JP4105654B2 - 垂直磁気記録媒体、磁気記憶装置、および垂直磁気記録媒体の製造方法 - Google Patents

垂直磁気記録媒体、磁気記憶装置、および垂直磁気記録媒体の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、垂直磁気記録媒体、磁気記憶装置、および垂直磁気記録媒体の製造方法に係り、特に基板と記録層との間に磁束を狭窄する層を備えた垂直磁気記録媒体に関する。
近年、パーソナルコンピュータや家庭用動画記録装置に搭載される磁気記憶装置、例えば磁気ディスク装置は、動画記録を主な目的として100GBを超える大容量が一般化してきている。かかる磁気ディスク装置への大容量化および低価格化へのニーズは、今後さらに強まる気配である。磁気ディスク装置に現在適用されている面内記録方式の面記録密度は200Gbit/平方インチが技術的限界といわれている。この技術的限界と克服するものとして、面内記録方式に対して記録層の磁化が形成する反磁界の影響が少ない垂直磁気記録方式が再び脚光を浴びている。垂直記録方式では原理的には面記録密度が1Tbit/平方インチ以上が達成できると予想されている。
しかし、垂直記録方式では、以下のような技術的問題が挙げられている。第1に、トラック幅の狭小化に伴い記録ヘッドの磁極のコア幅が減少し、発生可能な記録磁界が減少する点、第2に記録ヘッドの磁極から下方にある磁気記録媒体に対して、記録の際に磁束が横方向に広がり、隣接するトラックの情報を消去するいわゆるサイドイレーズやサイドライトが顕著になる点、第3に記録層の媒体ノイズ、主に磁化遷移領域から生ずるノイズ(遷移ノイズ)が高線記録密度化にしたがって増加する点、第4に記録ヘッドおよび再生ヘッドの磁極のコア幅および位置制御の困難化である。
高記録密度化が期待される、基板と記録層との間に軟磁性裏打ち層を設けた、いわゆる2層垂直磁気記録媒体では記録ヘッドに単磁極ヘッドを用いた場合、特に上記第2の点が顕著になる。すなわち、狭小化された単磁極ヘッドの先端部から磁気ディスク全面に形成された軟磁性裏打ち層に向かって磁束が広がると共に記録磁界が低下し、記録層においてサイドイレーズ等やトラック長手方向の磁化遷移領域の長さが増大する。
そこで、記録層に磁気的に形成されるトラックの下方に、軟磁性裏打ち層に磁束が流れやすい領域を設け、記録の際の磁束の広がりを抑制することが提案されている(例えば、特許文献1および2参照。)。
図1に示す特許文献2に記載された垂直磁気記録媒体100は、基板101と記録層103との間に設けられた軟磁性裏打ち層102には、記録層103に磁気的に情報が記録されるトラック領域103aに沿って、磁束が流れ易い軟磁性部102aが設けられ、隣接するトラック領域103a間に位置するトラック間領域103bに沿って磁束が流れ難い非磁性部102cが形成されている。記録ヘッドの磁極からの磁束は、記録層103を通過して軟磁性裏打ち層の軟磁性部102aに集中し、磁束の横方向への広がりを抑制して、サイドイレーズを抑制することが期待される。
特開2003−16621号公報 特開2003−16622号公報
ところで、垂直磁気記録媒体の記録層は、結晶粒子が非磁性粒界部により物理的に分離された多結晶体で構成されている。例えば記録層がCoCr合金からなる場合は、結晶粒子は、記録層の下地表面、例えば、軟磁性裏打ち層表面の結晶構造の影響を受けながら、CoCr合金のc軸が基板に対して略垂直方向に成長する。
図1に示す垂直磁気記録媒体では、軟磁性部102a上に結晶配向制御層102bが設けられ、結晶配向制御層102b上の記録層103(トラック領域103a)の結晶配向を制御し、良好な磁気特性が形成され、一方、非磁性部102c上の記録層103(トラック間領域103b)は磁気特性が悪くてもよいことが特許文献2に記載されている。このように記録層103が成長する下地表面が異なる材料や異なる結晶構造から構成される場合、記録層103中では不均一な結晶粒子の成長や結晶粒子中にクラックが発生し、それらに起因して成膜時の結晶粒子の大きさや内部応力の不均一性が増大する。このような現象は、特にトラック領域103aとトラック間領域103bの境界付近で顕著になるおそれが高い。このような現象が生じると、再生時の媒体ノイズの原因となり信号出力対雑音比(S/N)比が悪化するという問題が生じる。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたもので、本発明の目的は、記録ヘッドからの磁束の広がりを抑制しサイドレイレーズ等を抑制すると共にS/N比を向上して、高記録密度化が可能な垂直磁気記録媒体、磁気記憶装置、および垂直磁気記録媒体の製造方法を提供することである。
本発明の一観点によれば、磁気ヘッドにより情報が記録されるトラック領域と、該トラック領域の幅方向に隣り合うトラック領域を離隔するトラック間領域が磁気的に形成される記録層を有する垂直磁気記録媒体であって、基板と、前記基板上に形成された軟磁性裏打ち層と、前記軟磁性裏打ち層上に形成された磁束狭窄層と、前記磁束狭窄層上に形成された中間層と、前記中間層上に形成された垂直磁化膜からなる記録層とを備え、前記磁束狭窄層は、前記トラック領域に沿って形成され、前記軟磁性裏打ち層よりも透磁率の高い軟磁性材料からなる複数の軟磁性部と、隣接する軟磁性部との間に形成された非磁性部とからなり、前記中間層は非磁性材料からなり、前記軟磁性部および非磁性部の表面を覆うように形成されてなることを特徴とする垂直磁気記録媒体が提供される。
本発明によれば、記録時に記録ヘッドの磁極からの磁束が軟磁性部により狭窄され、記録層中での磁束の広がりを抑制し、磁束を集中させて記録磁界を高めることができ、サイドイレーズやサイドライトを抑制できる。また、軟磁性部の透磁率が軟磁性裏打ち層の透磁率よりも大きいので、記録時に記録ヘッドの磁極からの磁束を収束し易い。さらに磁束狭窄層を覆う中間層が形成されているので、中間層の一様な表面上に記録層が成長し、記録層の結晶粒子の結晶配向や結晶性が向上する。したがって、磁束狭窄層の軟磁性部と非磁性部からなる微細構造に影響されず良好な磁気特性を有する記録層が形成され、再生時の媒体ノイズが抑制される。その結果、サイドレイレーズ等を抑制すると共にS/N比を向上して、高記録密度化が可能な垂直磁気記録媒体を実現できる。
前記磁束狭窄層は、非磁性部が樹脂材料から構成されてもよい。高精度な非磁性部のパターンを容易に形成できる。
前記軟磁性部は、前記幅方向の長さが該軟磁性部の底面よりも表面の方が小さくてもよい。記録層での磁束をさらに狭窄することができ、サイドイレーズ等を一層抑制できる。
本発明の他の観点によれば、磁気ヘッドを備えた記録再生手段と、上記いずれかの垂直磁気記録媒体と、を備える磁気記憶装置が提供される。
