JP3904710B2 - 仮設屋根 - Google Patents

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JP3904710B2
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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建設現場などの資材置場や開口部などの作業場所の雨避けなどとして使用できる開閉可能な仮設屋根に関し、特に自動的に閉じたり、あるいは屋根による遮蔽面積の変更が容易にできるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】
建築や土木工事の現場では、夏の強い日差しを避けたり、冬期の寒さを防いだり、あるいは突然の雨を避けたりするため、作業場の全体あるいは一部に仮設屋根が設けられている。仮設屋根を設けることにより天候等の影響を少しでも少なくして、安定した環境の下で作業が行える。
【0003】
例えば、塗装や溶接などの作業やコンクリートの養生などでは、風雨や塵埃などの吹き込みを防止して、施工品質の向上が図れるように仮設屋根が設けられている。
【0004】
また、1階の床部分を先に構築して、その後に地下部分の掘削工事や躯体工事を行う逆打工法では、掘削工事や資材の搬入、搬出のために設置されるスラブ開口に、作業場所への雨の侵入を防ぐために仮設屋根が設けられている。
【0005】
また、資材置場や資材加工場所の上部にも、不意の雨による資材の濡れや、作業の中断を防ぐために、仮設屋根が設けられている。
【0006】
また、資材の搬入口にも、トラックからの荷卸しなどが雨に影響されないように仮設屋根が設けられている。
【0007】
工事現場の各所で設けられるかかる仮設屋根には、空気膜機構や梁機構などの固定屋根の他に、各種の可動式の屋根がある。可動式の屋根には、例えば、屋根部分が開閉できる方式、屋根自体が水平に移動する方式、あるいは工事の進捗状況に合わせて屋根全体が垂直に移動する方式など種々の構成が提案されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の可動式屋根のうち開閉式屋根の多くは、複数の梁部材にシート部材を張って、梁部材をガイドレールに沿って移動させることにより、シート部材を蛇腹状に開閉させる方式のものである。開閉に際しては、電動式ウインチや電動式トロリが使用され、屋根の開閉それぞれに対して作用する装置構成を有するため開閉機構が複雑となり、その分価格も高くなる。
【0009】
現場の中には電源等が十分にとれない場合も多く、また小規模現場などでは手動で十分な場合も多い。また、簡単な構成で手動により開閉ができる安価な開閉式仮設屋根が求められている。
【0010】
一方、開閉を手動ウインチなどで行う場合には、開閉の都度手動ウインチのハンドルを回転させて巻き上げたり、あるいは巻き戻したりする必要があり、特に規模の大きな仮設屋根ではかかる手動作業にはかなりの労力を要することとなり大変である。そこで、かかる開閉作業が少しでも楽に行える工夫も必要である。
【0011】
開閉作業のいずれかの作業で、上記手作業の回避ができれば現場作業は楽になる。本発明者は、屋根部材の開閉のうち緊急性を要するのは、突然の雨などにより屋根を閉じるときであることに着眼して、屋根を閉じ状態に自動的にする手段の開発が取り敢えず必要と考えた。
【0012】
また、従来の仮設屋根は、ガイドレールに沿った方向にはシートの伸縮状態を適宜に調整することにより屋根の覆い面積を調整することができたが、ガイドレール方向に対して直交する方向での屋根の覆い面積の変更は簡単には行えなかった。種々の施工現場に対応できるようにするためには、かかる点の技術開発も必要と考えた。
【0013】
また、従来のシート部材を張った仮設屋根では、雨水がテントシート上の弛みに溜まり易い。そのため、開閉方向に沿って前後に傾斜を設け、雨水が流れ落ちるように配慮されたものがある。
【0014】
しかし、シート部材自体の有する伸縮性は避けようがなく、強いテンションで張ってもどうしても多少の弛みが発生し、弛み部に雨水が溜まるのは避けられない。弛みを一切発生させないように相当なテンションでシート部材を張ることも考えられるが、シート部材や梁部材などに従来にはない強度が要求され、部材そのものの強度見直しが必要となり、現在入手し得る部材の使用を前提とした現実的な解決手段とはなりにくい。
【0015】
