JP2002078628A - 浴用泡発生装置 - Google Patents

浴用泡発生装置

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JP2002078628A
JP2002078628A JP2000273808A JP2000273808A JP2002078628A JP 2002078628 A JP2002078628 A JP 2002078628A JP 2000273808 A JP2000273808 A JP 2000273808A JP 2000273808 A JP2000273808 A JP 2000273808A JP 2002078628 A JP2002078628 A JP 2002078628A
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Japan
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foam
bath
container
detergent solution
bubbles
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Application number
JP2000273808A
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English (en)
Inventor
Shizuto Oka
志津人 岡
Atsushi Maeda
篤志 前田
Yuzo Kishi
友三 岸
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LETS CORP KK
Aisin Corp
Original Assignee
LETS CORP KK
Aisin Seiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 泡式入浴において好適な泡であって、大きさ
の均一な泡を作り出すことのできる浴用泡発生装置を提
供する 【解決手段】 容器体10と、それにに貯溜される洗剤
溶液40と、空気を噴出する複数の噴出孔21を有する
ノズル20と、発生した泡を容器体の外に吐出するため
の泡吐出口31とを備えてなる浴用泡発生装置を、ノズ
ルの噴出孔21が水平位置において分散して存在するよ
うに構成する。洗剤溶液中で発生する時点での単泡が層
流状態の洗剤溶液中を移動して液面に達することで、大
きさの揃った単泡が集合した浴用泡を作り出すことがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、泡入浴において使
用される浴用泡を発生させる浴用泡発生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】入浴の形態の一つとして、泡式入浴が存
在する。泡入式浴は、浴槽内に泡を充満させて行う入浴
であり、従来から一般的な温水入浴に比べ、節水が可能
で、水圧負担の軽減が図れるという利点に加え、温泡を
使用することにより温水入浴と略同等の温浴効果を得ら
れるという利点を有する。そのような利点から、特開2
000−83851号公報に示されるように、身障者、
老人等に対する移動介護において、好適であるとして期
待されている。
【0003】同公報の中に記載されている入浴用発生装
置は、容器内に貯溜させた洗剤溶液に温風を吹き込み、
多孔板を通すことによって泡を発生させている。また、
その用途は詳しく書かれていないが、特開平10−13
7153号公報には、入浴用の泡発生装置が記載され、
容器内に洗剤溶液を貯溜させ、その洗剤溶液内において
発泡石によりバブリングさせて泡を発生させる装置が記
載されている。
【0004】しかし、上記特開2000−83851号
公報に示す泡発生装置では、その構造から、吹き込まれ
る温風が洗剤溶液を乱流状態にするため、発生する泡の
大きさの均一性に欠けるものとなる。また、発生した泡
をさらに多孔板を通過させて大きさを調整するとされて
いるが、泡はその形状が任意に変化するため、多孔板の
孔径より大きな径の泡であっても、その多孔板を容易に
通過するため、大きな泡が混入し、装置から吐出される
泡の大きさの均一性については満足のできるものとはな
っていない。
【0005】また、上記特開平10−137153号公
