JP2518624B2 - 建築物の梁装置 - Google Patents

建築物の梁装置

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JP2518624B2 JP61203770A JP20377086A JP2518624B2 JP 2518624 B2 JP2518624 B2 JP 2518624B2 JP 61203770 A JP61203770 A JP 61203770A JP 20377086 A JP20377086 A JP 20377086A JP 2518624 B2 JP2518624 B2 JP 2518624B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、体育館等の大型の建築物やビニールハウ
ス等の建築物の梁装置に関する。
〔従来の技術〕
例えば建築物の屋根或いは橋梁などは、一般には木
材,コンクリート材,鉄骨材,アルミニューム材又はス
テンレス材などで構成された梁部材が、屋根や橋梁など
の基本形状を為すように縦方向、或は横方向に架設され
て梁構造を形成し、この梁構造の上にスレート、コンク
リート材等でできた屋根部材などを載置し固定して構築
されていた。尚、屋根の構造には、その外観形状によっ
て入母屋造り、ドーム型、カマボコ型、平板型等各種の
ものがある。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、上記のような従来の梁構造にあって
は、いずれも構築時に単一の形状に決まってしまい、一
つの固定された建造物に組込まれてしまうため、例えば
平坦な形状の屋根を持つ建築物に冬の降雪期に多量の雪
が積り、屋根に強大な荷重が加わって梁部材に撓みが生
じても、この梁部材の剛性によって屋根の荷重を支えな
ければならない。従って上記のような場合は予め積雪量
等を考慮して梁部材の曲げ剛性を大きく設定しておき、
大雪等に対処できるようにしなければならなかった。
このような不合理に対する一つの解決法として、梁構
造をエアドーム方式とし、或る時期には平坦な屋根、他
の時期にはドーム型の屋根を形成できるようにし、梁構
造の強度を可変とすることができるようにしたものがあ
るが、エアカット状の屋根材と、これに空気を出し入れ
する装置の設備工事及び経常経費に多大の費用と時間が
かかるという問題を有しているとともに、任意の屋根形
状を形成するには、その空気量の調整が極めて煩雑で困
難性を伴うという問題をも有していた。
また、一般の梁構造にあっては、その剛性を強化する
ためには、他の構造材を用いて強化するために、梁自体
の自重が増え、このため総重量や経費などが過大となる
反面、張力増加効率が極めて低いという問題を有してい
た。
本発明は、このような従来の問題点に着目してなされ
たもので、その目的とするところは、低コストで建築物
の梁構造の強度を所望の強度に、かつ、所望の形状に可
変できる装置を提供しようとするものである。
〔問題点を解決するための手段〕
この発明に係る建築物の梁装置は、上記目的を達成す
るため、建築物の対向壁間に架設された複数本の梁部材
と、各梁部材の長手方向に沿って所定間隔毎に直列に固
着された複数の杭と、上記各梁部材の一端の杭を除く全
ての杭に回転自在に軸支されたスクリュー部材と、一端
部が上記スクリュー部材が軸支されていない杭に固着さ
れていると共に他端部が各梁部材毎に配設されたロープ
巻き上げ手段に夫々連結され、かつ、その中間部分が上
記各梁部材の直列に配設されたスクリュー部材の螺旋溝
に沿って連結して巻装されてなるロープ部材と、から構
成したことを特徴とするものである。
〔作用〕
複数の梁部材を、例えば方形状の天井面を形成すべく
互いに平行に、或は井桁状に設置して梁構造とし、この
梁構造の上に屋根材などを載置して屋根や橋梁などを構
築する。梁構造の強度を向上させる必要がある場合は、
偏倚手段を作動させて梁部材下面に設けられた杭を互い
に引寄せる。これにより各梁部材は杭と杭を互いに引き
寄せることによって梁部材の湾曲度が調整可能となり、
これにより上記梁に対する垂直荷重を水平荷重に変換す
ることができると共に、杭と杭との間に該加重を分散負
担させることができ、従って、上記引き寄せ手段による
水平引張力を可変することにより所望の形状並びに荷重
負担力を可変することができる。
また、上記引き寄せ手段としてロープ部材を用いた場
合には、該ロープ部材を新繊維、炭素繊維、アミラドな
どの大変比重が軽く、引張力が非常に強い材料で構成す
ることができるので、梁の自重をそれほど増加させるこ
となく梁の垂直荷重を支えることができる。
さらに、偏倚手段として前記スクリュー部材を用いた
