JP5011930B2 - 誘導加熱式炊飯器 - Google Patents

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本発明は、高周波平滑コンデンサを有する整流手段よりインバータ回路に電力を供給するよう構成した誘導加熱式炊飯器に関するものである。
従来、この種の炊飯器は、鍋を加熱する加熱コイルとこの加熱コイルに高周波電流を供給するインバータ回路と、このインバータ回路を構成するスイッチング手段と、このスイッチング手段の両端電圧を検知するピーク電圧検知手段と、交流電源を整流する整流素子とチョークコイルと高周波平滑コンデンサとで構成しインバータ回路に電力を供給する整流手段と、交流電源から炊飯器に供給される入力電流を検知する入力電流検知手段とで構成し、電圧検知手段の出力と電流検知手段の出力のうちいずれか高い方の出力に応じて、スイッチング手段のオン時間を短くし、入力電流を制御している(例えば、特許文献1、2参照)。
図7は、特許文献1に記載された従来の炊飯器を示すものである。以下、その構成について説明する。
図7に示すように、鍋1は加熱コイル2により加熱し、この加熱コイル2と共振用コンデンサ3とで並列共振回路を構成し、高周波のスイッチングが可能なスイッチング手段4とでインバータ回路5を構成している。ピーク電圧検知手段61はスイッチング手段4の両端電圧を検知するものである。整流手段7は、交流電源6を整流する整流素子8とチョークコイル9と高周波平滑コンデンサ10とで構成している。入力電流検知手段11は入力電流を検知するもので、この入力電流検知手段11とピーク電圧検知手段61の出力値に応じて、マイクロコンピュータなどで構成した制御手段62によりスイッチング手段4のオン時間を制御するよう構成している。
ここで、チョークコイル9は、インバータ回路5の高周波電流成分が交流電源6側に高周波ノイズとして漏れることを防止する機能を有している。
このような構成において、高周波平滑コンデンサ10は、インバータ回路5のスイッチング手段4が通電状態で加熱コイル2に流れる高周波電流を供給する機能を有している。
特公昭61−26306号公報 特開平5−114472号公報
しかしながら、このような従来の構成では、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が所定の容量以上ないと加熱コイル2に供給する高周波電流を安定して供給するだけのエネルギーを保持できなくなり、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧にはインバータ回路5の発振周波数と同じ周波数成分のリップル電圧が発生し、そのリップル電圧の変動幅が大きくなり、チョークコイル9を介して交流電源6に漏れる高周波ノイズが大きくなるという問題を有していた。さらに、高周波平滑コンデンサ10自体の自己発熱が大きくなるという問題を有していた。
このような用途で使用される高周波平滑コンデンサ10は、一般的には長期使用や温度上昇により劣化し静電容量が減少するため、減少しても高周波漏洩ノイズを一定以下にし
、さらに、自己温度上昇値を一定以下にできるような大きさの高周波平滑コンデンサを搭載しなければならないという問題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、高周波平滑コンデンサの静電容量が一定以下になると炊飯動作を停止することで、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサを使用できるようにすることを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、鍋を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電力を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御する制御手段と、交流電源を整流する整流素子とチョークコイルと高周波平滑コンデンサとで構成され、前記インバータ回路が所定の消費電力で動作時には前記交流電源の0Vの位相において略0Vまで低下する脈流電圧で前記インバータ回路に電力供給する整流手段と、前記高周波平滑コンデンサの両端電圧を、第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗の直列回路で分圧し、さらにコンデンサを第2の抵抗と並列接続して第3の抵抗の両端電圧を出力する前記高周波平滑コンデンサの静電容量を検知する静電容量検知手段とを備え、前記静電容量検知手段は、高周波平滑コンデンサの両端電圧に発生するインバータ回路の発振周波数と同じ周波数成分のリップル電圧を検知し、前記制御手段は、前記静電容量検知手段が検知したリップル電圧の変動値が一定以上になると前記インバータ回路の動作を禁止するよう構成したものである。
