JP2002156508A - 光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置 - Google Patents

光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置

Info

Publication number
JP2002156508A
JP2002156508A JP2000354381A JP2000354381A JP2002156508A JP 2002156508 A JP2002156508 A JP 2002156508A JP 2000354381 A JP2000354381 A JP 2000354381A JP 2000354381 A JP2000354381 A JP 2000354381A JP 2002156508 A JP2002156508 A JP 2002156508A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
optical film
layer
refractive index
film according
film
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000354381A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenichi Nakamura
謙一 中村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Photo Film Co Ltd filed Critical Fuji Photo Film Co Ltd
Priority to JP2000354381A priority Critical patent/JP2002156508A/ja
Publication of JP2002156508A publication Critical patent/JP2002156508A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Polarising Elements (AREA)
  • Liquid Crystal (AREA)
  • Surface Treatment Of Optical Elements (AREA)
  • Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 下記(1)〜(3)の少なくとも一つを満た
す光学フィルム,偏光板又は画像表示装置を提供するこ
と。 (1)反射防止性能、防眩性能に優れ,かつ安価な光学
フィルム。 (2)物理的強度(耐摩耗性など)、耐薬品性に優れた
光学フィルム。 (3)適切な手段により反射防止処理、防眩処理されて
いる偏光板、画像表示装置。 【解決手段】 透明支持体上に、酸素濃度が15体積%
以下の雰囲気の下で電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋
反応及び/又は重合反応させて形成した少なくとも1層
以上のポリマー層を有する光学フィルム,及びそのフィ
ルムを適用した偏光板あるいは画像表示装置。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学フィルム、偏
光板、及びそれらを用いた画像表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置(LCD)、プラズマディ
スプレイパネル(PDP)、エレクトロルミネッセンス
ディスプレイ(ELD)や陰極管表示装置(CRT)の
ような様々な画像表示装置において、外光の反射や像の
映り込みによるコントラスト低下を防止するために、反
射防止フィルムや防眩フィルムなどの光学フィルムを、
画像表示装置の画像面に配して画像観察条件を向上させ
ることが行われるようになっている。特に、液晶表示装
置(LCD)においては、大画面化が進むのに伴い、液
晶表示面へ反射防止フィルムや防眩フィルムを配置した
装置が増大している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】一方、画像表示装置の
普及に伴って、表示装置の製造コストの低減も強く望ま
れている。感光材料やフォトレジストにみられるよう
に、層状構成物においては、塗設によって安価で大量に
供給できることが知られているが、反射防止フィルムや
防眩フィルムなどの光学フィルムを画像表示装置上に安
価な構成で塗設することは従来行われていなかった。高
品位の画質を発揮させるために、光学的特性の優れた材
料の選択などにより、反射防止性と防眩性は改善されて
きたが、市場の要請に対してはなお十分に応えるにはい
たっておらず、引き続き改善が望まれている。一方、反
射防止フィルムや防眩フィルムなどの光学フィルムは画
像表示装置の表示面に配置されるので、反射防止フィル
ムや防眩フィルムなどの光学フィルムには高い物理的強
度(耐摩耗性など)と耐薬品性が要求されており、この
点においても現在の表示装置では、十分な性能を発揮し
ていない。また、偏光板は液晶表示装置(LCD)にお
いて不可欠な光学材料であるが、偏光板は、一般に、偏
光膜が二枚の保護機能を有する保護フィルムに挟まれて
保護された構造をしているが、これらの保護フィルムに
反射防止機能や防眩機能は備えられてなく、かつコスト
高の要因となっており、また、表示装置の薄手化をも制
約している。
【0004】したがって、本発明の目的は上記した表示
装置にかかわる性能上と製造コスと上の問題点の解決に
ある。すなわち、本発明の第一の目的は、反射防止性
能、防眩性能に優れる光学フィルムを安価で大量に提供
することにある。また、本発明の第二の目的は、物理的
強度(耐摩耗性など)、耐薬品性に優れた光学フィルム
を提供することにある。さらに、本発明のさらなる目的
は、適切な手段により反射防止処理、防眩処理されてい
る偏光板及び画像表示装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は、下記構成の
光学フィルム、偏光板、および画像表示装置によって本
発明の上記目的が達成されることを見出した。 (1)透明支持体上に、酸素濃度が15体積%以下の雰
囲気の下で電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋反応及び
/又は重合反応により形成させた少なくとも1層以上の
ポリマー層を有する光学フィルム。
【0006】(2)透明支持体上に含フッ素化合物を構
成成分とする最外層を有し、且つ、該最外層に隣接する
層に酸素濃度が15体積%以下の雰囲気の下で電離放射
線硬化性樹脂組成物の架橋反応及び/又は重合反応によ
り形成させたポリマー層を有する上記(1)に記載の光
学フィルム。
【0007】(3) 該ポリマー層を形成する、該電離
放射線硬化性樹脂組成物に含まれる架橋反応性及び/又
は重合反応性官能基の反応率が5%以上であることを特
徴とする上記(1)または(2)に記載の光学フィル
ム。 (4)該ポリマー層を形成する電離放射線硬化性樹脂組
成物の架橋反応及び/又は重合反応における開始剤とし
て、光重合開始剤を用いることを特徴とする(1)〜
(3)のいずれかに記載の光学フィルム。 (5)該開始剤が、光ラジカル重合開始剤であることを
特徴とする上記(4)に記載の光学フィルム。 (6)該光ラジカル重合開始剤が、光開裂型の光ラジカ
ル重合開始剤であることを特徴とする上記(5)に記載
の光学フィルム。 (7)該ポリマー層に一次粒子の平均粒径が0.3μm
以下の微粒子を含有することを特徴とする上記(1)〜
(6)のいずれかに記載の光学フィルム。 (8)該ポリマー層の屈折率が、該透明支持体の屈折率
よりも高いことを特徴とする上記(1)〜(7)のいず
れかに記載の光学フィルム。 (9)該透明支持体と該ポリマー層との間に、ハードコ
ート層を有することを特徴とする上記(1)〜(8)の
いずれかに記載の光学フィルム。 (10)該透明支持体上に、屈折率が1.40〜1.8
0で、平均粒径が0.5〜6μmの粒子を含有する層を
有することを特徴とする(1)〜(9)のいずれかに記
載の光学フィルム。 (11)該屈折率が1.40〜1.80で、平均粒径
0.5〜6.0μmの粒子が樹脂粒子であることを特徴
とする上記(10)に記載の光学フィルム。 (12)該屈折率が1.40〜1.80で、平均粒径が
0.5〜6μmの粒子が該ポリマー層、及び/又は、該
ハードコート層に含有されることを特徴とする上記(1
0)又は(11)に記載の光学フィルム。
【0008】(13)該含フッ素化合物が含フッ素ポリ
マーであり、該含フッ素ポリマーが塗布と同時又は塗布
後に、架橋反応及び/又は重合反応により形成された含
フッ素ポリマーであることを特徴とする上記(2)〜
(12)のいずれかに記載の光学フィルム。
【0009】(14)前記電離放射線硬化性樹脂組成物
に含まれる架橋反応性及び/又は重合反応性官能基の反
応率が20%以上であることを特徴とする(1)〜(1
3)のいずれかに記載の光学フィルム。
【0010】(15)該酸素濃度が15体積%以下の雰
囲気を、過剰酸素を窒素で置換(窒素パージ)すること
により得ることを特徴とする上記(1)〜(14)のい
ずれかに記載の光学フィルム。
【0011】(16)前記電離放射線硬化性樹脂組成物
の架橋反応及び/又は重合反応が該酸素濃度が6体積%
以下の雰囲気の下で行なわれることを特徴とする上記
(1)〜(15)のいずれかに記載の光学フィルム。
【0012】(17)該透明支持体がトリアセチルセル
ロースから形成される透明支持体であることを特徴とす
る上記(1)〜(16)のいずれかに記載の光学フィル
ム。
【0013】(18)該ポリマー層を有する側の表面の
動摩擦係数が0.25以下であることを特徴とする上記
(1)〜(17)のいずれかに記載の光学フィルム。
【0014】(19)該ポリマー層を有する側の表面
の、水に対する接触角が90゜以上であることを特徴と
する上記(1)〜(18)のいずれかに記載の光学フィ
ルム。
【0015】(20)該透明支持体が、トリアセチルセ
ルロースフィルムであり、トリアセチルセルロースを溶
剤に溶解することにより調製されたトリアセチルセルロ
ースドープを単層流延,複数層共流延もしくは複数層逐
次流延のいずれかの流延方法により流延することにより
作製されたことを特徴とする上記(1)〜(19)のい
ずれか1項に記載の光学フィルム。 (21)該トリアセチルセルロースドープが、トリアセ
チルセルロースを冷却溶解法あるいは高温溶解法によっ
て、ジクロロメタンを実質的に含まない溶剤に溶解する
ことにより調製されたトリアセチルセルロースドープで
あることを特徴とする上記(20)に記載の光学フィル
ム。 (22)上記(1)〜(21)のいずれかに記載の光学
フィルムを偏光膜の保護フィルムの少なくとも一方に有
することを特徴とする偏光板。
【0016】(23)画像表示面上に、上記(1)〜
(21)のいずれかに記載の光学フィルム、又は上記
(22)に記載の偏光板を配置していることを特徴とす
る画像表示装置。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の態様の詳細につい
て、各構成層及びその添加成分、さらに光学フィルター
を用いた偏光板及び画像表示装置の順にしたがって順次
説明する。 [ポリマー層]ポリマー層は、酸素濃度が15体積%以
下の雰囲気で、電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋反応
又は重合反応により形成される。本発明において、電離
放射線とは、通常用いられている意味で用いており、物
質中を通過するときに励起やイオン化を引き起こす放射
線、すなわち単に放射線とも呼んでいる粒子線及び電磁
波を指しており、具体的にはα線、β線、γ線、高エネ
ルギー粒子、中性子、電子線、光線(紫外線及び可視光
線)などである。特に本発明に好ましい電離放射線は、
紫外線及び可視光線である。ポリマー層は、例えば,電
離放射線硬化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーを
含む塗布液を透明支持体上に塗布し、多官能モノマーや
多官能オリゴマーを酸素濃度が15体積%以下の雰囲気
で電離放射線を照射して、架橋反応及び/又は重合反応
させることにより形成することができる。電離放射線硬
化性の多官能モノマーや多官能オリゴマーの官能基とし
ては、光、電子線、放射線重合性のものが好ましく、な
かでも光重合性官能基が好ましい。光重合性官能基とし
ては、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ
基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の重合
性官能基等が挙げられ、なかでも、アクリロイルオキシ
基が好ましい。
【0018】光重合性官能基を有する光重合性多官能モ
ノマーの具体例としては、ネオペンチルグリコールアク
リレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレ
ート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等
のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステ
ル類;トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリ
プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリ
オキシアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエ
ステル類;ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレー
ト等の多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル
類;2,2−ビス{4−(アクリロキシ・ジエトキシ)
フェニル}プロパン、2−2−ビス{4−(アクリロキ
シ・ポリプロポキシ)フェニル}プロパン等のエチレン
オキシドあるいはプロピレンオキシド付加物の(メタ)
アクリル酸ジエステル類;等を挙げることができる。
【0019】さらにはエポキシ(メタ)アクリレート
類、ウレタン(メタ)アクリレート類、ポリエステル
(メタ)アクリレート類も、光重合性多官能モノマーと
して、好ましく用いられる。なかでも、多価アルコール
と(メタ)アクリル酸とのエステル類が好ましい。さら
に好ましくは、1分子中に3個以上の(メタ)アクリロ
イルオキシ基を有する多官能モノマーが好ましい。
【0020】具体的には、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、トリメチロールエタントリ(メ
タ)アクリレート、1,2,4−シクロヘキサンテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタグリセロールトリアクリ
レート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ
ート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレー
ト、(ジ)ペンタエリスリトールトリアクリレート、
(ジ)ペンタエリスリトールペンタアクリレート、