本発明によれば、サイドイレーズやサイドライトを抑制すると共に、媒体ノイズを低減してS/N比を向上することができ、高密度記録が可能な磁気記憶装置を実現できる。
本発明のその他の観点によれば、磁気ヘッドにより情報が記録されるトラック領域と、該トラック領域の幅方向に隣り合うトラック領域を離隔するトラック間領域が磁気的に形成される記録層を有する垂直磁気記録媒体の製造方法であって、基板上に軟磁性裏打ち層を形成する工程と、前記軟磁性裏打ち層上に磁束狭窄層を形成する工程と、前記磁束狭窄層を覆うように中間層を形成する工程と、前記中間層上に記録層を形成する工程とを備え、前記磁束狭窄層を形成する工程は、前記軟磁性裏打ち層を覆う非磁性層を形成する第1の処理と、前記トラック領域に沿って、前記非磁性層に開口部を形成する第2の処理と、前記開口部に前記軟磁性裏打ち層よりも透磁率の高い軟磁性材料を充填し、軟磁性部を形成する第3の処理と、を含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法が提供される。
また、本発明のその他の観点によれば、前記第2の処理は、前記トラック領域に対応する位置に凸部が形成された成型金型を、前記基板を加熱しながら、熱可塑性樹脂材料からなる非磁性層に押圧して開口部を形成することを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法が提供される。
本発明によれば、磁束狭窄層の非磁性部を先に形成し、軟磁性部を軟磁性裏打ち層上に堆積するので、軟磁性材料からなる連続膜をエッチングにより軟磁性部を形成する場合と比較して、軟磁性材料にダメージが少なく、その結果、低い保磁力で高透磁率、高飽和磁束密度の軟磁性部を形成できる。したがって、軟磁性部における磁気飽和を抑制して、サイドイレーズやサイドライトを抑制できる。さらに、軟磁性部の透磁率が軟磁性裏打ち層の透磁率よりも大きいので、記録時に記録ヘッドの磁極からの磁束を収束し易い。
また、本発明によれば、非磁性層を熱可塑性樹脂材料で形成し、トラック領域に対応する位置に凸部が形成された成型金型を、基板を加熱しながら、非磁性層に押圧して、前記トラック領域に沿って、開口部を形成するので、非磁性部のパターンを容易に形成できる。
本発明によれば、記録ヘッドからの磁束の広がりを抑制しサイドレイレーズ等を抑制すると共にS/N比を向上して、高記録密度化が可能な垂直磁気記録媒体、磁気記憶装置、および垂直磁気記録媒体の製造方法を提供する。
以下図面を参照しつつ実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体の要部を示す図であり、図3は、図2に示す垂直磁気記録媒体の断面図である。なお、図2では、説明の便宜のため保護膜16および潤滑層18を省略して示し、図3はトラック領域の幅方向の断面を示す。
図2および図3を参照するに、本実施の形態に係る垂直磁気記録媒体10は、基板11と、その基板11上に、軟磁性裏打ち層12、磁束狭窄層13、中間層14、記録層15、保護膜16および潤滑層18が順次積層された構成となっており、磁束狭窄層13が軟磁性部13aと非磁性部13bから構成されている。
垂直磁気記録媒体10は、軟磁性裏打ち層12と、記録層15との間に磁束狭窄層13設けられ、記録層15に情報が記録されるトラック領域15a(磁気的に形成される。)に沿ってその下方の磁束狭窄層13に軟磁性部13aが形成され、隣接する軟磁性部13aは非磁性部13bに離隔されているので、図3に示すように記録時に記録ヘッドの磁極20と軟磁性部13aとで磁束MFが狭窄され、記録層15中で磁束MFの広がりを抑制し、すなわち磁束MFを集中させて記録磁界を高めることができる。さらに垂直磁気記録媒体10は、磁束狭窄層13と記録層15との間に中間層14が形成されているので、中間層14の一様な表面上に記録層15が成長し、記録層15の結晶粒子の結晶配向や結晶性が向上する。したがって、磁束狭窄層13の軟磁性部13aと非磁性部13bからなる微細構造に影響されず良好な磁気特性を有する記録層15が形成される。以下、垂直磁気記録媒体10について具体的に説明する。
基板11は、例えば、結晶化ガラス基板、強化ガラス基板、Si基板、アルミニウム合金基板などから構成され、垂直磁気記録媒体10がテープ状である場合はポリエステル(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、耐熱性に優れたポリイミド(PI)などのフィルムを用いることができる。
軟磁性裏打ち層12は、例えば、厚さが50nm〜2μmであり、Fe、Co、Ni、Al、Si、Ta、Ti、Zr、Hf、V、Nb、C、Bから選択された少なくとも1種類の元素を含む非晶質もしくは微結晶の合金、またはこれらの合金の積層膜から構成される。磁極20からの磁束MFを集中できる点で飽和磁束密度Bsが1.0T以上の軟磁性材料が好ましく、保磁力Hcは790kA/m以下であることが好ましい。
軟磁性裏打ち層12は、例えば、FeSi、FeAlSi、FeTaC、CoNbZr、CoCrNb、NiFeNb、NiPなどを用いることができる。軟磁性裏打ち層12は、めっき法、スパッタ法、蒸着法、CVD法(化学的気相成長法)などにより形成される。軟磁性裏打ち層12は、現在主流の面内記録媒体用の基板のめっき設備を転用でき、量産性に優れる点でめっき法が好ましい。軟磁性裏打ち層12は、記録ヘッドからのほぼ総ての磁束MFを吸収するためのものであり、記録層15に飽和記録するためには飽和磁束密度と膜厚との積の値が大きい方が好ましい。また、軟磁性裏打ち層12は、高転送レートでの書込性の点では高周波透磁率が高い方が好ましい。
磁束狭窄層13は、軟磁性材料からなる軟磁性部13aと非磁性材料からなる非磁性部13bから構成される。軟磁性部13aは、図2に示すように、同心円状に記録層15に磁気的に形成されるトラック領域15aの下方に軟磁性部13aが形成され、軟磁性部13aは、トラック領域15aと略同位置の中心を有する円周上に形成される。非磁性部13bは、隣り合う軟磁性部13aを離隔するように形成され、記録層15のトラック間領域15bに沿って形成される。なお、軟磁性部13aは一周に亘って連続して形成されてもよく、連続して形成されなくてもよい。なお、軟磁性部13aおよび非磁性部13bが形成される位置を記録層に磁気的に形成されるトラック領域15a等に基づいて説明したが、基板11が磁気ディスクの場合、軟磁性部13aおよび非磁性部13bは、磁気ディスクの中心と略同位置の中心を有する円周上に形成されることはいうまでもない。
磁束狭窄層13の厚さ、すなわち軟磁性部13aの厚さは、軟磁性部13aの透磁率等により適宜選択されるが、例えば、20nm〜200nmに設定される。
