JP4105596B2 - ディスプレイ装置用部材及びこれを用いたディスプレイ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ディスプレイ装置に用いられる部材、及びこの部材を用いてなるディスプレイ装置に関し、特にディスプレイ装置の背面板やスペーサとして用いる部材に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、プラズマディスプレイ(PDP)、プラズマアレイド液晶ディスプレイ(PALC)、フィールド・エミッション・ディスプレイ(FED)等のディスプレイ装置は、ガス中や真空中での蛍光体の電子や紫外線による刺激で発光して高精度な表示装置として用いられている。
【0003】
例えばフィールド・エミッション・ディスプレイ(以下FEDと称す)は、図1に示すように、電子源を備えた背面板1と、該背面板1とスペーサ3及び側壁4を介して対向配置された前面板2とからなり、上記背面板1に陰極1aとなる電子源を、前面板2に蛍光体2a等の陽極を備え、上記陰極より電子線を放出させるとともに上記蛍光体に衝突させ、この蛍光体が発光することによって画像が表示される仕組みである。
【0004】
上記FEDにおける背面板1やスペーサ3は、FEDと発光原理の類似するカソードレイチューブディスプレイ(以下CRTと称す)に用いられるガラス製真空管や液晶ディスプレイ(以下LCDと略記)の基板技術の応用によってガラスによって形成されている。
【0005】
この背面板1やスペーサ3を構成するものとして、特許文献1にはAl2O3を10〜50モル%、CaOを20〜70モル%、SiO2、MgO、SrO、BaO、ZnO、TiO2、Y2O3、La2O3を25モル%以下、ZrO2、Li2O、Na2O、K2Oを15モル%以下含有した基板用ガラスからなり、ヤング率83〜124GPa、比剛性33.4〜38.6×109 Pa・cm 3 /g及び50〜350℃における線膨張係数8.4〜9.7×10-6/℃が示されている。
【0006】
特許文献2には、より高い機械的強度を提供するものとして、主結晶相として二珪酸リチウム(Li2O・2SiO2)を含有し、且つLi2Oの含有量が酸化物質量換算で4〜8質量%であるガラスセラミックスからなり、ヤング率95〜120GPa、及び−50〜70℃における線膨張係数6.5〜13.0×10-6/℃が示されている。
【0007】
特許文献3には、ヤング率及び熱伝導率が高いものとして、SiO2を50〜62重量%、P2O5を5〜10重量%含有してなり、Al2O3を22〜26重量%、Li2O3〜5重量%、MgOを0.6〜2重量%、ZnOを0.5〜2重量%、CaOを0.3〜4重量%、BaOを0.5〜4重量%、TiO2を1〜4重量%、ZrO2を1〜4重量%、As2O3を0〜2重量%を含有してなり、結晶相としてβ―石英固溶体を含有するガラスセラミックス40〜95重量%と、炭化物を含有するフィラー5〜60重量%とを含有する複合組成からなり、ヤング率が122〜195GPa、50〜360℃における線膨張係数が0.3〜5.0×10-6/℃、熱伝導率が2.8〜11.6W/m・Kの複合ガラスセラミックスが示されている。
【0008】
【特許文献1】
特開2001−261365号公報
【特許文献2】
特開2001−184624号公報
【特許文献3】
特開2000−95559号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
近時、ディスプレイの薄型化や大型化の要求が高まりつつある。しかしながら、特許文献1に示されている部材ではヤング率はある程度高いものの、比剛性が33.4〜38.6×109 Pa・cm 3 /gと低く、また特許文献2に示されている部材ではヤング率95〜120GPaと低いことから、これらを背面板1やスペーサ3に使用した場合、どちらも自重や外力などにより撓みやすいという欠点がある。
【0010】
具体的には、背面板1、前面板2、スペーサ3及び側壁4を接合する際、ディスプレイ内部を最高で0.133×10-3Pa程度またはそれ以上の真空状態にする必要があるが、その際に圧力に耐えきれないという問題がある。
また、FEDでは1つの画素を発光させるために、1μmあるいはそれ以下の小さい電子源を複数個使用する。このため、装置全体の電子源がかなりの数にのぼり、CRT同様にフィラメントを暖めて電子を放出する熱電子放出を利用した場合、装置中の複数個の電子源すべてが熱源となり、装置全体の冷却の問題が厳しくなる。
【0011】
その対策として、熱電子放出以外に代えて電界放出を利用した電子源(冷陰極という)が使用されている。しかし、それでもガラスは熱伝導率が3W/m・K以下と極端に低いため、装置の場所によっては熱斑が生じ、画質の劣化が発生しやすいという問題があった。
さらに、FEDでは電子源となる陰極を実装する背面板1の面精度を高くする必要があるが、ヤング率の低い従来のガラスでは加工精度が上がらないという問題があった。
【0012】
また、特許文献3に示されているセラミックスは、ヤング率は高いが、線膨張係数が0.3〜5.0×10-6/℃低いため、他部材に接合する際に接合部でのクラックの発生による装置内部の真空リーク、歪による装置の精度劣化が生じやすく、画質の劣化につながるという問題があった。
【0013】
さらにまた、背面板1、スペーサ3の体積固有抵抗値は、高すぎるとスペーサ3自体に電荷が溜りFEDの機能が発揮されないことから、完全な絶縁体ではなく若干の導電性を持った材料も必要とされてきている。しかし、従来のガラスに導電性を持たせた材料については、添加する成分によりヤング率の低下や比剛性の低下、熱伝導率の低下または線膨張係数の変動などが起こりやすいという問題があった。
【0014】
従って、本発明の主たる目的は、装置の精度劣化を防ぐとともに、クラックの発生をも防止することができるディスプレイ装置用部材を提供することである。
本発明の他の目的は、高いヤング率および比剛性を保持し、かつ適切な線膨張係数を有しつつ、適正な導電性をも有するディスプレイ装置用部材を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、画質の劣化や欠陥を有効に防止することができるディスプレイ装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決するための本発明のディスプレイ装置用部材は、電子源を備えた背面板と、前面板とがスペーサを介して対向配置されてなるディスプレイ装置において、前記背面板および/またはスペーサに用いられるものであって、ヤング率(E)が120〜371GPa、比剛性(E/ρ)が40×109 〜94.9×10 9 Pa・cm 3 /g、常温から400℃までの線膨張係数が7.5×10-6〜10×10-6/℃であり、ボイド占有面積率が6%以下であるセラミックスからなることを特徴とする。