(ジ)ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレー
ト、(ジ)ペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリ
レート、トリペンタエリスリトールトリアクリレート、
トリペンタエリスリトールヘキサトリアクリレート等が
あげられる。多官能モノマーは、二種類以上を併用して
もよい。
【0021】光重合性多官能モノマーの重合反応には,
光重合開始剤を用いることが好ましい。光重合開始剤と
しては、光ラジカル重合開始剤と光カチオン重合開始剤
が好ましく、特に好ましいのは光ラジカル重合開始剤で
ある。光ラジカル重合開始剤としては、例えば、アセト
フェノン類、ベンゾフェノン類、ミヒラーのベンゾイル
ベンゾエート、α−アミロキシムエステル、テトラメチ
ルチウラムモノサルファイドおよびチオキサントン類等
が挙げられる。
【0022】市販の光ラジカル重合開始剤としては、日
本化薬(株)製のKAYACURE(DETX-S,BP-100,BDMK,CT
X,BMS,2-EAQ,ABQ,CPTX,EPD,ITX,QTX,BTC,MCA
など)、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(6
51,184,500,907,369,1173,2
959,4265,4263など)、サートマー社製の
Esacure(KIP100F,KB1,EB3,BP,X33,KT046,KT37,
KIP150,TZT)等が挙げられる。
【0023】特に、光開裂型の光ラジカル重合開始剤が
好ましい。光開裂型の光ラジカル重合開始剤について
は、最新UV硬化技術(P.159,発行人;高薄一弘,発
行所;(株)技術情報協会,1991年発行)に記載さ
れている。市販の光開裂型の光ラジカル重合開始剤とし
ては、日本チバガイギー(株)製のイルガキュア(65
1,184,907)等が挙げられる。
【0024】光重合開始剤は、多官能モノマー100重
量部に対して、0.1〜15重量部の範囲で使用するこ
とが好ましく、より好ましくは1〜10重量部の範囲で
ある。光重合開始剤に加えて、光増感剤を用いてもよ
い。光増感剤の具体例として、n−ブチルアミン、トリ
エチルアミン、トリ−n−ブチルホスフィン、ミヒラー
のケトンおよびチオキサントンを挙げることができる。
市販の光増感剤としては、日本化薬(株)製のKAYACURE
(DMBI,EPA)などが挙げられる。光重合反応は、ポリ
マー層の塗布および乾燥後、紫外線照射により行うこと
が好ましい。
【0025】ポリマー層は、一次粒子の平均粒径が0.
3μm以下の微粒子を含有することが好ましい。ここで
いう平均粒径は重量平均径であり、一次粒子とは,通常
用いられているように凝集や会合のない単位粒子であ
る。一次粒子の平均粒径を0.3μm以下に制御するこ
とによって光散乱が抑制されて透明性を損なわないポリ
マー層を形成できる。微粒子の添加は、ポリマー層の硬
度を高くすると共に、ポリマー層の硬化収縮を抑える機
能がある。また、ポリマー層の屈折率を制御する目的に
も効果がある。
【0026】これらの目的で添加される微粒子として
は、無機微粒子と有機微粒子のいずれも用いることがで
きる。無機微粒子の具体例としては、二酸化珪素、二酸
化チタン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化
錫、ITO、酸化亜鉛、炭酸カルシウム、硫酸バリウ
ム、タルク、カオリンおよび硫酸カルシウムなどの微粒
子が挙げられる。好ましくは、二酸化珪素、二酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化アルミニウム、酸化錫、I
TO、酸化亜鉛である。有機微粒子の具体例としては、
メタクリル酸−メチルアクリレートコポリマー、シリコ
ン樹脂、ポリスチレン、ポリカーボネート、アクリル酸
−スチレンコポリマー、ベンゾグアナミン樹脂、メラミ
ン樹脂、ポリオレフィン、ポリエステル、ポリアミド、
ポリイミドおよびポリフッ化エチレンなどの微粒子が挙
げられる。
【0027】ポリマー層の硬度を高くする、又は、屈折
率を制御する目的で微粒子を用いる場合、その微粒子と
しては無機微粒子であることが好ましい。微粒子の一次
粒子の好ましい平均粒径は0.005〜0.2μm、よ
り好ましくは0.01〜0.15μmであり、さらに好
ましくは0.02〜0.10μm、特に好ましくは0.
02〜0.05μmである。ポリマー層の中において、
微粒子は必ずしも一次粒子になるまで微細に分散されて
いる必要はないが、なるべく微細に分散されていること
が好ましい。ポリマー層の中における微粒子の分散粒子
サイズは、好ましくは平均粒径で0.005〜0.30
μm、より好ましくは0.01〜0.20μmであり、
さらに好ましくは0.02〜0.15μm、特に好まし
くは0.03〜0.08μmである。ポリマー層におけ
る微粒子の含有量は、ポリマー層の体積に対し1〜65
体積%であることが好ましく、より好ましくは3〜55
体積%、特に好ましくは5〜50体積%である。
【0028】反射防止性能に優れた光学フィルムの作製
には、ポリマー層の屈折率は透明支持体の屈折率より高
いことが好ましい。高い屈折率を有するポリマー層は、
芳香環を含む電離放射線硬化性樹脂組成物、フッ素以外
のハロゲン化元素(例えば、Br,I,Cl等)を含む
電離放射線硬化性樹脂組成物、S,N,P等の原子を含
む電離放射線硬化性樹脂組成物などの架橋反応及び/又
は重合反応により形成することができる。また、高い屈
折率を有する無機微粒子を微細に分散してポリマー層に
含有させてポリマー層の屈折率を高くすることもでき
る。屈折率の高いポリマー層を得るには,上記のいずれ
の方法によってもよく、また両者を併用してもよい。そ
の中でも、高い屈折率を有する無機微粒子を微細に分散
してポリマー層に含有させることがより好ましい。
【0029】高い屈折率を有する無機微粒子としては、
二酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化錫、ITO、酸
化亜鉛が挙げられ、好ましい無機微粒子は二酸化チタ
ン、酸化ジルコニウム、酸化錫である。反射防止性能に
優れた光学フィルムを作製するためには、ポリマー層の
屈折率は1.55〜2.40であることが好ましく、よ
り好ましくは1.60〜2.10、特に好ましくは1.
60〜2.00である。
【0030】ポリマー層のヘイズは、5%以下であるこ
とが好ましく、さらに好ましくは3%以下であり、特に
好ましくは1%以下である。ヘイズ値をこの範囲とする
には、微粒子の平均粒径を0.3μm以下とし,その微
粒子をポリマー層の中でより微細にかつ均一に分散させ
ることで達成できる。ポリマー層には、前述した成分
(微粒子、重合開始剤、光増感剤など)以外に、後述す
る防眩性を付与する粒子、樹脂、分散剤、界面活性剤、
帯電防止剤、シランカップリング剤、増粘剤、着色防止
剤、着色剤(顔料、染料)、消泡剤、レベリング剤、難
燃剤、紫外線吸収剤、接着付与剤、重合禁止剤、酸化防
止剤、表面改質剤、などの公知の化合物を添加すること
もできる。
【0031】ポリマー層の膜厚は用途により適切に設計
することができる。物理的な防護作用を目的としてハー
ドコート層としての機能を合わせ持つように設計する場
合、0.2〜10μmであることが好ましく、より好ま
しくは0.5〜7μm、特に好ましくは0.7〜5μm
である。また、ポリマー層に、光学干渉層(後述する高
屈折率層、中屈折率層、低屈折率層など)としての機能
を合わせ持つように設計するには、その平均粒子径は、
0.01〜0.3μmであることが好ましく、より好ま
しくは0.03〜0.2μm、特に好ましくは0.04
〜0.15μmである。
【0032】ポリマー層の形成において、電離放射線重
合性樹脂組成物の架橋反応又は重合反応は、酸素濃度が
15体積%以下の雰囲気で実施する。ポリマー層を酸素
濃度が15体積%以下の雰囲気で形成することにより、
光学フィルムの物理的強度(耐摩耗性など)、耐薬品性
を改良することができる。好ましくは酸素濃度が6体積
%以下の雰囲気で電離放射線重合性樹脂組成物の架橋反
応又は重合反応により形成することであり、更に好まし
くは酸素濃度が3体積%以下、特に好ましくは酸素濃度
が2体積%以下である。このように酸素濃度をより低く
制御することによって、光学フィルムの物理的強度と耐
薬品性を一層強化することができる。酸素濃度を15体
積%以下にする手法としては、大気(窒素濃度約79体
積%、酸素濃度約21体積%)を別の気体で置換するこ
とが好ましく、特に好ましくは窒素で置換(窒素パー
ジ)することである。
【0033】また、光学フィルターの物性確保のために
は、ポリマー層を形成する電離放射線硬化性樹脂組成物
に含まれる、架橋反応及び/又は重合反応に寄与してい
る官能基の反応率は5%以上であることが好ましい。こ
こで言う反応率とは、用いられた電離放射線硬化性樹脂
組成物に含まれる架橋反応及び/又は重合反応に寄与で
きる官能基の全ての数に対し、ポリマー層の中で、実際
に架橋反応又は重合反応に寄与した官能基の比率であ
る。 好ましくは、反応率は20%以上であり、さらに
好ましくは40%以上であり、特に好ましくは60%以
上である。ポリマー層の強度は、JIS K5400に
従う鉛筆硬度試験で、H以上であることが好ましく、2
H以上であることがさらに好ましく、3H以上であるこ
とが最も好ましい。ポリマー層は、透明支持体上に少な
くとも1層以上形成される。とくに、ポリマー層は光学
フィルムの最外層として、また次に述べる含フッ素ポリ
マーから成る最外層を有する場合はその隣接する層とし
て形成されることが好ましい。
【0034】[含フッ素化合物からなる最外層]本発明
の光学フィルムは、含フッ素化合物を構成成分とする最
外層を有することが好ましい。含フッ素化合物を構成成
分とする最外層は、光学フィルムの低屈折率層、又は、
低屈折率層を覆う防汚層として用いられる。含フッ素化
合物の屈折率は1.35〜1.50であることが好まし
い。より好ましくは1.36〜1.47、さらに好まし
くは1.38〜1.45である。また、含フッ素化合物
はフッ素原子を35〜80重量%の範囲で含むことが好
ましく、45〜75重量%の範囲で含むことがさらに好
ましい。
【0035】含フッ素化合物には、含フッ素ポリマー、
含フッ素シラン化合物、含フッ素界面活性剤、含フッ素
エーテルなどが挙げられる。含フッ素ポリマーとして
は、フッ素原子を含むエチレン性不飽和モノマーの架橋
反応又は重合反応により合成されたものが挙げられる。
フッ素原子を含むエチレン性不飽和モノマーの例には、
フルオロオレフィン(例、フルオロエチレン、ビニリデ
ンフルオライド、テトラフルオロエチレン、ヘキサフル
オロプロピレン、パーフルオロ−2,2−ジメチル−
1,3−ジオキソール)、フッ素化ビニルエーテルおよ
びフッ素置換アルコールとアクリル酸またはメタクリル
酸とのエステルが含まれる。含フッ素ポリマーとしてフ
ッ素原子を含む繰り返し単位とフッ素原子を含まない繰
り返し構造単位からなる共重合体も用いることができ
る。この共重合体は、フッ素原子を含むエチレン性不飽
和モノマーとフッ素原子を含まないエチレン性不飽和モ
ノマーの重合反応により得ることができる。フッ素原子
を含まないエチレン性不飽和モノマーとしては、オレフ
ィン(例、エチレン、プロピレン、イソプレン、塩化ビ
ニル、塩化ビニリデン等)、アクリル酸エステル(例、
アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−2
−エチルヘキシル等)、メタクリル酸エステル(例、メ
タクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸
ブチル、エチレングリコールジメタクリレート等)、ス
チレンおよびその誘導体(例、スチレン、ジビニルベン
ゼン、ビニルトルエン、α−メチルスチレン等)、ビニ
ルエーテル(例、メチルビニルエーテル等)、ビニルエ
ステル(例、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、桂皮酸
ビニル等)、アクリルアミド(例、N−tertブチルアク
リルアミド、N−シクロヘキシルアクリルアミド等)、
メタクリルアミドおよびアクリロニトリルが挙げられ
る。
【0036】含フッ素シラン化合物は、フッ素含有有機
基を置換基として有するシラン、シラノール及びシロキ
サン化合物である。好ましいフッ素シラン化合物には、
ポリフルオロアルキル基(3,3,3−トリフルオロプ
ロピル基、トリフルオロメチル基、トリフルオロブチル
基、トリフルオロエチル基、トリフルオペンチル基、
3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフルオルヘ
キシル基)、トリフルオロアシロキシ基(トリフルオロ
アセトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ
基)、トリフルオロアシル基(トリフルオロアセチル
基)、トリフルオロアルキルスルフォン基(トリフルオ
ロメタンスルフォン基、3,3,3−トリフルオロプロ
ピルスルフォン基)を有機置換基として有するシラン、
シラノール及びシロキサン化合物が挙げられる。なかで
もアルキル基の水素原子のすべてがフッ素原子に置換さ
れた含フッ素シラン化合物、すなわちパーフルオロアル
キル基を含むシラン化合物が好ましい例として挙げられ
る。
【0037】具体例としては、メチル−3,3,3−ト
リフルオロプロピルジクロロシラン、トリメチルシリル
トルフルオロメタンスルフォネート、トリフルオロアセ
トキシトリメチルシラン、3,3,4,4,5,5,
6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリクロロシラン、
ジメトキシメチル−3,3,3−トリフルオロプロピル
シラン、3,3,3−トリフルオロプロピルシラン−ト
リメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,6,
6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、3−
トリフルオロアセトキシトリメトキシシラン、1,3,
5−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピル)−
1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、1,
3,5,7−テトラキス(3,3,3−トリフルオロプ
ロピル)−1,3,5,7−テトラメチルシクロテトラ
シロキサン、1,1,3,5,5−ペンタ(3,3,3
−トリフルオロプロピル)−1,3,5−トリメチルト
リシロキサン、1,1,3,5,7,7−ヘキサ(3,
3,3−トリフルオロプロピル)−1,3,5,7−テ
トラメチルテトラシロキサン、メチル−3,3,3−ト
リフルオロプロピルシランジオール、3,3,4,4,
5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルシラントリ
オール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフ
ルオロヘキシルメチルシランジオール、ペンタフルオロ
エトキシシラントリオール、トリフルオロメチルシラン
トリオール、3,3,3−トリフルオロプロピルオトキ
シシラントリオールが挙げられる。
【0038】好ましい化合物は、メチル−3,3,3−
トリフルオロプロピルジクロロシラン、3,3,4,