これにより、高周波平滑コンデンサの静電容量が低下した場合に炊飯器の加熱動作を禁止することにより、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサを使用できるコンパクトな誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
本発明の誘導加熱式炊飯器は、高周波平滑コンデンサの静電容量が一定以下になると炊飯動作を停止することで、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサを使用することができ、コンパクトな形状の誘導加熱式炊飯器とすることができる。
第1の発明は、鍋を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電力を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御する制御手段と、交流電源を整流する整流素子とチョークコイルと高周波平滑コンデンサとで構成され、前記インバータ回路が所定の消費電力で動作時には前記交流電源の0Vの位相において略0Vまで低下する脈流電圧で前記インバータ回路に電力供給する整流手段と、前記高周波平滑コンデンサの両端電圧を、第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗の直列回路で分圧し、さらにコンデンサを第2の抵抗と並列接続して第3の抵抗の両端電圧を出力する前記高周波平滑コンデンサの静電容量を検知する静電容量検知手段とを備え、前記静電容量検知手段は、高周波平滑コンデンサの両端電圧に発生するインバータ回路の発振周波数と同じ周波数成分のリップル電圧を検知し、前記制御手段は、前記静電容量検知手段が検知したリップル電圧の変動値が一定以上になると前記インバータ回路の動作を禁止するよう構成したものであり、高周波平滑コンデンサの静電容量が一定以下になる前に炊飯動作を停止することで、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサを使用することができ、コンパクトな形状の誘導加熱式炊飯器とすることができる。また、高周波平滑コンデンサの静電容量が低下して、交流電源に漏れる高周波漏洩ノイズが大きくなったり、高周波平滑コンデンサの自己発熱が大きくなるのを防止することができる。
第2の発明は、鍋を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電力を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御する制御手段と、交流電源を整流する整流素子とチョークコイルと高周波平滑コンデンサとで構成され、前記インバータ回路が所定の消費電力で動作時には前記交流電源の0Vの位相において略0Vまで低下する脈流電圧で前記インバータ回路に電力供給する整流手段と、前記高周波平滑コンデンサの静電容量を検知する静電容量検知手段とを備え、静電容量検知手段は、前記所定の消費電力よりも低く、前記交流電源の電圧が0Vの位相で前記高周波平滑コンデンサの両端電圧が一定の電圧VL以上の電圧を保持できる一定の消費電力Bでインバータ回路が動作している状態で高周波平滑コンデンサの両端電圧に発生するリップル電圧の最低電圧を検知し、制御手段は、前記静電容量検知手段が検知した最低電圧が一定以下になると前記インバータ回路の
動作を禁止するようにしたものであり、高周波平滑コンデンサの静電容量が一定以下になる前に炊飯動作を停止することで、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサを使用することができ、コンパクトな形状の誘導加熱式炊飯器とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1における誘導加熱式炊飯器の主要部システム構成図である。
図1に示すように、鍋1は、特に図示していないが、磁束を通す金属を複数用いた積層体で構成し、等価回路を示している。加熱コイル2は、鍋1と磁気結合しており、この加熱コイル2は複数の銅線を束ねたリッツ線をさらに20数本で撚った線で構成し、高周波電流が流れたときの電流分布を均一にしている。共振用コンデンサ3は、加熱コイル2に並列接続し、加熱コイル2と並列共振回路を構成している。本実施の形態では、高周波電流が流れても損失の少ないポリプロピレンコンデンサを使用している。
スイッチング手段4は、MOSFETやIGBTなどの半導体素子と、この半導体素子に逆接続した逆接続ダイオードで構成している。MOSFETやIGBTは耐圧が高く、高周波のスイッチングが可能で、大電流を流すことができるという利点がある。インバータ回路5は、加熱コイル2に高周波電力を供給するもので、加熱コイル2、共振用コンデンサ3、スイッチング手段4で構成している。
