JP4100259B2 - 炊飯器 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、加熱コイルと電磁気的に結合した鍋に高周波電力を供給して加熱する炊飯器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の炊飯器は図12に示すように構成していた。以下、その構成について説明する。
【0003】
図12に示すように、交流電源1は100V60Hzをダイオードブリッジ3、チョークコイル4、コンデンサ5で構成した整流手段2に供給し、交流電源1を全波整流する。このとき、コンデンサ5の容量は数μFと小さいので、負荷に電流を供給した場合、大きなリプルを発生し、交流電源1を整流した波形と同一となる。
【0004】
加熱コイル6は、整流手段2より電力を供給され、複数の銅線を束ねたリッツ線で構成している。鍋7は水や米を入れるもので、電気回路モデルで示しており、この鍋7は磁束を通す金属を複数用いた積層体で構成されている。加熱コイル6と鍋7は電磁気的に結合している。つまり、加熱コイル6に電流が流れることにより、加熱コイル6に磁束が発生し、この磁束が鍋7の金属を通過することにより、鍋7の金属に電流が流れ、この電流と金属の抵抗により鍋7を加熱する。
【0005】
共振コンデンサ8は、加熱コイル2に並列接続しており、加熱コイル2と並列共振回路を構成している。スイッチング手段9は、MOSFETやIGBTなどの半導体素子と、この半導体素子に逆接続した逆接続ダイオードで構成し、整流手段2から加熱コイル6に供給される電流をオンオフする。
【0006】
駆動回路11は、NPNトランジスタとPNPトランジスタにより構成したプッシュプル回路と、IGBTのゲート信号の立ち上がり時間を設定する押し込み抵抗と、IGBTのゲート信号の立ち下がり時間を設定する引き抜き抵抗で構成している。
【0007】
同期信号出力手段14は、スイッチング手段9を構成するIGBTのコレクタ電圧を分圧する第1の抵抗分圧回路15と、整流手段2の出力電圧を分圧する第2の抵抗分圧回路16と、第1の抵抗分圧回路15と第2の抵抗分圧回路16の出力を比較しハイまたはローいずれかを出力する比較回路17とで構成している。
【0008】
パワー制御手段102は、同期信号出力手段14の出力に応じて充放電を行う充放電回路103と、この充放電回路103の充電時間を設定するDA変換器104とで構成している。
【0009】
充放電回路103は、コンパレータと抵抗とコンデンサとダイオードとで構成し、同期信号出力手段14の出力がハイのときにはDA変換器104の出力電圧になるまでコンデンサを充電する。この充電時間がスイッチング手段9のオン時間に相当する。コンデンサの電圧がDA変換器104の出力電圧になると、充放電回路103は放電を開始する。同期信号出力手段14の出力が再びハイになると、充放電回路103は放電を停止し、再び充電を開始する。
【0010】
以上のように、従来の炊飯器においては、パワー制御手段102を構成するコンデンサの充電とDA変換器104の出力電圧によりスイッチング手段9のオン時間を設定し、コンデンサの放電と同期信号出力手段14の出力電圧によりスイッチング手段9のオフ時間を制御するものであった(例えば、特許文献1参照)。
【0011】
【特許文献1】
特開平5−159872号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の構成では、同期信号出力手段14よりハイ信号が出力されないと、スイッチング手段9をオンすることができないという問題を有するものであった。
【0013】
本発明は上記従来の課題を解決するもので、スイッチング手段のオンタイミングを決定する同期信号出力手段の出力がなくても、スイッチング手段をオンできるようにすることを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するために、交流電源を整流する整流手段と、前記整流手段より電力を供給される加熱コイルと、前記加熱コイルと電磁気的に結合し高周波電力を供給される鍋と、前記加熱コイルと共振回路を構成する共振コンデンサと、前記整流手段から前記加熱コイルに供給される電流をオンオフするスイッチング手段と、前記スイッチング手段のオンオフを制御する制御手段と、前記スイッチング手段のオフ時間の最大値を設定するオフ時間設定手段と、前記スイッチング手段の両端電圧により同期信号を出力する同期信号出力手段と、スイッチング手段のオン時間を設定するオン時間設定手段とを備え、前記オフ時間設定手段は、前記オン時間設定手段により設定したオン時間に応じてオフ時間を変更し、前記オン時間設定手段により設定するオン時間とオフ時間設定手段により設定するオフ時間の和に最大値を設け、前記制御手段は前記オフ時間設定手段により設定したオフ時間の最大値または同期信号出力手段の出力信号に応じて、前記スイッチング手段をオンするよう構成したものである。
