JP4096520B2 - 液晶表示素子 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、薄膜トランジスタ(以下、TFTと記す)を能動素子とするアクティブマトリックス型の液晶表示素子に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
TFTを能動素子とするアクティブマトリックス液晶表示素子は、一対の基板がその間のギャップを規定するギャップ材が混入された枠状のシール材を介して接合され、前記一対の基板間の前記シール材により囲まれた領域に液晶層が設けられるとともに、前記一対の基板のうち、一方の基板の内面に、前記シール材により囲まれた領域に対応させてマトリックス状に配列された複数の画素電極と、前記複数の画素電極にそれぞれ接続された複数のTFTと、前記複数のTFTにゲート信号を供給する複数のゲート配線と、前記複数のTFTにデータ信号を供給する複数のデータ配線が設けられ、他方の基板の内面に、前記複数の画素電極に対向する対向電極が設けられた構成となっている。
【0003】
このアクティブマトリックス液晶表示素子においては、前記画素電極およびTFTが設けられた一方の基板の前記シール材の外側に突出する基板縁部の内面に、複数のゲート配線端子およびデータ配線端子と対向電極端子とを設け、この一方の基板の内面の前記シール材に対応するシール部の外側の領域に、前記対向電極端子に接続されたクロス電極を設けるとともに、前記対向電極にシール材の外側に突出するクロス電極接続部を形成し、前記クロス電極と前記対向電極のクロス電極接続部とを、導電性粒子が混入されたクロス材により接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、液晶表示素子は、応答速度を速くするために、画素電極と対向電極とが互いに対向する画素部の液晶層厚をできるだけ小さくすることが望まれている。
【0005】
上記アクティブマトリックス液晶表示素子は、前記一方の基板の枠状シール材に対応するシール部のうち、前記ゲート配線およびデータ配線が通っている部分が高く盛り上がっているため、一対の基板間のギャップが、前記枠状シール材に混入されたギャップ材のうちの前記一方の基板の盛り上がり部と他方の基板との間に挟持されるギャップ材により規定される。
【0006】
そして、一対の基板のいずれかの内面の前記シール材により囲まれた領域にカラーフィルタを設けている液晶表示素子の場合は、画素部の基板間ギャップを小さくしても、前記シール部の基板間ギャップが充分に大きく、したがって、比較的大きな径のギャップ材を混入したシール材により前記一対の基板を接合することができるため、前記画素部の液晶層厚を小さくすることができる。
【0007】
一方、カラーフィルタを備えない液晶表示素子の場合は、画素部の基板間ギャップを小さくしようとすると、前記シール部の基板間ギャップも小さくなるため、前記シール材に混入するギャップ材の径を極めて小さくしなければならない。
【0008】
しかし、このような極めて小さい径のギャップ材を得ることは極めて困難であり、そのため、従来のカラーフィルタを備えないアクティブマトリックス液晶表示素子は、画素部の液晶層厚を小さくすることが難しい。
【0009】
この発明は、カラーフィルタを備えないアクティブマトリックス型の液晶表示素子として、画素部の液晶層厚を小さくすることができるものを提供することを目的としたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の液晶表示素子は、一対の基板がその基板間のギャップを規定するギャップ材が混入された枠状のシール材を介して接合され、前記一対の基板間の前記シール材により囲まれた領域に液晶層が設けられるとともに、前記一対の基板のうち、一方の基板の内面に、前記シール材により囲まれた領域にマトリックス状に配列された複数の画素電極と、前記複数の画素電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、前記複数の薄膜トランジスタにゲート信号を供給する複数のゲート配線と、前記複数の薄膜トランジスタにデータ信号を供給する複数のデータ配線と、前記画素電極を覆う配向膜とが設けられ、他方の基板の前記シール材により囲まれた領域の内側の内面に、透明絶縁層と、この透明絶縁層が形成された前記他方の基板の内面側に形成され、前記複数の画素電極に対向する対向電極と、前記対向電極を覆って形成された配向膜とが設けられたカラーフィルタを備えない液晶表示素子であって、前記透明絶縁層は、前記シール材により囲まれた領域の内側の前記液晶層を挟持する配向膜間の間隔を、前記ギャップ材により規定される前記シール材が設けられたシール部の基板間のギャップより狭い間隙にするための、前記他方の基板に形成された前記対向電極及び配向膜の膜厚より厚い厚さに形成されていることを特徴とするものである。
【0011】
この液晶表示素子は、対向電極が形成される他方の基板の前記シール材により囲まれた領域の内側の内面に、透明絶縁層と、この透明絶縁層が形成された前記他方の基板の内面側に形成され、前記複数の画素電極に対向する対向電極と、前記対向電極を覆って形成された配向膜とが設けられたカラーフィルタを備えない液晶表示素子であって、前記透明絶縁層は、前記シール材により囲まれた領域の内側の前記液晶層を挟持する配向膜間の間隔を、前記ギャップ材により規定される前記シール材が設けられたシール部の基板間のギャップより狭い間隙にするための、前記他方の基板に形成された前記対向電極及び配向膜の膜厚より厚い厚さに形成されているため、前記シール材に混入されたギャップ材の径が比較的大きくても、前記ギャップ材によりシール部の基板間ギャップを規定されて接合された一対の基板の基板面間の間隔を小さくし、画素部の基板間ギャップを小さくすることができる。
