JP2014113346A - 身体洗浄装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】泡沫により利用者の身体の洗浄が可能な身体洗浄装置を提供することを課題とする。
【解決手段】利用者が入る空間を有する本体と、泡沫を発生させる泡沫発生装置と、前記泡沫発生装置にて発生させた泡沫を、泡沫が利用者の身体に沿って流れ落ちる位置に供給する供給路とを備える。利用者の身体に供給された泡沫は、身体に沿って流れ落ち、身体に付着した汚れを随伴分離して除去する。泡沫によって除去された汚れは、泡沫と共に流れ落ち、身体を洗浄する。
【選択図】図1
【解決手段】利用者が入る空間を有する本体と、泡沫を発生させる泡沫発生装置と、前記泡沫発生装置にて発生させた泡沫を、泡沫が利用者の身体に沿って流れ落ちる位置に供給する供給路とを備える。利用者の身体に供給された泡沫は、身体に沿って流れ落ち、身体に付着した汚れを随伴分離して除去する。泡沫によって除去された汚れは、泡沫と共に流れ落ち、身体を洗浄する。
【選択図】図1
Description
本発明は、泡沫により被洗浄物である利用者の身体を洗浄可能な身体洗浄装置に関する。
近年、健康的な生活向上や環境に配慮した省エネルギー生活意識の高まりから、様々な入浴設備の改善技術が提供されている。入浴方法についても例外ではなく、様々な技術が提供されている。一般的な温水を利用する温水浴としては、温水を浴槽に貯留して入浴する方法、あるいは浴室内に設置されたシャワー設備を用いて温水を浴びる方法等がある。
温水浴は、温水や水圧を利用した血流増加によるリラックス効果、健康増進効果があるが、利用者の汚れを除去するためには、浴用石鹸やボディソープ、シャンプー、洗顔剤等の洗剤成分を含んだ洗浄剤が必要である。
また、温水浴以外には、温泡浴が提供されている。温泡浴とは、温泡を充満させた浴槽内あるいはブース内に利用者が入り、身体に温泡を付着させて行う入浴方法である。
この温泡浴は、温水浴と対比して、水に比べ温泡の比重が軽いため、利用者の身体への負担が少なく、また、使用水量が少量であるなどの特徴があり、温水を用いた入浴方法の代替方法として注目されており、様々な技術が提供されている。
例えば、温泡浴とシャワー浴の両方が利用可能なシャワールームが提案されている(特許文献1参照)。
図7は、特許文献1に記載されたシャワールーム101を示し、利用者が入る本体102と、本体102内にシャワーを噴射させることにより利用者のシャワー浴を可能にするシャワー装置103と、本体102内に温泡112を供給する温泡発生装置104とを具備し、温泡発生装置104は、温泡112を発生させる温泡発生機104aと、温泡発生機104aで発生した温泡112を本体102内に供給する吐出口104bとを備えている。
図7のシャワールーム101は、温泡発生装置104で発生させた温泡112を本体102内に利用者111のほぼ肩まで溜めて温泡浴を行うように構成されている。
また、浴槽に泡を溜めて泡入浴を行うための装置も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
図8は、特許文献2に記載された装置を示すものである。この装置は、図8に示すように、浴槽201と、温泡を発生させる泡発生装置202とを備えている。泡発生装置202には、石鹸水溶液203が貯留されており、石鹸水溶液203に温風を供給することにより温泡を発生させ、発生させた温泡を送泡口205から浴槽201に供給する。利用者210は浴槽201内に貯留した温泡204内に身体を入れて温泡浴するものである。
特許文献1及び2の構成は、いずれも貯留した温泡中に利用者が身体を入れて温泡浴を行うものであるが、温泡が流動しないため、身体の汚れ成分は洗浄されることはなく、身体の汚れは洗剤等により改めて洗い流す必要があり、利便性の悪いものであった。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、泡沫により利用者の身体の洗浄が可能な身体洗浄装置を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の身体洗浄装置は、利用者が入る空間を有する本体と、泡沫を発生させる泡沫発生装置と、前記泡沫発生装置にて発生させた泡沫を、泡沫が利用者の身体に沿って流れ落ちる位置に供給する供給路とを備えるものである。