【0015】
これにより、スイッチング手段のオンタイミングを決定する同期信号出力手段の出力がない場合でも、オフ時間の最大値に達すると再びスイッチング手段をオンすることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、交流電源を整流する整流手段と、前記整流手段より電力を供給される加熱コイルと、前記加熱コイルと電磁気的に結合し高周波電力を供給される鍋と、前記加熱コイルと共振回路を構成する共振コンデンサと、前記整流手段から前記加熱コイルに供給される電流をオンオフするスイッチング手段と、前記スイッチング手段のオンオフを制御する制御手段と、前記スイッチング手段のオフ時間の最大値を設定するオフ時間設定手段と、前記スイッチング手段の両端電圧により同期信号を出力する同期信号出力手段と、スイッチング手段のオン時間を設定するオン時間設定手段とを備え、前記オフ時間設定手段は、前記オン時間設定手段により設定したオン時間に応じてオフ時間を変更し、前記オン時間設定手段により設定するオン時間とオフ時間設定手段により設定するオフ時間の和に最大値を設け、前記制御手段は前記オフ時間設定手段により設定したオフ時間の最大値または同期信号出力手段の出力信号に応じて、前記スイッチング手段をオンするよう構成したものであり、動作周波数が可聴領域まで低下するのを防止しながら、スイッチング手段のオンタイミングを決定する同期信号出力手段からの出力信号がなくても、オフ時間の最大値になるとスイッチング手段を再びオンし、スイッチング手段のオン時間が短いときでも、スイッチング手段のオンタイミングのずれを抑えることができる。さらに、動作周波数が可聴領域まで低下するのを防止することができる。
【0017】
請求項2に記載の発明は、上記請求項1に記載の発明において、オン時間設定手段により設定するオン時間に応じて、同期信号出力手段の出力とオフ時間設定手段の出力いずれかを一方を選択する選択手段を設け、制御手段は、前記選択手段の出力に応じてスイッチング手段をオンオフ制御するよう構成したものであり、スイッチング手段のオン時間が短いときに同期信号出力手段の同期信号が本来のタイミングより早く出力されても、スイッチング手段をオンしないので、スイッチング手段のオン時の損失を抑えることができる。
【0018】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照しながら説明する。なお、従来例と同じ構成のものは同一符号を付して説明を省略する。なお、共振コンデンサ8は、本実施例では高周波電流が流れても損失の少ないポリプロピレンコンデンサを使用している。
【0019】
(実施例1)
図1に示すように、制御手段10は、スイッチング手段9のオンオフを制御するもので、PWM回路12と駆動回路11とで構成し、PWM回路12は、本実施例では、マイクロコンピュータに予め内蔵されたCMOS回路などで構成している。このPWM回路12はマイクロコンピュータ内で設定されたパルス幅を出力する機能と、外部からの立ち上がり信号によりハイ出力を開始する機能を有している。
【0020】
オフ時間設定手段13は、スイッチング手段9のオフ時間の最大値を設定するもので、本実施例では、マイクロコンピュータ内部のROMとオフ時間を測定するカウンタで構成している。カウンタの出力値がROMに予め記憶した最大値に達すると、PWM回路12にハイ出力する。ただし、これは一例であり、例えばマイクロコンピュータ内部のAD変換器を用いてもよい。AD変換器に入力するアナログ電圧に相当する値をオフ時間の最大値とするので、抵抗分圧回路などでオフ時間の最大値の調整を容易にすることできる。
【0021】
同期信号出力手段14は、スイッチング手段9を構成するIGBTのコレクタ電圧を検知する第1の抵抗分圧回路15と、整流手段2の出力電圧を検知する第2の抵抗分圧回路16と、第1の抵抗分圧回路15と第2の抵抗分圧回路16の出力を比較する比較回路17により構成している。比較回路17はコンパレータで構成し、第1の抵抗分圧回路15の出力が大のときはローを出力し、第1の抵抗分圧回路16の出力が小のときにはハイを出力する。なお、第1の抵抗分圧回路15の分圧比と第2の抵抗分圧回路16の分圧比は異なっている。これは、入力電力が最大となるときに、スイッチング手段9のスイッチングタイミングを最適にするためである。
