JP4102173B2 - 泡浴用の泡発生装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は泡浴用の泡発生装置に関する。
【0002】
【従来技術】
従来、上記泡浴用の泡発生装置を開示した先行技術文献として、多くの文献が公開されている。
下記特許文献1は、浴槽内に満たされた石鹸泡内に入浴するようにした新しい泡浴方法を提供するもので、従来の入浴に比べて必要とする水量と熱量を減らすことができることが記載してある。この特許文献1で開示されている泡発生装置は、泡発生装置内に高温の原液である石鹸水溶液が溜められ、石鹸水溶液中に空気を送ること及び撹拌することにより発泡させ、その泡を浴槽に供給する構成が開示してある。
【0003】
下記特許文献2は、特許文献1と同様に泡浴装置を提供する技術であり、シャワーノズルを備えたシャワーカプセル内に人が入れる泡浴室を設け、その泡浴室に連通して底面に多孔質板を配設した石鹸液槽を配置し、前記多孔質板の裏面側から空気を供給することにより、石鹸液槽内に泡を発生させ、シャワーカプセル内に石鹸泡を満たして泡浴を行えるように構成したものである。
下記特許文献3に開示された泡入浴装置は、浴槽と、浴槽とは別に設けられた泡発生原液槽と、泡発生原液槽に空気を吹き込む空気吹き込むノズルと、泡発生原液槽で発生した泡を前記浴槽へ導く導入管とを備えていることを特徴としている。そして前記空気吹き込みノズルは多数の小孔が下向きに分散して設けられていることが記載してある。さらに、この特許文献3の第2図〜第6図には各種形状の空気吹き込みノズルと小孔の開口の仕方が開示されている。
【0004】
下記特許文献4の浴用泡発生器は、発泡石を使用して洗浄用泡を発生させる小型で簡素な構造の装置である。
下記特許文献5のバスシステムは、泡浴用のバスシステムであり、前記特許文献2と同様に底面に泡発生用多孔板を設け、空気を送り込むことによりバブリングにより泡を発生させる装置が図4に記載されている。
下記特許文献6に記載された浴用泡発生装置は、複数の噴出孔を備えたノズルと泡を発生させる洗剤溶液を内部に収容する容器を設け、そのノズルの空気噴出孔は容器の水平方向に分散して配置させることを特徴とし、その噴出孔の孔面積を7.85×10-3mm2以上7.85×10-3mm2以下にすることが好ましいことが記載してある。このように構成することで、大きさの揃った単泡が集合した泡浴用の泡を発生させることができると開示してある。
【0005】
【特許文献1】
特開昭60−90523号「泡浴方法」
【特許文献2】
実開平01−59481号「泡浴装置」
【特許文献3】
実開平03−892号「泡入浴装置」
【特許文献4】
特開平10−137153「浴用泡発生器」
【特許文献5】
特開2000−83851「バスシステム」
【特許文献6】
特開2002−78628「浴用泡発生装置」
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来の泡浴技術に使用されている泡発生装置であれば、下記のような課題がある。
まず、特許文献1では泡発生装置の具体的構成については、ほとんど記載されておらず、単に、石鹸水溶液に空気を送ること及び撹拌することが記載されているにすぎない。このような泡発生装置は泡の発生手段としての一般的な常識を述べているにすぎない。
【0007】
特許文献2に開示された泡発生装置は、前記したように底面に多孔質板を配設した石鹸液槽を配置し、その多孔質板の裏面側から空気を供給するという構成が示されている。しかし、この特許文献2に開示された構成では空気は石鹸液槽の下方から供給され、バブリングにより生じた泡はその径が大きく、また径が不均一で泡の液膜が厚い、所謂、水分の多い泡(湿った泡)であり、泡浴に使用する泡としては好ましいものではない。同様に、特許文献5に開示されたバスシステムも泡発生用多孔板の下方側から空気を送り込んでバブリングさせる構成となっており、上記特許文献2と同様の課題を有する。
【0008】
特許文献4に開示された浴用泡発生器では、玩具として用いられることを想定しており、発泡石のように小孔の大きさのバラツキの大きい物を発泡具として使用しても大きさの揃った泡浴に適した泡を生成することは難しい。また、特許文献4には、採用する発泡石の種類、小孔の大きさに関する記載はなく、具体的な構成の開示はない。
特許文献3に開示された泡入浴装置及び特許文献6に開示されたバスシステムでは、空気吹き込みノズルの小孔の配置に特徴があり、容器内の泡の発生量を均一にするための構成が開示してあるが、このような機械的な加工で開けられる小孔とその小孔を容器内に分散させて配置する構成では、泡浴に適した大きさが揃い、かつ液膜の薄い水分の少ない泡(乾いた泡)を短時間で発生させることは難しい。
【0009】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、上記課題を解決できる新たな装置を提供することにある。
具体的な目的の一例を示すと、以下の通りである。
(a)上記従来技術より優れた、比較的大きさが揃い、かつ泡浴に適した乾いた泡を発生できる泡浴用の泡発生装置を提供する。
(b)簡単かつ安価な装置を用いて、短時間で多量の泡浴用の泡を発生させることができる泡発生装置を提供する。
(c)泡浴に適した泡を発生させる場合において、泡微細化装置を組み合わせて、入浴者が温水に入ったように気持ちが良いと感じるムース状の泡を、短時間で、大量に発生させることのできる実用的な泡浴装置に適した泡発生装置を提供する。
なお、上記に記載した以外の発明の課題及びその解決手段は、後述する明細書内の記載において詳しく説明する。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の構成は多面的に表現できるが、例えば、代表的なものを挙げると、次のように構成したものである。
第1発明の泡浴用の泡発生装置は、空気を通す導気部が内部に形成してあり、その導気部を流れる空気を泡剤液中に噴出することにより泡を発生させる発泡具と、
その発泡具と泡剤液を内部発泡室に収容し、発生した泡を泡出口から排出する発泡装置と、を備えた泡浴用の泡発生装置において、
発泡具の空気噴出口には網体が設けてあり、その網体の単位面積当たりの開口率が27.7%〜49.5%であり、単位面積当たりの噴出孔の数が9690個/cm2〜24800個/cm2であり、さらに、網体の設けられた前記空気噴出口を発泡装置の内部発泡室底壁に向けて配置したことを特徴とする。
【0012】
第2発明は、前記発泡具の空気噴出口に設けられた網体が内部発泡室底壁に平行な平面形の網体で構成されていることを特徴とする。
第3発明は、前記発泡具の空気噴出口面積(S1)に対する前記発泡装置の内部発泡室の底壁面積(S2)の比率(S2/S1)を、122〜219の範囲に設定したことを特徴とする。
【0013】
第4発明は、前記発泡具が垂直方向に延び、内部発泡室底壁に正対するように設けられた管形体で構成され、管形体の下端側に前記網体を取り付けたことを特徴とする。
第5発明は、前記内部発泡室に設けられた泡出口が浴槽の側面に沿う方向となるように細長開口としてあり、前記発泡具の空気噴出口がその細長開口の長手方向において、一定間隔で複数個配列してあることを特徴とする。
第6発明は、前記内部発泡室に設けられた泡出口に内部発泡室内で発生した泡を微細化する泡微細化装置が連通していることを特徴とする。
【0014】
第7発明は、前記泡微細化装置は、120メッシュ〜250メッシュの網体を3枚〜10枚備えており、それら網体間の間隔は、メッシュの目の大きさの30倍〜100倍の範囲に設定されていることを特徴とする。