利用者の身体に供給された泡沫は、身体に沿って流れ落ち、身体に付着した汚れを随伴分離して除去する。泡沫によって除去された身体の汚れは、泡沫と共に流れ落ち、身体を洗浄する。
本発明の身体洗浄装置は、洗浄成分を含んだ泡沫が身体表面に沿って流れ落ちながら、身体表面に付着した汚れを随伴分離し、身体表面の洗浄を行うことができる。
第1の発明は、利用者が入る空間を有する本体と、泡沫を発生させる泡沫発生装置と、前記泡沫発生装置にて発生させた泡沫を、泡沫が利用者の身体に沿って流れ落ちる位置に供給する供給路とを備えるものである。利用者の身体に供給された泡沫は、身体に沿って流れ落ち、身体に付着した汚れを随伴分離して除去する。泡沫によって除去された身体の汚れは、泡沫と共に流れ落ち、身体を洗浄する。
第2の発明は、泡沫を洗い流すためのシャワー装置を備えたものである。泡沫による洗浄だけでなく、シャワーにより温水または水が供給可能となり、利用者の身体表面の泡沫を洗い流すだけでなく、泡沫による洗浄の前に、シャワーを浴びて身体表面を湿潤させることもできる。
第3の発明は、前記供給路に、泡沫を供給する泡沫通路と、水または温水を供給する水通路とを切り替え弁を介して接続するものである。泡沫の通路と温水または水の通路を別々に設置する必要がなく、設備を簡素化できる。
第4の発明は、前記供給路から供給される泡沫、水または温水の流量を調整する調整手段を備えるものである。水と泡沫を利用者の状況に応じて泡沫、水または温水の流量を調整することができ、利便性を向上できる。
第5の発明は、前記供給路から温泡沫を供給するものである。温泡沫により洗浄効率を向上することができる。
第6の発明は、前記供給路に泡沫を供給する複数の吐出口を配設するものである。吐出口より複数の方向から広範囲に泡沫を供給することができ、供給できない箇所を減少させて洗浄効率を向上することができる。
第7の発明は、前記供給路は、角度調節機構により角度調整可能にしたものである。利用者の身長や好みに応じて供給路の位置を調整することができ、洗浄効率を向上することができる。
第8の発明は、前記吐出口は、前記供給路に対して角度調整可能にしたものである。利用者の慎重や好みに応じて吐出口の角度を調整することができ、洗浄効率を向上することができる。
第9の発明は、着座手段を備えたものである。利用者は座った状態で泡沫や水を浴びることができるため、よりリラックスした状態で泡沫浴を行うことができる。また、利用者が立った状態では、泡沫が供給できにくい股間周辺等の箇所にも供給しやすくなり、洗浄効率を向上することができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1及び図2は、本発明の実施の形態1における身体洗浄装置を示すものである。図1は、本発明の実施の形態1における洗浄装置の概略構成図である。図2は、本発明の実施の形態1に用いた泡沫を腕に付着させた状態を撮影した写真、図3は、所謂微細泡を腕に付着させた状態を撮影した写真である。また、図4は本発明の実施の形態1における身体洗浄装置を利用者が着座手段である椅子を利用した状態を示すものである。
図1及び図2は、本発明の実施の形態1における身体洗浄装置を示すものである。図1は、本発明の実施の形態1における洗浄装置の概略構成図である。図2は、本発明の実施の形態1に用いた泡沫を腕に付着させた状態を撮影した写真、図3は、所謂微細泡を腕に付着させた状態を撮影した写真である。また、図4は本発明の実施の形態1における身体洗浄装置を利用者が着座手段である椅子を利用した状態を示すものである。
本発明において、泡沫を以下の通り定義する。
水などに洗浄成分を含んだ洗液を混入すると、洗液の成分である界面活性剤により表面張力が弱まり、洗液を混入した液体中に気体を送風することにより泡(bubble)が発生する。泡と泡が密接する状態を泡沫(foam)と呼ぶ。
