JP4098969B2 - 反射防止フィルムおよび画像表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、反射防止フィルム、偏光板およびそれを用いた液晶表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
反射防止フィルムは一般に、CRT、PDPやLCDのような画像表示装置において、外光の反射によるコントラスト低下や像の映り込みを防止するために、光学干渉の原理を用いて反射率を低減するディスプレイの最表面に配置される。このような反射防止フィルムは、透明基材上に、少なくとも1層の透明基材より高い屈折率の層と、該高屈折率層より低い低屈折率層を有している。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、低屈折率層を塗設する際、下層(高屈折率層)との親和性が低いために低屈折率層の塗布むら、即ち、厚みむらが起こり、これが原因で反射率の悪化が起こるといった問題や、下層との密着力が弱いために、耐擦傷性が悪化するといった問題があった。
【0004】
本発明者らにおいて、低屈折率層の塗布むらに対しては、該高屈折率層の表面エネルギーを特定の範囲に収めることが 前述問題に対し効果的であることを見出しているが、諸性能、塗布面状の点から所望の表面エネルギーの範囲の中に収めることは容易ではなかった。 特に、高屈折率層の良好な塗布面状を確保したり、点欠陥を抑えるために フッ素系レベリング剤、あるいはシリコーン系レベリング剤を塗布助剤として高屈折率層塗布液中に混合し、表面エネルギーを低減させることが有効な手段であるが、この場合、高屈折率層の表面エネルギーが下がり、高屈折率層上に塗設する低屈折率層との親和性が悪化する為、前述の理由により、低反射率化や良好な耐擦傷性との両立が困難であった。
【0005】
本発明の目的は、高屈折率層の良好な塗布面状、点欠陥の低減と 低屈折率層塗設後の 反射率、耐擦傷性を両立させた反射防止フィルムを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、高屈折率層、あるいはフッ素系レベリング剤、シリコーン系レベリング剤を含有した高屈折率層に対し、コロナ処理、高電圧印加コロナ、グロー放電処理、UV処理、EB処理、アーク放電処理、プラズマ処理、火焔処理、アルカリ処理の少なくとも1種類以上の物理処理を施した後、低屈折率層を塗設することより、上記目的を達成できることを見出した。
本発明の目的は以下のように達成された。
【0007】
(1)透明基材上に、少なくとも1層の透明基材より高い屈折率の層と、該高屈折率層より低い低屈折率層を有する反射防止フィルムにおいて、該低屈折率層を塗工する前に、予め、該高屈折率層をコロナ処理、高電圧印加コロナ処理、グロー放電処理、UV処理、EB処理、アーク放電処理、プラズマ処理、火焔処理、レーザー処理、またはアルカリ処理の少なくとも1種類以上の物理処理を施した後、該低屈折率層を塗工したことを特徴とする反射防止フィルム。
(2)該高屈折率層がフッ素系及びまたはシリコーン系の界面活性剤を含有することを特徴とする(1)記載の反射防止フィルム。
(3)該物理処理を施し、該高屈折率層の表面エネルギーを30mN・m-1以上70mN・m-1以下にした後に、該低屈折率層を塗工したことを特徴とする(1)または(2)記載の反射防止フィルム。
【0008】
(4)該物理処理を施し、該高屈折率層表面の単位炭素量あたりの有機シリコーン量Si/C、単位炭素量あたりのフッ素量F/Cを1×10-3以下にした後に、該低屈折率層を塗工したことを特徴とする(1)〜(3)いずれか1項記載の反射防止フィルム。
(5)該低屈折率層の塗布溶剤の50〜100質量%が 沸点100℃以下の溶剤であることを特徴とする(1)〜(4)いずれか1項記載の反射防止フィルム。
(6)該高屈折率層が屈折率の異なる透光性拡散粒子を含む樹脂からなり、表面凹凸における表面ヘイズ値hsが2%<hs<30%、内部拡散による内部ヘイズ値hiが2%<hi<60%であることが特徴である(1)〜(5)いずれか1項記載の反射防止フィルム。
(7)該高屈折率層の屈折率が1.58以上2.0以下であることが特徴である(1)〜(6)いずれか1項記載の反射防止フィルム。
【0009】
(8)偏光層を2枚の保護フィルムで挟持した偏光板において、2枚の保護フィルムのうち少なくとも一方に(1)〜(7)いずれか1項に記載の反射防止フィルムを用いたことを特徴とする偏光板。
(9)偏光層を2枚の保護フィルムで挟持した偏光板において、2枚の保護フィルムのうち一方に(8)に記載の反射防止フィルムを用い、もう一方に光学異方性のある光学補償膜を用いたことを特徴とする偏光板。
(10)(1)〜(7)いずれか1項に記載の反射防止フィルムまたは(8)または(9)に記載の反射防止偏光板の反射防止層をディスプレイの最表層に用いたことを特徴とする液晶表示装置。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明は、レベリング剤を用いて表面エネルギーを低下させた高屈折率層の上に低屈折率層を塗設する際の表面処理として有効であり、特にレベリング剤にて表面エネルギーを30mN・m-1未満にし、本発明の物理処理により、表面エネルギーを30mN・m-1以上70mN・m-1以下に調節した後に低屈折率層を設けると優れている。
本発明の反射防止フィルムの代表的な構成を、図面を引用しながら説明する。図1及び図2は、本発明の反射防止フィルムの主な層構成を示す断面模式図である。
図1に示す態様は、透明基材(1)、高屈折率層(2)、低屈折率層(3)の順序の層構成を有する。また、高屈折率層(2)中には、防眩性を出す場合、AG粒子(4)が含有される。また、透明基材(1)と高屈折率層(2)、低屈折率層(3)は、以下の関係を満足する屈折率を有する。
高屈折率層の屈折率>透明基材の屈折率
低屈折率層の屈折率<高屈折率層の屈折率
【0011】
図1に示されるような反射防止フィルムでは、低屈折率層が下記式(1)をそれぞれ満足することが好ましい。
【0012】
mλ/4×0.7<n1d1<mλ/4×1.3 (1)
【0013】
式中、mは正の奇数(一般に1)であり、n1は低屈折率層の屈折率であり、そして、d1は低屈折率層の膜厚(nm)である。
【0014】