交流電源6は、炊飯器に電力を供給し、この交流電源6の電源周波数は、東日本地域では50Hz、西日本地域では60Hzとなっている。
整流手段7は、インバータ回路5に電力を供給するもので、整流素子であるダイオードブリッジ8とチョークコイル9と高周波平滑コンデンサ10とで構成している。ここで、高周波平滑コンデンサ10の容量は数μFと小さく、加熱コイル2に高周波電流を流した場合、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧にはリップルが生じる。本実施の形態では、このリップル電圧は交流電源6を全波整流した脈流電圧とほぼ同じとなる。さらに、加熱コイル2に高周波電流を供給するために、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧にはインバータ回路5の発振周波数と同じ周波数成分のリップル電圧が交流電源6を全波整流した脈流に重畳される。また、チョークコイル9は、インバータ回路5の高周波電流成分が交流電源6側に高周波ノイズとして漏れるのを防止している。
入力電流検知手段11は、カレントトランス12と抵抗13とダイオードブリッジ14と電解コンデンサ15とで構成しており、カレントトランス12の交流信号をダイオード
ブリッジ14と電解コンデンサ15からなる整流平滑回路で直流信号に変換している。抵抗13はカレントトランス12の出力電圧値を調整するためのものである。
入力電流設定手段16は、マイクロコンピュータ内部のROMに予め複数の入力電流の目標値に対応する8ビットの設定値を記憶しておき、炊飯工程、鍋1の大きさなどの条件ごとに所定の目標値に対応した8ビットの設定値を出力する。
制御手段17は、インバータ回路5を制御するもので、マイクロコンピュータ内部のAD変換器やPWM発生器などで構成し、入力電流検知手段11の出力電圧をAD変換器で受け、このAD変換器の出力値と入力電流設定手段16の設定値が同じになるようにPWM発生器のハイパルス幅を制御する。
駆動手段18は、NPNトランジスタとPNPトランジスタからなるプッシュプル回路で構成しており、制御手段17がハイパルスを出力しているときにスイッチング手段4を構成しているIGBTにハイ電圧を出力する。このハイ電圧がスイッチング手段4に印加されている間スイッチング手段4は導通状態となり、高周波平滑コンデンサ10に充電されたエネルギーを加熱コイル2に高周波電流として供給する。
静電容量検知手段19は、高周波平滑コンデンサ10の静電容量を検知するもので、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧を、抵抗20と抵抗21と抵抗22の直列回路で分圧し、さらにコンデンサ23を抵抗21と並列接続して抵抗22の両端電圧を制御手段17に出力する構成としている。
また、表示手段24は、液晶表示素子で構成し、制御手段17からの信号により、炊飯器の状態を表示する。
ここで、制御手段17は、静電容量検知手段19からの信号を入力し、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が一定以下になったのを検知するとインバータ回路5の動作を禁止するよう構成している。
図2は、インバータ回路5が1200Wを出力している動作時のスイッチング手段4の印加電圧と通電電流と高周波平滑コンデンサ10の両端電圧の交流電源6に同期した動作波形図である。図2において、VINは交流電源6の電圧波形、VC2は高周波平滑コンデンサ10の両端電圧波形、ICはスイッチング手段4の通電電流波形、VCEはスイッチング手段4の両端電圧波形を示している。この通電電流ICは高周波平滑コンデンサ10に充電されたエネルギーを電源として加熱コイル2に通電される高周波電流となっている。図2に示すように、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧波形は交流電源6を全波整流した脈流電圧とほぼ同じとなる。
図3は、図2に示す動作波形のうちのスイッチング手段4の印加電圧がピーク付近の波形を高周波動作レベルに拡大した波形図である。図3に示すように、駆動手段18がスイッチング手段4にハイ電圧を出力している間スイッチング手段4は導通状態となり、高周波平滑コンデンサ10から加熱コイル2に高周波電流を通電する。このとき、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が十分大きくないと印加電圧を保持できず、電圧が降下しリップルが発生する。
その後、駆動手段18がスイッチング手段4にロー電圧を出力している間スイッチング手段4は非導通状態となり、高周波平滑コンデンサ10は、交流電源6から充電される。このとき、スイッチング手段4には、加熱コイル2と共振コンデンサ3との共振電圧が印加される。この繰り返しにより、高周波平滑コンデンサ10の両端には、インバータ回路
