JP4101484B2 - 光学ユニット、光学ユニットの製造方法及び映像表示装置 - Google Patents

光学ユニット、光学ユニットの製造方法及び映像表示装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光源側からの光をライトバルブ手段に照射し映像信号に応じた光学像を形成する映像表示技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、ライトバルブ素子からの出射光を投射手段でスクリーンなどに画像として拡大投射するプロジェクタ式表示装置では、通常、光源から投射手段に至る光路上に、光路方向変更用や色分離用の反射ミラーと、その傾き調整用の手段とを設け、該反射ミラーの支持部材の精度による変動や、該ミラーやレンズの形状精度による変動の影響を抑えるようにしている。光路が所定方向からずれると、ライトバルブ素子や投射画面に対する光が正確に通らないことになり、投射により形成される画面に欠けや色むらが生じたりすることがある。従来、光路調整手段としては、光路途中の光学部品の姿勢や位置を調整するものが一般的であり、具体的には光学部品の1つであるミラー手段や、他の光学部品の1つであるレンズ手段の姿勢や位置を調整するようになっている。光路途中のミラー手段を調整する例としては、例えば、特開平11−202409号号公報、特開2000−214363号公報、特開平11−281876号公報、及び特開2000−321661号公報などに記載されたものがある。これらにおいては反射ミラーの位置と姿勢の調整にはねじまたはばねが用いられ、該反射ミラーの、ねじまたはばねで押された面の反対側の面はいずれの場合も、直接、固定部材に突き当てられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、これら従来技術では、調整後にねじがゆるんでしまい調整位置変動が起きる場合があること、そのために調整後にねじを調整位置に位置決めして固定する作業が必要になること、調整機構が複雑なこと、装置全体の重量や容積が増大し易いこと、ミラーが直接、固定部材に突き当てられていて損傷を受け易いこと等が実用上の不利点として懸念される。
本発明の課題点は、かかる従来技術の状況に鑑み、簡易構成及び簡単作業により、信頼性の高い光路調整ができるようにすることである。
本発明の目的は、かかる課題点を解決できる技術の提供にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題点を解決するために、本発明では、
照明光学系における光路方向変更用手段として、光反射用ミラー部の端部を支持部材の支持溝内に挿入し、該ミラー部の一方の面側と該支持溝一方の側面(壁部分)との間には弾性部材を、また該ミラー部の他方の面側と該支持溝他方の側(壁部分)との間にはスペーサ部材をそれぞれはさみ、上記スペーサ部材の位置または厚さによって上記ミラー部の位置または姿勢を調整する。具体的には、
(1)光源側からの光を照明光学系によりライトバルブ手段に照射し映像信号に応じた光学像を形成する映像表示装置用の光学ユニットとして、上記照明光学系における反射手段が、光反射用のミラー部と、該ミラー部を支持する支持溝が設けられ、該支持溝は、その側面が、該ミラー部が挿入される方向に次第に溝幅を狭めた傾斜状構成とされた支持部材と、該支持部材の上記支持溝の一方の側面と該ミラー部の一方の面との間に配された弾性部材と、上記支持部材の上記支持溝の他方の側面と該ミラー部の他方の面との間に配されたスペーサ部材とを備えて成り、上記スペーサ部材により上記ミラー部の光反射面の傾きを調整可能とした構成とする。
(2)上記(1)において、上記支持部材は、上記支持溝の傾斜状の側面間の開角が略2゜以上とされた構成とする。
(3)光源側からの光を照明光学系によりライトバルブ手段に照射し映像信号に応じた光学像を形成する映像表示装置用の光学ユニットの製造方法として、上記照明光学系における反射手段が、光反射用のミラー部を支持する支持部材の傾斜状支持溝の第1の側面に、該ミラー部の光反射面の傾きを規制するスペーサ部材を取付ける第1のステップと、上記ミラー部を、該ミラー部の一方の面が該スペーサ部材側に向くようにして上記支持溝内に挿入し、該支持溝の第2の側面と該ミラー部の他方の面との間に配された弾性部材の弾性力により、該ミラー部と該スペーサ部材を該支持溝の上記第1の側面側に押す状態とする第2のステップと、を経て組立てられるようにする。