4,5,5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルトリク
ロロシラン、3,3,3−トリフルオロプロピルシラン
−トリメトキシシラン、3,3,4,4,5,5,6,
6,6−ノナフルオロヘキシルメチルジクロロシラン、
1,3,5−トリス(3,3,3−トリフルオロプロピ
ル)−1,3,5−トリメチルシクロトリシロキサン、
メチル−3,3,3−トリフルオロプロピルシランジオ
ール、3,3,4,4,5,5,6,6,6−ノナフル
オロヘキシルシラントリオール、3,3,4,4,5,
5,6,6,6−ノナフルオロヘキシルメチルシランジ
オール、ペンタフルオロエトキシシラントリオール、ト
リフルオロメチルシラントリオール、3,3,3−トリ
フルオロプロピルオトキシシラントリオールである。こ
れらの含フッ素シラン化合物は、市販されており、たと
えば信越化学工業(株)から入手できる。又は入手した
クロロシランを加水分解してシラノールとしたり、ある
いは、加水分解縮合によってポリオルガノシロキシを合
成して用いることもできる。
【0039】含フッ素界面活性剤は、その親水性部分が
アニオン性、カチオン性、ノニオン性および両性のいず
れであってもよい。そして疎水性部分を構成する炭化水
素の水素原子の一部または全部が、フッ素原子により置
換されている化合物であり、例えば疎水性部分がペルフ
ルオロアルキル基の化合物である。具体的には、特開平
2−105356号公報に記載の含フッ素界面活性剤を
例として挙げることができる。
【0040】含フッ素エーテルは、一般に潤滑剤として
使用されている化合物である。含フッ素エーテルとして
は、パーフルオロポリエーテル等が挙げられる。また、
ペルフルオロヘキサン、ペルフルオロメチルデカリン、
ペルフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、ペルフ
ルオロトリブチルアミンなどのペルフルオロ炭素及びペ
ルフルオロトリアルキルアミンを分散させて使用するこ
ともできる。最外層には、架橋構造が導入された含フッ
素ポリマーを用いることが特に好ましい。架橋構造が導
入された含フッ素ポリマーは、架橋性基を有する含フッ
素ポリマーを架橋させることにより得られる。架橋性基
を有する含フッ素ポリマーは、架橋性基を有さない含フ
ッ素ポリマーに架橋性基を側鎖として導入することによ
り得ることができる。架橋性基としては、光、好ましく
は紫外線照射、電子ビーム(EB)照射あるいは加熱に
より反応して含フッ素ポリマーが架橋構造を有するよう
になる官能基であることが好ましい。架橋性基として
は、アクリロイル、メタクリロイル、イソシアナート、
エポキシ、アジリジン、オキサゾリン、アルデヒド、カ
ルボニル、ヒドラジン、カルボキシル、メチロールおよ
び活性メチレン等の基が挙げられる。架橋性基を有する
含フッ素ポリマーとして、市販品を用いてもよい。架橋
性基を有する含フッ素ポリマーの架橋反応は、最外層を
形成するための塗布液を塗布と同時または塗布後に光照
射、電子線ビーム照射や加熱することにより実施するこ
とが好ましい。
【0041】最外層は、含フッ素化合物以外に充填剤
(例えば、無機微粒子や有機微粒子等)、滑り剤(ジメ
チルシリコンなどのシリコン化合物等)、界面活性剤等
を含有することができる。最外層は、含フッ素化合物、
その他所望により含有される任意成分を溶解あるいは分
散させた塗布液を塗布と同時、または塗布後に光照射、
電子線ビーム照射や加熱することによる架橋反応又は重
合反応により形成することが好ましい。最外層を低屈折
率層として用いる場合、膜厚は30〜200nmが好ま
しく、より好ましくは50〜150nm、特に好ましく
は60〜120nmである。最外層を防汚層として用い
る場合、膜厚は3〜50nmが好ましく、より好ましく
は5〜35nm、特に好ましくは7〜25nmである。
【0042】[透明支持体]光学フィルムに用いる透明
支持体には、合成樹脂フィルムが用いられる。合成樹脂
フイルムの材料の例には、セルロースエステル(例、ト
リアセチルセルロース、ジアセチルセルロース、プロピ
オニルセルロース、ブチリルセルロース、アセチルプロ
ピオニルセルロース)、ポリカーボネート、ポリエステ
ル(例、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナ
フタレート、ポリ−1,4−シクロヘキサンジメチレン
テレフタレート、ポリエチレン−1,2−ジフェノキシ
エタン−4,4’−ジカルボキシレート、ポリブチレン
テレフタレート)、ポリスチレン(例、シンジオタクチ
ックポリスチレン)、ポリオレフィン(例、ポリプロピ
レン、ポリエチレン、ポリメチルペンテン)、ポリスル
ホン、ポリエーテルスルホン、ポリアリレート、ポリエ
ーテルイミド、ポリメチルメタクリレートおよびポリエ
ーテルケトンが含まれる。
【0043】その中でも、トリアセチルセルロース、ポ
リカーボネート、ポリエチレンテレフタレートおよびポ
リエチレンナフタレートが好ましく用いられ、特に好ま
しいのはトリアセチルセルロースである。鹸化処理した
トリアセチルセルロースフィルムも好ましく用いること
ができ、その場合の好ましい鹸化率は、1〜50%、好
ましくは1〜30%である。
【0044】トリアセチルセルロースフィルムとして
は、トリアセチルセルロースを溶剤に溶解することによ
り調製されたトリアセチルセルロースドープを単層流
延、複数層共流延若しくは複数層逐次流延の何れかの流
延方法により流延することにより作成されたトリアセチ
ルセルロースフィルムを用いることが更に好ましい。特
に、環境保全の観点から、トリアセチルセルロースを冷
却溶解法あるいは高温溶解法によってジクロロメタンを
実質的に含まない溶剤に溶解することで調製されたトリ
アセチルセルロースドープを用いて作成されたトリアセ
チルセルロースフィルムが好ましい。
【0045】トリアセチルセルロースの単層流延は、公
開特許公報の特開平7−11055等で開示されている
ドラム流延、あるいはバンド流延等が挙げられ、後者の
複数の層からなるトリアセチルセルロースの共流延は、
公開特許公報の特開昭61−94725、特公昭62−
43846等で開示されている。逐次流延は、単層流延
を繰り返すことで行われる。それぞれの流延は、原料フ
レークをハロゲン化炭化水素類(ジクロロメタン等)、
アルコール類(メタノール、エタノール、ブタノール
等)、エステル類(蟻酸メチル、酢酸メチル等)、エー
テル類(ジオキサン、ジオキソラン、ジエチルエーテル
等)等の溶剤にて溶解し、これに必要に応じて可塑剤、
紫外線吸収剤、劣化防止剤、滑り剤、剥離促進剤等の各
種の添加剤を加えた溶液(ドープと称する)を、水平式
のエンドレスの金属ベルトまたは回転するドラムからな
る支持体の上に、ドープ供給手段(ダイと称する)によ
り流延する。単層ならば単一のドープを単層流延し、複
数の層ならば高濃度のセルロースエステルドープの両側
に低濃度のドープを共流延し、支持体上である程度乾燥
して剛性が付与されたフィルムを支持体から剥離して、
次いで各種の搬送手段により乾燥部を通過させて溶剤を
除去する。
【0046】上記のような、トリアセチルセルロースを
溶解するための溶剤としては、ジクロロメタンが代表的
である。しかしながら、環境保全や作業環境の観点か
ら、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に
含まないことが好ましい。「実質的に含まない」とは、
有機溶剤中のハロゲン化炭化水素の割合が5重量%未
満、好ましくは2重量%未満、であることを意味する。
共流延法の場合には、ジクロロメタンを実質的に含む溶
剤を用いたドープを複数層共流延法によって流延して
も、外側の流延層と比較してトリアセチルセルロース濃
度の高いドープを内側の流延層に用いることができるた
め、結果として火気中に放出されるジクロロメタンの量
が減少できる。また、流延速度も高くすることが可能で
あり、生産性にも優れる。勿論、共流延法の場合であっ
てもジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素を実質的に
含まないことが好ましい。
【0047】ジクロロメタン等を実質的に含まない溶剤
を用いてトリアセチルセルロースのドープを調製する場
合には、後述するような特殊な溶解法が必須となる。
【0048】第一の溶解法は、冷却溶解法と称され、以
下に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)
で溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々
に添加する。次に、混合物は−100〜−10℃(好ま
しくは−80〜−10℃、さらに好ましくは−50〜−
20℃、最も好ましくは−50〜−30℃)に冷却す
る。冷却は、例えば、ドライアイス・メタノール浴(−
75℃)や冷却したジエチレングリコール溶液(−30
〜−20℃)中で実施できる。このように冷却すると、
トリアセチルセルロースと溶剤の混合物は固化する。さ
らに、これを0〜200℃(好ましくは0〜150℃、
さらに好ましくは0〜120℃、最も好ましくは0〜5
0℃)に加温すると、溶剤中にトリアセチルセルロース
が流動する溶液となる。昇温は、室温中に放置するだけ
でもよいし、温浴中で加温してもよい。
【0049】第二の方法は、高温溶解法と称され、以下
に説明する。まず室温近辺の温度(−10〜40℃)で
溶剤中にトリアセチルセルロースを撹拌しながら徐々に
添加される。本発明のトリアセチルセルロース溶液は、
各種溶剤を含有する混合溶剤中にトリアセチルセルロー
スを添加し予め膨潤させることが好ましい。本法におい
て、トリアセチルセルロースの溶解濃度は30重量%以
下が好ましいが、フィルム製膜時の乾燥効率の点から、
なるべく高濃度であることが好ましい。次に有機溶剤混
合液は、0.2MPa〜30MPaの加圧下で70〜2
40℃に加熱される(好ましくは80〜220℃、更に
好ましくは100〜200℃、最も好ましくは100〜
190℃)。次にこれらの加熱溶液はそのままでは塗布
できないため、使用された溶剤の最も低い沸点以下に冷
却する必要がある。その場合、−10〜50℃に冷却し
て常圧に戻すことが一般的である。冷却はトリアセチル
セルロース溶液が内蔵されている高圧高温容器やライン
を、室温に放置するだけでもよく、更に好ましくは冷却
水などの冷媒を用いて該装置を冷却してもよい。透明支
持体の膜厚は1〜300μmがよく、好ましくは30〜
150μm、特に好ましくは50〜120μmである。
【0050】[ハードコート層]ハードコート層は、光
学フィルムの物理的強度(耐摩耗性など)を改良するた
めに、透明支持体の表面に設けることが好ましい。ハー
ドコート層は、架橋構造を有するポリマーを含むことが
好ましい。架橋構造を有するポリマーを含むハードコー
ト層は、多官能モノマーと重合開始剤を含む塗布液を透
明支持体上に塗布し、多官能モノマーを架橋反応又は重
合反応させることにより形成することができる。多官能
モノマーの官能基としては、光重合性、電子線、放射線
等の電離放射線重合性、および熱重合性のものが好まし
く、なかでも光重合性官能基が好ましい。光重合性官能
基としては、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオ
キシ基、ビニル基、スチリル基、アリル基等の不飽和の
重合性官能基等が挙げられ、なかでも、アクリロイルオ
キシ基が好ましい。
【0051】光重合性多官能モノマーの具体例として
は、本発明のポリマー層において例示したものを好まし
く用いることができる。多官能モノマーは、二種類以上
を併用してもよい。光重合性多官能モノマーの架橋反応
又は重合反応には、光重合開始剤や光増感剤を用いるこ
とが好ましい。光重合開始剤や光増感剤も、本発明のポ
リマー層において例示したものを好ましく用いることが
できる。光重合開始剤は、多官能モノマー100重量部
に対して、0.1〜15重量部の範囲で使用することが
好ましく、より好ましくは1〜10重量部の範囲であ
る。光重合反応は、ハードコート層の塗布および乾燥
後、紫外線照射により行うことが好ましい。
【0052】ハードコート層には、一次粒子の平均粒径
が0.3μm以下の微粒子を含有させることが好まし
い。微粒子はハードコート層の硬度を高くすると共に、
ハードコート層の硬化収縮を抑える機能がある。また、
ハードコート層の屈折率を制御する目的にも添加され
る。一次粒子の平均粒径が0.3μm以下の微粒子とし
ては、本発明のポリマー層において例示したものを好ま
しく用いることができ、その添加量もポリマー層への添
加量として前記した添加量の範囲で選択できる。微粒子
をハードコート層に添加する場合には、透明性を損なわ
ないようにハードコート層の中で微細に分散されている
ことが好ましい。ハードコート層、またはその塗布液に
は、さらに着色剤(顔料、染料)、消泡剤、増粘剤、レ
ベリング剤、難燃剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤や改質
用樹脂を添加してもよい。
【0053】ハードコート層の厚さは、好ましくは1〜
15μm、より好ましくは、1〜10μmである。ま
た、ハードコート層は透明支持体上に2層以上形成して
もよい。ハードコート層の上に含フッ素化合物を構成成
分とする最外層を形成する場合は、ハードコート層は前
述したポリマー層を兼ねることもできる。ハードコート
層は、透明支持体と前述したポリマー層の間に形成する
ことが好ましい。また、ハードコート層の強度は、JI
S K5400に従う鉛筆硬度試験で、H以上であるこ
とが好ましく、2H以上であることがさらに好ましく、
3H以上であることが最も好ましい。
【0054】[平均粒径0.5〜6.0μmの粒子]光
学フィルムは、防眩機能を付与するために、透明支持体
上に形成された任意の構成層に、屈折率1.40〜1.
80で、平均粒径が0.5〜6.0μmの粒子を含有さ
せることができる。ここでいう平均粒径は、二次粒子
(粒子が凝集していない場合は一次粒子)の重量平均径
である。構成層中に粒子を含有させることによって、光
学フィルムの表面に光を散乱させるような凹凸が形成さ
れ、防眩性が発現される。
【0055】この目的にも用いられる粒子には、無機粒
子と有機粒子のいずれもが挙げられる。無機粒子の具体
例としては、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化ジルコニ
ウム、酸化アルミニウム、酸化錫、ITO、酸化亜鉛、
炭酸カルシウム、硫酸バリウム、タルク、カオリンおよ
び硫酸カルシウムなどの粒子が挙げられる。二酸化珪
素、酸化アルミニウムが好ましい。有機粒子としては樹
脂粒子が好ましい。樹脂粒子の具体例としては、シリコ
ン樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポリメ
チルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリ弗化
ビニリデン樹脂から作製される粒子などが挙げられる。
好ましくは、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ポ
リメチルメタクリレート樹脂、ポリスチレン樹脂から作
製される粒子であり、特に好ましくは、ベンゾグアナミ
ン樹脂、ポリスチレン樹脂から作製される粒子である。
光学フィルムに防眩機能を付与するために用いる粒子と
しては、樹脂粒子である方が好ましい。粒子の平均粒径
は、好ましくは1.0〜5.0μm、更に好ましくは
1.5〜4.0μm、特に好ましくは1.7〜3.5μ
mである。粒子の粒径分布は狭いほど好ましい。粒子の