また、シート部材を蛇腹状に縮めた状態で雨水が溜まった場合には、それと知らずにシート部材を伸ばして屋根を仮設すれば、溜まっていた雨水が一気に流れて作業者や、資材などにかかるなどの不都合が発生する場合もある。仮設屋根は屋外の工事現場などで使用されるため、かかる点の解消も現場からは強く求められている。
【0016】
本発明の目的は、開閉式仮設屋根で、屋根の閉じ状態が自動的にできるようにすることにある。
【0017】
本発明の他の目的は、開閉式仮設屋根で、屋根の開閉方向に直交する方向に対しての屋根の覆い面積の変更が容易にできるようにすることにある。
【0018】
本発明の他の目的は、開閉式仮設屋根で、屋根の雨水が流れやすいようにすることにある。
【0019】
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述および添付図面から明らかになるであろう。
【0020】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0021】
すなわち、本発明では、作業場所の上方にそれぞれ傾斜し、かつ互いに平行に取り付けられた2本のガイドに、両端部がそれぞれ前記ガイドに沿って前記ガイドの傾斜上端側と傾斜下端側との間を移動自在に取り付けられた複数本の移動梁を設ける。
【0022】
この移動梁には、前記ガイドの傾斜上端側に固定され、かつ前記それぞれの移動梁に取り付けられ、前記移動梁の自重によって前記それぞれの移動梁が前記ガイドに沿って所定の間隔毎に位置した状態で前記作業場所を遮蔽するシート部材が設けられ、このシート部材が作業場所の上方を覆う屋根部分となる。
【0023】
また、複数の前記移動梁のうち最下端側の移動梁に、ガイドの傾斜上端側に牽引端部を設けた牽引ロープなどの牽引部材の先端を固定し、この牽引部材を駆動手段で牽引できるようにする。それぞれの前記移動梁を前記ガイドの傾斜上端側に自重に抗して牽引し、前記シート部材を折り畳むことにより仮設屋根を全開状態にする。
【0024】
また、牽引部材の牽引を解除することにより前記移動梁を自重により前記ガイドの傾斜下端側に向けて自走させ前記シート部材を全閉状態とする。
【0025】
特に、牽引部材は、例えばシート部材のシート面に沿って設けるようにすれば、移動梁の両端側に牽引部材を設けて駆動手段で牽引させる場合に比べて、牽引部材の長さを短くすることができる。
【0026】
また、牽引部材を駆動手段で傾斜上端側に牽引することによりシート部材の開口が行えるため、開口時には牽引部材が開口部を横切らずに済み、クレーンなどで資材を上方から搬入するときの妨げとならない。牽引部材の牽引度合いを調整することにより、シート部材の開口度合いの調整が行える。
【0027】
また、移動梁を、摺動自在に嵌合する管部材に構成しておけば、嵌合度合いの調整により移動梁の長さを調整することができ、移動梁に合わせたシート部材を張ることにより、仮設する作業場所に合わせて屋根幅の調整が容易にできる。
【0028】
また、傾斜して設けた2本のガイドの高さを相違させておけば、上記要領で2本のガイド間に設けたシート部材の屋根面は、屋根面の平面に沿った直交2軸方向にそれぞれ傾斜面となる。シート部材には、ガイド方向とは直交方向にも傾斜させられるのでシート部材面からの雨水が流れやすくなる。
【0029】
ガイド方向に傾斜させただけでは、どうしても移動梁間に張ったシート部材部分には弛み部が形成され、そこに雨水が溜まり易くなるが、上記のように構成することによりかかる雨水の溜まりを防止することができる。
【0030】
あるいは、シート部材を構成するに際して、隣接する移動梁を相互に傾斜させて(移動梁同士が互いに平行とならないようにして)シート部材を張っておけば、移動梁間のシート部材の弛み部はガイド方向と交差する方向に傾斜させられるので、雨水を溜まらないようにすることができる。
【0031】
すなわち、隣接する移動梁が互いに傾斜させられた状態でシート部材を張っておくと、移動梁の両端側間ではシート部材の張り長さが異なることとなり、張り長さの長い方が、もう一方の側の張り長さの短い方よりもシート部材の弛み部が深く構成され、弛み部が傾斜することとなる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
【0033】
(実施の形態1)
本実施の形態では、図1に示すように、地下工事における地上側に設けた矩形開口の資材搬入口を作業場所Zとして、この作業場所Zを仮設屋根Aで覆う場合を想定して以下説明する。
【0034】
本実施の形態では、図1に示すように、作業場所Zの矩形開口部の四隅に、支柱10を立設する。本実施の形態では、支柱10には鋼管が使用されている。支柱10間にはガイド20が傾斜させて取り付けられ、2本のガイド20は互いに平行に設けられている。