軟磁性部13aおよび非磁性部13bの幅(半径方向の長さ)は、トラック領域15aの幅およびトラック密度に合わせて適宜設定されるが、例えば、軟磁性部13aの幅/非磁性部13bの幅=130nm/90nmである。
軟磁性部13aを構成する軟磁性材料としては、Co、Fe、Ni、Co系合金、Fe系合金、及びNi系合金から選択された少なくともいずれか一種を主成分する材料が挙げらる。さらに添加成分として、Al、Ta、Ag、Cu、Pb、Si、B、Zr、Cr、Ru、Re、Nb、及びCからなる群のうちいずれか1種を更に含んでもよい。軟磁性材料は、例えば、CoNbZr、CoZrTa、FeC、FeC、NiFe、FeTaC、FeCoAl、CoFeNiBなどが好ましく、保磁力Hcが790A/m以下であることが特に好ましい。
また、軟磁性部13aを構成する軟磁性材料は、軟磁性材料裏打ち層12と同一であってもよく、異なってもよい。軟磁性部13aの飽和磁束密度Bs2が軟磁性材料裏打ち層12の透飽和磁束密度Bs1よりも大きいことが好ましい。記録の際に軟磁性部13aが磁気飽和し難くなり、オーバライト特性やNLTS(Non Linear Transition Shift)特性が向上する。さらに、Bs1<Bs2のときに、軟磁性裏打ち層の厚さをt1、軟磁性部の厚さをt2とすると、軟磁性材料裏打ち層12と軟磁性部13aとの関係は、Bs1×t1とBs2×t2がほぼ等しいかBs1×t1>Bs2×t2であることが好ましい。
また、磁束を収束し易い点で、軟磁性部13aの透磁率μ2が軟磁性材料裏打ち層12の透磁率μ1よりも大きいことが好ましい。
さらに、軟磁性部13bを構成する軟磁性材料の抵抗率としては、通常NiFeにおいて20μΩ/cm程度であるが、高周波記録を行う場合渦電流の発生により透磁率が低下し、記録特性が劣化する可能性がある。そこで、軟磁性部13bを構成する軟磁性材料の抵抗率は、渦電流を抑制する点で、20μΩ・cm以上、さらには40μΩ・cm以上の軟磁性材料を用いることが好ましい。軟磁性材料の抵抗率は高いほど好ましいが、非磁性部を絶縁性材料から形成した場合に帯電の点で10mΩ・cm以下が好ましい。このような軟磁性材料としては、例えば、CoNbZr、CoZrTa、FeC、FeC、NiFe、FeTaC、FeCoAl、CoFeNiB、FeCoMO(M=Al、B、Ga、Si、Ge、Y、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Ta、Cr、Mo、W、Rh、Ru、Ni、Pd及びPtからなる群から選択される少なくとも1種)等が好ましい。
非磁性部13bは非磁性材料により構成され、非磁性材料は特に限定されないが、例えば、SiO2、Al23、TiO2、TiC、C、水素化カーボン等の無機材料を用いることができる。また、非磁性材料は、Co、Cr、Ru、Re、Ri、Hf、及びこれらの合金などの非磁性材料を用いてもよい。
さらに非磁性材料13bは、熱可塑性樹脂材料や感光性樹脂材料等の樹脂材料を用いることができる。熱可塑性樹脂材料としては、例えば、ポリエチレン、ポリウレタン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、メタクリル、ポリカーボネート、エポキシ、ポリオレフィン等の樹脂が挙げられる。後述するパターンが形成されたスタンパを加圧および加熱することで非磁性部13bのパターンを容易に形成できる。また、感光性樹脂材料は特に限定されないが、例えば、エポキシアクリレート、ウレタンアクリレート、ポリエステルアクリレート、ポリエーテルアクリレート等のアクリレート類や脂環式エポキシ樹脂、グリシジルエーテル型エポキシ樹脂等のエポキシ樹脂類の紫外線またはX線または電子線硬化樹脂が挙げられる。感光性樹脂材料を用いることでフォトリソグラフィ法により非磁性部13bのパターンを精度良く形成できる。
なお、図示は省略するが、垂直磁気記録媒体がテープ状の場合、例えばサーペンタイン方式のようにテープ長手方向にトラック領域の長手方向が形成され、トラック領域およびトラック間領域がテープ幅方向に平行に配列される場合は、軟磁性部および非磁性部はトラック領域と同様の形状および配置で形成される。
中間層14は磁束遮蔽層13を覆うように形成され、例えば、厚さが1nm〜40nmであり、SiO2、Al23、TiO2、TiC、C、水素化カーボンの非磁性材料から構成される。これらの非磁性材料は非晶質あるいは微結晶体であることが好ましい。磁束遮蔽層13の軟磁性部13aおよび非磁性部13bの表面の相違による影響が中間層14に及ぶことを防止し、中間層14の表面を均一化できる。その結果、磁束遮蔽層13表面の構造が記録層15に及ぶことを防止して、記録層15を構成する結晶粒子の大きさや結晶配向の分布を抑制できる。中間層14はこれらの非磁性材料からなる単層のみならず、複数の層を積層してもよく、さらに、例えば厚さが2nm〜30nmであり、Co、Cr、Ru、Re、Ri、Hf、及びこれらの合金の非磁性材料より構成される非磁性金属中間層(不図示)を積層してもよい。非磁性金属中間層は、例えば、Ru膜、RuCo膜、CoCr膜などが挙げられ、hcp構造を有することが好ましい。記録層15がhcp構造を有する場合は、結晶層15をエピタキシャル成長させることができ、記録層15の結晶性を向上できる。
また、中間層14は、図示を省略したが、シード層、下地層、および上述した非磁性金属中間層を順次堆積した積層体から構成されてもよい。シード層は、例えば厚さが1.0nm〜10nmであり、Ta、C、Mo、Ti、W、Re、Os、Hf、Mg、及びこれらの合金の非晶質材料から選択される。シード層は、非晶質材料から構成されているので、この上に形成される下地層の結晶性を高めると共に、磁束狭窄層13と記録層15との結晶配向又は結晶成長の関係を切り、さらに磁気的な相互作用を切ることができる。
下地層は、例えば厚さが0.5nm〜20nmであり、Co、Fe、Ni、Co系合金、Fe系合金、及びNi系合金から選択される少なくともいずれか一種を主成分とする軟磁性材料、例えばNiFe(パーマロイ)から構成される。さらに添加成分として、Mo、Cr、Cu、V、Nb、Al、Si、B、C、及びZrからなる群のうちいずれか1種を更に含んでもよい。下地層は、この上に形成される非磁性金属中間層の初期結晶成長を促進することにより結晶性が向上する。このように中間層14を構成することにより、記録層15の結晶性を向上できる。