第8発明は、前記第7発明を含む各発明において、発泡運転時における発泡装置内の圧力が2.2kPa〜2.7kPaの範囲であることを特徴とする。
第9発明は、前記発泡具の空気噴出口と発泡装置の内部発泡室底壁との距離を0.1mm〜1mmに設定したことを特徴とする。
【0015】
第10発明は、前記内部発泡室内に溜まる泡剤液の高さを底壁から1mm〜50mmに設定したことを特徴とする。
第11発明は、前記発泡装置の泡出口を、内部発泡室内の泡剤液の液面上20mm〜300mmの位置に設けたことを特徴とする。
第12発明は、前記泡微細化装置が、微細化後の泡の平均の直径を0.2mm〜2mmとする泡微細化装置であることを特徴とする。
【0016】
第13発明は、少なくとも一回の泡浴に必要な泡剤液を内部に保有し、泡剤液の温度を調節可能な加熱昇温装置を備えた昇温リザーバを設け、昇温リザーバからの泡剤液を前記発泡装置に供給するように構成したことを特徴とする。
第14発明は、前記昇温リザーバから泡剤液を前記発泡装置に供給し、空気を昇温リザーバ内に送ることにより、昇温リザーバ内を加圧するとともに昇温リザーバと発泡装置との圧力を調整して、泡剤液を昇温リザーバから発泡装置へ流れやすく構成したことを特徴とする。
なお、上記第1発明〜第14発明において、少なくとも一つの発明を組み合わせることにより、それぞれの発明の効果を有する新しい発明を構成することができる。
【0017】
以下、上記第1発明〜第14発明についてさらに詳しく説明する。
本明細書において「泡剤液」とは泡を発生させる元となる液体を言う。「泡剤液」として、最も一般的に用いられるのは水分と泡発生剤を含んでいるものである。さらに、水に加えて所定の溶媒を含ませて泡を発生させるように構成しても良い。なお、その場合の溶媒は人体に優しい成分であることが好ましい。
【0018】
水を使用する場合、泡発生剤としては、例えば、身体を洗うための石鹸、例えば、ボディソープなどの液状石鹸、固形石鹸などを使用することができる。
前記「泡剤液」として簡単で、好適に使用できるものは、例えば、液状石鹸を水に溶かした液である。
上記発泡具および泡微細化装置に使用される「網体」の目の形状、「網体」の構成材料は特には限定されない。網の目の形状としては格子状、菱形、亀甲などが例示できる。本発明の網体としては金網が好ましい。
【0019】
一般に、気相−液相で泡を発生させるには、液中に気体を吹き込んで泡の内部の気圧を大気圧以上にする必要があり、泡の単粒子の大きさが小さいほど大きな圧力を要する。この圧力は、形成された泡の液膜の表面張力とつりあうため入浴に使用した場合、身体が受ける圧力は温水浴に比べて非常に小さく、大気圧とほとんど同じになる。さらに泡は密度が小さいため、中で身体を動かしても抵抗が少なく心肺機能に負担のかからない入浴ができる。
気相−液相の泡は液膜によって気体が包まれた状態でこの泡が多数集まって塊状をなしているが、本発明者が、上述した各発明を実現するにあたって考慮した泡の性質は下記のようなことである。
特に、下記(泡の性質2)〜(泡の性質7)は本発明者らが発見したものである。
【0020】
(泡の性質1)泡が常温よりも暖かい場合、泡の表層部では蒸発により短時間で温度が降下する。
(泡の性質2)一旦発生した泡塊は膜を構成する液分が重力によって下へ移動し、その結果、泡塊の温度が高い時は内部では温度差を生じて上部が冷たく、下部では熱くなる。また液分が分離するとその分離した部分は液としての熱容量を持つために身体に触れれば熱く感じる。この現象は泡の液分が多い(換言すれば、液膜が厚い)ほど、また石鹸分の濃度が小さいほど著しくなる。
(泡の性質3)泡はある温度で発生させると上記(1)(2)の場合を除いて短時間での昇温や降温が難しく、温度の制御が非常に困難である。
【0021】
(泡の性質4)泡は見かけ容積に対して液部の実容積が小さく、したがって泡塊の熱容量は同じ容積の温水の場合よりもずっと小さくなり、適度の温熱感を得るためには通常の温水浴よりも高い温度が必要になる。この温度は泡の細かさ、液膜温度、泡内の空気温度等によって変化するために発泡方法によって発泡気体や泡剤液の温度の検討が必要である。
(泡の性質5)泡はきめの細かい方、つまり、泡の径が小さい方が体感が良く、温度の降下がゆっくりしているが、きめの粗い泡では体感が悪く、また同じ温度の場合に温度降下が早い。また、きめの細かい泡は互いに合体しやすく、きめの粗い泡に比べて消滅しやすい。
【0022】
(泡の性質6)発生した泡の移動は他の媒体を使用したり、あるいは連続して泡を発生させて泡自体を移動の動力源として使用することによって可能であるが、気体や液体と異なって移動経路中で泡を均等に分岐させたり移動経路の末端で多数の分岐を作り、その各々に均等に配分することは非常に困難である。
(泡の性質7)泡を発生させるための泡剤液は泡発生剤の濃度が大きい場合には発泡は良いが発泡量の増加は泡発生剤の濃度の増加に比例しない。泡は発生直後からその一部が液に戻り始めるが泡発生剤の濃度が小さすぎると、この傾向が大きく発泡量が極端に少なくなりすぐに泡が消えて液に戻る。このため発泡方法に最も適した泡発生剤濃度の検討が必要である。
【0023】
上記泡浴に適した泡を生成する目的において、従来の泡発生装置の場合、特許文献3及び特許文献6に示されるように、管形のノズルに空気噴出口を機械的な加工で開口することを前提にして、バブリングによって泡を発生させている。また、特許文献6の場合は、その図面の図1を参照すれば、ノズルは水平方向に配置されるとともに、噴出口はノズルの上方に開口されている。さらに、ノズルは泡剤液中に深く配置され、ノズルの噴出口から泡剤液液面までの距離はノズルの直径の3〜4倍程度に設定されていることが分かる。
【0024】
一方、特許文献3の場合は、第2図、第3図に示されるように、ノズルとなる管と管の間隙Sを設けることにより、発生した泡が遮られることなくスムーズに上昇していくことができるように構成されていることからも分かるように、発生した泡は真っ直ぐ上方へ上がるように構成されるものである。さらに、泡発生装置内で発生させる泡の量を泡発生装置の底壁全面において、均一にするために、特許文献3及び特許文献6においては、ノズルの噴出口位置を分散させることに重点をおいて泡発生装置を構成している。例えば、特許文献3においては、第2図〜第6図の全ての構成が小孔を泡発生装置の容器底面積に均等に分散させることを開示している。また、特許文献6においても、ノズルの噴出孔を水平方向に分散して存在させることが重要な特徴となっている。
【0025】
しかし、本発明者らが実験を繰り返して検討した結果、上記ノズルの噴出口を分散させる構成よりも、極めて小さい噴出孔を備えた網体を底壁に正対させた状態で空気を網体が設けられた回りの領域に噴出させる構成の方が、泡径が均一かつ乾いた泡を短時間のうちに発生できることを発見した。
つまり、本発明者らは、泡を発生させるノズルとしての発泡具を検討した結果、発泡具の噴出口の集積密度の高い網体(メッシュ)で空気噴出口を構成し、その網体から、発泡装置の内部発泡室底壁における広範囲の領域にほぼ均等に泡を供給するように構成したのである。
【0026】
また、好ましくは、底壁面と空気噴出口としての網体の距離を0.1mm〜1.0mmとして、底壁とメッシュ間の圧力を高めて、極めて狭い隙間からメッシュで発生した気泡を上記全方位に拡散させるようにし、さらに好ましくは、発泡具を内部発泡室底壁に正対するように設けられた垂直方向に延びる管形体で構成することにより、泡浴に適した良好な泡を大量に発生させることを発見したのである。