(4)光源側からの光を照明光学系によりライトバルブ手段に照射し映像信号に応じた光学像を形成する映像表示装置用の光学ユニットの製造方法として、上記照明光学系における反射手段が、光反射用のミラー部を、該ミラー部を支持する支持部材の傾斜状の支持溝内に挿入し、該支持溝の一方の側面と該ミラー部の一方の面との間に配された弾性部材により弾性力を該両面間に作用させた状態で、該支持溝の他方の側面と該ミラー部の他方の面との間に配されたスペーサ部材の該両面内における配置位置または厚さを変え上記ミラー部の光反射面の傾きを複数種類に調整した第1の反射手段を複数個準備する第1のステップと、第2の反射手段を照明光学系に組込み、所定位置からの光のずれ量を測定後、該測定結果に基づき該ずれ量を減らす反射手段を、上記第1の反射手段及び該第2の反射手段の中から選定する第2のステップと、を経て照明光学系に組込まれるようにする。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例につき、図面を用いて説明する。
図1から図12は、本発明の第1の実施例の説明図であって、図1は反射手段の斜視図、図2は映像表示装置の外観図、図3は映像表示装置の底面側の構成外観図、図4は表示光学系部の内側構成の外観図、図5は表示光学系部の外側構成の外観図、図6は反射手段の外観図であって、ミラー部が支持部材の溝部に挿入された状態を示す。図7は図6の状態における溝部の垂直方向断面図、図8は図6の状態における水平方向断面図、図9はミラー部の垂直方向における姿勢調整の説明図、図10はミラー部の水平方向における姿勢調整の説明図、図11はミラー部の反射面の調整手順例を示すフローチャート、図12はミラー部の溝部への組込み方法の他の例を示す図である。
【0006】
先ず、図2から図5により、映像表示装置の構成につき説明する。
図2は映像表示装置の外観を示す。図2において、1は映像表示装置、110は、外気を装置内に吸い込むための吸気口、111は、装置内の空気を外部に排出するための排気口、113は装置を操作するための操作ボタン、117は遠隔操作用信号を受信する遠隔操作用信号受信部A、500は投射レンズ手段である。図2においては図示されていないが、映像表示装置1の内部には光学ユニットが収容されている。映像表示装置1において、表示光学系部の一部を構成する投射レンズ手段500は、映像表示装置の外装匡体の外部に露出しており、外部のスクリーンなどに映像投射を行う。映像表示装置の側面前方で投射レンズ手段寄りには吸気口110が設けられ、側面後方には排気口111が設けられている。吸気口110からは外気が装置内に導入され、導入された空気は、装置内部において、フィルタを介してライトバルブ手段の冷却手段に導かれる。装置内部を冷却後、暖まった空気は排気口111から装置外部へ排出される。また、映像表示装置の操作は、装置外面に配置された操作ボタン113、または、図示しないが外部接続端子経由による遠隔制御もしくはリモートコントローラ等による操作信号を遠隔操作受信部A117で受信することにより行う。
【0007】
図3は映像表示装置1の底面側の構成を示す。映像表示装置1の底面側には、光源の交換蓋118が設けられ、この蓋を開けて光源ユニット119が交換される。また、装置全体の設置角度を調整し、投射する映像の位置や傾き角度を調整する調整脚A112及び調整脚B115も設けられている。
図示されていないが、本映像表示装置にて投影表示するための各種映像信号や音声信号等は、15ピンDsub、S−VIDEOなどの各種外部入力端子から入力される。また、電源からの電力は電源コネクタに入力される。なお、装置後方側にも、図2に示した受信部A117と同様に動作する遠隔操作受信部Bを設けてもよい。また、装置の底面側には、装置移動用のハンドル120が側面に設けられている。ハンドル120の設けられた装置面の反対側の装置面には、脚部が上記入力端子より高い位置に設けられ、ハンドル120を持って該装置を床面などに置いた場合に、入力端子などは床面等に接触せず損傷を受けないようになっている。
【0008】