記録層15は、膜厚方向に磁化容易軸を有するいわゆる垂直磁化膜であり、厚さ3nm〜30nmのNi、Fe、Co、Ni系合金、Fe系合金、CoCrTa、CoCrPt、CoCrPt−Mを含むCo系合金からなる群のうちいずれかの材料から構成される。ここで、Mは、B、Mo、Nb、Ta、W、Cu及びこれらの合金から選択される。このような強磁性合金は柱状構造を有し、hcp構造の場合は、膜厚方向すなわち成長方向が(001)面となり、膜厚方向に磁化容易軸を有する。記録層は、例えば、CoCrPtB、CoCrPtTa、CoCrPtTaNbなどが挙げられる。
また、記録層15は、Si、Al、Ta、Zr、Y、Mgから選択された少なくともいずれか1種の元素と、O、C、及びNから選択された少なくともいずれか1種の元素との化合物からなる非磁性材料からなる非磁性相を含み、上述した強磁性合金の柱状構造の結晶粒子と、隣り合う結晶粒子を物理的に分離する非磁性相から構成されてもよい。このような記録層としては、例えば、(CoPt)−(SiO2)、(CoCrPt)−(SiO2)、(CoCrPtB)−(MgO)などが挙げられる。磁性粒子が柱状構造を形成し、非磁性相が磁性粒子を囲むように形成されているので、磁性粒子が互いに分離され、磁性粒子間の相互作用を効果的に抑制して媒体ノイズを低減できる。
また、記録層15はCo/Pd、CoB/Pd、Co/Pt、CoB/Ptなどの人工格子膜であってもよい。人工格子膜は、例えばCoB(厚さ:0.3nm)/Pd(厚さ0.8nm)を交互に各々を5層から30層を積層して構成される。これらの人工格子膜は垂直磁気異方性が大きく、熱的安定性に優れている。
保護膜16は、スパッタ法、CVD(化学気相成長)法、FCA(Filtered Cathodic Arc)法などにより形成され、例えば、厚さが0.5nm〜15nmのアモルファスカーボン、水素化カーボン、窒化カーボン、酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなどにより構成される。
潤滑層18は、引き上げ法、スピンコート法などにより塗布され、厚さが0.5nm〜5nm、例えばパーフルオロポリエーテルが主鎖の潤滑剤などにより構成される。潤滑層は保護膜との組み合わせ、あるいは磁気ヘッドとの組み合わせに応じて、設けてもよく、設けなくてもよい。
本実施の形態に係る垂直磁気記録媒体10では、記録層15に磁気的に形成されるトラック領域15aに沿って、軟磁性裏打ち層12上に軟磁性材料から構成される軟磁性部13aと隣り合う軟磁性部13aを離隔する非磁性部13bが形成された磁束狭窄層13が設けられ、磁束狭窄層13を覆う中間層14が記録層15の下地として形成されているので、記録層15を構成する強磁性材料からなる結晶粒子が均一に形成され、記録の際は記録ヘッドからの磁束MFを記録層15に集中させてサイドイレーズやサイドライトを抑制すると共に、再生の際に媒体ノイズを抑制して、高記録密度でもS/N比の高い垂直磁気記録媒体が実現できる。
また、軟磁性部13aは軟磁性裏打ち層12上に形成されているので、記録ヘッドからの磁束MFは軟磁性部13aを介して軟磁性裏打ち層12に流出入し、軟磁性部13aの磁気飽和を抑制できる。
次に本実施の形態に係る垂直磁気記録媒体の製造方法を説明する。
図4および図5は、第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体の製造工程を示す図である。
最初に図4(A)の工程では、ガラス基板などの基板11上に、スパッタ法、電気めっき法、無電解めっき法により、上述した軟磁性材料からなる軟磁性裏打ち層12を形成する。無電解めっき法を用いる場合は、基板11表面の活性化処理を行う。
図4(A)の工程ではさらに、軟磁性裏打ち層12上に、次の工程で磁束狭窄層13の非磁性部となる非磁性層13−1を形成する。非磁性層13−1は熱可塑性樹脂、例えばポリウレタン、ポリ塩化ビニルを有機溶媒に溶解した塗布液を、スピンコート法や引き上げ法により塗布し、次いで加熱して有機溶媒を蒸発させ、非磁性層13−1の乾燥後の厚さを例えば20nm〜200nmの範囲に設定する。
次いで図4(B)の工程では、図3に示した軟磁性部13aのパターンが凸部となって形成された成型金型、すなわち、図2に示す記録層のトラック領域と同様の同芯円状の凸部21aが形成された成型金型21を用いて、プレス装置(不図示)により図4(A)の基板11を加熱しながら7.84×106Pa(80kgf/cm2)程度の圧力で加圧する。図4(C)に示すように、非磁性部13bと開口部13cが軟磁性裏打ち層12上に形成される。加熱温度は、熱可塑性樹脂の弾性率の温度変化、例えば軟化点に基づいて適宜選択される。ただし、軟磁性裏打ち層12が非晶質の場合は結晶化を回避する点で、加熱温度は280℃以下が好ましい。また、軟磁性裏打ち層12が微結晶の場合は、微結晶が成長する450℃以下が好ましい。また、加熱温度の下限は、垂直磁気記録媒体10の保存特性の観点から熱可塑性樹脂材料が適宜選択されるが、80℃以上であることが好ましい。
なお、開口部13cに非磁性層が残り、軟磁性裏打ち層表面12aが完全に露出しない場合は、図4(C)の構造体表面をイオンミリング等のドライエッチングや有機溶媒によるウエットエッチングを行って開口部13cの軟磁性裏打ち層表面12aを露出させてもよい。
また、垂直磁気記録媒体10が磁気ディスクの場合は、この工程において磁気ディスクの両面(表面と裏面)に開口部を同時に形成することが好ましい。表面用と裏面用の成型金型の中心合わせにより、表面と裏面の軟磁性部を同芯に形成することができ、磁気ヘッドの両面同時のアクセスが可能となる。
なお、上述した非磁性層13−1に熱可塑性樹脂の代わりに上述したフォトレジスト材料を用いて、フォトリソグラフィ法により非磁性部13bと開口部13cを形成してもよい。具体的には、非磁性層13−1を上述したアクリレート類やエポキシ樹脂類からなるポジ型のフォトレジスト材料により形成し、紫外線、電子線、X線を用いて開口部13cのパターンを露光し、現像して開口部13cを形成する。なお、ネガ型のフォトレジスト材料を用いて、非磁性部13bのパターンを露光し、現像により未露光部を除去して、開口部13cを形成してもよい。
次いで図4(D)の工程では、図4(C)の構造体の開口部13cに無電解めっき法により軟磁性材料を充填し軟磁性部13aを形成する。具体的には、例えばCoFeNiBの軟磁性材料を充填する場合は、Coイオン、Feイオン、Niイオン、錯化剤、ホウ素含有還元剤を含むめっき浴(pH2〜pH10)を温度40℃〜95℃に設定し、めっき浴中に図4(C)の構造体を浸漬し撹拌を行う。無電解めっき処理の時間は、めっき速度およびめっき膜の厚さにより適宜選択される。めっき膜の厚さ、すなわち形成された軟磁性部13aの厚さは、非磁性部13bよりも高くなる厚さに形成する。
