JP2010076971A - 循環式オゾン発生方法およびその装置 - Google Patents

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昭 村井
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Abstract

【課題】オゾンガスの原料である酸素ガスを無駄なく利用してオゾンを発生させるオゾン発生方法およびオゾン発生装置を提供する。
【解決手段】純酸素もしくは高濃度の酸素をオゾン発生部に供給ガスとして供給し、該供給ガスに対して前記オゾン発生部内で放電を行って、オゾンを発生させるオゾン発生工程と、該オゾン発生工程により発生したオゾンを貯蔵もしくは液化する際にオゾンと酸素とを分離する分離工程と、該分離工程により分離された酸素を圧送手段である掃気ポンプ10にて循環させて貯留手段であるバッファタンク11に貯留し、該バッファタンク11に貯留された酸素を前記供給ガスに追加する循環工程と、を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、効率的に原料酸素を利用してオゾンを発生させる循環式オゾン発生方法およびその装置に関する。
上水道のオゾン処理は広く行われるようになり、下水処理水においても高度処理の要望がたかまっている。オゾン処理において、オゾンはエネルギー多消費型の原材料物質であり、1kgのオゾンを製造するために10kWhもの電力を要している。このような製造コストの高さがオゾン処理の普及を阻害している。
そこで、オゾンの製造効率の向上のため、原料ガスを空気から濃縮酸素、そして純酸素ガスへと変更してきた。一方、半導体関係に使われるオゾンについては、オゾン中にNOxを含まないように純度99.9%の酸素よりさらに高純度であり高価な純度99.9999%の酸素が原料ガスとして使われる。ただし、この場合も原料ガスのうち10%程度がオゾン化されるだけであり、残りの90%の酸素は廃棄されるだけであった。
例えば、上記高純度酸素(99%以上)を原料として用いて、電極に触媒である第三物質を存在させることにより、オゾンを効率的に発生させる技術については公知となっている(特許文献1参照)。
また、酸素ガスをオゾナイザに供給し、該オゾナイザにより生成したオゾンを常圧下においてシリカゲルに吸着させて効率的に貯蔵し、必要なときにこれをする脱着(分離)させて供給するオゾン貯蔵装置は公知となっている(特許文献2参照)。
さらに、酸素を含有するガスをオゾン化してオゾン含有ガスを生成し、導入配管により前記オゾン含有ガスをオゾンチャンバーに導入し、冷却制御手段により、前記オゾンチャンバーを所定温度になるように冷却制御することでオゾンのみ液化すると共に、液化されなかったオゾンガス及び酸素ガスを排気配管により前記オゾンチャンバーより排気することで、液体オゾンを生成する装置は公知となっている(特許文献3参照)。
すなわち、酸素を用いてオゾンを発生させ、発生させたオゾンを貯蔵もしくは液化する際に、オゾンと酸素とを分離するという技術は、公知となっている。
特許第3920890号公報 特許第3091191号公報 特開2001−304755号公報
上述したように、純酸素ガスを原料としてオゾンを製造する場合、オゾンガスの濃度が10vol.%程度であるので、残りの90vol.%の酸素が無駄に廃棄されてしまう。特に特許文献1に記載されているようにオゾンガス製造のために原料として高純度酸素ガスを用いる場合、原料単価が非常に高いので製造コストを大きく押し上げることが課題となっている。
そこで、本発明は、以上の課題に鑑みてなされたものであり、オゾンガスの原料である酸素ガスを無駄なく利用してオゾンを発生させるオゾン発生方法およびオゾン発生装置を提供することを目的とする。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
