JP2001222061A - 投射型表示装置 - Google Patents

投射型表示装置

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JP2001222061A
JP2001222061A JP2000038184A JP2000038184A JP2001222061A JP 2001222061 A JP2001222061 A JP 2001222061A JP 2000038184 A JP2000038184 A JP 2000038184A JP 2000038184 A JP2000038184 A JP 2000038184A JP 2001222061 A JP2001222061 A JP 2001222061A
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Japan
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condenser lens
optical base
light
display device
polarizing plate
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JP2000038184A
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English (en)
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Akira Nakamura
明 中村
Shige Kanamori
樹 金森
Hideki Katsuragawa
英樹 桂川
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 投射型表示装置の偏光板の角度の微調整を行
い、調整後の接着剤等による固定を不要とする。 【解決手段】 光源ランプ部を出射した光束をP/Sイ
ンテグレータを経由してダイクロイックミラーによりR
GBの光線に分離し、それぞれコンデンサレンズ、(入
射側の)偏光板、ライトバルブ、(出射側の)偏光板と
通過し、ライトバルブにて各色画像として変調を受けダ
イクロイックプリズムで合成され、拡大投射される投射
型表示装置で、入射側と出射側の偏光板の偏光方向を微
調整するため、各色のコンデンサレンズ(11等)と偏
光板(12等)をコンデンサレンズ枠31に固定する。
コンデンサレンズ枠31と一体成形された調整取手の小
孔32aとコイルバネ38を通して、調整ネジ37を光
学ベース35に一体で形成されたボス34に固定された
受け板34aの雌ねじ34bにねじ込み、コイルバネ3
8の弾力により調整取手32を調整ネジ37の頭に押圧
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は投射型映像表示装置
に係わり、特に液晶ライトバルブのコントラスト向上の
期待できる偏光板の角度合わせに好適なコンデンサレン
ズの支持および廻転方法を提供する。
【0002】
【従来の技術】光源から出射される光束が、ライトバル
ブの一種である透過型液晶パネルを透過して、画像を形
成する液晶プロジェクタ装置、いわゆる投射型映像表示
装置が知られている。この投射型映像表示装置は、P、
S2波の偏光の内、例えばP波の偏光光を利用して画像
を形成し、スクリーンに画像を拡大照射する。こうした
投射型映像表示装置の1例を図5を参照して説明する。
図5はこの投射装置50の光学系の配置を説明する模式
図であって、光学部品のケースである光学ベース50a
の蓋部分を透視して、主要光学部品を上部から見た状態
を示している。
【0003】図5において、光学ベース50aに近接し
た光源ランプ部2の発光源2aがレフレクタ2bの焦点
位置に置かれ、発光源2aを出射した光束はリフレクタ
2bの光軸にほぼ平行な光として前方(図で上方)に進
み、IR−UVカットフィルタ3を通過して赤外領域及
び紫外領域の不要光線を遮断され、画像を形成するため
に有効な光のみを利用できるようにされている。更に、
反射鏡4で進行方向を変更される。
【0004】やがて、光線は第1、第2のマルチレンズ
アレー5、6、インテグレータ7を通過する。インテグ
レータ7を通過する際に、偏光成分は例えばP波のみと
される。次いで、光束は平凸レンズ8を通過してダイク
ロイックミラー9に到達し、R光成分が反射され、更に
反射鏡10で反射される。R成分の光線は平凸レンズで
あるコンデンサレンズ51、(入射側の)偏光板52、
ライトバルブ53、(出射側の)偏光板54と順次通過
して、ダイクロイックプリズム29に入射する。このと
き、ライトバルブ53において、図示しない駆動回路か
ら供給される映像信号に基づいて透過する光が変調さ
れ、R画像が形成される。
【0005】ダイクロイックミラー9を通過したGB成
分は、ダイクロイックミラー15でB成分光は通過し、
G成分光が反射される。G成分光はコンデンサレンズ5
5、(入射側の)偏光板56、ライトバルブ57、(出
射側の)偏光板58を通過して、ダイクロイックプリズ
ム29に入射する。ここでも、ライトバルブ57におい
て透過光が変調され、G画像が形成される。
【0006】更にダイクロイックミラー15を通過した
B成分は、リレーレンズ20、反射鏡21、リレーレン
ズ23、反射鏡24を介してコンデンサレンズ59、
(入射側の)偏光板60、ライトバルブ61、(出射側
の)偏光板62を通過して、ダイクロイックプリズム2
9に入射する。R、G成分光と同様にライトバルブ61
において透過光が変調され、B画像が形成される。
【0007】ライトバルブをそれぞれ通過したRGBの
各光線はクロスプリズム29に入射し、クロスプリズム
29内の干渉フィルタ29a、29bで透過又は反射さ
れて投射レンズ30に入射する。かくして、R、G、B
の3光線はクロスプリズム29で合成され、投射レンズ
30で拡大され、図示しない前方(図では下方の)のス
クリーンに投射される。
【0008】このような光学部品の構成を持つ投射型表
示装置50では、光学系の小型化と低コスト化を図るた
めに、R成分の例では、コンデンサレンズ51、(入射
側の)偏光板52、ライトバルブ53、(出射側の)偏
光板54付近の光路長を極力短くすることが必要であ
る。従って、図5ではそれぞれ独立して示されている光
学部品も、R成分を例に取れば、実際には(入射側)の
偏光板52をコンデンサレンズ51に貼付したり、ライ
トバルブ53と(出射側の)偏光板54を同一保持枠で
支持するなどして距離を詰めるように配置される。これ
らの手法は、この種の投射装置を構成する上での常套手
段であって、従来から広く使われている。
【0009】又、この形式の投射型表示装置では、各色
成分の2枚の偏光板の光の振動方向が正しく設定されて
いないと明暗の差(コントラスト)が不明瞭な画像とな
る。例えば、R成分で(入射側の)偏光板52と(出射
側の)偏光板54の振動方向が所定の角度に設定される
必要がある。初めから無調整で2枚の偏光板の向きを正
しくセットすることは、取付誤差等を考慮するとかなり
困難なので、調整の余地を残した取付方法が各種提案さ
れている。図6は偏光板の光の振動方向の調整法として
提案されたものを示した図で、外周に鍔を付けたコンデ
ンサレンズとコンデンサレンズを支持する案内手段を示
した投影図として模式的に説明している。コンデンサレ
ンズを手で回転させて、そのコンデンサレンズに貼付さ
れた入射側の偏光板を同時に回転させて角度を調整する
案である。
【0010】図6で、円弧状の溝71aを持った2個の
案内手段71が、コンデンサレンズ72をその外周に形
成された鍔72a部分で回転自在に支持している。平凸
のコンデンサレンズ72の平面部に偏光板73が貼付さ
れている。ここで、コンデンサレンズ72は、図5で示
すコンデンサレンズ(51、55、59)に相当し、偏
光板73は(入射側の)偏光板(52、56、60)に
相当する。コンデンサレンズ72の外周の鍔72aを持
って回転させることで、コンデンサレンズ72を介して
偏光板73を回転させ、出射側の偏光板(図5の54、
58、62)の振動方向との微調整を行っている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、コンデン
サレンズを介して間接的に偏光板を回転させ、偏光方向
の微調整を行うことで機械的強度の小さい偏光板を直接
回すより、調整作業が容易となる利点は大きい。ところ
が、上記の方法で作業をした場合、コンデンサレンズに
直接手を触れて回転させるためにコンデンサレンズを汚
す恐れがあり、直接レンズを回転させるので、微妙な調
整がやりにくいという問題がある。一般にこれらの投射
表示装置では埃の付着を嫌うので、光学系が密閉構造と
されることが多く、直接コンデンサレンズに触れて作業
するのは作業性が悪くなりやすいという問題がある。ま
た、偏光板の調整が終われば接着剤等を使用してコンデ
ンサレンズと案内手段を固定する必要があるが、接着剤
の乾燥する間に、外部の振動等でコンデンサレンズが動
いてしまうこともあり、作業の安定性に問題が生じる。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記のような問
題点を解決するために、光源と、映像信号に対応した画
像が形成されるライトバルブと、光源からの光をライト
バルブへ導く照明手段と、前記照明手段を収納する光学
ベースと、前記ライトバルブ上の像を拡大投射する投射
レンズとを備えた投射型表示装置において、前記照明手
段は、光源からの光を収束するレンズ群と、偏光板を装
着したコンデンサレンズを備え、このコンデンサレンズ
が固定されたコンデンサレンズ枠が、光学ベースに形成
された支持孔に回転自在に支持され、且つ、コンデンサ
レンズ枠の一部に調整取手が形成され、この調整取手に
形成された小孔に嵌入した調整ネジが、調整取手と前記
光学ベース間に配置された弾性部材を介して、光学ベー
スに形成された調整ネジ穴にねじ込まれている投射型表
示装置を提供する。
【0013】また、コンデンサレンズ枠の円環状部に、
偏光板貼付け位置を示す凹部が予め形成され、偏光板を
コンデンサレンズ枠に固定されたコンデンサレンズに貼
付するときの見当とすることと、コンデンサレンズ枠の
調整取手に形成された小孔の近傍の両面に突起を設ける
ことを提案する。また、光学ベースと、この光学ベース
と組み合わされる光学ベース蓋と、コンデンサレンズ
と、コンデンサレンズ枠と、照明手段の構成要素である
IR−UVカットフィルタによって密閉空間を形成する
ことを提案する。更に、コンデンサレンズ枠を光学ベー
スに形成された支持孔に挿入するとき、コンデンサレン
ズ枠を表裏反対に挿入できないよう光学ベースに突起部
を形成して、誤挿入防止策をとることも提案する。
【0014】このように、筐体に相当する光学ベースに
弾性体を介して調整ネジでコンデンサレンズを保持する
レンズ枠の突起を押圧することにより、コンデンサレン
ズの廻転角の微調整が可能となり、調整後に外乱により
調整位置が変動する恐れもほとんどなくなる。
【0015】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態の1例とし
て、コンデンサレンズの微調整機構を組み込んだ投射型
表示装置1を図1に示す。図1は本発明の投射型表示装
置の中心部である光学系のほとんどを収容する光学ベー
ス35内の光学部品類の配置を模式的に示したもので、
光学ベース蓋39部分を透視した平面図である。なお、
図中、図5と同一の形状、同一用途の光学部品類は図5
に示した符号と同一の符号を付してある。本例は光源か
ら出射される光束が、透過型液晶ライトバルブを透過し
て、画像を形成するものである。この形式の投射型表示
装置は、P、Sの偏光の内いずれか一方、例えばP波の
偏光光を利用して画像を形成し、スクリーンに画像を拡
大照射する。光学ベース35は例えばプラスチックの成
型品であり、図1では透視されて図示されない光学ベー
ス蓋39と組み合わせ、更に特定の光学部品、即ちコン
デンサレンズ枠31に組み込まれたコンデンサレンズ
(11、16、25)やIR−UVカットフィルタ3等
を組み込むことで、密閉構造とされる。
【0016】光学ベース35の外部に近接して光源ラン
プ部2が置かれる。光源ランプ部2の発光源2aとして
メタルハライドランプ、ハロゲンランプ等の高輝度放電
ランプがリフレクタ2bの焦点位置に配置され、発光源
2aを出射した光束はリフレクタ2bの光軸にほぼ平行
な光として前方(図で上方)に進み、IR−UVカット
フィルタ3を通過して赤外領域及び紫外領域の不可視と
される不要光線を遮断され、画像を形成するために有効
な光のみを利用できるようにされている。
【0017】光線は反射鏡4でほぼ直角に進行方向を変
化する。この反射鏡4は必ずしも必要ではなく、スペー
ス利用を効果的に行うためと、後述するダイクロイック
プリズム接合点の陰を改善する等の目的で使われること
がある。やがて、光線は第1、第2のマルチレンズアレ
ー5、6、でライトバルブに入射する光の分布が改善さ
れ、P/Sインテグレータ7において、S波偏光成分が
P波偏光成分に変換される。更に、光束は平凸レンズ8
を通過する。ここでは、上記のIR−UVカットフィル
タ3、第1のマルチレンズアレー5、第2のマルチレン
ズアレー6、P/Sインテグレータ7、平凸レンズ8及
び後述するコンデンサレンズ11等で、照明手段を構成
している。
【0018】平凸レンズ8を通過した光束はダイクロイ
ックミラー9に到達し、R光成分が反射されて分離し、
反射鏡10に到達し、反射される。ダイクロイックミラ
ー9を通過したGB成分は、そのまま(図で左方向に)
直進する。なお、例えばダイクロイックミラー9や反射
鏡10等は、その端部を光学ベース35と一体に成形さ
れた支持部35b、35bに形成された溝に挿入され
て、定位置に取り付けられる。各光学部品の支持部は、
ほぼ、同様の構造なので、以降説明は省略する。
【0019】R成分の光線は、反射鏡10で反射されほ
ぼ90゜向きを変え、平凸レンズであるコンデンサレン
ズ11、(入射側の)偏光板12、ライトバルブ13、
(出射側の)偏光板14と順次通過して、ダイクロイッ
クプリズム29に入射する。このとき、ライトバルブ1
3において、図示しない駆動回路から供給される映像信
号に基づいて透過する光が変調され、R画像が形成され
る。
【0020】同様に、ダイクロイックミラー9を通過し
たGB成分は、ダイクロイックミラー15でG成分が反
射され、B成分光は透過する。ダイクロイックミラー1
5で反射されたG成分光は、コンデンサレンズ16、
(入射側の)偏光板17、ライトバルブ18、(出射側
の)偏光板19を通過して、ダイクロイックプリズム2
9に入射する。ここでも、ライトバルブ18において透
過光が変調され、G画像が形成される。
【0021】また、ダイクロイックミラー15を通過し
たB成分光は、リレーレンズ20、反射鏡21、リレー
レンズ23、反射鏡24を介してコンデンサレンズ2
5、(入射側の)偏光板26、ライトバルブ27、(出
射側の)偏光板28を通過して、ダイクロイックプリズ
ム29に入射する。R、G光と同様に、ライトバルブ2
7において透過光が変調され、B画像が形成される。
【0022】ライトバルブをそれぞれ通過したRGBの
各光線はクロスプリズム29に入射する。このクロスプ
リズム29内の干渉フィルタ29a、29bをG成分光
は透過して投射レンズ30に入射する。R成分光は干渉
フィルタ29bは通過し、干渉フィルタ29aで反射さ
れ、投射レンズ30へと向かう。B成分光は干渉フィル
タ29aは通過し、干渉フィルタ29bで反射され、投
射レンズ30に達する。このようにして、RGBの各光
線はクロスプリズム29で合成され、3色が混合されて
投影レンズ30で拡大され、図示しない前方(図では下
方の)のスクリーンに投影される。
【0023】詳細は後に説明するが、RGBの各色に対
応する上記のコンデンサレンズ11、16、25は、そ
れぞれ、コンデンサレンズ枠31に収容され、コンデン
サレンズ11、16、25の平の面に(入射側の)偏光
板12、17、26がそれぞれ貼付されている。コンデ
ンサレンズ枠31は、光学ベース35と光学ベース蓋3
9が組み合わされて形成される軸受け部で外周を支持さ
れ、調整時に廻転可能とされている。従ってコンデンサ
レンズ枠31を廻転すれば、偏光板12、17、26の
位相調整ができる。また、光路長を短縮するための一般
的な方法として、(出射側の)偏光板(14、19、2
8)は、それぞれ、ライトバルブ(13、18、27)
に貼付されている。コンデンサレンズ(11等)と(入
射側の)偏光板(12等)を貼付して間隔を最小にした
のと併せて最短の光路長を獲得している。
【0024】光学ベース35と光学ベース蓋39の外観
を図2に示す。図2は光学ベース35とその上に密着し
て組み上げられる光学ベース蓋39を分離し、斜視図と
して示したもので、図に記入された矢印B、Cに沿って
光学ベース蓋39を下げ、両者の外周を合わせて一体と
される。例えば、図示していない小ネジとネジ孔によっ
て両者を結合する等の方法が採られる。この結合状態
で、両者に形成された窪んだフィルタ窓35a、39a
が一体となって、長方形のフィルタ窓が形成される。ま
た、半円状のコンデンサレンズ受け36、40が一体と
なり3個の円形のコンデンサレンズ受けの孔、即ち、支
持孔を形成する。光学ベース35と光学ベース蓋39が
組み上げられると、この長方形の1個の孔と3個の丸孔
以外は密閉される構造となっている。また、ボス34が
光学ベース35と一体に成形されている。ボス34は図
2では1個のみが描かれているが、実際には2個形成さ
れている。なお、光学ベース35の内部に形成された、
光学部品を保持する各種保持枠35b類は、一部を除き
図示を省略してある。
【0025】偏光板の微調整機構の詳細を図3〜図4に
示す。図3(a)、(b)はコンデンサレンズ枠の側面
及び平面の投影図を、(c)では支持方法と微調整機構
を分解斜視図として示す。図4はコンデンサレンズ枠が
光学ベース35と光学ベース蓋39が組み合わされて形
成されたコンデンサレンズ受けの軸受け部36aで、廻
転可能に支持された状態を投影図として示す。
【0026】図3(a)、(b)に示すように、コンデ
ンサレンズ枠31は、外周に短円筒状の摺動部31aを
持ち、摺動部31aより僅かに外径の小さい円筒部31
eが形成されている。円筒部31eの他端は内部に張り
出したフランジとなっている。摺動部31aの円筒部3
1eとは反対側はコンデンサレンズ(11等)の光軸に
直交する平面をなす外周部31bを形成している。この
外周部31bは細い円環となっているが、内側に4ヶ所
の斜めに窪んだ接着溝を有しており、更に円環上に4ヶ
所の凹部が設けてある。
【0027】外周部31bから調整取手32が補強材と
共に形成されている。コンデンサレンズ枠31は一般に
プラスチック材で成形品として作られるため、成形時に
調整取手32も一体に作られることが多い。ほぼ45゜
傾斜して張り出した調整取手32には長円状の小孔32
aが開けられ、その両側に表裏とも半円筒状の突起32
bが形成されている。
【0028】(a)に一点鎖線で示したように、コンデ
ンサレンズ11(または16、25)がコンデンサレン
ズ枠の内側に挿入され、前述のフランジ部で抜け落ちな
いように支持される。コンデンサレンズ11は接着溝3
1cに接着剤を流して固定できる。更に(入射側)偏光
板12(または17、26)を外周部31bの円環上に
形成された4ヶ所の凹部31dを見当としてコンデンサ
レンズ11(または16、25)に貼付する。接着剤が
硬化すればコンデンサレンズ11、偏光板12とコンデ
ンサレンズ枠31は固定される。
【0029】図3(c)に示すように、光学ベース35
と光学ベース蓋39が組み合わされて形成されたコンデ
ンサレンズ受けの軸受け部36aで、コンデンサレンズ
枠31の摺動部31aを廻転可能に支持する。図2
(a)に示すように、光学ベース35の側面にボス34
が一体に形成されている。ボス34の上面に形成された
雌ねじ穴34b(図示せず)に受け板ネジ34cで受け
板34aが固定され、光学ベース35と一体になってい
る。
【0030】調整ネジ37を調整取手32の小孔32a
に通し、コイルバネ38を介して、受け板34aに設け
られた調整ネジ孔である雌ねじ孔34bにねじ込む。コ
イルバネ38の弾力により、調整ネジの頭の下面は調整
取手32の突起32bと適当な力で係合する。調整ネジ
37の頭の十字溝37aを例えば右に廻転すれば、調整
ネジの頭の下面は突起32bを押し下げ、コンデンサレ
ンズ枠31が廻転する。調整ネジ37の頭の下面は突起
32bの最も高い点とのみ接触するので、調整ネジ37
の廻転角とコンデンサレンズ枠31の廻転角はほぼ比例
した微調整ができる。直接手でコンデンサレンズ11を
回す場合に比べ、十分に細かい微調整を行えるし、コイ
ルバネ38の弾力により、調整ネジの頭の下面と調整取
手の突起32bは適当な力で押圧するので、コンデンサ
レンズ枠31が勝手に移動して、調整位置が狂う恐れも
少ない。念のため、調整ネジを接着剤で固定してもよ
い。この調整作業による偏光板の角度調整範囲は、各所
で発生する誤差を考慮しても±3゜程度あればよく、調
整ネジの数回転でカバーできる。なお、本例では耐久性
を考え、金属などで作られた受け板34aを光学ベース
35に固定しているが、調整ネジを直接光学ベース35
にねじ込んでも良い。また、コイルバネ38も例えばゴ
ム等の穴あきブロックを挟んでも良く、適度の弾性を持
つ弾性部材が材質によらず利用できる。
【0031】実用的には、コンデンサレンズ枠がコンデ
ンサレンズの光軸方向に動かぬよう、スラスト受けを設
ける必要がある。図4はコンデンサレンズ枠31と光学
ベース35および光学ベース蓋39の関係を投影図とし
て示したもので、(a)は(b)に示すBB線に沿い、
上方からコンデンサレンズ11の光軸を含む平面で断面
にして示し、(b)は図1、図2に記入した視線AAに
従って投影した側面図である。即ち、ダイクロイックプ
リズムの中心からR成分用のコンデンサレンズ11を臨
んで描いている。
【0032】図4に示すように、光学ベース35に形成
されたコンデンサレンズ受け36には半円状の軸受け部
36aがあり、この軸受け部36aと同心で僅かに径の
小さいガイド部36bが隣接して設けられている。軸受
け部36aとガイド部36bは光学ベース蓋39に形成
されたコンデンサレンズ受け40にも同様の軸受け部3
6aとガイド部36bに形成されていて、(b)に示す
ように、光学ベース35と光学ベース蓋39が密着して
組み合わされ、完全な丸孔となったとき、軸受けの機能
を発揮することは既に述べた。
【0033】ここで、薄い短冊状のスラスト受け36
c、36cが光学ベース35のコンデンサレンズ受け3
6に一体に形成されている。このスラスト受け36cの
先端部は軸受け部36aで構成される丸孔の内部に被さ
るように突出している。図4(a)に示す向きに、コン
デンサレンズ11、偏光板12が固定されたコンデンサ
レンズ枠31を先ず光学ケース35側に組み込み、光学
ケース蓋39を組み合わせると、コンデンサレンズ枠3
1の摺動部31aが軸受け部36aにより廻転可能に支
持される。同時にコンデンサレンズ枠31の外周部31
bがスラスト受け36cの先端部と僅かな間隙を保って
対向する。コンデンサレンズ枠31の摺動部31aはス
ラスト受け36cの先端部とガイド部36bに挟まれ
て、コンデンサレンズ枠31はコンデンサレンズ11の
光軸方向に動くことはない。このため、コンデンサレン
ズ枠31は軸受け部36aに支承され、コンデンサレン
ズ11の光軸を廻転中心とする廻転のみが許される。
【0034】光学ケース35と一体に成形されたボス3
4に、受け板34aが受け板ネジ34cにより固定さ
れ、調整ネジ37とコイルバネ38で調整取手37が支
持されることは既に述べた。ここで、受け板34aに形
成された残りの雌ねじ孔34bにねじ込まれた調整ネジ
37により、G成分の光線に対応するコンデンサレンズ
16を収容したコンデンサレンズ枠31の調整取手32
が組み込まれる。コンデンサレンズ枠の組み付け方向が
R光線用とG光線用では鏡像関係となるので、1種類の
コンデンサレンズ枠で済ますために、調整取手37の両
面に突起32bが形成されている。なお、図3、4では
図示していないが、既に述べたようにボス34は2個形
成されており、他の1個のボス34はB光線用のコンデ
ンサレンズ枠31の調整用に、光学ベース35のコンデ
ンサレンズ16と同25の間のコーナーに形成されてい
る。
【0035】組立作業中に誤ってコンデンサレンズ枠3
1を裏返しに(図4(a)でコンデンサレンズ11の凸
方向が下向きに)組み込もうとすると、コンデンサレン
ズ枠の円筒部31eがスラスト受け36c側に突出する
ので、コンデンサレンズ枠31が軸受け部36aに支承
される前に、上記の円筒部31eとスラスト受け36c
の先端部分とが当たることになり、光学ベース35と光
学ベース蓋39はコンデンサレンズ枠31に妨げられて
密着できない。このように正規の組立姿勢以外ではコン
デンサレンズ枠31を組み込むことは不可能であり、円
筒部31eとスラスト受け36cの先端部分が誤挿入防
止機構として機能している。なお、本例ではスラスト受
け36cを光学ベース35側に設けられたものとして説
明したが、光学ベース蓋39側にも設けても良い。
【0036】上記したように、本発明の実施の形態とし
ては、RGBの3色成分に分光して3枚のライトバルブ
を使用する3板式を例として説明したが、本発明の投射
型表示装置は3板式に限定されるものではない。例え
ば、ダイクロイックミラーで分光せずに1枚のライトバ
ルブを使用する単板式等の投射装置であっても、2枚の
偏光板の偏光方向を調節する必要のある場合に、広く適
用されるものである。
【0037】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は、光路長
最短の条件を満たしながら、微調整可能な偏光板の角度
調整方法を提供するもので、光学ベースに光学部品の組
み込みが完了した後に偏光板の角度調整が可能であり、
ドライバで調整ネジをねじ込むだけで、微少な調整がで
きる。更に従来は調整後に接着剤の固着までに調整位置
が変化する恐れがあったが、適当な押圧力でコンデンサ
レンズが自動的に保持されるので調整後のコンデンサレ
ンズの固定は原則として必要がないのもおおきな利点で
ある。
【0038】併せて、正規と反対方向の誤挿入防止の効
果も上げている。機構的に必要な部品で誤挿入防止を図
っているので専用コストは殆ど発生しない。プラスチッ
ク部品を多用し、更に共通部品化が図られて、コスト的
に安価に製造可能である点も本案の優れた効果の1つで
ある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態である投射型表示装置にお
いて、光学部品の配置状況を説明する模式図である。
【図2】投射型表示装置に使用される光学ベース及び蓋
の外観構造を説明する斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態である投射型表示装置に組
み込まれた、コンデンサレンズ枠の投影図と、その支持
方法を説明する分解斜視図である。
【図4】光学ベースによるコンデンサレンズ枠の支持方
法を説明する投影図である。
【図5】従来例の投射型表示装置の光学系を説明する模
式図である。
【図6】コンデンサレンズの外周を回転して偏光板の角
度調整を行う、従来提案された方式を説明する模式図で
ある。
【符号の説明】
1 投射型表示装置、2 光源ランプ部、2a 発光
部、2b リフレクタ、3IR−UVカットフィルタ、
4 ミラー、5 第1のマルチレンズアレイ、6第2の
マルチレンズアレイ、7 P/Sインテグレータ、8
平凸レンズ、9ダイクロイックミラー、10 反射鏡、