無電解めっき法は、高飽和磁束密度、高透磁率の軟磁性材料が形成できる点で好ましい。例えば、軟磁性部を無電解めっき法により形成したCo1-x-y-zFexNiyz(x=15原子%〜23原子%、y=13原子%〜15原子%、z=0.5原子%〜5原子%)を用いることにより、飽和磁束密度Bs=1.7T〜1.9T、保磁力Hc=約200A/m、透磁率=約500の磁気特性が得られる。このような、Co65Fe19Ni151(各元素の数値は原子濃度を示す。)からなる軟磁性部13bを形成するためのめっき浴の一構成例としては、CoSO4・7H2O:0.07mol/L、FeSO4・7H2O:0.03mol/L、NiSO4・6H2O:0.004mol/L、硫酸アンモニウム:0.2mol/L、クエン酸ナトリウム:0.02mol/L、酒石酸ナトリウム:0.35mol/L、亞リン酸:0.06mol/L、ジメチルアミンボラン:0.1mol/L、pH:9、浴温:70℃が挙げられる。
また、無電解めっき法は、スパッタ法や真空蒸着法等の真空プロセスよりも製造コストおよび設備コストが低廉である点で好ましい。また、無電解めっき法を用いることにより、非磁性部13bが、熱可塑性樹脂やフォトレジスト材料からなる場合は、軟磁性裏打ち層表面12aとの触媒活性の相違により、非磁性部13bの表面にめっき膜が形成され難く、開口部13cにめっき膜を選択的に形成できる。その結果、次の工程の平坦化工程が容易となる。
なお、無電解めっき法の代わりに電気めっき法やスパッタ法を用いてもよい。電気めっき法を用いる場合は、軟磁性裏打ち層12をカソードとすることで、開口部13cに軟磁性材料を充填することができ、非磁性部13bの表面には軟磁性材料が堆積しないので、次の工程の平坦化工程が容易となる。
次いで、図5(A)の工程では、図4(D)の構造体の表面をCMP(化学的機械研磨)法やイオンミリング法などで平坦化する。平坦化後の磁束狭窄層の表面の平均粗さは、この上に形成される中間層14表面の平坦性の点で、Raが1nmよりも小さいことが好ましく、0.2nm〜0.4nmであることがさらに好ましい。CMP法は、ウエットプロセスであるので、簡便な洗浄処理あるいは洗浄処理を省略して、めっき法に引き続き行える点および処理能力が高い点で好ましい。
図5(A)の工程ではさらに、平坦化された磁束狭窄層13の上にスパッタ法や真空蒸着法等により、上述した材料からなる中間層14を形成する。中間層14が上述したシード層/下地層/非磁性金属中間層からなる場合も同様にして形成する。
次いで、図5(B)の工程では、中間層14上にスパッタ法や真空蒸着法により上述した材料からなる記録層15を形成し、さらに記録層15上にスパッタ法、CVD法、FCA法等により上述した材料からなる保護膜16を形成する。
図5(B)の工程ではさらに、保護膜16表面にスピンコート法、液面低下法、引き上げ法等により潤滑剤を塗布し潤滑層18を形成する。以上により、図5(B)に示す垂直磁気記録媒体が形成される。
本実施の形態に係る垂直磁気記録媒体10の製造方法では、磁束狭窄層13の非磁性部13bを先に形成し、軟磁性部13aを軟磁性裏打ち層12上に堆積するので、軟磁性材料からなる連続膜をエッチングして軟磁性部13aを形成する場合よりも、軟磁性材料に与えるダメージが少なく、その結果、低い保磁力で高透磁率、高飽和磁束密度の軟磁性部13aを形成できる。
次に第1の実施の形態の第1変形例に係る垂直磁気記録媒体を説明する。
図6は第1の実施の形態の第1変形例に係る垂直磁気記録媒体の断面図である。図6は図3と同様にトラック領域の幅方向の断面を示す。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図6を参照するに、第1変形例に係る垂直磁気記録媒体30は、基板11と、その基板11上に、軟磁性裏打ち層12、第1中間層31、磁束狭窄層13、第2中間層14、記録層15、保護膜16および潤滑層18が順次積層された構成となっており、磁束狭窄層13が軟磁性部13aと非磁性部13bから構成されている。垂直磁気記録媒体30は、第1中間層31が軟磁性裏打ち層12と磁束狭窄層13との間に設けられた以外は、第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体と同様に構成されている。なお、第2中間層14は図3に示す第1の実施の形態における中間層14と同様であり、同じ符号を付す。
第1中間層31は、厚さが、1.0nm〜10nmであり、SiO2、Al23、TiO2、TiC、C、水素化カーボンや、Ta、C、Mo、Ti、W、Re、Os、Hf、Mg、及びこれらの合金の非晶質材料から選択される非磁性材料から構成される。第1中間層は、軟磁性裏打ち層12と磁束狭窄層13の軟磁性部13aとの結晶配向や微結晶粒の大きさ等の関係を切って、軟磁性部を構成する軟磁性材料を自己形成的に形成でき、良好な磁気特性を有する軟磁性部13aを形成できる。さらに軟磁性裏打ち層と磁束狭窄層の軟磁性部との磁気的な相互作用を切ることができる。
また、第1中間層31を設けることにより、上述した図4(B)〜(C)の工程において開口部に残留した熱可塑性樹脂等の非磁性層13−1をエッチングする際に、軟磁性裏打ち層12にダメージを与えて欠陥の発生を回避し、欠陥に起因するスパイクノイズを防止できる。
本変形例によれば、第1の実施の形態の効果に加え、軟磁性裏打ち層12と磁束狭窄層13との間に第1中間層を設けることにより、良好な磁気特性を有する磁束狭窄層13の軟磁性部13aを形成できる。また、軟磁性裏打ち層12と磁束狭窄層13の軟磁性部13aとの磁気的な相互作用を切ることができ、軟磁性裏打ち層に起因するスパイクノイズを防止できる。
次に第1の実施の形態の第2変形例に係る垂直磁気記録媒体を説明する。
図7は、第1の実施の形態の第2変形例に係る垂直磁気記録媒体の断面図である。図7は、図3と同様にトラック領域の幅方向の断面を示す。図中、先に説明した部分に対応する部分には同一の参照符号を付し、説明を省略する。
図7を参照するに、第2変形例に係る垂直磁気記録媒体40は、基板11と、その基板11上に、軟磁性裏打ち層12、磁束狭窄層43、中間層14、記録層15、保護膜16および潤滑層18が順次積層された構成となっており、磁束狭窄層43が、トラック幅方向の断面形状が台形の形状をした軟磁性部43aと逆台形の形状をした非磁性部43bから構成されている。垂直磁気記録媒体30は、磁束狭窄層43が異なる以外は、第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体と同様に構成されている。