図4は、装置内部に収納されている表示光学系部の内部構成の外観を示す斜視図である。図4において、101はランプ等の光源、202はインテグレータレンズA、203はインテグレータレンズB、204は偏光変換手段、205は反射用のミラーA、230はコリメータレンズCG、231は偏光フィルタG、232は偏光プリズムG、233は緑色ライトバルブ手段、240はコリメータレンズCM、241は偏光フィルタM、242は偏光プリズムM、243は赤色ライトバルブ手段、244は青色ライトバルブ手段、401はコリメータレンズA、402はコリメータレンズB、500は投射レンズ手段、600はダイクロイックミラーBである。光源101から出射された光束は、インテグレータレンズA202、インテグレータレンズB203、偏光変換手段204、コリメータレンズA401を透過した後、ミラーA205で反射され、コリメータレンズB402を通ってダイクロイックミラーB600へ導かれる。ダイクロイックミラーB600では、光源からの光を2色の成分、例えば、緑色成分とマゼンタ色成分に分離する。緑色成分は、ダイクロイックミラーB600で反射してコリメータレンズCG230、偏光フィルタG231を経由し、偏光プリズムG232内で反射し、さらに、緑色ライトバルブ手段233へと進む。マゼンタ色成分は、ダイクロイックミラーB600を透過して、コリメータレンズCM240、偏光フィルタM241を経由して、偏光プリズムM242内でさらに青色と赤色に分光されて、赤色成分は赤色ライトバルブ手段243へ、青色成分は青色ライトバルブ手段244へとそれぞれ照射される。このようにして、光源101の光は、カラー映像表示に必要な複数色成分に分離されて、それぞれの色成分に対応したライトバルブ手段に照射される。各ライトバルブ手段には、駆動回路手段(図示なし)により画像信号が入力されており、上記照射された各色成分の光はライトバルブ手段により変調されて投射レンズ手段500側へと出射される。この図4の構成では、各ライトバルブ手段は反射型ライトバルブ手段であり、照射された光を、変調光として反射し、それぞれの偏光プリズム手段へ入射させる。ライトバルブ手段では、偏光方向を変調することにより、偏光プリズムでの光の反射・透過を選択して、照射側とは異なる方向に出射させることが可能である。すなわち、ライトバルブ手段233からの緑色成分の光は、偏光プリズムGを透過して合成プリズム250へと進み、投射レンズ手段500より拡大投射される。同様に赤色成分と青色成分の光も、合成プリズム250で緑色成分と合成され、投射レンズ手段500からカラー映像としてスクリーン(図示せず)に投射される。
【0009】
図5は表示光学系部の外側構成の外観図である。本構成は、図4に示した内部構成の外側にあたる部分の構成であり、光学部品を支持したときの状態を示す。
図5において、600はダイクロイックミラーB、601は調整用のスペーサA、602はスペーサB、603はスペーサCである。ダイクロイックミラーB600は、調整用のスペーサA601、スペーサB602、スペーサC603などが取付けられた状態で、表示光学系部の下ケース(支持部材)700に設けられた支持溝701に挿入される。ダイクロイックミラーB600の反射面の反対側にはフォーム(弾性部材)620が取付けられている。図5において、図4に同一な部分は同一符号を附して説明を省略する。
【0010】
図1はダイクロイックミラーB600を、表示光学系部の下ケース(支持部材)700の支持溝701、702に挿入するときの状態を示す図である。ダイクロイックミラーBの反射面610側の端部にはスペーサA601、スペーサB602、及びスペーサC603が取付けられ、また、ダイクロイックミラーB600の反射面610の反対側の面には、弾性部材であるフォーム620が取付けられている。スペーサA601、スペーサB602、スペーサC603、及びフォーム620の片面には粘着材が設けられ、それぞれは該粘着材によりダイクロイックミラーB600の面に取付けられる。該状態で、ダイクロイックミラーB600の端部が支持溝701、702内に挿入される。挿入状態では、フォーム620が、その弾性力により、溝701、702のそれぞれの壁部分703、704からの反力でダイクロイックミラーB600を、各スペーサを介して壁部分703、704の壁面に押し付ける。ダイクロイックミラーB600の位置と傾きは、下ケース700との相対姿勢で回転と倒れの2方向につき、各スペーサの厚さと取付け位置とによって調整する。
【0011】
図6は、反射手段の外観図であって、ミラー部としてのダイクロイックミラーB600が、支持部材としての下ケース700の溝部(支持溝)701、702に挿入されたときの状態を示す。