【0035】
ガイド20は、本実施の形態では、支柱10間に予め斜めに設けた桁11を介して、支柱10間に傾斜させて設けられている。桁11には、本実施の形態では、鋼管が使用され、支柱10と桁11、桁11とガイド20とはそれぞれクランプ13で連結固定されている。かかる傾斜は、後記する伸縮可能な屋根に構成されたシート部材30が自重で自然展開できるような角度に設定されている。
【0036】
なお、本実施の形態では、支柱10間には、水平方向に鋼管を使用した桁11aが強度補強のために設けられている。
【0037】
また、傾斜上端側の支柱10間には、固定梁40が渡されている。
【0038】
さらに、本実施の形態では、図1に示すように、ガイド20の長手方向に沿った支柱10間には中間支柱12が設けられている。本実施の形態では、支柱10、中間支柱12は同一高さの鋼管に構成され、クランプ13による取付け高さをそれぞれ変えることにより桁11を斜めに設け、それに合わせてガイド20を斜めに設けるようにしている。
【0039】
本実施の形態のシート部材30は、図1に示すように、テント用のシート材などを、所定間隔で平行に設けた管部材で形成された移動梁31に張って伸縮自在の屋根ができるように構成されている。移動梁31は、2本のガイド20間の間隔にほぼ合わせた長さに形成され、図2に示すように、その両端側にはフック状に形成した係止部材32が設けられている。
【0040】
シート材を移動梁31に張るに際しては、簡単には、シート材の移動梁31への取付け箇所に別途シート材などで筒部を構成しておき、この筒部に移動梁31を通すようにしても構わない。
【0041】
また、本実施の形態の移動梁31は、図3に示すように、管部材からなる外筒外筒33と、内筒34とから構成されている。外筒33内に内筒34を差し込んで、外筒33と内筒34とにそれぞれ設けた孔33a、34aを合せて、両孔33a、34aに通したボルト35をナット36で止めればよい。内筒34の外筒33への差し込み長さに合わせて孔34aを選択して、上記要領で固定すれば、移動梁31の長さ調整が簡単に行える。
【0042】
また、固定梁40も、移動梁31と同様の構成にして、移動梁31に合わせて長さ調整ができるようにしておけばよい。
【0043】
一方、ガイド20は、図4に示すように、断面が下側開口の略コ字型の長尺状型鋼に形成されている。ガイド20の底面側は、中央にガイド20の長手方向に沿って直線状に開口部21が形成されるように、左右からフランジ部20aが張り出させられている。
【0044】
ガイド20の略コ字型空間内には、この左右から張り出したフランジ20a上にローラー22が載せられている。ローラー22の中央には、開口部21を通して鉛直下方に向けた板状の係止部材23が設けられている。係止部材23に設けた孔23aに、前記移動梁31の両端側のフック状の係止部材32を掛けて係止させることができるようになっている。
【0045】
本実施の形態では、図2に示すように、4個のローラー22が前後に一対ずつ設けられ、これら4個のローラー22の支持部22a(図4)の中央部分から板状の係止部材23が垂下されている。
【0046】
また、ローラー22は、傾斜して設けられたガイド20に案内されて自然に傾斜下端側に向けて回転するようになっている。なお、ガイド20の両端側は、ローラー22が外れないようにガイド20の端面を塞いで、ローラー止めができるようにしておけばよい。
【0047】
このようにして、2本のガイド20のローラー22から鉛直下方に降ろした係止部材23に、シート部材30の移動梁31の両端側に設けた係止部材32をそれぞれ係止することにより、シート部材30がガイド20に移動可能に設けられることとなる。
【0048】
また、かかるシート部材30のガイド20への取付けに際しては、図1に示すように、複数本の移動梁31のうち、固定梁40に近い外側の一本の移動梁31a(31)を、例えば、ガイド20から直接鉛直下方に降ろされたフックなどに係止させて、ガイド20に固定して取り付けておく。
【0049】
このようにすることにより、移動梁31a以外の移動梁31は、全てガイド20に設けたローラー22の支持部22aから垂下された係止部材23に係止されることとなり、ガイド20の傾斜に合わせて回転するローラー22により、シート部材30は自然に展開されて屋根が全閉状態となる。
【0050】
また、上記要領で2本のガイド20間に設けられたシート部材30は、駆動手段50で傾斜下端側にある移動梁31b(31)をガイド20に沿って引上げることにより、全開状態にされるようになっている。
【0051】
