JP4101949B2 - 中空状スタビライザーの製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼管を用いた中空状スタビライザーの製造方法に関する。より詳しく述べると、鋼管の内表面に浸炭硬化層を有する中空状スタビライザーの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
自動車のコーナーリングにおいて車体のローリングを緩和し、かつ走行安定性を維持する部品であるスタビライザーは、主としてS45Cクラスの棒鋼から製造されていた。
スタビライザーは、その用途や機能上、捩じり応力に対する強さが求められている自動車用の部品であり、捩じり応力に対する強さを高めるために、外径を大きくすると、著しく重量が増加するという問題があった。近年、地球環境問題に対して関心が高まり、特にエネルギーの節約の観点から自動車の軽量化が進められてきており、スタビライザーも棒鋼の代わりに、重量と切り離して設定応力の自由度が大きい鋼管を素材とした、いわゆる中空状スタビライザーが開発され、軽量化が図られている。
【0003】
このような中空状スタビライザーとして、590N/mm2級又は780N/mm2級の高張力鋼管を所定の形状に成形加工した後、外表面にショットピーニングを施した非調質型のスタビライザーや、低合金鋼鋼管を所定の形状に成形加工した後、直接通電加熱又は高周波誘導加熱等の短時間加熱を行い、次いで急冷する焼入れ処理を施して鋼管全体を焼入れマルテンサイト組織とし、次いで焼戻し処理を施し、そして外表面にショットピーニングを施した調質型のスタビライザーがあり、調質型のスタビライザーが主流となっている。
【0004】
しかしながら、これらの従来の中空状スタビライザーは、以下のような問題点を有していた。即ち、(1)曲げ加工に対しては棒鋼と比較すると偏平度が大きく強度低下があり、そして(2)外表面はショットピーニング等により強化することが可能であるが、鋼管の内表面については強化する方法がなく、設定応力が高くなると内表面を起点として疲労破壊が起こる。そのため、鋼管を使用したスタビライザーは、極めて限定された用途範囲でしか使用できなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明の目的は、前述した従来の中空状スタビライザーの欠点である内表面の強化を行い、設定応力のより高い条件下で使用することができる中空状スタビライザーの製造方法を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、特定の塗布型浸炭組成物を用いると、鋼管の内表面を選択的に浸炭焼入れ処理をすることが可能であり、従来の中空状スタビライザーの製造工程においてその生産性を阻害せずに内表面の強化を図れることを見出し本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、水性塗料中に浸炭剤及び上記水性塗料に対して不活性な浸炭促進剤とを配合して成る塗布型浸炭組成物を鋼管の内表面に塗布し、乾燥して皮膜を形成し、皮膜を形成した鋼管を成形加工し、浸炭層を形成させるのに十分な温度で十分な時間加熱して浸炭層を形成させ、次いで急冷して焼入れし鋼管の内表面に浸炭硬化層を得る工程を含む中空状スタビライザーの製造方法に関する。上記方法において、直接通電加熱又は高周波誘導加熱により浸炭層を形成するのが生産性の上から好ましい。
【0008】
また、上記方法において、塗布型浸炭組成物としてオレフィン系重合体樹脂を水性媒体に分散することによって得られた水性塗料に浸炭剤として上記樹脂100重量部当たり木炭粉10〜100重量部及び浸炭促進剤として上記樹脂100重量部当たり炭酸ナトリウム5〜80重量部を配合して成る組成物を乾燥皮膜量で10〜100g/m2となるように塗布するのが好ましい。
上記塗布型浸炭組成物を使用する場合、皮膜を形成するために100〜150℃に加熱して乾燥し、そして浸炭層を形成するために900〜1200℃に加熱焼き入れするのが好ましい。
上記中空状スタビライザーの製造方法において、前記急冷して焼入れ処理し鋼管の内表面に浸炭硬化層を得る工程の後に、鋼管を焼戻しする工程及び鋼管の外表面をショットピーニングする工程を含んでもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明において使用される鋼管は、中空状スタビライザーの素材として使用されているものであり、本発明の処理においてマルテンサイト組織が得られるものであれば特に制限されるものではない。また、鋼管の外径についても本発明の目的を達成可能であれば特に制限されるものではなく、適用される自動車の種類に応じて適宜選択される。また、上記鋼管は後述の方法により厚さ1μm以上でかつビッカース硬度で600以上の浸炭硬化層を設けるのが好ましい。