5の発振周波数と同じ周波数成分のリップル電圧△Vが交流電源6を全波整流した脈流に重畳された電圧波形が印加される。このリップル電圧△Vは、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が小さいほど大きくなる。
上記構成において動作、作用を説明する。まず、炊飯動作に入ると、制御手段17は駆動手段18に駆動信号を出力しインバータ回路5を動作させる。このとき、静電容量検知手段19は、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧を抵抗20と抵抗21と抵抗22で分圧し、抵抗22の両端電圧を制御手段17に出力している。
また、抵抗21に並列接続しているコンデンサ23は、高周波電流に同期したリップル電圧△Vを抵抗21に印加しない機能を有している。すなわち、リップル電圧△Vは抵抗20と抵抗22のみで分圧される。したがって、リップル電圧△Vが大きくなると、静電容量検知手段19から出力される出力電圧も大きくなるのである。
制御手段17は、静電容量検知手段19から出力される出力電圧が一定以上であることを検知すると、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が低下したと判断してインバータ回路5の動作を停止させる。そして、同時に表示手段24に炊飯を停止したことと、その原因が高周波平滑コンデンサ10の静電容量低下であることを表示する。
以上のように、本実施の形態においては、静電容量検知手段19が高周波平滑コンデンサ10の両端電圧に発生するインバータ回路5の発振周波数と同じ周波数成分のリップル電圧△Vを検知することにより、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が低下したことを検知してインバータ回路5の動作を停止させるので、高周波平滑コンデンサ10の静電容量低下により商用電源に漏れる高周波ノイズが一定以上大きくなる前に炊飯動作を停止することで、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサ10を使用できる誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
さらに、静電容量検知手段19からの信号によりインバータ回路5の動作を禁止すると、表示手段24に高周波平滑コンデンサ10が異常であることを表示することにより、使用者に高周波平滑コンデンサ10の静電容量が低下したことにより誘導加熱式炊飯器が使用不可能であることを報知できる。
なお、本実施の形態では、表示手段を液晶表示素子で構成したが、LEDを使って点灯や点滅で表示してもよい。
(実施の形態2)
図4は、本発明の実施の形態3における誘導加熱式炊飯器の主要部システム構成図である。
図4に示すように、静電容量検知手段31は、高周波平滑コンデンサ10の静電容量を検知するもので、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧を、抵抗32と抵抗33の直列回路で分圧し、その分圧電圧を制御手段17に出力する構成とし、一定の消費電力でインバータ回路5が動作している状態で高周波平滑コンデンサ10の両端電圧に発生するリップル電圧の最低電圧を検知するようにしている。他の構成は上記実施の形態1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
図5は、インバータ回路5が100Wを出力している動作時のスイッチング手段4の印加電圧と通電電流と高周波平滑コンデンサ10の両端電圧の交流電源6に同期した動作波形図である。図5において、VINは交流電源6の電圧波形、VC2は高周波平滑コンデンサ10の両端電圧波形、ICはスイッチング手段4の通電電流波形、VCEはスイッチ
ング手段4の両端電圧波形を示している。この通電電流ICは高周波平滑コンデンサ10に充電されたエネルギーを電源として加熱コイル2に通電される高周波電流となっている。
図5に示すように、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧波形は交流電源6を全波整流し平滑したリップル成分を持つ平滑電圧となる。
ここで、高周波平滑コンデンサ10の容量は数μFと小さく、加熱コイル2に高周波電流を流した場合高周波平滑コンデンサ10の両端電圧にはリップルが生じる。
インバータ回路5の消費電力が1200W程度あると、高周波平滑コンデンサ10は、図2で図示したように、交流電源6をダイオードブリッジ8で全波整流した電圧を平滑するだけのエネルギーを保持できないので、このリップル電圧は交流電源6を全波整流した脈流電圧とほぼ同じとなり、交流電圧が0Vでは、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧もほぼ0Vになる。
