JP4100420B2 - カラオケ装置 - Google Patents
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Description
このようなカラオケ装置の中には、カラオケ演奏時のガイドメロディの音量を歌い手の好みに合わせて調整することが可能なカラオケ装置がある(例えば、特許文献1参照。)。具体的には、歌い手が持つマイクにスライドボリュームを設ける。このスライドボリュームの出力電圧をA/D変換回路でディジタルデータに変換し、MIDIコンバータに入力する。MIDIコンバータはこのディジタルデータに基づいてガイドメロディチャンネル(第1チャンネル)のボリューム制御MIDIメッセージを生成して音源装置に入力する。なお、音源装置には各パート毎のイベントデータがシーケンサからMIDIメッセージとして入力されており、このイベントデータによってカラオケ演奏が進行する。歌い手はカラオケ演奏に合わせて歌いながら、スライドボリュームを操作してガイドメロディの音量を好みの大きさに調節する。
[第一実施形態]
図1は、カラオケシステムの全体構成を示すブロック図である。また、図2は、カラオケシステムの音声制御部の構成を示すブロック図である。また、図3は、SMF形式のMIDIデータ列を示す説明図(1)であり、図4は、コマンダオリジナル形式のMIDIデータ列を示す説明図(2)である。また、図5(a)は従来のMIDIデータを構成する各トラックを示す説明図であり、図5(b)は、本発明のMIDIデータを構成する各トラックを示す説明図であり、より具体的には調整範囲データが付加されたMIDIトラックの調整範囲による音声制御部24の音量への作用を示す説明図である。また、図6は、カラオケコマンダにおけるエクスプレッションつまみを示す説明図である。
[カラオケ装置1の構成の説明]
カラオケ装置1は、カラオケ装置1全体の動作を制御する制御部12、カラオケ装置1をネットワーク100に接続するためのインタフェース部14、演奏楽曲の伴奏内容および歌詞を示す楽曲データや映像データなどを記憶するハードディスク(HDD)16、複数のキー・スイッチからなる操作部18、リモコン端末2からの赤外線信号を赤外線通信によって受信するための赤外線通信部20、操作部18からの信号を処理する操作処理部22、ハードディスク16に記憶された楽曲データから演奏楽曲のオーディオ信号(音響や音声に関する信号)を生成し、生成されたオーディオ信号およびマイクロフォン26から入力されたオーディオ信号を増幅してスピーカ28へ出力する音声制御部24、制御部12によってHDD16から取得された楽曲データ(演奏データ)に基づきカラオケ演奏を行うMIDI音源30、映像情報を一時的に記憶するビデオRAM32、映像データに基づく映像の再生を制御する映像再生部34、ビデオRAM32に記憶された映像情報および映像再生部34により再生される映像の表示部36での表示を制御する映像制御部38などを備えている。また、制御部12と音声制御部24とはUSB40によって接続されている。また、制御部12は、後述する入力受付処理およびメイン処理の各処理を実行する。
カラオケ装置1が備える音声制御部24は、図2に示すように、I/F24b、ROM24c、RAM24d、CPU24e、I/F24f、を備えている。なお、これらI/F24b、ROM24c、RAM24d、CPU24eおよびI/F24fについては、バス24aによって互いに接続されている。また、I/F24bはUSB40を介して制御部12に接続されている。また、I/F24fはMIDI音源30に接続されている。
CPU24eは、カラオケ演奏を行う予定の演奏データすべてを制御部12によってHDD16から取得してワークエリア24gへ一時的に記憶させ、そのワークエリア24gが記憶する演奏データから調整範囲データを検出する機能を有する(図5参照)。
なお、CPU24eはデータ更新手段に該当する。
リモコン端末2は、リモコン端末2全体の動作を制御する制御部52、カラオケ装置1に赤外線信号を赤外線通信によって送信する赤外線通信部54、各種情報を記憶するメモリ56、表示部58の表示領域に沿って設置されるタッチパネルおよび複数のキー・スイッチからなる操作部60、操作部60からの信号を処理する操作処理部62、映像情報を一時的に記憶するビデオRAM64、ビデオRAM64に記憶された映像情報の表示部58での表示を制御する映像制御部66、ネットワーク100に接続された無線アクセスポイント110との間で無線LAN規格(例えば、IEEE802.11a/b/g規格,HomeRF規格,Bluetooth規格など)に従った無線通信を行うための無線LAN通信部68、などを備えている。
以下に、カラオケ装置1の制御部12により実行される入力受付処理の処理手順を図7(a)のフローチャートに基づいて説明する。この入力受付処理は、カラオケ装置1が起動している間に繰り返し実行される。
続くS120では、利用者によって操作部18を介して選曲情報の入力があったか否かを判断する。操作部18を介して選曲情報の入力がなかった場合には(S120:No)、再び本S120を繰り返し実行することにより、利用者によって操作部18を介して選曲情報の入力があるまで待機する。一方、操作部18を介して選曲情報の入力があった場合には(S120:Yes)S130へ移行する。
[カラオケ装置1の制御部12のメイン処理]
以下に、カラオケ装置1の制御部12により実行されるメイン処理の処理手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。このメイン処理は、カラオケ装置1が起動している間に繰り返し実行される。また、本メイン処理と上述の入力受付処理とは、制御部12においてマルチタスク処理によって並行して非同期で実行される。
続くS220では、選曲待ちの際にBGMとして演奏するためのBGMデータを、HDD16から読み出して音声制御部24にUSB40を介して送信する。
続くS240では、上述の入力受付処理のS140において選曲テーブルに選曲情報の入力が行われたか否かを判断する。選曲テーブルに選曲情報の入力が行われた場合には(S240:Yes)、後述するS260へ移行する。一方、選曲テーブルに選曲情報の入力が行われてはいない場合には(S240:No)、S250へ移行する。
続くS300では、特徴情報を参照してガイドメロディの設定を変更するか否かを判断する。なお、特徴情報とは、カラオケ装置1が設置される場所に関する特徴を示す情報を云う。また、設置場所の特徴とは、客層の違いや雰囲気の違いから生じるものであり、一例を挙げると、例えばカラオケボックスでは客層が若者中心であってその雰囲気は比較的騒がしく、スナックやナイトクラブでは客層が中高年中心であってその雰囲気は比較的静かでゆったりしているといった具合である。このような特徴情報は、操作部18やリモコン端末、外部のホストコンピュータなどを介して入力される。ガイドメロディの設定を変更しないと判断した場合には(S300:No)、S310を処理せずにS320へ移行する。一方、ガイドメロディの設定を変更すると判断した場合には(S300:Yes)、そのガイドメロディ設定の変更内容を確認し(S305)、ガイドメロディを変更する旨を音声制御部24に送信する(S310)。そしてS320へ移行する。
続くS330では、選曲テーブルの記憶領域における先頭部分を初期化して空いている状態として他の記憶内容を順次繰り上げる。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行されるメイン処理の処理手順を図9のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS610では、制御部12から演奏データが送信されているか否かを判断する。制御部12から演奏データが送信されていると判断した場合には(S610:Yes)その演奏データを受信する。そして、複数のトラックで構成されるMIDI形式の演奏データをMIDI転送バイト列に変換してRAM24dのワークエリア24gに格納する。
S620では、制御部12からガイドメロディを変更する旨の指示が送信されているか否かを判断する。制御部12からガイドメロディを変更する旨の指示が送信されていると判断した場合には(S620:Yes)、その指示を受信してRAM24dのワークエリア24gに格納する。一方、制御部12からガイドメロディを変更する旨の指示が送信されていないと判断した場合には(S620:No)、S630へ移行する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行される演奏処理の処理手順を図10のフローチャートに基づいて説明する。この演奏処理は、音声制御部24のメイン処理において、S650へ移行した際に実行される。
続くS715では、各トラック先頭のアドレスを、各トラック別に「ポインタ変数(現在の読み込み位置)」に格納する。なお、上述のテンポ値とは、BPM(Beat Per Minute)で表される数値である。また、上述のポインタ変数とは、全トラックにおいて、各トラック先頭のアドレスをトラック毎の読み出し位置として設定するための変数を云う。
続くS720では、音源の設定やリバーブ値などの演奏に関するパラメータなどについて初期化処理を実行する。
続くS750では、全てのトラックを送信対象トラックとしたか否かを判断する。全てのトラックを送信対象トラックとはしていないと判断した場合には(S750:No)、S740へ移行して以下の処理を繰り返し実行する。一方、全てのトラックを送信対象トラックとしたと判断した場合には(S750:Yes)、S755へ移行する。
S760では、1ステップ分の時間待機する。そして、S765へ移行する。
S765では、制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されているか否かを判断する。制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されていると判断した場合には(S765:Yes)本処理を終了する。一方、制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されていないと判断した場合には(S765:No)、S770へ移行する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行される音量設定変更処理の処理手順を図11のフローチャート、図4、図5、および図12に基づいて説明する。なお、図12は、カラオケ装置の音声制御部が実行する音量設定変更処理を示す説明図である。
この音量設定変更処理は、カラオケ装置1の制御部12が実行するメイン処理におけるS290にて、選曲テーブルの記憶領域における先頭部分に登録された選曲情報である曲番号に該当する演奏データをHDD16から読み出して音声制御部24に送信した際に、実行される。
続くS815では、特定のトラックが選択されたか否かを判断する。特定のトラックが選択されていないと判断された場合には(S815:NO)、特定のトラックが選択されたと判断されるまで待機し、特定のトラックが選択されたと判断された場合には(S815:YES)、S820に移行する。
続くS835では、その変数「a」の値が数値「127」よりも小さいか否かを判断する。変数「a」の値が数値「127」よりも小さくないと判断された場合には(S835:NO)、変数「a」に数値「127」を入力してS840に移行する。一方、変数「a」の値が数値「127」よりも小さいと判断された場合には(S835:YES)、そのままS840に移行する。
続くS845では、音量設定を調整中のトラック番号を示す情報、および受け付けた音量設定値を示す情報に基づき、ワークエリア24gが記憶している演奏データ中の特定のトラックにおける音量設定値を変更することでデータ更新を行う(図3および図4参照)。
(1)このように第一実施形態のカラオケ装置1によれば、次のような効果を奏する。すなわち、従来のカラオケ装置においては、利用者がエクスプレッションを変更可能とすると他の曲においてもその設定が残ってしまって他の曲のバランスが崩れてしまうという問題があった。これに対して第一実施形態のカラオケ装置1によれば、図5に例示するように、MIDIデータの各トラックには、演奏データ作成者が予め調整範囲の上限および下限を設定することによって前記作成者が許容する音量設定を調整可能な調整範囲を示すデータが付加されており、利用者からの指示に従ってその範囲内で音量設定を変更してカラオケ演奏を行うので、たとえ利用者が特定の演奏データのボリュームやエクスプレッションなどの音量設定を変更しても、その変更量は演奏データ作成者の許容範囲内となり、演奏データ作成者が考慮する他の演奏曲のバランスがその変更によって崩れるのを回避することができる。
Claims (6)
- MIDIデータの形式で作成された演奏データを記憶する演奏データ記憶手段と、
前記演奏データを前記演奏データ記憶手段から取得可能な演奏データ取得手段と、
前記演奏データ取得手段によって取得された演奏データを一時的に記憶可能なバッファと、
前記演奏データ取得手段によって取得された後に前記バッファへ記憶された演奏データを読み出し、その読み出した演奏データに基づいてカラオケ演奏を行うカラオケ演奏手段と、
を備えるカラオケ装置であって、
前記演奏データには音量設定を調整可能な範囲を示す調整範囲データが含まれており、
前記バッファが記憶する前記演奏データ中の前記調整範囲データを参照して、前記バッファが記憶する前記演奏データが前記カラオケ演奏手段によってカラオケ演奏される際に、音量設定を変更可能な範囲を設定する設定手段と、
利用者による音量設定を変更する旨の変更指示を受け付け可能な受付手段と、
前記受付手段が前記変更指示を受け付けた場合には、その受け付けた変更指示に基づき、前記設定手段によって設定された音量設定を調整可能な範囲内で前記バッファが記憶する演奏データを更新するデータ更新手段と、
を備えることを特徴とするカラオケ装置。 - 請求項1に記載のカラオケ装置において、
前記調整範囲データには、前記演奏データ中の音量設定値に対して、前記変更指示に基づいて、カラオケ演奏中の前記音量設定値を再設定する際に、その再設定値が再設定以前の数値より増加可能な上限値またはその再設定値が再設定以前の数値より減少可能な下限値の何れかを指示することで前記調整範囲を絶対的に指示する旨のデータが含まれることを特徴とするカラオケ装置。 - 請求項1に記載のカラオケ装置において、
前記調整範囲データには、前記演奏データ中の音量設定値に対して、前記変更指示に基づいて、カラオケ演奏中の前記音量設定値を再設定する際に、その再設定値が再設定以前の数値より増加または減少する比率を指示することで前記調整範囲を相対的に指示する旨のデータが含まれることを特徴とするカラオケ装置。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のカラオケ装置において、
前記調整範囲データには前記調整範囲を相対的に指示する旨のデータまたは前記調整範囲を絶対的に指示する旨のデータを識別するための識別情報が含まれており、
前記設定手段は、その識別情報に基づいて、前記調整範囲データの形式を判断して前記調整範囲を設定すること
を特徴とするカラオケ装置。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載のカラオケ装置において、
前記設定手段は、前記調整範囲を相対的に指示する旨のデータが前記調整範囲データに含まれるときにおいて、前記調整範囲データによる指示によって音量設定値がMIDIデータ形式における最大値である数値「127」を超える場合には、数値「127」として変更後の音量設定値を設定することを特徴とするカラオケ装置。 - 請求項1〜請求項5の何れかに記載のカラオケ装置において、
前記設定手段は、前記調整範囲データが示す調整範囲を当該カラオケ装置の操作パネルが備えるエンコーダの可変範囲に反映させることで、音量設定を調整可能な範囲を設定することを特徴とするカラオケ装置。
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