但し、第1発明において、発泡具の形状は特に限定されない。なお、空気噴出口から発生した泡が発泡具の外面に付着する量が少なくなるように、発泡具の形状は水平方向に狭く、かつ垂直方向に延びるような形状が好ましい。そのような形状の一例としては、下端に網体を取り付けた筒体をほぼ垂直方向に泡剤液に突入させる構成がある。
【0027】
上記第5発明の一実施形態としては、浴槽の長手方向に泡微細化装置の泡放出口を形成するとともに、前記泡放出口を前記浴槽の底壁近くの横側内壁に形成し、発泡装置と泡微細化装置とを前記浴槽に付設した構成がある。
なお、第6発明においては、泡を微細化する手段、方法は特に限定されない。
第7発明において、3枚〜10枚の網体を使用する場合に、網体の目の大きさが異なるものを使用する場合は、目の細かい網体を下流側に配置することが好ましい。
第7発明において、泡微細化装置に使用される前記網体は4枚〜5枚程度が好ましい。
【0028】
また、第7発明において、泡微細化装置に使用される網体の間隔は、網体の目の大きさの50倍〜70倍の範囲に設定されていることが好ましい。また、人が実際に泡浴する泡収容部に収容される泡の水分と泡中の気体の40℃における体積比が水分:気体=1:50〜1:200の範囲にあることが好ましい。
前記泡微細化装置に使用される網体の大きさは150メッシュ〜200メッシュの大きさに設定することが好ましい。
なお、「泡浴」に適した泡の温度は高温泡浴、低温泡浴など使用者が希望する泡の温度や、上記した(泡の性質4)の記載内容や、泡が発生してから浴槽などの泡収容手段までの移動距離、周囲温度等によってそれぞれ異なる。
発砲具の形態は、第4発明及び後述する実施形態のような構成のみ限定されるものではない。例えば、図17(A)(B)に示すように、発泡装置の長手方向に延びる管形体55に一定間隔で空気噴出口23としての穴(円形穴56)を開口し、その円形穴56に金網22を取り付けた構成や、図17(C)(D)に示すように管形体55の長さ方向に線状に延びるスリット57を開口し、そのスリット57に金網22を取り付けた構成などが例示できる。管形体55の形状としては、図17(B)(D)に示すように角管、円形管などの各種の形状の管でも採用できる。このような空気噴出口23を備えた管形体55を発泡装置5内に配置する場合は、図17(E)(F)に示すように、円形穴56又はスリット57を発泡装置5の底壁19に向けて、底壁19から近接した位置に水平に設ける。
発泡具は、発泡装置内に発泡具の全体が収容されなくとも、空気噴出口が設けられた部分のみが収容される構成でもよい。
図18はそのような構成の一例を示す例であり、図18(A)(B)は角管状の管形体55に一定間隔で枝管58を導出して、図18(F)に示すように、その枝管58のみを発泡装置5の側壁から突入させた構成を示したものである。図18(C)(D)は円形管状の管形体55に断続するスリット状の枝管58を一定間隔で導出した構成を示すものである。枝管58は発泡装置5の底壁19に正対できるように屈曲して形成してあり、枝管58の先端部には金網22が取り付けてある。
【0029】
【発明の効果】
第1発明であれば、その網体の単位面積当たりの開口率が27.7%〜49.5%であることにより、大きな開口率を有するので圧力の低い空気源を使用でき、泡浴装置及び運転コストを下げることができる。また、噴出孔を機械的に開ける方法に比べて網体を使用することにより、空気の供給量を多くでき、結果的に短時間で多量の泡を浴槽に供給できる。さらに単位面積当たりの空気噴出孔の数が9690個/cm2〜24800個/cm2であることにより、細微な孔を単位面積当たりの密度を高くして多数配置していることになり、比較的小さくて均一な泡を発泡装置で生成することができる。
【0031】
第2発明であれば、発泡具の空気噴出口に設けられた網体が内部発泡室底壁に平行な平面形の網体で構成されているので、網体の全域において内部発泡室底壁に同じ条件かつ同じ状態で微細な気泡を内部発泡室底壁に衝突させることができ、発泡具の周囲へ拡散する微細な気泡の状態をほぼ同じ状態にすることができる。
第3発明であれば、前記発泡具の空気噴出口面積に対する前記発泡装置の内部発泡室の底壁面積に対する比率を、122〜219の範囲に設定したので、発泡具の空気噴出口から噴出した気泡は内部発泡室内においてその発泡具がカバーする底壁面積に広がせることができ、その発泡具が存在する内部発泡室の所定カバー領域において良好に気泡を拡散発生させることができる。
【0032】
第4発明であれば、前記発泡具が垂直方向に延び、内部発泡室底壁に正対するように設けられた管形体で構成され、管形体の下端側に前記網体を取り付けたので網体から泡剤液中に噴出された気泡は、発泡具自体によって上昇を妨げられる程度を少なくすることができ、発泡装置中の微細な泡の発生を均一化することができる。また、管形体が垂直方向に延びているので、泡同士が合体して泡の大きさが大きくばらつくことを抑制することができる。
第5発明であれば、内部発泡室に設けられた泡出口が浴槽の側面に沿う方向となるように細長開口としてあり、前記発泡具の空気噴出口がその細長開口の長手方向において、一定間隔で複数個配列してあるので、前記した(泡の性質6)にかかわらず、泡の発生および泡の送り出しにおいて、浴槽の形状に合致して、短時間に泡で浴槽を満たすことが可能になる。
【0033】
第6発明であれば、前記内部発泡室に設けられた泡出口に内部発泡室内で発生した泡を微細化する泡微細化装置が連通しているので、発泡装置で発生した均一な泡をさらに均一化および微細化することができ、例えば、水に色を付けない通常の場合、見た目に白い見えるムース状の泡とすることができる。
第7発明であれば、前記した発泡具を備えた発泡装置と泡微細化装置とを組み合わせる場合において、前記泡微細化装置は、120メッシュ〜250メッシュの網体を3枚〜10枚備えており、それら網体間の間隔は、メッシュの目の大きさの30倍〜100倍の範囲に設定されてものとすることにより、簡単な構成で、良好なムース状の泡を短時間で多量に発生させることが可能になる。
【0034】
第8発明であれば、発泡運転時における発泡装置内の圧力を2.2kPa〜2.7kPaの範囲とすることにより、微細なムース状の泡の発生を短時間にかつ良好に行うことができる。
第9発明であれば、発泡具の空気噴出口と発泡装置の内部発泡室底壁との距離を0.1mm〜1mmに設定したことにより、空気噴出口と内部発泡室底壁との間の非常に狭い隙間から微少な気泡が周囲に吹き出すように拡散するので、発泡装置全体の泡の発生において良好な状態を保持することができる。
【0035】
第10発明であれば、内部発泡室内に溜まる泡剤液の高さを底壁から1mm〜50mmに設定したことにより、発泡具の空気噴出口から発生した気泡が泡剤液の液面に上昇する時間を短くすることができ、上昇時間が長いことによる単位となる気泡の合体などにより気泡が大きくなったり又は気泡の大きさが不均一になることを抑制することができる。
第11発明であれば、発泡装置の泡出口を、内部発泡室内の泡剤液の液面上20mm〜300mmの位置に設けたことにより、液面に近い泡の液層の厚い湿った泡の部分がそのまま泡出口から出ることを抑制して、液層の薄い乾いた泡を泡出口に送り出すことができる。
【0036】
第12発明であれば、前記泡微細化装置が、微細化後の泡の平均の直径を0.2mm〜2mmとする泡微細化装置であるので、泡浴して心地よい、泡を生成することができる。