磁束狭窄層43は、図3に示す第1の実施の形態の磁束狭窄層13と同様の材料から構成され、軟磁性部13aのトラック幅方向の断面形状が、軟磁性裏打ち層12に接する底辺43a−2よりも中間層14に接する上辺43a−1が短く設定されている。すなわち、軟磁性部13aが底辺43a−2を含む底面よりも上辺43a−1を含む表面の面積が小さく設定されている。上辺43a−1を底辺43a−2よりも短く設定することで、記録ヘッドからの磁束を軟磁性部43aに一層狭く集中させて記録の際のサイドイレーズ等を回避できる。さらに、軟磁性裏打ち層に接する軟磁性部43aの底面が第1の実施の形態と比較して広く形成できるので、磁気飽和を一層防止できる。なお、軟磁性部43aには磁気飽和を回避できる点で高飽和磁束密度の材料を用いることが好ましく、例えばCoNiFeB、CoNiFeP、CoFeB、CoFeP、CoFe、FeCoC等を用いること好ましい。また、隣り合う軟磁性部43aの底辺43a−2は互いに接続されていてもよい。
図8(A)〜(D)は、第2変形例に係る垂直磁気記録媒体の製造工程を示す図である。
最初に、図8(A)の工程では、上述した図4(A)の工程と同様にして、基板11上に、軟磁性裏打ち層12、非磁性層43−1を形成する。非磁性層43−1は、例えば、スパッタ法やCVD法により形成し、SiO2、Al23、TiO2、TiC、C、水素化カーボン等から構成される。
図8(A)の工程ではさらに、非磁性層43−1上にシリコン窒化膜43−2(例えば厚さ50nm)を形成し、シリコン窒化膜43−2の上にフォトレジスト膜41(例えば厚さ200nm)を形成する。
次いで図8(B)の工程では、フォトレジスト膜41をフォトリソグラフィ法によりパターニングして、下流の工程で磁束狭窄層の軟磁性部が形成されるパターンのとなる開口部41aを形成し、次いでフォトレジスト膜41をマスクとして、シリコン窒化膜43−2をイオンミリング等のドライエッチング法によりパターニングして開口部43−2aを形成する。
次いで図8(C)の工程では、フォトレジスト膜41を除去し、シリコン窒化膜43−2に対して非磁性層をエッチングする選択性を有し、深さ方向の異方性エッチングよりも等方性エッチングが優勢なエッチングで、シリコン窒化膜43−2をマスクとして、非磁性層43−1に開口部43cを形成する。このようなエッチングとしては、図示を省略するが、RIE(反応性イオンエッチング)法において、基板11を電極から離隔して配置するフローティング法や、基板11をアノード側に配置するアノードカップリングが挙げられる。RIE法では、非磁性層43−1にSiO2を用いる場合は、例えばCF4ガスとH2ガスの混合ガスやC38を用いる。このようなエッチング方法を用いることで、非磁性層43−1がシリコン窒化膜43−2から離れる程(下方に行く程)、幅方向にエッチングされ、略台形形状の開口部43cが形成される。
次いで図8(D)の工程では、図8(C)の構造体の開口部43cに、上述した図4(D)の工程と同様の無電解めっき法により軟磁性材料を充填し、軟磁性部43aを形成する。軟磁性部43aは、シリコン窒化膜43−2の表面と同程度かそれよりも高くなるように形成する。
次いで、図示を省略するが、上述した図5(A)および(B)の工程と同様にして、平坦化処理および中間層14〜潤滑層18までの工程を行い、図7に示す第2変形例に係る垂直磁気記録媒体40が形成される。なお、平坦化処理の際は、軟磁性部43aおよびシリコン窒化膜43−2の表面をCMP法により、シリコン窒化膜43−2よりも軟磁性部43aの研磨速度が高い研磨液を用いて平坦化する。平坦化処理により軟磁性部は非磁性部とほぼ同一平面に形成される。なお、シリコン窒化膜43−2は平坦化処理により総て除去してもよく、一部残留してもよい。
本変形例の製造方法では、シリコン窒化膜43−2をマスクとして、等方性エッチングが優勢なエッチングにより非磁性層43−1をエッチングして略台形形状の開口部43cを形成し、その開口部43cに軟磁性部43aを形成することにより、略台形形状の軟磁性部43aを形成できる。
なお、上述したシリコン窒化膜43−2は特にその材料は限定されず、エッチングの際に非磁性層43−1を構成する材料とのエッチング選択性を有する非磁性材料であればよい。
また、本変形例の製造工程および非磁性層の材料を用いて、図3に示す第1の実施の形態の磁束狭窄層のほぼ矩形の軟磁性部13aを形成してもよい。具体的には、図8(C)の工程で、RIE法により異方性エッチングを用いる。
(第2の実施の形態)
本発明の実施の形態は、第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体を備えた磁気記憶装置に係るものである。
図9は、本発明の実施の第2の実施の形態に係る磁気記憶装置の要部を示す図である。図9を参照するに、磁気記憶装置60は大略ハウジング61からなる。ハウジング61内には、スピンドル(図示されず)により駆動されるハブ62、ハブ62に固定され回転される垂直磁気記録媒体63、アクチュエータユニット64、アクチュエータユニット64に取り付けられ垂直磁気記録媒体63の半径方向に移動されるアーム65及びサスペンション66、サスペンション66に支持された磁気ヘッド68が設けられている。
図10(A)は磁気ヘッドの概略断面図、(B)は主磁極の拡大図である。図10(A)を参照するに、磁気ヘッド68は、アルチックのスライダ70上にアルミナ絶縁層71を介して、単磁極型記録ヘッド72とGMR(Giant Magneto Resistive)素子73を用いた再生ヘッド74が形成された構成となっている。単磁極型記録ヘッド72は、垂直磁気記録媒体63に記録磁界を印加するための軟磁性体よりなる主磁極75と、主磁極75に磁気的に接続されたリターンヨーク76と、主磁極75とリターンヨーク76に記録磁界を誘導するための記録用コイル78などから構成されている。また、再生ヘッド74は、主磁極75を下部シールドとし、主磁極74上にアルミナ絶縁層71を介して形成されたGMR素子73と、さらにアルミナ絶縁層71を介して形成された上部シールド79より構成されている。単磁極型記録ヘッド72は、主磁極75から記録磁界を垂直磁気記録媒体63に対して垂直方向に印加して、垂直磁気記録媒体63に垂直方向の磁化を形成する。
主磁極75の先端部75−1は先端に向かう程先細り形状、すなわち断面積が次第に小さくなっている。記録磁界に係る磁束密度を高めて垂直保磁力の高い垂直磁気記録媒体63を磁化できる。主磁極75の先端部75−1の軟磁性材料は飽和磁束密度の高い、例えば50at%Ni−50at%Fe、FeCoNi合金、FeCoNIB、FeCoAlOなどよりなることが好ましい。磁気飽和を防止して高い磁束密度の磁束を集中して垂直磁気記録媒体63に印加できる。