【0010】
本発明において、まず上記鋼管の内表面に塗布型浸炭組成物を塗布するが、この際に均一な浸炭硬化層を得る目的で予め内表面を洗浄しておくのが好ましい。洗浄方法としては、塗布型浸炭組成物を塗布して乾燥した後に適性な皮膜が形成され、ついで浸炭処理を施した際に均一の浸炭層ができれば特に制限されるものではなく、例えばアルカリ脱脂、有機溶剤による脱脂等が挙げられる。また、この洗浄工程は帯鋼を成形ロールで連続する工程で行っても、あるいは鋼管の成形後に行ってもよい。
予備洗浄された鋼管の内表面に塗布型浸炭組成物を塗布する。本発明において使用される塗布型浸炭組成物とは、水性塗料中に浸炭剤及び上記水性塗料に対して不活性な浸炭促進剤とを配合して成る塗布型浸炭組成物である。
【0011】
ここで、塗布型浸炭組成物における水性塗料としては、比較的低温で加熱して短時間にかつ容易に皮膜を形成することができ、形成された皮膜が鋼材の内表面との密着性や加工性に優れており、そして浸炭層を形成する際に加熱しても有害物質を放出しない等の観点から、オレフィン系重合体樹脂を水性媒体に分散させた水性塗料を用いるのが好ましい。このようなオレフィン系重合体樹脂としてはポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系重合体から成る樹脂、エチレン−プロピレン共重合体等のオレフィン系共重合体から成る樹脂やこれらのブレンドポリマーが挙げられ、これらを単独であるいは二種以上の混合物として使用することができる。 又、これらの樹脂は、水性塗料としての性質、被処理物上への皮膜の形成や加工性を勘案して、平均粒径で0.1〜3.0μm程度の粉体を使用するのが好ましい。また、これらの樹脂は、水100重量に対して10〜40重量部程度の量で配合するのが好ましい。又、濡れ性を向上させるための有機溶剤、消泡剤等を少量添加してもよい。
【0012】
上記塗布型浸炭組成物に配合される浸炭剤としてはグラファイト粉、カーボンブラック粉、木炭粉等が挙げられ、これらを単独又は二種類以上の混合物として使用することができる。本発明者等がこれらの浸炭剤について大気中で熱分析を行ったところ、グラファイト粉は750℃付近で急激に酸化燃焼するが、一部が1000℃以上に昇温後においても燃焼せずに残存していた。これに対し、カーボンブラックでは650℃で急激に酸化燃焼し、また木炭粉については500℃付近で急激に酸化燃焼した。また、カーボンブラックや木炭粉では、1000℃以上に昇温後においては残存重量は認められなかった。これらの実験結果から、短時間の熱処理で均一な浸炭層を形成させる浸炭剤として低温で急激に酸化燃焼し浸炭性ガス圧を高めることが可能なカーボンブラック及び木炭粉が好ましく、より好ましくは木炭粉である。
【0013】
また、上記塗布型浸炭組成物に、浸炭層を形成するために加熱する際にCO2等の圧力を高めて浸炭を促進する目的で、浸炭促進剤が添加される。鋼管の内面において浸炭剤の酸化燃焼は酸素が希薄な条件下で行われるので、浸炭促進剤は重要な役割を果たす。このような浸炭促進剤としては、ベースとなる水性塗料への添加時、塗布型浸炭組成物の保存時及び皮膜を形成するための加熱時に、CO2等の気体を発生せず、浸炭温度に加熱した際にはじめて気体を発生するものであれば特に制限されるものではない。これらの浸炭促進剤は、使用する水性媒体の種類や皮膜の形成方法に依存して決定されるが炭酸ナトリウム及びその均等物が好ましい。浸炭促進剤は例えば、ベースとなる塗料がオレフィン系重合体樹脂を水性媒体に分散してなる水性塗料をベースとして使用する場合には、炭酸バリウム(BaCO3)を使用すると分散配合時にCO2を発生し、また過マンガン酸カリウム(K2MnO4)を使用すると分散配合時にO2を発生するので好ましくない。
【0014】
本発明に使用される塗布型浸炭組成物において、水性塗料中に浸炭剤及び上記水性塗料に対して不活性な浸炭促進剤が配合されるが、これらの配合については形成される皮膜の物性、塗料の粘度、浸炭性ガスの発生時間等を考慮して適宜選択される。
【0015】