第13発明であれば、昇温リザーバを設けることにより、発泡装置より上流側において泡剤液の量、温度などを調節することができ、発泡装置側の温度制御などの負担を低減することができる。
第14発明であれば、昇温リザーバから泡剤液を前記発泡装置に供給し、空気を昇温リザーバ内に送ることにより、昇温リザーバ内を加圧するとともに昇温リザーバと発泡装置との圧力を調整することにより、昇温リザーバ、発泡装置の総合的な圧力制御により、泡剤液を昇温リザーバから発泡装置へ流れやすく構成できる。さらにこの第14発明が泡微細化装置を備えた構成である場合には、泡が泡微細化装置を超えて、浴槽などに押し出される圧力を良好に制御できる。
【0037】
【実施の形態】
以下、本発明の泡発生装置を使用した泡浴装置について、図面を参照しつつ詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明に係る泡発生装置を使用した泡浴装置を示す図であり、その泡浴装置の第1実施形態に係る概略構成を示す斜視図である。
この泡浴装置は、泡剤液を加温し、泡浴に適した暖かい泡を発生させる泡発生装置1と、発生した暖かい泡を人体の周囲に満たす泡収容部2とを備えている。泡収容部(泡収容手段とも言える)とは動物(普通は人間)と泡をともに共存させ、動物の周りに泡を配置して、泡浴できる全ての収容手段を言い、形状、材質等は問わない。また、専用の泡収容手段を新たに構成したものであっても、既存の浴槽等を利用するものであっても良い。
泡発生装置1は生成した泡を泡収容部2へ供給する泡供給部を備えており、その泡供給部は泡供給管や、泡収容部2の所定位置に設けられた供給口などによって構成される。
【0038】
この第1実施形態に係る構成では人が泡浴した後の泡を泡収容部から除去する泡除去装置3が泡発生装置に付設した構成が示してある。
泡除去装置3は必要により設けられるものであり、泡除去装置3としては、シャワー装置を備え、泡に水又は温水をかけて泡を消滅させる構成や、掃除機のような吸引によって泡を吸引する泡吸引装置などが例示できる。
【0039】
泡収容部2は形が一定で変化しない固形型泡収容部と、泡浴しない時は形が変化し、持ち運びなどに適した形になる変形型泡収容部とに大別できる。
固形型泡収容部の一例としては、一般の公衆浴場や家庭の風呂に使用される浴槽が挙げられる。変形型泡収容部としては、袋のように人体を収容する袋形体(図13参照)や、空気を袋中に送り込み膨らませることによって人体を収容する浴槽のようなものを作る空気ベッドなどや、水分を漏らさない合成樹脂シートを現場において泡浴しようとする人の下面、側面を囲うように立設させる浴槽シート組立キットのようなものなどが例示できる。
【0040】
[第2実施形態]
図2は泡浴装置の第2実施形態を示す図であり、固形型泡収容部として一般的な浴槽を使用した泡浴装置を示した構成図である。
この泡浴装置も泡浴に適した暖かい泡を発生させる泡発生装置1と、泡収容部2とを備えている。
泡発生装置1は、発泡具を用いてできるだけ乾いた均一な泡を発生させる発泡装置5と、発泡装置で発生した乾いた泡をさらに均一で小さい多量の泡に変える泡微細化装置6を含んで構成してあり、主に発泡装置5の構成が本実施形態の最も特徴的な構成要素となっている。また、上記発泡装置5の構成に加えて泡微細化装置6も特徴的な構成要素となっている。
【0041】
さらに、この実施形態に係る泡浴装置は、泡発生装置1、泡収容部2の他に、泡剤液貯蔵槽7と、昇温リザーバ8と、空気供給装置9と、空気昇温装置10と、加熱昇温装置11と、制御装置12と、泡収容部2としての浴槽31と、起動装置29とを含んで構成してある。
なお、図2においてV1,V2は、制御装置12からの指令により開度が調整できる制御弁、NV1,NV2,NV3は手動弁、M1,M2,M3は制御装置12の指令により熱流体の流量、電流などを調整する電動調整具である。
図2において泡剤液、空気が流れる流路は実線で示し、制御装置12の制御線は破線で示している。加熱昇温装置11の熱源装置13は熱源の供給が温水、蒸気などの流体で行われる場合と電気熱源等で行われる場合があるので一点鎖線で示している。
【0042】
図3は本発明の泡発生装置に係る発泡装置の拡大縦断面図、図4は泡微細化装置の拡大縦断面図である。
図3において、発泡装置5は内部発泡室14に泡剤液15と発泡具16を収容できるように構成してある。
内部発泡室14には加熱昇温装置11が設けられている。加熱昇温装置11の加熱方法としては電熱器や、加熱流体を循環させる熱交換器などが採用でき、図2に示すように加熱昇温装置11は熱源(電圧、加熱流体)を供給する熱源装置13が接続してある。
【0043】
図3において、内部発泡室14には温度センサ17が設けられ、検出された温度は制御装置12(図2参照)内の温度制御装置(図示せず)に入力されるように構成してある。そして発泡装置5は周囲への伝熱による温度降下を防ぐために加熱昇温装置11により内部を所定設定温度に保つように構成してある。
また、発泡装置5の内部発泡室14には泡剤液供給口18が設けられており、前記昇温リザーバから単位時間当たり一定量の泡剤液が供給され、内部発泡室14内の底壁19に泡剤液15が溜まるように構成してある。
【0044】
図5は発泡具の拡大斜視図である。図5に示すように発泡具16は前記導気部を筒体20で形成してあり、その筒体20の一方側から加熱加圧空気を供給する空気供給管21を接続し、筒体20の他方側に100メッシュ〜400メッシュの金網22を取り付けた構造となっている。筒体20は前記管形体の一種として記載している。
図3に示すように発泡具16はその空気噴出口23を発泡装置5の底壁19に向けて配設され、発泡具16の空気噴出口23から噴出する空気の圧力を1.0kPa以上、好ましくは1.5kPa〜10kPa、さらに好ましくは4kPa〜7kPaに設定し、空気噴出口23と底壁19との距離を0.1mm〜1mm、より好ましくは0.1mm〜0.5mmに設定し、さらに内部発泡室14内に溜まる泡剤液15の高さを底壁から1mm〜50mm、より好ましくは1mm〜20mmに設定してある。
また、発泡具16の筒体20は内部発泡室14の底壁19に正対するように設けられている。この実施形態の場合は、筒体20が底壁19にほぼ直交し、かつ金網22が底壁19に平行になるように設けられている。
【0045】
以下、上記発泡装置の発泡具の特徴構成についてさらに詳しく説明する。
図6(A)は、発泡装置内の発泡具において空気を噴出する前の状態の縦断面図、図6(B)は空気を噴出している状態の拡大模式図である。
例えば、図6(A)の状態において発泡具16を構成する筒体20の先端の金網22が浸かる状態の高さ位置、例えば20mmの高さ位置に泡剤液15を満たした後、金網22から空気を噴出させると、図6(B)に示すように、金網22と底壁19との間の隙間Kから気泡流50が発生し、発泡具16の筒体20の回りに広範囲に泡を発生させることができる。
【0046】
図7はこの様子を発泡装置の上方から見た図であり、気泡流50が発泡具16の円筒部のほぼ360゜にわたって吹き出すように広がり、結果的に、一つの発泡具16が有する金網22(図6参照)の面積S1に比べて、その発泡具16でカバーする底壁19の面積S2の比率(S2/S1)が122〜219の非常に大きいものとなっている。
そして、発泡装置5の泡出口が図7に示すように矢印方向51の横壁に細長形状に形成されている場合は、その一つの発泡具16と底壁面積S2の組を矢印方向に個数を増やしていけば、単位時間当たりに発生する泡の量を浴槽の例えば長手方向に同じ量にすることができ、短時間のうちに浴槽を良好な泡で一杯にすることができる。この考え方は、上記(泡の性質6)を考えた場合、浴槽全域に同じ状態の泡を供給する点において好ましい構成となる。
【0047】
また、発泡具16に空気を供給すると、発泡によって泡剤液15(図3参照)の表面が波立つが、この波立ちで泡剤液15が液のまま泡微細化装置に入ることを防ぐため、泡の微細化装置の入口は、泡剤液15の液面上50mm以上の位置に設置してある。
内部発泡室14の泡剤液15中では、泡は泡剤液15の深さが深いほど、液面に向かって細長く伸びた形状になりがちである。したがって泡剤液15が深ければ、泡は体積の大きいものになり、同時に泡の液膜として移動する泡剤液量も多くなる。この泡の体積をできるだけ小さくするため、この実施形態では、発泡開始時の内部発泡室14内での泡剤液15の深さを最大50mm以下、最適20mm以下となるように泡剤液15の供給量をニードル弁等で制御した。
【0048】
図4に示す泡微細化装置6は、発泡装置5を泡収容部2とは独立させて配置する方式のものを示すもので、微細な穴を多数有するオリフィス板24を上流側に配置し、その下流側に適切な目の細かさの金網25を配置した構成となっている。泡微細化装置6の泡放出口26(図2参照)は浴槽31の内壁に形成してある。
上記工夫された発泡装置で発生した泡は、その大きさが比較的均一化されるが、一部にきめの粗い泡も含んでいるが、この泡微細化装置6を通すことにより、均一できめの細かい多量の泡に変えることができる。このような泡は、白いムース状の泡になり、従来例2のようにバブリングにより発生する泡をそのまま使用する形態とは、全く異なるものである。
【0049】
図2に示す構成では、発泡装置5に一つの泡微細化装置6を取り付けた構成を示したが、発泡装置5に複数の泡出口27(図3参照)を設けるとともに、それらの泡出口27に連通する泡微細化装置を設け、各泡微細化装置から細かい泡が均等に増加して出るように構成することもできる。
泡微細化装置6は、図4に示したオリフィス板24と網体としての金網25の組み合わせだけでなく、必要により各部材を金網25に組み合わせたりすることができる。なお、泡微細化装置6における金網25の目の大きさ、配設枚数、配設間隔などについては後述する。
【0050】
図2に示すように、泡剤液貯蔵槽7は、適切な一定濃度の泡剤液15を内部に貯蔵する貯蔵槽であり、必要に応じて泡剤液を電磁弁、電動弁等を介して、昇温リザーバ8に供給する機能がある。泡剤液は昇温したままで長時間保存すると変質するため、泡剤液貯蔵槽7自体の昇温は行わず、昇温リザーバ8で1回使用量ごとに必要温度に昇温する方が好ましい。
昇温リザーバ8は、内部に使用者1回当たりの泡剤液使用量を保有できる空間を備えており、その空間に加熱昇温装置11と液量検知装置(図示せず)と温度センサ17を設けている。そして内部に保有された泡剤液を昇温させ、その昇温された泡剤液を発泡装置5に送る。また、前記発泡装置5内の発泡具16から供給される空気の圧力および発泡装置5の泡出口27に連通して設けた泡微細化装置6の通過抵抗で発泡装置5内の内部圧力が上昇するため、空気供給装置9からの空気の一部を昇温リザーバ8へ送って、昇温リザーバ8の内部を加圧して昇温リザーバ8と発泡装置5の圧力とをバランスさせ、泡剤液を流れやすくしている。
【0051】
空気供給装置9は、空気ポンプなどで構成され、発泡に必要な空気の量及び圧力を発泡装置5内の発泡具16へ送る機能がある。また、図2に示す構成では、前記昇温リザーバ8の内圧と発泡装置5内圧力とをバランスさせるために昇温リザーバ8にも空気を送るようになっている。
空気昇温装置10は、前記加熱昇温装置11を内蔵しており、空気供給装置9から送られる空気を泡に適した温度に昇温させて発泡装置5の発泡具16に送る機能がある。
加熱昇温装置11は、昇温リザーバ8内、空気昇温装置10内、発泡装置5内に配設され、温度センサ17及び温度制御装置により必要とされる温度に加熱する。加熱される対象は、空気昇温装置10では空気、昇温リザーバ8・発泡装置5ではそれぞれ泡剤液と内部空気である。
【0052】
泡収容部1は、使用者が内部に入り、立位、座位、仰臥などの体位で使用者の周りを泡で囲み、泡による泡浴を可能にする部材であれば、形状、構造、材質などは特に限定されない。図2に示す構成では、泡収容部1は二重底とされた浴槽31で構成されている。二重底は浴槽31の底部にスノコ状板または穴明き板などの開口板28を設置することにより構成する。このように二重底の浴槽31とすることにより泡から分離した高温の液部の排出を排水口から速やかに行うことができる。またこのような開口板を設けることで、浴槽内に溜められる泡の状態を良好に維持できる。
図2に示すように起動装置29は、泡収容部1自体又は泡収容部1の近くに設けられ、使用者が手動で操作することにより、少なくとも泡の発生及び停止を行えるようにする。なお、泡除去装置の起動装置も合わせて設け、必要により使用者が泡の除去を行えるように構成しても良い。
【0053】
上記構成の泡浴装置の作用について簡単に説明する。
図2において、使用者が浴槽に入って起動装置29を操作すると、制御装置12により空気供給装置9が作動し、空気昇温装置10によって昇温された空気が発泡装置5に送られる。同時に昇温リザーバ8内の適切な温度になった泡剤液が発泡装置5に送られ、発泡装置5内に設けられた発泡具16から吹き出す空気によって暖かい泡が生成される。発生した泡は発泡装置5の泡出口27から泡微細化装置6に送られ、泡微細化装置6のオリフィス板24と金網25を通過することにより均一できめの細かい泡が多量に発生し、浴槽31内に送られる。
【0054】
浴槽31内は短時間のうちに泡で一杯になり、使用者が暖かい泡の中でゆったりくつろいで泡浴を楽しむことができる。泡の発生量は発泡装置5の形状、空気供給量及び泡剤液濃度と供給量によって決まるが、発泡自体は短時間で終わり、その後、適当な時間温風を送り続けることによって泡が消え始めるまでの比較的長い時間使用できる。その後は、泡除去装置としての温水シャワー装置(図示せず)などを駆動することにより残りの泡を洗い流して1泡浴サイクルを終了する。前記温風を送る温風供給装置としては前記空気供給装置9と空気昇温装置10を用いれば良い。
【0055】
なお、上記のように空気供給装置9と空気昇温装置10を連続運転として常時、温風が浴槽内に送られる場合でも、発泡装置5内に泡剤液がある場合においてのみ泡が発生するので、発泡装置5内に泡剤液がない状態では発泡装置5、泡微細化装置6を介して温風が供給されるだけになるので、温風を供給しても泡が出続ける心配はない。この場合は、タイマなどよって自動的に洗い流し用の温水シャワーを出し、使用者に1泡浴サイクルの終了を知らせるようにしても良い。
【0056】
上記のような作用により使用者は浴槽31内に入って起動装置29を起動操作後、短時間で暖かく細かい泡が浴槽31内を満たし、通常の温水浴に比べて心肺機能にかかる負担が小さく、のぼせたり湯疲れしたりすることがなく比較的長時間の入浴が可能になる。また、このような構成であれば、浴槽31への泡の供給、泡の除去が短時間に行えるので、ある人が使用した後の泡を後の人が使用することなく、全く新しい泡を用いて泡浴を行うことができる。
【0057】
次に、泡微細化装置の構成及び作用について詳細に説明する。
図8は泡微細化装置の網体の作用を説明するための模式的な図であり、図8(A)は網体としての金網を2枚、所定間隔で並べた構成を示す図であり、図8(B)は金網を4枚、所定間隔で並べた構成を示す図である。
(基本的な作用)
