JP2002085512A - 泡式入浴バスシステム - Google Patents

泡式入浴バスシステム

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JP2002085512A
JP2002085512A JP2000286992A JP2000286992A JP2002085512A JP 2002085512 A JP2002085512 A JP 2002085512A JP 2000286992 A JP2000286992 A JP 2000286992A JP 2000286992 A JP2000286992 A JP 2000286992A JP 2002085512 A JP2002085512 A JP 2002085512A
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foam
warm
bubble
bathing
bather
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JP2000286992A
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Shizuto Oka
志津人 岡
Atsushi Maeda
篤志 前田
Yuzo Kishi
友三 岸
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LETS CORP KK
Aisin Corp
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LETS CORP KK
Aisin Seiki Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 入浴姿勢に制限を受ける者に対しても快適な
泡式入浴を行えるような、入浴姿勢に拘束されることが
少ない泡式入浴バスシステムを提供する。 【解決手段】 開閉可能であり閉じることによって入浴
者の周囲に空間を形成する遮蔽材2と、泡式入浴のため
の温泡を発生させる温泡発生装置3と、温泡発生装置3
に接続され前記空間に温泡を吐出して供給するダクト
4、4’とを備えるように、泡式入浴バスシステムを構
成する。つまり、簡便な遮蔽材を用いて入浴者の周囲に
温泡を充満させるための空間を形成し、その空間内に温
泡発生装置からの温泡を充満させて泡式入浴を行う。そ
れにより、入浴者の入浴姿勢に拘束されることなく、
「つかる」入浴感が得られる快適な泡式入浴が可能とな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、温泡にて入浴を行
う泡式入浴バスシステムに関し、特に、入浴者の入浴姿
勢に拘束されることが少ない泡式入浴バスシステムに関
する。
【0002】
【従来の技術】入浴の形態の一つとして、泡式入浴が存
在する。泡式入浴は、浴槽内に泡を充満させて行うある
いは身体の一部に泡を付着させて行う入浴であり、従来
から一般的な温水入浴に比べ、節水が可能で、水圧負担
の軽減が図れるという利点に加え、温泡を使用すること
により温水入浴と略同等の温浴効果を得られるという利
点を有する。また、何よりも、日本人が好む「つかる」
入浴が達成でき、リラクゼーションの効果が大きいとい
う利点を有している。そのような利点から、特開200
0−83851号公報に示されるように、身障者、寝た
きり老人等に対する移動介護において、好適であるとし
て期待されている。
【0003】そして、当該公報には、空気で膨らむバス
タブ(以下「エア式浴槽」という)に入浴者が入り、そ
のバスタブ内に温泡発生装置から温泡を供給し、泡式入
浴を行うことが示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記公報記載の泡式入
浴バスシステムにおいては、エア式浴槽内で入浴者が床
