JP4120664B2 - カラオケ装置 - Google Patents
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Description
このようにすれば、ガイドメロディの和音を構成する全ての音のノートオン信号が無効となってから音色や音響設定を変更するので、例えばガイドメロディに和音が含まれる場合であっても、その和音の音色および音響設定が演奏中に変更されて違和感を与えてしまうといったことを防ぐことができる。
[第一実施形態]
図1は、カラオケシステムの全体構成を示すブロック図である。また、図2は、カラオケシステムの音声制御部の構成を示すブロック図である。また、図3は、MIDIデータを構成する各トラックおよびMIDIデータ列を示す説明図であり、(a)は通常演奏時を示し、(b)はガイドメロディ変更時(単純置き換え時)を示す。また、図4は、MIDIデータを構成する各トラックおよびMIDIデータ列を示す説明図であり、ガイドメロディ変更時(遅延解消手法その1)を示す。
[カラオケ装置1の構成の説明]
カラオケ装置1は、カラオケ装置1全体の動作を制御する制御部12、カラオケ装置1をネットワーク100に接続するためのインタフェース部14、演奏楽曲の伴奏内容および歌詞を示す楽曲データや映像データなどを記憶するハードディスク(HDD)16、複数のキー・スイッチからなる操作部18、リモコン端末2からの赤外線信号を赤外線通信によって受信するための赤外線通信部20、操作部18からの信号を処理する操作処理部22、ハードディスク16に記憶された楽曲データから演奏楽曲のオーディオ信号(音響や音声に関する信号)を生成し、生成されたオーディオ信号およびマイクロフォン26から入力されたオーディオ信号を増幅してスピーカ28へ出力する音声制御部24、制御部12によってHDD16から取得された楽曲データ(演奏データ)に基づきカラオケ演奏を行うMIDI音源30、映像情報を一時的に記憶するビデオRAM32、映像データに基づく映像の再生を制御する映像再生部34、ビデオRAM32に記憶された映像情報および映像再生部34により再生される映像の表示部36での表示を制御する映像制御部38などを備えている。また、制御部12と音声制御部24とはUSB40によって接続されている。また、制御部12は、後述する入力受付処理およびメイン処理の各処理を実行する。
[音声制御部24の構成の説明]
カラオケ装置1が備える音声制御部24は、図2に示すように、I/F24b、ROM24c、RAM24d、CPU24e、I/F24f、を備えている。なお、これらI/F24b、ROM24c、RAM24d、CPU24eおよびI/F24fについては、バス24aによって互いに接続されている。また、I/F24bはUSB40を介して制御部12に接続されている。また、I/F24fはMIDI音源30に接続されている。
CPU24eは、エフェクト出力テーブルを記憶する(図14参照)。このエフェクト出力テーブルとは、ガイドメロディの音色の種別(VIB設定MIDIコマンドやVOL設定MIDIコマンドなど)とガイドメロディに関する設定内容を示すガイドメロディ設定情報(VIB設定MIDIコマンドやVOL設定MIDIコマンドなどに対応するステップ値)とを対応付けたテーブルを云う。なお、エフェクト出力テーブルは、特許請求の範囲における「設定情報対応テーブル」に該当する。
リモコン端末2は、リモコン端末2全体の動作を制御する制御部52、カラオケ装置1に赤外線信号を赤外線通信によって送信する赤外線通信部54、各種情報を記憶するメモリ56、表示部58の表示領域に沿って設置されるタッチパネルおよび複数のキー・スイッチからなる操作部60、操作部60からの信号を処理する操作処理部62、映像情報を一時的に記憶するビデオRAM64、ビデオRAM64に記憶された映像情報の表示部58での表示を制御する映像制御部66、ネットワーク100に接続された無線アクセスポイント110との間で無線LAN規格(例えば、IEEE802.11a/b/g規格,HomeRF規格,Bluetooth規格など)に従った無線通信を行うための無線LAN通信部68、などを備えている。
以下に、カラオケ装置1の制御部12により実行される入力受付処理の処理手順を図6のフローチャートに基づいて説明する。この入力受付処理は、カラオケ装置1が起動している間に繰り返し実行される。
続くS120では、利用者によって操作部18を介して選曲情報の入力があったか否かを判断する。操作部18を介して選曲情報の入力がなかった場合には(S120:No)、再び本S120を繰り返し実行することにより、利用者によって操作部18を介して選曲情報の入力があるまで待機する。一方、操作部18を介して選曲情報の入力があった場合には(S120:Yes)S130へ移行する。