ここで、比剛性(E/ρ)とは、ヤング率を密度で割ったものであり、材料の変形(たわみやすさ)を制限する値をいう。
【0016】
(2)好ましくは、本発明のディスプレイ装置用部材は、上記(1)の各特性値に加えて、−40〜60℃の温度範囲内における体積固有抵抗値が1×105〜1×1012Ω・mであり、かつ体積固有抵抗の温度係数が−5〜5%/℃であるのがよい。
【0017】
より詳しくは、上記(1)、(2)に記載のディスプレイ装置用部材は、下記のいずれかから構成されるのが好ましい。
(3)アルミナを40〜90重量%、CaTiO 3 を10〜60重量%を含有したセラミックスからなるディスプレイ装置用部材。
(4)上記(3)において、アルミナと上記CaTiO 3 をあわせた総和100重量部に対し、30重量部以下の添加成分を含有したセラミックスからなり、該添加成分として二酸化マンガンを15〜90重量%、周期律表第5a族元素酸化物を3〜40重量%、及び鉄族金属の酸化物を5〜80重量%含有してなるディスプレイ装置用部材。
(5)ジルコニアを25〜55重量%、残部がアルミナと炭化チタンからなり、上記アルミナと炭化チタンの総和を100重量%としたとき、アルミナを72〜93重量%、炭化チタンを7〜28重量%含有したセラミックスからなるディスプレイ装置用部材。
【0018】
上記(3)、(4)に関し、CaTiO 3 がヤング率を高く保持でき、ボイド占有率が低いため好ましい。
【0019】
(6)本発明のディスプレイ装置は、上記(1)乃至(5)の何れかに記載のディスプレイ装置用部材を備えたことを特徴とする。これにより、電界放出による電子線を得、陰極と陽極にかかる電圧を逃がさない範囲の絶縁性を有し、画質の劣化や欠陥を有効に防止することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のディスプレイ装置用部材を、図1に示すような、FEDの背面板1及び/又はスペーサ3に適用した場合を例に挙げて詳細に説明する。
【0021】
本発明のディスプレイ装置用部材は、ヤング率(E)が120〜371GPa、比剛性(E/ρ)が40×109 〜94.9×10 9 Pa・cm 3 /gである。これによって、衝撃等によって発生する歪によって装置の精度が劣化するのを防ぐことができる。従って、背面板1に陰極1aを形成する際や、スペーサ3に高抵抗膜を形成する際の密着性を高いものとすることができる。
【0022】
また、本発明のディスプレイ装置用部材は、常温から400℃までの線膨張係数が7.5×10-6〜10×10-6/℃である。これによって、背面板1及びスペーサ3として用いた場合、前面板2との接合の際に用いられる接着用ガラスの線膨張係数と近い値となるため、接合部でのクラックの発生による装置内部の真空リークや、歪による装置の精度劣化を防ぐことができるとともに、画質の劣化や欠陥を有効に防止することができる。さらに、本発明では、ボイド占有面積率を6%以下、好ましくは2%以下とすることによって、部材の水分や有機付着物の除去を行う際に高温中にて熱処理を行うことができ、その際に発生するアウトガスの発生を抑制することができる。
【0023】
また、本発明のディスプレイ装置用部材は、−40〜60℃の温度範囲内における体積固有抵抗値が1×105〜1×1012Ω・m、より好ましくは1×108〜1×1010Ω・mであり、かつ体積固有抵抗の温度係数が−5〜5%/℃であるのが好ましく、これにより衝撃等によって発生する歪によって装置の精度劣化を防ぐことができるとともに、各部材の水分や有機付着物の除去を行う際に高温中にて熱処理を行うことができ、その際に発生するアウトガスの発生を抑制することができる。
【0024】
ここで、FED等のディスプレイ装置に用いられるディスプレイ用部材の体積固有抵抗値について言及すると、背面板1は電子源となる陰極1aが形成されているため、導通性を有する場合に電子が飛ばないため、絶縁体に近い方が好ましい。また、スペーサ3は、体積固有抵抗値が低すぎると、背面板1に備えられた陰極1aと前面板2に備えられた蛍光体2aの間に導通が生じ、電界放出による電子線が得られなくなるため、スペーサ3においては陰極1aと蛍光体2aにかかる電圧を逃がさない程度の絶縁性、つまり高い体積固有抵抗を有することが必要となる。一方、体積固有抵抗値が高すぎると、スペーサ3自体に電荷が溜りFEDの機能が発揮されないことから、完全な絶縁体ではなく若干の導電性を持った材料も必要とされてきている。そのため、背面板1及びスペーサ3は、FEDの構造や電子源の方式、陰極と陽極間にかかる電圧などにより条件は異なるものの、絶縁性乃至若干の導電性、即ち半導電性を有することが好ましい。
【0025】
このようなディスプレイ装置用部材の1つは、アルミナ、フォルステライトおよびステアタイトから選ばれる少なくとも1種を40〜90重量%、一般式ABO3(式中、Aで表される元素はMg、Ca、Sr、Baから選ばれる1種、Bで表される元素はTi、Si、Snから選ばれる1種を示す。)を10〜60重量%含有したセラミックスから形成することができる。
これにより、ディスプレイ装置用部材の体積固有抵抗を絶縁体と導電体の中間またはそれ以上にすることができる。また、セラミックスの温度によって体積固有抵抗が変動する幅が大幅に低減されるため、電子源より電子を放出して、電界放出による電子線を得、陰極と陽極にかかる電圧を逃がさない範囲の絶縁性を有し、部材の用いられるディスプレイ装置の電子源の方式、陰極と陽極間にかかる電圧の大きさ等により、半導電性を有する所望の体積固有抵抗値を有する部材を得ることができる。
【0026】
