JP4100923B2 - 光モジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光通信システム等に用いられる光モジュールに関するものである。
【0002】
【背景技術】
光通信において、光の分岐や光スイッチ、波長合分波等の機能を持つ光部品が広く用いられている。光部品は、様々に形成されているが、中でも基板上に光導波路の回路を形成した光導波回路を有する光部品は、その集積性、量産性から期待されている。なお、光導波回路は、従来、シリコンや石英等の基板上に石英系の材料等から成る光導波路の回路を設けて形成していたが、最近では、基板や光導波路の形成領域をポリイミド系の材料を用いた光導波回路も形成されるようになった。
【0003】
図5、図6は、それぞれ、光導波回路の例を示す図であり、これらの光導波回路は、基板11上に導波路形成領域10を形成して成る。
【0004】
図5は、光導波路の回路として、1×8光分岐導波路回路を形成した光導波回路の構成例を示すものである。図6は、光導波路の回路としてアレイ導波路回折格子の回路を形成した光導波回路の構成例を示す。アレイ導波路回折格子は、波長多重通信用として用いられており、その回路構成も様々なものが提案されている。
【0005】
図5に示すように、1×8光分岐導波路回路は1本の光入力導波路12と8本の光出力導波路16とを有しており、光入力導波路12と光出力導波路16との間に複数の分岐部17を有している。
【0006】
また、図6に示すように、アレイ導波路回折格子の回路は、少なくとも1本の光入力導波路12と、該光入力導波路12の出力端に接続された第1のスラブ導波路13と、該第1のスラブ導波路13の出力端に接続されたアレイ導波路14と、該アレイ導波路14の出力端に接続された第2のスラブ導波路15と、該第2のスラブ導波路15の出力端に接続されて複数並設された光出力導波路16を有している。
【0007】
前記アレイ導波路14は、第1のスラブ導波路13から導出された光を伝搬するものであり、複数のチャンネル導波路14aを並設して形成されており、隣り合うチャンネル導波路14aの長さは互いに設定量(ΔL)異なっている。
【0008】
なお、光出力導波路16は、例えばアレイ導波路回折格子によって分波あるいは合波される互いに異なる波長の信号光の数に対応させて設けられるものであり、アレイ導波路14を構成するチャンネル導波路14aは、通常、例えば100本といったように多数設けられる。ただし、図6においては、図の簡略化のために、これらのチャンネル導波路14a、光出力導波路16および光入力導波路12の各々の本数を簡略的に示してある。
【0009】
アレイ導波路回折格子の回路において、例えば図6に示すように、1本の光入力導波路12に波長多重光が導入されると、この波長多重光は光入力導波路12を通って第1のスラブ導波路13に導入され、その回折効果によって広がってアレイ導波路14に入力し、アレイ導波路14を伝搬する。
【0010】
このアレイ導波路14を伝搬した光は、第2のスラブ導波路15に達し、さらに、光出力導波路16に集光されて出力されるが、アレイ導波路14の全てのチャンネル導波路14aの長さが互いに異なることから、アレイ導波路14を伝搬した後に個々の光の位相にずれが生じ、このずれ量に応じて集束光の波面が傾き、この傾き角度により集光する位置が決まる。したがって、異なる光出力導波路16から、それぞれ異なる波長の光を出力することができる。
【0011】
例えば図7に示すように、上記アレイ導波路回折格子の回路や光分岐導波路回路を備えた光導波回路を有する光部品1は、パッケージ2内に収容され、光モジュールとして用いられる。なお、同図の(a)は光モジュールの斜視図、同図の(b)は光モジュールをその上部から内部を透かして見た図、同図の(c)は同図の(b)のA−A断面図である。
【0012】
同図に示す光モジュールは、光部品1の一端側に接続された第1光ファイバ3(3a)と、光部品1の他端側に接続された第2光ファイバ3(3b)とを有している。これらの光ファイバ3(3a,3b)は、それぞれ、一端側が光部品1に接続され、他端側がパッケージ2からパッケージ外部に引き出されている。光ファイバ3(3a,3b)は、パッケージ2に接着剤23により固定されている。
【0013】
第1、第2光ファイバ3a,3bは、それぞれ、例えば複数の光ファイバを並列配設して成る光ファイバテープにより形成されており、光ファイバテープの接続端面には光ファイバアレイ21が設けられている。第1、第2光ファイバ3a,3bと光部品1との接続、すなわち、光ファイバアレイ21と光部品1との接続は接着剤を用いた接着剤固定により行なわれている。