本発明において、図2に示すような態様も好ましい。図2では、透明基材(1)、ハードコート層(5)、高屈折率層(2)、低屈折率層(3)の順序の層構成を有する。また、高屈折率層(3)中には、防眩性を出す場合AG粒子(4)が含有される。また、ハードコート層(5)と高屈折率層(2)、低屈折率層(3)は、以下の関係を満足する屈折率を有する。
高屈折率層の屈折率>ハードコート層の屈折率
低屈折率層の屈折率<高屈折率層の屈折率
【0015】
本発明の高屈折率層の屈折率は1つの値で記述されず、高屈折率層を形成する素材中に粒子が分散している屈折率不均一層である事も好ましい。高屈折率層を形成する素材の屈折率は1.5乃至2.00であることが好ましい。さらに好ましくは1.58乃至2.00であることが好ましい。高屈折率素材が二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーとチタン、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、アンチモン、ジルコニウムのうちより選ばれる少なくとも一つの酸化物からなる粒径100nm以下の微粒子とからなる場合、微粒子の粒径が光の波長よりも十分小さいために散乱が生じず、光学的には均一な物質として振舞うことが、特開平8−110401等に記載されている。
【0016】
本発明の反射防止フィルムに用いる透明基材としては、単層または複数の層からなるトリアセチルセルロースフィルムを用いることが好ましい。単層のトリアセチルセルロースは、公開特許公報の特開平7−11055等で開示されているドラム流延あるいはバンド流延等により作成され、後者の複数の層からなるトリアセチルセルロースは、公開特許公報の特開昭61−94725、特公昭62−43846等で開示されている、いわゆる共流延法により作成される。すなわち、原料フレークをハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン等、アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル等)、エーテル類(ジオキサン、ジオキソラン、ジエチルエーテル等)等の溶剤にて溶解し、これに必要に応じて可塑剤、紫外線吸収剤、劣化防止剤、滑り剤、剥離促進剤等の各種の添加剤を加えた溶液(ドープと称する)を、水平式のエンドレスの金属ベルトまたは回転するドラムからなる支持体の上に、ドープ供給手段(ダイと称する)により流延する際、単層ならば単一のドープを単層流延し、複数の層ならば高濃度のセルロースエステルドープの両側に低濃度ドープを共流延し、支持体上である程度乾燥して剛性が付与されたフィルムを支持体から剥離し、次いで各種の搬送手段により乾燥部を通過させて溶剤を除去することからなる方法である。
【0017】
上記のような、トリアセチルセルロースを溶解するための溶剤としては、ジクロロメタンが代表的である。しかし、技術的には、ジクロロメタンのようなハロゲン化炭化水素は問題なく使用できるが、地球環境や作業環境の観点では、溶剤はジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に含まないことが好ましい。「実質的に含まない」とは、有機溶剤中のハロゲン化炭化水素の割合が5質量%未満(好ましくは2質量%未満)であることを意味する。ジクロロメタン等を実質的に含まない溶剤を用いてトリアセチルセルロースのドープを調整する場合には、後述するような特殊な溶解法が必須となる。
【0018】
第一の溶解法は、冷却溶解法と称され、以下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)で溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々に添加する。次に、混合物は−100〜−10℃(好ましくは−80〜−10℃、さらに好ましくは−50〜−20℃、最も好ましくは−50〜−30℃)に冷却する。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30〜−20℃)中で実施できる。このように冷却すると、トリアセチルセルロースと溶剤の混合物は固化する。さらに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、さらに好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜50℃)に加温すると、溶剤中にトリアセチルセルロースが流動する溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけでもよし、温浴中で加温してもよい。
【0019】
第二の方法は、高温溶解法と称され、以下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)で溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々に添加される。本発明のトリアセチルセルロース溶液は、各種溶剤を含有する混合溶剤中にトリアセチルセルロースを添加し予め膨潤させることが好ましい。本法において、トリアセチルセルロースの溶解濃度は30質量%以下が好ましいが、フィルム製膜時の乾燥効率の点から、なるべく高濃度であることが好ましい。次に有機溶剤混合液は、0.2MPa〜30MPaの加圧下で70〜240℃に加熱される(好ましくは80〜220℃、更に好ましく100〜200℃、最も好ましくは100〜190℃)。次にこれらの加熱溶液はそのままでは塗布できないため、使用された溶剤の最も低い沸点以下に冷却する必要がある。その場合、−10〜50℃に冷却して常圧に戻すことが一般的である。冷却はトリアセチルセルロース溶液が内蔵されている高圧高温容器やラインを、室温に放置するだけでもよく、更に好ましくは冷却水などの冷媒を用いて該装置を冷却してもよい。
【0020】
本発明の反射防止フィルムでは、ハードコート層を必要に応じてフィルムの耐押し傷性向上の目的で透明基材と高屈折率層との間に塗工してもよい。
ハードコート層に用いる化合物は、飽和炭化水素またはポリエーテルを主鎖として有するポリマーであることが好ましく、飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーであることがさらに好ましい。バインダーポリマーは架橋していることが好ましい。飽和炭化水素を主鎖として有するポリマーは、エチレン性不飽和モノマーの重合反応により得ることが好ましい。架橋しているバインダーポリマーを得るためには、二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーを用いることが好ましい。