泡沫は通常気液2相からなる。泡沫は、弾性と剛性をもった半固体膜で囲まれた多数の気泡が集合して互いに泡膜を隔てて密接した状態に詰まり、5角12面体にほぼ近い蜂の巣状の層状構造を示して系全体に連なっている。泡は重力、表面張力による流下する排液現象で泡膜の厚さが低下し、最後に破泡し、液滴になる。
泡は、液体膜いわゆる泡膜によって気体が閉じ込められた状態であり、複数集まることで泡沫となる。泡が利用者の身体表面に接触するとき、筋状の液だまりを形成して泡膜と固体(身体)表面がつながる。いわゆるプラトー境界が形成される。
プラトー境界内は、泡内圧Pに比べ負圧になるといわれており、泡内圧とプラトー境界
内の差圧ΔPは次の数式1で表される。
内の差圧ΔPは次の数式1で表される。
数式1において、γは泡膜を形成する表面張力、Rは泡径である。これは所謂ヤングラプラスの式である。数式1において、泡径Rが大きければ大きいほど負圧ΔPが小さくなり、身体表面への付着が弱い泡となる。即ち、泡径が大きい泡沫は、身体表面を流れやすい流動する泡となる。泡沫は、身体表面を流動することにより、洗剤成分を含んだ泡沫が身体上の汚れ成分を浮上、剥離し、吸着する。身体表面の汚れを随伴した泡沫は、身体表面に沿って流れ落ち、身体を洗浄する。
図2は、本発明の実施の形態1で用いる泡沫を腕に付着させた状態を撮影した写真を示している。この泡沫は、比較的発泡倍率が高く、泡径がmm単位の比較的大きい泡沫である。
図3は、所謂微細泡の泡沫を腕に付着させた状態を撮影した写真であり、この泡沫は、泡径が主にμm単位の微細な泡である。
微細泡の泡沫は、微細泡を発生させるための発泡部の孔径が小さく、通気抵抗が大きいそのため発泡には高圧が必要となり、コンプレッサー等を用いる必要がある。コンプレッサーを用いた場合、コンプレッサーは高圧力を生むための構造から振動及び騒音が大きい。そのため防音構成と防振構成等が必要となり、身体洗浄装置自体が大型化、複雑化する。
また、コンプレッサーは圧力脈動が発生するため、一定サイズ、一定量の泡沫を継続して吐出するのが困難な問題がある。圧力脈動を軽減するためには、所謂バッファタンク等が必要になり、やはり身体洗浄装置自体が大型化、複雑化する。また、微細泡の泡沫は、泡膜が厚く破泡性が悪いため、消泡性が悪くなり、排出口詰まり等の防止のため、消泡機器を取付ける必要があり、身体洗浄装置全体が大型化、複雑化する課題があった。
本発明の実施の形態1では、上述した微細泡の泡沫の問題を解決し、かつ、微細泡の泡沫より身体表面に沿って流れ落ちやすい泡沫を得るために図2に示す発泡倍率が高い、泡径の大きい泡沫を用いている。
本発明の実施の形態1で用いる泡沫は、発泡倍率が高いことにより節水性が高く、同じ洗液量を用いた場合には、微細泡の泡沫に比較して多量の泡沫を発生させることが可能である。発泡倍率が高い実施の形態1の泡沫は、泡沫の泡径が大きいため、低圧で発泡させることができ、コンプレッサーに比較して低圧力のブロアやファンによって発泡することが可能であり、また、泡径が大きいため、消泡性に優れており、消泡機器を取付ける必要性が少ないなど、構成を簡素化することができる。ファンやブロア以外にも、微細泡の泡沫の課題を解決し得るものであれば、他の送風機を用いてもよい。
図1は、本体1内の利用者9を泡沫7にて洗浄している状態を示している。図1において、本体1は利用者9が入る空間を有しており、本体1の外部に泡沫7を発生する泡沫発生装置2が設置され、泡沫発生装置2にて発生した泡沫7を泡沫通路13を介して供給路3から利用者9の肩に向かって供給する。泡沫通路13には、図示しないヒータが配設され、泡沫7を加熱し、調温を可能としている。
泡沫発生装置2は、身体洗浄液を所定濃度にした洗液(図示しない)を収納する洗液タンク5と、洗液タンク5に気体10を送風する送風機6と、送風機6の下流側に配置され送風機6から洗液タンク5への風量を制御する風量制御弁12とを有しており、洗液タンク5内部には泡沫7を発生するために、送風機6からの気体を通す孔が設けられた発泡部(図示しない)が設けられている。本実施の形態1では、送風機6から発泡部に温風を供給して、温泡沫を発生するように構成している。
尚、発泡部には、送風機6からの送風を複数の方向から供給する構成とすることが好ましい。この構成とすることにより、泡径及び発泡量の安定した泡沫をムラなく発生させることができる。