座位で入浴を行う。ところが、身障者、重症者等にあっ
ては床座位の姿勢が保てない者も存在することから、こ
れらの入浴姿勢に制限を受けるものにとっては、バスタ
ブ内での入浴は困難を極める。そこで本発明は、かかる
入浴姿勢に制限を受ける者に対しても快適な泡式入浴を
行えるような、入浴姿勢に拘束されることが少ない泡式
入浴バスシステムを提供することを課題としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の泡式入浴
バスシステムは、開閉可能であり閉じることによって入
浴者の周囲に空間を形成する遮蔽材と、泡式入浴のため
の温泡を発生させる温泡発生装置と、前記温泡発生装置
に接続され前記空間に温泡を吐出して供給するダクトと
を備えてなることを特徴とする(請求項1に対応)。つ
まり、本発明のバスシステムは、遮蔽材なるもので入浴
者を囲い、その囲いの中に温泡を充満させて行うバスシ
ステムである。
【0006】身障者、重症者等は、その障害の程度によ
って、移動もままならない、あるいは、しゃがめないと
いった者も存在する。このような者に対して、バスタブ
での泡式入浴は苦痛を伴う結果ともなる。本発明のバス
システムは、浴槽での入浴という概念を解き放ち、入浴
者のとり得る姿勢のままで、遮蔽材によって入浴者を覆
い、その遮蔽材によってできる入浴者の回りの空間に温
泡を充満させ、泡式入浴を達成させるものである。温泡
は、温水と異なり、完全な密閉性を有する遮蔽でなくと
も漏れることなく入浴者を包み込むことができる。した
がって、本発明のバスシステムでは、簡易な遮蔽材を用
いることで、その入浴者の入浴姿勢に拘束されることな
く、「つかる」入浴感が得られる快適な泡式入浴が可能
となる。
【0007】遮蔽材は、カプセルのようなものでもよ
く、ファスナーで開閉可能なカバーのようなものであっ
てもよい。つまり、入浴者が入浴姿勢で定位置についた
後、その入浴者を囲うようなものであればよく、また、
遮蔽材と入浴者の体との間に、適量の温泡を存在させ得
る空間が形成されるものであればよい。なお、温泡の存
在具合を確認できるように、遮蔽材は透明なもので構成
されることが望ましい。
【0008】(2)本発明のバスシステムでは、さら
に、入浴者を洗浄しかつ前記空間内に供給された温泡を
消泡させるためのシャワーを備えるものであってもよい
(請求項2に対応)。泡式入浴においては、入浴者の体
の汚れは温泡の洗剤成分によって浮き上がるように除去
される。入浴後、この汚れを洗い流すことが望まれる。
また、入浴後は遮蔽材中に充満する温泡を消泡させるこ
とが望まれる。これらを達成するために、入浴者および
遮蔽材で形成された空間に、適温水を噴霧することが好
ましい。したがって、さらにシャワーを装備する本構成
のバスシステムでは、泡式入浴における一連の付随作業
をも容易に行えるバスシステムとなる。
【0009】シャワーについては、特にその構成を限定
するものでない。入浴者の体全体および遮蔽材で形成さ
れた空間全体に適温水を噴霧できるものであればよく、
シャワーノズルの形状、数、位置等は、システム全体の
構成により種々の態様とすることができる。また、遮蔽
材を閉じたままで、シャワーをかければ、シャワーの水
(「水」とは、「湯」を含む概念であり、以下、特に限
定しない限り、「水」は「湯」をも意味する)が周囲に
飛散することがなく、周囲が水でぬれることを防止する
効果をも有する。
【0010】温泡による入浴は使用する水の量が少な
く、温泡体積の50〜200分の1程度の体積の水です
む。また、シャワーによる洗浄、消泡も比較的少ない量
の水を使用するだけである。したがって、入浴者の下部
に薄いトレイ(パン)等を付設し、そこにそれらの水を
受ければよく、本バスシステムは、その意味において、
泡式入浴を行う場所の制限を受けることが少ない。
【0011】(3)本泡式入浴バスシステムは、前記ダ
クトが複数備えられており、該ダクトの少なくとも一つ
は主に入浴者の背中部に前記温泡を供給し、かつ、該ダ