【0021】
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの例には、多価アルコールと(メタ)アクリル酸とのエステル(例、エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ジクロヘキサンジアクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート)、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、1,3,5−シクロヘキサントリオールトリメタクリレート、ポリウレタンポリアクリレート、ポリエステルポリアクリレート)、ビニルベンゼンの誘導体(例、1,4−ジビニルベンゼン、4−ビニル安息香酸−2−アクリロイルエチルエステル、1,4−ジビニルシクロヘキサノン)、ビニルスルホン(例、ジビニルスルホン)、アクリルアミド(例、メチレンビスアクリルアミド)およびメタクリルアミドが含まれる。これらのなかでも、ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物が市販されており、膜硬度の点で本発明では特に好ましい。
【0022】
これらのエチレン性不飽和基を有するモノマーは、各種の重合開始剤その他添加剤と共に溶剤に溶解、塗布、乾燥後、電離放射線または熱による重合反応により硬化させる必要がある。
【0023】
二以上のエチレン性不飽和基を有するモノマーの代わりまたはそれに加えて、架橋性基の反応により、架橋構造をバインダーポリマーに導入してもよい。架橋性官能基の例には、イソシアナート基、エポキシ基、アジリジン基、オキサゾリン基、アルデヒド基、カルボニル基、ヒドラジン基、カルボキシル基、メチロール基および活性メチレン基が含まれる。ビニルスルホン酸、酸無水物、シアノアクリレート誘導体、メラミン、エーテル化メチロール、エステルおよびウレタン、テトラメトキシシランのような金属アルコキシドも、架橋構造を導入するためのモノマーとして利用できる。ブロックイソシアナート基のように、分解反応の結果として架橋性を示す官能基を用いてもよい。即ち、架橋基とは、上記化合物に限らず上記官能基が分解した結果反応性を示すものであってもよい。
これら架橋基を有する化合物は塗布後熱などによって架橋させる必要がある。
【0024】
本発明の高屈折率層を形成するバインダ部の素材の屈折率は、 好ましくは1.50〜2.00であり、より好ましくは1.58〜2.00である。低屈折率層を形成する素材の屈折率は好ましくは1.38〜1.49である。透明基材として用いられるトリアセチルセルロースの屈折率は1.48である。
高屈折率層の屈折率が小さすぎると反射防止性が低下する。 一方、これが大きすぎると、反射防止フィルムの反射光の色味が強くなり好ましくない。また、反射防止性は、低屈折率層の屈折率が1.38〜1.49の間では低いほど良好になるが、反射光の色味が強くなる。
【0025】
防眩性反射防止フィルムの場合、防眩性の目安となる表面ヘイズ値hsは、好ましくは2〜30%、より好ましくは2〜20%である。必ずしも防眩性とヘイズ値はリニアに対応しないが、ヘイズ値が2%未満では充分な防眩性が得られず、防眩性反射防止フィルムを得ることはできない。 一方、表面ヘイズ値hsが30%より大きいと、表面散乱が強すぎるため、画像の鮮明性の低下、白化等の問題を引き起こし、好ましくない。
また、防眩性を得るために高屈折率層に添加するAG粒子及びまたは内部散乱子として
添加する粒子を、高屈折率層の屈折率と異なるようにし、ディスプレイ内からの出射光を高屈折率層内で内部散乱させることは、防眩性を付与する為に設けた表面凹凸により生じるギラツキという問題を低減させるのに効果的である。 LCDの高精細化によって、画素サイズが小さくなればなるほど、このギラツキの問題は顕在化してくる。 この時の内部散乱の程度を示す指標である内部ヘイズ値hi(=全ヘイズht−表面ヘイズhs)は好ましくは2〜60%、より好ましくは2〜40%である。内部ヘイズ値hiが2%未満では充分な内部散乱効果が得られず、一方、hiが60%より大きくなるとコントラスト低下が大きくなり好ましくない。
【0026】
高屈折率層を形成する化合物は、上記ハードコート層を形成する素材に加えて、高屈折率を有するモノマーまたは高屈折率を有する金属酸化物超微粒子を含む。
高屈折率モノマーの例には、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビニルナフタレン、ビニルフェニルスルフィド、4−メタクリロキシフェニル−4‘−メトキシフェニルチオエーテル等が含まれる。
高屈折率を有する金属酸化物超微粒子の例には、ジルコニウム、チタン、アルミニウム、インジウム、亜鉛、錫、アンチモンのうちより選ばれる少なくとも一つの酸化物からなる粒径100nm以下、好ましくは50nm以下の微粒子を含有することが好ましい。微粒子の例としては、ZrO2、TiO2、Al2O3、In2O3、ZnO、SnO2、Sb2O3、ITO等が挙げられる。これらの中でも、特にZrO2が好ましく用いられる。
無機微粒子の添加量は、ハードコート層の全重量の10乃至90質量%であることが好ましく、20乃至80質量%であると更に好ましい。
【0027】
次に、高屈折率層の表面エネルギーを所望の値にまで上げるための、物理処理について説明する。但し、これに制限を受けるものではなく、物理処理によって所望の表面エネルギーへの調整が行えればよい。本発明においては、該高屈折率層に対して、コロナ処理、高電圧印加コロナ処理、グロー放電処理、UV処理、EB処理、アーク放電処理、プラズマ処理、火焔処理、レーザー処理、またはアルカリ処理の少なくとも1種類以上の物理処理を施す。
【0028】
[コロナ放電処理]
表面処理のうち、コロナ放電処理は、最もよく知られている方法であり、従来公知のいずれの方法、例えば特公昭48−5043号、同47−51905号、特開昭47−28067号、同49−83767号、同51−41770号、同51−131576号等に開示された方法により達成することができる。放電周波数は50Hz〜5000kHz 、好ましくは5kHz 〜数100kHz が適当である。放電周波数が小さすぎると、安定な放電が得られずかつ被処理物にピンホールが生じ、好ましくない。又周波数が高すぎると、インピーダンスマッチングのための特別な装置が必要となり、装置の価格が大となり、好ましくない。被処理物の処理強度に関しては、0.001KV・A・分/m2〜5KV・A・分/m2、好ましくは0.01KV・A・分/m2〜1KV・A・分/m2、が適当である。電極と誘電体ロールのギャップクリアランスは0.5〜2.5mm、好ましくは1.0〜2.0mmが適当である。