具体的には、上記背面板1及びスペーサ3の主成分をアルミナ、フォルステライト、ステアタイトのうち少なくとも1種の含有量を40〜90重量%とすることによって、線膨張係数を7.5×10-6〜10×10-6/℃に設定することができる。このため、背面板1及びスペーサ3として用いた場合、前面板2との接合の際に用いられる接着用ガラスの線膨張係数と近い値となるため、接合部でのクラックの発生による装置内部の真空リークや、歪による装置の精度劣化を防ぐことができるとともに、画質の劣化や欠陥を有効に防止することができる。線膨張係数を低く設定したい場合には、アルミナ、フォルステライト、ステアタイトのうち、アルミナ単体のみもしくはアルミナの含有量を多くすればよく、逆に、線膨張係数を高く設定したい場合にはフォルステライト単体のみ、ステアタイト単体のみ、もしくはフォルステライト、ステアタイトの含有量を多くすればよい。これらの比率は、本発明の特性を満たす範囲で適宜設定される。
【0027】
アルミナ、フォルステライトおよびステアタイトのうちでは、アルミナが好ましい。特にアルミナ40〜90重量%、上記一般式中、Aで表される元素がCa、Bで表される元素がTiであるCaTiO310〜60重量%からなるセラミックスである場合には、より高強度で、且つ半導電性を有する所望の体積固有抵抗値を有する部材を得ることができる。すなわち、得られるディスプレイ装置用部材は、ヤング率(E)を200GPa以上、比剛性(E/ρ)を60×109 Pa・cm 3 /g以上、表面におけるボイド占有面積率を2%以下にすることができる。さらに、上記セラミックスは、絶縁体と導電体の中間またはそれ以上の体積固有抵抗を有するとともに、温度によって体積固有抵抗が変動する幅が大幅に低減されるため、電子源より電子を放出して電界放出による電子線を得、かつ陰極と陽極にかかる電圧を逃がさない範囲の絶縁性を有し、部材の用いられるディスプレイ装置の電子源の方式、陰極と陽極間にかかる電圧の大きさ等により、半導電性を有する所望の体積固有抵抗値を有する部材を得ることができる。
ステアタイト、フォルステライトを用いた場合には、それ自体のヤング率が低いため、上記同様CaTiO 3 がヤング率を高く保持できるため好ましい。
また、上記一般式ABO3に代えて、下記一般式MO2或いはXOを用いる場合にも、同様の効果が得られる。
すなわち、本発明のディスプレイ装置用部材は、アルミナ、フォルステライトおよびステアタイトから選ばれる少なくとも1種を40〜90重量%、一般式MO 2 (式中、Mで表される元素はTi、Si、Sn、Pbから選ばれる1種を示す。)で表される成分を10〜60重量%含有したセラミックスから形成することができる。
また、本発明のディスプレイ装置用部材は、アルミナ、フォルステライトおよびステアタイトから選ばれる少なくとも1種を40〜90重量%、一般式XO(式中、Xで表される元素はMg、Ca、Sr、Baから選ばれる1種を示す。)で表される成分を10〜60重量%含有したセラミックスから形成することができる。一般式MO 2 、XOは特性がほとんど同じである。
【0028】
上記アルミナ、フォルステライトおよびステアタイトから選ばれる少なくとも1種の含有量が40重量%よりも少ない場合(上記一般式ABO3またはMO2或いはXOの含有量が60重量%よりも多い場合)には、線膨張係数が10×10-6/℃以上となり、またボイド占有面積率が6%以上と大きくなり、体積固有抵抗の温度係数が5%/℃以上と大きくなる。一方、アルミナ、フォルステライトおよびステアタイトから選ばれる少なくとも1種の含有量が90重量%よりも多い場合(上記一般式ABO3またはMO2或いはXOの含有量が10重量%よりも少ない場合)には、線膨張係数が7.5×10-6/℃以下となるため、背面板1及びスペーサ3と、前面板2を接合する接着用ガラスとの線膨張係数とが大きく異なってしまい、接合部にクラックが発生しやすい。
【0029】
また、上記一般式ABO3で表される成分を含有すると、その含有量の増加にともない、線膨張係数を前面板2に用いる青板ガラスや接着用ガラスと同程度に高くすることができる。また、後述する添加成分を添加する場合、上記一般式ABO3で表される成分を添加しない場合に比し、ボイド占有率をより低くすることができる。
【0030】
本発明では、上記アルミナ、フォルステライトおよびステアタイトから選ばれる少なくとも1種40〜90重量%と、上記一般式ABO3、MO2或いはXOで表される成分10〜60重量%とを主成分とし、この主成分の総和100重量部に対し、添加成分を30重量部以下含有し、この添加成分がニ酸化マンガン15〜90重量%、少なくとも1種の周期律表第5a族元素酸化物3〜40重量%、及び少なくとも1種の鉄族金属の酸化物5〜80重量%からなるセラミックスをディスプレイ装置用部材として用いるのが好ましい。
【0031】
上記添加成分は導電性付与材として作用し、ヤング率、比剛性及び熱伝導率を高い値に保持し衝撃等によるクラックの発生を防止し、−40〜60℃における体積固有抵抗値を1×105〜1×1010Ω・mとより低い値にすることができ、この温度範囲内における体積固有抵抗の温度係数を−5〜5%/℃として半導通性を有することができる。
【0032】
また、添加成分の含有量は30重量部以下であることから、ヤング率が120〜371GPa、比剛性が40×109 〜94.9×10 9 Pa・cm 3 /g、かつ熱伝導率が3W/m・K以上の高い値を保持したまま、−40〜60℃における体積固有抵抗値を1×105〜1×1010Ω・m、該温度範囲内における体積固有抵抗の温度係数を5%/℃以下として半導通性を有する。
【0033】
上記添加成分の含有量が上記主成分の総和100重量部に対し5重量部よりも少ないと、体積固有抵抗が1×1010Ω・mよりも大きくなり絶縁体に近づく。しかし、絶縁体として用いられる場合には添加成分の含有量が5重量%未満でも構わない。すなわち、FED用の背面板1及びスペーサ3として使用される場合には、絶縁体または若干の導電性を持たせた材料が好まれるためである。
【0034】
すなわち、背面板1は電子源となる陰極1aが形成されているため、導通性を有すると電子を放出することができないため、絶縁体に近い方が好ましい。スペーサ3は、体積固有抵抗値が低すぎると、背面板1に備えられた陰極1aと前面板2に備えられた蛍光体2aの間に導通が生じ、電界放出による電子線が得られなくなるため、スペーサ3においては陰極1aと蛍光体2aにかかる電圧を逃がさない程度の絶縁性、つまり高い体積固有抵抗を有することが必要となる。一方、体積固有抵抗値が高すぎると、スペーサ3自体に電荷が溜りFEDの機能が発揮されないことから、完全な絶縁体ではなく若干の導電性を持った材料も必要とされている。そのため、背面板1として上記添加成分の含有量を5重量部以下とし体積固有抵抗値を高いものとし、スペーサ3として添加成分を5〜30重量部含有し、背面板1の体積固有抵抗値に対して小さくすることによって、若干の導電性を有するものでもよい。