報に示す装置では、発泡石で発泡させているが、発泡石
は多孔質の石材であって、そこから噴出する空気は石材
内のどの流路を通過するかによって洗剤溶液中に発生す
る泡の大きさはまちまちであり、吐出される泡もその大
きさが不揃いとなる。加えて、発泡石によれば、空気噴
出箇所が近接しているため、その近傍において洗剤溶液
に乱流を作り出すため、洗剤溶液中に発生した個々の泡
つまり単泡同志がくっついて1つになり、大きな泡を混
入させてしまうことにもなる。この点においても、吐出
される泡の大きさの均一性は担保されていなかった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】泡のみで入浴する泡式
入浴においては、浴槽内の泡の均一性は、入浴者に快適
さを感じさせるための重要な要素となる。また、大きな
泡は比較的早く消泡するため、大きな単泡の混入した泡
では泡持ちのよい入浴条件を作り出すことが困難であっ
た。
【0007】本発明者は、浴用泡発生装置に関する研
究、実験の結果、洗剤溶液中で発生する時点での単泡が
層流状態の洗剤溶液中を移動して液面に達することで、
大きさの揃った単泡が集合した浴用泡を作り出すことが
できるとの知見を得た。本発明は、その知見に基づいて
なされたものであり、大きさの均一な泡を作り出すこと
のできる浴用泡発生装置を提供することを課題としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】(1)本発明の浴用泡発
生装置は、容器体と、前記容器体の内部に貯溜される洗
剤溶液と、前記容器体の内部であって前記洗剤溶液中に
存在し複数の噴出孔を有し該噴出孔から空気を噴出する
ことで該容器体の内部に泡を発生させるためのノズル
と、前記容器体の上部に配設され、発生した前記泡を該
容器体の外に吐出するための泡吐出口とを備えてなる浴
用泡発生装置であって、前記ノズルの前記噴出孔は、水
平位置において分散して存在することを特徴とする(基
本構成、請求項1に対応)。
【0009】つまり本発明の浴用泡発生装置は、容器体
内に貯溜される洗剤溶液中において、水平位置において
散在する噴出孔から空気を噴出させて泡を発生させるも
のである。したがって、噴出孔に応じた大きさの単泡が
その噴出孔の位置において洗剤溶液内に発生し、同じ噴
出孔によって生じる単泡はその大きさが揃うものとな
る。また、噴出孔が散在することは、泡の発生位置が散
在することになり、発生した泡が洗剤溶液中を浮上する
際に互いにくっついて1つの大きな泡に成長すること
(以下、「融合」という)は起こり難い。さらに、散在
する噴出孔から空気が噴出する状態は、その洗剤溶液が
乱流状態となるのを避けやすく、その点においても発生
した単泡の融合は生じ難いものとなる。したがって、上
記構成の噴出孔を有するノズルを持つ本発明の浴用泡発
生装置は、間隔をあけた箇所において泡が発生し、か
つ、その泡が層流状態の洗剤溶液中を浮上することで、
大きな泡の混入がなく、その大きさの均一性に優れた泡
を作り出すことのできる浴用泡発生装置となる。
【0010】(2)上記基本構成の浴用泡発生装置にお
いて、前記ノズルの前記噴出孔を、その1個当たりの孔
面積が7.85×10-3mm2以上7.85×10-1
2以下とすることが望ましい(請求項2に対応)。つ
まり比較的孔面積の小さな噴出孔とする態様である。上
記孔の面積は、噴出孔が円形である場合、その径は0.
1mmφ以上1mmφ以下となる。比較的小さな単泡を
発生させることができ、その単泡が集合した泡は、消泡
しにくいものとなる。
【0011】なお、噴出孔の面積が7.85×10-3
2未満の場合、それ以上のものと比較して、単泡の大
きさが小さく、同じ体積の泡を形成するのに必要な洗剤
溶液量が増えることで泡発生のためのコストが若干増加
し、また、泡入浴の快適性に劣るものとなる。さらに、
より快適で実用的な範囲として、噴出孔の孔面積は、2
×10-1〜7.85×10-1mm2とするのがより望ま
しい。
【0012】複数の噴出孔は、その孔面積がすべて同じ
となるように構成する必要はない。種々の孔面積をもつ
噴出孔が混在するものであってもよい。ただし、泡の大
きさの均一性を考えれば、上記好適範囲において同一孔
面積をもつ噴出孔で構成することが望ましい。なお、噴
出孔の形状は、その成形性等を考えれば円形であること
が望ましいが、特に限定するものではなく、四角形、多
角形、不定形等種々の形状とすることができる。