【0029】
[高電圧印加コロナ処理]
次に高電圧印加コロナ放電処理について説明する。この高電圧印加コロナ放電処理は、常温・常圧の大気中、一定間隔で対抗させた2つの電極間に数kV〜数十kVの電圧をパルス状に断続的に印加して生じる酸素等の活性なプラズマ状態を利用する処理であり、このパルス状高電圧の印加は、熱の発生を抑える事ができ、被処理物であるフイルムを加熱するが事なく、又、スパーク現象による損傷も与え難い。このコロナ放電処理には常圧プラズマ発生装置を使用する。パルス状の高電圧を印加するコロナ放電処理は、従来のコロナ放電処理と違い、直流電圧からパルス形成回路を通じて生じるパルス状高電圧を印加しコロナ放電を発生させている。パルス状高電圧を印加するための諸要因としては主に高電圧パルスの波形幅、電解強度、印加電圧、電極間距離、とパルス頻度が上げられる。
高電圧パルス波形のパルス幅は1μ秒以上が好ましく、2μ秒ないし20μ秒に設定する事がより好ましい。20μ秒を超えるとの設定では火花が発生し、1μ秒未満では表面処理の効果が乏しくなる。
【0030】
電解強度は式2で表された式により計算されている。
【0031】
電解強度 = 印加電圧 / 電極間距離 ・・・(2)
電解強度は4kV/cmないし30kV/cmが好ましく、5kV/cmないし25kV/cmがより好ましい。電解強度が30kV/cmを超えると火花が発生し、4kV/cm未満では有効なコロナ放電が発生しにくく、表面処理の効果が乏しくなる。
パルス頻度は1秒間に10回以上発生する事が好ましく、1秒間に50回ないし100回発生する事がより好ましい。一秒間に200回以上のパルスを発生させる為には高電圧発生装置が非常に大掛かりになり、製造のコストが高くなり、10回未満では表面処理の効果が乏しくなる。
【0032】
[グロー放電処理]
本発明のグロー放電処理雰囲気のガス組成は、窒素と水の重量分率の合計が80〜90%であり、かつ水に対する窒素の重量比が5以上、より好ましくは10以上、さらに好ましくは15以上である。水に対する窒素の重量比は、真空減圧によりフィルムから放出される水分量と、外部から真空系に導入する空気量を制御することで可能であり、特殊なヘリウムやアルゴンガスを用いることなく処理することができる。重量比が5未満では十分な処理を行う事が難しくなる。グロー放電処理中のガス組成測定は、グロー放電処理装置に取付けたサンプリングチューブからガスを4極子型質量分析器(日本真空製MSQ−150)に導き、定量する事ができる。
【0033】
表面処理すべきフィルムを予め加熱した状態で真空グロー放電処理を行うと、常温で処理するのに比べ短時間の処理で効果を得ることができる。予熱温度は70℃以上Tg以下が好ましく、80℃以上Tg以下がより好ましい。Tg以上の温度で予熱するとベースのハンドリングが困難になる。
真空中でフィルム表面温度を上げる具体的方法としては、赤外線ヒータによる加熱、熱ロールに接触させることによる加熱等がある。
【0034】
このように予熱したフィルムをグロー放電処理するが、上記ガス組成及びフィルムの予熱温度等以外に抑制すべき重要な処理条件として、真空度、放電周波数、放電処理強度等が挙げられる。これら処理条件を制御することにより、良好なグロー放電処理を実施することが可能となる。
グロー放電処理時の圧力は0.01〜4Torrが好ましく、より好ましくは0.02〜2Torrである。圧力が低すぎるとフィルム表面を十分に改質することができず、充分な表面エネルギーの低減ができない。一方、圧力が高すぎると安定な放電が起こらない。
また、使用する放電周波数は、従来技術に見られるように、直流から数1000MHz、好ましくは50Hz〜20MHz、さらに好ましくは1KHz〜1MHzである。
放電処理強度は、0.01KV・A・分/m2〜5KV・A・分/m2が好ましく、更に好ましくは0.1KV・A・分/m2〜1KV・A・分/m2である。
【0035】
[UV処理]
表面処理方法として紫外線照射処理もある。紫外線照射処理は、特公昭43−2603号、特公昭43−2604号、特公昭45−3828号記載の処理方法によって行われるのが好ましい。水銀灯は石英管からなる高圧水銀灯で、紫外線の波長が220〜380nmの間であるものが好ましい。紫外線照射は支持体の延伸工程、熱固定時、熱固定後の何れでもよい。
紫外線照射の方法については、光源は被フィルムの表面温度が150℃前後にまで上昇することがフィルム性能上問題なければ、主波長が365nmの高圧水銀灯ランプを使用することができる。低温処理が必要とされる場合には主波長が254nmの低圧水銀灯が好ましい。またオゾンレスタイプの高圧水銀ランプ、及び低圧水銀ランプを使用する事も可能である。処理光量に関しては処理量が多いほどフィルムへの改質効果は向上するが、光量の増加に伴いフィルム支持体が着色し、またフィルム支持体が脆くなるという問題が発生する。本発明の高屈折率層に対しては、365nmを主波長とする高圧水銀ランプで、照射光量20〜10000(mJ/cm2)がよく、より好ましくは50〜2000(mJ/cm2) である。425を主波長とする低圧水銀ランプの場合には、照射光量100〜10000(mJ/cm2)がよく、より好ましくは300〜1500(mJ/cm2)である。
【0036】
[火焔処理]
本発明に使用される火炎処理は、従来より行われているいずれの方法でもよく、天然ガスでもプロパンガスでも良い。該火炎処理は、高屈折率層にダメージを与えない程度の熱を火炎で加えることが重要であり、火炎処理条件は所望の表面エネルギーになるように、適時調整すると良い。
【0037】
[アルカリ処理]
本発明の表面処理にアルカリ処理もある。ここで行われる「アルカリ処理」の方法としては、アルカリ水溶液に浸す方法であれば特に限定されない。アルカリ処理条件は高屈折率層の表面形状が大きく変化しない範囲で適宜調整される。アルカリ水溶液としては、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、アンモニア水溶液などが使用可能であり、水酸化ナトリウム水溶液が好ましい。アルカリ水溶液の濃度は0.1〜25%が好ましく、0.5〜15%がより好ましい。アルカリ処理温度は10〜80℃、好ましくは20〜60℃である。アルカリ処理時間は生産効率と性能の点から5秒〜5分、好ましくは30秒〜3分であるが、実際には所望の表面エネルギーに合わせるための条件設定を行う。アルカリ処理後のフィルムは酸性水で中和した後、十分に水洗いを行うことが好ましい。水洗処理後のフィルムは十分に乾燥したあとに次の工程に用いられる。