【0022】
ここで、制御手段10は、オフ時間設定手段13により設定したオフ時間の最大値または同期信号出力手段14の出力信号に応じて、スイッチング手段9をオンするよう構成している。
【0023】
図2は、主要部の動作波形を示しており、特に、スイッチング手段9のオン時間が短いときの動作波形を示している。
【0024】
図2(a)はスイッチング手段9を構成するIGBTのコレクタ電圧、図2(b)はスイッチング手段9の電流、図2(c)は第1の抵抗分圧回路15の出力電圧、図2(d)は第2の抵抗分圧回路16の出力電圧、図2(e)は比較回路17の出力電圧、図2(f)はオフ時間設定手段13を構成するカウンタの出力、図2(g)はPWM回路12の出力を示している。
【0025】
つぎに、スイッチング手段9のオン時間が短いときの動作について図1および図2を参照しながら説明する。
【0026】
図2(g)に示すように、PWM回路12がハイ信号を出力すると、駆動回路11を介してスイッチング手段9がオンし、加熱コイル6を通して電流が流れる。このとき、スイッチング手段9に流れる電流は図2(b)のように、時間とともに上昇する。スイッチング手段9に流れる電流の時間変化量dI/dtは、加熱コイル6に印加される電圧をVL、加熱コイル6のインダクタンスをLとすると、
dI/dt=VL/L・・・・・・・・・・(1)
となる。
【0027】
オン時間が所定値になると、PWM回路12はロー信号を出力し、駆動回路11を介してスイッチング手段9がオフになる。これにより、加熱コイル6に流れる電流が共振コンデンサ8に流れ、図2(a)に示すようにスイッチング手段9のコレクタ電圧が上昇する。第1の抵抗分圧回路15の出力は図2(c)のようにスイッチング手段9のコレクタ電圧に比例した波形を示している。
【0028】
動作開始など、スイッチング手段9のオン時間が非常に短いときには、加熱コイル6に流れる電流が少ないので、スイッチング手段9のコレクタ電圧が低くなる。このため、第1の抵抗分圧回路15の出力電圧Vce2が第2の抵抗分圧回路16の出力電圧Vin2より低くなり、図2(e)に示すように比較回路17の出力がハイのままとなる。
【0029】
一方、図2(f)に示すように、オフ時間設定手段13を構成するオフ時間カウンタが、PWM回路12のロー出力と同時にスタートしている。このオフ時間カウンタの値がToff_maxに達すると、図2(g)に示すようにPWM回路12が再びハイを出力する。
【0030】
図3は、スイッチング手段9のオン時間が長いときの炊飯器の主要部動作波形である。
【0031】
図3(a)はスイッチング手段9を構成するIGBTのコレクタ電圧、図3(b)はスイッチング手段9の電流、図3(c)は第1の抵抗分圧回路15の出力電圧、図3(d)は第2の抵抗分圧回路16の出力電圧、図3(e)は比較回路17の出力電圧、図3(f)はオフ時間設定手段13を構成するカウンタの出力、図3(g)はPWM回路12の出力を示している。
【0032】
つぎに、スイッチング手段9のオン時間が長いときの動作について図1および図3を参照しながら説明する。
【0033】
図3(g)に示すようにPWM回路12がハイ信号を出力すると、駆動回路11を介してスイッチング手段9がオンし、加熱コイル6を通して電流が流れる。このとき、スイッチング手段9に流れる電流は図3(b)のように、時間とともに上昇する。スイッチング手段9に流れる電流の時間変化量は上記(1)式となる。
【0034】
オン時間が所定値になると、PWM回路12はロー信号を出力し、駆動回路11を介してスイッチング手段9がオフになる。これにより、加熱コイル6に流れる電流が共振コンデンサ8に流れ、図3(a)に示すようにスイッチング手段9のコレクタ電圧が上昇する。第1の抵抗分圧回路15の出力は図3(c)のようにスイッチング手段9のコレクタ電圧に比例した波形を示している。
【0035】
スイッチング手段9のオン時間が長いときには、加熱コイル6に流れる電流が大きいので、スイッチング手段9のコレクタ電圧が高くなる。このため、第1の抵抗分圧回路15の出力電圧Vce2が第2の抵抗分圧回路16の出力電圧Vin2より高くなり、図2(e)に示すように比較回路17の出力がローとなる。