【0013】(3)上記基本構成の浴用泡発生装置にお
いて、前記噴出孔は、その水平位置における存在密度が
0.1個/cm2以上1個/cm2以下となるように構成
することが望ましい(請求項3に対応)。水平位置にお
ける存在密度とは、ノズルを上部から見た場合の、噴出
孔の散在程度を意味する。つまり、噴出孔が存在する水
平面に、噴出孔が同一平面に存在しない場合はそれらが
同一平面に存在すると仮定した場合の水平面において、
その水平面1cm2あたりに、0.1個以上1個以下と
なる密度で存在することが望ましい。
【0014】上記好適範囲のものと比べ、存在密度が
0.1個/cm2未満の場合は、孔数が少なく、同じ体
積の泡を発生させるために必要な時間が長くなり、また
逆に、1個/cm2を超える場合は、噴出孔が接近しす
ぎて洗剤溶液が乱流を生じ易く、洗剤溶液中における泡
の融合が起こりやすくなる。なお、装置自体のコンパク
トさ、実用性等のバランスのとれた範囲として、存在密
度を0.2〜0.3個/cm2とするのがより望まし
い。また、洗剤溶液中の泡の融合を考えれば、噴出孔
は、その水平位置において、均一に分散することがより
望ましい。
【0015】(4)上記基本構成の浴用泡発生装置にお
いて、前記ノズルから噴出される前記空気の流量を、噴
出孔が存在する位置における容器水平断面積に対して、
0.5L/min/cm2以下とすることが望ましい
(請求項4に対応)。噴出孔から噴出する空気の流量も
泡の均一性に影響を与える。ここでいう噴出孔が存在す
る位置における容器水平断面積とは、上記水平面におけ
る容器内の断面積をいう。つまり、噴出孔が水平位置に
おいて容器体全体に散在する場合、その単位断面を通過
する空気の単位時間当たりの流量は、洗剤溶液の層流状
態、乱流状態を決定するパラメータとなり得る。
【0016】上記好適範囲のものと比べ、洗剤溶液中に
噴出される空気の流量が、0.5L/min/cm2
超える場合、その洗剤溶液は乱流状態となりやすく、上
述の単泡の融合を生じ易く、均一性に劣るものとなる。
なお、あまり流量が小さ過ぎる場合は、泡の発生量が少
なくなることから、その点を考慮すれば、0.1L/m
in/cm2以上とすることがより望ましい。
【0017】(5)上記基本構成の浴用泡発生装置にお
いて、前記泡吐出口から吐出される前記泡の温度は、4
0℃以上70℃以下となることが望ましい(請求項5に
対応)。この態様は、つまり、温浴効果を得るために
は、その温度が高からず低からず、温浴に適した温度の
泡を発生することが望ましいことを意味する。
【0018】温泡を発生させる手段は、特に限定するも
のではなく、洗剤溶液を予め所定温度に加熱した後容器
体内に貯溜させるものでもよく、容器体内にヒータ等の
加熱手段を設置し、貯溜した洗剤溶液を容器体内におい
て加熱するものでもよい。また、ノズルから噴出する空
気を加熱して噴出する手段を採用するものであってもよ
い。さらに、温風と洗剤溶液の加熱との両者の手段を併
用するものであってもよい。泡の温度の制御しやすさの
点を考慮すれば、洗剤溶液の温度を制御する手段を採用
することがより望ましい。
【0019】(6)泡式入浴において泡の湿り具合も入
浴の快適性等に影響を与える。湿った泡とは、洗剤溶液
分をたくさん含んだ泡を意味し、言い換えれば、泡自体
の膜厚の比較的厚い泡を意味する。逆に、乾いた泡と
は、洗剤溶液分の少ない泡、膜厚の比較的薄い泡を意味
する。乾いた泡は、入浴感が快適であり、また、洗剤溶
液が少なくてすむというメリットを有する。
【0020】そこで本発明の浴用泡発生装置において
は、乾いた泡を発生させるため、前記容器体は、その内
部に前記洗剤溶液が存在しない空間として形成された泡
整流室を有し、前記泡吐出口は、前記泡整流室の上壁面
の中央に開口するように形成されているように構成する
ことが望ましい(請求項6に対応)。つまり、この態様
の浴用泡発生装置は、容器体内に洗剤溶液のない空間を
設け、言い換えれば、容器体内にいっぱいに洗剤溶液を
入れずに空間を存在させ、その空間で、洗剤溶液から浮
上してきた泡に対流を起こさせるものである。
【0021】洗剤溶液上に浮上した泡は、次々に発生さ
れる泡によって泡整流室内を上進し、泡吐出口に向かお
うとする。ところが、本態様の浴用泡発生装置では、泡
整流室となる空間の天井となる容器体の上壁面の中央に
泡吐出口が設けられていることで、容器体の側壁面近傍
を上進する泡は、上壁面により上進を阻害され、容器体
