異なり、
下部支柱13は、擁壁19の構築予定箇所の前方にアン
カー20により補強されて立設配置される。そしてかか
る構成によっても、斜面土工を天候に左右されることな
く行なうことができる。
【0019】そして、図6は、この発明のさらに他の実
施例にかかる全天候型斜面施工システム60を示すもの
である。すなわち、この斜面施工システム60は、各支
持索15を中間支柱61によって支持することにより、
膜屋根によって覆われる擁壁工事のための作業空間を確
保したものであり、かかる斜面施工システム60によれ
ば、擁壁の構築作業をも天候に左右されることなく行な
うことができる。
【0020】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、この発明に
かかる全天候型斜面施工システムによれば、斜面施工箇
所の前方に立設配置したた下部支柱と、前記斜面施工箇
所の後方に立設配置した上部支柱と、これらの間に架設
される支持索と、隣接する支持索間に張設される膜屋根
とからなる簡易かつ軽量な構成からなり、膜屋根をスラ
イド移動することによって斜面の当該法面施工箇所を略
全域にわたって順次覆うことにより、斜面土工や擁壁工
事等の斜面の工事を天候に左右されることなく効率良く
施工することを可能にするとともに、広大な作業領域
を、工事の特性に合致して効率良くかつ経済的に覆うこ
とができる。
【0021】また、前記下部支持柱を、斜面施工箇所の
前端に構築された擁壁から立設配置すれば、下部支持柱
の設置固定を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる全天候型斜面施工
システムの概略の構成を示す斜視図である。
【図2】この発明の一実施例にかかる全天候型斜面施工
システムの要部を示す斜視図である。
【図3】図2の全天候型斜面施工システムを側方から見
た側面図である。
【図4】膜屋根を折り畳んだ状況を示す説明図である。
【図5】この発明の他の実施例にかかる全天候型斜面施
工システムの概略の構成を示す斜視図である。
【図6】この発明のさらに他の実施例にかかる全天候型
斜面施工システムの概略の構成を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 全天候型斜面施工システム 11 斜面 13 下部支柱 14 上部支柱 15 支持索 16 膜屋根 19 擁壁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 西林 清茂 東京都清瀬市下清戸4丁目640番地 株 式会社大林組技術研究所内 (56)参考文献 特開 平4−106273(JP,A) 実開 平6−65560(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) E04G 21/28 E04H 15/54

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 斜面施工箇所の前方に立設配置される複
    数の下部支柱と、前記斜面施工箇所の後方に立設配置さ
    れる複数の上部支柱と、該上部支柱と前記下部支柱との
    間に架設されて並行して延長する複数の支持索と、隣接
    する支持索間に、前記斜面方向にスライド可能に張設さ
    れる膜屋根とからなることを特徴とする全天候型斜面施
    工システム。
  2. 【請求項2】 前記下部支柱が、斜面施工箇所の前端に
    構築された擁壁から立設配置されることを特徴とする請
    求項1記載の全天候型斜面施工システム。
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