【0035】
上記添加成分のうち、二酸化マンガンを15〜90重量%含有させたのは、焼結性が向上して比較的低温で焼成できるとともに、所望の体積固有抵抗を得やすいからである。二酸化マンガンの含有量が90重量%よりも多いと体積固有抵抗が1×105Ω・mよりも小さくなり導電体に近づき、一方、15重量%よりも少ないと焼結性が悪化するためである。二酸化マンガンは1×105〜1×1011Ω・mの体積固有抵抗を有するという点からは15〜90重量%含有させることが好ましく、焼結性という点からは30〜90重量%含有させることが望ましい。
【0036】
また、少なくとも1種の周期律表第5a族元素酸化物を3〜40重量%含有させたのは、3重量%よりも少ない場合には体積固有抵抗の温度係数が5%/℃以上となり、温度に対する体積固有抵抗が大きくなり、一方、40重量%よりも多い場合には体積固有抵抗が1×105Ω・mよりも小さくなり導電体に近づくからである。周期律表第5a族元素としては、バナジウム、ニオブ、タンタルがあり、ニオブがより好ましい。
【0037】
さらに、少なくとも1種の鉄族金属の酸化物を5〜80重量%含有させたのは、5重量%より少ないと、体積固有抵抗の温度係数が−5〜5%/℃の範囲を外れ、一方、80重量%よりも多い場合には体積固有抵抗が1×105Ω・mよりも小さくなり導電体に近づくからである。鉄族としては、鉄、コバルト、ニッケルがあり、鉄がより好ましい。
【0038】
特に、半導電性のセラミックスを得る場合には、添加成分が上記主成分の総和100重量部に対し15〜20重量部であるとともに、添加物成分中の二酸化マンガンが26〜75重量%、酸化鉄が27〜80重量%、酸化ニオブが4〜15重量%であることが最適である。
【0039】
本発明において、上記背面板1及びスペーサ3を形成するための他のディスプレイ装置用部材は、ジルコニアを25〜55重量%、残部がアルミナと炭化チタンから成り、上記アルミナと炭化チタンの総和を100重量%としたとき、アルミナが72〜93重量%、炭化チタンが7〜28重量%含有したセラミックスからなる。これにより、ヤング率、比剛性及び熱伝導率を高い値に保持し衝撃等によるクラックの発生を防止し、−40〜60℃における体積固有抵抗値を1×105〜1×1012Ω・m、この温度範囲内における体積固有抵抗の温度係数を−5〜5%/℃として半導通性を有することができる。
【0040】
具体的には、ジルコニア、アルミナおよび炭化チタンを用いると、線膨張係数が8×10-6〜9×10-6/℃になるので、背面板1およびスペーサ3として用いた場合、前面板2との接合の際に用いられる接着用ガラスの線膨張係数とさらに近い値となるため、接合部でのクラックの発生による装置内部の真空リークや、歪による装置の精度劣化を防ぐことができるとともに、画質の劣化や欠陥を有効に防止することができる。
【0041】
また、ヤング率(E)が300GPa以上、抗折強度が500MPa以上、比剛性(E/ρ)が60×109 Pa・cm 3 /g以上になるので、衝撃等によって発生する歪によって装置の精度劣化およびハンドリング時の折損を防ぐことができ、製品の大型化、薄肉化になるに従って、製造歩留を大幅に向上することができる。また、部材の表面におけるボイド占有面積率を2%以下として、各部材の水分や有機付着物の除去を行う際に高温中にて熱処理を行うことができ、アウトガスの発生を抑制することができるとともに、背面板1に陰極1aを形成する際や、スペーサ3に高抵抗膜を形成する際に上記ボイドが起因する欠陥を減らすことができる。
【0042】
さらに、−40〜60℃における体積固有抵抗値を1×105〜1×1012Ω・mとして半導通性とすることができ、体積固有抵抗値の温度変化についても、−5〜5%/℃と小さくできる。
【0043】
さらに、熱伝導率を3W/m・K以上、特に5W/m・K以上にできるため、画像表示の際に上記陰極1aより電子線を放出させて蛍光体2aに衝突させて温度上昇が生じる際の過度の上昇を抑制でき、画質の劣化や欠陥を有効に防止することができる。
【0044】
ここで、アルミナの含有量が72重量%よりも少ない(炭化チタンの含有量が28重量%よりも多い)と、体積固有抵抗が1×105Ω・mよりも小さくなり導電体に近づく。一方、アルミナの含有量が93重量%よりも多い(炭化チタンの含有量が7重量%よりも少ない)と、1×1012Ω・mよりも大きくなる。よって本発明では、1×105〜1×1012Ω・mの半導通の抵抗を有するものとして、アルミナの含有量を72〜93重量%、炭化チタンの含有量を7〜28重量%の範囲とした。
【0045】
ジルコニア、アルミナおよび炭化チタンの総和100重量%に対してジルコニアの含有量が25重量%より少ないと、線膨張係数が8×10-6/℃以下となり、逆に、ジルコニア、アルミナおよび炭化チタンの総和100重量%に対してジルコニアの含有量が55重量%より多いと、線膨張係数が9×10-6/℃以上となる。よって、8×10-6〜9×10-6/℃の線膨張係数を得るためには、ジルコニアの含有量をジルコニア、アルミナおよび炭化チタンの総和100重量%に対して25〜55重量%の範囲とするのが好ましい。
【0046】
また、アルミナ−炭化チタンの2成分系では体積固有抵抗の温度係数が大きくなる傾向にあるが、ジルコニアを添加することによってこれが温度係数を小さく安定させる作用をし、スペーサ3の−40〜60℃における体積固有抵抗の温度係数を−5〜5%/℃とすることができる。
【0047】
算術平均粗さ(Ra)0.1μmに研磨して試料を作成し、見掛密度をアルキメデス法で測定し、ヤング率は超音波パルス法(JIS R1602準拠)で測定し、次にヤング率を上記見掛密度で除して比剛性(E/ρ)を求めた。上記線膨張係数は、セラミックスの熱機械分析による熱膨張の測定方法(JIS R1618)によって測定される。ボイド占有面積率は電子顕微鏡にて倍率を100倍として演算処理して求められる。熱伝導率はレーザーフラッシュ法(JIS R1611準拠)にて測定される。体積固有抵抗値はJIS C 2141に定められた絶縁抵抗の測定方法に基づき、−40〜60℃の温度範囲にて測定するとともに、体積固有抵抗の温度係数が算出される。
【0048】