中央付近に向かって移動し、そしてその一部は中央部を
下進する。その泡の流れは中央部付近を上進する泡の流
れと対抗する流れとなるため、泡自体があたかも攪拌さ
せられるような動きをしめす。この泡の動きの中で、泡
がもつ余剰の洗剤溶液分が整流室内を降下し、貯溜する
洗剤溶液に戻されることになる。つまり、泡整流室内の
泡の対流により、洗剤溶液が還流することになる。した
がって、上記泡整流室の作用により、本態様の浴用泡発
生装置は、乾いた泡が泡吐出口から吐出することがで
き、快適な入浴感が得られ、かつ、使用する洗剤溶液の
少ない浴用泡を作り出すことできる浴用泡発生装置とな
る。
【0022】円筒形状、角筒形状(直方体等をも含む)
等のように、略垂直な側壁面を有しかつ略平盤な上壁面
を有する容器体を考えた場合、より効果的な泡の対流を
起こさせるためには、泡整流室の容積は、容器体の容積
の40〜90%とすることが望ましく。また、泡吐出口
は上壁面の略中央に設けるのがよく、その開口面積は、
上壁面の面積の10〜50%とすることが望ましい。
【0023】(7)泡整流室を設ける上記態様の浴用泡
発生装置においては、前記泡吐出口は、前記泡整流室内
に突出するように形成されていることが望ましい(請求
項7に対応)。つまり、泡吐出口が容器体の上壁面より
下部の位置に設けられている態様であり、言い換えれ
ば、例えば泡吐出口がダクトとして形成されている場
合、そのダクトが上壁面より整流室内に突き出たような
態様である。
【0024】容器体側壁面から中央部に向かいさらに中
央部付近を下進する泡の流れをより確実に作り出すこと
ができ、泡整流室内の泡の対流をより顕著にし、上述し
た乾いた泡を作り出すことがより確実に行うことができ
る。
【0025】(8)上述した基本構成の浴用泡発生装置
とその応用、変形態様を組み合わすことにより、泡式入
浴に適した泡を作り出すことができる。本発明者は、実
験、検証を繰り返すことにより、泡式入浴に適した泡と
は、比較的小さな体積をもつ単泡が集合して存在する泡
であることが判った。そこで、本発明の浴用泡発生装置
はその目的を達成するために、前記泡吐出口から吐出す
る前記泡は、個々の単泡が集合して形成されており、該
泡の総体積を100%とした場合において、0.004
cc以上1cc以下の体積を有する該単泡がその80%
を占めることを特徴とする浴用泡発生装置とすることが
できる(請求項8に対応)。
【0026】この範囲を超え、泡が小さいつまり小さな
体積を有するの単泡の存在割合が大きい場合は、必要と
なる洗剤溶液の量が多くなり、泡式入浴のコストが高く
なる。逆に、泡が大きいつまり大きな体積を有する単泡
の存在割合が大きいは、消泡が早く、また入浴の快適感
に劣るものとなる。さらに、入浴の快適さと洗剤溶液の
使用量とのバランスのとれた泡を作り出すためには、
0.1cc以上1cc以下の体積を有する単泡がその8
0%を占めるのがより望ましい。
【0027】ちなみに、0.004cc以上1cc以下
の体積を有する単泡がその80%を占める場合に、20
0Lの浴槽を一杯にする泡を発生させるために必要な洗
剤溶液の量は、わずか1〜4L程度しか必要としない。
つまり、泡体積比は、50〜200倍という良好な値を
示す。
【0028】
【発明の実施の形態】以下本発明の浴用泡発生装置の一
実施形態について、模式的ではあるが、図を用いて詳し
く説明する。図1は、本実施形態の浴用泡発生装置の縦
断面を示し、図2は、上部から見た図(平面図)を、図
3は、上蓋を取り除いた状態で上部から見た図を、それ
ぞれ示す。
【0029】本浴用泡発生装置1は、上部に開口をもつ
直方体形状の容器本体11とその開口に被さる上蓋12
とからなる容器体10と、容器体10の内部の底部付近
に配設され空気噴出する複数の噴出孔21を有するノズ
ル20と、上蓋12に挿設された吐出ダクト30とから
なる。容器体10の内部には、洗剤溶液40がノズル2
0を液没させるように貯溜されている。そして、その洗
剤溶液40の液面と、容器本体11の側壁11aと、上
蓋12の下面(容器体10の上壁面)12aとで形成さ
れる空間を有しており、この空間が泡整流室50とな
る。
【0030】本実施形態では、ノズル20は、丸パイプ
からなり、容器体11内の一端部は閉塞されており、容
器体11の外部でそれぞれが連通され、その連通部が図
示していない圧縮機(コンプレッサ)に導通している。
噴出孔21は、円形の断面をもつ孔で、すべて同じ径の
孔となっており、ノズル20の長手方向に2列に整列し
