JP4108047B2 - スパークプラグの製造方法 - Google Patents
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屈伏点と線膨張係数とが互いに相違する複数種類の要素釉薬粉末を製造する釉薬粉末製造工程と、
各釉薬組成物の線膨張係数のうち、最大のものをαmax、最小のものをαminとして、最終的な釉薬層の線膨張係数がαmaxとαminとの中間の値として得られるように複数の要素釉薬粉末を混合した、調整釉薬粉末を製造する調整釉薬粉末製造工程と、
調整釉薬粉末を絶縁体の表面に塗布して釉薬粉末堆積層を形成する釉薬粉末堆積工程と、
その絶縁体を加熱することにより釉薬粉末堆積層を絶縁体表面に焼き付けて釉薬層となす釉焼工程と、
を含むことを前提とする。
まず、釉薬層の主体(本明細書では50質量%以上)をなすべき主釉薬組成物として、以下の組成のものを用意する。すなわち、該主釉薬組成物は、Si成分をSiO2に酸化物換算した値にて25〜45mol%、B成分をB2O3に酸化物換算した値にて20〜40mol%、Zn成分をZnOに酸化物換算した値にて5〜25mol%、Ba及び/又はSr成分を、BaOないしSrOに酸化物換算した値にて合計で0.5〜15mol%、アルカリ金属成分として、NaはNa2O、KはK2O、LiはLi2Oに酸化物換算した値にて、それらの1種又は2種以上を合計で5〜10mol%それぞれ含有する。
(第一副釉薬組成物)
Si成分をSiO2に酸化物換算した値にて60〜80mol%、B成分をB2O3に酸化物換算した値にて10〜25mol%、アルカリ金属成分として、NaはNa2O、KはK2O、LiはLi2Oに酸化物換算した値にて、それらの1種又は2種以上を合計で4〜8mol%それぞれ含有する。
(第二副釉薬組成物)
Zn成分をZnOに酸化物換算した値にて45〜65mol%、B成分をB2O3に酸化物換算した値にて30〜50mol%それぞれ含有する。
0.4≦K/(Na+K+Li)≦0.8
の範囲に設定することが好ましい。これにより、絶縁性を向上させる効果が一層高められる。ただし、K/(Na+K+Li)の値が0.4未満では、その効果が不十分となる場合がある。
0.2≦Li/(Na+K+Li)≦0.5
の範囲に設定することが好ましい。
まず、絶縁体2は原料粉末として、アルミナ粉末と、Si成分、Ca成分、Mg成分、Ba成分及びB成分の各成分源粉末を、焼成後に酸化物換算にて前述の組成となる所定の比率で配合し、所定量の結合剤(例えばPVA)と水とを添加した成形用素地造粒物を成形することにより、絶縁体の原形となる成形体を作り、これを温度1400〜1600℃で焼成することで絶縁体2とする。
まず、Si、Al、B、Zn、Ba、Na、K及びLi等の各成分源となる成分源粉末(例えば、Si成分はSiO2粉末、Al成分はAl2O3粉末、B成分はH3BO3粉末、ZnはZnO粉末、Ba成分はBaCO3粉末、NaはNa2CO3粉末、KはK2CO3粉末、LiはLi2CO3粉末)を用意する。そして、図1に示すように、前記した組成の主釉薬組成物と副釉薬組成物とがそれぞれ得られるように配合して混合する。次いで、その混合物を、例えば1000〜1500℃に加熱して溶融させ、その溶融物を水中に投じて急冷・ガラス化し、さらに平均粒径が例えば5〜45μm程度となるように微粉砕して、それぞれ主要素釉薬粉末及び副要素釉薬粉末とする。これらは、副要素釉薬粉末の含有率が例えば5〜30質量%となるように配合され、さらにカオリン、蛙目粘土等の粘土鉱物と有機バインダーとが適量添加され、水系溶媒(例えば工業用純水)と混合することにより調整釉薬スラリーとされる。そして、この調整釉薬スラリーを噴霧ノズルNから絶縁体2の必要な表面に噴霧・塗布することにより、調整釉薬粉末堆積層としての釉薬スラリー塗布層2d’を形成する。これを乾燥後、釉焼することにとり、図4に示すように釉薬スラリー塗布層2d’は釉薬層2dとなる。
図9に示す形態のアルミナセラミック焼結体からなる絶縁体2を通常の方法により作製した。次に、釉薬スラリーを次のようにして調製した。まず、原料としてSiO2粉末(純度99.5%)、Al2O3粉末(純度99.5%)、H3BO3粉末(純度98.5%)、ZnO粉末(純度99.5%)、BaCO3粉末(純度99.5%)、SrO粉末(純度99.5%)、Na2CO3粉末(純度99.5%)、K2CO3粉末(純度99%)、Li2CO3粉末(純度99%)、MoО3粉末(純度99%)、Fe2O3粉末(純度99.0%)、ZrO2粉末(純度99.5%)、TiO2粉末(純度99.5%)、CaCO3粉末(純度99.8%)、MgO粉末(純度99.5%)、Bi2O3粉末(純度99%)を用意した。これを用いて、表1及び表2に示す主要素釉薬粉末A、表3に示す副要素釉薬粉末B、表4に示す副要素釉薬粉末Cを、表5〜表8に示す各種釉薬組成となる質量比にて配合し、さらに1000〜1500℃に加熱して溶融させ、その溶融物を水中に投じて急冷・ガラス化した。そして、アルミナ製ポットを用いたボールミルにより粒径50μm以下に乾式粉砕して釉薬粉末とした。