クトの少なくとも別の一つは主に入浴者の体前部に前記
温泡を供給する態様のバスシステムとすることができる
(請求項3に対応)。
【0012】本態様のバスシステムは、それぞれのダク
トから泡を分散して供給することができるため、遮蔽材
の中に形成される空間に温泡が偏在することなく充分に
泡が回りきることになる。空間内に入浴者の体が存在す
ることから、特に、その前後つまり体の前の部分(体前
部)と背中の部分(背中部)とで偏在が起こりやすい。
本態様の背中部に温泡を吐出するダクトと体前部に温泡
を吐出するダクトを有していることから、入浴者の体が
障壁となることに起因する空間内の温泡の偏在が解消さ
れる。
【0013】(4)また本発明の泡式入浴バスシステム
では、前記ダクトが前記空間の上部より該空間に前記温
泡を供給する吐出口を有するような態様とすることがで
きる(請求項4に対応)。つまり、上方から温泡を落下
させるように供給するようなダクトとする態様である。
【0014】前述の公報記載のバスシステムでは、泡の
吐出口が浴槽底部に存在する。一般に温水浴の場合、高
くても40℃程度の温水を使用するが、泡式入浴の場
合、泡がさめやすいことから、40℃より高い温度の温
泡を用いる。泡の吐出口が浴槽底部にある場合、次々に
吐出される温度の高い泡により、吐出部近傍が極めて高
い温度になりすぎ、その部分に触れる例えば脚部、臀部
等の局部のみ熱くなりすぎ、不快感の伴う入浴となる。
【0015】これに対し本態様のバスシステムでは、ダ
クトがその吐出口が空間上部に存在するように構成され
ていることから、吐出される温泡は、下から持ち上がる
ようにではなく、上部に積み重なるように供給される。
したがって、比較的温度の高い温泡を供給する場合で
も、次々と吐出する泡が体の同じ部位に直接に触れるこ
とが少なく、極端な熱さを感じることなく、快適な泡式
入浴が可能となる。
【0016】(5)本発明の泡式入浴バスシステムで
は、前記温泡発生装置を、洗剤溶液を空気にてバブリン
グすることにより温泡を発生させる装置とし、上部に前
記ダクトが接続される泡放出口を有しかつ内部に前記洗
剤溶液が貯溜される容器体と、該容器体内であって前記
洗剤溶液に液没して配設されかつ水平位置において分散
して存在する複数の空気噴出孔を有するノズルとを含ん
でなる泡発生部と、前記ノズルに空気を供給する空気供
給部とを備えて構成することができる(請求項5に対
応)。
【0017】つまり、本態様の温泡発生装置は、容器体
内に貯溜される洗剤溶液中において、水平位置において
散在する空気噴出孔から空気を噴出させて泡を発生させ
るものである。したがって、噴出孔に応じた大きさの単
泡がその噴出孔の位置において洗剤溶液内に発生し、同
じ噴出孔によって生じる単泡はその大きさが揃うものと
なる。また、噴出孔が散在することは、泡の発生位置が
散在することになり、発生した泡が洗剤溶液中を浮上す
る際に互いにくっついて1つの大きな泡に成長すること
(以下、「融合」という)は起こり難い。さらに、散在
する噴出孔から空気が噴出する状態は、その洗剤溶液が
乱流状態となるのを避けやすく、その点においても発生
した単泡の融合は生じ難いものとなる。したがって、上
記構成の空気噴出孔を有するノズルを持つ本態様の温泡
発生装置は、間隔をあけた箇所において泡が発生し、か
つ、その泡が層流状態の洗剤溶液中を浮上することで、
大きな泡の混入がなく、その大きさの均一性に優れた泡
を作り出すことのできる温泡発生装置となる。したがっ
て、本構成の温泡発生装置を有するバスシステムでは、
泡式入浴に適した温泡での快適な入浴を可能にする。
【0018】また、この態様の温泡発生装置では、空気
噴出孔の大きさ、散在程度(水平位置における存在密
度)、噴出させる空気の流量等を適切な範囲とすること
で、容易に、単泡体積が適正かつ均一な温泡を容易に発
生させることができる。したがって、本構成は、温泡吐
出速度等の性能の異なる種々の温泡発生装置に対応可能
な構成といえる。
【0019】ちなみに、泡式入浴に適した温泡とは、個
々の単泡が集合して形成されており、温泡の総体積を1
00%とした場合において、0.004cc以上1cc
以下の体積を有する単泡がその80%を占めるような程
度の均一さを有する温泡であり、本発明のバスシステム
においては、このような温泡を吐出することができる温
泡発生器装置であることが望ましい。この範囲を超え、
泡が小さいつまり小さな体積を有するの単泡の存在割合
が大きい場合は、必要となる洗剤溶液の量が多くなり、
泡式入浴のコストが高くなる。逆に、泡が大きいつまり
大きな体積を有する単泡の存在割合が大きいは、消泡が
早く、また入浴の快適感に劣るものとなる。さらに、入
浴の快適さと洗剤溶液の使用量とのバランスのとれた泡
を作り出すためには、0.1cc以上1cc以下の体積
を有する単泡がその80%を占めるのような温泡を発生
させることのできる温泡発生装置であることがより望ま
しい。
【0020】本発明のバスシステムでは、温泡の温度
は、快適な温浴効果を得るために、40℃〜70℃であ
ることが望ましい。つまり、温浴効果を得るためには、
その温度が高からず低からず、温浴に適した温度の泡を
発生することが望ましいことを意味する。
【0021】本態様の温泡発生装置において、温泡は、
洗剤溶液にノズルから温風を噴出させて発生させること
ができる。ただし、この温風によって洗剤溶液をバブリ
ングする方法も採用し得るが、泡の発生量により、つま
り供給する空気量の変化による泡温度の変化が大きく、
実用的ではない。これに代えて、洗剤溶液を加熱して所
定の温度とし、この温かい洗剤溶液に常温の空気を吹き
込んで温泡を発生させることもできる。この方法によれ
ば、温風でのバブリングの場合の欠点がなく、安定的な
温度の温泡を発生させることができる。予め所定の温度
に加熱されている洗剤溶液を容器体内に貯溜させるもの
であってもよく、また、抵抗線を用いたヒータ等を容器
体に付設し、容器体内で加熱するものであってもよい。
なお、空気供給部は、具体的には、コンプレッサ、ブロ
ア等によって構成することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の泡式入浴バスシス
テムの一実施形態について、模式的ではあるが、図を用
いて詳しく説明する。この実施形態は、入浴者が椅子に
腰掛けて入浴するいわゆる椅子座型の泡式入浴バスシス
テムである。図1に、本実施形態のバスシステムの右前
方から見た全体斜視図を示し、図2に、本実施形態のバ
スシステムの左後方から見た全体斜視図を示す。なお、
図2には、椅子1の背部に組み込まれた温泡発生装置を
も併せて示してある。図3に、その温泡発生装置を構成
する泡発生部の構造とその泡発生部が泡を発生させてい
る様子を示す。
【0023】図1および図2に示すように、本実施形態
の泡式入浴バスシステムは、入浴者が腰掛けるための椅
子1と、椅子1の前面に存在し、入浴者を覆って入浴者
との間に所定の空間を形成する遮蔽材としてのカバー2
と、椅子の背部に組み込まれた温泡発生装置3と、温泡
発生装置3に接続され前記所定の空間内に温泡を供給す
る3本のダクト4、4’と、温水を入浴者に噴霧するた
めの2本のシャワーノズル5と、椅子1の下に設置され
た水受パン6とを、主要構成要素として構成されてい
る。
【0024】より詳しく説明すれば、カバー2は、本実
施形態の場合、厚手の透明のビニールシートから形成さ
れており、中央部がファスナー2aにて左右に開くこと
ができるようになっている。そして、入浴者が椅子に腰
掛けてカバー2を閉じた状態において、入浴者の首から
上つまり頭部のみがカバーに設けられた頭部開口2bか
ら突出する状態となっている。そして、透明であるが故
に、内部に存在する入浴者の状態、あるいは、温泡の具
合等を、入浴者自身があるいは介助者が、外部から確認
できるようになっている。
【0025】温泡が供給されるダクト4、4’は、入浴
者の左右前方上部から温泡を吐出しする吐出口4aを有
する一対のダクト4(以下、「体前部側ダクト4」とい
う)と、入浴者の背中の上部から温泡を吐出する吐出口
4’aを有するダクト4’(以下、「背中側ダクト
4’」という)とに大別することができる。
【0026】温泡発生装置3は、ダクト4、4’が接続
する泡発生部10と、その泡発生部10にバブリングの
ための空気を供給する空気供給部20とからなり、空気
供給部20は、圧縮空気を作り出すコンプレッサ21
と、コンプレッサ21からの圧縮空気を泡発生部10に
送給する空気送給管22とから構成されている。
【0027】泡発生部10は、図3に示すように、洗剤
溶液14を貯溜する容器体11と、洗剤溶液14をバブ
リングするためのノズル12とからなる。容器体11
は、その上部に、発生した温泡を放出する3つの泡放出
口11aを有し、泡放出口11aはそれぞれ上記ダクト
4、4’が接続されている。ノズル12は、一端が閉塞
されたパイプ状をなし、洗剤溶液14に液没し、その側
面には、水平位置において分散するように同じ径を有す
る円形の空気噴出孔13が設けられており、他端部は、
空気送給管22につながっている。なお、容器体11の
内部は、2枚の仕切板15によって3つの部屋に仕切ら
れている。なお、洗剤溶液14は、図示していない注入
口より所定温度のものを注入できるようになっている。
【0028】次に温泡の発生の機構について説明する。
コンプレッサ21を作動させて、空気をノズル12に送
り込むと、その空気は、ノズル12に設けられたそれぞ
れの空気噴出孔13から噴出する際に、洗剤溶液14内
に泡を発生させる(バブリング)。本泡発生部10で
は、空気噴出孔13は同じ径の孔であることから、発生
する泡も略同じ体積の泡となる。空気噴出孔13が水平
位置に分散して存在することから、洗剤溶液14は、バ
ブリングによっても乱流状態とならず、発生した泡は、
融合等を生じず、整然と洗剤溶液14の液面に向かって
浮上する。そして浮上した泡は、容器体11の洗剤溶液
14が存在しない上部空間を、次々に発生する泡に押し
上げられるように上方に移動し、泡放出口11aから放
出される。ちなみに、放出される泡は、洗剤溶液14が
所定の温度に暖められており、その温度は温浴に適した
温度の温泡となる。
【0029】泡放出口11aは、はそれぞれのダクト
4、4’に接続されていることから、放出された温泡
は、次々に発生する泡の圧力によって、ダクト4、4’
内を移送される。ダクト4、4’を移送された泡は、吐
出口4a、4’aからカバー2によって区画された空間
内に吐出されて供給される。
【0030】なお、容器体11は2枚の仕切板15で仕
切られて3つの部屋に区画されているため、それぞれの
部屋で発生した温泡は、その部屋の泡放出口11aから
放出されてそれぞれのダクト4、4’に導かれることに
なる。この仕切板15は、なくても構わないが、本実施
形態のように、仕切板によって区画する場合、その区画
される部屋の大きさを変えることで、それぞれのダクト
から吐出される温泡の吐出量を変えることができる。
【0031】次に、本実施形態のバスシステムの使用に
ついて説明する。カバー2を開放した状態で、入浴者を
椅子に腰掛けさせる。そして、カバー2を閉じて、入浴
者とその回りの空間を外部から遮蔽する。その後に、上
記機構によって発生する温泡を、ダクト4、4’から吐
出させてカバー2内の空間に充満させる。これにより、
入浴者はあたかも温泡に「つかる」ような状態となる。
【0032】入浴者は、自分の手で、自分の体を擦るよ
うにして、体表面の汚れ、垢等を除去することができ
る。なお、入浴者が重症者等で、自力では体を擦ること
ができないような場合にあっては、例えば、遮蔽材とし
てのカバーに、外部から手を突っ込めるグローブを付設
することが有効な手段となる。つまり、遮蔽材越しに内
部のものに作用できるグローブボックスのような態様で
ある。このような態様のものとすれば介助者がそのグロ
ーブ越しに入浴者の体を擦ることで、入浴者の体を清浄
することができる。
【0033】入浴者の体が充分に清浄化され、また、温
泡につかることにより充分な温浴効果が得られた後、シ