[カラオケ装置1の制御部12のメイン処理]
以下に、カラオケ装置1の制御部12により実行されるメイン処理の処理手順を図7のフローチャートに基づいて説明する。このメイン処理は、カラオケ装置1が起動している間に繰り返し実行される。また、本メイン処理と上述の入力受付処理とは、制御部12においてマルチタスク処理によって並行して非同期で実行される。
続くS220では、選曲待ちの際にBGMとして演奏するためのBGMデータを、HDD16から読み出して音声制御部24にUSB40を介して送信する。
続くS240では、上述の入力受付処理のS140において選曲テーブルに選曲情報の入力が行われたか否かを判断する。選曲テーブルに選曲情報の入力が行われた場合には(S240:Yes)、後述するS260へ移行する。一方、選曲テーブルに選曲情報の入力が行われてはいない場合には(S240:No)、S250へ移行する。
続くS300では、ガイドメロディの設定を変更するか否かを判断する。なお、ガイドメロディの設定を変更する旨の指示については、操作部18やリモコン端末、外部のホストコンピュータなどを介して入力される。ガイドメロディの設定を変更しないと判断した場合には(S300:No)、S310を処理せずにS320へ移行する。一方、ガイドメロディの設定を変更すると判断した場合には(S300:Yes)、ガイドメロディを変更する旨を音声制御部24に送信してS320へ移行する。
続くS330では、選曲テーブルの記憶領域における先頭部分を初期化して空いている状態として他の記憶内容を順次繰り上げる。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行されるメイン処理の処理手順を図8のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップS610では、制御部12から演奏データが送信されているか否かを判断する。制御部12から演奏データが送信されていると判断した場合には(S610:Yes)その演奏データを受信する。そして、複数のトラックで構成されるMIDI形式の演奏データ(図3(a)参照)をMIDI転送バイト列(図4参照)に変換してRAM24dのワークエリア24gに格納する。
S620では、制御部12からガイドメロディを変更する旨の指示が送信されているか否かを判断する。制御部12からガイドメロディを変更する旨の指示が送信されていると判断した場合には(S620:Yes)、その指示を受信してRAM24dのワークエリア24gに格納する。一方、制御部12からガイドメロディを変更する旨の指示が送信されていないと判断した場合には(S620:No)、S630へ移行する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行される演奏処理の処理手順を図9のフローチャート、図3および図4に基づいて説明する。なお、図3は、MIDIデータを構成する各トラックおよびMIDIデータ列を示す説明図であり、(a)は通常演奏時を示し、(b)はガイドメロディ変更時(単純置き換え時)を示す。また、図4は、MIDIデータを構成する各トラックおよびMIDIデータ列を示す説明図であり、ガイドメロディ変更時(遅延解消手法その1)を示す。この演奏処理は、音声制御部24のメイン処理において、S650へ移行した際に実行される。
続くS715では、「演奏前一括展開処理」を実行する。ここで「演奏前一括展開処理」とは、演奏予定の演奏データすべてをRAM24dのワークエリア24gに一旦格納し、ガイドメロディの設定を変更する旨の指示に従って、格納した演奏データへガイドメロディの設定を変更する旨の各種データを挿入することで更新する処理である。なお、演奏前一括展開処理については後述する。
続くS725では、現在のステップ値を数値「0」とし、エフェクト出力テーブルより出力データを決定し(S730)、その決定したデータを出力する(S740)。
S760では、1ステップ分の時間待機する。そして、S765へ移行する。
S765では、制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されているか否かを判断する。制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されていると判断した場合には(S765:Yes)本処理を終了する。一方、制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されていないと判断した場合には(S765:No)、S770へ移行する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行される演奏前一括展開処理の処理手順を図10のフローチャートに基づいて説明する。この演奏前一括展開処理とは、上述のように、演奏予定の演奏データすべてをRAM24dのワークエリア24gに一旦格納し、ガイドメロディの設定を変更する旨の指示に従って、格納した演奏データへガイドメロディの設定を変更する旨の各種データを挿入することで更新する処理であり、上述の音声制御部24の演奏処理において、S715へ移行した際に実行される。