しかし、インバータ回路5の消費電力が100W程度しかないと、高周波平滑コンデンサ10は、図5に示すように、交流電源6を整流素子であるダイオードブリッジ8で全波整流した電圧をある程度平滑するだけのエネルギーを保持できるので、交流電圧が0Vでも高周波平滑コンデンサ10の両端電圧は一定の電圧VLを保持できる。このときの保持電圧の下限値VLは、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が小さいほど小さくなる。
上記構成において動作、作用を説明する。まず、炊飯動作に入ると、制御手段17は駆動手段18に駆動信号を出力しインバータ回路5を動作させる。このとき、静電容量検知手段31は、高周波平滑コンデンサ10の両端電圧を抵抗32と抵抗33分圧し、抵抗33の両端電圧を制御手段17に出力している。したがって、保持電圧の下限値VLが小さくなると、静電容量検知手段19から出力される出力電圧も小さくなる。
制御手段17は、炊飯開始時、まず消費電力が100W程度になるようにインバータ回路5を約10秒程度加熱制御する。この100W出力の間、静電容量検知手段31から出力される出力電圧が一定以下になるのを検知すると、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が低下したと判断してインバータ回路5の動作を停止させる。そして、同時に表示手段24に炊飯を停止したことと、その原因が高周波平滑コンデンサ10の静電容量低下であることを表示する。
以上のように、本実施の形態においては、静電容量検知手段31が高周波平滑コンデンサ10の両端電圧に発生するリップル電圧の下限値VLを検知することにより、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が低下したことを検知してインバータ回路5の動作を停止させるので、高周波平滑コンデンサ10の静電容量低下により商用電源に漏れる高周波ノイズが一定以上大きくなる前に炊飯動作を停止することで、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサを使用できる誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3における誘導加熱式炊飯器の主要部システム構成図である。
図6に示すように、温度検知手段41は、高周波平滑コンデンサ10の温度を検知するもので、高周波平滑コンデンサ10の表面温度を検知するように密着して配置しており、検知した高周波平滑コンデンサ10の表面温度を制御手段17に出力する構成としている。また、ファンモータ42は、インバータ回路5や整流手段7を冷却するものである。他
の構成は上記実施の形態1と同じであり、同一符号を付して説明を省略する。
上記構成において動作、作用を説明する。まず、制御手段17は、炊飯動作に入ると駆動手段18に駆動信号を出力してインバータ回路5を動作させ、同時にファンモータ42を動作させる。そして、温度検知手段41からの出力信号を入力する。このとき、駆動手段18がスイッチング手段4にハイ電圧を出力している間スイッチング手段4は導通状態となり、高周波平滑コンデンサ10から加熱コイル2に高周波電流を通電する。このとき、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が十分大きくないと印加電圧を保持できず、電圧が降下しリップルが発生する。
その後、駆動手段18がスイッチング手段4にロー電圧を出力している間スイッチング手段4は非導通状態となり高周波平滑コンデンサ10は、交流電源6から充電される。このとき、スイッチング手段4には、加熱コイル2と共振コンデンサ3との共振電圧が印加される。
この繰り返しにより、高周波平滑コンデンサ10の両端には、インバータ回路5の発振周波数と同じ周波数成分のリップル電圧△Vが交流電源6を全波整流した脈流に重畳された電圧波形が印加される。このリップル電圧△Vは、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が小さいほど大きくなる。そして、このリップル電圧△Vが大きいほど、高周波平滑コンデンサ10の充放電電流が大きくなり、高周波平滑コンデンサ10には内部インピーダンスが存在するため、自己損失も大きくなる。
ファンモータ42は、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が所定以上の値がある状態で、高周波平滑コンデンサ10の動作保証温度以下になるように冷却している。このような冷却状態で、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が一定以下に減少すると自己損失が大きくなることにより自己発熱が増加し、高周波平滑コンデンサ10の温度が上昇する。そして、温度検知手段41は、その上昇した高周波平滑コンデンサ10の表面温度を制御手段17に出力する。