図8において、金網25を複数枚数、重ねて配置した場合、各々の金網25の目はきちっと同じ列に揃うことはなく、必ずズレを生じる。その結果、発生した泡は次の層の金網25に当たると、その何割かが細分化され、より細かい泡になる。このような過程を繰り返すことにより、泡は次々と細分化され、発泡装置内で発生した泡よりもずっと細かい均一な泡になる。
【0058】
(金網の枚数と配設間隔)
図8(A)に示すように、金網25の枚数が2枚であると細分化できる泡の程度が中程度で止まり、良好なムース状の泡を短時間で供給することが難しくなる。
泡の微細化のための金網25は、金網25の目の大きさの30〜100倍程度、より好ましい状態としては50〜70倍程度、離隔して設置した。これは、泡が周囲全方向に均等に近く伸びた形になるための時間を十分に持たせるためである。
【0059】
泡はその発生時には、金網25の目を通過して供給される空気の進行方向に伸びるが、後端が液膜で閉じられて供給空気から独立すると、泡の内部の空気の圧力で全方向に均等に近く伸びた形になる。そのため、単一の泡の体積は変わらないが、投影面積が金網25の目よりも大きくなり、次の金網25にあたると分割されやすくなる。
金網間の距離が長すぎる場合、例えば網の目の大きさの1000倍程度になると、泡と液が分離したり、隣接する泡同士が合体して大きくなって泡の数が減少し、泡の微細化の効果が小さくなった。
一方、金網の間隔が小さすぎる場合、例えば金網同士を必要以上に密着させると、泡は後端が閉じられないまま次の金網に当たって連続した変形の泡になり、結果として泡の体積は大きいものとなって十分に微細化されなかった。
【0060】
(金網の網目の大きさと枚数の組合せについて)
使用した金網の目の大きさと枚数の組合せでは、網の目の細かい250メッシュの金網を使用しても、金網の枚数が少ない場合、例えば、2枚程度では微細化された後の泡の径は平均で2mm〜5mmとなってバラツキが大きく、十分に細かい泡が得られなかった。同じ250メッシュの金網で枚数を多くした場合、例えば4枚〜5枚とすると泡微細化装置の通過抵抗が急激に増加して送風量が低下し、同じ泡の量を得るためには、比較的長い時間を要する結果となった。
同じく金網の目と枚数の組合わせで、網の目のより大きい100メッシュを使用すると、4枚〜5枚を使用しても微細化された後の泡の径は平均で3mm〜10mmとなり、泡径が大きく、微細なムース状の泡は得られなかった。さらに、これ以上に枚数を増やしても、泡は微細なムース状にならなかった。
【0061】
(金網の目の大きさと圧力について)
前記250メッシュの網目を持つ発泡具16を使用して、深さ20mm〜25mmの液に浸った状態での発泡に、およそ1.0〜1.5kPaの風圧を要した。内部発泡室14内で発生した泡が、150メッシュの金網5枚を3mm〜5mmの間隔で構成した泡微細化装置6に達すると、泡が金網を通過する抵抗により、4.5kPa〜6.0kPaの風圧を要した。一方、泡微細化装置6を250メッシュの金網で4枚〜5枚とした場合、9kPaを超える風圧となった。
このように、発泡装置で発生された泡が泡微細化装置6を通過するのに要する風圧が大きくなればなるほど、より能力の高い空気供給装置9が必要になるとともに、泡発生装置1および泡微細化装置6の構成も精密かつ頑強なものが要求され、泡浴装置が高価になる問題がある。
【0062】
次に、発泡装置内の泡の発生に関する工夫について説明する。このような工夫は後述する第2実施形態〜第4実施形態においても同様に言えるものである。
▲1▼発泡具から噴出する空気の圧力で内部発泡室から泡微細化装置に向けて泡が押し出され、かつ泡と空気が分離しない状態で泡が泡微細化装置の第1層の網体に達するようにする。つまり、泡微細化装置の第1層の網体に達する泡は、完全に泡になるようにし、また、発泡装置、泡微細化装置の間において連続した空気流の部分がないように発泡装置内で泡を発生させることが必要である。
【0063】
▲2▼さらに、浴槽などの泡収容手段の75%程度の容積まで、短時間、例えば30秒程度で入浴可能な量の泡を発生させることが好ましい。これに要する時間が長いと、泡の性質により、液分が重力によって泡塊の下方へ移動し、温度が泡塊の上下で不均一になって快適な浴感が得られなくなる。さらに待ち時間が長くなるため、体が冷えやすくなる。泡は微細なものほど発生直後から合体し始める。合体するよりも早く、次の泡を発生させるこが必要であり、この点からも発泡時間を短くすることが必要である。
▲3▼発泡装置の発泡具によって発生する一次の泡が泡微細化装置へ移動する場合に、泡の液膜が移動できるようにする泡剤液の量が適量になるようにすること。適量とは、泡が分割される際、その泡の後端を閉じるのに十分な量の泡剤液が泡の移動時に液膜として移動することを意味する。
【0064】
[第3実施形態]
図9は上記泡浴装置の第3実施形態を説明するための概略構成図である。この第3実施形態が前記第2実施形態と異なる点は、発泡装置5と泡微細化装置6とを前記浴槽31に一体的に付設した点と、使用者が操作できる泡浴状態設定装置30を設け、必要に応じて、運転時間の選択、泡の温度操作の少なくとも一つの操作を実現できるようにした点である。
まず、発泡装置5と泡微細化装置6とを前記浴槽31に一体的に付設した構成について説明する。
図10は発泡装置と泡微細化装置を前記浴槽に一体的に付設した浴槽の拡大正面図、図11は図10におけるVIII−VIII線縦拡大断面図である。
【0065】
図11に示すように、この泡浴装置の浴槽31の下部両側位置には、泡微細化装置6の泡放出口26が開口されている。その泡放出口26は浴槽31の所定方向(通常は浴槽31の長手方向)に伸びる細長い長方形に形成してある。浴槽外部には泡放出口26を覆うように発泡装置5と泡微細化装置6を収容したポケット部32が形成され、そのポケット部32は長手方向に延びるように立設された区画壁33により上流側室34と下流側室35に区画されている。そして上流側室34に発泡具16、加熱昇温装置11、泡剤液供給管36を配設し、上流側室34と下流側室35を連通する細長い長方形開口に複数の金網37が間隔をおいて複数層に重ねて配置されている。この複数枚の金網37が前記泡微細化装置6として機能する。下流側室35は、泡微細化装置6で発生した小さく多量の泡を細長い長方形である泡放出口26に導く導泡室として機能する。
【0066】
また、図10に示すように空気昇温装置10からの加熱空気が一旦流れ込む容量の大きな送風管38に図5で示すような複数の発泡具16が一定間隔で下方に突出するように設けられている。加熱昇温装置11は、上流側室34内を一定温度に保つように温水が流れる熱交換器として配置されている。泡剤液供給管36には洩れ孔(図示せず)が一定間隔で開口されており、昇温リザーバ8からの泡剤液を上流側室34の長手方向に均等に泡剤液が供給されるように構成してある。
なお、図10において泡剤液供給管36の位置、加熱昇温装置11の大きさなどは図7において線が重ならず分かりやすいように、図11に示す記載とは若干異ならせて記載してある。また、図12は上流側室34内で大きな泡が形成され、泡微細化装置6で小さな泡に変わる様子を模式的に描いた図である。
【0067】
上記発泡装置5と泡微細化装置6とを一体的に浴槽31に付設した構成であれば、下記の利点がある。
発泡装置5と泡微細化装置6とを一体的に浴槽31に付設することにより、発泡装置5と泡微細化装置6を配置する場合において浴槽とは独立した配置スペースが不要となり、泡浴装置全体を機能的に配置することができる。