即ち、請求項1においては、純酸素もしくは高濃度の酸素をオゾン発生部に供給ガスとして供給し、該供給ガスに対して前記オゾン発生部内で放電を行って、オゾンを発生させるオゾン発生工程と、該オゾン発生工程により発生したオゾンを貯蔵もしくは液化する際にオゾンと酸素とを分離する分離工程と、該分離工程により分離された酸素を圧送手段にて循環させて貯留手段に貯留し、該貯留手段に貯留された酸素を前記供給ガスに追加する循環工程と、を有するものである。
請求項2においては、純酸素もしくは高濃度の酸素をオゾン発生部に供給ガスとして供給し、該供給ガスに対して前記オゾン発生部内で放電を行って、オゾンを発生させるオゾン発生手段と、該オゾン発生手段により発生したオゾンを貯蔵もしくは液化する際にオゾンと酸素とを分離する分離手段と、該分離手段により分離された酸素を圧送手段にて循環させて貯留手段に貯留し、該貯留手段に貯留された酸素を前記供給ガスに追加する循環手段と、を有するものである。
また、より具体的に本発明の特徴について図1を用いて説明する。
図1は本発明に係るオゾン発生装置を示す概要図である。
図1に示すオゾン発生装置は、酸素ガス供給源、該酸素ガス供給源からオゾン発生手段に酸素を供給する酸素ガス供給管4、オゾン発生手段、オゾンと酸素を分離する分離手段、循環手段8、により主に構成されている。また、酸素ガス供給源は酸素ガスボンベ及びガス流量制御装置3等により構成されている。酸素ガス供給源は、酸素ガス供給管4を介してオゾン発生手段に接続されており、オゾン発生部を有するオゾン発生手段内に酸素ガスを供給ガスとして供給可能としている。該オゾン発生手段の下流側には、オゾンガス排出管6が接続されている。
また、循環手段8は、前記分離手段と前記酸素ガス供給管4とを接続する循環配管9、該循環配管9に介装される掃気ポンプ10、ニードル弁12、バッファタンク11及びガス流量制御装置13から主に構成されており、分離手段にて分離された酸素を掃気ポンプ10を用いて圧力を高めることにより、酸素を前記バッファタンク11内に貯留することができるとともに、バッファタンク11に貯留された酸素を再び酸素ガス供給管4を介してオゾン発生手段内のオゾン発生部に供給可能となっている。
上記オゾン発生装置の構成においては、オゾン発生手段の後段となる下流側にオゾンガスと酸素の分離を行う分離手段を設け、該分離手段とオゾン発生手段との間に循環手段8を配設したことにより、該分離手段内においてオゾンガスから純粋なオゾンと原料酸素ガスとに分離し、分離された原料酸素ガスを循環手段8により酸素ガス供給管4に流れる原料酸素ガスに追加し、分離手段により分離された酸素ガスを含む原料酸素ガスをオゾン発生器5へと導入し、放電によりオゾン発生を行うことを特徴としている。
請求項1に記載のオゾン発生方法においては、分離した酸素ガスを再度オゾン製造用原料酸素ガスに追加して、オゾンを発生させるので、原料酸素ガスの消費量を低減でき、製造コストを下げることができる。
請求項2に記載のオゾン発生装置においては、分離した酸素ガスを再度オゾン製造用原料酸素ガスに追加して、オゾンを発生させるので、原料酸素ガスの消費量を低減でき、製造コストを下げることができる。
次に、発明の実施の形態を説明する。
図2は本発明の一実施形態であるオゾン発生装置の全体構成を示す図、図3は実験によるオゾン濃度変化を示す図、図4は実験による酸素量計測結果を示す図、図5は実験による圧力変化を示す図、図6は実験による冷却水温度の変化を示す図である。
図2を用いてオゾン発生装置の全体構成を説明する。
オゾン発生装置1は、図2に示すように、酸素ガスボンベ2、ガス流量制御装置3、オゾン発生手段であるオゾン発生器5、オゾンと酸素とを分離する分離手段であるオゾン貯蔵シリカゲルタンク7(以下、シリカゲルタンクという)、循環手段8、冷却装置14、排オゾン処理装置16、高電圧電源17、オゾン濃度計18、19等により構成される。