洗液タンク5には、洗浄成分を含む洗液が、水、または給湯器より給水された温水により所定濃度に薄められた状態で収納されている。洗液タンク5内の洗液は、洗液タンク5内への水、または温水の供給量に応じて洗液の原液が供給されることにより、所定濃度に維持されるように構成されている。また、洗液タンクにはヒータ機能、サーモスタット機能を有し、洗液の加熱、調温が可能であり、洗液を所定温度に保つことが可能である。また、泡沫発生装置2の清掃時には、洗液タンク5を加熱し、加熱した気体を泡沫発生装置2全体に供給して、装置を加熱殺菌する機能もある。洗液の洗浄成分は、身体洗浄液や頭髪洗浄液、または泡入浴に用いられる泡入浴剤など、水の表面張力を弱め、発泡して泡沫を発生させるものであればよく、本発明はこれを限定するものでない。
また、風量制御弁12は、風量を制御できる構造を持った機器であればよく、絞り効果を有する弁に限らず、オリフィスを用いた流量調整弁や流量を調整する機能を有する一般的な弁であってもよく、他の形式の風量制御弁12を用いて構成しても構わない。
泡沫通路13上端には、切り替え弁4が連結され、切り替え弁4には、泡沫通路13と共に水、または温水が供給される水通路14が連結されており、切り替え弁4を切り替えることにより、泡沫通路13からの泡沫7と、水通路14からの水または温水とを供給路3に選択的に供給するようになっている。また、供給路3には、供給路3の角度を任意に調整し、角度を保持する角度調整機構(図示せず)が設けられており、供給路3の角度を利用者が任意に調整可能にしている。角度調整機構は、周知の構成を利用することが可能であり、構成を限定するものではない。供給路3は、図1に二点差線にて示すように、角度調整機構により本体1の壁面に沿うように回動させて収納状態にすることが可能になっており、非使用状態で供給路3が邪魔にならないようにしている。
また、泡沫通路13と供給路3は、泡沫を安定的に利用者9へ供給する通路であればよく、配管形状に限らず、蛇腹等の可撓性を有するもので構成されてもよい。構成素材についても泡沫を安定的に利用者へ供給すればよく、樹脂材料、金属材料、ゴム材料等、材料を限定するものではない。
供給路3先端には、泡沫7、水または温水を利用者9の肩、胸及び背中に供給できるよう利用者9を囲繞するように円弧状に形成された吐出口11が形成されている。吐出口11の供給路3に対する高さや向きは、利用者9が身長や好みに応じて任意に調整できるように構成されている。また、吐出口11は、泡沫を流出する泡沫流出口と、水あるいは温水を流出する水流出口を供えており、水流出口は、いわゆるシャワー機能と、霧状の湯を流出する、いわゆるミストシャワー機能とを切り替え可能に構成している。本体1床面には泡沫7や排水を排出する排出口8が設置されている。
本体1内には、利用者9が操作する運転スイッチ15が設けられており、運転スイッチ15の操作により、図示しない制御装置が泡沫発生装置2、切り替え弁4等を制御する。
制御装置は、運転スイッチ15の操作に基づいて、吐出口11から利用者9への供給を、泡沫7と、水と、温水と、供給停止とに選択的に切り替えるようになっている。また、制御装置は、風量制御弁12を制御して送風機6からの送風量を制御し、泡沫の供給量を調整している。更に、水と温水の供給量の調整、温水の温度調整などを行う。また、運転スイッチ15の操作により、吐出口11から温水を供給して利用者9の身体表面の汚れを簡単に洗浄した後、泡沫7を供給して利用者9の身体を泡沫洗浄し、その後、温水を供給して利用者9の身体表面に付着した泡沫7等を洗い流す動作を自動的に切り替える運転を行えるようにしている。
制御装置は、運転スイッチ15の操作に基づいて、吐出口11から利用者9への供給を、泡沫7と、水と、温水と、供給停止とに選択的に切り替えるようになっている。また、制御装置は、風量制御弁12を制御して送風機6からの送風量を制御し、泡沫の供給量を調整している。更に、水と温水の供給量の調整、温水の温度調整などを行う。また、運転スイッチ15の操作により、吐出口11から温水を供給して利用者9の身体表面の汚れを簡単に洗浄した後、泡沫7を供給して利用者9の身体を泡沫洗浄し、その後、温水を供給して利用者9の身体表面に付着した泡沫7等を洗い流す動作を自動的に切り替える運転を行えるようにしている。