て穿孔されている。図3から判るように、噴出孔21
は、上部から見て容器体11の内部に散在しており、つ
まり、水平位置において分散して存在している。
【0031】吐出ダクト30は、エルボ形状をなし、片
側が開口に向かってその径が大きくなるようなテーパ状
をなしている。吐出ダクト30は、そのテーパ状の部分
の開口端を、上蓋12を貫通するように取付けられ、そ
の開口端が泡吐出口31となる。したがって、泡吐出口
31は、容器体10の上壁面12aから下部に突出、つ
まり泡整流室50の内部に突出して設けられていること
になる。また、泡吐出口31は上蓋12の中央に設けら
れている。
【0032】以下に、本浴用泡発生装置の実際の動作に
ついて説明する。図4は、本実施形態の浴用泡発生装置
の作動中の様子を示している。コンプレッサからの圧縮
空気をノズル20に送り込むと、その空気は、ノズル2
0に設けられたそれぞれの噴出孔21から噴出する際
に、洗剤溶液40内に泡を発生させる(バブリング)。
本浴用泡発生装置1では、噴出孔21は同じ径の孔であ
ることから、発生する泡も略同じ体積の泡となる。噴出
孔21が水平位置に分散して存在することから、洗剤溶
液40は、バブリングによっても乱流状態とならず、発
生した泡は、融合等を生じず、整然と洗剤溶液40の液
面に向かって浮上する。
【0033】浮上した泡は、泡整流室50の内部を、次
々に発生する泡に押し上げられるように上方に移動し、
さらに、泡吐出口31から吐出ダクト30を通って吐出
される。ところが、本浴用泡発生装置1では、泡整流室
50が設けられており、その内部での泡の動きは単純で
はない。容器体10の中央部付近で発生する泡は、その
まま泡吐出口31に向かおうとするが、容器体11の側
壁に近いところで発生する泡は、容器体10の上壁面1
2aの存在によって、上進を阻止され、中央部に向かう
流れを作り出す。そしてその流れの一部はさらに下方に
向かう。ところが中央部を上進する泡の流れが存在する
ため、泡整流室50の内部においては、泡の対流が生じ
ることになる。
【0034】液面に浮上した時点での泡は、洗剤溶液分
を多く含んだ湿った泡である。ところが、本浴用泡発生
装置1では、泡整流室50内での上記泡の対流があるこ
とにより、その洗剤溶液分が除去、つまり貯溜された洗
剤溶液に還流されやすく、泡吐出口31から吐出する泡
は、比較的乾いた泡になる。また、本浴用泡発生装置1
では、泡吐出口31が泡整流室50内に突出しているこ
とから、吐出ダクト30の壁面が障壁となり、上記対流
をより確実なものとすることで、乾いた泡の生成をより
確実にしている。
【0035】また、吐出ダクト30は先にいくにつれそ
の断面が減少するようになっており、泡は吐出ダクト3
0内部を通過する際に圧力を受ける。この圧力より消泡
しやすい大きな体積の泡が除去され、その泡の大きさの
均一性が増す。吐出ダクト31の他端は、図示しない
が、ホース等を接続することが可能で、それにより、浴
槽内部にまで吐出された泡を移送することができる。
【0036】実際の入浴は、図5に示すように、浴槽2
の近傍に本浴用泡発生装置1を設置し、吐出ダクトにホ
ース3の一端を接続し、そのホース3の他端を浴槽2に
覗かせ、本浴用泡発生装置1を作動させて、泡を浴槽2
内送り込んで行う。入浴者が、浴槽2内に入ってから、
泡を浴槽2内に送り込んでもよく、また、泡が浴槽2内
に溜められた後、入浴者が入浴するものでもよい。
【0037】泡式入浴は、温水入浴に比べ水圧負担を軽
減するメリットがあり。また、温泡温水入浴と同等の温
浴効果が得られる。さらに、泡中で体を洗浄することが
容易で、体の汚れを容易に落とすことができ、また、温
水入浴と異なり、落ちた汚れは泡とともに浴槽底部に沈
んでいき、目に触れることがないため清潔感がある。さ
らにまた、温水入浴に比較して使用する水(湯)の量も
極めて少なく、その点から、移動介護等の現場で大きな
期待が寄せられている。
【0038】次に、本発明の浴用泡発生装置の各構成要
素のバリエーション等について説明する。容器体、ノズ
ル、泡吐出口を形成する吐出ダクト等の材質は特に限定
されない。例えば、金属、樹脂等種々のものを使用でき
る。容器体の形状については、上記実施形態では角型
(直方体)であるが、円筒型、樽型、円錐台型、角錐台
型等種々の形状とすることができる。ノズルの形状も特
に限定しない、上記実施形態では、パイプ形状をなして
いるが、容器体底部に平盤な形状のノズルを配し、その