なお、オゾンと酸素とを分離する分離手段としては、上記シリカゲルタンク7に限定するものではなく、例えば、所定の温度にて冷却することによりオゾンを液化することで、オゾンと酸素とに液化分離を行う分離手段を用いることも可能である。
酸素ガスボンベ2は、配管を介してガス流量制御装置3に接続されており、酸素ガスボンベ2及びガス流量制御装置3により酸素供給手段を構成している。また、ガス流量制御装置3は酸素ガス供給管4を介してオゾン発生器5に接続されている。これにより、酸素供給手段から所定量の酸素がオゾン発生器5に供給可能となっている。また、前記オゾン発生器5は、オゾンガス排出管6を介してシリカゲルタンク7に接続されており、オゾンガス排出管6の中途部にはガス流量制御装置、電磁弁及びオゾン濃度計18が介装されている。これらにより、オゾン発生器5において発生したオゾン及びオゾン生成に関与しなかった原料酸素ガスは、オゾンガス排出管6を通じてシリカゲルタンク7内に導入されるとともに、シリカゲルタンク7の前段に配設されているオゾン濃度計18によりシリカゲルタンク7に導入(入力)される際のオゾン濃度(タンク入力オゾン濃度)を測定することが可能となっている。
オゾン発生器5は、酸素供給手段により供給された酸素に対して放電を行うことでオゾンを発生させるものであり、該オゾン発生器5内には表面で無声放電を生じさせるオゾン発生部である電極5aが備えられており、酸素ガス供給管4を介して供給ガスとして供給された酸素に対して、電極5aにおいて放電が行われて、オゾンを生成して、オゾン発生器5に接続されているオゾンガス排出管6を介してオゾンが排出される。また、オゾン発生器5には冷却装置14が装着されており、該冷却装置14により供給される冷却水によりオゾン発生器5の温度を調節することが可能となっている。また、オゾン発生器5には、該オゾン発生器5内の電極5aを高電圧に印加するための高電圧電源17が接続されている。
なお、本実施形態のオゾン発生器5の電極5aは、該電極5aの表面で無声放電を生じさせるような構成としているが、特にこれに限定するものではなく、例えば沿面放電または、無声放電と沿面放電の複合放電を生じるように構成される素子を用いてもかまわない。
シリカゲルタンク7は、該シリカゲルタンク7内に吸着剤であるシリカゲルを充填した貯蔵容器(図示せず)を配設しており、オゾン発生器5により発生したオゾンをシリカゲルに吸着させて貯蔵するオゾン貯蔵手段である。シリカゲルタンク7の一方(図2の左側)には、オゾン濃度計18を配設したオゾンガス排出管6が接続されており、シリカゲルタンク7の他方(図2の右側)には、後述する循環手段8の一端である循環配管9が接続されている。また、シリカゲルタンク7の後段となる循環配管9には、オゾン濃度計19及びガス流量制御装置21が介装されている。また、循環配管9から分岐管20が分岐しており、該分岐管20には、排オゾン処理装置16が接続されている。これらにより、シリカゲルタンク7は、オゾン発生器5から導入されるオゾンと原料酸素ガスとの混合ガスからオゾンを選択的にシリカゲルに吸着して貯蔵することが可能であり、オゾンと原料酸素ガスとを分離することが可能となる。さらに、シリカゲルタンク7の後段に配設されているオゾン濃度計19によりシリカゲルタンク7から排出(出力)される際のオゾン濃度(タンク出力オゾン濃度)を測定することが可能となっている。
循環手段8は、該循環手段8の前段に配設された分離手段であるシリカゲルタンク7にて分離された酸素を循環させて再びオゾン発生器5の電極5aに供給ガスとして供給する手段であり、主に循環配管9、圧送手段である掃気ポンプ10、貯留手段であるバッファタンク11、ニードル弁12、ガス流量制御装置13等により構成されている。
循環配管9は、シリカゲルタンク7の他方から延出され、オゾン発生器5の前段である酸素ガス供給管4の中途部に接続される配管である。また、循環配管9の中途部には、上流側から順に掃気ポンプ10及びニードル弁12、ガスの貯留手段であるバッファタンク11、ガス流量制御装置13が介装されている。