【0014】
また、光部品1の接続端面にはチップ上板20が貼り付けられ、光部品1と第1、第2光ファイバ3a,3bのそれぞれの端部の光ファイバアレイ21との接続をより安定なものとしている。
【0015】
パッケージ2はパッケージ本体2aと蓋部2bを有している。パッケージ2は、主に、アルミニウムやステンレス等の金属やプラスチックにより形成されており、パッケージ2内に光部品1および光部品1と光ファイバ3(3a,3b)との接続部を収容することにより、これらを保護している。
【0016】
光モジュールは、例えば0℃〜70℃といった温度範囲で使用されることを前提とするため、その温度範囲内で特性が変化しないことが要求されている。そのため、アレイ導波路回折格子をはじめとし、温度変化が光学特性に大きな影響を与える光部品1に関しては、温度調節が必要となる。
【0017】
そこで、図7に示すような光モジュールにおいて、パッケージ2内にヒーター等の温度調節素子(図示せず)を設け、光部品1を例えば70〜80℃といった一定の値に加熱保持する方式を適用した構成が使用されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような光モジュールには、パッケージサイズを小さくする(特に、その厚みを小さくする)ことと、温度調節素子の消費電力をできるだけ小さくすることが求められている。例えば使用温度範囲内において、温度調節素子の最大消費電力を5W以下にすることが求められている。
【0019】
しかしながら、従来の光モジュールにおいて、その厚みが小さく、かつ、温度調節素子を有してその消費電力が小さい光モジュールは提案されていなかった。
【0020】
そこで、本発明者は、上記光モジュールの構成を検討し、まず、光モジュールのパッケージ2を、熱伝導率が小さいポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂により形成することを試みた。つまり、この構成により、ヒーター等の温度調節素子によって加熱される光部品1の熱がパッケージ2からパッケージ外部に放出される割合を小さくし、温度調節素子の消費電力を小さくすることを考えた。
【0021】
しかしながら、ポリエチレンテレフタレート樹脂により形成したパッケージ2を有する光モジュールは、湿熱環境下におくと、パッケージ2の劣化が生じ、パッケージ2内の光部品1の特性に影響を与えることが分かった。
【0022】
例えば、図7に示す構成の光モジュールにおいて、温度85℃、湿度85%の環境下で2000時間さらした結果、表1に示すように、2000時間経過後にはパッケージ2にひび割れが発生した。
【0023】
【表1】
Figure 0004100923
【0024】
また、表1に示すように、パッケージ2をABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)樹脂、ポリアセタール樹脂、紙ベークライトにより形成した場合も、同様に、温度85℃、湿度85%の環境下で2000時間さらした結果、2000時間経過後にはいずれのパッケージ2もひび割れが発生した。
【0025】
このように、湿熱環境下においてパッケージ2にひび割れが生じると、パッケージ2内の光部品1の特性劣化が生じることになるため、非常に問題である。
【0026】
本発明は上記従来の課題を解決するために成されたものであり、その目的は、耐吸湿性に優れ、消費電力が小さい小型の光モジュールを提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、第1の発明は、パッケージ本体とその蓋部とにより構成されたパッケージと、該パッケージ内に収容された光部品とを有し、前記パッケージ本体の底壁の内面と前記蓋部の内面のそれぞれ対向する位置から光部品保持部がパッケージ内に向けて突出形成され、前記光部品は前記それぞれ対向し合うパッケージ本体側の光部品保持部と蓋部側の光部品保持部とによって挟まれて保持されており、前記パッケージは吸水率が0.024%以下の低吸水プラスチックにより形成されている構成をもって課題を解決する手段としている
【0028】
なお、ここで述べる吸水率は、試験規格をASTM D570として測定される値であり、プラスチックのサンプルを23℃、24時間浸漬したときの値である。
【0029】
また、第の発明は、上記第1の発明の構成に加え、前記低吸水プラスチックの熱伝導率を0.66W/(m・K)以下とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0030】
さらに、第の発明は、上記第1または第2の発明の構成に加え、前記低吸水プラスチックの主成分をポリフェニレンサルファイド樹脂とした構成をもって課題を解決する手段としている。
【0031】
さらに、第の発明は、上記第1または第または第の発明の構成に加え、前記光部品の温度を調節する温度調節素子を有する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0032】
さらに、第の発明は、上記第1乃至第のいずれか一つの発明の構成に加え、前記光部品は基板上に光導波路の回路を形成した光導波路回路を有する構成をもって課題を解決する手段としている。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略または簡略化する。
【0034】
図1の(a)〜(c)には、本発明に係る光モジュールの一実施形態例の要部構成が示されている。同図の(a)は、本実施形態例の光モジュールを、上部から内部を透かして見た図である。同図の(b)は図1の(a)のA−A断面図、同図の(c)は図1の(a)のB−B断面図である。
【0035】
これらの図に示すように、本実施形態例の光モジュールは、パッケージ2と、該パッケージ2内に固定されずに収容された光部品1を有している。光部品1は、図6に示したような、基板11上にアレイ導波路回折格子の回路を形成した光導波路回路である。
【0036】
本実施形態例は、パッケージ2の少なくとも一部(ここでは全部)を、吸水率が0.024%以下の低吸水プラスチックにより形成されていることを特徴とする。本実施形態例に適用されている低吸水プラスチックの主成分はポリフェニレンサルファイド樹脂であり、本実施形態例に適用しているポリフェニレンサルファイド樹脂の吸水率は0.01%である。
【0037】
なお、この吸水率の値は、試験規格をASTM D570として測定される値であり、一般に、ポリフェニレンサルファイド樹脂の吸水率は0.005〜0.024%である。
【0038】
また、本実施形態例で適用しているポリフェニレンサルファイド樹脂の熱伝導率は0.27W/(m・K)であり、0.66W/(m・K)以下の熱伝導率を有する。この熱伝導率の値は、試験規格をASTM C177として測定された値であり、一般に、ポリフェニレンサルファイド樹脂の熱伝導率は0.27〜0.66W/(m・K)である。
【0039】
図1に示すように、光部品1の基板側の面には、そのほぼ中央に、光部品1の温度を調節する温度調節素子5が設けられており、温度調節素子5は光部品1と直接接合されている。また、光部品1の表面側には測温体40が設けられて接着固定されている。これらの温度調節素子5や測温体40を設けることにより、本実施形態例は、光部品1を例えば70〜80℃といった一定温度に保つことができる。
【0040】
温度調節素子5は、シリコンラバーヒーターにより形成されており、その電気抵抗値は3Ω、サイズは30mm×20mm×2mmである。測温体40は白金抵抗素子であり、0℃における電気抵抗値が100Ω、サイズは1.6mm×3.2mm×1.0mmである。また、パッケージ2のサイズは、127×58×12mmである。
【0041】
パッケージ2内には光部品保持部7が設けられており、図1の(c)に示すように、光部品保持部7はパッケージ2の内壁側から光部品1のエッジ部側に向けて突出形成されている。これらの光部品保持部7の突出先端側がそれぞれ、同図示すC部で、光部品1のエッジ部に線接触している(C部において、紙面に垂直な線で接触している)。光部品保持部7は、ポリフェニレンサルファイド樹脂の部材により形成されている。
【0042】
光部品1は光部品保持部7により上下両側から支持される態様で保持されており、光部品1の表面(図1(b)、(c)における光部品1の上側の面)とパッケージ2の蓋部2bとの間隔は2mm、光部品1の基板側の面(図1(b)、(c)における光部品1の下側の面)とパッケージ本体2aとの間隔は2mmである。
【0043】
図2の(a)は、光部品保持部7による光部品1の保持形態を斜視図により示す図であり、この図に示すように、それぞれ光部品保持部7は斜面9を有するブロック形状の保持部材8(8a〜8h)により形成されている。なお、図2の(b)には、1つの保持部材8の斜視図が示されており、このように、保持部材8は7面体である。
【0044】
図2の(a)に示す、保持部材8(8a〜8d)の上面18はパッケージ2(同図には図示せず)の蓋部2bの内壁に接着固定され、保持部材8(8e〜8h)の底面19はパッケージ2のパッケージ本体2aの内壁に接着固定されている。
【0045】
そして、それぞれの保持部材8(8a〜8h)はパッケージ2の内壁側から光部品1のエッジ部側に向けて突出形成され、前記上面18および底面19の反対側に形成された斜面9が、チップ上板20を含む光部品1のエッジ部に線接触している。この線接触領域は、図2の(c)の太線で示す領域Cであり、接触線長は5mmである。
【0046】
光部品1には、少なくとも1本(ここでは2本)の光ファイバ3(3a,3b)の一端側が接続されており、これらの光ファイバ3(3a,3b)の他端側は前記パッケージ2からパッケージ外部に引き出されている。
【0047】
第1光ファイバ3aは光部品1の一端側に接続され、第2光ファイバ3bは光部品1の他端側に接続されており、第1光ファイバ3aがパッケージ2の一端側から引き出され、第2光ファイバ3bがパッケージ2の他端側から引き出されている。第1、第2光ファイバ3(3a,3b)は、それぞれ、8本の光ファイバ心線を並列配設して成る光ファイバテープである。
【0048】
パッケージ2の光ファイバ引き出し領域にはパッケージ2に抜け止め状態で光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)が配置されている。光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)は、いずれも図3に示す形状を有している。光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)とパッケージ2とは、X方向、Y方向にそれぞれ若干の間隔を介して配置されている。
【0049】
前記光ファイバ3(3a,3b)は、それぞれ、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)に挿通され、接着剤23により固定されている。図1の(b)に示すように、接着剤23は光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)の長手方向のほぼ全領域に設けられているが、接着剤23は光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)の長手方向の一部に設けられていてもよい。第1光ファイバ3aが第1光ファイバ引き留め部材4aに固定され、第2光ファイバ3bが第2光ファイバ引き留め部材4bに固定されている。
【0050】
第1光ファイバ引き留め部材4(4a)と第2光ファイバ引き留め部材4(4b)は、それぞれ光ファイバ長手方向(図のZ方向)に互いに間隔を介した位置において光ファイバ長手方向と交わる方向に張り出した第1鍔部4a1,4b1と第2鍔部4a2,4b2とを有し、これら第1鍔部4a1,4b1と第2鍔部4a2,4b2とによって前記パッケージ2の光ファイバ引き出し領域の壁を両側から間隔を介して挟む態様と成している。
【0051】
上記構成によって、本実施形態例では、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)と前記パッケージ2とが光ファイバ長手方向に相対移動可能と成し、かつ、前記の如く、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)がパッケージ2に抜け止め状態で配置されている。
【0052】
第1光ファイバ引き留め部材4(4a)と第2光ファイバ引き留め部材4(4b)には、第1鍔部4a1,4b1にそれぞれ隣接して光ファイバ引き出し部4a3,4b3が設けられ、光ファイバ引き出し部4a3は接着剤によって第1鍔部4a1に固定され、光ファイバ引き出し部4b3は接着剤によって第1鍔部4b1に固定されている。
【0053】
光ファイバ引き出し部4a3,4b3はバイトン(ゴム)により形成されており、第1、第2光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)の光ファイバ引き出し部4a3,4b3を除く部分は、ポリフェニレンサルファイド樹脂により形成されている。
【0054】
第1鍔部4a1,4b1はパッケージ2の外部に、第2鍔部4a2,4b2はパッケージ2の内部にそれぞれ配置されている。第1光ファイバ引き留め部材4aの第1鍔部4a1とパッケージ2との間隔はd1、第1光ファイバ引き留め部材4aの第2鍔部4a2とパッケージ2との間隔はd2、第2光ファイバ引き留め部材4bの第2鍔部4b2とパッケージ2との間隔はd3、第2光ファイバ引き留め部材4bの第1鍔部4b1とパッケージ2との間隔はd4である。
【0055】
上記間隔d1、d2、d3、d4の値は、いずれも変数であり、これらの間隔の関係は、d1>d3、かつ、d4>d2と成している。なお、光モジュール作製時において、d1、d2、d3、d4の値はそれぞれ、0.5mm、0.5mm、0、1.0mmとしており、第1、第2光ファイバ引き留め部材4a,4bの移動可能距離は0.5mmである。
【0056】
本実施形態例において、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)とパッケージ2との間隔を上記のように形成することによって、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)とパッケージ2との相対移動範囲が、光ファイバ3(3a,3b)に引っ張り応力を加えたときに該引っ張り応力が光部品1および光部品1と光ファイバ3(3a,3b)との接続部に付与されることを抑制できる範囲と成している。
【0057】
また、本実施形態例では、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)とパッケージ2との間隔を上記のように形成することにより、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)とパッケージ2との相対移動範囲が、使用温度範囲内の温度変化に伴うパッケージ2の熱伸縮によるパッケージ2と光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)との相対変位量より大きく形成されている。
【0058】
なお、光ファイバ3(3a,3b)のパッケージ2からの引き出し部において、上記のように、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)を設け、この光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)とパッケージ2との間隔を上記のように形成する構成は、本出願人が以前に提案した特願2001−306524(未だ公開になっていない)に記載されている。
【0059】
また、上記構成による作用、効果は、この提案に詳細に記載されている通りであり、本明細書においては、上記光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)の配設構成による作用、効果の説明は省略する。
【0060】
本実施形態例は、以上のように構成されており、本発明者は、本実施形態例の構成を提案するに当たり、従来の光モジュールにおいて、光モジュールを高温高湿雰囲気下においたときにパッケージ2のひび割れ等の劣化が生じる理由を以下のように考察した。つまり、上記パッケージ2の劣化は、表1に示すように、パッケージ2の形成材料の吸水率が高く、パッケージ2が湿熱環境下において、多量に吸水してしまったために生じたと考えた。
【0061】
したがって、たとえ上記のような厳しい湿熱環境下でもパッケージ2にひび割れ等が生じることのない、耐環境特性に優れた光モジュールを提案するために、パッケージ2の形成材料を様々に検討し、パッケージ2を、吸水率が小さいポリフェニレンサルファイド樹脂により形成することにした。
【0062】
本実施形態例は、上記のように、パッケージ2を、吸水率が0.024%以下(ここでは0.01%)のポリフェニレンサルファイド樹脂により形成したので、たとえ湿熱環境下においても、吸水によりひび割れが生じることはなく、長期信頼性の高い光モジュールとすることができる。
【0063】
実際に、温度85℃、湿度85%の非常に厳しい環境下に本実施形態例の光モジュールを放置したが、2000時間後も5000時間後も、ひび割れが生じることはなく、パッケージ2内の光部品の光学特性も非常に安定していた。
【0064】
また、本実施形態例では、パッケージ2を形成しているポリフェニレンサルファイド樹脂の熱伝導率は0.27W/(m・K)であり、非常に熱伝導率が小さいので、温度調節素子5により加熱した光部品1の熱が光部品1からパッケージ2側へ伝導する割合を小さくすることができる。したがって、本実施形態例は、光部品1を効率的に加熱保温することができ、温度調節素子5の消費電力を小さくすることができる。
【0065】
さらに、本実施形態例によれば、光部品保持部7は、光部品1と線接触で光部品1を保持しているので、光部品1からパッケージ2側への熱伝導をより一層小さくすることができる。したがって、光部品1を効率的に加熱保温することができ、温度調節素子5の消費電力をより一層小さくすることができる。
【0066】
さらに、本実施形態例によれば、光部品保持部7は光部品1の四隅のエッジ部に線接触しているので、光部品保持部7と光部品1との接触部を温度調節素子5による加熱部中心から遠ざけることができ、より一層低消費電力化を可能としている。
【0067】
実際に、本発明者が、環境温度0℃の雰囲気下に本実施形態例の光モジュールを配置し、温度調節素子5の設定温度を80℃としてその消費電力を測定したところ、3.82Wであり、システム側からの要求である消費電力5W以下を達成できた。なお、本実施形態例の光モジュールの使用温度範囲は0℃〜70℃であり、温度調節素子5によって調節する光部品1の設定温度は70℃〜80℃である。
【0068】
図4には、光モジュールの温度特性を向上させるための参考例が示されている。この参考例は上記実施形態例とほぼ同様に構成されており、この参考例が上記実施形態例と異なる特徴的なことは、温度調節素子をペルチェモジュールとし、パッケージ本体2aをアルミニウムにより形成したことである。
【0069】
光モジュールの使用温度範囲を0〜70℃とすると、ペルチェモジュールは、光部品1の温度を40〜50℃に保つように制御することが一般的である。したがって、ペルチェモジュールは使用温度範囲内で光部品1を冷却することもあり、この冷却時の冷却効率を考慮してこの参考例ではパッケージ本体2aをアルミニウムにより形成した。
【0070】
つまり、ペルチェモジュールの温度調節素子5は、その表面側が均熱板22を介して光部品1の基板側に貼り付けられており、温度調節素子5の裏面はパッケージ本体2aに貼り付けられている。温度調節素子5によって光部品1を冷却するときに温度調節素子5の裏面側に発生する熱は、高熱伝導性のアルミニウムのパッケージ本体2aを通って効率良く放熱される。
【0071】
また、温度調節素子5によって光部品1を加熱する際の熱がパッケージ2内から逃げにくいように、パッケージ2の蓋部2bは上記実施形態例と同様に、熱伝導率が小さいポリフェニレンサルファイド樹脂により形成した。
【0072】
この参考例は以上のように構成されており、この参考例も上記実施形態例と同様の効果を奏することができる。実際に、温度85℃、湿度85%の非常に厳しい環境下にこの参考例の光モジュールを放置したが、2000時間後も5000時間後も、ひび割れが生じることはなく、パッケージ2内の光部品の光学特性も非常に安定していた。
【0073】
また、この参考例もパッケージ2の蓋部2bを熱伝導率が小さいポリフェニレンサルファイド樹脂により形成したので、上記実施形態例と同様に、温度調節素子5の消費電力を小さくすることができる。
【0074】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく、様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、パッケージ2をポリフェニレンサルファイド樹脂により形成したが、本発明は、これを、吸水率が0.024%以下の低吸水プラスチックにより形成すればよい。
【0075】
例えば、本発明の光モジュールは、パッケージ2を、ポリフェニレンサルファイド樹脂を主成分とし、フィラー等が混合された樹脂により形成してもよい。
【0076】
なお、低吸水プラスチックの熱伝導率は特に限定されるものでなく適宜設定されるものであるが、パッケージ2を熱伝導率が小さい樹脂(例えばポリフェニレンサルファイド樹脂)を主成分とする低吸水性プラスチックにより形成すると、温度調節素子5の消費電力を小さくできる。
【0078】
さらに、上記実施形態例では、光ファイバ3(3a,3b)のパッケージ2からの引き出し部に、図3に示したような構成の光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)を設けたが、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)の構成は特に限定されるものでなく適宜設定されるものである。また、光ファイバ引き留め部材4(4a,4b)を省略し、光ファイバ3(3a,3b)をパッケージ2に固定する構成としてもよい。
【0079】
さらに、上記実施形態例では、光部品1の両端側に光ファイバ3(3a,3b)を接続したが、光部品1の一端側にのみ光ファイバ3を接続してもよい。
【0080】
さらに、上記実施形態例では、光ファイバ3(3a,3b)は光ファイバテープとしたが、本発明の光モジュールに適用される光ファイバは1本の光ファイバとしてもよい。
【0081】
さらに、上記実施形態例では、光部品1は、アレイ導波路回折格子の回路を有する光導波路回路の光部品1としたが、本発明の光モジュールに適用される光部品は特に限定されるものではなく適宜設定されるものであり、例えば1×8光導波路回路を有する光導波路回路としてもよい。
【0082】
また、光導波路回路以外の光部品を適用して光モジュールを形成してもよい。光部品の例としては、光ファイバ型カプラ、光ファイバグレーティング、といった光ファイバを主とした光部品、光学結晶、多層膜フィルタを用いた光部品等がある。
【0083】
さらに、上記実施形態例では、温度調節素子5はヒーターを有する構成としたが、温度調節素子5の構成は、特に限定されるものでなく適宜設定されるものである。
【0084】
【発明の効果】
本発明によれば、パッケージは吸水率が0.024%以下の低吸水プラスチックにより形成されているので、たとえ光モジュールを高温高湿雰囲気下においても、吸水によるパッケージの劣化が生じることを抑制でき、パッケージ内の光部品の特性劣化を抑制できる。
【0085】
また、本発明において、低吸水プラスチックの熱伝導率を0.66W/(m・K)以下とした構成によれば、光部品からパッケージを通って熱がパッケージ外に伝導する割合を抑制できるので、パッケージ内の保温性を良好にし、光部品の温度調節を効率的に行うことができる。
【0086】
さらに、本発明において、低吸水プラスチックの主成分をポリフェニレンサルファイド樹脂とした構成によれば、上記効果を確実に発揮できる光部品を容易に構成することができる。
【0087】
さらに、本発明において、光部品の温度を調節する温度調節素子を有する構成によれば、上記効果によって、温度調節素子により、小さい消費電力で光部品の温度を調節することができ、例えば光部品が温度に依存して特性が変化する光部品であっても、その特性を維持することができる。
【0088】
さらに、本発明において、光部品は基板上に光導波路の回路を形成した光導波路回路を有する構成によれば、光導波路回路に形成する様々な回路構成を適宜設定することにより、光の分岐、合分波等、様々な機能を有する光モジュールを正確に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る光モジュールの実施形態例を示す要部構成図である。
【図2】 上記実施形態例の光モジュールにおける光部品保持部と、その光部品保持形態の説明図である。
【図3】 上記実施形態例の光モジュールに適用されている光ファイバ引き留め部材を示す説明図である。
【図4】 モジュールの温度特性を向上させるための参考例の要部構成を断面図により示す説明図である。
【図5】 1×8光導波路回路を有する光導波路回路の例を示す説明図である。
【図6】 アレイ導波路回折格子の回路を有する光導波路回路の例を示す説明図である。
【図7】 従来の光モジュールの構成例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 光部品
2 パッケージ
2a パッケージ本体
2b 蓋部
3 光ファイバ
3a 第1光ファイバ
3b 第2光ファイバ
4 光ファイバ引き留め部材
5 温度調節素子
7 光部品保持部

Claims (5)

  1. パッケージ本体とその蓋部とにより構成されたパッケージと、該パッケージ内に収容された光部品とを有し、前記パッケージ本体の底壁の内面と前記蓋部の内面のそれぞれ対向する位置から光部品保持部がパッケージ内に向けて突出形成され、前記光部品は前記それぞれ対向し合うパッケージ本体側の光部品保持部と蓋部側の光部品保持部とによって挟まれて保持されており、前記パッケージは吸水率が0.024%以下の低吸水プラスチックにより形成されていることを特徴とする光モジュール。
  2. 低吸水プラスチックの熱伝導率を0.66W/(m・K)以下としたことを特徴とする請求項1記載の光モジュール。
  3. 低吸水プラスチックの主成分をポリフェニレンサルファイド樹脂としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載の光モジュール。
  4. 光部品の温度を調節する温度調節素子を有することを特徴とする請求項1または請求項または請求項記載の光モジュール。
  5. 光部品は基板上に光導波路の回路を形成した光導波路回路を有することを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれか一つに記載の光モジュール。
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