また、再生ヘッド74は、垂直磁気記録媒体63の磁化が漏洩する磁界を感知して、その方向に対応するGMR素子73の抵抗値の変化により垂直磁気記録媒体63に記録された情報を得ることができる。なお、GMR素子73の替わりにTMR(Ferromagnetic Tunnel Junction Magneto Resistive)素子を用いることができる。
本実施の形態の磁気記憶装置60は、垂直磁気記録媒体63に特徴がある。垂直磁気記録媒体63は第1の実施の形態、その第1変形例および第2変形例の垂直磁気記録媒体である。
図11は本実施の形態に係る磁気記憶装置の記録再生過程を説明するための図である。図11は、垂直磁気記録媒体および磁気ヘッドのトラック領域の幅方向の断面図を示している。図中、垂直磁気記録媒体63を第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体を例として説明する。なお、以下の説明では磁束の方向を記録ヘッドから軟磁性裏打ち層に流れるとし、実際の記録過程では逆方向の流れも生ずるがその説明を省略する。
図11を参照するに、記録の際は記録ヘッドの主磁極の先端部75−1から記録磁界の磁束が記録層15を介して軟磁性部13aおよび軟磁性裏打ち層12に流出し、記録層15が磁化してトラック領域15aが形成される。記録の際に主磁極の先端部75−1が軟磁性部13aの位置から幅方向に少々ずれても、記録磁界の磁束は軟磁性部13aに吸い込まれるので、トラック領域15aは軟磁性部13aのほぼ上方に形成される。垂直磁気記録媒体63は、記録層15が一様に形成されているので、トラック領域15が仮にわずかにずれトラック間領域15bを磁化しても、再生の際に再生出力が変化せず、かつ媒体ノイズが増加することがないのでS/N比の低下を防止できる。
また、主磁極の先端部75−1の磁極幅Whdが製造上のばらつき等により所定の幅よりも大きくなっても、上記と同様の理由で媒体ノイズが増加することがない。したがって、記録ヘッドの磁極幅Whdの製造許容値を拡大することができるので、磁気記憶装置60の歩留まりを向上できる。
なお、本実施の形態に係る磁気記憶装置60の基本構成は、図9および図10に示すものに限定されるものではなく、磁気ヘッド68は上述した構成に限定されず、公知の磁気ヘッドを用いることができる。また、本発明で用いる垂直磁気記録媒体63は、磁気ディスクに限定されず磁気テープであってもよい。
本実施の形態によれば、磁気記憶装置60は、垂直磁気記録媒体63が、記録磁界の磁束を狭窄して、記録磁界を高める磁束狭窄層13を有し、磁束狭窄層13を覆う中間層14上に均一な記録層15が形成されているので、サイドイレーズやサイドライトを抑制すると共に、媒体ノイズを低減できる。その結果高密度記録が可能な磁気記憶装置を実現できる。
以上本発明の好ましい実施の形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
例えば、上記の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体として磁気ディスクを例に説明したが、磁気ディスクに限定されず、例えば、ポリイミドフィルムをテープ基板材料として磁気テープを形成してもよく、このような磁気テープでは上記実施の形態と同様の効果が得られる。
また、垂直磁気記録媒体は第1の実施の形態の第1の変形例と第2の変形例を組み合わせてもよい。
なお、以上の説明に関して更に以下の付記を開示する。
(付記1) 磁気ヘッドにより情報が記録されるトラック領域と、該トラック領域の幅方向に隣り合うトラック領域を離隔するトラック間領域が磁気的に形成される記録層を有する垂直磁気記録媒体であって、
基板と、
前記基板上に形成された軟磁性裏打ち層と、
前記軟磁性裏打ち層上に形成された磁束狭窄層と、
前記磁束狭窄層上に形成された中間層と、
前記中間層上に形成された垂直磁化膜からなる記録層とを備え、
前記磁束狭窄層は、
前記トラック領域に沿って形成された複数の軟磁性部と、隣接する軟磁性部との間に形成された非磁性部とからなり、
前記中間層は非磁性材料からなり、前記軟磁性部および非磁性部の表面を覆うように形成されてなることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
(付記2) 当該垂直磁気記録媒体は磁気ディスク媒体であり、
前記軟磁性部および非磁性部は、磁気ディスク媒体とほぼ中心が一致する円周状に形成され、半径方向に軟磁性部と非磁性部とが交互に配置されてなることを特徴とする付記1記載の垂直磁気記録媒体。
(付記3) 前記中間層は、SiO2、Al23、TiO2、TiC、C、および水素化カーボンからなる群のうちいずれか1種からなることを特徴とする付記1または2記載の垂直磁気記録媒体。
(付記4) 前記中間層は、
非晶質材料からなるシード層と、
軟磁性材料からなる下地層と、
Co、Cr、Ru、Re、Ri、Hf、及びこれらの合金からなる群のうちいずれか1種からなる非磁性金属中間層からなることを特徴とする付記1〜3のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体。
(付記5) 前記磁束狭窄層は、非磁性部が樹脂材料からなることを特徴とする付記1〜4のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体。
(付記6) 前記樹脂材料は、熱可塑性樹脂材料または感光性樹脂材料であることを特徴とする付記5記載の垂直磁気記録媒体。
(付記7) 前記磁束狭窄層は、軟磁性部が軟磁性裏打ち層よりも透磁率の高い軟磁性材料からなることを特徴とする付記1〜6のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体。
(付記8) 前記軟磁性部は、前記幅方向の長さが該軟磁性部の底面よりも表面の方が小さいことを特徴とする付記1〜7のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体。
(付記9) 軟磁性裏打ち層と磁束狭窄層との間に非磁性材料よりなる他の中間層をさらに備えることを特徴とする付記1〜8のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体。
(付記10) 垂直磁気ヘッドを備えた記録再生手段と、
付記1〜9のうちいずれか一項記載の垂直磁気記録媒体と、を備える磁気記憶装置。
(付記11) 磁気ヘッドにより情報が記録されるトラック領域と、該トラック領域の幅方向に隣り合うトラック領域を離隔するトラック間領域が磁気的に形成される記録層を有する垂直磁気記録媒体の製造方法であって、
基板上に軟磁性裏打ち層を形成する工程と、
前記軟磁性層上に磁束狭窄層を形成する工程と、
前記磁束狭窄層を覆うように中間層を形成する工程と、