掃気ポンプ10は、圧力を高めることにより、シリカゲルタンク7から排出されてバッファタンク11に貯留される酸素を、バッファタンク11から酸素ガス供給管4側に排出(圧送)する手段であり、シリカゲルタンク7とバッファタンク11との間に配設されている。
なお、圧送手段は、上記の掃気ポンプ10のごとく、酸素等の気体を循環配管9の上流側から下流側に掃気可能な手段であれば良く、必要に応じてファンやブロア、コンプレッサーを用いることも可能である。
バッファタンク11は、シリカゲルタンク7から循環配管9を介して送られてくる分離された酸素を一時的に貯留する貯留手段であり、掃気ポンプ10を駆動し、圧力を上昇させることにより、バッファタンク11内に貯留された酸素がバッファタンク11から排出され、酸素ガス供給管4へと酸素が供給される。また、バッファタンク11を掃気ポンプ10の後段に配設することで、掃気ポンプ10により下流側にガスを掃気する際に急激な圧力変動を緩和することが可能でなる。
ニードル弁12は、循環手段8により酸素を循環させた場合に、バッファタンク11及び循環配管9内の圧力を適正値に保持して、ガス流量制御装置13の適正動作維持と過剰な圧力がかかってガス流量制御装置13が故障することを防止するガス流量制限手段である。
ガス流量制御装置13は、バッファタンク11から排出されるガスの流量を制御する手段である。
こうして、循環手段8は、前段に配設されている分離手段であるシリカゲルタンク7において分離された酸素を循環してオゾン生成に再利用するために、分離された酸素を掃気ポンプ10を用いて圧力を上昇させることによりバッファタンク11内に酸素を貯留するとともに、バッファタンク11から酸素を排出する。そして、排出される酸素をバッファタンク11の後段に配設されたガス流量制御装置13によって一定の供給量(排出量)となるように制御して、酸素ガス供給管4に送られ、分離された酸素を原料酸素ガスととともにオゾン発生器5の電極5aへと供給することが可能となる。
次に、上述したオゾン発生装置1を用いたオゾン発生方法について説明する。
オゾン発生方法は、主にオゾン発生工程と、分離工程と、循環工程とを有している。以下、各工程について具体的に説明する。
(オゾン発生工程)
オゾン発生工程では、純酸素もしくは高濃度の酸素を電極5aに供給ガスとして供給し、該供給ガスに対して前記電極5aにより放電を行って、オゾンを発生させる。すなわち、上述したオゾン発生装置1の構成において、酸素ガスボンベ2より原料酸素ガスである高純度の酸素ガス(純度99.5%)を、ガス流量制御装置3を介して、酸素ガス供給管4に流し、オゾン発生器5へと導く。そして、該オゾン発生器5内に導入された酸素が、前記電極5a近傍の放電によりオゾンガスが生成する。該オゾンガスとオゾン生成に使用されなかった原料酸素ガスは、オゾンガス排出管6から排出されてオゾン濃度計18に導入されて、オゾン濃度の測定が行われる。
(分離工程)
分離工程では、前記オゾン発生工程により発生したオゾンを貯蔵する際にオゾンと酸素とを分離する。すなわち、オゾン発生工程においてオゾン発生器5により発生したオゾンと酸素を、オゾンガス排出管6を介してシリカゲルタンク7の一方からシリカゲルタンク7内に導入し、導入されたオゾンはシリカゲルに吸着される。すなわち、シリカゲルタンク7前段においては、発生したオゾンと酸素とが混合された状態となっており、この混合ガスがシリカゲルタンク7内に導入されると、オゾンのみがシリカゲルに選択的に吸着されることでオゾンと酸素とが分離される。そうして、シリカゲルタンク7の他方からは分離された酸素のみが排出される。排出された酸素は、循環手段8へと送られる。
なお、本実施形態のように分離手段としてシリカゲルタンク7を用いてオゾンと酸素とを分離したが、特に限定されるものではなく、例えば、オゾンと酸素との混合ガスを所定温度(オゾンの液化温度より低い温度であり酸素の液化温度よりも高い温度)に冷却してオゾンのみを液化して分離するという分離手段を適用することも可能である。