【0036】
一方、図2(f)に示すように、オフ時間設定手段13を構成するオフ時間カウンタが、PWM回路12のロー出力と同時にスタートしている。このオフ時間カウンタの値がToff_maxに達する前に、加熱コイル6と共振コンデンサ8の共振によりスイッチング手段9のコレクタ電圧が低下し、第1の抵抗分圧回路15の出力Vce2が第2の抵抗分圧回路16の出力電圧Vin2より小さくなり、比較回路17の出力がハイとなる。図2(g)に示すようにPWM回路12は、比較回路17の出力を受けて、ハイを出力する。
【0037】
以上のように、同期信号出力手段14の出力信号がないときには、オフ時間設定手段13で設定したオフ時間最大値で、再びスイッチング手段9をオンするので、スイッチング手段9のオン時間が長いときに、最適なスイッチングタイミングにするために、第1の抵抗分圧回路15と第2の抵抗分圧回路16の分圧比を変えても、スイッチング手段9のオン時間が短いときに、動作を停止することがない。
【0038】
通常、スイッチング手段9のオン時間は少しずつ長くしていくが、このときにも、動作開始時のオン時間をより短い時間に設定することができる。
【0039】
また、同期信号出力手段14を構成する回路が故障した場合でも、スイッチング手段9をオンすることができるので、故障の少ない炊飯器を構成できる。
【0040】
(実施例2)
図4に示すように、オン時間設定手段21は、スイッチング手段9のオン時間を設定するもので、マイクロコンピュータ内部の演算回路で構成し、交流電源1より供給される入力電流が所定の値になるようにスイッチング手段9のオン時間を設定する。本実施例では、入力電流に相当する電圧値をAD変換器を介してマイクロコンピュータ内に入力し、この値を予め設定された数式に入力することで、オン時間を設定している。なお、数式の計算は、交流電源1の一周期につき一回行われる。
【0041】
オフ時間設定手段22は、スイッチング手段9のオフ時間の最大値を設定するもので、上記実施例1と同様に、マイクロコンピュータで構成しているが、オン時間設定手段21が設定するオン時間を予め記憶した数式に入力することで、オン時間設定手段21により設定したオン時間に応じて、オフ時間の最大値を変更するよう構成している。他の構成は上記実施例1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0042】
図5は、鍋7を加熱コイル6に戴置したときの加熱コイル6のインダクタンスを測定したグラフである。横軸は周波数、縦軸はインダクタンスを示している。図5に示すように、周波数が高くなるほど加熱コイル6のインダクタンスは低下する傾向を示す。これは、周波数が高くなるほど、加熱コイル6と鍋7の電磁気的な結合がよくなっているためである。
【0043】
図6は、鍋7を加熱コイル6に戴置したときの加熱コイル6の抵抗値を測定したグラフである。横軸は周波数、縦軸は抵抗値を示している。図6に示すように、周波数が高くなるほど加熱コイル6の抵抗値は大きくなる。これは、表皮効果により、鍋7の表面に電流が集中しているからである。
【0044】
図5および図6に示した加熱コイル6のインダクタンス、抵抗値、共振コンデンサ8の容量により、共振周波数は決定する。スイッチング手段9のオフ時間は共振周波数に相当する値となるので、スイッチング手段9のオフ時間も定まる。つまり、インダクタンスの変化に比べ抵抗値の変化が大きければ、スイッチング手段9のオン時間が短いほど、オフ時間が長くなり、逆に、インダクタンスの変化の方が大きければ、スイッチング手段9のオン時間が短いほどオフ時間も短くなる。
【0045】
本実施例における、加熱コイル6はインダクタンスの変化に比べ抵抗値の変化が大きい。つまり、図7に示すように、スイッチング手段9のオン時間が長くなるほどオフ時間が短くなる傾向を示す。
【0046】
つまり、オフ時間設定手段22を構成するROMに予め図7に示したオン時間との関係を記憶することにより、同期信号出力手段14より同期信号が出力されなくても最適なタイミングでスイッチング手段9をオンすることができる。
【0047】
(実施例3)
図8に示すように、周期計算手段81は、マイクロコンピュータ内部の演算回路で構成し、この周期計算手段81は、オン時間設定手段21により設定するオン時間とオフ時間設定手段22により設定するオフ時間の合計時間、すなわち周期(以下、周期という)を計算する。
【0048】