屈折率は1.50〜1.75であることが好ましく、
1.55〜1.70であることが更に好ましい。
【0056】また、粒子は、粒子を含有させる層の屈折
率と同じ、又は、近い屈折率を有する粒子を使用するこ
とが好ましい。粒子の屈折率は、粒子を含有させる層の
屈折率に対して、屈折率差が0.1以内が好ましく、よ
り好ましくは0.05以内、特に好ましくは0.03以
内である。平均粒径の異なる粒子を複数組み合わせて使
用してもよい。また、異なる材質の粒子を複数組み合わ
せて使用することも好ましい。粒子は透明支持体上に形
成された層に添加して防眩層とすることができる。前述
したポリマー層、ハードコート層に添加して防眩機能を
付与することが特に好ましい。防眩層のヘイズは、3〜
30%であることが好ましく、5〜20%であることが
さらに好ましく、7〜20%であることが最も好まし
い。防眩層のヘイズが、この範囲よりも低いときには、
防眩効果が乏しく、高いときには画像鑑賞効果に好まし
くない影響が現れる。
【0057】[光学フィルムの構成]本発明の光学フィ
ルムは、反射防止、防眩、表面保護などの求められる諸
機能の範囲や、経済的な要求によって、いろいろの構成
を取ることができる。以下に、その構成例を図面を引用
しながら説明する。図1は、高い物理的強度、又は、防
眩機能を有する本発明の光学フィルムの層構成を模式的
に示す断面図である。図1(a)は、透明支持体1上に
ポリマー層であるハードコート層2をこの順序に設けた
構成を有する光学フィルターである。図1(b)は、透
明支持体1上にポリマー層である防眩層3をこの順序に
設けた構成を有する光学フィルターである。防眩層3に
含まれる粒子4は、前述した屈折率1.40〜1.80
で、平均粒径が0.5〜6μmの粒子である。図1
(c)は、透明支持体1上に、ハードコート層2、そし
てポリマー層である防眩層3をこの順序に設けた構成の
光学フィルターである。防眩層3に含まれる粒子4は、
前述した屈折率1.40〜1.80で、平均粒径が0.
5〜6μmの粒子である。
【0058】図2は、反射防止機能及び/又は防眩機能
を有する本発明の光学フィルムの層構成を模式的に示す
断面図である。図2(a)に示す態様は、透明支持体
1、ポリマー層であるハードコート層2、及び含フッ素
化合物を構成成分とする最外層である低屈折率層5の順
序の層構成を有する光学フィルターである。図2(b)
に示す態様は、透明支持体1、ポリマー層である防眩層
3、及び含フッ素化合物を構成成分とする最外層である
低屈折率層5の順序の層構成を有する光学フィルターで
ある。防眩層3に含まれる粒子4は、本発明の屈折率
1.40〜1.80で、平均粒径が0.5〜6μmの粒
子である。
【0059】図2(c)に示す態様は、透明支持体1、
ハードコート層2、ポリマー層である防眩層3及び含フ
ッ素化合物を構成成分とする最外層である低屈折率層5
の順序の層構成を有する光学フィルターである。防眩層
3に含まれる粒子4は、本発明の屈折率1.40〜1.
80で、平均粒径が0.5〜6μmの粒子である。図2
(a)〜(c)に示す態様では透明支持体1と低屈折率
層5は、以下の関係を満足する屈折率を有する。 透明支持体の屈折率>低屈折率層の屈折率 図2(a)〜(c)のような層構成では、低屈折率層5
が下記数式(I)を満足することが優れた反射防止性
能、又は防眩性能を有する光学フィルムを作製できる点
で好ましい。
【0060】 (mλ/4)×0.7<n<(mλ/4)×1.3 ……数式(I)
【0061】数式(I)中、mは正の奇数(一般に1)
であり、nは低屈折率層の屈折率であり、そして、d
は低屈折率層の層厚(nm)である。また、λは可視
光線の波長であり、380〜680(nm)の範囲の値
である。なお、上記数式(I)を満たすとは、上記波長
の範囲において数式(I)を満たすm(正の奇数、一般
に1である)が存在することを意味している。また、図
2の層構成において、本発明のポリマー層は透明支持体
の屈折率より高いことが好ましい。
【0062】図3は、さらに優れた反射防止性能を有す
る本発明の光学フィルムの層構成を模式的に示す断面図
である。図3(a)に示す光学フィルターの態様は、透
明支持体1、ハードコート層2、ポリマー層である高屈
折率層6、含フッ素化合物を構成成分とする最外層であ
る低屈折率層5の順序の層構成を有する。透明支持体1
と高屈折率層6と低屈折率層5は以下の関係を満足する
屈折率を有する。 高屈折率層の屈折率>透明支持体の屈折率>低屈折率層
の屈折率
【0063】図3(a)のような層構成では、特開昭5
9−50401号公報に記載されているように、高屈折
率層が下記数式(II)、低屈折率層が下記数式(III)
をそれぞれ満足することがさらに優れた反射防止性能を
有する光学フィルムを作製できる点で好ましい。
【0064】 (nλ/4)×0.7<n<(nλ/4)×1.3 ……数式(II)
【0065】数式(II)中、nは正の整数(一般に1、
2または3)であり、nは高屈折率層の屈折率であ
り、そして、dは高屈折率層の層厚(nm)である。
λは可視光線の波長であり、380〜680(nm)の
範囲の値である。
【0066】 (hλ/4)×0.7<n<(hλ/4)×1.3 ……数式(III )
【0067】数式(III)中、hは正の奇数(一般に
1)であり、nは低屈折率層の屈折率であり、d
低屈折率層の層厚(nm)である。また、λは可視光線
の波長であって、380〜680(nm)の範囲の値で
ある。なお、上記数式(II)および数式(III)を満た
すとは、数式(I)の場合と同様に、上記各波長の範囲
において数式(II)を満たすn(正の整数、一般に1、
2または3である)およびh(正の奇数、一般に1であ
る)が存在することを意味している。以下、数式(IV)
〜(VI)についても同様である。
【0068】図3(b)に示す態様は、透明支持体1、
ハードコート層2、中屈折率層7、ポリマー層である高
屈折率層6、含フッ素化合物を構成成分とする最外層で
ある低屈折率層5の順序の層構成を有する。透明支持体
1、中屈折率層7、高屈折率層6および低屈折率層5
は、以下の関係を満足する屈折率を有する。 高屈折率層の屈折率>中屈折率層の屈折率>透明支持体
の屈折率>低屈折率層の屈折率 図3(b)のような層構成では、特開昭59−5040
1号公報に記載されているように、中屈折率層が下記数
式(IV)、高屈折率層が下記数式(V)、低屈折率層が
下記数式(VI)をそれぞれ満足することが、より優れた
反射防止性能を有する光学フィルムを作製できる点で好
ましい。
【0069】 (iλ/4)×0.7<n<(iλ/4)×1.3 ……数式(IV)
【0070】数式(IV)中、iは正の整数(一般に1、
2または3)であり、nは中屈折率層の屈折率であ
り、そして、dは中屈折率層の層厚(nm)である。
また、λは可視光線の波長であり、380〜680(n
m)の範囲の値である。
【0071】 (jλ/4)×0.7<n<(jλ/4)×1.3 ……数式(V)
【0072】数式(V)中、jは正の整数(一般に1、
2または3)であり、nは高屈折率層の屈折率であ
り、dは高屈折率層の層厚(nm)である。また、λ
は可視光線の波長であり、380〜680(nm)の範
囲の値である。
【0073】 (kλ/4)×0.7<n<(kλ/4)×1.3 ……数式(VI)
【0074】数式(VI)中、kは正の奇数(一般に1)
であり、nは低屈折率層の屈折率であり、dは低屈
折率層の層厚(nm)である。また、λは可視光線の波
長であり、380〜680(nm)の範囲の値である。
【0075】なお、ここで記載した高屈折率、中屈折
率、低屈折率とは層相互の相対的な屈折率の高低をい
う。それぞれの層は,目的とする屈折率を発現するよう
に組成の調節を行うが、基本的には、前記したポリマー
層に準じて作製される。ハードコート層、中屈折率層、
高屈折率層に前述した本発明の屈折率1.40〜1.8
0で、平均粒径が0.5〜6μmの粒子を含有させて、
防眩機能を有する光学フィルムを作製することも好まし
い。
【0076】[光学フィルムのその他の層]前述した高
屈折率層および中屈折率層は、より優れた反射防止性能
を有する光学フィルムを作製するために設けることがで
きる。特に、高屈折率層を設けることは好ましい。本発
明の含フッ素化合物を構成成分とする最外層に隣接する
層(つまり、最外層に接する下層)として、高屈折率層
や中屈折率層を形成する場合、高屈折率層や中屈折率層
は本発明のポリマー層を兼ねることができる。高屈折率
層の屈折率は、1.65〜2.40であることが好ま
く、より好ましくは1.70〜2.20である。中屈折
率層の屈折率は、1.65乃至1.85であることが好
ましく、より好ましくは1.65〜1.75である。
【0077】高屈折率層および中屈折率層は、本発明の
ポリマー層において記述したのと同様にして形成するこ
とができる。好ましくは、高い屈折率を有する無機微粒
子を微細に分散して層の中に含有させて形成することが
好ましい。高屈折率層および中屈折率層の膜厚は、5〜
200nmであることが好ましく、さらに好ましくは1
0〜150nmであり、特に好ましくは30〜100n
mである。高屈折率層および中屈折率層のヘイズは、5
%以下であることが好ましく、さらに好ましくは3%以
下であり、特に好ましくは1%以下である。本発明の含
フッ素化合物を構成成分とする最外層に隣接する層(つ
まり、最外層に接する下層)として、低屈折率層を形成
する場合、低屈折率層は本発明のポリマー層を兼ねるこ
とができる。低屈折率層の屈折率は、1.30〜1.5
5であることが好ましく、1.35〜1.50であるこ
とがさらに好ましい。低屈折率層は、電離放射線硬化性
樹脂組成物から形成されるポリマーと無機微粒子を含
み、粒子間に微細な空隙を有する層であることが特に好
ましい。無機微粒子としては、例えばLiF、Mg
2、SiO2等の微粒子が好ましく、なかでもSiO2
が特に好ましい。
【0078】低屈折率層の膜厚は、30〜200nmで
あることが好ましく、50〜150nmであることがさ
らに好ましく、60〜120nmであることが最も好ま
しい。低屈折率層のヘイズは、5%以下であることが好
ましく、3%以下であることがさらに好ましく、1%以
下であることが最も好ましい。高屈折率層、中屈折率
層、及び、低屈折率層の強度は、JIS K 5400
に従う鉛筆硬度試験でH以上であることが好ましく、2
H以上であることがさらに好ましく、3H以上であるこ
とが最も好ましい。光学フィルムには、以上に述べた以
外の層を設けてもよい。例えば、接着層、シールド層、
滑り層や帯電防止層を設けてもよい。シールド層は電磁
波や赤外線を遮蔽するために設けられる。
【0079】[光学フィルム]本発明の光学フィルム
は、物理的強度(耐摩耗性など)を改良するために、ポ
リマー層を有する側の表面の動摩擦係数は0.25以下
であることが好ましい。ここで記載した動摩擦係数は、
ステンレス剛球に100gの荷重をかけ、速度60cm
/分でポリマー層を有する側の表面を移動させたとき
の、ポリマー層を有する側の表面と直径5mmのステン
レス剛球の間の動摩擦係数をいう。好ましくは0.17
以下であり、特に好ましくは0.15以下である。ま
た、光学フィルムは、防汚性能を改良するために、ポリ
マー層を有する側の表面の、水に対する接触角が90゜
以上であることが好ましい。更に好ましくは95゜以上
であり、特に好ましくは100゜以上である。動摩擦係
数、水に対する接触角は、本発明の光学フィルムを偏光
板に適用した後も保たれていることが好ましい。光学フ
ィルムが防眩機能を有する場合、ヘイズは、3〜30%
であることが好ましく、5〜20%であることがさらに
好ましく、7〜20%であることが最も好ましい。
【0080】[光学フィルムの形成法等]本発明の光学
フィルムを構成する各層は、塗布法により作製したもの
が好ましい。塗布で形成する場合、各層はディップコー
ト法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ロー
ラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート
法やエクストルージョンコート法(米国特許26812
94号明細書記載)により作製することができる。二層
以上を同時に塗布してもよい。同時塗布の方法について
は、米国特許2761791号、同2941898号、
同3508947号、同3526528号の各明細書お
よび原崎勇次著、コーティング工学、253頁、朝倉書
店(1973)に記載がある。また、光学フィルムの各層に
は、前述した成分(微粒子、ポリマー、分散媒体、重合
開始剤、重合促進剤等)以外に、重合禁止剤、レベリン
グ剤、増粘剤、着色防止剤、紫外線吸収剤、シランカッ
プリング剤、帯電防止剤や接着付与剤等を添加してもよ
い。
【0081】[画像表示装置]図4は本発明の光学フィ
ルムを画像表示装置に適用する様々な態様を模式的に示
す概略断面図である。図4(a)は、本発明の光学フィ
ルムをPDP、ELD、CRTに適用する好ましい態様
である。光学フィルムは、透明支持体1を粘着剤層8を
介して画像表示装置の画像表示面に接着している。
【0082】図4(b)、(c)および(d)は、本発
明の光学フィルムをLCDに適用する好ましい態様の例
である。図3(b)に示す態様では、光学フィルムは透
明支持体1が粘着剤層8を介して偏光膜10の保護フィ
ルム9に接着しており、もう一方の偏光膜の保護フィル
ム9は粘着剤層8を介して画像表示装置の画像表示面に
接着している。
【0083】図4(c)に示す態様では、光学フィルム
は透明支持体1が粘着剤層8を介して偏光膜10に接着
しており、偏光膜の保護フィルム9を粘着剤層8を介し
て画像表示装置の画像表示面に接着している。
【0084】図4(d)に示す態様では、光学フィルム
は透明支持体1が直接偏光膜10に接着しており、偏光
膜の保護フィルム9を粘着剤層8を介して画像表示装置
の画像表示面に接着している。
【0085】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明の範囲はこれによっていささかも限
定して解釈されるものではない。 [実施例1] (防眩層用塗布液の調製)平均粒径2μmの架橋ポリス
チレン粒子(SX−200H、綜研化学(株)製)2
0.0gをメチルイソブチルケトン80.0gに添加
し、高速ディスパーにて5000rpmで1時間攪拌
し、架橋ポリスチレン粒子の分散液を調製した。テトラ
メチロールメタントリアクリレート(NKエステルA−
TMM−3L、新中村化学工業(株)製)126.0g
をメチルイソブチルケトン165.0gに添加して攪拌
した。さらにこの溶液に、上記で調製した架橋ポリスチ
レン粒子の分散液29.0gと光開裂型の光ラジカル重
合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー
(株)製)7.6gを添加して攪拌した。孔径30μm
のポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用の塗
布液を調製した。
【0086】(光学フィルムの作製)膜厚80μmのト
リアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U
F、富士写真フイルム(株)製)上に、上記で調製した
防眩層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布した。9
0#Cで乾燥した後、酸素濃度が2〜4%の雰囲気になる
ように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタル
ハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用い
て、照度400mW/cm、照射量300mJ/cm
の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ヘイズが17
%の防眩層を形成した。このようにして、防眩機能を有
する光学フィルムを作製した。
【0087】(光学フィルムの評価)作製した光学フィ
ルムについて、以下の項目の評価を行った。結果を表1
に示す。 (1)耐薬品性の評価 40#Cに保温した1.0Nの水酸化ナトリウム水溶液を
調製した。作製した防眩フィルムの上に、上記の水酸化
ナトリウム水溶液を滴下し、2分間放置した。その後、
防眩フィルムを水に浸漬し水酸化ナトリウム水溶液を十
分に洗い流し、100#Cで乾燥した。水酸化ナトリウム
水溶液の滴下前後での、光学フィルムの防眩性能の変
化、色味の変化、あるいは膜の剥がれの有無を目視で評
価した。50枚の光学フィルムにおいてテストして、下
記の3段階評価を行った。 〇:50枚全てにおいて防眩性能の変化、色味の変化、
あるいは膜の剥がれが認められなかったもの △:防眩性能の変化、色味の変化、あるいは膜の剥がれ
が認められたものが5枚以内のもの ×:防眩性能の変化、色味の変化、あるいは膜の剥がれ
が認められたものが5枚をこえたもの
【0088】(2)ポリマー層の電離放射線硬化性樹脂
組成物の反応率の評価 分光器としてBRUKER社製AVANCE-300型(300MHz-NMR)、
プローブとしてCP-MASprobe BL-7を用いた。また、測定
モードはDD/MASとした。重合前のモノマーにおけ
るアクリレート基の指標としてカルボニル炭素のピーク
を用いた。ピーク面積から、アクリレート基1個当たり
の寄与するピーク強度を算出した。アクリレート基が反
応することによりカルボニル基のピーク位置がシフトす
るので、重合しているアクリレート基の指標とした。作
製したポリマー層を削り取り、重合していないアクリレ
ート基の指標であるカルボニル炭素のピーク強度と重合
しているアクリレート基の指標であるカルボニル炭素の
ピーク強度をもとに反応率を算出した。
【0089】(3)鉛筆硬度の評価 光学フィルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2
時間調湿した。光学フィルムの防眩層を有する側の表面
において、JIS−S−6006が規定する試験用鉛筆
を用いて、JIS−K−5400に規定される鉛筆硬度
の評価方法に従い、鉛筆硬度を評価した。但し、荷重は
500gとした。
【0090】(4)スチールウール擦り耐性の評価 光学フィルムの防眩層を有する側の表面において、スチ
ールウールに200g/cmの荷重をかけ、10往復
したときの傷の状態を観察して、以下の3段階で評価し
た。 ○:傷が全く付かなかったもの △:少し傷が付くが見えにくいもの ×:顕著に傷が付いたもの
【0091】(5)碁盤目密着の評価 光学フィルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2
時間調湿した。光学フィルムの防眩層を有する側の表面
において、カッターナイフで碁盤目状に縦11本、横1
1本の切り込みを入れた。日東電工(株)製のポリエス
テル粘着テープ(NO.31B)における密着試験を同
じ位置で繰り返し3回行った。膜の剥がれの有無を目視
で観察し、下記の3段階評価を行った。 〇:100升において剥がれが全く認められなかったも
の △:剥がれが認められたものが2升以内のもの ×:剥がれが認められたものが2升をこえたもの
【0092】(6)動摩擦係数の評価 光学フィルムの防眩層を有する側の表面の滑り性の指標
として動摩擦係数を評価した。動摩擦係数は、試料を温
度25℃、相対湿度60%の条件で2時間調湿した後、
動摩擦係数測定機(HEIDON−14)で、直径5m
mのステンレス剛球を用い、荷重100g、速度60c
m/分で測定した。
【0093】(7)接触角の評価 光学フィルムを温度25℃、相対湿度60%の条件で2
時間調湿した。光学フィルムの防眩層を有する側の表面
の水に対する接触角を評価した。
【0094】(8)指紋拭き取り性の評価 光学フィルムの防眩層を有する側の表面に指紋を付着さ
せて、それをクリーニングクロスで拭き取った時の状態
を観察して、以下の3段階で評価した。 ○:指紋が完全に拭き取れたもの △:指紋の一部が拭き取れずに残ったもの ×:指紋のほとんどが拭き取れずに残ったもの
【0095】(9)マジック拭き取り性の評価 光学フィルムの防眩層を有する側の表面に油性マジック
(ZEBRAマッキー、赤)を付着させて30分経時さ
せ、それをクリーニングクロスで拭き取った時の状態を
観察して、以下の3段階で評価した。 ○:マジックが完全に拭き取れたもの △:マジックの一部が拭き取れずに残ったもの ×:マジックのほとんどが拭き取れずに残ったもの
【0096】[実施例2] (防眩層用塗布液の調製)シリカ微粒子を含有する透明
ハードコート材料(デソライトKZ7903、固形分濃
度72重量%、JSR(株)製)140.0gと実施例
1で調製した架橋ポリスチレン粒子の分散液29.0g
を、126.0gのメチルイソブチルケトンに添加して
攪拌した。孔径30μmのポリプロピレン製フィルター
でろ過して防眩層用塗布液を調製した。
【0097】(光学フィルムの作製)膜厚80μmのト
リアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U
F、富士写真フイルム(株)製)上に、上記で調製した
防眩層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布した。9
0#Cで乾燥した後、酸素濃度が2〜4%の雰囲気になる
ように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタル
ハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用い
て、照度400mW/cm、照射量300mJ/cm
の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ヘイズが17
%の防眩層を形成した。このようにして、防眩機能を有
する光学フィルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0098】[実施例3] (ハードコート層用塗布液の調製)シリカ微粒子を含有
する透明ハードコート材料(デソライトZ7526、固
形分濃度72重量%、JSR(株)製)250.0g
に、メチルエチルケトン62.0gとシクロヘキサノン
88.0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリ
プロピレン製フィルターで濾過してハードコート層用の
塗布液を調製した。
【0099】(防眩層用塗布液の調製)平均粒径2μm
の架橋ポリスチレン粒子(SX−200H、綜研化学
(株)製)20.0gを80.0gのメチルエチルケト
ン/シクロヘキサノン=54/46(重量比)の混合溶
媒に添加し、高速ディスパーにて5000rpmで1時
間攪拌し、架橋ポリスチレン粒子の分散液を調製した。
酸化ジルコニウム微粒子を含有する透明高屈折率ハード
コート材料(デソライトZ7401、固形分濃度48重
量%、JSR(株)製)218.0g、ジペンタエリス
リトールペンタアクリレートとジペンタエリスリトール
ヘキサアクリレートの混合物(DPHA、日本化薬
(株)製)91.0g、光開裂型の光ラジカル重合開始
剤(イルガキュア907、チバガイギー社製)10.0
gを、52.0gのメチルエチルケトン/シクロヘキサ
ノン=54/46(重量比)の混合溶媒に添加して攪拌
した。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の
屈折率は1.61であった。この溶液に、上記で調製し
た架橋ポリスチレン粒子の分散液29.0gを添加して
攪拌した。孔径30μmのポリプロピレン製フィルター
でろ過して防眩層用塗布液を調製した。
【0100】(光学フィルムの作製)膜厚80μmのト
リアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U
F、富士写真フイルム(株)製)上に、ハードコート層
用塗布液を、バーコーターを用いて塗布した。90#Cで
乾燥した後、大気雰囲気中で160W/cmの空冷メタ
ルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用
いて、照度400mW/cm、照射量300mJ/c
の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚3.0
μmのハードコート層を形成した。ハードコート層の上
に、防眩層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布し
た。90#Cで乾燥した後、酸素濃度が2〜4%の雰囲気
になるように窒素パージしながら160W/cmの空冷
メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)
を用いて、照度400mW/cm、照射量300mJ
/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ヘイズ
が17%の防眩層を形成した。このようにして、防眩機
能を有する光学フィルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0101】[比較例1] (光学フィルムの作製)防眩層を大気雰囲気中で形成す
る以外は、実施例3と全く同様にして防眩機能を有する
光学フィルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0102】[実施例4] (ハードコート層用塗布液の調製)シリカ微粒子を含有
するハードコート材料(デソライトZ7526、固形分
濃度72重量%、JSR(株)製)250.0gに、メ
チルエチルケトン62.0gとシクロヘキサノン88.
0gを添加して攪拌した。孔径0.4μmのポリプロピ
レン製フィルターで濾過してハードコート層用の塗布液
を調製した。
【0103】(低屈折率層用塗布液の調製)重量平均分
子量が20万である市販の含フッ素ポリマー(サイトッ
プCTX−809A、旭硝子(株)製)8.0gに、市
販のフッ素系溶剤(フロリナートFC77、住友3M
(株)製)を192.0g添加して攪拌した。孔径0.
4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過して低屈折
率層用の塗布液を調製した。
【0104】(光学フィルムの作製)膜厚80μmのト
リアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U
F、富士写真フイルム(株)製)上に、上記のハードコ
ート層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布した。9
0#Cで乾燥した後、酸素濃度が6〜10%の雰囲気にな
るように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタ
ルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用
いて、照度400mW/cm、照射量300mJ/c
の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚6.0
μmのハードコート層を形成した。ハードコート層の上
に、上記の低屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて
塗布した。80℃で乾燥した後、さらに120℃で10
分間加熱して、厚さ0.096μmの低屈折率層を形成
した。このようにして、反射防止機能を有する光学フィ
ルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0105】[実施例5] (低屈折率層用塗布液の調製)屈折率1.42の熱架橋
性含フッ素ポリマー(オプスターJN7228、固形分
濃度6重量%、JSR(株)製)93.0gにシリカ微
粒子のメチルエチルケトン分散液(MEK−ST、固形
分濃度30重量%、日産化学(株)製)8.0g、およ
びメチルエチルケトン100.0gを添加して攪拌し
た。孔径1μmのポリプロピレン製フィルターでろ過し
て低屈折率層用の塗布液を調製した。 (光学フィルムの作製)膜厚80μmのトリアセチルセ
ルロースフィルム(TAC−TD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)上に、実施例4で調製したハードコー
ト層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布した。90
#Cで乾燥した後、酸素濃度が2〜4%の雰囲気になるよ
うに窒素パージしながら160W/cmの空冷メタルハ
ライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用い
て、照度400mW/cm、照射量300mJ/cm
の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚6.0μ
mのハードコート層を形成した。ハードコート層の上
に、上記の低屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて
塗布した。80℃で乾燥した後、さらに120℃で10
分間加熱して、厚さ0.096μmの低屈折率層を形成
した。このようにして、反射防止機能を有する光学フィ
ルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0106】[実施例6] (防眩層用塗布液の調製)平均粒径2μmの架橋ポリス
チレン粒子(SX−200H、綜研化学(株)製)2
0.0gをメチルイソブチルケトン80.0gに添加
し、高速ディスパーにて5000rpmで1時間攪拌
し、架橋ポリスチレン粒子の分散液を調製した。テトラ
メチロールメタントリアクリレート(NKエステルA−
TMM−3L、新中村化学工業(株)製)126.0g
をメチルイソブチルケトン165.0gに添加して攪拌
した。さらにこの溶液に、上記で調製した架橋ポリスチ
レン粒子の分散液29.0gと光開裂型の光ラジカル重
合開始剤(イルガキュア907、日本チバガイギー
(株)製)7.6gを添加して攪拌した。孔径30μm
のポリプロピレン製フィルターでろ過して防眩層用の塗
布液を調製した。
【0107】(光学フィルムの作製)膜厚80μmのト
リアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U
F、富士写真フイルム(株)製)上に、上記で調製した
防眩層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布した。9
0#Cで乾燥した後、酸素濃度が2〜4%の雰囲気になる
ように窒素パージしながら160W/cmの空冷メタル
ハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)を用い
て、照度400mW/cm、照射量300mJ/cm
の紫外線を照射して塗布層を硬化させ、ヘイズが17
%の防眩層を形成した。防眩層の上に、実施例5で調製
した低屈折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布し