(循環工程)
循環工程では、前記分離工程により分離された酸素を掃気ポンプ10にて循環させて貯留手段であるバッファタンク11に貯留し、該バッファタンク11に貯留された酸素を供給ガスである原料酸素ガスに追加する。すなわち、分離工程にて分離された酸素を掃気ポンプ10により圧力を上昇させることでバッファタンク11内に導入する。そして、掃気ポンプ10によりバッファタンク11内の酸素に所定圧力を加えられて、バッファタンク11から酸素が排出される。排出された酸素はバッファタンク11の後段に設けられたガス流量制御装置13により排出量が一定量になるように制御されつつ排出され、酸素ガス供給管4内に導入される。導入された酸素は、原料酸素ガスとともに再びオゾン発生器5の電極5aに供給される。こうして、分離手段であるシリカゲルタンク7により分離された酸素は循環手段8により循環されて効率よくオゾン生成に再利用されるのである。
また、バッファタンク11の出口近傍にて酸素の排出量をガス流量制御装置13により制御することでバッファタンク11の酸素貯留量に左右されずに酸素ガス供給管4に供給する酸素供給量を一定に保持することが可能である。こうすることで、電極5aに導入する酸素総量(酸素供給手段から直接供給される酸素と循環手段8により供給される酸素からなる酸素総量)を安定化することが可能であり、オゾン発生器5によるオゾン発生量のムラをなくすことが可能である。
なお、循環工程においては、循環配管9の中途部に掃気ポンプ10及びニードル弁12、バッファタンク11、ガス流量制御装置13等を介装し、掃気ポンプ10を駆動することで、シリカゲルタンク7から排出された酸素を循環配管9を介して酸素ガス供給管4へと安定して循環させる構成としているが、特に限定するものではなく、掃気ポンプ10を駆動しない場合であっても、シリカゲルタンク7から排出された酸素の圧力を利用して循環配管9内を循環させ、酸素ガス供給管4内の供給ガスに酸素を追加することは当然の如く可能である。
また、循環手段8に設けられている各切換バルブを電気的に開閉可能である電磁バルブ等で構成し、各切換バルブ、掃気ポンプ10、及びガス流量制御装置13等をコントローラ(図示せず)に接続して、循環手段8により酸素ガス供給管4に供給される循環酸素供給量や酸素ガス供給管4に酸素を供給する時間である循環酸素供給時間を予めコントローラに設定しておき、各切換バルブ、掃気ポンプ10、及びガス流量制御装置13等を設定供給量及び設定時間通りに酸素が供給されるように自動的に制御を行うようにして、供給ガス中に所定量の酸素を自動的に追加できるように構成してもかまわない。
次に、図2に示した本実施形態のオゾン発生装置を用いて上記オゾン発生方法を適用した実験を行った。以下に実験結果について説明する。
本実験では、酸素供給手段から所定量の原料酸素ガスを供給ガスとしてオゾン発生器5に供給して、オゾン発生器5により所定時間(約250分)放電を行って、オゾンを発生させた。そして、発生したオゾンとオゾン生成に寄与しなかった酸素との混合ガスを流量1L/minにてシリカゲルタンク7内へと導入し、オゾンをシリカゲルに選択的に吸着させて貯蔵を行い、シリカゲルタンク7で分離されバッファタンク11に貯留された酸素を循環ポンプである掃気ポンプ10を動作させることでバッファタンク11から排出した。こうして、分離された酸素を循環手段8により循環させて酸素ガス供給管4内を流れる原料酸素ガスに追加供給した。その際のオゾン濃度変化、酸素量、圧力変化、温度変化についてそれぞれ調べた。以下に、それぞれの測定内容及び実験結果について説明する。