最大周期設定手段82は、マイクロコンピュータで構成し、この最大周期設定手段82は周期計算手段81の出力の最大値(最大周期)を設定するとともに、そのときのスイッチング手段9のオン時間とオフ時間も設定している。このとき、最大周期は人間の可聴領域から外れた値となっている。最大周期設定手段82はマイクロコンピュータ内部のROMに予め記憶された最大周期、オン時間、オフ時間を読み出す構成としている。
【0049】
周期比較手段83は、マイクロコンピュータ内部の演算回路で構成し、この周期比較手段83は、周期計算手段81により計算した周期と最大周期設定手段82により設定した最大周期を比較し、値が小さい方を選択し、PWM回路12に出力する。他の構成は上記実施例1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0050】
以上のように、スイッチング手段9のオン時間とオフ時間の和、すなわち周期の最大値を設定することで、人間の可聴領域より高い周波数で常に動作することができる。つまり、騒音の少ない炊飯器を実現できる。
【0051】
(実施例4)
図9に示すように、オン時間設定手段91は、マイクロコンピュータ内部の演算回路で構成し、このオン時間設定手段91は、交流電源1より供給される入力電流が所定の値になるようにスイッチング手段9のオン時間を設定する。本実施例では、入力電流に相当する電圧値をAD変換器を介してマイクロコンピュータ内に入力し、この値を予め設定された数式に入力することで、オン時間を設定している。なお、数式の計算は、交流電源1の一周期につき一回行われる。
【0052】
選択手段92は、マイクロコンピュータで構成し、この選択手段91はオン時間設定手段91により設定するオン時間が所定値Tsより低いときには、オフ時間設定手段13の出力をPWM回路12に出力し、オン時間設定手段91により設定するオン時間が所定値Ts以上のときには、同期信号出力手段14の出力をPWM回路12に出力する。
【0053】
ここで、制御手段10は、選択手段92の出力に応じてスイッチング手段9をオンオフ制御するよう構成している。他の構成は上記実施例1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
【0054】
なお、選択手段92は、コンパレータやトランジスタで構成しても構わない。オン時間設定手段91のパルス出力をDA変換し、その値が低いときには、コンパレータまたはトランジスタにより同期信号出力手段14の出力を強制的にロー保持にするので、同期信号は出力されなくなる。逆に、DA変換の値が高いときには、コンパレータまたはトランジスタがオープンコレクタとなるので、同期信号が出力できる。この方法はマイクロコンピュータの演算速度が遅く、処理時間が長くなる時に効果がある。
【0055】
図10は選択手段91がなく、かつスイッチング手段9のオン時間が短いときの炊飯器の主要部動作波形である。
【0056】
図10(a)はスイッチング手段9を構成するIGBTのコレクタ電圧、図10(b)はスイッチング手段9の電流、図10(c)は第1の抵抗分圧回路15の出力電圧、図10(d)は第2の抵抗分圧回路16の出力電圧、図10(e)は比較回路17の出力電圧、図10(f)はオフ時間設定手段13を構成するカウンタの出力、図10(g)はPWM回路12の出力を示している。
【0057】
図10(a)に示すように、スイッチング手段9のオン時間が短いときには、加熱コイルの抵抗値が大きくなるため、コレクタ電圧波形の立下り時間が長くなる。したがって、同期信号出力手段14が同期信号を出力しても、コレクタ電圧が0Vに下がる前にスイッチング手段9をオンすることになる。
【0058】
図11は選択手段91により、オン時間が短いときにオフ時間設定手段13の出力を選択した時の炊飯器の主要部動作波形である。
【0059】
図11(a)はスイッチング手段9を構成するIGBTのコレクタ電圧、図11(b)はスイッチング手段9の電流、図11(c)は第1の抵抗分圧回路15の出力電圧、図11(d)は第2の抵抗分圧回路16の出力電圧、図11(e)は比較回路17の出力電圧、図11(f)はオフ時間設定手段13を構成するカウンタの出力、図11(g)はPWM回路12の出力を示している。
【0060】
図11(e)に示すように、比較回路17の出力電圧を強制的にローにしているので、オフ時間設定手段13の出力に応じてスイッチング手段9をオンすることになる。したがって、図11(a)に示すように、コレクタ電圧が0V付近になったときにスイッチング手段9をオンすることができる。