制御手段17は、温度検知手段41から出力される検知温度が一定以上であることを検知すると、インバータ回路5の動作を停止させる。そして、同時に表示手段24を構成する液晶表示素子に炊飯を停止したことと、その原因が高周波平滑コンデンサ10の静電容量低下であることを表示する。
以上のように、本実施の形態においては、温度検知手段41が高周波平滑コンデンサ10の表面温度を検知することにより、高周波平滑コンデンサ10の静電容量が低下したことを検知してインバータ回路5の動作を停止させるので、高周波平滑コンデンサ10の静電容量低下により商用電源に漏れる高周波ノイズが一定以上大きくなる前に炊飯動作を停止することで、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサ10を使用できる誘導加熱式炊飯器を提供することができる。
さらに、温度検知手段41からの信号によりインバータ回路の動作を禁止すると、表示手段24に高周波平滑コンデンサ10が異常であることを表示することにより、使用者に高周波平滑コンデンサ10の静電容量が低下したことにより誘導加熱式炊飯器が使用不可能であることを報知できる。
なお、本実施の形態では、表示手段24を液晶表示素子で構成したが、LEDを使って点灯や点滅で表示してもよい。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱式炊飯器は、高周波平滑コンデンサの静電容量が一定以下になると炊飯動作を停止することで、最低必要な容量の高周波平滑コンデンサを使用することができ、コンパクトな形状の誘導加熱式炊飯器とすることができるので、高周波平滑コンデンサを有する整流手段よりインバータ回路に電力を供給するよう構成した誘導加熱式炊飯器として有用である。
本発明の実施の形態1における誘導加熱式炊飯器の主要部システム構成図 同誘導加熱式炊飯器の1200W出力動作時の交流電源に同期した各部動作波形図 同誘導加熱式炊飯器の1200W出力動作時のスイッチング手段印加電圧ピーク付近を拡大した各部動作波形図 本発明の実施の形態2における誘導加熱式炊飯器の主要部システム構成図 同誘導加熱式炊飯器の100W出力動作時の交流電源に同期した各部動作波形図 本発明の実施の形態3における誘導加熱式炊飯器の主要部システム構成図 従来の誘導加熱式炊飯器の主要部システム構成図
1 鍋
2 加熱コイル
5 インバータ回路
6 交流電源
7 整流手段
8 整流素子
9 チョークコイル
10 高周波平滑コンデンサ
17 制御手段
19 静電容量検知手段

Claims (2)

  1. 鍋を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電力を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御する制御手段と、交流電源を整流する整流素子とチョークコイルと高周波平滑コンデンサとで構成され、前記インバータ回路が所定の消費電力で動作時には前記交流電源の0Vの位相において略0Vまで低下する脈流電圧で前記インバータ回路に電力供給する整流手段と、前記高周波平滑コンデンサの両端電圧を、第1の抵抗と第2の抵抗と第3の抵抗の直列回路で分圧し、さらにコンデンサを第2の抵抗と並列接続して第3の抵抗の両端電圧を出力する前記高周波平滑コンデンサの静電容量を検知する静電容量検知手段とを備え、前記静電容量検知手段は、高周波平滑コンデンサの両端電圧に発生するインバータ回路の発振周波数と同じ周波数成分のリップル電圧を検知し、前記制御手段は、前記静電容量検知手段が検知したリップル電圧の変動値が一定以上になると前記インバータ回路の動作を禁止するよう構成した誘導加熱式炊飯器。
  2. 鍋を加熱する加熱コイルと、前記加熱コイルに高周波電力を供給するインバータ回路と、前記インバータ回路を制御する制御手段と、交流電源を整流する整流素子とチョークコイルと高周波平滑コンデンサとで構成され、前記インバータ回路が所定の消費電力で動作時には前記交流電源の0Vの位相において略0Vまで低下する脈流電圧で前記インバータ回路に電力供給する整流手段と、前記高周波平滑コンデンサの静電容量を検知する静電容量検知手段とを備え、静電容量検知手段は、
    前記所定の消費電力よりも低く、前記交流電源の電圧が0Vの位相で前記高周波平滑コンデンサの両端電圧が一定の電圧VL以上の電圧を保持できる一定の消費電力Bでインバータ回路が動作している状態で高周波平滑コンデンサの両端電圧に発生するリップル電圧の最低電圧を検知し、制御手段は、前記静電容量検知手段が検知した最低電圧が一定以下になると前記インバータ回路の動作を禁止するようにした誘導加熱式炊飯器。
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