【0038】
[EB処理]
本発明に使用されるEB処理について以下に説明する。
照射する電子線のエネルギー量は線量(D)として式aによって求められる。
(式a)
線量(kGy)=装置定数×全電子電流(mA)/処理スピード(m/分)
各装置によって決まっている装置定数に電流値の積をとり処理スピードの和を取った式である。電子線の線量は透明基材の耐熱性にもよるが10kGy以上である事が好ましく15kGy以上が特に好ましい。10kGy未満ではその効果が得られず、線量が多いと製造コスト、熱により透明基材が塑性変形を起してしまうからである。
【0039】
[プラズマ処理]
本発明に係わる、プラズマ処理には 従来のプラズマジェネレータを使用できる。そのようなジェネレータは内部及び外部の容量性結合、誘導結合、抵抗結合、そして導波管技術を使用する熱、無線周波数、直流、可聴周波数、及び極超矩波プラズマを含む。電気的励起は、可聴周波数から無線周波数さらに、マイクロ波振動数までの高周波数電源に誘導或いは容量性の手段を使用して結合する内部電極によって生じさせるDC或いは低周波ACグロー放電によって供給される。マイクロ波導波管技術も使用できる。プラズマジェネレータの適当かつ典型例はPlasma Science社によって製造されるプラズマ反応装置である。
【0040】
プラズマは表面に反応性酸素含有官能基を有する表面処理した基質を供給できるガスのほとんどから発生する。例えば、適当な気体は 酸素とアルゴンのような不活性ガスの混合物、或いは酸素と窒素の混合物(例えば空気)と酸素の有機化合物とすることができる。他の成分は水素とヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノン等の他の不活性気体のようなガス混合物に現れる。
【0041】
本発明に係わる表面改良のためのプラズマ発生には 広範囲の電源、無線周波数、露出の持続時間、温度、及びガス圧力の調整が必要である。これらのパラメータの範囲は 5〜30WのDC或いはAC出力密度レベル(好ましくは15〜25W)、振動数13.56メガHz以下、持続時間5秒〜10分、温度10〜40℃、圧力0.04〜0.40Torrである。ガス流速は停滞した状態から毎秒いくらかの容量置換に可変する。酸素濃度を制御するポンプダウン圧力は0.01〜0.001Torrである。これらのポンプダウン圧力はポンプの容量に基づいて10〜30分に達する。
【0042】
[レーザー処理]
本発明のレーザー処理について説明する。 特に好ましいのは紫外線レーザー処理であるが、これに限定されるものではない。紫外線レーザー光とは150〜380nmの波長を有するものであり、XeF、XeCl、KrF、ArFなどのレーザーの他、銅蒸気レーザー、YAGレーザーなどの高調波レーザー光を用いることができるが、特に好ましいのは248nmの波長を有するKrFレーザーである。レーザー光の照射方法には特に限定はない。照射は空気中、不活性ガス、加圧下、又は真空中のいずれで実施してよい。照射に関しての温度は、常温から100℃の範囲が望ましい。照射条件として重要なのは、照射フルエンス及び照射ショット数である。照射フルエンスは 通常1mJ/cm2/パルス〜500mJ/cm2/パルスの範囲が好ましいが、特に好ましいのは、30〜80mJ/cm2/パルスが望ましい。閾値以上でなるべく低フルエンスで照射するのが物性の面から好ましいが、表層部で一定深さを改質するには上記範囲でレーザー照射を行うのが望ましい。
本発明において、該高屈折率層の表面処理としては、コロナ処理、高電圧印加コロナ処理、グロー放電処理、UV処理、火焔処理、アルカリ処理が好ましい。
【0043】
本発明の(防眩)高屈折率層では、特に塗布ムラ、乾燥ムラ、点欠陥等の面状均一性を確保するために、フッ素系、シリコーン系の何れかのレベリング剤、あるいはその両者を高屈折率層形成用の塗布組成物中に含有することが好ましい。
フッ素系レベリング剤の例としては、スリーエム社製のフロラードFC−431等のパーフルオロアルキルスルホン酸アミド基含有ノニオン、大日本インキ社製のメガファックF−171、F−172、F−173、F−174、F−176PF等のパーフルオロアルキル基含有オリゴマー等が挙げられる。シリコーン系のレベリング剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール等のオリゴマー等の各種の置換基で側鎖や主鎖の末端が変性されたポリジメチルシロキサン等が挙げられ、信越化学社製のKF−96、X−22−945などがある。
【0044】
しかしながら、上記のようなレベリング剤を使用することにより、高屈折率層表面にF原子を含有する官能基および/またはSi原子を有する官能基が存在することで高屈折率層の表面エネルギーが低下し、低屈折率層との親和性が悪化し、高屈折率層上に低屈折率層を塗設したときに反射防止性、耐擦傷性が悪化する問題が生じる。これは低屈折率層を形成するために用いられる塗布組成物の濡れ性が悪化するために低屈折率層の膜厚の目視では検知できない微小なムラが大きくなったためと推定される。このような問題を解決するためには、高屈折率層の表面エネルギーを好ましくは30mN・m-1〜70mN・m-1に、より好ましくは40mN・m-1〜70mN・m-1に制御することが効果的であり、さらに後述するように低屈折率層の塗布溶剤を好ましくは50〜100重量パーセントが100℃以下の沸点を有するもの、さらに好ましくは90〜100重量パーセントが100℃以下の沸点を有するものとすることが効果的である。また、上記のような問題を解決するには、 X線光電子分光法で測定したフッ素原子由来のピークと炭素原子由来のピークの比であるF/C、有機シリコーンのSi原子由来のピークと炭素原子由来のピークの比であるSi/Cが 好ましくは1×10-3以下、さらに好ましくは5×10-4以下であることが有効である。
【0045】
本発明の反射防止フィルムの低屈折率層は、下記式(3)を満足することが好ましい。
mλ/4×0.7<n1d1<mλ/4×1.3 ・・・式(3)
式中、mは正の奇数(一般に1)であり、n1は低屈折率層の屈折率であり、そして、d1は低屈折率層の膜厚(nm)である。また、λは設定波長であり、500〜550(nm)の範囲である.