また、ポケット部32を浴槽31の長手方向に設け、細長い長方形である泡放出口26を備えることにより、多量の泡を長手方向全域に同時に供給することができ、泡の浴槽31への充填を迅速に行うことができる。さらに、このように構成することにより、浴槽31の長手方向において浴槽31内の泡の状態をほぼ均一に構成することができ良好な泡浴を達成できる。
なお、図11に示す構成において、浴槽31の泡放出口26と泡微細化装置6の間に、浴槽31の側壁から入り込んだ下流側室35を設けた理由は、泡微細化装置6の金網37を人体の接触等から守るためである。
【0068】
次に、使用者が操作できる高機能の泡浴状態設定装置30を設けることにより、泡浴装置に付加できる機能を説明する。
(1.運転温度の選択)
図9に示すように、入浴者が操作可能な位置に押しボタン式、ダイヤル式、デジタル表示操作盤などの泡浴状態設定装置30を設ける。泡浴状態設定装置30は、起動装置29と別体で設けても良いし、同じ操作盤内に含ませて設けても良い。制御装置12が使用者が行った泡浴状態設定装置30の操作を検出して、各加熱昇温装置11の加熱温度を設定することにより、使用者の好みの温かさの泡でゆったり泡浴することができるように構成する。なお、加熱昇温装置11が加温するものは、前記したように、空気温度、泡剤液温度である。
【0069】
(2.運転時間の選択)
図9に示すように、起動装置29と並べてタイマを設置し、使用者がタイマで泡浴装置の運転時間を制御できるようにすることで好みの時間、泡浴を行うことができる。このタイマも概念として前記泡浴状態設定装置30の中に含まれる。発泡量と発泡時間は泡剤液の供給量および空気供給装置からの送気量とで決まるが、温風は空気供給装置が運転している間は出し続けることができるために使用者は泡が消え始めるまでの時間泡浴に浸ることができる。泡浴時間が長くなっても泡浴媒体の泡はほとんど大気圧に等しく圧迫感がないため使用者はのぼせたり、湯疲れすることなく泡浴を楽しむことができる。
【0070】
[第4実施形態]
図13は上記泡浴装置の第4実施形態に係る泡浴装置を示す概略斜視図であり、泡収容部として袋を採用したものを示す図である。図14は泡浴時における袋の長手方向の断面図、図15は泡浴時における袋の横方向の断面図である。
図13において、前記袋は水分を漏らさない合成樹脂製のシート39などで構成されている。シート39の縁部にはファスナー等の開閉具40が取り付けてあり、開閉具40を閉じることにより、図14,15に示すような使用者を包込む寝袋のような袋形にすることができるように構成してある。
【0071】
図13においてシート39の一方側には使用者の頭を支える枕部42が取り付けてあり、身体を横たえるシート部分の両側位置に複数個の泡供給口43が設けられ、シートの所定位置に複数個の泡排出口44が設けてある。泡発生装置(図示せず)からの泡は泡供給管45を介して泡供給口43から袋41(図14参照)内に供給されるように構成してある。また、泡排出口44には泡排出管46が接続され、外部の吸引装置(図示せず)により袋41内の泡を除去できるようにしてある。除去の仕方は吸引以外にも各種の方法があり、使用者の身体についた泡を流す少量の温水を供給する方法などが採用できる。
このような泡浴装置であれば、寝たきりになった人が寝ているベッドなどの上で図13に示すようなシート39を広げ、そのシート39の上に寝たきりになった人を移動させる寝返り動作のような負担の少ない介添えで、泡による泡浴を寝たきりになった人に楽しませることができる。
【0072】
図16は、泡収容部として家庭で使用するような携帯型の泡浴装置に好適な泡浴装置の全体構成を示した図である。
家庭で小規模に実施する泡浴装置においては、使用する泡剤液は少量で済むため、図2に示すような昇温リザーバ8は省略して、容量の小さい泡剤液貯蔵槽7を設けるだけで十分である。なお、図16においては、泡剤液貯蔵槽7、熱源装置13、空気供給装置9、空気昇温装置10、発泡装置5などを別々に配置しているように描いているが、一つまたは二つ程度の携帯型容器内に上記各構成要素を収容して移動又は持ち運びに便利なように構成し、家庭用電源で泡浴が楽しめるように構成することが好ましい。
【0073】
【実施例】
以下、図9〜図12に示す泡浴装置の具体的構成などを示す。
(具体的構成)
図9に示す泡剤液貯蔵槽7の容積を40リットルとし、昇温リザーバ8の容積を12.5リットルとし、一回に供給される泡剤液の量は5リットルとした。 また、空気供給装置9は回転式ブロアーを使用し、加熱昇温装置11は蒸気熱源を使用した。
浴槽31の容積は360リットルとし、ポケット部32の上流側室34の容積は片側で11リットルとし、0.17リットル/毎秒の量で、30秒間、昇温リザーバ8から上流側室34に泡剤液を供給した。発泡装置5としての上流側室34の底壁19と発泡具16の空気噴出口23との間隔は、0.5mmに設定し、空気の噴出圧力は6.0kPaに設定した。
【0074】
なお、昇温リザーバ8の泡剤液の温度とポケット部32の泡剤液の温度は、前記泡の性質(4)の記載内容などによってかなり変化するが、室温が15℃程度であれば、浴槽で40℃の泡による泡浴を実現するには、おおよそ、昇温リザーバ8内の泡剤液の温度を55℃〜60℃に設定し、ポケット部32内の泡剤液の温度を43℃〜48℃に設定すれば良好であった。
前記の条件で昇温リザーバ8からポケット部32に泡剤液を供給すると、ポケット部32の下流側室35の泡放出口26からは10リットル/毎秒の泡が発生し、約35秒で体重60kgの大人一人が入った浴槽31内が泡で一杯になった。その後、空気昇温装置10から45℃の温風を10分間供給することにより、ほぼ40℃の泡を10分間維持することができ、泡浴に十分な時間とすることができた。
使用者による泡浴終了後、泡浴除去装置としての0.5リットル/毎秒の温水シャワー装置を起動させると、約30秒間で浴槽31内の泡を消滅させることができた。
以下、図9〜図11に示す泡浴装置において、表1は発泡装置の仕様を示し、表2は発泡具の仕様と運転条件を示し、表3は泡微細化装置の仕様と運転状態を示し、表4は発生した泡の評価を示している。なお、これらの表の値は一実施例にすぎないものであり、これらのデータに本発明が限定されるものではない。
【0075】
【表1】
【表2】
【表3】
【表4】
また、表4の(注1)の値は、泡は発生した直後から合体、消泡などによって液に戻り始めるため、厳密には単位時間の泡の発生量と経過時間の単純な積は泡の発生量とは一致しない。したがって、この(注1)の値は、便宜上、一致するものとして求めた数値である。
さらに、表4の(注2)は1ml(ミリリットル)=1cc(立方センチメートル)である。
【0076】
上記泡浴装置により判明したことの一例を挙げると以下のような点であった。
▲1▼(微細化された泡の充満時間)
上記本実施例の大きさの浴槽を使用した場合、本実施例に係る泡浴装置は、約35秒で浴槽を泡で一杯にすることができ、極めて短時間に泡浴可能状態にすることができた。
▲2▼(液濃度と発泡量)
実験では泡剤液に市販の液状ボディソープを前述の適切な濃度で使用することにより良い発泡が得られた。ボディソープ濃度が小さくなると前述したように発泡量が極端に少なくなり、発生した泡が直ぐに液に戻ってしまう現象が見られた。
【0077】
▲3▼(泡供給後の温風の効果)
図9の構成において昇温リザーバ8、空気昇温装置10の温度、発泡装置5内の温度を適切に設定することにより、良い泡浴感が得られ、発泡終了後も泡が消え始めるまでに浴槽31内に温風を均等に吹き出すことにより泡層の上下での温度差を小さくすることができた。
【0078】
▲4▼(金網の目と泡の細かさ)