【0061】
以上のように、選択手段91によりオフ時間設定手段13の出力を選択することで、スイッチング手段9のオン時間が短いときでも、最適なスイッチングタイミングで動作させることができる。
【0062】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載の発明によれば、オフ時間設定手段により設定したオフ時間の最大値または同期信号出力手段の出力信号に応じて、スイッチング手段をオンするよう構成したから、スイッチング手段のオンタイミングを決定する同期信号出力手段からの出力信号がなくても、オフ時間設定手段により設定しオフ時間の最大値になるとスイッチング手段を再びオンすることができる。
【0063】
さらに、オフ時間設定手段は、スイッチング手段のオン時間に応じて、オフ時間の最大値を変更するよう構成したから、同期信号出力手段より同期信号の出力がなくても、最適なタイミングでスイッチング手段をオンすることができる。
【0064】
さらに、オン時間設定手段により設定するオン時間とオフ時間設定手段により設定するオフ時間の和に最大値を設けたから、動作周波数が所定値より下がらず、人間の可聴領域まで低下するのを防止することができる。
【0065】
また、請求項に記載の発明によれば、オン時間設定手段により設定するオン時間に応じて、同期信号出力手段の出力とオフ時間設定手段の出力いずれかを一方を選択する選択手段を設け、制御手段は、選択手段の出力に応じてスイッチング手段をオンオフ制御するよう構成したから、スイッチング手段のオン時間が短いときに同期信号出力手段の同期信号が本来のタイミングからずれても、オフ時間最大値でスイッチング手段をオンするので、スイッチング手段の損失を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施例の炊飯器の一部ブロック化した回路図
【図2】 同炊飯器のスイッチング手段のオン時間が短いときの要部電圧電流波形図
【図3】 同炊飯器のスイッチング手段のオン時間が長いときの要部電圧電流波形図
【図4】 本発明の第2の実施例の炊飯器の一部ブロック化した回路図
【図5】 同炊飯器の加熱コイルのインダクタンスの周波数特性図
【図6】 同炊飯器の加熱コイルの抵抗値の周波数特性図
【図7】 同炊飯器のスイッチング手段のオン時間とオフ時間の関係特性図
【図8】 本発明の第3の実施例の炊飯器の一部ブロック化した回路図
【図9】 本発明の第4の実施例の炊飯器の一部ブロック化した回路図
【図10】 同炊飯器の選択手段がなくスイッチング手段のオン時間が短いときの要部電圧電流波形図
【図11】 同炊飯器のスイッチング手段のオン時間が短いときオフ時間設定手段の出力を選択したときの要部電圧電流波形図
【図12】 従来の炊飯器の一部ブロック化した回路図
【符号の説明】
1 交流電源
2 整流手段
6 加熱コイル
7 鍋
8 共振コンデンサ
9 スイッチング手段
10 制御手段
13 オフ時間設定手段
14 同期信号出力手段

Claims (2)

  1. 交流電源を整流する整流手段と、前記整流手段より電力を供給される加熱コイルと、前記加熱コイルと電磁気的に結合し高周波電力を供給される鍋と、前記加熱コイルと共振回路を構成する共振コンデンサと、前記整流手段から前記加熱コイルに供給される電流をオンオフするスイッチング手段と、前記スイッチング手段のオンオフを制御する制御手段と、前記スイッチング手段のオフ時間の最大値を設定するオフ時間設定手段と、前記スイッチング手段の両端電圧により同期信号を出力する同期信号出力手段と、スイッチング手段のオン時間を設定するオン時間設定手段とを備え、前記オフ時間設定手段は、前記オン時間設定手段により設定したオン時間に応じてオフ時間を変更し、前記オン時間設定手段により設定するオン時間とオフ時間設定手段により設定するオフ時間の和に最大値を設け、前記制御手段は前記オフ時間設定手段により設定したオフ時間の最大値または同期信号出力手段の出力信号に応じて、前記スイッチング手段をオンするよう構成した炊飯器。
  2. オン時間設定手段により設定するオン時間に応じて、同期信号出力手段の出力とオフ時間設定手段の出力いずれかを一方を選択する選択手段を設け、制御手段は、前記選択手段の出力に応じてスイッチング手段をオンオフ制御するよう構成した請求項1記載の炊飯器。
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