駆動手段50は、本実施の形態では、手動の巻上式に構成されている。駆動手段50は、図5に示すように、固定梁40(図中省略)に設けた滑車51と、支柱10(図中省略)に設けた滑車52を経由して、支柱10の地上側に設けた巻上ハンドル53に巻上可能に連結されている牽引部材54とから構成されている。牽引部材54には、例えば、ワイヤーロープなどの牽引ロープを使用すればよい。
【0052】
牽引部材54の一端側は巻上ハンドル53の回転軸53a側に連結され、他端側は、シート部材30の移動梁31のうち傾斜下端側にある移動梁31bの中央箇所に連結されて固定されている。このようにして、牽引部材54の牽引端部がガイド20の傾斜上端側に構成されることとなる。
【0053】
また、本実施の形態では、滑車51には、牽引部材54の張出し方向に向けて筒状のガイド51aが設けられている。牽引部材54はこのガイド51aを通して滑車51に掛けられ、シート部材30の牽引作業中に牽引部材54が外れないようになっている。
【0054】
巻上ハンドル53を巻き上げることにより、牽引部材54が巻上ハンドル53の回転軸53aに巻き付けられ、その分シート部材30の移動梁31bがガイド20に沿って傾斜上端側に引き上げられ、屋根が開口されることとなる。
【0055】
牽引部材54をシート部材30が傾斜下端側に自走しようとするのに抗して、限度まで巻き上げることにより、移動梁31bを傾斜上端側に限度まで引き上げることができ、その状態が屋根の全開状態である。
【0056】
また、本実施の形態では、牽引部材54をガイド20の傾斜上端側に牽引することにより屋根の開口状態ができるため、開口部に牽引部材54が横切ることなく退避状態にさせられることとなり、開口部からのクレーンによる資材の搬入、あるいは搬出が楽に行える。
【0057】
巻上ハンドル53には、ストッパ機構を設けておき所望の開口度に合わせた巻上状態で巻上ハンドル53の固定ができるようになっている。また、巻上ハンドル53の固定を解除すれば、再度巻上を継続したり、あるいはそのまま解除状態に放置すれば、シート部材30は、前記説明のようにガイド20に沿って移動梁31bが傾斜下端側に自走することとなり、自然にシート部材30が展開して屋根が全閉状態となる。
【0058】
図6に、上記構成の仮設屋根Aの屋根部を構成するシート部材30を全開状態にした場合と、全閉状態にした場合、およびその中間状態にした場合について示してある。
【0059】
また、上記説明では、中間支柱12を支柱10間に設ける構成を示したが、図7(a)に示すように、ガイド20の差し渡し長さがそれ程長くない場合には、中間支柱12を省く構成でも構わない。さらに、図7(a)の構成では、ガイド20の両端側の支柱10の高さを変えてあり、両支柱10の上端間にガイド20を掛け渡すことができるようになっている。
【0060】
また、図7(b)に示すように、ガイド20の差し渡し方向が長い場合には、トラスYを支柱10間に設け、このトラスYの下方にガイド20を沿うように設けても構わない。この場合にも中間支柱12は不要となる。
【0061】
また、本実施の形態では、固定梁40が伸縮自在に長さ調整できるように構成されているので、支柱10の立設位置を変更した場合には、固定梁40の長さを支柱10間隔に合わせて調整しておき、支柱10間にガイド20を上記要領で傾斜させて設けるようにすればよい。
【0062】
また、支柱10の位置変更後のガイド20間の幅に合わせて移動梁31の長さ調整を行い、さらに、移動梁31の変更後の長さに合わせた幅の別のシート材を移動梁31に張って、上記要領でガイド20間にシート部材30を折り畳み可能に取り付ければ、作業場所の幅に合わせた屋根幅の仮設屋根を設けることが容易にできる。
【0063】
また、本実施の形態の上記説明では、滑車51、52を介して、支柱10側に設けた巻上ハンドル53で牽引部材54の巻上げを行うように構成したが、固定梁40の中央部分側に巻上げハンドル53などの巻上機構を設けてもよい。
【0064】
(実施の形態2)
本実施の形態では、上記実施の形態1と同様の構成の仮設屋根Bにおいて、図8に示すように、2本のガイド20がそれぞれの高さを違えるようにして設けられけている。
【0065】
本実施の形態では、上記実施の形態で説明した矩形開口の作業場所Zの四隅に同一高さの支柱10a、10b、10c、10dがそれぞれ設けられている。
【0066】
支柱10a、10b間に、上記実施の形態の1の要領で、桁11を介してガイド20が傾斜させて設けられている。支柱10c、10d間にも、桁11を介して、ガイド20が傾斜させて設けられている。両ガイド20は、互いに高さが違えて、すなわち段違い平行になるように、支柱10a〜10dに取付けがなされている。