なお、上記式(3)を満たすとは、上記波長の範囲において式(3)を満たすm(正の奇数、通常1である)が存在することを意味する。
【0046】
低屈折率層には、熱または電離放射線により硬化する含フッ素化合物が用いられる。該硬化物の動摩擦係数は好ましくは0.03〜0.15、水に対する接触角は好ましくは90〜120度である。
該硬化性の含フッ素高分子化合物としてはパーフルオロアルキル基含有シラン化合物(例えば(ヘプタデカフルオロ−1,1,2,2−テトラデシル)トリエトキシシラン)等の他、含フッ素モノマーと架橋性基付与のためのモノマーを構成単位とする含フッ素共重合体が挙げられる。
含フッ素モノマー単位の具体例としては、例えばフルオロオレフィン類(例えばフルオロエチレン、ビニリデンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−1,3−ジオキソール等)、(メタ)アクリル酸の部分または完全フッ素化アルキルエステル誘導体類(例えばビスコート6FM(大阪有機化学製)やM−2020(ダイキン製)等)、完全または部分フッ素化ビニルエーテル類等である。
架橋性基付与のためのモノマーとしてはグリシジルメタクリレートのように分子内にあらかじめ架橋性官能基を有する(メタ)アクリレートモノマーの他、カルボキシル基やヒドロキシル基、アミノ基、スルホン酸基等を有する(メタ)アクリレートモノマー(例えば(メタ)アクリル酸、メチロール(メタ)アクリレート、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート、アリルアクリレート等)が挙げられる。後者は共重合の後、架橋構造を導入できることが特開平10−25388および特開平10−147739により開示されている。
【0047】
また上記含フッ素モノマーを構成単位とするポリマーだけでなく、フッ素原子を含有しないモノマーとの共重合体を用いてもよい。併用可能なモノマー単位には特に限定はなく、例えばオレフィン類(エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビニル、塩化ビニリデン等)、アクリル酸エステル類(アクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル)、メタクリル酸エステル類(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチル、エチレングリコールジメタクリレート等)、スチレン誘導体(スチレン、ジビニルベンゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等)、ビニルエーテル類(メチルビニルエーテル等)、ビニルエステル類(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸ビニル等)、アクリルアミド類(N−tertブチルアクリルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、メタクリルアミド類、アクリロ二トリル誘導体等を挙げることができる。
【0048】
低屈折率層の形成に用いる含フッ素樹脂には、耐傷性を付与するためにSiの酸化物超微粒子を添加して用いるのが好ましい。反射防止性の観点からは屈折率が低いほど好ましいが、含フッ素樹脂の屈折率を下げていくと耐傷性が悪化する。そこで、含フッ素樹脂の屈折率とSiの酸化物超微粒子の添加量を最適化することにより、耐傷性と低屈折率のバランスの最も良い点を見出すことができる。
Siの酸化物超微粒子としては、市販の有機溶剤に分散されたシリカゾルをそのまま塗布組成物に添加しても、市販の各種シリカ紛体を有機溶剤に分散して使用してもよい。
【0049】
低屈折率層用の塗布組成物に用いる沸点が100℃以下の塗布溶剤としては、メチルエチルケトン、アセトン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル系溶剤、メチルセロソルブ等のエーテルアルコール系溶剤、エタノール、メタノール、2−ブタノール、t−ブタノール、等のアルコール系溶剤等の中から、塗布組成物中に含まれる固形分の溶解性の高いものが好ましく用いられ、特にメチルエチルケトン、t−ブタノールが好ましく用いられる。100℃以下の溶剤が好ましいのは、乾燥を早め、防眩性高屈折率層の凹凸表面に塗設される低屈折率層の厚みムラをできるだけ低減させるためである。
【0050】
反射防止膜の各層は、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法やエクストルージョンコート法(米国特許2681294号明細書)により、塗布により形成することができる。二以上の層を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法については、米国特許2761791号、同2941898号、同3508947号、同3526528号の各明細書および原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝倉書店(1973)に記載がある。
【0051】
反射防止膜は、液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)のような画像表示装置に適用する。本発明の反射防止膜は、透明基材側を画像表示装置の画像表示面に接着して適用されるが、特に液晶表示装置に用いる場合は、トリアセチルセルロースは偏光板の偏光層を保護する保護フィルムに用いられるため、本発明の反射防止フィルムをそのまま偏光層用の保護フィルムに用いることがより好ましい。偏光層の保護フィルムとして用いるためには、接着性の観点から、保護フィルムをけん化処理する必要がある。本発明の反射防止フィルムはけん化耐性があるため、保護フィルムに張り合わせる直前にけん化処理することができる。けん化処理は、トリアセチルセルロースフィルムに直接行っても、ハードコート層を形成した後、あるいは高屈折率層を形成した後に行っても良いが、生産性の観点から、全層を形成した後に、偏光板を製造する段階で行うのが好ましい。
偏光板は、偏光層を2枚の保護フィルムで挟持している。従って、2枚の保護フィルムのうち少なくとも一方に本発明の反射防止フィルムを用い、もう一方に通常のトリアセチルセルロースを用いてもよいし、光学異方性のある光学補償膜を用いてもよい。
本発明の反射防止フィルムを液晶表示装置に適用する場合には、本発明の反射防止フィルムまたは上記反射防止膜付き偏光板の反射防止層側をディスプレイの最表層となるように用いることができる。
【0052】
本発明を詳細に説明するために、以下に実施例を挙げて説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0053】
【実施例】
(トリアセチルセルロースベース)
富士写真フイルム(株)製 TD−80UFを用いた。
【0054】
(ハードコート層塗布液の調製)