場合には、後からロープ部材を追加して巻き付けること
で、前記引張力を追加し増加することも可能となる。
〔実施例〕
第1図乃至第6図は、本発明による建築物の梁装置の
一実施例を示す図である。このうち、第1図は本発明の
梁構造を構成する一本の梁部材10についてその構造を示
す図である。
この梁部材10は、四角形或はその他の断面形状を有す
るビーム材から成り、建築物の側壁上部或は支柱上端に
おいて、複数本架設されて梁構造を形成する。
梁部材10の下面には、その長手方向に所定の間隔Dを
おいて複数の杭11が一列に植設されている。
それぞれの杭11は、梁部材10の下面から垂直方向下方
に所定の長さlだけ延びて当該梁部材10に固着され、ま
た杭11の先端部分にはスクリュー部材12が取付けられて
いる。
スクリュー部材12は略円柱構造を有し、外周面には、
第2図に示すように螺旋状の溝13が形成されている。そ
して、このスクリュー部材12は、梁部材10の先端部に設
けた端杭11aを残して、それ以外の杭11の先端部分に回
転自在に取付けられている。
こうして各杭11に取付けられたスクリュー部材12の溝
13にはロープ部材14が巻装される。
ロープ部材14は、例えば新繊維、炭素繊維、アミラド
などの大変比重が軽く、引張力が非常に強い材料で構成
されており、第1図乃至第3図に示すように、スクリュ
ー部材12の溝13内に設置され、且つこの溝13に沿って巻
き付けられると共に、一つのスクリュー部材12から次の
隣接するスクリュー部材12へと一本が連続して巻装さ
れ、その先端部分14aは端杭11aに結合される一方、基端
部分14bはロープ巻上げ手段15に連結される。
因に、ロープ部材14を炭素繊維またはアミラドで構成
した場合の引張力は、ピアノ線ロープの引張力が約90〜
120kg/m2であるのに比べ約300kg/m2以上であり、その比
重は極めて軽い。
ロープ巻上げ手段15は、ウインチ或はジャッキのよう
な引張装置から構成され、建築物の側壁や梁部材10の基
端部に取付けられる。そしてスクリュー部材12、ロープ
部材14及びロープ巻上げ手段15によって、互いに隣り合
う杭11を引寄せる偏倚手段を構成している。
尚、第2図及び第3図中符号16,17は、杭11に回転自
在に取付けられたスクリュー部材12が、杭11から抜け落
ちたり、或は杭11に沿って上方へ移動したりしないよう
規制する保持部材で、Eリング等から成る。
かかる構成を有する梁構造強化装置について、その作
用を説明する。
先ず梁構造に対して強化する必要性がない時は、ロー
プ巻上げ手段15はオフ作動され、ロープ部材14は弛めら
れるから、各梁部材10は、第1図に示すように略水平な
構造に保持される。そして建築物の屋根もまた平坦状、
或は水平な梁部材10に対応した形状となる。
次いで、梁構造を強化する必要が生じると、ロープ巻
上げ手段15がオン作動せしめられ、ロープ部材14を巻き
上げる。すると、ロープ部材14は、各杭11に取付けられ
たスクリュー部材12を回転させながらロープ巻上げ手段
15にたぐり寄せられ、互いに隣接する杭11を所定の力F
で引寄せようとする。この力Fを受けた杭11は、梁部材
との結合点Cにおいて、当該梁部材10に対して第2図中
矢印で示されたモーメントMを及ぼす。
ここで、 M=Fl である。
このモーメントMは、互いに隣接した杭11(端杭11a
を含む)によって挟まれた梁部材10の全てのセグメント
について作用するから、梁部材10は結果的に第4図に示
すようにアーチ型に湾曲する。そして、隣接する杭11の
先端部11b間の距離は、先に述べた杭11の取付け間隔寸
法Dよりも小さな値dとなる。
以上のようなアーチ型の湾曲を全ての梁部材10に対し
て実現させることにより、様々な強化された梁構造が構
築される。
第5図及び第6図はそのような梁構造の実現例を示す
図である。
第5図は、側壁20の上部に複数の梁部材を互いに平行
に設置して方形状の屋根を構成するようにした梁構造に
対して本発明に係る強化措置を施した例を示すもので、
この強化措置によってカマゴコ型の屋根を構成する梁構
造が実現される。
また第6図は、側壁20の上部に複数の梁部材10を井桁
状に設置して方形状の屋根を構成するようにした梁構造
に対して本発明に係る強化措置を施した例を示すもの
で、この梁構造に対する強化措置によってドーム型の屋
根を構成する梁構造が実現される。尚、この井桁状の梁
構造は円形の平面形状に形成された建築物に対して適用
することもできる。
また、上記のように梁をアーチ型とせずに、ロープ部
材自体を引張強度の強い材料で構成し、杭11の取付け間
隔寸法D間の梁の張力D1とロープ部材の引張強度F1