た。80℃で乾燥した後、さらに120℃で10分間加
熱して、厚さ0.096μmの低屈折率層を形成した。
このようにして反射防止機能を有する光学フィルムを作
製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0108】[比較例2] (光学フィルムの作製)防眩層を大気雰囲気中で形成す
る以外は、実施例6と全く同様にして反射防止機能を有
する光学フィルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0109】[実施例7] (光学フィルムの作製)膜厚80μmのトリアセチルセ
ルロースフィルム(TAC−TD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)上に、実施例4で調製したハードコー
ト層用塗布液を、バーコーターを用いて塗布した。90
#Cで乾燥した後、大気雰囲気中で160W/cmの空冷
メタルハライドランプ(アイグラフィックス(株)製)
を用いて、照度400mW/cm、照射量300mJ
/cmの紫外線を照射して塗布層を硬化させ、膜厚
3.0μmのハードコート層を形成した。ハードコート
層の上に、実施例6で調製した防眩層用塗布液を、バー
コーターを用いて塗布した。90#Cで乾燥した後、酸素
濃度が2〜4%の雰囲気になるように窒素パージしなが
ら160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグ
ラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/c
、照射量300mJ/cmの紫外線を照射して塗
布層を硬化させ、ヘイズが17%の防眩層を形成した。
防眩層の上に、実施例5で調製した低屈折率層用塗布液
をバーコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した
後、さらに120℃で10分間加熱して、厚さ0.09
6μmの低屈折率層を形成した。このようにして、反射
防止機能を有する光学フィルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0110】[実施例8] (ハードコート層用塗布液の調製)酸化ジルコニウム微
粒子を含有する透明高屈折率ハードコート材料(デソラ
イトKZ7991、固形分濃度46重量%、JSR
(株)製)100.0gを孔径0.4μmのポリプロピ
レン製フィルターで濾過してハードコート層用塗布液を
調製した。 (光学フィルムの作製)膜厚80μmのトリアセチルセ
ルロースフィルム(TAC−TD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)上に、上記のハードコート層用塗布液
を、バーコーターを用いて塗布した。90#Cで乾燥した
後、酸素濃度が2〜4%の雰囲気になるように窒素パー
ジしながら160W/cmの空冷メタルハライドランプ
(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度400
mW/cm、照射量300mJ/cmの紫外線を照
射して塗布層を硬化させ、厚さ6.0μm、屈折率1.
71のハードコート層を形成した。ハードコート層の上
に、実施例5で調製した低屈折率層用塗布液をバーコー
ターを用いて塗布した。80℃で乾燥した後、さらに1
20℃で10分間加熱して、厚さ0.096μmの低屈
折率層を形成した。このようにして、反射防止機能を有
する光学フィルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0111】[実施例9] (防眩層用塗布液の調製)酸化ジルコニウム微粒子を含
有する透明高屈折率ハードコート材料(デソライトKZ
7114、固形分濃度46重量%、JSR(株)製)2
18.0g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレー
トとジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの混合
物(DPHA、日本化薬(株)製)91.0gを、5
2.0gのメチルイソブチルケトンに添加して攪拌し
た。この溶液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈
折率は1.61であった。この溶液に、実施例1で調製
した架橋ポリスチレン粒子の分散液29.0gを添加し
て攪拌した。孔径30μmのポリプロピレン製フィルタ
ーでろ過して防眩層用塗布液を調製した。
【0112】(光学フィルムの作製)膜厚80μmのト
リアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U
F、富士写真フイルム(株)製)上に、上記の防眩層用
塗布液を、バーコーターを用いて塗布した。90#Cで乾
燥した後、酸素濃度が2〜4%の雰囲気になるように窒
素パージしながら160W/cmの空冷メタルハライド
ランプ(アイグラフィックス(株)製)を用いて、照度
400mW/cm、照射量300mJ/cmの紫外
線を照射して塗布層を硬化させ、ヘイズが17%の防眩
層を形成した。防眩層の上に、実施例5で調製した低屈
折率層用塗布液をバーコーターを用いて塗布した。80
℃で乾燥した後、さらに120℃で10分間加熱して、
厚さ0.096μmの低屈折率層を形成した。このよう
にして、反射防止機能を有する光学フィルムを作製し
た。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0113】[実施例10] (防眩層用塗布液の調製)平均粒径2μmの架橋ポリス
チレン粒子(SX−200H、綜研化学(株)製)2
0.0gを80.0gのメチルエチルケトン/シクロヘ
キサノン=54/46(重量比)の混合溶媒に添加し、
高速ディスパーにて5000rpmで1時間攪拌し、架
橋ポリスチレン粒子の分散液を調製した。酸化ジルコニ
ウム微粒子を含有する透明高屈折率ハードコート材料
(デソライトZ7401、固形分濃度48重量%、JS
R(株)製)218.0g、ジペンタエリスリトールペ
ンタアクリレートとジペンタエリスリトールヘキサアク
リレートの混合物(DPHA、日本化薬(株)製)9
1.0g、光開裂型の光ラジカル重合開始剤(イルガキ
ュア907、チバガイギー社製)10.0gを、52.
0gのメチルエチルケトン/シクロヘキサノン=54/
46(重量比)の混合溶媒に添加して攪拌した。この溶
液を塗布、紫外線硬化して得られた塗膜の屈折率は1.
61であった。この溶液に、上記で調製した架橋ポリス
チレン粒子の分散液29.0gを添加して攪拌した。孔
径30μmのポリプロピレン製フィルターでろ過して防
眩層用塗布液を調製した。
【0114】(光学フィルムの作製)膜厚80μmのト
リアセチルセルロースフィルム(TAC−TD80U
F、富士写真フイルム(株)製)上に、実施例3で調製
したハードコート層用塗布液を、バーコーターを用いて
塗布した。90#Cで乾燥した後、大気雰囲気中で160
W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグラフィッ
クス(株)製)を用いて、照度400mW/cm、照
射量300mJ/cmの紫外線を照射して塗布層を硬
化させ、膜厚3.0μmのハードコート層を形成した。
ハードコート層の上に、上記の防眩層用塗布液を、バー
コーターを用いて塗布した。90#Cで乾燥した後、酸素
濃度が2〜4%の雰囲気になるように窒素パージしなが
ら160W/cmの空冷メタルハライドランプ(アイグ
ラフィックス(株)製)を用いて、照度400mW/c
、照射量300mJ/cmの紫外線を照射して塗
布層を硬化させ、ヘイズが17%の防眩層を形成した。
防眩層の上に、実施例5で作製した低屈折率層用塗布液
をバーコーターを用いて塗布した。80℃で乾燥した
後、さらに120℃で10分間加熱して、厚さ0.09
6μmの低屈折率層を形成した。このようにして、反射
防止機能を有する光学フィルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0115】[比較例3] (光学フィルムの作製)防眩層を大気雰囲気中で形成す
る以外は、実施例10と全く同様にして反射防止機能を
有する光学フィルムを作製した。 (光学フィルムの評価)実施例1と全く同様にして、光
学フィルムを評価した。結果を表1に示す。
【0116】[実施例11] (光学フィルムの作製)膜厚80μmのトリアセチルセ
ルロースフィルム(TAC−TD80UF、富士写真フ
イルム(株)製)の片面のみを鹸化処理した。鹸化され
ていない側に実施例10と全く同様にしてハードコート
層、防眩層、低屈折率層を形成した。このようにして、
反射防止機能を有する光学フィルムを作製した。 (偏光板の作製)膜厚75μmのポリビニルアルコール
フィルム((株)クラレ製)を水1000重量部、ヨウ
素7重量部、ヨウ化カリウム105重量部からなる水溶
液に5分間浸漬し、ヨウ素を吸着させた。次いで、この
フィルムを40℃の4重量%ホウ酸水溶液中で、4.4
倍に縦方向に1軸延伸をした後、緊張状態のまま乾燥し
て偏光膜を作製した。接着剤としてポリビニルアルコー
ル系接着剤を用いて、上記偏光膜の一方の面に光学フィ
ルムの鹸化処理したトリアセチルセルロースフィルム面
を貼り合わせた。さらに、偏光膜のもう片方の面に、鹸
化処理されたトリアセチルセルロースフィルムを同じポ
リビニルアルコール系接着剤を用いて貼り合わせた。こ
のようにして、反射防止機能を有する偏光板を作製し
た。 (偏光板の評価)実施例1と全く同様にして、偏光板を
評価した。結果を表1に示す。
【0117】以上の実施例1〜11及び比較例1〜3の
結果は、表1に示されているように、酸素濃度が15体
積%以下で電離放射線硬化性樹脂組成物を架橋重合させ
て形成したポリマー層を有する本発明の光学フィルムや
それを用いた偏光板は、優れた耐薬品性と実用レベルの
物理強度を有しているが、酸素濃度の制御を行わないで
作製した比較例の光学フィルターは、いずれも耐薬品性
に乏しい結果であった。
【0118】
【表1】
【0119】さらに、下記の手法により作製した透明支
持体A、透明支持体B、透明支持体Cにおいても、上記
実施例と全く同様に実施して、同様の結果が得られた。 (透明支持体Aの作製)トリアセチルセルロース17.
4重量部、トリフェニルフォスフェート2.6重量部、
ジクロロメタン66重量部、メタノール5.8重量部、
ノルマルブタノール8.2重量部からなる原料を撹拌し
ながら混合して溶解し、トリアセチルセルロースドープ
Aを調製した。トリアセチルセルロース24重量部、ト
リフェニルフォスフェート4重量部、ジクロロメタン6
6重量部、メタノール6重量部からなる原料を撹拌しな
がら混合して溶解し、トリアセチルセルロースドープB
を調製した。特開平11−254594等に従って、3
層共流延ダイを用い、ドープBの両側にドープAを共流
延するように配置して金属ドラム上に同時に吐出させて
重層流延した後、流延膜をドラムから剥ぎ取り、乾燥し
て、ドラム面側から10μm、60μm、10μmの3層
共流延トリアセチルセルロースフィルムAを作製した。
このフィルムには、各層間に明確な界面は形成されてい
なかった。 (透明支持体Bの作製)トリアセチルセルロース20重
量部、酢酸メチル48重量部、シクロヘキサノン20重
量部、メタノール5重量部、エタノール5重量部、トリ
フェニルフォスフェート/ビフェニルジフェニルフォス
フェート(1/2)2重量部、シリカ(粒径20nm)
0.1重量部、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−6
−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−tert−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン0.2重量部を添加、撹
拌して得られた不均一なゲル状溶液を、−70℃にて6
時間冷却した後、50℃に加温し攪拌してトリアセチル
セルロースドープCを調製した。特開平7−11055
に従い、上記トリアセチルセルロースドープCを単層ド
ラム流延し、厚み80μmのトリアセチルセルロースフ
ィルムBを作製した。 (透明支持体C)上記のトリアセチルセルロースドープ
Cを、ステンレス製密閉容器にて1MPa、180℃で
5分間加熱した後、50℃の水浴中に容器ごと投入し冷
却し、トリアセチルセルロースドープDを調製した。特
開平7−11055に従い、上記トリアセチルセルロー
スドープDを単層ドラム流延し、厚み80μmのトリア
セチルセルロースフィルムCを作製した。
【0120】
【発明の効果】透明支持体上に、酸素濃度が15体積%
以下の雰囲気の下で電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋
反応又は重合反応により形成された少なくとも1層以上
のポリマー層を有する光学フィルムを作製することで物
理的強度(耐摩耗性)、耐薬品性に優れた光学フィルム
を安価で大量に提供することができる。また、上記ポリ
マー層を適切な公知手段で適用して反射防止処理及び/
又は防眩処理が施された偏光板あるいは画像表示装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(c)は、それぞれ本発明の物理的強
度及び/又は防眩機能を有する光学フィルムの層構成例
を模式的に示す概略断面図である。
【図2】(a)〜(cは、それぞれ本発明の反射防止機
能及び/又は防眩機能を有する光学フィルムの層構成例
を模式的に示す概略断面図である。
【図3】(a),(b)は、それぞれ本発明のとくに優
れた反射防止機能を有する光学フィルムの層構成例を模
式的に示す概略断面図である。
【図4】(a)〜(d)は、それぞれ本発明の光学フィ
ルムを画像表示装置に適用する態様を模式的に示す概略
断面図である。
【符号の説明】
1 透明支持体 2 ハードコート層 3 防眩層 4 屈折率1.40〜1.80で、平均粒径が0.5〜
6μmの粒子 5 低屈折率層 6 高屈折率層 7 中屈折率層 8 粘着剤層 9 偏光膜の保護フィルム 10 偏光膜
フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08F 2/46 C08J 7/04 CEPZ 4J011 C08J 7/04 CEP G02B 1/04 G02B 1/04 5/30 1/10 G02F 1/1335 510 5/30 C08L 1:12 G02F 1/1335 510 G02B 1/10 A // C08L 1:12 Z Fターム(参考) 2H049 BA02 BB33 BB63 BB65 BC22 2H091 FA08X FA08Z FA37X FA37Z FB02 KA01 LA01 LA02 2K009 AA05 AA12 AA15 BB28 CC03 CC09 CC23 CC24 CC26 CC42 DD02 DD05 4F006 AA02 AA12 AA15 AA22 AA35 AA36 AA39 AA40 AB13 AB19 AB24 BA11 BA14 CA05 4F100 AH05C AJ06A AK01B AK17C AL05B AT00A BA02 BA03 BA07 BA10A BA10C EH31 JA20 JB01 JB14B JB20B JK09 JL02 JN01A JN06 JN30 4J011 SA01 SA21 SA64 SA65 SA83 UA03