図6において、ダイクロイックミラーB600は、支持溝701の反射面側の壁部分703の傾斜面に対しスペーサA601及びスペーサB602が接する状態で、フォーム620の弾性力に基づく力で押し付けられている。この状態で、ダイクロイックミラーB600の姿勢は固定されている。
【0012】
図7は、図6の状態における支持溝部の垂直方向断面図である。
【0013】
表示光学系部の下ケース(支持部材)700に設けられた支持溝701の反射面側の壁部分703は、光軸800に対して所定の角度αの斜面として形成されている。また支持溝701のフォーム620側の壁部分704は、光軸800に対して所定の角度βの斜面として形成されている。ここに、ダイクロイックミラーB600は、スペーサA601及びスペーサB602により反射面側壁部分(斜面)703に対して所定の角度をもって支持される。この状態で、ダイクロイックミラーB600の反射面の反対側には弾性部材のフォーム620が取付けられている。フォーム620は、ダイクロイックミラーB600とフォーム面側壁部分(斜面)704との間に圧縮された状態で、支持溝701のフォーム面側壁部分(斜面)704からの反力を受けて、スペーサを介しダイクロイックミラーB600を反射面側壁部分(斜面)703に固定している。以上のように、ダイクロイックミラーB600は、光軸800に対してγの角度を角度で取付けられる。図7のダイクロイックミラーB600の状態は、スペーサA601及びスペーサB602によりほぼ決定される。つまり、スペーサの配置位置と厚さでダイクロイックミラーB600の姿勢を調整できる。支持溝701の壁部分であって、フォーム側壁部分(斜面)704と反射面側壁部分(斜面)703とは、光軸800に対してそれぞれ、例えば92度と88度にしてある。これは、光軸800に対して90度を中心にしたプラスマイナスの調整を行うために2斜面の角度の範囲内で調整を行えるようにするためである。実用上は、これらの壁部分は、光軸800に対してそれぞれ91度と89度の角度を有する2斜面とし、略±1度以上の調整範囲があればよい。
【0014】
図8は、図6の状態における水平方向断面図である。
図8では、ダイクロイックミラーB600は、支持溝701の、ダイクロイックミラーB600の反射面側に対してスペーサA601とスペーサC603とを介して取付けられている。このとき、反対側の面はフォーム620により押し付けられて、ダイクロイックミラーB600は固定されている。この状態では、ダイクロイックミラーB600の反射面は、光軸800に対して所定の角度aをなす。反射光軸801は、入射光軸800に対し、反射面に垂直な面を対称面とした関係になり、反射光軸801は、ダイクロイックミラーB600の反射面に対して角度bをなす方向であり、このとき角度a=角度bとなる。すなわち、ダイクロイックミラーB600の反射角度は、ダイクロイックミラーB600の回転方向の姿勢に依存し、該姿勢はスペーサA601とスペーサC603の厚さに依存する。従って、スペーサの厚さを変更することによりダイクロイックミラーB600の姿勢を調整できる。
【0015】
図9は、本発明の実施例におけるダイクロイックミラーBの姿勢の垂直方向の調整の説明図である。
図9(a)の場合、ダイクロイックミラーB600は、スペーサA631とスペーサB632とにより垂直方向に対し角度fの傾きとなる。このときの入反射光線は、入射光軸800に対して、反射光軸810が、e=2・(90−f)度の角度をなす。この図9(a)の状態から、スペーサAを薄くして図9(b)の状態にすると、薄いスペーサA633により、ダイクロイックミラーB600は、垂直方向にhの角度となる。このときの入反射光線は、入射光軸800に対して、反射光線811が、g=2・(90−h)度の角度をなす。このとき、h>90度であり、上記の角度gはマイナス、すなわち図の下向きとなる。また、図9(c)は、スペーサAが所定の厚さのスペーサA635になったときの状態を表している。このときのダイクロイックミラーB600の角度kはほぼ90度となっていて、入射光軸800に対して反射光軸812のなす角度jは、j=2・(90−k)度となり、kがほぼ90度であるので、jはほぼ0となり、入反射光軸がほぼ同じ角度となる。このように、スペーサの厚さを調整することにより、入反射の光軸を調整することが可能となる。
【0016】
図10は、本発明の実施例におけるダイクロイックミラーBの姿勢の水平方向の調整の説明図である。