続くS1730では、全てのトラックを送信対象トラックとしたか否かを判断する。全てのトラックを送信対象トラックとはしていないと判断した場合には(S1730:No)、S1720へ移行して以下の処理を繰り返し実行する。一方、全てのトラックを送信対象トラックとしたと判断した場合には(S1730:Yes)、S1735へ移行する。
続くS1755では、制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されているか否かを判断する。制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されていると判断した場合には(S1755:Yes)本処理を終了する。一方、制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されていないと判断した場合には(S1755:No)、S1760へ移行する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行される送信対象トラック出力処理の処理手順を図11のフローチャートおよび図12のフローチャートに基づいて説明する。この送信対象トラック出力処理は、上述の音声制御部24の演奏前一括展開処理において、S1720へ移行した際に実行される。
続くS815では、現在位置データのデルタタイムが数値「0」であるか否かを判断する。現在位置データのデルタタイムが数値「0」ではないと判断した場合には(S815:No)、本処理を終了する。一方、現在位置データのデルタタイムが数値「0」であると判断した場合には(S815:Yes)、S820へ移行する。
[カラオケ装置1の音声制御部24のノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理]
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行されるノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理の処理手順を図13のフローチャートに基づいて説明する。このノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理は、音声制御部24が実行する送信対象トラック出力処理において、S878へ移行した際に実行される。
続くS1806では、先のS1804にてノートオン信号を検出するまでの間に、該当トラックにおいてビブラフォンへの音色の変更があったか否かを判断する。該当トラックにおいてビブラフォンへの音色の変更がなかった場合には(S1806:No)、そのまま本処理を終了する。一方、該当トラックにおいてビブラフォンへの音色の変更があった場合には(S1802:Yes)、S1807に移行する。
続くS1810では、エフェクト出力テーブル(図14(a)参照)のすべてのステップ値エリアを、未セット状態に初期化する。
続くS1814では、ガイドメロディのトラックにノートオン信号が出現したか否かを判断する。ガイドメロディのトラックにノートオン信号が出現していない場合には(S1814:No)、全てのトラックにおいてMIDIコマンド処理が存在しないか否かを判断する(S1816)。全てのトラックにおいてMIDIコマンド処理が存在する場合には(S1816:No)、S1812に戻ってS1812以下の処理を繰り返し実行する。一方、全てのトラックにおいてMIDIコマンド処理が存在しない場合には(S1816:Yes)、エフェクト出力テーブルの最も上の未セットデータがVOL設定に関するものであるか否かを判断する(S1817)。エフェクト出力テーブルの最も上の未セットデータがVOL設定に関するものではない場合には(S1817:No)、エフェクト出力テーブルの最も上の未セットデータに仮想ステップ値を設定し(S1818)、S1812に戻ってS1812以下の処理を繰り返し実行する。一方、エフェクト出力テーブルの最も上の未セットデータがVOL設定に関するものである場合には(S1817:Yes)、仮想ステップ値が残響を考慮した時間であるか否かを判断する(S1840)。仮想ステップ値が残響を考慮した時間ではない、つまり、残響時間よりも仮想ステップ値の数値の方が小さい場合には(S1840:No)、S1812に戻ってS1812以下の処理を繰り返し実行する。一方、仮想ステップ値が残響を考慮した時間である、つまり、残響時間よりも仮想ステップ値の数値の方が大きい場合には(S1840:Yes)、エフェクト出力テーブルの最も上の未セットデータに仮想ステップ値を設定し(S1818)、S1812に戻ってS1812以下の処理を繰り返し実行する。