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透明支持体上に、酸素濃度が15体積%
    以下の雰囲気の下で電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋
    反応及び/又は重合反応により形成させた少なくとも1
    層以上のポリマー層を有する光学フィルム。
  2. 【請求項2】 透明支持体上に含フッ素化合物を構成成
    分とする最外層を有し、且つ、該最外層に隣接する層に
    酸素濃度が15体積%以下の雰囲気の下で電離放射線硬
    化性樹脂組成物の架橋反応及び/又は重合反応により形
    成させたポリマー層を有する請求項1に記載の光学フィ
    ルム。
  3. 【請求項3】 該ポリマー層を形成する該電離放射線硬
    化性樹脂組成物に含まれる架橋反応性及び/又は重合反
    応性官能基の反応率が5%以上であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の光学フィルム。
  4. 【請求項4】 該含フッ素化合物が含フッ素ポリマーで
    あり、該含フッ素ポリマーが塗布と同時又は塗布後に、
    架橋反応及び/又は重合反応により形成された含フッ素
    ポリマーであることを特徴とする請求項2または3に記
    載の光学フィルム。
  5. 【請求項5】 該電離放射線硬化性樹脂組成物に含まれ
    る架橋反応性及び/又は重合反応性官能基の反応率が2
    0%以上であることを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    か1項に記載の光学フィルム。
  6. 【請求項6】 該酸素濃度が15体積%以下の雰囲気
    を、過剰酸素を窒素で置換することにより得ることを特
    徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の光学フィ
    ルム。
  7. 【請求項7】 電離放射線硬化性樹脂組成物の架橋反応
    及び/又は重合反応が、酸素濃度が6体積%以下の雰囲
    気の下で行われることを特徴とする請求項1〜6のいず
    れか1項に記載の光学フィルム。
  8. 【請求項8】 該透明支持体がトリアセチルセルロース
    から形成される透明支持体であることを特徴とする請求
    項1〜7のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  9. 【請求項9】 該ポリマー層を有する側の表面の動摩擦
    係数が0.25以下であることを特徴とする請求項1〜
    8のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  10. 【請求項10】 該ポリマー層を有する側の表面の、水
    に対する接触角が90゜以上であることを特徴とする請
    求項1〜9のいずれか1項に記載の光学フィルム。
  11. 【請求項11】 該透明支持体が、トリアセチルセルロ
    ースフィルムであり、トリアセチルセルロースを溶剤に
    溶解することにより調製されたトリアセチルセルロース
    ドープを単層流延,複数層共流延もしくは複数層逐次流
    延のいずれかの流延方法により流延することにより作製
    されたことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項
    に記載の光学フィルム。
  12. 【請求項12】 該トリアセチルセルロースドープが、
    トリアセチルセルロースを冷却溶解法あるいは高温溶解
    法によって、ジクロロメタンを実質的に含まない溶剤に
    溶解することにより調製されたトリアセチルセルロース
    ドープであることを特徴とする請求項11に記載の光学
    フィルム。
  13. 【請求項13】 請求項1〜12のいずれかに記載の光
    学フィルムを偏光膜の保護フィルムの少なくとも一方に
    有することを特徴とする偏光板。
  14. 【請求項14】 請求項1〜13のいずれかに記載の光
    学フィルム、又は請求項11に記載の偏光板を、画像表
    示面上に配置してなることを特徴とする画像表示装置。
JP2000354381A 2000-11-21 2000-11-21 光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置 Pending JP2002156508A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000354381A JP2002156508A (ja) 2000-11-21 2000-11-21 光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000354381A JP2002156508A (ja) 2000-11-21 2000-11-21 光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2002156508A true JP2002156508A (ja) 2002-05-31