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(商品名:DPHA、日本化薬(株)製)250gを、439gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=50/50質量%の混合溶媒に溶解した。得られた溶液に、光重合開始剤(商品名:イルガキュア907、チバガイギー社製)7.5gおよび光増感剤(商品名:カヤキュアーDETX、日本化薬(株)製)5.0gを49gのメチルエチルケトンに溶解した溶液を加えた。この溶液を孔径3μmのポリプロピレン製フィルターでろ過した後、塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.53、膜厚は4μmであった。
【0055】
(防眩性高屈折率層塗布液▲1▼の調製)
ジペンタエリスリトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合物(商品名:DPHA、日本化薬(株)製)4165重量部、酸化ジルコニウム分散物含有ハードコート塗布液(商品名:Z−7401、JSR(株)製)9941重量部、メチルエチルケトン1029重量部、シクロヘキサノン3099重量部、光重合開始剤(商品名:イルガキュア907、チバガイギー社製)452重量部を添加した。
さらに、この溶液に平均粒径2μmの架橋ポリスチレン粒子分散液(粒子はSX−200H、綜研化学(株)製. 粒子/メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=20/40/40質量%)を1314重量部添加して、エアディスパーにて充分攪拌・混合した後、
孔径3μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩性高屈折率層の塗布液を調製した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.61であり、膜厚は1.4μmであった。
【0056】
(低屈折率層塗布液Aの調製)
屈折率1.43の熱架橋性含フッ素ポリマー(商品名:JN−7228、固形分濃度6質量%、溶剤はメチルエチルケトン、JSR(株)製)200重量部、シリカゾル(商品名:MEK−ST、平均粒径10〜20nm、固形分濃度30質量%、溶剤はメチルエチルケトン、日産化学製)17重量部、および、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンを塗布液溶剤全体のメチルエチルケトンとシクロヘキサノンの重量組成比が90対10になるように残り183重量部を添加、攪拌の後、孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して、低屈折率層用塗布液を調製した。
【0057】
[比較例1試料]
上記トリアセチルセルロース支持体上に、上記のハードコート層塗布液をバーコーターを用いて塗布し、120℃で乾燥の後、160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/cm2、照射量300mJ/cm2の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、厚さ4μmのハードコート層を形成した。
その上に、上記防眩性高屈折率層用塗布液▲1▼をバーコーターを用いて塗布し、上記ハードコート層と同条件にて乾燥、紫外線硬化して、厚さ約1.4μmの防眩性ハードコート層を形成した。
その上に、上記低屈折率層用塗布液Aをバーコーターを用いて塗布し、80℃で乾燥の後、さらに120℃で10分間熱架橋し、厚さ0.096μmの低屈折率層を形成した。
この試料は、前記図2において支持体1と防眩性高屈折率層2との間に、前述ハードコート層塗布液により形成した別のハードコート層5を形成したものに相当する。
【0058】
(防眩性反射防止膜の評価)
得られたフィルムについて、以下の項目の評価を行った。
【0059】
(1)へイズ(トータルヘイズht、表面ヘイズhs、内部へイズhi)
高屈折率層まで塗布したフィルムに対して、ヘイズメーター MODEL 1001DP(日本電色工業(株)製)を用いて トータルヘイズhtを測定した。更に、高屈折率層と同じ屈折率となる、高屈折率層塗布液からAG粒子分散液のみを除去した液を 該高屈折率層塗布済みフィルムの表面凹凸が無くなるまで平滑に覆うようにオーバーコートしたフィルムに対して測定したヘイズ値をhi、htからhiを差し引いたヘイズをhsとした。
【0060】
(2)積分反射率
分光光度計V−550(日本分光(株)製)にアダプターILV−471を装着して、380〜780nmの波長領域において、出射角−5度に標準白色板を装着した状態で入射角5°におけるあらゆる出射角での反射率の積分値(積分反射率と称する)を測定し、450〜650nmの平均の積分反射率を算出した。
【0061】
(3)点欠陥
塗布面側を上にして、裏面側から蛍光灯を照射して、透過目視面検にて高屈折層起因のハジキ、ブツ等の点欠陥を評価した。測定面積は10m2行い、点欠陥数を10で割って1m2当たりの点欠陥数を算出した。
0〜0.2個未満/m2 … ◎
0.2以上0.5個未満/m2 … ○○
0.5以上1個未満/m2 … ○
1個以上3個未満/m2 … △
3個以上/m2 … ×
【0062】
(4)スチールウール耐性
#0000のスチールウールにより、加重200gにて10往復擦り、傷のつき方を以下の基準で評価した。
傷が全くつかない :◎
傷がわずかにつくが、目立たない :○
傷がついて、目立つ :△
全幅に傷がつく :×
【0063】
(5) 表面エネルギー
低屈折層塗布前の高屈折率層上で、水、ヨウ化メチレンの接触角を測定し、算出した。
【0064】
(6)表面Si量(Si/C)、表面F量(F/C)
低屈折率層塗布前の、高屈折率層塗設時点で、X線光電子分光測定装置を用いて測定した。
【0065】
(防眩性高屈折率層塗布液▲2▼の作成)
前述▲1▼液に対し、信越化学製KF−96を 高屈折率層表面の表面エネルギーが結果として25mN/m-1になるように加えた以外は▲1▼と全く同じにして作製、塗膜にした。
【0066】
(防眩性高屈折率層塗布液▲3▼の作成)
前述▲1▼液に対し、大日本インキ社製のメガファックF−171を高屈折率層表面の表面エネルギーが結果として25mN/m-1になるように加えた以外は▲1▼と全く同じにして作製、塗膜にした。
【0067】
(低屈折率層塗布液B〜Fの作成)
前述A液に対し、低屈折率層塗布液の溶剤組成比(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン比)を 表1のように変える以外は Aと全く同じにして作製、塗膜にした。
【0068】
(物理処理)
表1に示すとおり、コロナ、高電圧印加コロナ、グロー放電、UV、火焔、アルカリ処理をそれぞれ条件調整しながら、高屈折率層塗設後、低屈折率層塗設前に行った。
尚、比較例試料4、実施例19、実施例20、実施例21、実施例7試料では順に、コロナ処理強度を上げ、表面エネルギー値を上げている。
【0069】