図3は、上記実験によるオゾン濃度変化を示す図である。この図3が示すオゾン濃度変化は、上記実験を実施した場合に、オゾン濃度計18によりオゾン発生器5からシリカゲルタンク7にガスが入る際のオゾン濃度(図3に示すタンク入力オゾン濃度)と、オゾン濃度計19によりシリカゲルタンク7からガスが出る際のオゾン濃度(図3に示すタンク出力オゾン濃度)を所定時間毎に測定することでシリカゲルタンク7の入口と出口におけるオゾン濃度変化を観測したものである。
図3において、横軸は時間(分)であり、縦軸はオゾン濃度(g/m)を示している。
結果としては、オゾン発生器5で発生するオゾンのオゾン濃度(タンク入力オゾン濃度)に大きな変動はないが、シリカゲルタンク7から循環手段8により循環(帰還)させるガスのオゾン濃度(タンク出力オゾン濃度)は、100分あたりから上昇している。これは、シリカゲルタンク7内のシリカゲルのオゾン吸着量が飽和した状態であることを示している。このように、シリカゲルタンク7からの排出ガスに酸素だけでなくオゾンが含まれてくる場合、オゾン発生器5への入力電力を下げてオゾン発生濃度を一定値を保つよう調整すると良い。
図4は、上記実験による酸素量計測結果を示す図である。具体的には、この図4に示す酸素量計測結果は、オゾン発生器5に供給される酸素が、原料酸素ガスと循環された酸素ガスとがどのくらいの比率となっているかを示している。すなわち、図4に示す入力酸素流量とは、ガス流量制御装置3にて測定される酸素供給手段により酸素ガス供給管4に供給される(入力される)酸素流量であり、帰還流量とは、ガス流量制御装置13にて測定される循環手段8により供給ガスに追加される酸素流量であり、タンク出力流量とは、ガス流量制御装置21にて測定されるシリカゲルタンク7から排出される酸素流量を示すものである。
図4において、横軸は時間(分)であり、縦軸は流量(L/min)を示している。
結果としては、循環ポンプである掃気ポンプ10動作開始時は、バッファタンク11の圧力が所定圧力まで上昇する間、シリカゲルタンク7から多量のガスが短時間に流れ出したが、その後はほぼ一定値を保った。すなわち、シリカゲルタンク7からの排出ガス流量は、シリカゲルタンク7内のオゾン吸着状況の変化により変動するが、掃気ポンプ10とバッファタンク11の後段にガス流量制御装置13を設置することにより、帰還ガス流量を一定にすることができ、酸素流量を制御することが容易となる。また、入力酸素流量は、装置始動時の影響による最初の増加部分を除いて、酸素流量としては低い値を保っている。これは循環手段8により循環された酸素がオゾン発生時のキャリアガス(運搬ガス)として利用されていることを示しており、非常に効率的に原料酸素ガスが利用されていることを示している。
図5は、上記実験による冷却水温度の変化を示す図である。具体的には、この図5に示す圧力変化は、酸素ガスボンベ2から酸素が供給される際の圧力(酸素ガス供給管4内の圧力)と、オゾン発生器5内の圧力と、シリカゲルタンク7内の圧力及びバッファタンク11内の圧力のそれぞれ圧力変化を観測したものである。
図5において、横軸は時間(分)であり、縦軸は大気との圧力差(kPa)を示している。
結果としては、各部の圧力変化は、ほとんど変動することがなく穏かに変化しておりオゾン発生装置1内の圧力制御が容易であることがわかる。
図6は、上記実験によるオゾン発生装置近傍の温度変化を示す図である。具体的には、この図6に示す温度変化は、オゾン発生装置1の載置場所の室温と、オゾン発生器5に対して冷却装置14により供給される冷却水温度を観測したものである。
図6において、横軸は時間(分)であり、縦軸は温度(℃)である。
結果としては、上述したそれぞれの結果(オゾン濃度変化、酸素量計測結果、圧力変化)と室温、冷却水温度の変化とを比較して、特に問題なく酸素を循環手段8により循環させながらオゾン発生を制御することが容易にできることがわかった。