ャワーノズル5から、適温水を噴霧させる。この適温水
のシャワーにより、温泡は効果的に消泡し、また、入浴
者の体表面に残存する汚れ等を除去して体を洗い流すこ
とができる。シャワーの後、カバー2を開いて、入浴者
の体に残存する水分をタオル等によって拭い去り、泡式
入浴が完了する。なお、温泡を形成していた洗剤溶液お
よびシャワーの水は、下部に設置された水受パン6に溜
められ、その後排水される。
【0034】本実施形態のバスシステムでは、入浴者の
背中部に温泡を吐出する背中側ダクト4’と体前部に温
泡を吐出する体前部側ダクト4を有していることから、
入浴者自身が障壁となることに起因する温泡の偏在は起
こりにくい。また、本バスシステムでは、それぞれのダ
クト4、4aはその吐出口4a、4’aがカバー2によ
って形成される空間の上部に存在するように構成されて
いることから、吐出される温泡は空間の下部から積み重
なるように供給され、比較的温度の高い温泡が供給され
る場合でも、次々と吐出する泡が体の同じ部位に直接触
れることが少なく、極端な熱さを感じることなく快適な
泡式入浴が可能となる。
【0035】上記実施形態は、入浴者が椅子に腰掛けて
行う椅子座型の泡式入浴バスシステムである。このバス
システムでは、一般のシャワーチェアーを利用してシス
テムを構築することも可能である。本発明の泡式入浴バ
スシステムでは、入浴者の入浴姿勢に応じたシステムを
構築できることにメリットがある。そこで、上記椅子座
型のシステムに代わる他のシステムを、図4を用いて説
明する。図4に、入浴者の姿勢に応じた種々の本発明の
泡式入浴バスシステムの形態を概念的に示す。
【0036】図4(a)に示すものは、寝姿勢型のバス
システムである。入浴者が寝たきり老人等のような体が
殆ど動かせない者である場合に、極めて有効なシステム
である。入浴者は所定のベッド7に横たわった状態で、
入浴を行う。ベッド7の入浴者に接する部分は、ネット
7aからなる。例えば、ベッド7と一体化された遮蔽材
としてのカプセル2の中に入浴者を存置し、カプセル2
を閉じて温泡を充満させる空間を作り出し、その空間内
に、上部(体前部)と下部(背中部)の2方向に存在す
るダクト4、4’より、温泡発生装置3で発生させた温
泡を供給して泡式入浴を行う。
【0037】図4(b)に示すものは、立位型のバスシ
ステムである。全く屈めないといった身障者等に有効な
バスシステムである。入浴者が定位置についた後、遮蔽
材としてのカバー2を垂らし、入浴者の周りに温泡を充
満させる空間を作る。そして、その空間の上部に存在す
る、体前部側と背中部側のダクト4、4’より、温泡発
生装置3で発生させた温泡を供給して泡式入浴を行う。
【0038】図4(c)に示すものは、床座型のバスシ
ステムである。起き上がれないが床面を這うように移動
できる身障者等であれば、本システムにより、自力での
入浴が可能になる。上記椅子座型のシステムに近い構成
であり、入浴者が定位置についた後、遮蔽材としてのカ
バー2を閉じ、入浴者の周りに温泡を充満させる空間を
作る。そして、その空間の上部に存在する、体前部側と
背中部側のダクト4、4’より、温泡発生装置3で発生
させた温泡を供給して泡式入浴を行う。
【0039】このように、本発明の泡式入浴バスシステ
ムは、入浴者の姿勢に応じ、種々の態様のシステムとな
る。本システムの最大の特徴は、簡易な遮蔽材により泡
を充満させる空間を作り出すことにある。温水浴と異な
り、温泡による泡式入浴であるからこそ、遮蔽材にそれ
ほどの密閉性を要求されるものではなく、簡易な遮蔽材
の使用が可能になる。
【0040】以上、本発明の泡式入浴バスシステムの実
施形態について説明したが、上述した実施形態は一実施
形態にすぎず、本発明の泡式入浴バスシステムは、上記
実施形態を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の
変更、改良を施した種々の形態で実施することができ
る。
【0041】
【発明の効果】本発明は、遮蔽材を用いて入浴者の周囲
に温泡を充満させるための空間を形成し、その空間内に
温泡発生装置からの温泡を充満させて泡式入浴を行うよ
うに構成されたバスシステムである。このような構成を
採ることで、本発明の泡式入浴バスシステムは、入浴者
の入浴姿勢に拘束されることなく、「つかる」入浴感が
得られる快適な泡式入浴が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の泡式入浴バスシステムの一実施形態
であって、椅子座型バスシステムの右前方から見た全体
斜視図を示す。
【図2】 図1に示すバスシステムの左後方から見た全
体斜視図を、椅子の背中部分に組み込まれた温泡発生装
置と併せて示す。
【図3】 図2に示す温泡発生装置を構成する泡発生部
の構造と、その泡発生部が泡を発生させている様子を示
す。
【図4】 入浴者の姿勢に応じた種々の本発明の泡式入
浴バスシステムの形態を概念的に示す。
【符号の説明】
1:椅子 2:カバー(遮蔽材) 2a:ファスナー 2b:頭部開口 3:温泡発生装置 10:泡発生部 11:容器体 11a:泡放出口 12:ノズル 13:空気噴出孔 14:洗剤溶液 15:仕切板 20:空気供給部 21:コンプレッサ 22:空気送給管 4:ダクト(体前部側ダクト) 4’:ダクト(背中側ダクト) 4a:吐出口 4’a:吐出口 5:シャワーノズル 6:水受パン 7:ベッド 7a:ネット
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 前田 篤志 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 岸 友三 愛知県名古屋市名東区陸前町3001番地 株 式会社レッツコーポレーション内 Fターム(参考) 4C094 AA01 BA03 BA18 BB03 BB09 BB12 CC01 CC08 CC09 DD02 DD15 DD40 EE11 EE25 EE40 GG02 GG14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 開閉可能であり閉じることによって入浴
    者の周囲に空間を形成する遮蔽材と、 泡式入浴のための温泡を発生させる温泡発生装置と、 前記温泡発生装置に接続され前記空間に温泡を吐出して
    供給するダクトと、 を備えてなる泡式入浴バスシステム。
  2. 【請求項2】 さらに、入浴者を洗浄しかつ前記空間内
    に供給された温泡を消泡させるためのシャワーを備える
    請求項1に記載の泡式入浴バスシステム。
  3. 【請求項3】 前記ダクトは複数備えられており、該ダ
    クトの少なくとも一つは主に入浴者の背中部に前記温泡
    を供給し、かつ、該ダクトの少なくとも別の一つは主に
    入浴者の体前部に前記温泡を供給する請求項1または請
    求項2に記載の泡式入浴バスシステム。
  4. 【請求項4】 前記ダクトは、前記空間の上部より該空
    間に前記温泡を供給する吐出口を有する請求項1ないし
    請求項3のいずれかに記載の泡式入浴バスシステム。
  5. 【請求項5】 前記温泡発生装置は、洗剤溶液を空気に
    てバブリングすることにより温泡を発生させる装置であ
    り、 上部に前記ダクトが接続される泡放出口を有しかつ内部
    に前記洗剤溶液が貯溜される容器体と、該容器体内であ
    って前記洗剤溶液に液没して配設されかつ水平位置にお
    いて分散して存在する複数の空気噴出孔を有するノズル
    とを含んでなる泡発生部と、 前記ノズルに空気を供給する空気供給部と、 を備えて構成される請求項1ないし請求項4のいずれか
    に記載の泡式入浴バスシステム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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