Family

ID=18826973

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000354381A Pending JP2002156508A (ja) 2000-11-21 2000-11-21 光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2002156508A (ja)

Cited By (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004093947A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Fuji Photo Film Co Ltd 反射防止膜、反射防止フィルムおよび画像表示装置
WO2005073325A1 (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha 帯電防止性ハードコート樹脂組成物
WO2005093464A1 (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. 反射防止フィルムの製造方法、反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2005309392A (ja) * 2004-03-26 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd 反射防止フィルムの製造方法、反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2005345983A (ja) * 2004-06-07 2005-12-15 Nitto Denko Corp 防眩性反射防止フィルム、光学素子および画像表示装置
JP2007171521A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Jsr Corp 液晶ディスプレイパネル構造体及びその製造方法並びにディスプレイ装置
JP2009288809A (ja) * 2002-08-15 2009-12-10 Fujifilm Corp 反射防止フィルム、偏光板、及び画像表示装置
US7846511B2 (en) 2005-01-18 2010-12-07 Fujifilm Corporation Transparent film and method for manufacturing the same, polarized plate and image display device
US8241740B2 (en) 2005-03-07 2012-08-14 Fujifilm Corporation Antireflective film, method of manufacturing antireflective film, polarizing plate and image display device using the same
WO2014034846A1 (ja) * 2012-08-31 2014-03-06 大日本印刷株式会社 積層体、偏光板、液晶パネル、タッチパネルセンサ、タッチパネル装置および画像表示装置
JP2014046608A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Dainippon Printing Co Ltd 積層体、偏光板、液晶パネル、タッチパネルセンサ、タッチパネル装置および画像表示装置
JP2014048528A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Dainippon Printing Co Ltd 積層体、偏光板、液晶パネル、タッチパネルセンサ、タッチパネル装置および画像表示装置

Cited By (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2009288809A (ja) * 2002-08-15 2009-12-10 Fujifilm Corp 反射防止フィルム、偏光板、及び画像表示装置
JP2004093947A (ja) * 2002-08-30 2004-03-25 Fuji Photo Film Co Ltd 反射防止膜、反射防止フィルムおよび画像表示装置
WO2005073325A1 (ja) * 2004-01-30 2005-08-11 Denki Kagaku Kogyo Kabushiki Kaisha 帯電防止性ハードコート樹脂組成物
JP2005309392A (ja) * 2004-03-26 2005-11-04 Fuji Photo Film Co Ltd 反射防止フィルムの製造方法、反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
WO2005093464A1 (ja) * 2004-03-26 2005-10-06 Fuji Photo Film Co., Ltd. 反射防止フィルムの製造方法、反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2005345983A (ja) * 2004-06-07 2005-12-15 Nitto Denko Corp 防眩性反射防止フィルム、光学素子および画像表示装置
JP4553237B2 (ja) * 2004-06-07 2010-09-29 日東電工株式会社 防眩性反射防止フィルム、光学素子および画像表示装置
US7846511B2 (en) 2005-01-18 2010-12-07 Fujifilm Corporation Transparent film and method for manufacturing the same, polarized plate and image display device
US8241740B2 (en) 2005-03-07 2012-08-14 Fujifilm Corporation Antireflective film, method of manufacturing antireflective film, polarizing plate and image display device using the same
JP2007171521A (ja) * 2005-12-21 2007-07-05 Jsr Corp 液晶ディスプレイパネル構造体及びその製造方法並びにディスプレイ装置
WO2014034846A1 (ja) * 2012-08-31 2014-03-06 大日本印刷株式会社 積層体、偏光板、液晶パネル、タッチパネルセンサ、タッチパネル装置および画像表示装置
JP2014046608A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Dainippon Printing Co Ltd 積層体、偏光板、液晶パネル、タッチパネルセンサ、タッチパネル装置および画像表示装置
JP2014048528A (ja) * 2012-08-31 2014-03-17 Dainippon Printing Co Ltd 積層体、偏光板、液晶パネル、タッチパネルセンサ、タッチパネル装置および画像表示装置
KR20150048709A (ko) * 2012-08-31 2015-05-07 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 적층체, 편광판, 액정 패널, 터치 패널 센서, 터치 패널 장치 및 화상 표시 장치
KR101982377B1 (ko) 2012-08-31 2019-05-27 다이니폰 인사츠 가부시키가이샤 적층체, 편광판, 액정 패널, 터치 패널 센서, 터치 패널 장치 및 화상 표시 장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4271839B2 (ja) 反射防止膜、偏光板、及びそれを用いた画像表示装置
JP4836316B2 (ja) 反射防止膜、偏光板、及び画像表示装置
TW567338B (en) Antireflection film, polarizing plate, and apparatus for displaying an image
JP4284006B2 (ja) 反射防止フィルム、偏光板および画像表示装置
JP2003004903A (ja) 防眩フィルム、偏光板用保護フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2010277059A (ja) 反射防止フィルム及びこれを含む偏光板
JP2002169001A (ja) 防眩性フィルムおよび液晶表示装置
JP2007108724A (ja) 防眩性反射防止フィルム、これを用いた偏光板および液晶表示装置
JP2012078541A (ja) 光学フィルム、偏光板、画像表示装置、及び光学フィルムの製造方法
JP5232365B2 (ja) フッ素化光重合開始剤を含む光学フィルム、反射防止フィルム、偏光板、およびそれを用いた画像表示装置
JP2007163971A (ja) 反射防止フィルム、並びにそれを用いた偏光板及び液晶表示装置
JP2010060743A (ja) 防眩フィルム、反射防止フィルム、偏光板および画像表示装置
JP4269510B2 (ja) 偏光板用保護フィルム、偏光板、および液晶表示装置
JP2007168429A (ja) 反射防止フィルム、その製造方法、並びにそれを用いた偏光板、及びディスプレイ装置
JP2002156508A (ja) 光学フィルム、偏光板、及び画像表示装置
JP2005309392A (ja) 反射防止フィルムの製造方法、反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2012159691A (ja) 防眩フィルム、偏光板、画像表示装置、及び防眩フィルムの製造方法
JP2007133162A (ja) 防眩性フィルム、その製造方法、これを用いた偏光板および画像表示装置
JP2010061044A (ja) 反射防止フィルム、偏光板および画像表示装置
JP2007034213A (ja) 反射防止フィルム、それを用いた偏光板及びディスプレイ装置
JP2006072320A (ja) 反射防止フィルムの製造方法、反射防止フィルム、偏光板、および画像表示装置
JP2003053878A (ja) 防眩性フィルム
JP2006154791A (ja) 光散乱性フィルムの製造方法、光散乱性フィルムを用いた偏光板、偏光板を用いた液晶表示装置
JP2005257786A (ja) 反射防止フィルムおよびその製造方法
JP5238537B2 (ja) 反射防止ハードコートフィルムの製造方法、反射防止ハードコートフィルム、偏光板、及び画像表示装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050901

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20060324

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20061124

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071108

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071115

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20071122

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080808

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20080813

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20081217