このように、純酸素もしくは高濃度の酸素をオゾン発生部に供給ガスとして供給し、該供給ガスに対して前記オゾン発生部内で放電を行って、オゾンを発生させるオゾン発生工程と、該オゾン発生工程により発生したオゾンを貯蔵もしくは液化する際にオゾンと酸素とを分離する分離工程と、該分離工程により分離された酸素を圧送手段である掃気ポンプ10にて循環させて貯留手段であるバッファタンク11に貯留し、該バッファタンク11に貯留された酸素を前記供給ガスに追加する循環工程と、を有するオゾン発生方法を適用することにより、分離した酸素ガスを再度オゾン製造用原料酸素ガスに追加して、オゾンを発生させるので、原料酸素ガスの消費量を低減でき、製造コストを下げることができる。
また、純酸素もしくは高濃度の酸素をオゾン発生部に供給ガスとして供給し、該供給ガスに対して前記オゾン発生部内で放電を行って、オゾンを発生させるオゾン発生手段であるオゾン発生器5と、該オゾン発生器5により発生したオゾンを貯蔵もしくは液化する際にオゾンと酸素とを分離する分離手段であるシリカゲルタンク7と、該シリカゲルタンク7により分離された酸素を圧送手段である掃気ポンプ10にて循環させて貯留手段に貯留し、該貯留手段に貯留された酸素を前記供給ガスに追加する循環手段8と、を有するオゾン発生装置を適用することにより、分離した酸素ガスを再度オゾン製造用原料酸素ガスに追加して、オゾンを発生させるので、原料酸素ガスの消費量を低減でき、製造コストを下げることができる。
すなわち、オゾンを一次シリカゲルに貯蔵する場合ならびにオゾンを液化して濃縮オゾンとして活用する場合には、オゾンガスから純粋なオゾンと原料酸素ガスを分離できるため、この分離した酸素ガスを再度オゾン製造用原料酸素ガスに追加できるように構成して、供給される酸素を循環方式にしてオゾンを製造するようにすれば、原料酸素ガスの消費量を低下でき、製造コストを下げることができる。具体的には、オゾンガスの濃度が10vol.%程度であることから、供給酸素ガスの消費量を10分の1程度に節約でき、製造コストを下げることができる。
本発明に係るオゾン発生装置を示す概要図。 本発明の一実施形態であるオゾン発生装置の全体構成を示す図。 実験によるオゾン濃度変化を示す図。 実験による酸素量計測結果を示す図。 実験による圧力変化を示す図。 実験による冷却水温度の変化を示す図。
符号の説明
1 オゾン発生装置
5 オゾン発生器
5a 電極
7 シリカゲルタンク
8 循環手段
10 掃気ポンプ
11 バッファタンク

Claims (2)

  1. 純酸素もしくは高濃度の酸素をオゾン発生部に供給ガスとして供給し、該供給ガスに対して前記オゾン発生部内で放電を行って、オゾンを発生させるオゾン発生工程と、
    該オゾン発生工程により発生したオゾンを貯蔵もしくは液化する際にオゾンと酸素とを分離する分離工程と、
    該分離工程により分離された酸素を圧送手段にて循環させて貯留手段に貯留し、該貯留手段に貯留された酸素を前記供給ガスに追加する循環工程と、を有することを特徴とする循環式オゾン発生方法。
  2. 純酸素もしくは高濃度の酸素をオゾン発生部に供給ガスとして供給し、該供給ガスに対して前記オゾン発生部内で放電を行って、オゾンを発生させるオゾン発生手段と、
    該オゾン発生手段により発生したオゾンを貯蔵もしくは液化する際にオゾンと酸素とを分離する分離手段と、
    該分離手段により分離された酸素を圧送手段にて循環させて貯留手段に貯留し、該貯留手段に貯留された酸素を前記供給ガスに追加する循環手段と、を有することを特徴とする循環式オゾン発生装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2011136860A (ja) * 2009-12-28 2011-07-14 Sumitomo Heavy Ind Ltd オゾンガス濃縮装置
CN109721034A (zh) * 2017-10-30 2019-05-07 美的集团股份有限公司 臭氧发生设备和臭氧微纳气泡发生装置、家用电器

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