上面に噴出孔を散在するような形式のものであってもよ
い。また、ノズル自体の数量も限定されるものではな
く、1つの容器体内に2以上のノズルが配設されるもの
でもよい。噴出孔の形状も円形である必要はなく、角
孔、不定形の孔等いろいろな孔を採用できる。また、そ
の大きさについても、すべてが同じ大きさである必要は
ない。噴出孔の位置について、上記実施形態では上下方
向の位置が揃っており同一平面内に存在するが、水平位
置において散在すればよく、上下の位置が孔によって異
なる態様を排除するものでもない。
【0039】吐出ダクトは、上記実施形態ではエルボ状
のものであるが、実質的に泡を吐出、移送できるもので
あればその形状を特に限定しない。泡吐出口は、上記実
施形態においては円形をなしているが、その形状も特に
限定するものではなく、また、泡吐出口の数も1つに限
定されるものではない。泡吐出口は容器体の上部に配設
されていればよく、上記実施形態のように上面に付設さ
れる態様に限定されるものではない。泡整流室の作用を
ある程度犠牲にすることを考れば、洗剤溶液がそのまま
流出しないように配慮しつつ、容器体の側壁面に付設す
るものであってもよい。
【0040】本発明の浴用泡発生装置は、泡整流室を設
けることを必須とするものではない。しかし、快適な入
浴感を得られる等の利点を考慮する場合には、泡整流室
を設けることが望ましい。この場合、泡整流室の上部つ
まり容器体上壁面の形状は、上記実施形態のように、必
ずしも平板である必要はない。例えば、泡吐出口にある
中央部に向かって、泡の対流を促進するように、上壁面
を緩やかな曲面で構成することもできる。
【0041】洗剤溶液は、発泡性のよい各種洗剤を水に
溶解して調整すればよい。着色剤、芳香剤等を洗剤溶液
に溶解させれば、視覚的または嗅覚的にも快適な入浴を
楽しむこともできる。液体洗剤であればそのタンクを設
け、別途水配管をし、容器体の中で調整するものであっ
てもよい。洗剤溶液は、その温度を限定するものではな
いが、温泡を吐出する場合、洗剤溶液自体を加温してお
くこともできる。加温手段は、容器体内にヒータ等を設
置するものであってもよい。また、温泡を発生させる場
合、洗剤容器を加温する代わりにあるいはそれととも
に、ノズルから噴出する空気を加温するものであっても
よい。
【0042】ノズルから噴出させる空気は、上記実施形
態のように、コンプレッサによる圧縮空気であってもよ
く、また、ブロア等の送風手段によって送られてくるも
のでもよい。また、その空気に芳香剤等を混入させ、入
浴時に芳香が漂うようにすることもできる。
【0043】以上、本発明の浴用泡発生装置の実施形態
について説明したが、上述した実施形態は一実施形態に
すぎず、本発明の浴用泡発生装置は、上記実施形態を始
めとして、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を
施した種々の形態で実施することができる。
【0044】
【実施例】上記実施形態に基づき、実際に本発明の浴用
泡発生装置を作製し、それを作動させて浴槽に泡を充填
し、その評価を行った。下記表1に、その装置の概要お
よび主要作動条件を示し、また、下記表2に、吐出され
た泡の評価を示す。
【0045】
【表1】
【0046】
【表2】
【0047】上記結果から、判断するに、上記実施形態
に基づく浴用泡発生装置は、大きな泡の混入が少なく、
泡の大きさの均一性にすぐれ、入浴感がよくかつ洗剤溶
液使用量の少ない乾いた泡を作り出すことができ、泡式
入浴に適した浴用泡を迅速、簡便に作り出せることが確
認できる。
【0048】
【発明の効果】本発明は、容器体と、それにに貯溜され
る洗剤溶液と、空気を噴出する複数の噴出孔を有するノ
ズルと、発生した泡を容器体の外に吐出するための泡吐
出口とを備えてなる浴用泡発生装置を、ノズルの噴出孔
が水平位置において分散して存在するように構成するも
のである。このような構成とすることで、本発明の浴用
泡発生装置は、大きな泡が数多く混入することがなく、
その大きさの均一性に優れた泡を作り出すことのできる
浴用泡発生装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態の浴用泡発生装置の縦断
面を示す。
【図2】 本発明の一実施形態の浴用泡発生装置の上部
から見た図を示す。
【図3】 本発明の一実施形態の浴用泡発生装置の上蓋
を取り除いた状態で上部から見た図を示す。