図10(a)の状態では、ダイクロイックミラーB600の反射面上において、スペーサA636とスペーサC637とにより、入射光軸800に対し反射光軸811は、本来必要な所定の反射光軸810に対し角度mをなす方向となる。この図10(a)の状態において、スペーサA636の厚さが例えば0.2mm、スペーサC637の厚さが例えば0.6mmであったとすると、スペーサC637をもっと薄くするか、またはスペーサA636をもっと厚くする必要がある。図10(b)では、スペーサA638を例えば0.4mm、スペーサC639を例えば0.1mmというように、上記図10(a)の場合とは逆の関係にしたときの状態を示す。図10(b)の場合、ダイクロイックミラーB600の反射面上において、入射光軸800に対して反射光軸812は、本来必要な所定の反射光軸810に対し角nを成す方向となる。この反射光軸812の方向を本来必要な反射光軸810の方向に調整するためには、スペーサA638をもっと薄くするか、またはスペーサC639をもっと厚くする必要がある。図10(c)では、スペーサA640を例えば0.3mm、スペーサC641を例えば0.2mmにしたときの状態を示す。この状態では、反射光軸813の方向は、所定の反射光軸810の方向とほぼ一致し、ダイクロイックミラーB600の反射面の水平方向の調整がされたことを示している。このように、左右のスペーサの厚さのバランスをとることにより、水平方向の反射角度を調整することが可能となる。
【0017】
図11は、本発明の実施例におけるダイクロイックミラーB600の反射面の調整の手順例を示すフローチャートである。
図11において、調整の手順としては、イニシャルミラーを取付け、そのときの光束位置を測定してイニシャルのずれ量を測定する。この測定結果に基づいて、実際に使用するダイクロイックミラーBに取付けるスペーサの量を設定して取付け動作を行う。具体的には、(1)測定用に所定のスペーサを取付けたイニシャルミラーを取付ける(ステップS401)。すなわち、標準の厚さと配置位置のスペーサを取付けた状態のダイクロイックミラーBを支持部に挿入する。このようなイニシャルミラーを使用すると、目的の調整量にほぼ近い中央値のスペーサを設定しておくために、次のステップでほぼ所望のスペーサ量を設定できる。続いて、(2)イニシャルミラーが取付けられた状態で、光路に光を通して投射される映像の位置を測定し、光学系のずれ量を測定する(ステップS402)。(3)該測定結果に基づいて、実際に使用するダイクロイックミラーBに取付けるスペーサの厚さと位置の配分を判定する(ステップS403)。(4)該判定結果に基づいて、実際に使用するダイクロイックミラーBにスペーサの取付けを行う(ステップS404)。(5)再度、投射を行い、映像の位置を測定する(ステップS405)。(6)測定結果に基づいてスペーサの判定を行う(ステップS406)。このとき、予め標準のミラーでの判定を行っており、ほとんどの場合には測定結果に基づいて取付けるスペーサの厚さを設定可能である。(7)判定の結果、不合格(NO)となった場合は、測定結果に基づいて取付けるスペーサ量の補正を行い(ステップS407)、ステップS404に戻って再度スペーサの取付けを行う。(8)スペーサの判定の結果、合格(YES)と判定された場合には、調整の手順を終了する(ステップS408)。
このように、所定のスペーサを予め取付けた測定用のミラーにより、その他の光学部品の配置ずれ等も含めた光束のずれ量を測定することにより、本来のミラーに対して取付けるスペーサを、第1回目からほぼ必要な量に設定することが可能となり、スペーサをつけたりはずしたりの煩雑な調整手順を簡略化できる。
【0018】
図12は、本発明の実施例におけるダイクロイックミラーB600の支持部材700への組込み方法の他の例の説明図である。
図12において、ダイクロイックミラーBの反射面にはスペーサは取付けられず、反射面の反対側の面にはフォーム620が取付けられている。一方、表示光学系部の下ケース(支持部材)700の支持溝701の反射面側壁部分(斜面)703には、スペーサA650とスペーサB651が取付けられている。この状態で、ダイクロイックミラーB600が支持溝701に挿入されると、ダイクロイックミラーB600は、溝の壁部分からの反力でスペーサ側へと押し付けられて固定される。ダイクロイックミラー600の反射面の傾きの調整は、下ケース700に対し、スペーサの厚さと取付け位置を調整して行う。このように、スペーサを、下ケース(支持部材)700側に固定するようにしてもよい。