前記中間層上に記録層を形成する工程とを備え、
前記磁束狭窄層を形成する工程は、
前記軟磁性裏打ち層を覆う非磁性層を形成する第1の処理と、
前記非磁性層に開口部を形成する第2の処理と、
前記開口部に軟磁性材料を充填し、軟磁性部を形成する第3の処理と、を含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
(付記12) 前記第2の処理は、
前記トラック間領域に対応する位置に凸部が形成された成型金型を、前記基板を加熱しながら、熱可塑性樹脂材料からなる非磁性層に押圧して開口部を形成することを特徴とする付記11記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
(付記13) 前記第2の処理は、
フォトレジスト材料からなる非磁性膜を用いて、紫外線、電子線、X線により前記トラック領域あるいはトラック間領域に対応する位置を露光し、現像して開口部を形成することを特徴とする付記11記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
(付記14) 前記第3の処理は、開口部にメッキ法により軟磁性材料を充填することを特徴とする付記11〜13のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
(付記15) 前記第3の処理の後に、非磁性層および軟磁性部の表面を平坦化する処理を行うこと特徴とする付記11〜14のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
従来の垂直磁気記録媒体の断面図である。 本発明の第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体の要部を示す図である。 第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体の断面図である。 (A)〜(D)は第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体の製造工程(その1)を示す図である。 (A)および(B)は第1の実施の形態に係る垂直磁気記録媒体の製造工程(その2)を示す図である。 第1の実施の形態の第1変形例に係る垂直磁気記録媒体の断面図である。 第1の実施の形態の第2変形例に係る垂直磁気記録媒体の断面図である。 (A)〜(D)は第2変形例に係る垂直磁気記録媒体の製造工程を示す図である。 本発明の第2の実施の形態に係る磁気記憶装置の要部を示す図である。 磁気ヘッドの概略断面図である。 記録過程を説明するための図である。
符号の説明
10,30,40、63 垂直磁気記録媒体
11 基板
12 軟磁性裏打ち層
13、43 磁束狭窄層
13a,43a 軟磁性部
13b,43b 非磁性部
14 中間層(第2中間層)
15 記録層
15a トラック領域
15b トラック間領域
16 保護膜
18 潤滑層
31 第1中間層
60 磁気記憶装置
68 磁気ヘッド
75 主磁極
75−1 主磁極の先端部

Claims (9)

  1. 磁気ヘッドにより情報が記録されるトラック領域と、該トラック領域の幅方向に隣り合うトラック領域を離隔するトラック間領域が磁気的に形成される記録層を有する垂直磁気記録媒体であって、
    基板と、
    前記基板上に形成された軟磁性裏打ち層と、
    前記軟磁性裏打ち層上に形成された磁束狭窄層と、
    前記磁束狭窄層上に形成された中間層と、
    前記中間層上に形成された垂直磁化膜からなる記録層とを備え、
    前記磁束狭窄層は、
    前記トラック領域に沿って形成され、前記軟磁性裏打ち層よりも透磁率の高い軟磁性材料からなる複数の軟磁性部と、隣接する軟磁性部との間に形成された非磁性部とからなり、
    前記中間層は非磁性材料からなり、前記軟磁性部および非磁性部の表面を覆うように形成されてなることを特徴とする垂直磁気記録媒体。
  2. 前記中間層は、
    非晶質材料からなるシード層と、
    軟磁性材料からなる下地層と、
    Co、Cr、Ru、Re、Ri、Hf、及びこれらの合金からなる群のうちいずれか1種からなる非磁性金属中間層からなることを特徴とする請求項1記載の垂直磁気記録媒体。
  3. 前記磁束狭窄層は、非磁性部が樹脂材料からなることを特徴とする請求項1または2記載の垂直磁気記録媒体。
  4. 前記軟磁性部は、前記幅方向の長さが該軟磁性部の底面よりも表面の方が小さいことを特徴とする請求項1〜3のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体。
  5. 磁気ヘッドを備えた記録再生手段と、
    請求項1〜4のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体と、を備える磁気記憶装置。
  6. 磁気ヘッドにより情報が記録されるトラック領域と、該トラック領域の幅方向に隣り合うトラック領域を離隔するトラック間領域が磁気的に形成される記録層を有する垂直磁気記録媒体の製造方法であって、
    基板上に軟磁性裏打ち層を形成する工程と、
    前記軟磁性裏打ち層上に磁束狭窄層を形成する工程と、
    前記磁束狭窄層を覆うように中間層を形成する工程と、
    前記中間層上に記録層を形成する工程とを備え、
    前記磁束狭窄層を形成する工程は、
    前記軟磁性裏打ち層を覆う非磁性層を形成する第1の処理と、
    前記トラック領域に沿って、前記非磁性層に開口部を形成する第2の処理と、
    前記開口部に前記軟磁性裏打ち層よりも透磁率の高い軟磁性材料を充填し、軟磁性部を形成する第3の処理と、を含むことを特徴とする垂直磁気記録媒体の製造方法。
  7. 前記第2の処理は、前記トラック領域に対応する位置に凸部が形成された成型金型を、前記基板を加熱しながら、熱可塑性樹脂材料からなる非磁性層に押圧して開口部を形成することを特徴とする請求項6記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
  8. 前記第3の処理は、開口部にメッキ法により軟磁性材料を充填することを特徴とする請求項6または7記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
  9. 前記第3の処理の後に、非磁性層および軟磁性部の表面を平坦化する処理を行うこと特徴とする請求項6〜8のうち、いずれか一項記載の垂直磁気記録媒体の製造方法。
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