[第一実施形態の効果]
(1)このように第一実施形態のカラオケ装置1によれば、次のような効果を奏する。すなわち、従来のカラオケ装置においては、ガイドメロディの音色の種別を変更する旨の「変更データ」に対応するガイドメロディ設定情報については、本来演奏データには含まれないため(図3(a)参照)、これらのデータを含めて音声制御部24がMIDI音源30へMIDIデータを送信すると、例えばノートオン信号などの他の信号を示すデータを送信するタイミングが遅れてしまうおそれがある(図3(b)参照)。これに対して本実施形態のカラオケ装置1によれば、CPU24eが、メイン処理、演奏処理、送信対象トラック出力処理、およびノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理の各処理を実行することにより、ガイドメロディの音色の種別を変更する際にその音色の種別に対応するよう音響効果の各種設定を変更する場合には、音声制御部24のワークエリア24gが一時的に記憶する演奏データから「データ挿入可能領域」を検出し、その検出したデータ挿入可能領域へ変更データおよび設定データを挿入する(図4参照)。なお、このようにデータ挿入可能領域へ変更データおよび設定データを挿入する際には、CPU24eが、音量設定値であるボリューム設定値またはエクスプレッション設定値の少なくとも何れかを指定する旨の設定データのみを残響領域へ挿入しないようにしている。このことにより、残響領域ではガイドメロディの残響が自然に減衰することとなるので、ガイドメロディの音色の種別を変更した際に、例えば演奏データのデータ挿入可能領域にガイドメロディの残響が存在する場合でも、音量の変化によって違和感が生じることを防止することができる。
[第二実施形態]
上記第一実施形態では、データ挿入可能領域へ変更データおよび設定データを挿入することによってワークエリア24gが記憶する演奏データを更新する際には、CPU24eが、演奏処理のサブルーチンである「ノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理(1)」を実行することによって、ボリューム設定値を指定する旨の設定データのみを上述の残響領域に挿入しないようにしている(図4参照)。これに対して第二実施形態では、データ挿入可能領域へ変更データおよび設定データを挿入することによってワークエリア24gが記憶する演奏データを更新する際には、CPU24eが、演奏処理のサブルーチンである「ノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理(2)」を実行することによって、ボリューム設定値を指定する旨の設定データを含むすべての設定データを上述の残響領域に挿入しないようにしている(図5参照)。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行されるノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理の処理手順を図16のフローチャートに基づいて説明する。このノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理は、音声制御部24が実行する送信対象トラック出力処理において、S878へ移行した際に実行される。
このように第二実施形態によれば、CPU24eが、データ挿入可能領域へ変更データおよび設定データを挿入することによってワークエリア24gが記憶する演奏データを更新する際には、演奏処理のサブルーチンである「ノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理(2)」(図16参照)を実行することによって、ボリューム設定値を指定する旨の設定データを含むすべての設定データを上述の残響領域に挿入しないようにしている。このことにより、ボリューム設定値を指定する旨の設定データと、例えばエフェクト設定に関する設定データなどそれ以外の設定データとを区別して残響領域に挿入することの可否を判断する必要がなく、例えばボリューム設定値を指定する旨のデータのみを残響領域に挿入しないようにする場合やボリューム設定値を指定する旨の設定データ、およびエフェクト設定に関する設定データの一部を残響領域へ挿入しないようにする場合に比べてCPU24eが実行する処理のステップ数が少なくなり、計算が単純化するとともにデータ更新処理を実行するCPUなどの負担を低減することができる。
[第三実施形態]