(1)線膨張係数:塊状試料から寸法5mm×5mm×10mmの測定試料を切り出し、公知のディラトメータ法により20℃から350℃までの平均値として測定している。また、絶縁体2からも上記寸法の測定試料を切り出し、同様の測定を行ったところ、その値は73×10−7/℃であった。
(2)屈伏点:粉末試料50mgを加熱しながら示差熱分析を行い、室温より測定開始し、第2番目の吸熱ピークとなった温度を屈伏点として測定した。
以上の結果を表5〜表8に示す。
2d 釉薬層
2d’ 釉薬スラリー塗布層(調整釉薬粉末堆積層)
3 中心電極
4 接地電極
Claims (6)
- 中心電極と主体金具との間にアルミナ系セラミックからなる絶縁体が配置され、該絶縁体の表面の少なくとも一部を覆う形態で釉薬層が形成されたスパークプラグの製造方法であって、
屈伏点と線膨張係数とが互いに相違する複数種類の要素釉薬粉末を製造する釉薬粉末製造工程と、
前記各釉薬組成物の線膨張係数のうち、最大のものをαmax、最小のものをαminとして、最終的な釉薬層の線膨張係数がαmaxとαminとの中間の値として得られるように前記要素釉薬粉末を混合した、調整釉薬粉末を製造する調整釉薬粉末製造工程と、
前記調整釉薬粉末を絶縁体の表面に塗布して釉薬粉末堆積層を形成する釉薬粉末堆積工程と、
その絶縁体を加熱することにより前記釉薬粉末堆積層を絶縁体表面に焼き付けて釉薬層となす釉焼工程と、
を含み、
前記釉薬層を、Pbの含有率がPbO換算にて1mol%以下の組成となるように形成するとともに、
Si成分をSiO 2 に酸化物換算した値にて25〜45mol%、B成分をB 2 O 3 に酸化物換算した値にて20〜40mol%、Zn成分をZnOに酸化物換算した値にて5〜25mol%、Ba及び/又はSr成分を、BaOないしSrOに酸化物換算した値にて合計で0.5〜15mol%、アルカリ金属成分として、NaはNa 2 O、KはK 2 O、LiはLi 2 Oに酸化物換算した値にて、それらの1種又は2種以上を合計で5〜10mol%それぞれ含有するものを主釉薬組成物として用意し、
また、該主釉薬組成物よりも線膨張係数が低く、かつ、屈伏点が高い副釉薬組成物として、
Si成分をSiO 2 に酸化物換算した値にて60〜80mol%、B成分をB 2 O 3 に酸化物換算した値にて10〜25mol%、アルカリ金属成分として、NaはNa 2 O、KはK 2 O、LiはLi 2 Oに酸化物換算した値にて、それらの1種又は2種以上を合計で4〜8mol%それぞれ含有する第一副釉薬組成物と、
Zn成分をZnOに酸化物換算した値にて45〜65mol%、B成分をB 2 O 3 に酸化物換算した値にて30〜50mol%それぞれ含有する第二副釉薬組成物との少なくともいずれかを用意し、
前記主釉薬組成物からなる要素釉薬粉末(以下、主要素釉薬粉末という)に対し、前記副釉薬組成物からなる要素釉薬粉末(以下、副要素釉薬粉末という)を混合することにより、前記調整釉薬粉末とすることを特徴とするスパークプラグの製造方法。 - 前記調整釉薬粉末における、前記副要素釉薬粉末の混合量が5〜30質量%とされる請求項1記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記副釉薬組成物として、線膨張係数が50×10−7/℃未満のものが使用される請求項1又は2に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記釉薬層の線膨張係数が50×10−7/℃〜85×10−7/℃となるように、前記調整釉薬粉末の組成が調整される請求項1ないし3のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記要素釉薬粉末はSi成分の含有率が互いに相違するものとして製造される請求項1ないし4のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
- 前記要素釉薬粉末はZn成分の含有率が互いに相違するものとして製造される請求項1ないし5のいずれか1項に記載のスパークプラグの製造方法。
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