JP3174924B2 - 張弦梁構造 - Google Patents

張弦梁構造

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、長大スパン構造物に適
用される張弦梁構造に関する。
【0002】
【従来の技術】周知のように、大規模建築構造物には、
その広い床面積を利用し、展示会場やイベントホールな
どとして利用する、いわゆる長大スパン構造物がある。
この構造物は、その屋内において柱の使用を抑さえるこ
とにより、利用できる床面積をできるだけ広くするもの
である。この長大スパン構造物の構築技術の一つとして
張弦梁構造が知られている。この技術は、梁あるいは屋
根として機能する弦材を緊張材の緊張力により緊張状態
に保ち、その反力によって弦材の自重あるいは弦材への
積雪などによる荷重を支持するものである。
【0003】図8は、従来の張弦梁構造の概略図を示し
たものである。図に示したように、基礎構造体Gには所
定の距離に離間して対向配置された一対の柱脚1、1が
構築されている。この柱脚1、1の間にはその中間部を
上方へ湾曲させた屋根2が配設されている。この屋根2
の中間位置Cには、鉛直下方に延びる支持部材3が固定
されている。屋根2の両端部2a、2aと支持部材3と
の間には鋼線4が配設されている。
【0004】上記の構成では、屋根2の両端部2a、2
a間に張設した鋼線4に張力を付与し、この張力にとも
なって屋根2に反力が付与され、この反力によって屋根
2自身の荷重が支持されるようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た張弦梁構造には次のような課題が存在する。すなわ
ち、上記構成の張弦梁構造は、屋根2に鋼線4の張力に
伴う反力が付与されているために、梁せいの大きさに比
べて上下の弦を構成する屋根2および緊張材4の断面剛
性が小さい。したがって、屋根2に降雪などによって重
荷重が負荷されると、屋根2に橈みが生じてしまい、構
造物の安全性の面で有害となる変形が生じる問題があっ
た。
【0006】本発明は、上記の課題に鑑みてなされたも
ので、張弦梁に重荷重が負荷した場合に、安全性の面で
有害となる張弦梁の変形を抑さえる張弦梁構造を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の張弦梁構造は、
所定距離に離間して対向配置された一対の固定構造体間
にその中間部を上方へ湾曲させて張弦材が配設され該張
弦材の中間位置に鉛直下方へ延びでる支持部材が固定さ
れ、前記張弦材の両端部と前記支持部材との間に第1の
索状体が配設され、前記張弦材にその長さ方向に所定の
間隔をおいて複数本の第2の索状体が垂設されるととも
に、これら第2の索状体の下端部が前記張弦材の下方に
位置する引留部に固定され、前記第1、第2の索状体に
緊張力が付与されていることを特徴としている。
【0008】
【作用】本発明によれば、前記張弦材の長手方向に所定
の間隔をおいて前記第2の索状体を複数本垂設するとと
もに、該第2の索状体に緊張力を付与し、さらに、前記
張弦材の下方に位置する引留部に固定したので、前記張
弦材に上方向の反力が付与されるとともに、この反力に
伴って前記第1の索状体に張力が付与される。
【0009】
【実施例】以下、本発明の張弦梁構造を添付図面を参照
して詳細に説明する。図1ないし図3は、本発明の張弦
梁構造の一実施例を示したものである。図において符号
Aは張弦梁構造である。なお、図8に示した従来例と共
通する部分については同符号を付した。
【0010】図1に示したように、基礎構造体Gには所
定の距離に離間して対向配置された一対の柱脚1、1
(固定構造体)が構築されている。この柱脚1、1の間
にはその中間部を上方へ湾曲させた屋根2(張弦材)が
配設されている。図2に示すように、この屋根2の中間
位置Cには、屋根2の長手方向に直交する方向に鋼材5
が取付けられている。この鋼材5の両端部5a、5aに
は、その腕3a、3aが固定されて鉛直下方に延びる正
面視して略V字型の支持部材3が固定されている。この
支持部材3の下端には、後述する鋼線4(第1の索状
体)を通す孔3bが設けられている。
【0011】図3に示すように、屋根2の両端部2a、
2a(図3では一端だけ図示)の下側には鋼材6、6が
鋼材5と同方向に取付けられている。鋼材6、6の中央
には鋼線4の端部を定着させる定着部6a、6aが設け
られている。鋼線4はこの定着部6a、6aにその端部
を定着させるとともに、前記支持部材3の孔3bを通し
て配設されている。
【0012】図1のように、屋根2の両側端2b、2b
(図1では一端だけ図示)にはその長手方向に所定の間
隔をおいて複数本の鋼線7…(第2の索状体)が垂設さ
れている。これら鋼線7…の下端部7a…は屋根2の下
方に位置する基礎構造体Gに設けた引留部8…に固定さ
れている。この鋼線7…には鉛直方向に張力が付与され
ており、この張力にともなって、屋根2に反力が付与さ
れるとともに、鋼線4に張力が付与されて張弦構造Aが