上記第一実施形態では、CPU24eが、演奏処理のサブルーチンである「演奏前一括展開処理」を実行することによって、カラオケ演奏を行う予定の演奏データすべてをHDD16から取得してRAM24dのワークエリア24gへ一時的に記憶させ、そのワークエリア24gが記憶する演奏データから変更データを検出するが、これに対して第三実施形態では、CPU24eが、上述の「演奏前一括展開処理」の代わりに「「演奏中逐次一括処理」(図17参照)を実行することによって、カラオケ演奏を行う予定の演奏データをHDD16から取得してRAM24dのワークエリア24gへ一時的に記憶させている途中に、そのワークエリア24gが記憶する演奏データから変更データを検出する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行される演奏中逐次一括処理の処理手順を図17のフローチャートを参照して説明する。
まず、S910では、テンポ値より1ステップ当たりの時間を算出する。
続くS920では、音源の設定やボリューム値などの演奏に関するパラメータなどについて初期化処理を実行する。
続くS950では、全てのトラックを送信対象トラックとしたか否かを判断する。全てのトラックを送信対象トラックとはしていないと判断した場合には(S950:No)、S940へ移行して以下の処理を繰り返し実行する。一方、全てのトラックを送信対象トラックとしたと判断した場合には(S950:Yes)、S952へ移行する。
続くS960では、1ステップ分の時間待機する。
続くS965は、制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されているか否かを判断する。制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されていると判断した場合には(S965:Yes)本処理を終了する。一方、制御部12から演奏データの演奏を中止する旨の指示が送信されていないと判断した場合には(S965:No)、S970へ移行する。
このように第三実施形態によれば、CPU24eが、「演奏処理」のサブルーチンである「演奏中逐次一括処理」を実行することによって、カラオケ演奏を行う予定の演奏データをHDD16から取得してRAM24dのワークエリア24gへ一時的に記憶させている途中に、そのワークエリア24gが記憶する演奏データから変更データを検出する。このようにすれば、RAM24dのワークエリア24gの記憶領域の容量を小さくすることができる。ただし、変更データ検出処理の実行頻度が多くなり、上述のCPU24eにおける変更データ取得処理実行領域の処理負荷が大きくなる。
[第四実施形態]
上記第三実施形態では、ガイドメロディの音色の種別を変更する際にその音色の種別に対応するよう音響効果の各種設定を変更する場合には、CPU24eが、「演奏処理」のサブルーチンである「演奏中逐次一括処理(1)を実行することにより、音声制御部24のワークエリア24gが一時的に記憶する演奏データから「データ挿入可能領域」を検出し、その検出したデータ挿入可能領域へ変更データおよび設定データを挿入する(図4参照)。これに対して第四実施形態では、ガイドメロディの音色の種別を変更する際にその音色の種別に対応するよう音響効果の各種設定を変更する場合には、CPU24eが、「演奏処理」のサブルーチンである「演奏中逐次一括処理(2)」を実行することにより、設定データのうちボリューム設定値を指定する旨の設定データ、およびボリューム設定値を指定する旨の設定データに対応してガイドメロディのエクスプレッション設定値を調整する旨の設定データを残響領域へこの順にて挿入する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行される演奏中逐次一括処理の処理手順を図19のフローチャートを参照して説明する。
この第四実施形態で実行される演奏中逐次一括処理は、次の点が第三実施形態で実行される演奏中逐次一括処理とは異なる。
・S935を実行した後に、S940にてサブルーチンである「送信対象トラックの出力処理(1)」を実行する代わりに、S942にてサブルーチンである「送信対象トラックの出力処理(2)」(後述)を実行する。
・S952を実行した後に、S954にて該当データを内蔵RAMに記憶する代わりに、S975にてサブルーチンである「エフェクト出力処理」(後述)を実行する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行される送信対象トラック出力処理(2)の処理手順を図20のフローチャートおよび図21のフローチャートに基づいて説明する。この送信対象トラック出力処理は、上述の音声制御部24の演奏中逐次一括処理において、S942へ移行した際に実行される。