【0019】
上記第1の実施例によれば、簡易構成及び簡単作業により、信頼性の高い光路調整ができるようになる。また、弾性部材のフォーム620の弾性力でスペーサ部材を押してミラーを支持する構成のため、ミラーを損傷する危険性が低い。また、弾性力によって支持力を加減できる。さらに、照明光学系を含む光学ユニットや映像表示装置の小型化を図り易い。
【0020】
図13及び図14は、本発明の第2の実施例の説明図である。本第2の実施例は、スペーサ枠660に取付けたスペーサでミラー部の反射面の傾きを調整する構成である。
図13において、ダイクロイックミラーB600の反射面の反対側にフォーム620が取付けられている。スペーサA661、スペーサB662、及びスペーサC663は、スペーサ枠660に取付けられている。各スペーサの少なくとも片面側には粘着材が設けられ、該粘着材によって該スペーサ枠660に取付けられる。該スペーサ枠660とダイクロイックミラーB600とが下ケース700の支持溝701に挿入される。
この状態で、図14のように、ダイクロイックミラーB600は、溝の壁部分からフォーム620の反力でスペーサ側に押し付けられて固定される。
【0021】
上記第2の実施例においても、上記第1の実施例と同様に、簡易構成及び簡単作業により信頼性の高い光路調整が可能となる。また、弾性力でミラーとスペーサ部材を押した状態でミラー支持を行うため、ミラーを損傷する危険性が低く安全である。また、弾性力によって支持力を加減できる。さらに、照明光学系を含む光学ユニットや映像表示装置の小型化も図り易い。
【0022】
上記第1、第2の実施例においては、照明光学系に組込むために特定されたダイクロイックミラーB600と支持部材としての下ケース700とに対し、スペーサ部材の厚さまたは位置を変えて、該特定のダイクロイックミラーB600の位置を調整するが、この他、ダイクロイックミラーB600の位置や姿勢の調整方法として、例えば、ダイクロイックミラーB600を、支持部材の支持溝内に挿入し、上記第1の実施例または第2の実施例と同様に、フォーム620等の弾性部材により弾性力を作用させた状態で、スペーサ部材の配置位置または厚さを変えダイクロイックミラーB600の光反射面の傾きを複数種類に調整した反射手段(第1の反射手段)を複数個準備し、これら複数個の反射手段のうちの1つのまたは別の1つの反射手段を第2の反射手段として照明光学系に組込み、所定位置からの光のずれ量を測定後、該測定結果に基づき該ずれ量を減らせる反射手段を、上記第1の反射手段、第2の反射手段の中から選定して照明光学系に組込み、光学ユニットを構成するようにしてもよい。かかる方法によれば、ダイクロイックミラーB600やスペーサ枠660に対し、スペーサ部材を、厚さや位置の変更毎に脱着する必要がなくなるため、調整作業をより一層簡易化できる。
【0023】
なお、上記各実施例では、光束を装置前方のスクリーンに向かって投射する方式の映像表示装置で説明したが、本発明はこれに限定されることなく、他の方式の映像表示装置であってもよい。また、実施例では、反射手段のミラー部としてダイクロイックミラーの場合につき説明したが、本発明はこれにも限定されない。さらに、ライトバルブ手段も、反射型ライトバルブ手段に限定されず、透過型ライトバルブ手段、または反射型のものと透過型のものを組合わせたライトバルブ手段であってもよい。また、実施例では、支持溝内で溝の壁部分へミラーを押し付けるために、弾性力源としてフォーム620を用いたが、例えば、ばね等他の弾性手段であってもよい。また、実施例構成では、ミラー部の反射面側にスペーサ部材を配し、反対面側に弾性部材としてのフォーム620を配する構成としたが、本発明はこれにも限定されず、これとは逆に、ミラー部の反射面側に弾性部材を配し、反対面側にスペーサ部材を配する構成としてもよい。
【0024】
なお、特許請求の範囲に記載の発明に関連した発明で、上記実施例に記載してある発明としては、上記スペーサ部材が、少なくとも片面に粘着材を備え、該粘着材によりミラー部やスペーサ枠に取付けられるようにした構成、または方法がある。
【0025】
【発明の効果】
本発明によれば、簡易構成及び簡単作業によって、信頼性の高い光路調整が可能となる。また、光学ユニットや映像表示装置の小型化を図り易い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における反射手段の斜視図である。