構築されている。
【0013】上記張弦構造Aでは、鋼線7…に付与され
た鉛直方向に張力にともなって、屋根2に反力が、鋼線
4に張力がそれぞれ付与され、断面剛性の高い張弦構造
が構築される。従って、屋根2に重荷重が負荷した場
合、その荷重が屋根2に付与された反力によって相殺さ
れ、屋根2の鉛直方向の変形が抑さえられるようになっ
ている。
【0014】このように、上記構成の張弦構造Aによれ
ば、屋根2の長手方向に所定の間隔をおいて鋼線7…を
複数本垂設するとともに、鋼線7…に緊張力を付与し、
さらに、屋根2の下方に位置する基礎構造体Gに設けた
引留部8…に固定したので、屋根2に上方向の反力を付
与することができる。また、この反力に伴って、鋼線4
に緊張力が付与されるので、鋼線7…とともに、張弦梁
構造Aを断面剛性が高い構造とすることができる。した
がって、例えば、降雪などによって屋根2用に重荷重が
負荷された場合にも、屋根2の反力によって荷重が相殺
されるので、張弦梁構造Aの安全性の面で有害となる屋
根2の変形を抑さえることができる。
【0015】次に、上記張弦梁構造Aの構築方法を略図
を参照しながら説明する。図4に示すように、まず、地
盤Eに、基礎構造体Gを構築し、この基礎構造体Gに柱
脚1、1を構築する。この際、柱脚1、1の一方をロー
ラー支持1aとしておく。この柱脚1、1上にその中間
部を上方へ湾曲させた屋根2の両端部2a、2aを載置
して架設する。
【0016】次に、図5に示すように、鋼線4を屋根2
の中間位置Cに設けた支持部材3の孔3bを通し、その
端部を屋根2の両端部2a、2aに定着させる。この
時、鋼線4には張力は付与しない。
【0017】さらに、図6に示すように、屋根2の両側
端2b、2bにその長手方向に所定の間隔をおいて複数
本の鋼線7…を垂設するとともに、鋼線7…に緊張力を
付与する。この時、屋根2の水平方向変位に伴うローラ
ー支持1aの柱脚1移動する。この移動が停止した後
に、鋼線7…の下端部7a…を基礎構造体Gに設けた引
留部8…に固定する。この後、図7に示すように、ロー
ラー支持1aの柱脚1を固定して張弦梁構造Aの構築を
完了する。
【0018】このように、本実施例によれば、従来の張
弦梁構造とほとんど同じ工程で上記の優れた効果を奏す
る張弦構造Aを構築することが可能である。
【0019】なお、上記の実施例では、地盤の上に基礎
構造物の構築し、その上に張弦梁構造を構築したが、地
盤上に限らず、例えば、構築物の屋上あるいは床盤など
の上に構築してもよいことはいうまでもない。
【0020】
【発明の効果】本発明の張弦梁構造によれば、所定距離
に離間して対向配置された一対の固定構造体にその中間
部を上方へ湾曲させて張弦材を配置し、この張弦材の中
間位置に鉛直下方に延びる支持部材を固定し、張弦材の
両端部と支持部材との間に第1の索状体を配設し、張弦
材の長手方向に所定の間隔をおいて第2の索状体を複数
本垂設するとともに、該第2の索状体に緊張力を付与
し、さらに、その下端を張弦材の下方に位置する引留部
に固定したので、張弦材に上方向の反力が付与されると
ともに、この反力に伴い第1の索状体に張力が付与さ
れ、断面剛性が高い張弦梁構造を構成する。したがっ
て、張弦材に重荷重が負荷された場合に、張弦材に付与
された反力と荷重とが互いに相殺し合って、張弦梁構造
の安全性の面で有害となる張弦材の変形を抑さえること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の張弦梁構造の一実施例を示す側面図で
ある。
【図2】図1のxーx’断面図である。
【図3】図1のyーy’断面図である。
【図4】本発明の張弦梁構造の張弦梁の設置過程を示す
概略側面図である。
【図5】同構造の第1の索状体の設置工程を示した概略
側面図である。
【図6】同構造の第2の索状体の設置工程を示した概略
側面図である。
【図7】同構造の構築の完了時を示した概略側面図であ
る。
【図8】従来の張弦構造を示す概略側面図である。
【符号の説明】
1、1 固定構造体 2 張弦材 2a、2a 両端部 3 支持部材 4 第1の索状体 7… 第2の索状体 7a… 下端部 8… 引留部 A 張弦梁構造 C 中間位置

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定距離に離間して対向配置された一対
    の固定構造体間にその中間部を上方へ湾曲させて張弦材
    が配設され、該張弦材の中間位置に鉛直下方へ延びでる
    支持部材が固定され、前記張弦材の両端部と前記支持部
    材との間に第1の索状体が配設され、前記張弦材にその
    長さ方向に所定の間隔をおいて複数本の第2の索状体が
    垂設されるとともに、これら第2の索状体の下端部が前
    記張弦材の下方に位置する引留部に固定され、前記第
    1、第2の索状体に緊張力が付与されていることを特徴
    とする張弦梁構造。
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