垂直荷重M1が全て同じである場合には、 D1=F1=M1 となり、梁を水平に保つことができる。
さらに垂直荷重が小さい場合であっても、前記取付け
間隔寸法D間の杭11が平行となるようにロープ部材を設
定しておいた場合、 D1=F1>M1 となり、梁を水平に保つことができる。
従って、一定の長さの梁を、杭によって分割すること
で、当該梁が負担できる荷重の杭分割数の倍数乗の荷重
に近い梁強化が可能となる。また、当該梁の杭により分
割した間の梁強度に対応させてロープ部材の引張強度を
増加させることで、それ以上の荷重を担って、かつ梁自
体を水平に保つこともできる。
尚、以上の実施例においては、一本の梁部材に取付け
られた複数の杭に一本のロープ部材を連続的に巻装し、
このロープ部材の一端を巻き上げることによって梁部材
に対する曲げモーメントを発生させているが、必ずしも
このような手法に限定されるものではない。例えば隣接
する杭の間毎にウインチのような杭を引き寄せる装置を
取付け、直接杭と杭を引寄せるようにしてもよい。この
方法を採用すれば、梁構造を強化するに際して、一本の
梁部材について或る杭引き寄せ装置は作動、他の杭引き
寄せ装置は不作動とすることにより、梁部材を単純なア
ーチ型のみでなく様々な変化に富んだ形状に湾曲させる
ことができ、梁構造の強化と共に、その美観の向上も図
ることができる。
また、上記実施例では引き寄せ手段としてロープ部材
を用いた場合を例にとり説明したが、この発明にあって
はこれに限定されるものではなく、例えばワイヤー部材
を用いてもよく、さらにこの発明にあっては、屋根の梁
構造材の強化に限定されず、橋梁の強化構造などにも応
用可能なことは勿論である。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明によれば、梁部材の一面
に複数の杭を取付け、これを引き寄せることによって梁
部材を湾曲させ梁構造を強化するようにしたため、比較
的簡単且つ安価な構成で建築物の梁部分の強化が実現で
きるようになる。また、梁部材の湾曲の程度を種々変更
することによって屋根の構造を任意の形状に変化させる
ことが可能であり、美観を向上させることもできる等幾
多の優れた効果が得られる。
また、上記引き寄せ手段としてロープ部材を用いた場
合には、該ロープ部材を新繊維、炭素繊維、アミラドな
どの大変比重が軽く、引張力が非常に強い材料で構成す
ることができるので、梁の自重をそれほど増加させるこ
となく梁の垂直荷重を支えることができる。
さらに、偏倚手段として前記スクリュー部材を用いた
場合には、後からロープ部材を追加して巻き付けること
で、前記引張力を追加し増加することも可能となる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明による梁構造の一構成要素である梁部材
の一実施例にかかる強化措置前の状態を示す図、第2図
は第1図に示された梁部材について隣接する任意の二つ
の杭の間の部分を拡大して示す図、第3図は前記実施例
における杭へのスクリュー部材の取付け状態及びロープ
部材の巻装状態を示す断面図、第4図は第1図に示す梁
部材の強化措置後の状態を示す図、第5図は梁部材を互
いに平行に設置して方形状とした屋根に対する本発明の
強化例を示す図、第6図は梁部材を井桁状に設置して方
形状とした屋根に対する本発明の強化例を示す図であ
る。 〔符号の説明〕 10……梁部材 11……杭 12……スクリュー部材 13……溝 14……ロープ部材 15……ロープ巻上げ手段

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】建築物の対向壁間に架設された複数本の梁
    部材と、各梁部材の長手方向に沿って所定間隔毎に直列
    に固着された複数の杭と、上記各梁部材の一端の杭を除
    く全ての杭に回転自在に軸支されたスクリュー部材と、
    一端部が上記スクリュー部材が軸支されていない杭に固
    着されていると共に他端部が各梁部材毎に配設されたロ
    ープ巻き上げ手段に夫々連結され、かつ、その中間部分
    が上記各梁部材の直列に配設された各スクリュー部材の
    螺旋溝に沿って連続して巻装されてなるロープ部材と、
    から構成されてなる建築物の梁装置。
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JP5160529B2 (ja) * 2009-12-14 2013-03-13 黒沢建設株式会社 プレストレストハイブリット床版の製造方法及びその方法による床版
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