【0067】
本実施の形態では、固定梁40も、2本のガイド20の段違いに合わせて支柱10aから支柱10dに向けて傾斜させて設けられている。なお、支柱10b、10c間の固定梁43は、図8に示すように水平に設けられている。また、本実施の形態でも、中間支柱12は、上記実施の形態1と同様の要領でガイド20とクランプ13で桁11を介して連結しておけばよい。
【0068】
シート部材30も、上記実施の形態1と同様に構成され、複数本の互いに平行に設けた移動梁31間にシート材が張られている。またシート部材30のガイド20への取付け要領は上記実施の形態1と同様にして行われている。
【0069】
また、駆動手段50も、上記実施の形態1と同様にして構成されている。このようにして構成された仮設屋根Bは、駆動手段50の巻上ハンドル53で牽引部材54を巻き上げて、その状態でストッパにより停止させておけば屋根を開口状態にすることができる。
【0070】
また、巻上ハンドル53の上記ストッパを解除することにより、自然にシート部材30は、自重によりその移動梁31bがガイド20に沿って傾斜下端側に移動し、シート部材30が自然展開して屋根が全閉状態になる。
【0071】
一方、本実施の形態の仮設屋根Bでは、上記実施の形態の仮設屋根Aとは異なり、シート部材30の展開方向に対して直交方向にも傾斜させられているので、移動梁31間のシート部材30の弛み部に雨水などが溜まる心配がない。
【0072】
(実施の形態3)
本実施の形態では、前記実施の形態1と同様の構成の仮設屋根Cにおいて、シート部材30を張る隣接する移動梁31を互いに傾斜させて(すなわち、隣接する移動梁31同士が平行とならないようにして)設けた構成について以下説明する。
【0073】
本実施の形態では、図9に示すように、前記実施の形態1と同様に、支柱10、中間支柱12にガイド20が互いに平行に傾斜して設けられている。
【0074】
一方、シート部材30は、複数の移動梁31間にシート材を張って構成されている。固定梁40側の移動梁31aおよび傾斜下端側の移動梁31bは、互いに平行に構成されているが、移動梁31a、移動梁31b間の複数の移動梁31は、互いに平行にならないように傾斜させて設けられている。
【0075】
中間の移動梁31は、図9に示すように、移動梁31の両端側のシート部材30の張り長さが、長短の繰り返しとなるように構成されている。また、移動梁31の両端側では、相対する側の長短が逆になるように設定されている。
【0076】
一方、駆動手段50は、上記実施の形態1と同様の構成で、固定梁40側に設けられ、牽引部材54を巻上ハンドル53で巻き上げることにより、移動梁31bを、傾斜上端側に引上げて屋根を開口状態にすることができるようになっている。
【0077】
駆動手段50で、移動梁31bを引き上げると、図9に示すように、移動梁31bと隣の移動梁31との間では、シート部材30の弛みが発生する。弛み部Xは、シート部材30の張り長さが長い方が、張り長さの短い方の相対側に比べて深く弛むこととなる。そこで、弛み部Xの谷部分を結んでなる谷線Wが傾斜し、弛み部Xでは雨水が流れやすくなる。
【0078】
このように構成することにより、上記実施の形態2とは異なり、特段2本のガイド間を段違い平行にしなくても、シート部材30を少し閉じ加減にすることにより積極的に雨水を流すことができる。
【0079】
また、閉じ加減にしない場合でも、すなわち屋根が全閉状態にあるときでも、シート部材30へ降った雨水によりどうしても移動梁31間には多少の弛みが発生するが、かかる多少の弛みでも上記同様に谷線Wは傾斜するので、移動梁31を平行に設けた場合とは異なり、雨水が流れ易くなる。
【0080】
また、上記のように移動梁31の両端側のシート部材30の張り長さを長短の繰り返しとし、且つ相対する側で逆になるように構成することにより、閉じ状態にできる弛み部Xの谷線Wの傾斜が、左右に交互に形成されることとなる。屋根に溜まった雨水も、それに合わせて、仮設屋根Cの左右に振り分けて排水されることとなり、例えば仮設屋根の一方の地上側にのみ雨水が溜まる心配がない。
【0081】
以上、本発明者によってなされた発明を実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は前記の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
【0082】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち、代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、以下のとおりである。