このようなセラミックスを用いて背面板1及びスペーサ3を形成する場合には、例えば、アルミナ粉末、フォルステライト粉末、ステアタイト粉末、チタン酸マグネシウム粉末、チタン酸カルシウム粉末、チタン酸バリウム粉末、チタン酸ストロンチウム粉末、スズ酸マグネシウム粉末、スズ酸カルシウム粉末、スズ酸バリウム粉末、スズ酸ストロンチウム粉末、ワラストナイト粉末、エンスタタイト粉末、酸化チタン粉末、酸化珪素粉末、酸化スズ粉末、酸化鉛粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化ストロンチウム粉末、酸化バリウム粉末等と、二酸化マンガン粉末、周期律表第5a族元素酸化物粉末、鉄族金属の酸化物粉末、或いは、焼成中にこれらの材料に変化しうる、前記材料の水酸化物粉末、炭酸化物などを用い、混合した後、所望の成形手段により所定形状に成形し、しかる後、酸化性雰囲気において1250〜1450℃で1〜3時間焼成することによって得られる。
【0049】
または、出発原料としてアルミナAl2O3(純度99.9%、平均粒子径0.4μm)と炭化チタンTiC(純度98.5%、平均粒子径0.7μm)を使用し、アルミナが72〜93重量%、炭化チタンが7〜28重量%の比率となるように秤量し、その総和100重量%に対して33〜122重量%のジルコニア(従って、ジルコニア、アルミナおよび炭化チタンの総和100重量%に対して25〜55重量%のジルコニア)、さらにアルミナ、炭化チタン、ジルコニアの総和100重量%に対して6重量%の焼結助剤を添加後、アルミナボールなどで混合し、その後所望の成形手段で所定形状に成形し、さらに非酸化性雰囲気において1600〜1800℃で1〜3時間焼成することによって得られる。
【0050】
焼結助剤としては、一般的に酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、シリカ、酸化イットリウム、酸化イッテリビウム等があるが、これら焼結助剤の添加量は、アルミナ、炭化チタン、ジルコニアの総和100重量%に対して10重量%以下の範囲内であれば何ら問題はない。焼結助剤の量は、焼結性からは6〜10重量%が好ましく、焼結体の緻密度の観点からは4〜6重量%が好ましい。
【0051】
なお、原料粉末の混合は乾式で行って良いが、湿式で混合した場合にはスプレードライ等で造粒して成形する。また、ボールミル等で粉砕混合する場合には、ボールより酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化コバルト、酸化マグネシウム、シリカ、酸化マンガン、酸化鉄、酸化イットリウム、酸化イッテリビウム等が混入する場合があるが、上述の組成を満足する範囲内であれば何ら問題はない。
【0052】
ここで、上記アルミナと炭化チタンの原料には、一次原料の粒径がアルミナ0.2〜0.5μm、炭化チタン0.3〜1.0μmのものを使用し、これを粉砕して0.4〜0.6μmにしたものを用いるのが好ましい。従来は、一次原料の粒径がアルミナ0.3〜1.0μm、炭化チタン1.0〜3.0μmのものを使用し、これを粉砕して0.4〜0.6μmにしていたが、一次原料の粒径が比較的大きいため、長時間にわたって機械的粉砕を行う必要がある。そのため、角張った粒子形状のものが増えてしまい、粒度分布のばらつきが大きく、焼結体が変形しやすい。これは、粒形状が不均一で大きさも揃っていない材料を用いた場合、各粒子の持つ表面エネルギーが不均一で、焼結反応も一様に起こらないと考えられる。従って、局部的に焼結のスピードが異なり、その結果焼結体の変形が大きくなってしまう。
【0053】
これに対し、一次原料の粒径をアルミナ0.2〜0.5μm、炭化チタン0.3〜1.0μmとすることによって、スペーサ3等の各部材は、粒度分布にばらつきがなく、焼結前の粒子形状が球形に保たれているため、焼結体の変形が抑制される。
【0054】
図1は、本発明のディスプレイ装置用部材を用いて形成された背面板1とスペーサ3とを含むFEDを示す断面図である。図1に示すように、FEDは,電子源となる陰極1aを備えた背面板1と、該背面板1とスペーサ3及び側壁4を介して対向配置され、蛍光体2a等の陽極を備えた前面板2とからなり、上記陰極1aより電子線を放出して上記蛍光体2aに衝突させ、この蛍光体2aが発光させることによって画像が表示される。
【0055】
上記FEDは、背面板1と側壁4及び前面板2により、ディスプレイ装置内部を真空に維持するための気密容器を形成し、該気密容器の内部を最終的には0.133×10-3Pa程度またはそれ以上の真空状態に保持する。従ってFEDの表示面積が大きくなるに従い、気密容器内部と外部の気圧差による背面板1及び前面板2の変形あるいは破壊を防止するため、背面板1及び前面板2の間にスペーサ3をガラス接着剤にて400〜500℃程度の高温雰囲気にて接合し、大気圧や不意の衝撃等による気密容器の破壊を防止する。
【0056】
上記背面板1は、その表面に複数個の電子源となる陰極1aを形成するとともに、前面板2、スペーサ3及び側壁4を支持する基材として作用するため、高い剛性が必要となる。また、上記背面板1の大きさや厚みは、その表面に形成される電子源の数及びディスプレイのサイズ、また強度と後述するスペーサ3の配置と数量、及びディスプレイ装置の重量、安全係数等を加味して適宜設定される。
また、上記背面板1上には、背面板1と対向配置される前面板2との間隔を所定距離に保持するためのスペーサ3が配置され、背面板1上に数十mm〜数百mm程度の間隔で形成される。
【0057】
上記背面板1上にスペーサ3及び側壁4を介して対向配置された前面板2の下面、即ち背面板1と対向する面には、陽極となる蛍光体2aが形成されており、線膨張係数が8×10-6/℃〜9×10-6/℃程度のガラス等によって形成されている。
【0058】
また、上記前面板2に形成された蛍光体2aは、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色が塗り分けられており、上記各色蛍光体2aの間には黒色体(不図示)が設けてあるが、スペーサ3は、この黒色体の部分にディスプレイ外部から見えないように配置される。そのため、幅方向の寸法は出来るだけ薄いことが望ましい。上記スペーサ3の幅方向の大きさは、上記黒色体の線幅以下の寸法を有していることが重要となる。その幅寸法はμmオーダーとなるので、スペーサ3においてもまた精度、剛性が必要となる。スペーサ3の長手方向の大きさや厚み、配置する数に関しては、黒色体及びディスプレイの方式やサイズ、また、強度と前述した背面板1及び前面板2の強度を含め、ディスプレイ装置の重量、安全係数等を加味して適宜設定される。