本実施の形態では、運転スイッチ15を設けたが、レバーにて調節する構成でもよく、人体センサを設け、人体センサが人体を検出することにより自動的に運転を開始し、上述した自動的に動作を切り替える運転を行うように構成してもよい。人体センサは、赤外線センサに限らず、超音波センサや光反射型距離センサ、画像センサなど、他の原理のセンサを用いて構成しても構わないものである。
以上のように構成された身体洗浄装置について、以下その動作、作用を説明する。
利用者9は、本体1内に入り、吐出口11の高さ、位置、向き等を自分の身長や好みに応じて調整する。図1では、利用者9は直立状態となっているが、図4のように椅子(着座手段)を設け椅子に座った状態でもあってもよい。
利用者9は運転スイッチ15を操作し、行わせたい動作に応じて選択操作する。ここでは、上述した自動的に動作を切り替える運転に基づいて説明する。
利用者9が運転スイッチ15を操作すると、制御装置は、切り替え弁4を温水に切り替え、吐出口11から利用者9に温水を供給し、温水により利用者9の皮膚に付着している汚れを流し落とす。温水の温度は、皮膚の毛穴に詰まっている脂分や汚れを浮き立たせることのできる高めの温度に設定することが好ましい。
利用者9の皮膚に付着した汚れを流し落とし、脂分や汚れを浮き立たせることができる程度の所定時間が経過すると、制御装置は、切り替え弁4を泡沫通路13に切り替えると共に、送風機6を起動し、気体を洗液タンク5に送風する。本実施の形態1では、気体は空気を所定温度に加熱したものである。送風された気体は、洗液タンク5内に設置された発泡部に送風されて泡沫7を発生させる。本実施の形態1では、送風機6と発泡部によって、いわゆる送気法により泡沫7を発生させている。送気法は吐出の圧力脈動や送風ムラが少なく送風量が安定しているため、安定したサイズの泡沫を連続して発泡することが可能である。
発泡した泡沫7は、泡沫通路13及び供給路3を介して吐出口11から利用者9の身体に供給される。利用者9の身体に供給された泡沫7は、身体を覆いながら身体に沿って流れ落ちる。泡沫7は、洗浄成分を含んだ洗液から発泡されており、泡沫7が自重により利用者9の身体に沿って流れ落ちるのに伴って、利用者9の身体に付着した皮脂や汚れを随伴分離し、本体1床面に流れ落ちる。
泡沫7は、時間経過と共に供給量を増減させることが好ましい。供給量を増減させることにより、利用者9の身体に沿って流れ落ちる泡沫の速度が変化するので、皮脂や汚れの分離効果が増大し、洗浄効率を向上することができる。
泡沫7の洗浄作用により、利用者9の身体から皮脂や汚れを十分除去できる量の泡沫7を供給する一定時間が経過すると、制御装置は、送風機6を停止すると共に、切り替え弁
4を温水に切り替えて吐出口11から温水を利用者9の身体に供給し、利用者9の身体に付着した泡沫7を皮脂や汚れ等と共に洗い流す。
4を温水に切り替えて吐出口11から温水を利用者9の身体に供給し、利用者9の身体に付着した泡沫7を皮脂や汚れ等と共に洗い流す。
制御装置は、泡沫7と汚れ等を洗い流すのに充分な量の温水を供給すると、温水の供給を停止し、利用者9の身体の洗浄動作を終了する。
本発明の身体洗浄装置は、利用者が入る空間を有する本体と、泡沫を発生させる泡沫発生装置と、前記泡沫発生装置にて発生させた泡沫を、泡沫が利用者の身体に沿って流れ落ちる位置に供給する供給路とを備えることにより、利用者の身体に供給された泡沫は、身体に沿って流れ落ち、身体に付着した汚れを随伴分離して除去する。泡沫によって除去された身体の汚れは、泡沫と共に流れ落ち、身体を洗浄する。
泡沫を身体洗浄に利用する場合の洗浄効果としては、表皮角質汚れ、皮脂、汗などの分泌汚れの除去や塵埃の汚れ除去などの汚れ除去以外に、摩擦力や機械力による皮膚表面の損傷防止効果があげられる。
以下に、泡沫による洗浄効果について詳述する。泡沫は、泡のクッション作用、泡の付着作用、泡のせん断作用を有している。
まず、泡のクッション作用を説明すると、泡沫は、液体膜の内部に気体を閉じ込めることにより形成される。泡沫で洗浄表面を洗浄する際に、例えば手で皮膚を洗う場合に、手と皮膚との間に泡沫が存在すると、その泡沫が圧縮されることでクッションとなって手と皮膚の表面同士が接触しにくくなり、摩擦力によって皮膚がダメージを受けることを低減することができる。