・S820にてトラックの属性がガイドメロディであると判断された場合には(S820:YES)、サブルーチンであるVOL設定・EXP設定記憶処理(S832)を実行し、その後S835を実行する。
・S876を実行した後に、S878にてサブルーチンである「ノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理(1)を実行する代わりに、S879にてサブルーチンである「ノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理(2)」(後述)を実行する。
[カラオケ装置1の音声制御部24のVOL設定・EXP設定記憶処理]
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行されるVOL設定・EXP設定記憶処理の処理手順を図23のフローチャートに基づいて説明する。このVOL設定・EXP設定記憶処理は、上述の音声制御部24の送信対象トラック出力処理において、S832へ移行した際に実行される。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行されるノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理(3)の処理手順を図22のフローチャートに基づいて説明する。このノートオフチェック・エフェクトテーブルセット処理は、音声制御部24が実行する送信対象トラック出力処理において、S879へ移行した際に実行される。
EXP2=EXP1×VOL1/VOL2・・・(1)
但し、VOL1とは変更前のボリューム設定値であり、EXP1とは変更前のエクスプレッション設定値であり、VOL2とは変更後のボリューム設定値であり、EXP2とは変更後のエクスプレッション設定値である。なお、図18中のEXP3とは、最終的なエクスプレッション値として挿入されたエクスプレッション設定値であり、エクスプレッション出力エリアその2(図25(a)参照)に記憶される。なお、EXP3は、特許請求の範囲における「第二のエクスプレッション」に該当する。
S1838では、エフェクト出力テーブルの最も上の未セットデータから順に、直前のデータのステップ値に数値「1」を加算した値を設定する。そして、本処理を終了する。
以下に、カラオケ装置1の音声制御部24により実行されるエフェクト出力処理の処理手順を図25のフローチャートに基づいて説明する。このエフェクト出力処理は、上述の音声制御部24の演奏中逐次一括処理において、S975へ移行した際に実行される。
このように第四実施形態によれば、CPU24eが、「演奏処理」のサブルーチンである「演奏中逐次一括処理(2)を実行することにより、設定データのうちボリューム設定値を指定する旨の設定データ、およびボリューム設定値の変化を相殺するようガイドメロディのエクスプレッション設定値を調整する旨の設定データを残響領域へこの順にて挿入する。このことにより、ガイドメロディのボリューム設定値の変化を相殺するようガイドメロディのエクスプレッション設定値を調整することで残響領域でもガイドメロディの残響の音量が変化しないので、上述のようにガイドメロディの音色の種別を変更した際に、例えば演奏データのデータ挿入可能領域にガイドメロディの残響が存在する場合でも、音量の変化によって違和感が生じることを防止することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のような様々な態様にて実施することが可能である。
Claims (5)
- 音色が指定されたガイドメロディを含み、MIDIデータの形式で作成された演奏データを記憶する演奏データ記憶手段と、
前記演奏データを前記演奏データ記憶手段から取得可能な演奏データ取得手段と、
前記演奏データ取得手段によって取得された演奏データに基づいてカラオケ演奏を行うカラオケ演奏手段と、
を備えるカラオケ装置であって、
前記演奏データ取得手段によって取得された演奏データを一時的に記憶可能なバッファと、
前記ガイドメロディの音色の種別と前記ガイドメロディに関する設定内容を示すガイドメロディ設定情報とを対応付けた設定情報対応テーブルを記憶する設定情報対応テーブル記憶手段と、
前記ガイドメロディの音色の種別を変更する旨の変更データを取得可能な変更データ取得手段と、
前記変更データ取得手段によって変更データが取得された場合に、その変更データが指示するガイドメロディの音色の種別に対応するガイドメロディ設定情報を、前記設定情報対応テーブル記憶手段が記憶する前記設定情報対応テーブルを参照して特定する設定情報特定手段と、
前記変更データ取得手段によって変更データが取得された場合に、前記バッファに記憶された演奏データから前記変更データおよび前記ガイドメロディ設定情報を示す設定データを挿入可能な領域を検出し、その検出したデータ挿入可能領域へ前記変更データおよび前記設定情報特定手段によって特定された設定データを挿入することによって前記バッファが記憶する演奏データを更新するデータ更新手段と、