例えば、オレフィン系重合体を水性媒体に分散させて調製した水性塗料を使用し、浸炭剤として木炭粉、浸炭促進剤として炭酸ナトリウムを使用した塗布型浸炭組成物について、鋼管の内表面に形成させる浸炭硬化層の硬度をビッカース硬度で600以上、浸炭層の厚みを1μm以上となるように設定し適正な組成について検討したところ、浸炭剤としての木炭粉の添加量は、樹脂100重量部に対して10〜100重量部の範囲であるのが好ましく、特に好ましくは30〜80重量部であり、また浸炭促進剤としての炭酸ナトリウムの添加量は、樹脂100重量部に対して5〜80重量部が好ましく、特に好ましくは15〜50重量部である。木炭粉の配合量が100重量部を超えると樹脂分が不足して形成された皮膜の被処理物との密着性及び加工性が低下し、さらに塗布する際の塗料粘度が著しく高くなり、浸漬、刷毛塗り、ロールコート等により塗布するのが困難になるので好ましくない。逆に、配合量が10重量部未満であると、浸炭性ガスが発生するのに長時間かかり、浸炭熱処理に長時間を要するので好ましくない。浸炭促進剤の配合量が樹脂100重量部に対して5重量部未満である場合、浸炭促進剤としての効果は少なくなるので好ましくない。逆に80重量部を超えると組成物の液性を低下させるので好ましくない。
【0016】
上記塗布型浸炭組成物を鋼管の内面に塗布するが、この際の塗布方法は、従来の水性塗料分野で使用される塗布方法から適宜選択される。このような塗布方法として例えば、刷毛塗り、ロールコート、スプレーコート、浸漬等が挙げられる。この際の塗布型浸炭組成物の塗布量は、浸炭すべき鋼管の材質、鋼管の内径、浸炭層の厚さ等を考慮して適宜選択されるが、例えば外径40mm以下、板厚5mm以下の鋼管を使用する場合、乾燥皮膜量で10〜100g/m2となるように塗布するのが好ましい。乾燥皮膜量で10g/m2未満であると、浸炭源が不足し、1μm以上の浸炭硬化層を確保するのが困難であるので好ましくない。逆に乾燥皮膜量で100g/m2を超えると、皮膜の密着性や加工性が悪くなり、所望の形状に加工するのが困難となるので好ましくなく、また100g/m2を超えて塗布しても増量塗布に見合った効果が得られない。
【0017】
このようにして塗布した本発明による塗布型浸炭組成物を乾燥して皮膜を形成させるが、オレフィン系重合体樹脂等の熱可塑性樹脂を水性媒体に分散させた分散液を水性塗料のベースとする場合には水の沸点以上でかつ使用する樹脂の融点以上の温度に加熱する。例えば、オレフィン系重合体樹脂を使用した場合には100〜150℃に加熱することによって皮膜を形成する。このようにして皮膜を形成すると密着強度が向上して、鋼管の曲げ加工後にも皮膜の剥離脱落は生じない。
【0018】
このようにして内表面に皮膜が形成された鋼管は、通常の方法、例えばベンダーにてスタビライザーの形状に加工された後、浸炭焼入れ処理が施される。この際の加熱手段としては所望の浸炭硬化層が得られる手段であれば特に制限されないが、当該技術分野における一般的な表面硬化手段であり、かつ短時間の加熱焼入れにより容易にマルテンサイト組織が得られるという観点から直接通電加熱又は高周波誘導加熱が好ましい。
【0019】
焼き付け温度は、使用する塗布型浸炭組成物、特に上記組成物中に含まれる浸炭剤の種類に依存するが、例えば、オレフィン系重合体樹脂を水性媒体に分散することによって得られた水性塗料に、浸炭剤として上記樹脂100重量部当たり木炭粉10〜100重量部及び浸炭促進剤として上記樹脂100重量部当たり炭酸ナトリウム5〜80重量部を配合して成る組成物を使用した場合には、900〜1200℃の温度範囲が好ましい。加熱温度が900℃未満の場合には所望の浸炭硬化層を形成することができず、また1200℃を超えると結晶粒度の粗大化が生じて鋼管の靭性が低下するだけでなく、浸炭濃度の制御が難しくなり、しばしば過浸炭となって焼入れ組織に残留オーステナイト相が生成し、効果的な圧縮残留応力の発生が阻害されるので好ましくない。
【0020】
なお、上記温度範囲での加熱を行う際に加熱時間を制御しないと、浸炭が不充分となったり、逆に過浸炭を生じる。そこで、オレフィン系重合体樹脂を水性媒体に分散することによって得られた水性塗料に浸炭剤として上記樹脂100重量部当たり木炭粉10〜100重量部及び浸炭促進剤として上記樹脂100重量部当たり炭酸ナトリウム5〜80重量部を配合して成る組成物を塗布型浸炭組成物として使用し、上記の温度範囲内で加熱温度と加熱時間について実験を行った結果、図1に示すA、B、C、Dの四点に囲まれた条件下に浸炭焼入れ処理を行うと所望の浸炭硬化層が得られることを見出した。
【0021】
このようにして、鋼管の内表面に浸炭硬化層が形成された本発明による中空状スタビライザーは、従来の方法で、外表面を処理してもよい。特に、本発明においては鋼管の内表面に塗布型浸炭組成物を塗布し、乾燥して皮膜を形成した後に、ベンダー等により所定形状の中空に成形加工し、加熱焼入れ処理を施し内表面に浸炭硬化層を形成するとともに、焼戻し、外表面をショットピーニング加工により強化し、粉体塗装を行うことにより、一連の工程を経て製品化することが可能である。
【0022】
【実施例】
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜7及び比較例1〜5)
これらの実施例及び比較例では、塗布型浸炭組成物として、オレフィン系重合体樹脂を水性媒体に分散することによって得られた水性塗料に浸炭剤として木炭粉及び浸炭促進剤として炭酸ナトリウムを種々の配合量で配合した組成物を用い、塗布量、加熱時間、加熱温度を変化させて、鋼管の内表面の浸炭硬化層の形成状況について調べた。
C 0.23%、Si 0.23%、Mn 0.44%、Cr 0.30%、P 0.008%、S 0.008%、B 0.004%、残部Feから成る外径26.5mm、壁厚4.0mmの鋼管を使用して、内表面をアルカリ脱脂により予め洗浄した後、表1に示す条件で浸炭焼入れを行った。なお、この鋼管は、処理後に完全マルテンサイト組織になるものであり、その硬さはビッカース硬度では約480となるものである。結果を表1に示す。なお、表1において浸炭組成物の塗布量は塗布・乾燥の前後の鋼管重量差と、計算により求めた鋼管内表面の面積から算出した。また、実施例1及び5においては樹脂成分としてポリプロピレン樹脂を使用し、それ以外はポリエチレン樹脂を使用した。焼入れ加熱は直接通電加熱方式により行った。
【0023】
【表1】
【0024】
表1から明らかな通り、本発明による浸炭焼入れ処理を行った実施例は、いずれも目的とする浸炭硬化層を形成した。これに対して浸炭促進剤である炭酸ナトリウムを添加しない比較例1、皮膜の形成が不充分であった比較例2及び浸炭剤である木炭粉の配合比が本発明の範囲外である比較例3では、局所的には浸炭されるが安定した均一な浸炭層は得られず、また、浸炭温度が本発明の範囲より低い比較例4では十分な浸炭層が確保できず、そして浸炭時間が本発明の範囲より長い比較例5では浸炭層の結晶粒度が粗大化し、残留オーステナイトの成形による浸炭硬化層の硬度低下と硬度のむらが生じていた。
【0025】
以上の結果から、所定条件で本発明による塗布型浸炭組成物を塗布し、乾燥後に特定の加熱条件で浸炭焼入れ処理を行うことによって、鋼管の内表面に所望の浸炭層を形成できることが判った。
【0026】
【発明の効果】
本発明の方法によると、従来のスタビライザーの製造工程においてその生産性を阻害せずに内表面の強化を図ることが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の焼入れ条件の一例を示すグラフ。
Claims (5)
- 水性塗料中に浸炭剤及び上記水性塗料に対して不活性な浸炭促進剤とを配合して成る塗布型浸炭組成物を鋼管の内表面に塗布し、乾燥して皮膜を形成し、皮膜を形成した鋼管を成形加工し、浸炭層を形成させるのに十分な温度で十分な時間加熱して浸炭層を形成させ、次いで急冷して焼入れ処理し鋼管の内表面に浸炭硬化層を得る工程を含む中空状スタビライザーの製造方法。
- 直接通電加熱又は高周波誘導加熱により浸炭層を形成する請求項1に記載の中空状スタビライザーの製造方法。
- 使用する塗布型浸炭組成物が、オレフィン系重合体樹脂を水性媒体に分散することによって得られた水性塗料に、浸炭剤として上記樹脂100重量部当たり木炭粉10〜100重量部及び浸炭促進剤として上記樹脂100重量部当たり炭酸ナトリウム5〜80重量部を配合して成る組成物であり、上記組成物を乾燥皮膜量で10〜100g/m2となるように塗布する請求項1又は請求項2に記載の中空状スタビライザーの製造方法。
- 皮膜を形成するために100〜150℃に加熱して乾燥し、そして浸炭層を形成するために900〜1200℃に加熱焼入れする請求項3に記載の中空状スタビライザーの製造方法。
- 前記急冷して焼入れ処理し鋼管の内表面に浸炭硬化層を得る工程の後に、鋼管を焼戻しする工程及び鋼管の外表面をショットピーニングする工程を含む請求項1ないし請求項4のいずれか一つに記載の中空状スタビライザーの製造方法。
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