【0083】
(1).傾斜させたガイドにシート部材を自走できるように設けてあるので、仮設屋根を自然に閉じ状態にすることができる。
【0084】
(2).移動梁の長さの調整ができるので、現場の施工状況に合わせて屋根幅の変更が容易にできる。
【0085】
(3).ガイドの傾斜上端側の駆動手段と、シート部材の傾斜下端側の移動梁とが牽引部材で繋げられているため、シート部材の開口時には、開口部を牽引部材が横切らずに済み、開口部上方からの資材の搬入・搬出が行い易い。
【0086】
(4).シート部材の隣接する移動梁が互いに平行とならないように傾斜させて設けられているので、シート部材の弛み部には傾斜ができ、シート部材面からの雨水を流れやすくすることができる。
【0087】
(5).2本のガイドの高さを違えて設けられているので、2本のガイド間に設けたシート部材面がガイド間に傾斜させられこととなり、シート部材面からの雨水を流れやすくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態の仮設屋根の斜視図である。
【図2】移動梁をガイドに取り付ける構成を示す部分斜視図である。
【図3】移動梁の長さ調整可能な構造を示す断面図である。
【図4】ガイド内に移動可能に設けたローラーの取付け状況を示す断面図である。
【図5】駆動手段の構成を示す説明図である。
【図6】(a)は、全開状態の仮設屋根を示す側面図である。(b)は、シート部材を途中まで閉めた状態を示す側面図である。(c)は、全閉状態を示す仮設屋根を示す側面図である。
【図7】(a)、(b)は、中間支柱を不要とした仮設屋根を示す側面図である。
【図8】2本のガイドの高さが違えて設けられた構成の仮設屋根を示す斜視図である。
【図9】隣接する移動梁を互いに平行にならないように傾斜させた構成の仮設屋根を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 支柱
10a 支柱
10b 支柱
10c 支柱
10d 支柱
11 桁
11a 桁
12 中間支柱
20 ガイド
20a フランジ部
21 開口部
22 ローラー
22a 支持部
23 係止部材
23a 孔
30 シート部材
31 移動梁
31a 移動梁
31b 移動梁
32 係止部材
40 固定梁
50 駆動手段
51 滑車
51a ガイド
52 滑車
53 巻上ハンドル
53a 回転軸
54 牽引部材
A 仮設屋根
B 仮設屋根
C 仮設屋根
W 谷線
X 弛み部
Y トラス
Z 作業場所

Claims (4)

  1. 作業場所を覆う開閉自在の仮設屋根であって、
    前記作業場所の上方にそれぞれ傾斜し、かつ互いに平行に取り付けられた2本のガイドと、
    両端部がそれぞれ前記ガイドに沿って前記ガイドの傾斜上端側と傾斜下端側との間を移動自在に取り付けられた複数本の移動梁と、
    前記ガイドの傾斜上端側に固定され、かつ前記それぞれの移動梁に取り付けられ、前記移動梁の自重によって前記それぞれの移動梁が前記ガイドに沿って所定の間隔毎に位置した状態で前記作業場所を遮蔽するシート部材と、
    複数の前記移動梁のうち最下端側の移動梁に先端が固定され、かつ前記ガイドの傾斜上端側に牽引端部が設けられた牽引ロープなどの牽引部材と、
    前記牽引部材に連結され、それぞれの前記移動梁を前記ガイドの傾斜上端側に自重に抗して牽引し、前記シート部材を折り畳むことにより全開状態に駆動する駆動手段とを有し、
    前記牽引部材の牽引を解除することにより前記移動梁を自重により前記ガイドの傾斜下端側に向けて自走させ前記シート部材を全閉状態とするようにしたことを特徴とする仮設屋根。
  2. 請求項1記載の仮設屋根において、
    2本の前記ガイドの高さを相互に相違させ、前記シート部材を折り畳んだときに前記シート部材上の雨水を自重により一方の前記ガイド側に案内するようにしたことを特徴とする仮設屋根。
  3. 請求項1の仮設屋根において、
    前記移動梁のうち隣接する移動梁を相互に傾斜させ、前記シート部材を折り畳んで形成される弛み部内の雨水を自重により、前記ガイド側に案内するようにしたことを特徴とする仮設屋根。
  4. 請求項1または2記載の仮設屋根において、
    それぞれの前記移動梁を相互に摺動自在に嵌合する複数本の管部材により形成し、それぞれの前記移動梁の全長を調整し得るようにしたことを特徴とする仮設屋根。
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