前記バッファが記憶する演奏データを読み出して前記カラオケ演奏手段に転送する演奏データ転送手段と、を備え、
前記データ更新手段は、前記データ挿入可能領域へ前記変更データおよび前記設定情報特定手段によって特定された設定データを挿入することによって前記バッファが記憶する演奏データを更新する際には、前記設定データのうち少なくとも音量設定値であるボリューム設定値またはエクスプレッション設定値の少なくとも何れかを指定する旨の設定データを、前記データ挿入可能領域のうち前記ガイドメロディの残響が存在する部分へは挿入しないようにし、
前記カラオケ演奏手段は、前記演奏データ転送手段によって転送された演奏データに基づいてカラオケ演奏を行うこと
を特徴とするカラオケ装置。 - 音色が指定されたガイドメロディを含み、MIDIデータの形式で作成された演奏データを記憶する演奏データ記憶手段と、
前記演奏データを前記演奏データ記憶手段から取得可能な演奏データ取得手段と、
前記演奏データ取得手段によって取得された演奏データに基づいてカラオケ演奏を行うカラオケ演奏手段と、
を備えるカラオケ装置であって、
前記演奏データ取得手段によって取得された演奏データを一時的に記憶可能なバッファと、
前記ガイドメロディの音色の種別と前記ガイドメロディに関する設定内容を示すガイドメロディ設定情報とを対応付けた設定情報対応テーブルを記憶する設定情報対応テーブル記憶手段と、
前記ガイドメロディの音色の種別を変更する旨の変更データを取得可能な変更データ取得手段と、
前記変更データ取得手段によって変更データが取得された場合に、その変更データが指示するガイドメロディの音色の種別に対応するガイドメロディ設定情報を、前記設定情報対応テーブル記憶手段が記憶する前記設定情報対応テーブルを参照して特定する設定情報特定手段と、
前記変更データ取得手段によって変更データが取得された場合に、前記バッファに記憶された演奏データから前記変更データおよび前記ガイドメロディ設定情報を示す設定データを挿入可能な領域を検出し、その検出したデータ挿入可能領域へ前記変更データおよび前記設定情報特定手段によって特定された設定データを挿入することによって前記バッファが記憶する演奏データを更新するデータ更新手段と、
前記バッファが記憶する演奏データを読み出して前記カラオケ演奏手段に転送する演奏データ転送手段と、を備え、
前記データ更新手段は、前記データ挿入可能領域へ前記変更データおよび前記設定情報特定手段によって特定された設定データを挿入することによって前記バッファが記憶する演奏データを更新する際には、前記データ挿入可能領域のうち前記ガイドメロディの残響が存在する部分へ、前記設定データのうち前記ボリューム設定値を指定する旨の設定データ、および前記ボリューム設定値の変化を相殺するよう前記ガイドメロディのエクスプレッション設定値を調整する旨の設定データをこの順にて挿入し、
前記カラオケ演奏手段は、前記演奏データ転送手段によって転送された演奏データに基づいてカラオケ演奏を行うこと
を特徴とするカラオケ装置。 - 請求項2に記載のカラオケ装置において、
前記データ更新手段は、前記データ挿入可能領域へ前記変更データおよび前記設定情報特定手段によって特定された設定データを挿入することによって前記バッファが記憶する演奏データを更新する際には、前記データ挿入可能領域のうち前記ガイドメロディの残響が存在する部分へ、前記ボリューム設定値を指定する旨の設定データ、および前記ボリューム設定値の変化を相殺するよう前記ガイドメロディのエクスプレッション設定値を調整する旨の設定データをこの順にて挿入し、さらに、前記データ挿入可能領域のうち前記ガイドメロディの残響が存在する部分以外へ、前記音量設定値を前記バッファが記憶する演奏データの更新直前のエクスプレッション設定値とするよう指定する旨の第二のエクスプレッション設定データを挿入することを特徴とするカラオケ装置。 - 請求項1〜請求項3の何れかに記載のカラオケ装置において、
前記データ更新手段は、前記演奏データのうち、前記ガイドメロディにおいて有効なノートオン信号が存在しない領域を前記データ挿入可能領域として検出することを特徴とするカラオケ装置。 - 請求項4に記載のカラオケ装置において、
前記データ更新手段は、前記データ挿入可能領域のうち、前記ガイドメロディにおいて有効なノートオン信号が存在しなくなった時から所定時間が経過するまでの間を、前記データ挿入可能領域のうちガイドメロディの残響が存在する部分として検出することを特徴とするカラオケ装置。
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