【表1】
【0070】
表1の結果からわかるように、低屈折率層塗設前に予め、高屈折率層に対し本発明による表面処理を行うことで、そして 所望の表面エネルギー値にすることで、点欠陥と、積分反射率、スチールウール耐性にすぐれた反射防止フィルムを製造できることがわかる。
表1には記載していないが、表面エネルギー値を70mN/m-1を越える範囲まで処理すると、フィルムのダメージが大きく、製品としては不適であった。
【0071】
実施例試料7に対し、ハードコート層、防眩性高屈折率層に用いているDPHAをPETA(日本化薬(株)製)に変える以外は、全て同じにした実施例試料27を作成したが、膜硬度としては実施例試料7は鉛筆硬度(JIS規格。500g荷重)3Hであったのに対し、実施例試料27は2Hであり、DPHAがより強度の高い膜硬度を付与するのに、寄与していることがわかる。
【0072】
実施例試料7に対し、高屈折率層の屈折率を1.61から1.54に(ZrO2の含率を↓)した以外は実施例試料7と全く同じにしたものを実施例試料28、実施例7試料に対し、高屈折率層の屈折率を1.61から1.68に(ZrO2の含率を↑)した以外は実施例試料7と全く同じにしたものを実施例試料29として作成した。実施例試料7に対し、高屈折率層に含まれる粒子(SX−200H)と高屈折率層マトリクスの屈折率が異なるようになるため、内部ヘイズを持つようになった。この時の内部ヘイズ分は実施例試料7が0%であるのに対し、実施例試料28、29は いずれも約25%であった。(表面ヘイズは共に約13%)このようなフィルムでは、高精細モニターでのギラツキが良好になり、更にすぐれた反射防止フィルムであった。また内面偏光板として富士写真フイルム(株)製WVフィルムとを組みあわせた場合、下方向の視野角が広がり、この点でも優れた反射防止フィルムであった。検討の結果、反射防止フィルムのトータルとしての性能バランスを考えた場合、本発明の範囲の内部ヘイズ、表面ヘイズを持ち合わせることが良いことがわかった。
【0073】
更に 高屈折率層の屈折率が 1.54、1.61、1.68と上がるにつれ、450〜650nmの平均の積分反射率が低減した。従って、高屈折率層の屈折率アップにより反射防止性能がより向上した反射防止フィルムを製造、提供できることが検討の結果わかった。
【0074】
次に、実施例のフィルムを直接鹸化処理して偏光素子の保護フィルムの片面に用いて、防眩性反射防止偏光板を作成した。この偏光板を用いて反射防止層を最表層に配置した液晶表示装置を作成したところ、外光の映り込みがないために優れたコントラストが得られ、低反射率と防眩性により反射像が目立たず優れた視認性を有し、画像の鮮明性に優れ、面状も良好であった。点欠陥も少なく、スチールウール耐性に優れたものであった。また、内面の偏光板として富士写真フィルム(株)製WVフィルムとの組み合わせにより、視野角の非常に広がった液晶表示装置を提供することができた。実施例のフィルムで高屈折率層内に高屈折率層の屈折率とは異なる屈折率を有する内部散乱粒子を混合させ、内部へイズを持たせたものは、更に下方向の視野角が改善され、更に優れた液晶表示装置を提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の反射防止フィルムの層構成を示す断面模式図である。
【図2】本発明の反射防止フィルムの層構成を示す断面模式図である。
【符号の説明】
1 トリアセチルセルロースからなる透明基材
2 防眩性高屈折率層
3 低屈折率層
4 AG粒子
5 ハードコート層
Claims (11)
- 透明基材上に、少なくとも1層の透明基材より高い屈折率の層と、該高屈折率層より低い低屈折率層を有する反射防止フィルムにおいて、該高屈折率層がフッ素系レベリング剤および/またはシリコーン系のレベリング剤を含有し、該低屈折率層を塗工する前に、予め、該高屈折率層が電離放射線または熱による重合反応により硬化された後に、コロナ処理、高電圧印加コロナ処理、グロー放電処理、UV処理、EB処理、アーク放電処理、プラズマ処理、火焔処理、レーザー処理、またはアルカリ処理の少なくとも1種類以上の物理処理を施した後、該低屈折率層を塗工したことを特徴とする反射防止フィルム。
- 該物理処理を施し、該高屈折率層の表面エネルギーを30mN・m-1以上70mN・m-1以下にした後に、該低屈折率層を塗工したことを特徴とする請求項1記載の反射防止フィルム。
- 該物理処理を施し、該高屈折率層表面の単位炭素量あたりの有機シリコーン量Si/C、単位炭素量あたりのフッ素量F/Cを1×10-3以下にした後に、該低屈折率層を塗工したことを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルム。
- 該低屈折率層の塗布溶剤の50〜100質量%が 沸点100℃以下の溶剤であることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載の反射防止フィルム。
- 該高屈折率層が屈折率の異なる透光性拡散粒子を含む樹脂からなり、表面凹凸における表面ヘイズ値hsが2%<hs<30%、内部拡散による内部ヘイズ値hiが2%<hi<60%であることが特徴である請求項1〜4いずれか1項記載の反射防止フィルム。
- 該高屈折率層の屈折率が1.58以上2.0以下であることが特徴である請求項1〜5いずれか1項記載の反射防止フィルム。
- 偏光層を2枚の保護フィルムで挟持した偏光板において、2枚の保護フィルムのうち少なくとも一方に請求項1〜6いずれか1項に記載の反射防止フィルムを用いたことを特徴とする偏光板。
- 偏光層を2枚の保護フィルムで挟持した偏光板において、2枚の保護フィルムのうち一方に請求項1〜6いずれか 1 項に記載の反射防止フィルムを用い、もう一方に光学異方性のある光学補償膜を用いたことを特徴とする偏光板。
- 請求項1〜6いずれか1項に記載の反射防止フィルムまたは請求項7または8に記載の反射防止偏光板の反射防止層をディスプレイの最表層に用いたことを特徴とする液晶表示装置。
- 透明基材上に、少なくとも1層の透明基材より高い屈折率の層と、該高屈折率層より低い低屈折率層を有する反射防止フィルムの製造方法において、該高屈折率層がフッ素系レベリング剤および/またはシリコーン系のレベリング剤を含有し、該低屈折率層を塗工する前に、予め、該高屈折率層が電離放射線または熱による重合反応により硬化された後に、コロナ処理、高電圧印加コロナ処理、グロー放電処理、UV処理、EB処理、アーク放電処理、プラズマ処理、火焔処理、レーザー処理、またはアルカリ処理の少なくとも1種類以上の物理処理を施した後、該低屈折率層を塗工することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
- 該物理処理を施し、該高屈折率層の表面エネルギーを30mN・m -1 以上70mN・m -1 以下にした後に、該低屈折率層を塗工することを特徴とする請求項10に記載の反射防止フィルムの製造方法。
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