【図2】本発明の第1の実施例に関わる映像表示装置の外観図である。
【図3】図2の映像表示装置の底面側の外観図である。
【図4】本発明の第1の実施例における表示光学系部の内側構成の外観図である。
【図5】本発明の第1の実施例における表示光学系部の外側構成の外観図である。
【図6】本発明の第1の実施例における反射手段の外観図であってミラー部が支持部材の溝部に挿入された状態を示す図である。
【図7】図6の状態における溝部の垂直方向断面図である。
【図8】図6の状態における溝部の水平方向断面図である。
【図9】本発明の第1の実施例におけるミラー部の垂直方向における姿勢調整の説明図である。
【図10】本発明の第1の実施例におけるミラー部の水平方向における姿勢調整の説明図である。
【図11】本発明の第1の実施例におけるミラー部の反射面の調整手順例を示すフローチャートである。
【図12】本発明の第1の実施例におけるミラー部の溝部への組込み方法の他の例を示す図である。
【図13】本発明の第2実施例における反射手段の構成の説明図である。
【図14】本発明の第2実施例における反射手段の構成図である。
【符号の説明】
101…光源、 500…投射レンズ手段、 600…ダイクロイックミラ−B、 601、661…スペーサA、 602、662…スペーサB、 603、663…スペーサC、 620…フォーム、 660…スペーサ枠、 700…下ケース、 701、702…支持溝、 703、704…支持溝の壁部分、800…入射光軸、 810、811、812、813…反射光軸。

Claims (4)

  1. 光源側からの光を照明光学系によりライトバルブ手段に照射し映像信号に応じた光学像を形成する映像表示装置用の光学ユニットにおいて、
    上記照明光学系における反射手段が、
    光反射用のミラー部と、
    上記ミラー部を支持する支持溝が設けられ、該支持溝は、その側面が、該ミラー部が挿入される方向に次第に溝幅を狭めた傾斜状構成とされた支持部材と、
    上記支持部材の上記支持溝の一方の側面と該ミラー部の一方の面との間に配された弾性部材と、
    上記支持部材の上記支持溝の他方の側面と該ミラー部の他方の面との間に配されたスペーサ部材と、
    を備えて成り、上記スペーサ部材により上記ミラー部の光反射面の傾きを調整可能とした構成を特徴とする光学ユニット。
  2. 上記支持部材は、上記支持溝の傾斜状の側面間の開角が略2゜以上とされた構成である請求項1に記載の光学ユニット。
  3. 光源側からの光を照明光学系によりライトバルブ手段に照射し映像信号に応じた光学像を形成する映像表示装置用の光学ユニットの製造方法において、
    上記照明光学系における反射手段が、
    光反射用のミラー部を支持する支持部材の傾斜状支持溝の第1の側面に、該ミラー部の光反射面の傾きを規制するスペーサ部材を取付ける第1のステップと、
    上記ミラー部を、該ミラー部の一方の面が該スペーサ部材側に向くようにして上記支持溝内に挿入し、該支持溝の第2の側面と該ミラー部の他方の面との間に配された弾性部材の弾性力により、該ミラー部と該スペーサ部材を該支持溝の上記第1の側面側に押す状態とする第2のステップと、
    を経て組立てられることを特徴とする光学ユニットの製造方法
  4. 光源側からの光を照明光学系によりライトバルブ手段に照射し映像信号に応じた光学像を形成する映像表示装置用の光学ユニットの製造方法において、
    上記照明光学系における反射手段が、
    光反射用のミラー部を、該ミラー部を支持する支持部材の傾斜状の支持溝内に挿入し、該支持溝の一方の側面と該ミラー部の一方の面との間に配された弾性部材により弾性力を該両面間に作用させた状態で、該支持溝の他方の側面と該ミラー部の他方の面との間に配されたスペーサ部材の該両面内における配置位置または厚さを変え上記ミラー部の光反射面の傾きを複数種類に調整した第1の反射手段を複数個準備する第1のステップと、
    第2の反射手段を照明光学系に組込み、所定位置からの光のずれ量を測定後、該測定結果に基づき該ずれ量を減らす反射手段を、上記第1の反射手段及び該第2の反射手段の中から選定する第2のステップと、
    を経て照明光学系に組込まれることを特徴とする光学ユニットの製造方法
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