【0012】
したがって、この液晶表示素子は、カラーフィルタを備えないアクティブマトリックス型のものであるが、画素部の液晶層厚を小さくすることができる。
【0013】
しかも、この液晶表示素子は、前記画素部の基板間ギャップを小さくしても、前記シール部の基板間ギャップを比較的大きい径のギャップ材により規定できるため、前記シール材を部分的に欠落させて形成され、液晶の注入後に封止される液晶注入口の高さを充分に確保することができ、したがって、液晶の注入時間を短くし、製造コストを低減することができる。
【0014】
上記のように、この発明の液晶表示素子は、対向電極が形成される他方の基板の前記シール材により囲まれた領域の内側の内面に、透明絶縁層と、この透明絶縁層が形成された前記他方の基板の内面側に形成され、前記複数の画素電極に対向する対向電極と、前記対向電極を覆って形成された配向膜とが設けられたカラーフィルタを備えない液晶表示素子であって、前記透明絶縁層が、前記シール材により囲まれた領域の内側の前記液晶層を挟持する配向膜間の間隔を、前記ギャップ材により規定される前記シール材が設けられたシール部の基板間のギャップより狭い間隙にするための、前記他方の基板に形成された前記対向電極及び配向膜の膜厚より厚い厚さに形成されることにより、カラーフィルタを備えないアクティブマトリックス型のものであっても、画素部の液晶層厚を小さくするとともに、液晶注入口の高さを充分に確保し、液晶の注入時間を短くすることができるようにしたものである。
【0015】
この液晶表示素子において、画素電極およびTFTが設けられた一方の基板の内面の前記シール部の外側に突出する基板縁部の内面に、複数のゲート配線端子およびデータ配線端子と対向電極端子とを設けるとともに、前記一方の基板の内面の前記シール部の外側の領域に、前記対向電極端子に接続されたクロス電極を設け、他方の基板の内面に設けられた対向電極に、前記シール部の外側に突出するクロス電極接続部を形成して、前記クロス電極と前記クロス電極接続部とを、導電性粒子が混入されたクロス材により接続する場合、前記クロス電極は、前記ゲート配線と同じ金属膜により形成するのが望ましい。
【0016】
さらに、前記対向電極が設けられた他方の基板の内面に、複数の画素電極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素部の間の領域に対応する遮光膜を設ける場合、前記遮光膜は、前記シール部よりも内側の領域に形成するのが望ましい。
【0017】
また、この発明の液晶表示素子において、前記対向電極が形成される他方の基板の内面に形成された透明絶縁層は、窒化シリコン膜からなることが好ましい。
【0022】
この液晶表示素子において、対向電極は、クロス電極接続部を除いてシール材に対応するシール部よりも内側の領域のみに形成するのが好ましい。
【0023】
【発明の実施の形態】
図1〜図5は参考例を示しており、図1は液晶表示素子の平面図、図2は前記液晶表示素子の1つの画素部の拡大断面図、図3は図1のIII−III線に沿う拡大断面図、図4は図1のIV−IV線に沿う拡大断面図、図5は図1のV−V線に沿う拡大断面図である。
【0024】
この参考例の液晶表示素子は、フィールドシーケンシャル液晶表示装置に用いられるアクティブマトリックス液晶表示素子であり、図1〜図5に示すように、前後一対の透明基板1,2がその間のギャップを規定するギャップ材27が混入された枠状のシール材26を介して接合され、前記一対の基板1,2間の前記シール材26により囲まれた領域に液晶層30が設けられるとともに、前記一対の基板1,2のうち、一方の基板、例えば後側の基板2の内面に、前記シール材26により囲まれた領域に対応させて行方向および列方向にマトリックス状に配列された複数の透明な画素電極3と、前記複数の画素電極3にそれぞれ接続された複数のTFT4と、前記複数のTFT4にゲート信号を供給する複数のゲート配線11と、前記複数のTFT4にデータ信号を供給する複数のデータ配線13と、基板2の一端縁部および一側縁部にそれぞれ形成された複数のゲート配線端子12およびデータ配線端子14とが設けられ、他方の基板、つまり表示の観察側である前側の基板1内面に、前記複数の画素電極3に対向する一枚膜状の透明な対向電極23と、前記複数の画素電極3と前記対向電極23とが互いに対向する複数の画素部の間の領域に対応する遮光膜24とが設けられている。
【0025】
前記TFT4は、図2に示したように、後側基板2面に形成されたゲート電極5と、このゲート電極5を覆って基板全体に形成された透明なゲート絶縁膜6と、前記ゲート絶縁膜6の上に前記ゲート電極5と対向させて形成されたi型半導体膜7と、このi型半導体膜7の両側部の上にn型半導体膜8を介して形成されたソース電極9およびドレイン電極10とからなっている。
【0026】
また、前記ゲート配線11は、後側基板2面に各画素電極行の一側にそれぞれ沿わせて形成されており、これらのゲート配線11の一端は、後側基板2の一端縁部に配列形成された複数のