JP4101314B2 - 電力変換貯蔵方法および装置 - Google Patents

電力変換貯蔵方法および装置

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、電力を用いてオゾンを製造貯蔵するとともに、貯蔵したオゾンを必要に応じて一定の割合で且つ連続的に目的物に供給可能にした電力変換貯蔵方法および装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、夜間電力を利用した電力変換貯蔵装置としては、電気温水器、蓄熱暖房器、氷蓄熱冷房器等に見られるように、電力を熱に変換して貯蔵する装置がよく知られている。
また、他の電力変換貯蔵装置としてたとえば間欠オゾン供給装置も知られている。
図18は従来の間欠オゾン供給装置を概略的に示す構成図であり、オゾンを一時的に貯蔵する場合を示している。
【0003】
図18において、12はオゾンを発生するための放電空隙(図示せず)を有するオゾン発生機であり、酸素を含む原料ガスからオゾン化ガスを生成する。13はオゾン発生機12に酸素を供給する酸素供給源、14はオゾン発生機12を含む循環経路にガスを循環させて流す循環ブロアである。
【0004】
15はオゾン化ガス(後述するオゾン化酸素)からオゾンを吸着および脱着する吸脱着装置としての吸脱着塔であり、オゾン発生機12から搬送されるオゾンを一時的に貯蔵するための吸着剤(後述する)を含む。
16は吸脱着塔15を冷却するための冷却源、17は吸脱着塔15を加熱するための加熱源、18は吸脱着塔15からオゾンを減圧吸引して取り出す水流エジェクタである。
【0005】
吸脱着塔15は、オゾン吸着剤が充填された内筒15aと、熱媒体が充填された外筒15bとからなる二重筒構造を有しており、内筒15aには、オゾン発生機12、循環ブロア14および水流エジェクタ18が接続され、外筒15bには、冷却源16および加熱源17が接続されている。
【0006】
19a〜19gは吸脱着塔15の出入口に介在された切換弁群であり、切換弁19aおよび19bは、冷却源16の両端に介在され、切換弁19cおよび19dは、オゾン発生機12および循環ブロア14の両端に介在され、切換弁19eは、吸脱着塔15と水流エジェクタ18との接続部に介在され、切換弁19fおよび19gは加熱源17の両端に介在されている。
【0007】
次に、図18に示した従来の電力変換貯蔵装置(間欠オゾン供給装置)の動作について説明する。
まず、オゾン発生機12および循環ブロア14を含む循環系内が常時一定圧力となるように、酸素供給源13から酸素を供給する。
このときの圧力は、通常、1.5kg/cm2 に維持されている。
【0008】
ここで、切換弁19cおよび19dが開いた状態で、循環ブロア14を駆動することにより循環系内に酸素を流通させると、流通酸素の一部は、オゾン発生機12内の放電空隙中を通過する間に、無声放電によりオゾンに変換されてオゾン化酸素となり、このオゾン化酸素は、吸脱着塔15に搬送される。
なお、原料ガスからオゾンに変換されて消費された酸素は、酸素供給源13により補充される。
【0009】
オゾン吸脱着塔15内の吸着剤は、切換弁19cを介して供給されたオゾン化酸素のうちのオゾンを選択的に吸着し、残りの酸素を切換弁19cを介して循環ブロア14に返送する。
このとき、オゾン吸着剤のオゾン吸着容量は、冷却されるほど増大するので、冷却源16は、オゾン吸脱着塔15の冷却温度を、通常、−30℃以下に設定している。
【0010】
オゾン吸脱着塔15内の吸着剤が、オゾン飽和吸着量の近くまでオゾンを吸着すると、次に、オゾン脱着動作に移行する。
オゾン脱着動作においては、オゾン発生機12、循環ブロア14および冷却源16が稼動を停止し、切換弁19a〜19dが閉じられる。
【0011】
その後、加熱源17および水流エジェクタ18が稼動を開始し、切換弁19e〜19gが開かれる。このとき、吸着剤に吸着されていたオゾンが脱着し易いように、加熱源17は、熱を印加して、吸着剤の温度を上昇させる。
また、水流エジェクタ18は、オゾン吸脱着塔15内のオゾンを減圧吸引し、水流エジェクタ18内において、オゾンを水中に分散して溶解し、オゾン水として使用箇所に搬送する。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
従来の電力変換貯蔵方法および装置は以上のように、温熱貯蔵装置を用いた場合には、単位体積当たりに蓄えることができる熱量があらかじめ決定しているので、電力変換貯蔵量を増大させるためには蓄熱体そのものの容積を増大させる必要があり、需要に対する適応性に欠けるという問題点があった。
また、温熱(貯蔵電力)の貯蔵能力および使用量(需要形態)が年間を通して一定でなく、環境温度や季節によって変動するので、効率的に電力を貯蔵して供給することができないという問題点があった。
【0013】
また、図18のように間欠オゾン供給装置を用いた場合には、オゾン消費物体に対してオゾンを一定の割合で安定的に供給することができないという問題点があった。
また、貯蔵したオゾンを取り出す際に水を利用しているので、多くの電力を必要とするうえ、オゾンの利用範囲が水処理に限定されてしまい、さらに、オゾンが水中で分解し易い(数分程度で分解してしまう)ことから、利用時間が制限されるという問題点があった。
【0014】
この発明の請求項1〜3は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、電力を用いて生成したオゾンを効率的に貯蔵するとともに、一定量のオゾンを随時供給して使用することのできる電力変換貯蔵方法を得ることを目的とする。
【0015】
また、この発明の請求項4〜11は、上記のような問題点を解消するためになされたもので、電力を用いて生成したオゾンを効率的に貯蔵するとともに、オゾン消費物体に一定量のオゾンを随時供給することのできる電力変換貯蔵装置を得ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る電力変換貯蔵方法は、電力消費の少ない時間帯に電力を用いて、オゾン化ガスを製造するとともに、オゾン化ガスに含まれるオゾンを吸着剤に貯蔵し、電力消費の多い時間帯に、貯蔵されたオゾンをオゾン含有ガスとして取り出して使用する電力変換貯蔵方法において、吸着剤からオゾンを取り出す際に、オゾン含有ガスを一定濃度で且つ一定量の割合でオゾン消費物体に供給するものである。
これにより、電力負荷の平準化を行うことができる。
【0017】
また、この発明の請求項2に係る電力変換貯蔵方法は、請求項1において、吸着剤からオゾンを取り出す際に、吸着剤を加熱しないものである。
【0018】
また、この発明の請求項3に係る電力変換貯蔵方法は、請求項1または請求項2において、吸着剤からオゾンを取り出す際に、吸着剤の周囲の圧力を負圧にするものである。
【0019】
また、この発明の請求項4に係る電力変換貯蔵装置は、電力消費の少ない時間帯に電力を用いて、酸素を含む原料ガスからオゾン化ガスを生成するオゾン発生手段と、オゾン化ガスからオゾンを吸着するとともに吸着したオゾンを脱着する吸脱着手段と、オゾン発生手段および吸脱着手段を介して原料ガスおよびオゾン化ガスを流すとともに、オゾン化ガスからオゾンを吸着して残った酸素をオゾン発生手段に戻す循環経路と、吸脱着手段を冷却する冷却源と、電力消費の多い時間帯に吸脱着手段からオゾンを含むオゾン含有ガスを取り出してオゾン消費物体に供給するオゾン放出手段とを備え、オゾン放出手段は、オゾン含有ガスを一定濃度で且つ一定量の割合でオゾン消費物体に供給するためのオゾン濃度制御手段を含むものである。
これにより、オゾンを効率的に蓄えることができるとともに、オゾン消費物体に一定濃度のオゾンを含んだガスを一定量ずつ供給することができ、電力の貯蔵および放出を容易に行うことができる。
【0020】
また、この発明の請求項5に係る電力変換貯蔵装置は、請求項4において、オゾン濃度制御手段は、オゾン含有ガスのオゾン濃度を測定するオゾン濃度計と、吸脱着手段から取り出されるオゾン含有ガスの流量を調整する第1の流量調整弁と、オゾン消費物体に供給されるオゾン含有ガスの流量を調整する第2の流量調整弁と、オゾン濃度に基づいて第1および第2の流量調整弁を制御する制御手段とを含み、制御手段は、オゾン濃度が所定オゾン濃度よりも高いときには、第1の流量調整弁を閉じ且つ第2の流量調整弁を開く方向に制御し、オゾン濃度が所定オゾン濃度よりも低いときには、第1の流量調整弁を開き且つ第2の流量調整弁を閉じる方向に制御するものである。
これにより、オゾン消費物体に一定割合でオゾンを供給でき、貯蔵した電力を安定的に供給することができる。
【0021】
また、この発明の請求項6に係る電力変換貯蔵装置は、請求項4において、オゾン濃度制御手段は、オゾン含有ガスのオゾン濃度を測定するオゾン濃度計と、吸脱着手段からオゾンを取り出すための減圧力を調整する減圧力調整手段と、オゾン消費物体に供給されるオゾン含有ガスの流量を調整する流量調整弁と、オゾン濃度に基づいて減圧力調整手段および流量調整弁を制御する制御手段とを含み、制御手段は、オゾン濃度が所定オゾン濃度よりも高いときには、減圧力を低減し且つ流量調整弁を開く方向に制御し、オゾン濃度が所定オゾン濃度よりも低いときには、減圧力を増大し且つ流量調整弁を閉じる方向に制御するものである。
これにより、オゾン消費物体に一定割合でオゾンを供給でき、貯蔵した電力を安定的に供給することができる。
【0022】
また、この発明の請求項7に係る電力変換貯蔵装置は、請求項6において、減圧力調整手段は、吸脱着手段内を減圧状態にして吸脱着手段からオゾンを取り出すガスエジェクタを含み、ガスエジェクタは、圧縮ガスを通過させるノズルを有し、制御手段は、ノズルの径を増減させることにより減圧力を制御するものである。
【0023】
また、この発明の請求項8に係る電力変換貯蔵装置は、請求項6において、減圧力調整手段は、吸脱着手段内を減圧状態にして吸脱着手段からオゾンを取り出すガスエジェクタと、ガスエジェクタの入出力端間を連通するバイパス配管と、ガスエジェクタおよびバイパス配管に流れる圧縮ガスの流量比を調整する二方向流量調整弁とを含み、制御手段は、二方向流量調整弁を制御して圧縮ガスの流量比を調整することにより、減圧力を制御するものである。
【0024】
また、この発明の請求項9に係る電力変換貯蔵装置は、請求項7または請求項8において、ガスエジェクタを駆動するための圧縮ガスを蓄えるガス貯蔵手段を備えたものである。
これにより、オゾンを取り出す際に使用する電力をさらに少なくすることができる。
【0025】
また、この発明の請求項10に係る電力変換貯蔵装置は、請求項9において、ガス貯蔵手段として、圧縮ガス貯蔵タンクを用いたものである。
また、この発明の請求項11に係る電力変換貯蔵装置は、請求項9において、ガス貯蔵手段として、空気を液化した状態で貯蔵する空気液化手段を用いたものである。
【0026】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明の実施の形態1を図について説明する。
図1はこの発明の実施の形態1による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図において、12、13、16、19a、19bおよび19dは、前述(図18参照)と同様のものである。
21は前述の吸脱着塔15に対応したオゾン貯蔵タンクであり、オゾン発生機12から生成されたオゾン化ガスを貯蔵することにより、オゾンを貯蔵する。
【0027】
22はオゾン発生機12からのオゾン化ガスを圧縮してオゾン貯蔵タンク21に送り込むガス圧縮ポンプ、23はオゾン貯蔵タンク21に貯蔵されたオゾン化ガスに含まれるオゾンを消費するオゾン消費物体、24はオゾン貯蔵タンク21からオゾン含有ガスとして取り出したオゾンをオゾン消費物体23に一定量ずつ供給するための流量調整弁である。
【0028】
なお、オゾン貯蔵タンク21は二重構造になっており、内部タンク21aは、オゾンが蓄えられる空間で構成されており、外部タンク21bには、温度調整用の熱媒体が充填されている。なお、熱媒体としては、一般に、エチレングリコールやアルコール類が使用される。
【0029】
また、ここでは図示しないが、オゾンの貯蔵時および放出時において各被制御要素をシーケンス制御するための制御装置が設けられており、オゾン発生機12、酸素供給源13、冷却源16、切換弁19a〜19d、ガス圧縮ポンプ22および流量調整弁24を制御するようになっている。
【0030】
次に、図1に示したこの発明の実施の形態1によるオゾン貯蔵動作およびオゾン使用(放出)動作について説明する。
まず、オゾン貯蔵動作の場合、切換弁19a、19bおよび19dが開いて、酸素供給源13から酸素(原料ガス)が供給される。
【0031】
続いて、酸素を含む原料ガスは、オゾン発生機12に導入されると、オゾン発生機12の放電空隙中を通過する間に、無声放電により酸素の一部がオゾンに変換されてオゾン化酸素になり、矢印のようにガス圧縮ポンプ22に導かれる。
【0032】
なお、オゾン発生時の原料ガスの圧力は、オゾンの発生効率を考えて、通常、1.5〜2.0kg/cm2程度に維持されている。
こうして生成されたオゾン化酸素は、ガス圧縮ポンプ22を介して圧縮された後、オゾン貯蔵タンク21に供給貯蔵される。このとき、当然であるが、オゾンの貯蔵量は、オゾン化酸素の圧力が高圧になるほど増大する。
また、オゾンの貯蔵量は、オゾンの分解が無いものとすれば、低温になるほど増大するので、オゾン貯蔵タンク21は、冷却源16により冷却されている。また、吸着時にガス圧縮ポンプ22を冷却することにより、オゾンの分解を抑制し、さらに効率的にオゾンを貯蔵することができる。
【0033】
オゾン貯蔵タンク21へのオゾン化酸素すなわちオゾンの注入が終了すると、続いて、オゾンの放出動作に移行する。
オゾン放出動作においては、まず、オゾン発生機12、ガス圧縮ポンプ22および冷却源16が稼動を停止し、切換弁19a〜19cが閉じられる。次に、流量調整弁24が稼働を開始し、オゾン貯蔵タンク21内のオゾン化酸素がオゾン含有ガスとして一定の割合で放出され、オゾン消費物体23に一定量ずつ供給される。
なお、オゾン貯蔵タンク21と流量調整弁24との間に圧力調整弁(図示せず)を設けることにより、さらに高度な制御を実現することができる。
【0034】
ここで、実験例に基づく特性図(図2)を参照しながら、オゾン化酸素を圧縮して貯蔵する際のオゾン濃度の影響について説明する。
図2はオゾン化酸素中のオゾン濃度[wt%]とオゾン分解率[%]との関係を実験結果に基づいて示す特性図であり、ここでは、オゾン圧縮貯蔵時の圧力が5〜20kg/cm2、温度が25℃の場合を示している。
【0035】
図2から明らかなように、オゾン濃度が7wt%以下の場合、オゾン分解率は10%以下であり、オゾンはほとんど分解されない。
一方、オゾン濃度が13wt%以上の場合、オゾン分解率は80〜90%に達してオゾンがほとんど分解され、オゾン濃度が7〜13wt%の場合、オゾン分解率は20〜40%程度となる。
【0036】
このとき、オゾン化酸素の圧縮圧力が上記の5〜20kg/cm2の範囲内においては、オゾン濃度が同一であれば、圧縮圧力の違いによらず、オゾン分解率がほぼ同等になることを確認した。また、オゾン濃度が10wt%の場合には、圧縮圧力が70kg/cm2に達するまで、オゾン分解率が変わらないことを確認した。
【0037】
以上の実験結果とともに、オゾン貯蔵タンク21へのオゾン供給量がオゾン化酸素中のオゾン濃度に比例して増大することを考慮して、オゾン化酸素中のオゾン濃度とオゾン貯蔵効率(実際に蓄えられて使用できるオゾン量)との関係を調べたところ、図3のようになることを確認した。
【0038】
図3はオゾン化酸素中のオゾン濃度[wt%]とオゾン貯蔵効率[%]との関係を示す特性図であり、図3から明らかなように、オゾン化酸素中のオゾン濃度を10±3wt%として貯蔵することが最も効率的である。
【0039】
なお、上記実施の形態1では、酸素供給源13を用いて、オゾン発生機12に酸素を導入する場合について説明したが、オゾン発生機12に空気を導入するようにしても同様のオゾン貯蔵効果が得られることは言うまでもない。しかし、オゾン発生機12でのオゾン発生効率は、空気に比べて酸素を用いた場合の方が大きい。
【0040】
次に、通年使用が可能な上記実施の形態1による電力変換貯蔵効率を、従来の温水器の場合と比較した結果について説明する。
たとえば従来の温水器を用いて、容積1m3で温度20℃の水を全て80℃の温水に変換して電力を貯蔵した場合、70kWhr/m3の電力量が貯蔵されることになる。
【0041】
一方、上記実施の形態1によるオゾン貯蔵方法および装置を用いて、オゾン濃度が10wt%、貯蔵温度が−80℃、貯蔵圧力が10atmの条件で、オゾン化ガスとしてオゾンを貯蔵した場合、オゾン分解率を30%、オゾン発生効率を10Whr/gとすると、150kWhr/m3の電力量を貯蔵することができる。
【0042】
したがって、電力をオゾンに変換して、オゾン圧縮ガスとして貯蔵することにより、電力変換貯蔵効率が著しく向上することが分かる。
このとき、電力変換貯蔵(オゾン吸着)動作は、電力消費の少ない時間帯(たとえば、夜間)に行われるので、貯蔵に要する電力量は問題ではなく、貯蔵される電力量が多いほど効果的である。
【0043】
一方、電力使用(オゾン取り出し)動作は、電力消費の多い時間帯(たとえば、昼間)に行われるので、電力導出動作に要する電力は極力節減するほど効果的である。
この場合、オゾン取り出し時において、流量調整弁24のみを開放制御すればよいので、余分な電力を要することはない。
【0044】
なお、上記実施の形態1では、ガス圧縮ポンプ22をオゾン発生機12の下流に設け、オゾン発生機12で酸素の一部をオゾンに変換してオゾン化酸素にした後、ガス圧縮ポンプ22で圧縮してオゾン貯蔵タンク21に貯蔵したが、図4のようにガス圧縮ポンプ22をオゾン発生機12の上流に設けてもよい。
【0045】
図4はガス圧縮ポンプ22をオゾン発生機12の上流に設けた参考例1による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図である。
図4において、酸素供給源13から供給された酸素は、ガス圧縮ポンプ22により加圧されてオゾン発生機12に導入され、オゾン発生機12でオゾン化された後、そのままオゾン貯蔵タンク21に供給される。
これにより、ガス圧縮ポンプ22でオゾンが分解することがなくなり、効率的にオゾンを貯蔵することができる。
【0046】
しかしながら、図4のように高圧力下においてオゾンを発生させるためには、オゾン発生機12を高圧力仕様に設計する必要がある。
すなわち、放電空隙の長さを短くするとともに、放電場の温度を低く保つような構造(たとえば、冷却源を設置する等)に変更する必要がある。
【0047】
したがって、オゾンを効率よく貯蔵するためには、実際には、酸素をオゾン化酸素に変換した後に圧縮してオゾン貯蔵タンク21に供給することが望ましく、前述の実施の形態1(図1参照)の方が、オゾン貯蔵に使用する電力を少なくすることができる。
【0048】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、オゾン発生機12から生成されたオゾン化酸素を圧縮してオゾン貯蔵タンク21に貯蔵したが、オゾン化酸素内のオゾンのみを吸脱着装置に貯蔵した後、オゾン含有ガスとして気体状態でオゾンを取り出すようにしてもよい。
【0049】
図5は吸脱着装置(オゾン貯蔵槽)を用いたこの発明の実施の形態2による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図において、12〜14、16、17、19a〜19gおよび23は前述(図18および図1参照)と同様のものである。
25は前述の吸脱着塔15に対応するオゾン貯蔵槽であり、この場合、溶媒に吸着させる形式のものが用いられている。
【0050】
26はオゾン貯蔵槽25に酸素ガスを供給する酸素供給源であり、オゾン貯蔵槽25内に貯蔵されたオゾンをオゾン含有ガスとして取り出す際に用いられる。27はオゾン貯蔵槽25の出入口間に並設されたバイパス配管であり、酸素供給源26から供給されてオゾン貯蔵槽25を通さない酸素ガスが通過する。
【0051】
28は酸素供給源26の出力側に介在された二方向流量調整弁であり、オゾン貯蔵槽25およびバイパス配管27に流れる各酸素ガスの流量比を調整する。
なお、オゾン貯蔵槽25は二重構造からなり、内部貯蔵槽25aにはフルオロカーボンなどの有機溶媒が蓄えられ、外部貯蔵槽25bには熱媒体が充填されている。また、熱媒体としては、一般に、エチレングリコール、アルコール類やブライン等が使用される。
【0052】
また、オゾンの貯蔵時および放出時にシーケンス制御を行う制御装置(図示せず)は、前述の被制御要素のほかに、循環ブロア14、加熱源17、切換弁19c、19e〜19g、酸素供給源26および二方向流量調整弁28を制御するようになっている。
【0053】
次に、図5に示したこの発明の実施の形態2による動作について説明する。
まず、オゾンを生成して貯蔵する場合、オゾン発生機12およびオゾン貯蔵槽25を含む循環経路内が常時一定圧力(1.5〜2.0kg/cm2)となるように、酸素供給源13から循環経路内に酸素を供給する。
【0054】
また、循環経路内のオゾン貯蔵槽25の出入口両端に設けられた切換弁19cおよび19dを開いた状態で、循環ブロア14を駆動して循環経路内に酸素を流通させると、オゾン発生機12の放電空隙中を通過する間に無声放電により酸素の一部がオゾンに変換されてオゾン化酸素となり、オゾン貯蔵槽25に搬送される。
【0055】
オゾン貯蔵槽25の内部貯蔵槽25a内の溶媒は、オゾン化酸素に含まれるオゾンを選択的に溶解し、残りの酸素を切換弁19cを介して循環ブロア14に返送する。
【0056】
なお、オゾン発生機12においてオゾンとして消費された酸素は、前述と同様に、酸素供給源13から補充される。
また、オゾン貯蔵手段としてフルオロカーボンなどの有機溶媒を用いた場合も、冷却するほどオゾンの溶解量が増えるという性質を有するので、有機溶媒は、冷却源16により、通常、−120℃程度に冷却されている。
【0057】
このように、オゾン貯蔵槽25へのオゾン注入が終了すると、次に、オゾンの放出動作に移行する。
放出動作においては、まず、オゾン発生機12、循環ブロア14、冷却源16が稼動を停止し、切換弁19a〜19dが閉じられる。
その後、加熱源17が稼働を開始し、切換弁19e〜19gが開くと、酸素供給源26から供給された酸素ガスは、二方向流量調整弁28を介してオゾン貯蔵槽25に導入される。
【0058】
これにより、オゾン貯蔵槽25内のオゾンがオゾン含有ガスとして放出され、19eを介してオゾン消費物体23に供給される。
このとき、二方向流量調整弁28において、酸素供給源26からオゾン貯蔵槽25に導入される酸素ガス量を調整することにより、内部貯蔵槽25a内の有機溶媒からのオゾン放出量が調整され、一定濃度のオゾンを含むオゾン含有酸素が一定の割合で放出されて、オゾン消費物体23に一定量ずつ供給される。
【0059】
ここで、実験例に基づく説明図(図6)を参照しながら、オゾン溶解量に対する溶媒種の影響について説明する。
図6は1リットルの溶液に溶けるオゾン量を溶媒種に比較して示す説明図であり、図6から明らかなように、有機溶媒の一種であるフレオン22(R22)に溶けるオゾン量が大きいことが分かる。特に、オゾン貯蔵用の溶媒としては、有機溶媒のうちのフルオロカーボンが最も効率的であることが確認された。
【0060】
次に、通年使用が可能な上記実施の形態2による電力変換貯蔵効率を、従来の温水器を用いた場合と比較した結果について説明する。
たとえば、前述と同様に、温水器を用いて、容積1m3で温度20℃の水を全て80℃の温水に変換して電力を貯蔵した場合には、70kWhr/m3の電力量が貯蔵される。
【0061】
一方、上記実施の形態2によるオゾン貯蔵方法および装置を用いて、フレオン22にオゾンを溶解させて貯蔵した場合、オゾン分解率が50%、オゾン発生効率が10Whr/gとすると、5250kWhr/m3の電力量を貯蔵することができる。
したがって、電力をオゾンに変換した後、溶媒に溶かしてオゾンを貯蔵することにより、電力変換貯蔵効率が著しく向上することが分かる。
【0062】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態2では、オゾンを貯蔵するための吸脱着装置として、オゾン貯蔵槽25を用いたが、図18のように吸脱着塔15を用いてもよい。
図7は吸脱着装置として吸脱着塔15を用いたこの発明の実施の形態3による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図7において、12〜16、15a、15b、19a〜19dおよび23は前述と同様のものである。
【0063】
29は吸脱着塔15の出力側に設けられたオゾン濃度調整手段であり、制御装置(図示せず)の制御下でオゾン濃度制御手段を構成しており、吸脱着塔15から取り出したオゾンをオゾン消費物体23に一定量ずつ供給するようになっている。
【0064】
30はオゾン濃度調整手段29の下流側に設けられたガスエジェクタであり、オゾン濃度調整手段29と協動してオゾン放出手段を構成している。ガスエジェクタ30は、圧縮ガス(後述する)を通過させることにより吸脱着塔15内を減圧状態にして、吸脱着塔15から脱着して取り出したオゾンを、オゾン含有ガスとして気体状態で供給する。
【0065】
31はガスエジェクタ30の入力側に設けられた圧縮ガス製造機であり、ガスエジェクタ30を駆動するための圧縮ガスを作り出してガスエジェクタ30に供給する。
32はオゾン濃度調整手段29に備え付けられたオゾンガス流量調整弁32であり、自動または手動により、吸脱着塔15から取り出されるオゾン含有酸素の流量を調整できるようになっている。
【0066】
また、オゾンの吸着時および脱着時にシーケンス制御を行う制御装置(図示せず)は、前述の被制御要素のほかに、ガスエジェクタ30および圧縮ガス製造機31、ならびにオゾン濃度調整手段29内のオゾンガス流量調整弁32を制御するようになっている。
【0067】
次に、図7に示したこの発明の実施の形態3の動作について説明する。
まず、オゾンを生成して吸脱着塔15に吸着(貯蔵)させる場合、前述と同様に、酸素供給源13から循環経路に一定圧力で酸素を供給するとともに、切換弁19cおよび19dが開いた状態で循環経路内に酸素を流通させ、オゾン発生機12からオゾン化酸素を発生させて吸脱着塔15に搬送する。
【0068】
吸脱着塔15の内筒15a内のオゾン吸着剤は、冷却源16により、たとえば−40℃以下に冷却されており、オゾンを選択的に吸着し、残りの酸素を切換弁19cを介して循環ブロア14に返送する。
なお、オゾン吸着剤としては、オゾンと接触したときの分解率が低いものを選ぶことが望ましく、フルオロカーボンを含浸させた多孔質材料、シリカゲル、活性アルミナ、のうちの少なくとも1種類を混合したものが用いられる。
【0069】
吸脱着塔15内のオゾン吸着剤が飽和吸着量近くまでオゾンを吸着すると、次に、オゾン脱着動作に移行する。
オゾン脱着動作においては、まず、オゾン発生機12、循環ブロア14、冷却源16が稼動を停止し、切換弁19a〜19dが閉じられる。
【0070】
その後、圧縮ガス製造機31が稼働を開始すると、ガスエジェクタ30に圧縮ガスが供給されて、ガスエジェクタ30が稼働するとともに、オゾン濃度調整手段29内のオゾンガス流量調整弁32が徐々に開かれる。
また、同時に、ガスエジェクタ30内のノズルを通過する圧縮ガスの流速を徐々に速くしていく。
【0071】
これにより、ガスエジェクタ30は、吸脱着塔15内のオゾンを徐々に減圧力を増大させながら吸引し、ガスエジェクタ30内で圧縮ガスと混合してオゾン含有ガスとし、オゾン消費物体23に一定量ずつ供給する。
【0072】
ここで、図7内のオゾン濃度調整手段29およびガスエジェクタ30を用いて流量制御したオゾン脱着方法について、流量を制御しない場合と比較しながら、さらに具体的に説明する。
通常、オゾン脱着時において吸脱着塔15から取り出されるオゾン含有酸素の流量を制御しない場合には、脱着初期において最も多くのオゾンが取り出され、その後、取り出されるオゾンの量が徐々に減少していくことになる。
【0073】
これに対し、この発明の実施の形態3の脱着方法においては、オゾン濃度調整手段29内のオゾンガス流量調整弁32が徐々に開かれることにより、吸脱着塔15から取り出すオゾン含有酸素の量が徐々に増大する。
また、圧縮ガス製造機31からガスエジェクタ30に供給する圧縮ガスの圧力および流量を一定としながら、ガスエジェクタ30内のノズル径を徐々に小さくして、ノズルを通過する圧縮ガスの流速を速くすることにより、吸脱着塔15内の圧力を徐々に負圧にしていく。
【0074】
したがって、時間経過にともなって減少するオゾンの取り出し量は、上記流量制御により相殺されるので、オゾン消費物体23に対して、一定濃度のオゾンを含んだオゾン含有ガスを一定量ずつ供給することができる。
【0075】
また、前述と同様に電力変換貯蔵効率を従来と比較すると、容積1m3で温度20℃の水を80℃の温水に変換して温水器に貯蔵した場合には70kWhr/m3の電力量が貯蔵されるのに対し、上記実施の形態3のオゾンガスを用いた場合、オゾン濃度が13.5wt%、貯蔵温度が−80℃、貯蔵圧力が2atmの条件下で、オゾン分解率が30%、オゾン発生効率が10Whr/gとすると、730kWhr/m3の電力量を貯蔵することができる。
したがって、電力をオゾンに変換して吸着剤に吸着貯蔵することにより、電力変換貯蔵効率が向上することが分かる。
【0076】
なお、ここでは、オゾン脱着時に使用するエネルギを節減するために、吸着剤の温度を制御しない場合を示したが、オゾン脱着時に温度を制御してもよい。
この場合、脱着時に要するエネルギは増大するが、オゾン脱着量の制御が容易になり、一定濃度のオゾンを含んだオゾン含有ガスを、さらに精度よくオゾン消費物体23に供給することができる。
【0077】
また、単一の吸脱着塔15を用いたが、複数の吸脱着塔15を並列に設置してもよい。
この場合、或る吸脱着塔15のオゾン排出量が減少しても、他の吸脱着塔15に接続されたオゾンガス流量調整弁32を開き、2つの吸脱着塔15から排出されるオゾンを混合してガスエジェクタ30に供給することにより、さらに容易に一定濃度のオゾン含有ガスをオゾン消費物体23に一定量ずつ供給することができる。
【0078】
また、ガスエジェクタ30および圧縮ガス製造機31を用いて吸脱着塔15内のオゾンを減圧吸引し、ガスエジェクタ30内で混合してオゾン含有ガスとしてオゾン消費物体23に送出したが、真空ポンプ(図示せず)を用いて吸脱着塔15内のオゾンを減圧吸引し、混合器(図示せず)内で混合してオゾン含有ガスとしてオゾン消費物体23に送出してもよい。
この場合、別途混合器を備える必要があり設備費用が高くなるが、前述と同等の作用効果を奏することができる。
【0079】
さらに、上記実施の形態2(図5参照)の場合と同様に、吸脱着塔15内に外部からガスを送り込んでオゾン含有ガスとしてオゾンを取り出し、オゾン含有ガスをオゾン消費物体23に送出してもよい。
ただし、この場合、オゾン吸着剤の性質上、酸素以外のガスを送り込むと、次回の電力変換貯蔵時にオゾン吸着量が低減するおそれがあるので、吸着塔15内に送り込むガスとしては、酸素ガスを用いることが望ましい。
【0080】
実施の形態4.
なお、上記実施の形態3では、ガスエジェクタ30内のノズル径を徐々に小さくして減圧力を徐々に増大させたが、ガスエジェクタ30に並設されたバイパス配管の流量を二方向流量調整弁により制御してもよい。
【0081】
図8はガスエジェクタ30にバイパス配管を並設したこの発明の実施の形態4による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図8において、12〜16、15a、15b、19a〜19d、23および28〜32は前述(図5および図7参照)と同様のものである。
【0082】
33はガスエジェクタ30に並設されたバイパス配管であり、圧縮ガス製造機31からガスエジェクタ30に供給されない圧縮ガスが通過するようになっている。
【0083】
この場合、二方向流量調整弁28は、圧縮ガス製造機31とガスエジェクタ30と間に挿入されており、二方向流量調整弁28の一方の出力は、ガスエジェクタ30の入口に接続され、二方向流量調整弁28の他方の出力は、バイパス配管33を介してガスエジェクタ30の出口に接続されている。
また、吸脱着時にシーケンス制御を行う制御装置(図示せず)は、前述の被制御要素のほかに、二方向流量調整弁28を制御するようになっている。
【0084】
次に、図8に示したこの発明の実施の形態4の動作について説明する。なお、オゾン吸着動作に関しては、上記実施の形態3と同様なので、ここでは説明を省略する。
前述のように、吸脱着塔15内の吸着剤が飽和吸着量近くまでオゾンを吸着してオゾン脱着動作に移行すると、オゾン発生機12、循環ブロア14および冷却源16が稼動を停止し、切換弁19a〜19dが閉じられる。
【0085】
続いて、圧縮ガス製造機31が稼働し始めると、二方向流量調整弁28を介してガスエジェクタ30に圧縮ガスが供給され、ガスエジェクタ30が稼働するとともに、オゾンガス流量調整弁32が徐々に開く。これにより、ガスエジェクタ30は、吸脱着塔15内のオゾンを減圧吸引し、ガスエジェクタ30内で圧縮ガスと混合してオゾン含有ガスとし、オゾン消費物体23に供給する。
【0086】
ここで、二方向流量調整弁28、ガスエジェクタ30およびバイパス配管33を用いたオゾン脱着方法について、具体的に説明する。
前述と同様に、オゾン放出時において、オゾン濃度調整手段29内のオゾンガス流量調整弁32は徐々に開かれ、吸脱着塔15から取り出すオゾン含有酸素の量を増大させる。
【0087】
一方、二方向流量調整弁28は、ガスエジェクタ30およびバイパス配管33に流れる圧縮ガス流量の比率を変更し、バイパス配管33に流れる圧縮ガスの流量を徐々に少なくすることにより、ガスエジェクタ30内に流れる圧縮ガスの流量を徐々に増大させて、吸脱着塔15内の圧力を徐々に負圧にする。
したがって、一定濃度のオゾンを含むオゾン含有酸素を、オゾン消費物体23に対して一定量ずつ供給することができる。
【0088】
なお、ここでは、オゾン脱着時に使用するエネルギを節減するために、吸着剤の温度を制御しない場合を示したが、前述と同様に、オゾン脱着時に温度を制御し、オゾン脱着量の制御が容易にして、一定濃度のオゾン含有ガスを高精度でオゾン消費物体23に供給してもよい。
また、装置機器の増大にともなう設備費用の増大および制御方法の複雑化等を無視すれば、ガスエジェクタ30が取り付けられた配管およびバイパス配管33にそれぞれ圧縮ガス流量制御装置(図示せず)を設け、オゾン消費物体23に供給するオゾン含有ガス流量を一定に保持しながら、各配管に流れる圧縮ガス流量を制御するように構成してもよく、前述のオゾン濃度制御効果を奏することができる。
【0089】
なお、上記実施の形態4では、オゾン吸着時におけるオゾン化ガスの圧力について特に言及しなかったが、オゾン吸着効率を向上させるために、オゾン吸着時に吸脱着塔15内の圧力を上昇させてもよい。
【0090】
図9は循環経路とともに吸脱着塔15内の圧力を上げる圧力維持装置を設けた参考例2による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図9において、12〜16、15a、15b、19a〜19d、23および29〜32は前述(図7参照)と同様のものである。
【0091】
34は循環経路内を加圧して吸脱着塔15内の圧力を高く維持する圧力維持装置であり、酸素供給源13と循環経路との間に介在されている。
この場合、オゾン発生機12は、高圧力中でオゾンを発生させるために高圧力仕様に変更されており、放電空隙の長さが短く構成されるとともに、放電場の温度を低く保つための構造(図示せず)を有している。
また、オゾンの吸脱着時にシーケンス制御を行う制御装置は、前述の被制御要素のほかに、圧力維持装置34を制御するようになっている。
【0092】
次に、図9に示した参考例2の動作について説明する。なお、オゾン脱着動作に関しては、上記実施の形態3と同様なので、ここでは説明を省略する。
オゾン吸着時において、まず、酸素供給源13から酸素が供給されるが、このとき、酸素ガスは、圧力維持装置34を介して加圧され、オゾン発生機12、循環ブロア14および吸脱着塔15を連結している循環経路内に、常時一定の高圧力となるように圧力が維持された状態で供給される。
【0093】
以下、前述と同様に、切換弁19cおよび19dを開いて循環ブロア14を駆動すると、循環経路内を流通する酸素ガスは、オゾン発生機12を通過する間にオゾン化酸素となって吸脱着塔15に搬送され、吸脱着塔15内の吸着剤によりオゾンのみが選択的に吸着されて、残りの酸素が切換弁19cを介して循環ブロア14に返送される。オゾン化されて消費された酸素は酸素供給源13から補充される。
【0094】
また、吸脱着塔15は、オゾン吸着剤の吸着容量を増大させるために、冷却源16により−40℃以下に冷却されており、オゾン吸着剤としては、オゾン分解率の低いもの、たとえば、フルオロカーボンを含浸させた多孔質材料、シリカゲル、活性アルミナ、のうちの少なくとも1種類を混合したものが用いられる。
【0095】
ここで、実験例に基づく特性図(図10)を参照しながら、オゾン吸着貯蔵時における吸脱着塔15内の圧力の影響について説明する。
図10は吸脱着塔15に送り込むオゾン化ガスのオゾン分圧[torr]とオゾン吸着効率[%]との関係を示す特性図である。
図10から明らかなように、オゾン吸着効率はオゾン分圧が増大するほど増大するので、吸脱着塔15内の圧力を上げてオゾン分圧を上昇(200torr前後に設定)させることにより、オゾンを効率的に貯蔵可能なことが分かる。
【0096】
しかし、吸脱着塔15内の圧力を上げすぎると、オゾン化酸素内の酸素分圧も上昇することから、酸素吸着量が増加してオゾン吸着量の上昇率が鈍ってくる。また、循環経路内が高圧力になると、オゾン発生機12でのオゾン発生量が減少することが分かっている。
したがって、吸脱着塔15内の圧力を絶対圧力で2〜5kg/cm2(大気圧の2〜5倍)程度に設定し、この圧力下でオゾンを貯蔵することが最も効率的である。
【0097】
なお、上記参考例2では、吸脱着塔15内の高圧力を維持するために、酸素供給源13から圧力維持装置34を介して循環経路内に一定且つ高圧力の酸素を供給し、高圧力中で酸素の一部をオゾンに変換する構成としたが、オゾン発生機12と吸脱着塔15とを連結する配管に圧力維持装置を介在させてもよい。
この場合、オゾン発生機12を高圧力仕様に設計変更する必要はない。
【0098】
図11はオゾン発生機12と吸脱着塔15との間に圧力維持装置を設けた参考例3による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図11において、12〜16、15a、15b、19a〜19d、23および29〜32は前述(図7〜図9参照)と同様のものである。
【0099】
35は切換弁19bの上流側に介在された加圧ポンプであり、吸脱着塔15に導入されるオゾン化ガスの圧力を一定且つ高圧に維持するための圧力維持装置を構成している。
36は加圧ポンプ35の上流側に設けられた流量計であり、吸脱着塔15に導入されるオゾン化ガスの流量を一定に制御する。
【0100】
37は切換弁19aの下流側(吸脱着塔15と循環ブロア14とを連結する配管)に介在された圧力復帰用の背圧弁であり、循環ブロア14を介してオゾン発生機12に導入される酸素ガスを減圧している。
また、オゾンの吸脱着時にシーケンス制御を行う制御装置は、前述の要素のほかに、加圧ポンプ35、流量計36および背圧弁37を制御するようになっている。
【0101】
図11のように、吸脱着塔15の入力側に流量計36および加圧ポンプ35を設け、吸脱着塔15の出力側に背圧弁37を設けることにより、吸脱着塔15内の圧力のみを高く維持するようにしても、オゾンを効率的に貯蔵することができる。
【0102】
ここでは、吸脱着塔15に導入されるオゾン化ガスの流量を一定に制御するために流量計36を設けたが、循環ブロア14から流通される酸素ガスの流量が一定である場合には、流量計36を設けなくてもよい。
また、加圧ポンプ35に循環ブロア14の機能を兼用させて、加圧ポンプ35により循環経路内の酸素ガスおよびオゾン化酸素を循環させるように構成し、循環ブロア14を省略してもよい。
【0103】
なお、上記実施の形態1〜4では、オゾン発生機12に導入される原料ガスとして酸素のみを用いたが、原料ガスにさらに不活性ガスを導入してオゾン化を促進してもよい。
【0104】
図12は循環経路内に不活性ガスを供給する手段を設けた参考例4による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図12において、12〜16、15a、15b、19a〜19d、23および29〜32は前述(図7〜図9参照)と同様のものである。
【0105】
38はオゾン発生機12を含む循環経路内に不活性ガスを供給する不活性ガス供給装置である。
また、オゾンの吸脱着時にシーケンス制御を行う制御装置は、前述の被制御要素のほかに、不活性ガス供給装置38を制御するようになっている。
【0106】
次に、図12に示した参考例4の動作について説明する。なお、オゾン脱着動作に関しては、上記実施の形態3と同様なので、ここでは説明を省略する。
オゾン吸着時において、まず、循環経路内には、酸素供給源13からの酸素とともに、不活性ガス供給装置38から不活性ガスが供給される。
【0107】
このとき、循環経路内の原料ガスは、常時一定圧力(通常、1.5〜2.0kg/cm2)に設定されるとともに、不活性ガスの濃度が一定に設定される。
続いて、切換弁19cおよび19dが開くと、循環ブロア14により循環経路内に酸素および不活性ガスを含む原料ガスが流通される。
【0108】
この原料ガスは、オゾン発生機12を通過する間の無声放電により酸素の一部がオゾンに変換され、オゾン化酸素となって吸脱着塔15に搬送される。
このとき、酸素ガス中に含まれる不活性ガスにより、オゾン発生機12内の放電が活発となり、オゾンの生成量が増大する。
【0109】
その後、吸脱着塔15内の吸着剤は、オゾンを選択的に吸着し、残りの不活性ガスを含んだ酸素は切換弁19cを介して循環ブロア14に返送される。
このとき、オゾン吸着剤は冷却源16により−40℃以下に冷却されており、また、オゾン吸着剤としては、前述のようにフルオロカーボンを含浸させた多孔質材料、シリカゲル、活性アルミナ、のうちの少なくとも1種類を混合したものが用いられる。
なお、オゾンとして消費された酸素は酸素供給源13より補充されるが、不活性ガスは消費されないので補充されない。
【0110】
ここで、実験例に基づく特性図(図13)を参照しながら、オゾン発生時における不活性ガス添加量の影響について説明する。
図13は不活性ガス添加量[%]とオゾン生成効率[g−O/kwh]との関係を示す特性図であり、不活性ガスとして、たとえば、窒素ガス(破線)またはアルゴンガス(実線)の場合を例にとっている。
図13から明らかなように、窒素ガスまたはアルゴンガスを若干(数%〜10%程度)添加することにより、オゾン発生量が増大してオゾン分圧が増大することが分かる。
【0111】
したがって、原料ガスに不活性ガスを添加してオゾン発生量を増大させることにより、吸脱着塔15にオゾンを効率的に吸着貯蔵することができる。
しかしながら、不活性ガスの添加量を増大しすぎると、図示したように、逆にオゾン発生量が減少してオゾン吸着量が減少するので、循環経路内に添加する不活性ガスは、濃度を3〜8%程度に設定することが最も効率的である。
【0112】
しかし、不活性ガスとして窒素ガスを用いると、オゾン化時の放電により窒素が解離されて窒素酸化物が生成され、この窒素酸化物が吸着剤(吸脱着塔15の内筒15a内に充填されているシリカゲル等)に供給されると、窒素酸化物が吸着剤に吸着してオゾンの吸着能力が低下してしまう。
したがって、循環経路内に添加する不活性ガスとしては、放電時に酸化されることのないアルゴンガスを用いることが望ましい。
【0113】
実施の形態5.
なお、上記実施の形態3、4では、オゾン脱着時のオゾン濃度制御手段として制御装置(図示せず)を用い、オゾン濃度調整手段29内のオゾンガス流量調整弁32の開度およびガスエジェクタ30内のノズル径をシーケンス制御したが、オゾン含有ガスのオゾン濃度に応動する制御装置を用い、オゾン消費物体23に供給されるオゾン含有ガスの流量(オゾン濃度)を直接的にフィードバック制御してもよい。
【0114】
図14はオゾン含有ガスの流量をオゾン濃度に応じてフィードバック制御したこの発明の実施の形態5による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図14において、12〜16、15a、15b、19a〜19d、23および29〜32は前述(図7〜図9、図11および図12参照)と同様のものである。
【0115】
39はガスエジェクタ30の出力側の配管に設けられたオゾン濃度計であり、オゾン消費物体23に供給されるオゾン含有ガス中のオゾン濃度を計測して検出信号を出力する。
40はガスエジェクタ30の出力側の配管に介在された供給ガス流量調整弁であり、オゾン消費物体23に供給されるオゾン含有ガスの流量を一定に調整する。
【0116】
41はオゾン含有ガスのオゾン濃度を所定値に制御する制御装置であり、オゾン濃度計39からの検出信号(オゾン濃度)に応じて、ガスエジェクタ30、オゾンガス流量調整弁32および供給ガス流量調整弁40を制御することにより、オゾン濃度および流量が一定値となるように、オゾン消費物体23に供給されるオゾン含有ガスの流量を調整する。
【0117】
制御装置41は、オゾンの吸脱着時にシーケンス制御を行う制御装置(図示せず)の一部を構成していてもよく、または、他の被制御要素とともに制御装置(図示せず)により制御される構成にしてもよい。
図14は前述(図7)の装置にオゾン濃度計39、供給ガス流量調整弁40および制御装置41を付加したものである。
【0118】
次に、図14に示したこの発明の実施の形態5の動作について説明する。なお、オゾン吸着動作に関しては、上記実施の形態3と同様なので、ここでは説明を省略する。
吸脱着塔15の吸着剤が飽和吸着量近くまでオゾンを吸着してオゾン脱着動作に移行すると、前述と同様にオゾン発生機12を含む循環系が稼動を停止し、圧縮ガス製造機31が稼働を開始してガスエジェクタ30に圧縮ガスを供給し、オゾンガス流量調整弁32が徐々に開かれる。
【0119】
これにより、吸脱着塔15からオゾンが減圧吸引され、ガスエジェクタ30を介してオゾン含有ガスとしてオゾン消費物体23に供給される。
このとき、オゾン含有ガスの出力配管に設けられたオゾン濃度計39は、オゾン含有ガス中のオゾン濃度を示す検出信号を制御装置41に入力する。
【0120】
制御装置41は、オゾン濃度の検出値があらかじめ設定された所定オゾン濃度よりも高い場合には、ガスエジェクタ30およびオゾンガス流量調整弁32に制御信号を出力し、オゾンガス流量調整弁32を少し閉じてオゾン含有ガス流量を減じるとともに、ガスエジェクタ30内のノズル径を大きくする。
【0121】
これにより、オゾンガス流量調整弁32を通過するオゾン含有酸素の流量が低減されるとともに、ガスエジェクタ30内のノズルを通過する圧縮ガスの流速が遅くなって減圧量が低減される。この結果、吸脱着塔15内の圧力が高くなってオゾン含有酸素の放出流量が減少し、オゾン消費物体23に供給されるオゾン含有ガス中のオゾン濃度は、所定のオゾン濃度に低減調整される。
【0122】
一方、制御装置41は、オゾン濃度検出値が所定のオゾン濃度よりも低い場合には、オゾンガス流量調整弁32を少し開くとともに、ガスエジェクタ30内のノズル径を小さくする。
これにより、オゾンガス流量調整弁32におけるオゾン含有酸素の通過流量が増大されるとともに、ガスエジェクタ30における圧縮ガスのノズル通過流速が速くなり、吸脱着塔15内の圧力が低くなってオゾン含有酸素の放出流量が増大し、オゾン含有ガス中のオゾン濃度は所定のオゾン濃度に増大調整される。
【0123】
さらに、制御装置41は、オゾン含有酸素のガスエジェクタ30への流入量変化に合わせて、供給ガス流量調整弁40に制御信号を出力し、オゾン消費物体23に供給されるオゾン含有ガスの流量を一定量に調整する。
これにより、一定濃度のオゾンを含んだオゾン含有ガスをオゾン消費物体23に一定量ずつ供給することができる。
【0124】
ここでは、制御装置41は、オゾン濃度調整のために、オゾン取り出し側において、オゾンガス流量調整弁32の開度のみならずガスエジェクタ30内の減圧力(ノズル径)をも制御したが、オゾンガス流量調整弁32の開度およびガスエジェクタ30内の減圧力のうちの少なくとも一方を制御すればよい。
【0125】
また、オゾン消費物体23へのオゾン含有ガス流量を一定にする供給ガス流量調整弁40を、ガスエジェクタ30とオゾン消費物体23との間に介在させたが、圧縮ガス製造機31とガスエジェクタ30との間に介在させてもよい。
さらに、供給ガス流量調整弁40の機能を圧縮ガス製造機31そのものに兼用させて供給ガス流量調整弁40を省略し、制御装置41により、圧縮ガス製造機31を直接制御してもよい。
【0126】
このように、オゾンガス流量調整弁32の開閉動作を相殺するように開閉動作を行う供給ガス流量調整弁40を、ガスエジェクタ30の上流に設けることにより、オゾンを取り出すための減圧力に支障が生じにくくなるので、流量制御性がさらに向上する。
【0127】
実施の形態6.
なお、上記実施の形態5では、オゾン濃度(流量)調整用のオゾン取り出し減圧力を制御するために、ガスエジェクタ30のノズル径を制御したが、前述の実施の形態4(図8参照)の場合と同様に、ガスエジェクタ30にバイパス配管を並設し、ガスエジェクタ30およびバイパス配管の流量比を二方向流量調整弁によって制御してもよい。
【0128】
図15はガスエジェクタ30にバイパス配管を並設してオゾン濃度調整を行うようにしたこの発明の実施の形態6による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図15において、12〜16、15a、15b、19a〜19d、23、28〜33および39〜41は前述(図8および図14参照)と同様のものである。
【0129】
この場合、オゾン濃度計39からの検出信号に応動する制御装置41は、オゾン取り出し側の減圧力に関しては、ガスエジェクタ30およびバイパス配管33内の圧縮ガス流量比を調整する二方向流量調整弁28を制御するものとする。
このように、オゾン濃度計39からの検出信号に応じて、オゾンガス流量調整弁32の開度および二方向流量調整弁28とともに、供給ガス流量調整弁40をフィードバック制御することにより、前述と同様のオゾン脱着効果を得ることができる。
【0130】
すなわち、オゾン脱着動作において、ガスエジェクタ30および圧縮ガス製造機31が稼働してオゾンガス流量調整弁32が徐々に開き、吸脱着塔15から減圧吸引されたオゾン含有ガスがオゾン消費物体23に供給されると、オゾン含有ガス中のオゾン濃度は、オゾン濃度計39により計測されて制御装置41に入力される。
【0131】
もし、オゾン濃度検出値が所定オゾン濃度よりも高い場合には、制御装置41は、オゾンガス流量調整弁32を少し閉じるとともに、二方向流量調整弁28を制御してバイパス配管33への流量比を増大させ、ガスエジェクタ30に供給される圧縮ガスの流量を低減させる。
このとき、ガスエジェクタ30のノズルを通過する圧縮ガスの流速が遅くなることにより、オゾン含有ガスを吸引する力が弱くなり、吸脱着塔15内の圧力が高くなるので、オゾン含有酸素の放出流量が減少してオゾン含有ガス中のオゾン濃度が低くなる。
【0132】
逆に、オゾン濃度検出値が所定オゾン濃度よりも低い場合は、制御装置41は、オゾンガス流量調整弁32を少し開くとともに、二方向流量調整弁28を制御してバイパス配管33への流量比を減少させ、ガスエジェクタ30に供給される圧縮ガスの流量を増大させる。
このとき、ノズルを通過する圧縮ガスの流速が速くなることにより、オゾン含有ガスを吸引する力が強くなり、吸脱着塔15内の圧力が低くなるので、オゾン化酸素の放出流量が増加してオゾン含有ガス中のオゾン濃度が高くなる。
【0133】
また、制御装置41は、オゾン含有酸素のガスエジェクタ30への流入量の変化に合わせて供給ガス流量調整弁40を制御し、オゾン消費物体23に供給するオゾン含有ガス流量を一定にし、一定濃度のオゾン含有ガスをオゾン消費物体23に一定量ずつ供給する。
この場合も、前述と同様に、供給ガス流量調整弁40を二方向流量調整弁28の上流側に介在させてもよく、供給ガス流量調整弁40の機能を圧縮ガス製造機31に兼用させてもよい。
【0134】
実施の形態7.
なお、上記実施の形態3〜6では、ガスエジェクタ30を駆動する圧縮ガスを圧縮ガス製造機31から直接供給したが、オゾン取り出し時の電力消費をさらに節減するために、あらかじめ圧縮ガスを貯蔵しておき、圧縮ガス供給時に貯蔵タンクから開放するように構成してもよい。
【0135】
図16は圧縮ガスをあらかじめ貯蔵するようにしたこの発明の実施の形態7による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図16において、12〜16、15a、15b、19a〜19d、23および29〜32は前述(図7参照)と同様のものである。
【0136】
42は圧縮ガス製造機31から生成された圧縮ガスを貯蔵する圧縮ガス貯蔵タンク、43は圧縮ガス貯蔵タンク42に蓄えられた圧縮ガスの供給圧力を調整する圧縮ガス圧力調整弁である。
【0137】
次に、図16に示したこの発明の実施の形態7の動作について説明する。
この場合、オゾン吸着動作に関しては前述と同様であるが、オゾン製造貯蔵中の期間において、圧縮ガス製造機31が稼働しており、圧縮ガス貯蔵タンク42内に圧縮ガスが貯蔵される。
【0138】
一方、オゾン脱着動作において、オゾン発生機12を含む循環系が稼動を停止すると、圧縮ガス圧力調整弁43が開き始めることにより、ガスエジェクタ30に圧縮ガスが供給されるとともに、オゾンガス流量調整弁32が徐々に開きだす。
これにより、吸脱着塔15からオゾンが減圧吸引され、ガスエジェクタ30内で混合されたオゾン含有ガスがオゾン消費物体23に供給される。
【0139】
このとき、圧縮ガス製造機31は、圧縮ガス貯蔵タンク42内の圧縮ガスが不足した場合のみ駆動されて圧縮ガスを補填すればよく、オゾンを取り出す際に圧縮ガス製造機31を稼働させるための電力を節減することができる。
したがって、圧縮ガス貯蔵タンク42は、実質的にオゾン取り出し時の電力を貯蔵してり、さらに大きな電力変換貯蔵効果を実現することができる。
【0140】
実施の形態8.
なお、上記実施の形態7では、オゾンの製造貯蔵期間中に圧縮ガス製造機31を駆動して圧縮ガスを圧縮ガス貯蔵タンク42に貯蔵したが、空気液化装置を用いて液化ガスを貯蔵しておき、オゾン脱着時に加熱することにより気化生成された圧縮ガスを供給してもよい。
【0141】
図17は圧縮ガス貯蔵用に空気液化装置を用いたこの発明の実施の形態8による電力変換貯蔵装置を概略的に示す構成図であり、図17において、12〜16、15a、15b、19a〜19d、23、29、30、32および43は前述(図16参照)と同様のものである。
【0142】
44はオゾン製造貯蔵期間中に駆動されて空気を液化ガスとして貯蔵する空気液化装置であり、入力側に圧縮ガス製造機31が介在されていてもよい。
45は空気液化装置44内の液体空気を圧縮ガスに変換する加熱ヒータであり、オゾン脱着時に駆動されて液体空気を気化させて圧縮ガスを生成し、圧縮ガス圧力調整弁43を介してガスエジェクタ30に供給する。
【0143】
この場合、オゾン取り出し時において、液化空気を気化させるために加熱ヒータ45を稼働させる必要があるので、加熱ヒータ45の駆動に要する電力量の分だけ、前述の実施の形態7(圧縮ガスとして貯蔵する方法)よりも、電力変換貯蔵効果が若干低減するものの、前述と同様の作用効果を奏する。
【0144】
なお、上記実施の形態8では、空気液化装置44および加熱ヒータ45を吸脱着塔15に対して独立に構成したが、吸脱着塔15に関連した構成としてもよい。
この場合、空気液化装置44内の液体空気の冷却機能を吸脱着塔15の冷却に用いることができ、オゾン吸着動作時における冷却源16の駆動電力を節減することができる。
【0145】
また、吸脱着塔15の温度を用いて空気液化装置44内の液体空気を気化させることにより、オゾン脱着時における加熱ヒータ45の駆動電力を節減することができ、低エネルギ型の電力変換貯蔵装置を実現することができる。
このとき、オゾン脱着時において、液体空気が気化されることにより、吸脱着塔15が冷却されるが、特に支障を生じることはない。
【0146】
以上のように、この発明の請求項1によれば、電力消費の少ない時間帯に電力を用いてオゾン製造して吸着剤に貯蔵しておき、電力消費の多い時間帯に貯蔵したオゾンをオゾン含有ガスとして取り出して使用する電力変換貯蔵方法において、吸着剤からオゾンを取り出す際に、オゾン含有ガスを一定濃度で且つ一定量の割合でオゾン消費物体に供給するようにしたので、夜間の余剰電力を有効に使用でき、一日の電力使用量を平準化した電力変換貯蔵方法が得られる効果がある。
【0147】
また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、吸着剤からオゾンを取り出す際に、吸着剤を加熱しないので、特に電力消費の多い時間帯に電力を使用せずに、一定濃度で且つ一定量の割合で消費物体に供給することのできる電力変換貯蔵方法が得られる効果がある。
【0148】
また、この発明の請求項3によれば、請求項1または請求項2において、吸着剤からオゾンを取り出す際に、吸着剤の周囲の圧力を負圧にするので、一定濃度のオゾンを含んだオゾン含有ガスを一定量ずつ供給することのできる電力変換貯蔵方法が得られる効果がある。
【0149】
また、この発明の請求項4によれば、電力消費の少ない時間帯に電力を用いて、酸素を含む原料ガスからオゾン化ガスを生成するオゾン発生手段と、オゾン化ガスからオゾンを吸着するとともに吸着したオゾンを脱着する吸脱着手段と、オゾン発生手段および吸脱着 手段を介して原料ガスおよびオゾン化ガスを流すとともに、オゾン化ガスからオゾンを吸着して残った酸素をオゾン発生手段に戻す循環経路と、吸脱着手段を冷却する冷却源と、電力消費の多い時間帯に吸脱着手段からオゾンを含むオゾン含有ガスを取り出してオゾン消費物体に供給するオゾン放出手段とを備え、オゾン放出手段は、オゾン含有ガスを一定濃度で且つ一定量の割合でオゾン消費物体に供給するためのオゾン濃度制御手段を含むので、電力を効率よく変換して蓄えるとともに、貯蔵した電力を電力消費物体に効率よく供給することができ、一日の電力使用量を平準化した電力変換貯蔵装置が得られる効果がある。
【0150】
また、この発明の請求項5によれば、請求項4において、オゾン濃度制御手段として、オゾン放出手段により取り出されたオゾン含有ガス中のオゾン濃度を測定するオゾン濃度計と、吸脱着手段から取り出されるオゾン含有ガスの流量を調整するオゾンガス流量調整弁(第1の流量調整弁)と、オゾン消費物体に供給されるオゾン含有ガスの流量を調整する供給ガス流量調整弁(第2の流量調整弁)と、オゾン濃度に基づいてオゾンガス流量調整弁および供給ガス流量調整弁を調整する制御手段とを設けたので、一定濃度で且つ一定量のオゾン含有ガスにより、貯蔵した電力を消費物体に安定的に供給できる電力変換貯蔵装置が得られる効果がある。
【0151】
また、この発明の請求項6によれば、請求項4において、オゾン濃度制御手段として、オゾン放出手段により取り出されたオゾン含有ガス中のオゾン濃度を測定するオゾン濃度計と、吸脱着手段から取り出されるオゾン含有ガスの流量を調整するオゾンガス流量調整弁と、吸脱着手段からオゾンを取り出すための減圧力を調整する減圧力調整手段と、オゾン濃度に基づいてオゾンガス流量調整弁および減圧力調整手段を制御する制御手段とを設けたので、貯蔵した電力を消費物体に安定的に供給できる電力変換貯蔵装置が得られる効果がある。
【0152】
また、この発明の請求項7によれば、請求項6において、減圧力調整手段として、ガスエジェクタを用い、ガスエジェクタのノズル径を調整して減圧力を制御したので、貯蔵した電力を消費物体に安定的に供給できる電力変換貯蔵装置が得られる効果がある。
【0153】
また、この発明の請求項8によれば、請求項6において、減圧力調整手段として、ガスエジェクタに並設されたバイパス配管と、バイパス配管への流量比を調整する二方向流量調整弁とを用い、バイパス配管を介してガスエジェクタへの流量を調整して減圧力を制御するようにしたので、貯蔵した電力を消費物体に安定的に供給できる電力変換貯蔵装置が得られる効果がある。
【0154】
また、この発明の請求項9によれば、請求項7または請求項8において、ガスエジェクタを駆動させる圧縮ガスを蓄えるガス貯蔵手段を設けたので、貯蔵した電力を取り出す際に使用するエネルギを低減化することができ、電力を効率的に消費物体に供給できる電力変換貯蔵装置が得られる効果がある。
【0155】
また、この発明の請求項10によれば、請求項9において、ガス貯蔵手段として圧縮ガス貯蔵タンクを用いたので、貯蔵した電力を取り出す際に使用するエネルギを低減化することができ、電力を効率的に消費物体に供給できる電力変換貯蔵装置が得られる効果がある。
また、この発明の請求項11によれば、請求項9において、ガス貯蔵手段として液体空気貯蔵手段を用いたので、貯蔵した電力を取り出す際に使用するエネルギを低減化することができ、電力を効率的に消費物体に供給できる電力変換貯蔵装置が得られる効果がある。
【0156】
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図2】 オゾン化酸素中のオゾン濃度とオゾン分解率との関係を示す特性図である。
【図3】 オゾン化酸素中のオゾン濃度とオゾン貯蔵量との関係を示す特性図である。
【図4】 この発明に関連した参考例1による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図5】 この発明の実施の形態2による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図6】 溶媒の違いによるオゾン溶解度係数を示す説明図である。
【図7】 この発明の実施の形態3による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態4による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図9】 この発明に関連した参考例2による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図10】 オゾン化酸素中のオゾン分圧とオゾン吸着量との関係を示す特性図である。
【図11】 この発明に関連した参考例3による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図12】 この発明に関連した参考例4による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図13】 原料ガス中の不活性ガス添加量とオゾン発生量との関係を示す特性図である。
【図14】 この発明の実施の形態5による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図15】 この発明の実施の形態6による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図16】 この発明の実施の形態7による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図17】 この発明の実施の形態8による電力変換貯蔵装置を示す構成図である。
【図18】 吸脱着塔を用いた従来の間欠オゾン供給装置を示す構成図である。
【符号の説明】
12 オゾン発生機、13、26 酸素供給源、14 循環ブロア、15 吸脱着塔、15a 内筒、15b 外筒、16 冷却源、17 加熱源、19a〜19g 切換弁、21 オゾン貯蔵タンク、22 ガス圧縮ポンプ、23 オゾン消費物体、24 流量調整弁、25 オゾン貯蔵槽、27、33 バイパス配管、28 二方向流量調整弁、29 オゾン濃度調整手段、30 ガスエジェクタ、31 圧縮ガス製造機、32 オゾンガス流量調整弁、34 圧力維持装置、35 加圧ポンプ、36 流量計、37 背圧弁、38 不活性ガス供給装置、39 オゾン濃度計、40 供給ガス流量調整弁、41 制御装置、42 圧縮ガス貯蔵タンク、43 圧縮ガス圧力調整弁、44 空気液化装置、45 加熱ヒータ。

Claims (11)

  1. 電力消費の少ない時間帯に電力を用いて、オゾン化ガスを製造するとともに、前記オゾン化ガスに含まれるオゾンを吸着剤に貯蔵し、電力消費の多い時間帯に、前記貯蔵されたオゾンをオゾン含有ガスとして取り出して使用する電力変換貯蔵方法において、
    前記吸着剤からオゾンを取り出す際に、前記オゾン含有ガスを一定濃度で且つ一定量の割合でオゾン消費物体に供給することを特徴とする電力変換貯蔵方法。
  2. 前記吸着剤からオゾンを取り出す際に、前記吸着剤を加熱しないことを特徴とする請求項1に記載の電力変換貯蔵方法。
  3. 前記吸着剤からオゾンを取り出す際に、前記吸着剤の周囲の圧力を負圧にすることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電力変換貯蔵方法。
  4. 電力消費の少ない時間帯に電力を用いて、酸素を含む原料ガスからオゾン化ガスを生成するオゾン発生手段と、
    前記オゾン化ガスからオゾンを吸着するとともに吸着したオゾンを脱着する吸脱着手段と、
    前記オゾン発生手段および前記吸脱着手段を介して前記原料ガスおよび前記オゾン化ガスを流すとともに、前記オゾン化ガスからオゾンを吸着して残った酸素を前記オゾン発生手段に戻す循環経路と、
    前記吸脱着手段を冷却する冷却源と、
    電力消費の多い時間帯に前記吸脱着手段からオゾンを含むオゾン含有ガスを取り出してオゾン消費物体に供給するオゾン放出手段とを備え、
    前記オゾン放出手段は、前記オゾン含有ガスを一定濃度で且つ一定量の割合で前記オゾン消費物体に供給するためのオゾン濃度制御手段を含むことを特徴とする電力変換貯蔵装置。
  5. 前記オゾン濃度制御手段は、
    前記オゾン含有ガスのオゾン濃度を測定するオゾン濃度計と、
    前記吸脱着手段から取り出されるオゾン含有ガスの流量を調整する第1の流量調整弁と、
    前記オゾン消費物体に供給されるオゾン含有ガスの流量を調整する第2の流量調整弁と、
    前記オゾン濃度に基づいて前記第1および第2の流量調整弁を制御する制御手段とを含み、
    前記制御手段は、
    前記オゾン濃度が所定オゾン濃度よりも高いときには、前記第1の流量調整弁を閉じ且つ前記第2の流量調整弁を開く方向に制御し、
    前記オゾン濃度が前記所定オゾン濃度よりも低いときには、前記第1の流量調整弁を開き且つ前記第2の流量調整弁を閉じる方向に制御することを特徴とする請求項4に記載の電力変換貯蔵装置。
  6. 前記オゾン濃度制御手段は、
    前記オゾン含有ガスのオゾン濃度を測定するオゾン濃度計と、
    前記吸脱着手段からオゾンを取り出すための減圧力を調整する減圧力調整手段と、
    前記オゾン消費物体に供給されるオゾン含有ガスの流量を調整する流量調整弁と、
    前記オゾン濃度に基づいて前記減圧力調整手段および前記流量調整弁を制御する制御手段とを含み、
    前記制御手段は、
    前記オゾン濃度が所定オゾン濃度よりも高いときには、前記減圧力を低減し且つ前記流量調整弁を開く方向に制御し、
    前記オゾン濃度が前記所定オゾン濃度よりも低いときには、前記減圧力を増大し且つ前記流量調整弁を閉じる方向に制御することを特徴とする請求項4に記載の電力変換貯蔵装置。
  7. 前記減圧力調整手段は、前記吸脱着手段内を減圧状態にして前記吸脱着手段からオゾンを取り出すガスエジェクタを含み、
    前記ガスエジェクタは、圧縮ガスを通過させるノズルを有し、
    前記制御手段は、前記ノズルの径を増減させることにより前記減圧力を制御することを特徴とする請求項6に記載の電力変換貯蔵装置。
  8. 前記減圧力調整手段は、
    前記吸脱着手段内を減圧状態にして前記吸脱着手段からオゾンを取り出すガスエジェクタと、
    前記ガスエジェクタの入出力端間を連通するバイパス配管と、
    前記ガスエジェクタおよび前記バイパス配管に流れる圧縮ガスの流量比を調整する二方向流量調整弁とを含み、
    前記制御手段は、前記二方向流量調整弁を制御して前記圧縮ガスの流量比を調整することにより、前記減圧力を制御することを特徴とする請求項6に記載の電力変換貯蔵装置。
  9. 前記ガスエジェクタを駆動するための圧縮ガスを蓄えるガス貯蔵手段を備えたことを特徴とする請求項7または請求項8に記載の電力変換貯蔵装置。
  10. 前記ガス貯蔵手段は、圧縮ガス貯蔵タンクからなることを特徴とする請求項9に記載の電力変換貯蔵装置。
  11. 前記ガス貯蔵手段は、空気を液化した状態で貯蔵する空気液化手段からなることを特徴とする請求項9に記載の電力変換貯蔵装置。
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