通常皮膚や毛髪は、水分を含んだ状態では角質が軟らかな状態であるため、皮膚表面が傷つきやすい状態となっており、手やスポンジ等で皮膚表面を擦る動作は、皮膚表面を削ることになり、泡沫のクッション作用があっても、皮膚表面に少なからずダメージを与えることになる。
本発明は、泡沫が身体表面に沿って流れ落ちながら洗浄するため、手やブラシ等を用いることなく洗浄することができ、摩擦力による皮膚表面へのダメージを最小限に抑えることができる。
また、泡沫の付着作用は、泡膜が固体と接触すると、固体との間に吸引力が生まれる作用で、前述のプラトー境界による作用である。プラトー境界は筋状の液だまりであり、圧力差を生むことで吸盤のように身体表面に付着する性質があり、洗浄成分を含んだ泡沫は汚れ成分を吸着する。洗浄成分を含んだ泡沫は、汚れを乳化、可溶化する。
汚れのせん断作用は、付着作用により付着している泡沫を移動させようとすると、せん断力が発生して、汚れを身体表面より剥離させ、泡沫が汚れを吸着する作用である。
泡沫は、内部に気体を有しており、気体は液体より熱伝導率が低いため、冷めにくい保温性能有する。本実施の形態1の泡沫は、泡倍率の高い、泡径の大きな泡沫であるため、泡沫の有する気体層による保温効果が微細泡より気体が多い分高くなる。泡沫が身体表面を連続的に流動することにより、皮膚に刺激をあたえることができ、リラックス効果や皮膚刺激による血流増加効果を生むことが可能である。
本実施の形態の身体洗浄装置には、吐出口11に、シャワー機能とミストシャワー機能とを有する水流出口を設けているので、泡沫7による洗浄だけでなく、シャワー機能によ
る泡沫7の洗い流し、水または温水を利用した水浴が可能となり、また、ミストシャワー機能により少ない水量で身体を湿潤させることができる。ミストシャワー機能による水浴は、シャワー機能による水浴に比べ利用者9への水圧がかかりにくいため、利用者9の身体への負担を軽減でき、快適に身体表面を湿潤できる。
る泡沫7の洗い流し、水または温水を利用した水浴が可能となり、また、ミストシャワー機能により少ない水量で身体を湿潤させることができる。ミストシャワー機能による水浴は、シャワー機能による水浴に比べ利用者9への水圧がかかりにくいため、利用者9の身体への負担を軽減でき、快適に身体表面を湿潤できる。
吐出口11は、供給路3から蛇腹管を介して引き出し自在に構成することが好ましい。この構成により、本体1の床に流れ落ちた泡沫7の消泡や、本体1内部の清掃に利用することができる。
また、泡沫7を供給する泡沫通路13と、水または温水を供給する水通路14とを切り替え弁4に接続し、切り替え弁4により泡沫7と水または温水とを切り替えて供給路3に供給する構成としているので、本体1内に泡沫7の供給路と水または温水の供給路の両方を設置する必要がなく、設備を簡素化することができる。
さらに、切り替え弁4は、水通路14を泡沫通路13に接続し、水通路14から泡沫通路13に水を供給して、泡沫通路13と洗液タンク5の内部を洗浄可能としている。泡沫通路13と洗液タンク5の内部を洗浄した排水は、図示しない配管を介して排水される。泡沫通路13及び洗液タンク5内部を洗浄することにより、非使用期間が発生した場合でも、泡沫通路13及び洗液タンク5内部に細菌やカビが繁殖するのを防止することができる。
図4は、本実施の形態の他の利用形態を示し、本体1内部に利用者9が着座する椅子である着座手段16を配設している。利用者9は、着座手段16に座った状態で泡沫7や水を浴びることができるため、起立状態よりリラックスした状態で泡沫浴や水浴を行うことができる。また、利用者9が起立した状態では泡沫7が供給されにくい股間周辺等にも供給されやすくなり、さらに着座姿勢のため、足裏、足指周辺にも泡沫を容易に供給するこが可能となり、洗浄効率を向上することができる。着座手段16の利用者9が座る部分には、身体に沿って流れ落ちる泡沫7が通過する孔を形成することにより、泡沫7が供給されにくい股間周辺等にも泡沫7が供給されやすくなり、一層洗浄効率を向上することができる。