【図4】 本発明の一実施形態の浴用泡発生装置の作動
中の様子を示す。
【図5】 本発明の一実施形態の浴用泡発生装置を用い
た泡式入浴の様子を示す。
【符号の説明】 1:浴用泡発生装置 2:浴槽 3:ホース 10:容器体 11:容器本体 11a:側壁面 12:上蓋 12a:上壁面 20:ノズル 21:噴出孔 30:吐出ダクト 31:泡吐出口 40:洗剤溶液 50:泡整流室
フロントページの続き (72)発明者 前田 篤志 愛知県刈谷市朝日町2丁目1番地 アイシ ン精機株式会社内 (72)発明者 岸 友三 愛知県名古屋市名東区陸前町3001番地 株 式会社レッツコーポレーション内 Fターム(参考) 4C094 AA01 BB14 DD01 EE11 EE12 EE22 EE25 GG02 4F033 AA04 CA04 DA01 EA06 LA09 NA01

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器体と、前記容器体の内部に貯溜され
    る洗剤溶液と、前記容器体の内部であって前記洗剤溶液
    中に存在し、複数の噴出孔を有し、該噴出孔から空気を
    噴出することで、該容器体の内部に泡を発生させるため
    のノズルと、前記容器体の上部に配設され、発生した前
    記泡を該容器体の外に吐出するための泡吐出口と、 を備えてなる浴用泡発生装置であって、 前記ノズルの前記噴出孔は、水平位置において分散して
    存在することを特徴とする浴用泡発生装置。
  2. 【請求項2】 前記ノズルの前記噴出孔は、その1個当
    たりの孔面積が7.85×10-3mm2以上7.85×
    10-1mm2以下である請求項1に記載の浴用泡発生装
    置。
  3. 【請求項3】 前記噴出孔は、その水平位置における存
    在密度が0.1個/cm2以上1個/cm2以下である請
    求項1または請求項2に記載の浴用泡発生装置。
  4. 【請求項4】 前記ノズルから噴出される前記空気の流
    量は、噴出孔が存在する位置における容器水平断面積に
    対して、0.5L/min/cm2以下となる請求項1
    ないし請求項3のいずれかに記載の浴用泡発生装置。
  5. 【請求項5】 前記泡吐出口から吐出される前記泡の温
    度は、40℃以上70℃以下となる請求項1ないし請求
    項4のいずれかに記載の浴用泡発生装置。
  6. 【請求項6】 前記容器体は、その内部に前記洗剤溶液
    が存在しない空間として形成された泡整流室を有し、 前記泡吐出口は、前記泡整流室の上壁面の中央に開口す
    るように形成されている請求項1ないし請求項5のいず
    れかに記載の浴用泡発生装置。
  7. 【請求項7】 前記泡吐出口は、前記泡整流室内に突出
    するように形成されている請求項6に記載の浴用泡発生
    装置。
  8. 【請求項8】 容器体と、前記容器体の内部に貯溜され
    る洗剤溶液と、前記容器体の内部であって前記洗剤溶液
    中に存在し、複数の噴出孔を有し、該噴出口から空気を
    噴出することで、該容器体の内部に泡を発生させるため
    のノズルと、前記容器体の上部に配設され、発生した前
    記泡を該容器体の外に吐出するための泡吐出口と、 を備えてなる浴用泡発生装置であって、 前記泡吐出口から吐出する前記泡は、個々の単泡が集合
    して形成されており、該泡の総体積を100%とした場
    合において、0.004cc以上1cc以下の体積を有
    する該単泡がその80%を占めることを特徴とする浴用
    泡発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2004008928A1 (ja) * 2002-07-23 2004-01-29 Aquapro Kabushiki Kaisha 泡浴用の泡発生装置及び泡浴装置
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EP4115971A1 (de) 2021-07-09 2023-01-11 Klafs GmbH Kompakte vorrichtung zur erzeugung von schaum für wellness- und/oder hygieneanwendungen

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