【0059】
上記背面板1及びスペーサ3は、前記した本発明のディスプレイ装置用部材、即ちヤング率(E)が120〜371GPa、比剛性(E/ρ)が40×109 〜94.9×10 9 Pa・cm 3 /gおよび常温から400℃までの線膨張係数が7.5×10-6〜10×10-6/℃であり、ボイド占有面積率が6%以下であるセラミックスからなることが重要である。
【0060】
なお、上述の実施形態では背面板1及びスペーサ3を本発明のディスプレイ装置用部材によって形成したが、本発明のディスプレイ装置用部材はどちらか一方の部材のみに適用してもよい。
【0061】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。
【0062】
(実施例I)
先ず、アルミナ粉末、フォルステライト粉末、ステアタイト粉末、チタン酸マグネシウム粉末、チタン酸カルシウム粉末、チタン酸バリウム粉末、チタン酸ストロンチウム粉末、スズ酸マグネシウム粉末、スズ酸カルシウム粉末、スズ酸バリウム粉末、スズ酸ストロンチウム粉末、ワラストナイト粉末、エンスタタイト粉末、酸化チタン粉末、酸化珪素粉末、酸化スズ粉末、酸化鉛粉末、酸化マグネシウム粉末、酸化カルシウム粉末、酸化ストロンチウム粉末、酸化バリウム粉末、および添加成分として二酸化マンガン粉末、周期律表第5a族元素酸化物粉末、鉄族金属の酸化物粉末を用意した。これらの原料粉末をセラミックスの組成が表1、表2に示すような割合となるように秤量後、回転ミルにて湿式混合した。混合後のスラリーをスプレードライにて乾燥して焼結用原料とした。
得られた焼結用原料をプレス成形し、大気中において表1、表2に示す温度で2時間焼成することによってスペーサ試料を作製した。
【表1】
【表2】
【0063】
次いで、得られた各スペーサ試料を3mm×4mm×50mmの角柱状に切削した後、表面を算術平均粗さ(Ra)0.1μmに研磨して試料を作製し、見掛密度をアルキメデス法で測定し、ヤング率を超音波パルス法(JIS R1602準拠)で測定し、その後比剛性(E/ρ)を求めた。試料表面のボイド占有面積率はニレコ製LIZEX−FSにて倍率を100倍として演算処理して求めた。
また、常温から400℃までの線膨張係数をセラミックスの熱機械分析による熱膨張の測定方法(JIS R1618)によって真空理工製のDL−1500−Yで測定した。
さらに、別の試料を直径10mm、厚み2mmの円板状に切削し熱伝導率をレーザーフラッシュ法(JIS R1611準拠)で測定した。
また、別の試料を直径60mm、厚み2mmの円盤状に切削し、そしてこの試料を用いて、JIS C 2141に定められた絶縁抵抗の測定方法に基づき抵抗値を測定した。すなわち、試料を約0.133×10-3Paの真空中に収容し、試料の両端の電極に超絶縁抵抗計の端子を接続し、真空装置内が−40℃、25℃、60℃のうち所望の温度に到達後10分間放置した後、試料に1000Vを5分間印加した時の抵抗値を読み取った。この抵抗値から体積固有抵抗を算出し、体積固有抵抗の温度係数を求めた。体積固有抵抗は、JIS C 2141に定められるように、R=r×S/t(R:体積固有抵抗、r:抵抗値、S:電極面積、t:試料厚み)により求めた。
また、体積固有抵抗の温度係数TCR(%/℃)は、TCR(%/℃)=〔(R-40−R60)/R25/−100〕〕×100で求めた。ここで、R-40は−40℃における体積固有抵抗であり、R25は25℃における体積固有抵抗であり、R60は60℃における体積固有抵抗である。
そして、各試料の評価として上記測定結果より、ヤング率が120〜371GPa、比剛性が40×109〜94.9×109Pa・cm3/g、線膨張係数が7.5×10-6〜10×10-6/℃、ボイド占有率が6%以下の試料を○として評価した。結果を表3、表4に示す。
【表3】
【表4】
【0064】
表1〜表4より明らかなように、アルミナ、フォルステライトおよびステアタイトから選ばれる少なくとも1種40〜90重量%と、一般式ABO3、MO2またはXOで表される成分10〜60重量%と含有してなる試料、及び添加成分として二酸化マンガンを15〜90重量%、周期律表第5a族元素酸化物を3〜40重量%、及び鉄族金属の酸化物を5〜80重量%含有してなる試料(No.I―1〜8、10、11、13〜17、19、20、22〜26、28、29、31、32、34、35、37、38、40、41、43、44、46、47、49、50、52、53、55〜64)は、FED用のスペーサ及び背面板として○の評価を有しており好適に使用することが可能となる。
これに対し、試料(No.I―39、42、45)は、ヤング率が120GPa未満であり、試料(No.I―27、39、42、45)は、比剛性(E/ρ)が40×109Pa・cm3/g未満であり、試料(No.I―9、12、18、21、33、36、51、54)は常温から400℃の範囲内で7.5〜10×10-6/℃の線膨張係数を有しておらず、所望の特性を得ることができなかった。
また、従来のアルミナ粉末を主体とした材料では、所望の抵抗値を得るために、還元雰囲気下で焼成していたためコスト高になっていたが、本発明のセラミックスによれば、大気中で焼成するため、所望の抵抗値を有するセラミックスを安価に得ることができる。
【0065】
(実施例II)
先ず、アルミナ粉末、チタン酸カルシウム粉末、二酸化マンガン粉末、周期律表第5a族元素酸化物粉末、鉄族金属の酸化物粉末を用意した。次にセラミックスの組成が表5,表6に示すような割合となるように秤量後、回転ミルにて湿式混合した。混合後のスラリーをスプレードライにて乾燥して焼結用原料とした。
得られた焼結用原料をプレス成形し、大気中において表5,表6に示す如く温度で2時間焼成することによって図1に示すようなスペーサ試料を作製した。
さらに、比較例としてガラス4種類各特性を試料No.II−69から72に示す。ここで試料No.II−69はSiO2純度78%のガラス、試料No.II−70はSiO2純度71%のガラス、試料No.II−71はSiO2純度60%のガラス、試料No.II−72はSiO2純度71%で導電性を有しかつ高ヤング率のガラスである。各試料の組成を表6に示す。
【表5】
【表6】
【0066】
次いで、得られた各スペーサ試料を用いて、実施例Iと同様にして各特性値を調べた。