図5は、本実施の形態のさらに他の利用形態を示し、供給路3を角度調整機構により少許上向きにして、吐出口11からの泡沫7、水または温水を利用者9の頭部に供給できるように調整し、頭部から洗浄する利用形態を示している。
図6は、本発明の他の実施の形態で、各供給路3に複数の吐出口11を配設している。図6には、吐出口11を供給路3にそれぞれ2つ配設した形態を図示しているが、3つ以上配設してもよい。吐出口11には、上述した実施の形態と同様に、泡沫7を流出する泡沫流出口と、水あるいは温水を流出する水流出口を供えており、水流出口は、いわゆるシャワー機能と、霧状の湯を流出する、いわゆるミストシャワー機能とを切り替え可能に構成している。複数の吐出口11を配設することにより、様々な方向から泡沫7、水または温水を身体に供給することができ、身体に対して供給されない箇所がないように満遍なく供給することが可能にできる。また、利用者9の身体への負担を軽減するために、シャワー機能利用時の圧力を低下させた状態でも、利用者9の身体に広範囲に満遍なく供給することができ、快適性、洗浄効率を向上することができる。
上述した各実施の形態では、洗液タンク5内の洗液中に供給する気体として空気を用いて泡沫を発生させているが、高濃度の酸素を含む気体を供給する構成としてもよい。高濃度の酸素を含む気体を供給することにより血流を改善することができる。また、炭酸ガスを含む気体を供給する構成としてもよい。炭酸ガスを含む気体を供給することにより温湯
に溶け込んだ炭酸ガスの血管拡張効果により血行促進し身体を温める効果を向上させることができる。さらに、炭酸ガスを含む気体を用いることにより、破泡性が向上し、破泡時の衝撃力により皮膚を刺激し、身体を温める効果を向上することができる。
に溶け込んだ炭酸ガスの血管拡張効果により血行促進し身体を温める効果を向上させることができる。さらに、炭酸ガスを含む気体を用いることにより、破泡性が向上し、破泡時の衝撃力により皮膚を刺激し、身体を温める効果を向上することができる。
泡沫に、泡沫の各泡内にガスを発生させる成分を含有させ、泡沫が利用者の身体に沿って流れ落ちる間にガスを発生させて破泡させるようにしてもよい。この構成であれば、破泡性がより向上し、破泡時の衝撃力により皮膚を刺激して身体を温める効果を一層向上することができる。
本発明に用いる気体は、上記に限定されるものではなく、身体の洗浄性や健康に対する効果が向上すればよく、また、環境等への影響、可燃性等の物性的影響にも配慮されてあればよく、本発明はこれに限定されるものではない。
また、洗液は、身体の洗浄性能を有し、人体に対して毒性や発ガン性等の有害でないものであればよく、また、環境等への影響、可燃性等の物性的影響にも配慮されてあればよく、本発明はこれに限定されるものではない。
また、本実施の形態では、利用者には人を例として説明をしているが、利用者は人に限定されてものではなく、ペット等の生体でも可能であり、本発明はこれに限定されるものではない。
上述した本実施の形態では、自動的に温水の供給、泡沫の供給、更に温水の供給と順次切り替える自動運転を説明したが、各運転時間、温水の温度、泡沫の温度等は利用者9が設定できるようにしてもよく、各運転を利用者9が運転スイッチ15を操作することにより切り替えるようにしてもよい。また、温水を供給するようにしたが、水を供給するようにしてもよく、本発明は、上記説明に限定されるものではない。
また、本実施の形態では、微細泡の課題を考慮して、泡径の大きく、発泡倍率の高い泡沫を用いたが、微細泡を用いてもよく、本発明は、泡沫の泡径、発泡倍率を本実施の形態に限定するものではない。
以上のように、本発明にかかる洗浄成分を含んだ泡沫による身体洗浄装置は、利用者の身体表面の損傷を低減しながら身体表面の汚れ成分を随伴分離することが可能となり、身体の洗浄に限らず、ガラス製品等の住宅機器や玩具に付着する汚れや油の除去、工業用機械の金属の加工油の除去、食器洗い等の用途にも適用することが可能である。
1 本体
2 泡沫発生装置
3 供給路
4 切り替え弁
5 洗液タンク
6 送風機
7 泡沫
8 排出口
9 利用者
10 気体
11 吐出口
12 風量制御弁
13 泡沫通路
14 水通路