11、16、25 コンデンサレンズ(平凸レンズ)、
12 17、26 偏光板(入射側)、13、18、2
7 ライトバルブ、14、19、28 偏光板(出射
側)、15 ダイクロイックミラー、20、23 リレ
ーレンズ、21、24 反射鏡、29 ダイクロイック
プリズム、29a、29b、干渉フィルタ、30 投射
レンズ、31 コンデンサレンズ枠、31a 摺動部、
31b 外周部、31c 接着溝、31d 凹部(見
当)、31e 円筒部、32 調整取手、32a 小
孔、32b 突起、34ボス、34a 受け板、34b
雌ねじ(調整ネジ孔)、34c 受け板ネジ、35
光学ベース、35a、39a フィルタ窓、35b 支
持枠、36、40 コンデンサレンズ受け、39 光学
ベース蓋、36a 軸受部、36b ガイド部、36c
スラスト受け(誤挿入防止突起部)、37 調整ネ
ジ、37a十字溝、38 コイルバネ(弾性部材)、5
0 投射型表示装置(従来例)、50a 光学ベース、
50b 蓋、51、55、59 コンデンサレンズ、5
2、56、60 偏光板(入射側)、53、57、61
ライトバルブ、54、58、62 偏光板(出射
側)、71 案内手段、71a 案内部、72 コンデ
ンサレンズ、72a 鍔、73 (入射側)偏光板
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 桂川 英樹 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内 Fターム(参考) 2H043 AB05 AB08 AB18 5C058 AB06 BA08 EA12 EA14 EA26 5C060 BA04 BA09 BC05 DA04 GB06 GB08 GB10 HC01 HC14 HC21 JA17 JB06

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光源と、 映像信号に対応した画像が形成されるライトバルブと、 前記光源からの光を前記ライトバルブへ導く照明手段
    と、 前記照明手段を収納する光学ベースと、 前記ライトバルブ上の像を拡大投射する投射レンズと、
    を備えた投射型表示装置において、 前記照明手段は、 前記光源からの光を収束するレンズ群と、 偏光板を装着したコンデンサレンズを備え、 前記コンデンサレンズが固定されたコンデンサレンズ枠
    が前記光学ベースに形成された支持孔に回転自在に支持
    され、且つ、該コンデンサレンズ枠の一部に調整取手が
    形成され、 前記調整取手に形成された小孔に嵌入した調整ネジが、
    前記調整取手と前記光学ベース間に配置された弾性部材
    を介して、前記光学ベースに形成された調整ネジ穴にね
    じ込まれていることを特徴とする投射型表示装置。
  2. 【請求項2】 前記コンデンサレンズ枠の円環状部に、
    偏光板貼付け位置を示す凹部を予め形成したことを特徴
    とする請求項1に記載の投射型表示装置。
  3. 【請求項3】 前記コンデンサレンズ枠の前記調整取手
    に形成された前記小孔の近傍の両面に突起を設けたこと
    を特徴とする請求項1及び2に記載の投射型表示装置。
  4. 【請求項4】 前記光学ベースと、 前記光学ベースと組み合わされる光学ベース蓋と、 前記コンデンサレンズと前記コンデンサレンズ枠と、 前記照明手段の構成要素であるIR−UVカットフィル
    タによって、 密閉空間を形成することを特徴とする請求項1、2及び
    3に記載の投射型表示装置。
  5. 【請求項5】 前記コンデンサレンズ枠を、前記光学ベ
    ースに形成された前記支持孔に挿入するとき、前記コン
    デンサレンズ枠を表裏反対に挿入できないよう前記光学
    ベースに突起部を形成したことを特徴とする請求項1に
    記載の投射型表示装置。
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