そして、各試料の評価として上記測定結果より、ヤング率が250GPa以上、線膨張係数が7.5×10-6〜8.6×10-6/℃、熱伝導率が3W/m・K以上、体積固有抵抗値の温度係数が−3.5〜3.5%/℃の試料を◎、ヤング率が200GPa以上、線膨張係数が7.5×10-6〜10×10-6/℃、熱伝導率が3W/m・K以上、体積固有抵抗値の温度係数が−5〜5%/℃の試料を○として評価した。これらの結果を表7,表8に示す。
【表7】
【表8】
【0067】
表7、表8より明らかなように、アルミナを40〜90重量%、チタン酸カルシウムを10〜60重量%からなる試料(No.II―2〜6)は、300GPa以上の高いヤング率、80×109Pa・cm3/g以上の高い比剛性(E/ρ)値、ボイド占有面積率2%以下、3W/m・K以上の熱伝導率、常温から400℃の範囲内で7.5〜10×10-6/℃の線膨張係数を有するとともに、−40〜60℃の温度範囲内での体積固有抵抗の温度係数を−5〜5%/℃の範囲とし、FED用のスペーサ及び背面板として◎、○の評価を有しており好適に使用することが可能となる。
主成分としてアルミナを40〜90重量%、チタン酸カルシウムを10〜60重量%含有し、上記アルミナとチタン酸カルシウムの総和100重量%に対し、30重量%以下の添加成分を含有してなり、添加成分として二酸化マンガンを15〜90重量%、周期律表第5a族元素酸化物を3〜40重量%、及び鉄族金属の酸化物を5〜80重量%含有してなる試料(No.II―14〜17、19、20、24、30、34、46、49、52、58、61、64、67)は、200GPa以上の高いヤング率、60×109Pa・cm3/g以上の高い比剛性(E/ρ)値、ボイド占有面積率6%以下、3W/m・K以上の熱伝導率、常温から400℃の範囲内で7.5〜10×10-6/℃の線膨張係数、−40〜60℃の温度範囲内で1×105〜1×1012Ω・mの体積固有抵抗を有するとともに、−40〜60℃の温度範囲内での体積固有抵抗の温度係数を−5〜5%/℃の範囲内とし、FED用のスペーサ及び背面板として◎、○の評価を有しており好適に使用することが可能となる。
これに対し、試料(No.II―13、21、22、25、26、27、28、36、37、50、54、55)は、−40〜60℃の温度範囲内で1×105Ω・m以下の体積固有抵抗となっており、また、試料(No.II―7、18、22、25、28、31、32、35、41、44、47,50、53、56、59、62、65,68)は、−40〜60℃の温度範囲内で体積固有抵抗の温度係数が−5〜5%/℃の範囲外になっており、試料(No.II―10)は、焼結時に緻密化しなかったため所望の特性を得ることができなかった。
さらに、試料(No.II―1、7、8、9、11、12、13、23、26、29、32、33、36、39、42、45、48、51、54、57、60、63、66)は、常温から400℃の線膨張係数が7.5〜10×10-6/℃の範囲内に無いことが判る。
また、比較例であるガラスは、試料(No.II―69〜72)では明らかな通り、熱伝導率がすべて3W/m・K以下であり、試料(No.II―69、70、71)は比剛性が30×109Pa・cm3/g以下と低く、さらに試料(No.IIー69、72)については線膨張係数がそれぞれ6.0×10-6/℃、3.3×10-6/℃と低いことが判明した。
【0068】
(実施例III)
アルミナ粉末、炭化チタン粉末、ジルコニア粉末を用意し、セラミックスの組成が表9に示すような割合となるように秤量後、回転ミルにて湿式混合した。混合後のスラリーをスプレードライにて乾燥して焼結用原料とした。
得られた焼結用原料をプレス成形し、非酸化雰囲気中において表9に示す温度で2時間焼成することによって、図1に示すようなスペーサ試料を作製した。各試料の組成を表9に示す。
【表9】
【0069】
次いで、得られた各試料について実施例Iと同様にして各特性値を調べた。 そして、各試料の評価として上記測定結果より、線膨張係数が8×10-6〜9×10-6/℃、ヤング率が300GPa以上、熱伝導率が5W/m・K以上、体積固有抵抗値の温度係数が−1〜1%/℃の試料を◎、線膨張係数が8×10-6〜9×10-6/℃、ヤング率が300GPa以上、熱伝導率が5W/m・K以上、体積固有抵抗値の温度係数が−5〜5%の試料を○として評価した。これらの結果を表10に示す。
【表10】
【0070】
表10より明らかなように、ジルコニアを25〜55重量%、残部がアルミナと炭化チタンから成り、上記アルミナと炭化チタンの総和を100重量%としたとき、アルミナが72〜93重量%、炭化チタンが7〜28重量%含有してなる試料(No.III―4、5、6、8、9、10、12、13、14)は、300GPa以上の高いヤング率、500MPa以上の高い抗折強度、60×10 9 Pa・cm 3 /g以上の高い比剛性(E/ρ)値、ボイド占有面積率2%以下、5W/m・K以上の熱伝導率、常温から400℃の範囲内で8〜9×10-6/℃の線膨張係数、−40〜60℃の温度範囲内で1×105〜1×1012Ω・mの体積固有抵抗を有するとともに、−40〜60℃の温度範囲内での体積固有抵抗の温度係数を−5〜5%/℃の範囲とし、FED用のスペーサおよび背面板として◎、○の評価を有しており好適に使用することが可能となる。
これに対し、試料(No.III―1、2、16)は、−40〜60℃の温度範囲内で体積固有抵抗の温度係数が−5〜5%/℃の範囲外となり、また、試料(No.III―16)は、−40〜60℃の温度範囲内で1×105〜1×1012Ω・mを有していないことが判る。さらに、試料(No.III―7、15、17)は比剛性が60×109 Pa・cm 3 /g以下と低く、試料(No.III―3、7、11、15)は、常温から400℃の線膨張係数が8×10-6〜9×10-6/℃の範囲内に無いことが判る。
【0071】
【発明の効果】
本発明のディスプレイ装置用部材は、電子源を備えた背面板と、前面板とがスペーサを介して対向配置されてなるディスプレイ装置において、前記背面板および/またはスペーサに用いられるものであって、ヤング率(E)が120〜371GPa、比剛性(E/ρ)が40×109 〜94.9×10 9 Pa・cm 3 /gおよび常温から400℃までの線膨張係数が7.5×10-6〜10×10-6/℃であり、ボイド占有面積率が6%以下であるセラミックスからなることにより、衝撃等によって発生する歪によって装置の精度劣化を防ぐことができるとともに、背面板、スペーサ及び前面板などとの接合の際に用いられる接着用ガラスの線膨張係数と近い値となるため、接合部でのクラックの発生による装置内部の真空リークや、歪による装置の精度劣化が防止され、画質の劣化や欠陥をも有効に防止することができ、さらに部材の水分や有機付着物の除去を行う際に高温中にて熱処理を行うことができ、その際に発生するアウトガスの発生を抑制することができるという効果がある。
【0072】
本発明のディスプレイ装置用部材は、−40〜60℃の温度範囲内における体積固有抵抗値が1×105〜1×1012Ω・mかつ体積固有抵抗の温度係数が−5〜5%/℃であることにより、絶縁性乃至若干の導電性、即ち半導電性を付与することができるという効果がある。
【0073】
本発明のディスプレイ装置用部材は、アルミナ40〜90重量%と、CaTiO 3 10〜60重量%とを含有したセラミックスからなることから、絶縁体と導電体の中間またはそれ以上の体積固有抵抗を有するとともに、セラミックスの温度によって体積固有抵抗が変動する幅が大幅に低減されるため、電子源より電子を放出して、電界放出による電子線を得、陰極と陽極にかかる電圧を逃がさない範囲の絶縁性を有し、部材の用いられるディスプレイ装置の電子源の方式、陰極と陽極間にかかる電圧の大きさ等により、半導電性を有する所望の体積固有抵抗値を有する部材を得ることができる。
【0074】
また、本発明の他のディスプレイ装置用部材によれば、アルミナ40〜90重量%と、CaTiO 3 10〜60重量%とを含有し、さらに上記アルミナとCaTiO 3 の総和100重量部に対し30重量部以下の添加成分を含有してなり、上記添加成分として二酸化マンガンを15〜90重量%、周期律表第5a族元素酸化物を3〜40重量%、及び鉄族金属の酸化物を5〜80重量%含有してなることから、この添加成分が導電性付与材として作用し、ヤング率、比剛性及び熱伝導率を高い値に保持し衝撃等によるクラックの発生を防止し、−40〜60℃における体積固有抵抗値を1×105Ω〜1×1010Ω・m、この温度範囲内における体積固有抵抗の温度係数を±5%/℃以下として半導通性を有することができる。
【0075】
さらに、本発明のディスプレイ装置用部材によれば、常温から400℃までの線膨張係数が7.5×10-6〜10×10-6/℃であることから、背面板、スペーサ及び前面板との接合の際に用いられる接着用ガラスの線膨張係数と近い値となるため、接合部でのクラックの発生による装置内部の真空リークや、歪による装置の精度劣化を防ぐことができる。
【0076】
またさらに、本発明のディスプレイ装置用部材によれば、ヤング率(E)が120〜371GPa、比剛性(E/ρ)が40×109 〜94.9×10 9 Pa・cm 3 /g、ボイド占有面積率が6%以下、熱伝導率が3W/m・K以上、−40〜60℃の温度範囲内における体積固有抵抗値が1×105Ω〜1×1010Ω・m及び体積固有抵抗の温度係数が−5〜5%/℃であることから、衝撃等によって発生する歪によって装置の精度劣化を防ぐことができるとともに、各部材の水分や有機付着物の除去を行う際に高温中にて熱処理を行うことができ、その際に発生するアウトガスの発生を抑制することができる。
【0077】
また、本発明の別のディスプレイ装置用部材によれば、ディスプレイ装置用部材が、アルミナを72〜93重量%、炭化チタンを7〜28重量%含有し、上記アルミナと炭化チタンの総和100重量%に対し、33〜122重量%のジルコニアを含有してなるセラミックスからなることから、絶縁体と導電体の中間またはそれ以上の体積固有抵抗を有するとともに、セラミックスの温度によって体積固有抵抗が変動する幅が大幅に低減されるため、電子源より電子を放出して、電界放出による電子線を得、陰極と陽極にかかる電圧を逃がさない範囲の絶縁性を有し、部材の用いられるディスプレイ装置の電子源の方式、陰極と陽極間にかかる電圧の大きさ等により、半導電性を有する所望の体積固有抵抗値を有する部材を得ることができる。
【0078】
さらにまた、本発明は上記ディスプレイ装置用部材を用いてディスプレイ装置を形成したことから、電界放出による電子線を得、陰極と陽極にかかる電圧を逃がさない範囲の絶縁性を有し、画質の劣化や欠陥を有効に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のディスプレイ装置の一実施形態を示す断面図である。
【符号の説明】
1:背面板
1a:陰極
2:前面板
2a:蛍光体
3:スペーサ
4:側壁
Claims (6)
- 電子源を備えた背面板と、前面板とがスペーサを介して対向配置されてなるディスプレイ装置において、前記背面板および/またはスペーサに用いられるディスプレイ装置用部材であって、ヤング率(E)が120〜371GPa、比剛性(E/ρ)が40×109 〜94.9×10 9 Pa・cm 3 /gおよび常温から400℃までの線膨張係数が7.5×10-6〜10×10-6/℃であり、ボイド占有面積率が6%以下であるセラミックスからなることを特徴とするディスプレイ装置用部材。
- −40〜60℃の温度範囲内における体積固有抵抗値が1×105〜1×1012Ω・mかつ体積固有抵抗の温度係数が−5〜5%/℃であることを特徴とする請求項1に記載のディスプレイ装置用部材。
- アルミナを40〜90重量%、CaTiO 3 を10〜60重量%含有したセラミックスからなることを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ装置用部材。
- 上記アルミナと上記CaTiO 3 をあわせた総和100重量部に対し、30重量部以下の添加成分を含有したセラミックスからなり、上記添加成分として二酸化マンガンを15〜90重量%、周期律表第5a族元素酸化物を3〜40重量%、及び鉄族金属の酸化物を5〜80重量%含有してなることを特徴とする請求項3に記載のディスプレイ装置用部材。
- ジルコニアを25〜55重量%、残部がアルミナと炭化チタンからなり、上記アルミナと炭化チタンの総和を100重量%としたとき、アルミナを72〜93重量%、炭化チタンを7〜28重量%含有したセラミックスからなることを特徴とする請求項1または2に記載のディスプレイ装置用部材。
- 請求項1乃至5の何れかに記載のディスプレイ装置用部材を備えたことを特徴とするディスプレイ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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