泡微細化装置に前述した範囲の適切な目の細かさを持った金網を複数使用することにより短時間で多量の細かい均一な泡を得ることができた。同じ枚数の金網ではメッシュ数の大きい目の細かいものほど泡は細かくなったが、発泡終了までの時間が長くなり発泡終了での泡収容部内での泡量は余り多くはならなかった。これは発泡終了までの長くなった分の時間で、一旦発生した泡が液に戻ってしまう量が多くなったことによる。金網の目が細かいものでも層の数が少ない場合は均一な泡にならない場合が多く、また目の粗い金網では多数重ねても泡粒が大きく巨大泡も多く含まれ、良い泡浴感を得ることは難しかった。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明に係る泡発生装置を使用した泡浴装置を示す図であり、その泡浴装置の第1実施形態に係る概略構成を示す斜視図である。
【図2】図2は泡浴装置の第2実施形態を示す構成図である。
【図3】図3は本発明の泡発生装置に係る発泡装置の拡大縦断面図である。
【図4】図4は泡微細化装置を示す拡大縦断面図である。
【図5】図5は発泡具の構成を示す拡大斜視図である。
【図6】図6(A)は、発泡装置内の発泡具において空気を噴出する前の状態の縦断面図、図6(B)は空気を噴出している状態の拡大模式図である。
【図7】図7は発泡具とその発泡具がカバーする泡発生領域との関係を示す図である。
【図8】図8(A)(B)はそれぞれ泡微細化装置の網体の作用を説明するための模式的な図である。
【図9】図9は泡浴装置の第3実施形態を示す構成図である。
【図10】図10は浴槽に発泡装置と泡微細化装置を付設した構成を説明するための拡大図である。
【図11】図11は図10のVIII−VIII線縦拡大断面図であり、ポケット部を説明するための図である。
【図12】図12はポケット部の使用時の状態を示す図である。
【図13】図13は上記泡浴装置の第4実施形態を示す概略構成斜視図である。
【図14】図14は泡浴時における袋の長手方向の模式的な断面図である。
【図15】図15は泡浴時における袋の横方向の模式的な断面図である。
【図16】図16は携帯型の泡浴装置に好適な泡浴装置の概略構成図である。
【図17】図17(A)〜(F)はそれぞれ発泡具の変形例を示す図であり、図17(A)は角管の管形体を示す底面図、図17(B)は図17(A)のB−B線縦断面図、図17(C)は円形管の管形体を示す底面図、図17(D)は図17(C)のD−D線縦断面図、図17(F)は発泡装置の縦断面図、図17(E)は図17(F)のE方向矢視図である。
【図18】図18(A)〜(F)はそれぞれ発泡具と発泡装置の配置の変形例を示す図であり、図18(A)は角管の管形体を示す正面図、図18(B)は図18(A)のB−B線縦断面図、図18(C)は円形管の管形体を示す正面図、図18(D)は図18(C)のD−D線縦断面図、図18(F)は発泡装置の縦断面図、図18(E)は図18(F)のE方向矢視図である。
【符号の説明】
1…泡発生装置、6…泡微細化装置、8…昇温リザーバ、11…加熱昇温装置、14…内部発泡室、15…泡剤液、16…発泡具、19…内部発泡室底壁、23…空気噴出口、27…泡出口。
Claims (14)
- 空気を通す導気部が内部に形成してあり、その導気部を流れる空気を泡剤液中に噴出することにより泡を発生させる発泡具と、
その発泡具と泡剤液を内部発泡室に収容し、発生した泡を泡出口から排出する発泡装置と、を備えた泡浴用の泡発生装置において、
発泡具の空気噴出口には網体が設けてあり、その網体の単位面積当たりの開口率が27.7%〜49.5%であり、単位面積当たりの噴出孔の数が9690個/cm2〜24800個/cm2であり、さらに、網体の設けられた前記空気噴出口を発泡装置の内部発泡室底壁に向けて配置したことを特徴とする泡浴用の泡発生装置。 - 請求項1に記載の泡浴用の泡発生装置において、発泡具の空気噴出口に設けられた網体が内部発泡室底壁に平行な平面形の網体で構成されている、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項1ないし請求項2のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、前記発泡具の空気噴出口面積に対する前記発泡装置の内部発泡室の底壁面積の比率を、122〜219の範囲に設定した、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、前記発泡具が垂直方向に延び、内部発泡室底壁に正対するように設けられた管形体で構成され、管形体の下端側に前記網体を取り付けた、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、内部発泡室に設けられた泡出口が浴槽の側面に沿う方向となるように細長開口としてあり、前記発泡具の空気噴出口がその細長開口の長手方向において、一定間隔で複数個配列してある、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、前記内部発泡室に設けられた泡出口に内部発泡室内で発生した泡を微細化する泡微細化装置が連通している、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項6に記載の泡浴用の泡発生装置において、前記泡微細化装置は、120メッシュ〜250メッシュの網体を3枚〜10枚備えており、それら網体間の間隔は、メッシュの目の大きさの30倍〜100倍の範囲に設定されている、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項6ないし請求項7のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、発泡運転時における発泡装置内の圧力が2.2kPa〜2.7kPaの範囲である、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、発泡具の空気噴出口と発泡装置の内部発泡室底壁との距離を0.1mm〜1mmに設定した、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、前記内部発泡室内に溜まる泡剤液の高さを底壁から1mm〜50mmに設定した、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、前記発泡装置の泡出口を、内部発泡室内の泡剤液の液面上20mm〜300mmの位置に設けた、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、前記泡微細化装置が、微細化後の泡の平均の直径を0.2mm〜2mmとする泡微細化装置である、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項1ないし請求項12のいずれか一項に記載の泡浴用の泡発生装置において、少なくとも一回の泡浴に必要な泡剤液を内部に保有し、泡剤液の温度を調節可能な加熱昇温装置を備えた昇温リザーバを設け、昇温リザーバからの泡剤液を前記発泡装置に供給するように構成した、泡浴用の泡発生装置。
- 請求項13に記載の泡浴用の泡発生装置において、前記昇温リザーバから泡剤液を前記発泡装置に供給し、空気を昇温リザーバ内に送ることにより、昇温リザーバ内を加圧するとともに昇温リザーバと発泡装置との圧力を調整して、泡剤液を昇温リザーバから発泡装置へ流れやすく構成した、泡浴用の泡発生装置。
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