15 運転スイッチ
16 着座手段(椅子)
2 泡沫発生装置
3 供給路
4 切り替え弁
5 洗液タンク
6 送風機
7 泡沫
8 排出口
9 利用者
10 気体
11 吐出口
12 風量制御弁
13 泡沫通路
14 水通路
15 運転スイッチ
16 着座手段(椅子)
Claims (9)
- 利用者が入る空間を有する本体と、泡沫を発生させる泡沫発生装置と、前記泡沫発生装置にて発生させた泡沫を、泡沫が利用者の身体に沿って流れ落ちる位置に供給する供給路とを備える身体洗浄装置。
- 泡沫を洗い流すためのシャワー装置を備えた請求項1に記載の身体洗浄装置。
- 前記供給路に、泡沫を供給する泡沫通路と、水または温水を供給する水通路とを切り替え弁を介して接続する請求項1または2に記載の身体洗浄装置。
- 前記供給路から供給される泡沫、水または温水の流量を調整する調整手段を備える請求項1から3のいずれかに記載の身体洗浄装置。
- 前記供給路から温泡沫を供給する請求項1から4のいずれかに記載の身体洗浄装置。
- 前記供給路に泡沫を供給する複数の吐出口を配設する請求項1から5のいずれかに記載の身体洗浄装置。
- 前記供給路は、角度調節機構により角度調整可能にした請求項1から6のいずれかに記載の身体洗浄装置。
- 前記吐出口は、前記供給路に対して角度調整可能にした請求項1から7のいずれかに記載の身体洗浄装置。
- 着座手段を備えた請求項1〜8のいずれかに記載の身体洗浄装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012269998A JP2014113346A (ja) | 2012-12-11 | 2012-12-11 | 身体洗浄装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012269998A JP2014113346A (ja) | 2012-12-11 | 2012-12-11 | 身体洗浄装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2014113346A true JP2014113346A (ja) | 2014-06-26 |
Family
ID=51169997
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2014113346A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2017042348A (ja) * | 2015-08-26 | 2017-03-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | ミストサウナ装置 |
JP2019051700A (ja) * | 2018-07-18 | 2019-04-04 | キヤノン株式会社 | 印刷装置、その制御方法、及びプログラム |
US10414619B2 (en) | 2014-05-30 | 2019-09-17 | Canon Kabushiki Kaisha | Printing apparatus, method of controlling the same, and storage medium |
KR20200118729A (ko) * | 2019-04-08 | 2020-10-16 | 김학용 | 샤워장치 |
-
2012
- 2012-12-11 JP JP2012269998A patent/JP2014113346A/ja active Pending
Cited By (5)
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US10414619B2 (en) | 2014-05-30 | 2019-09-17 | Canon Kabushiki Kaisha | Printing apparatus, method of controlling the same, and storage medium |
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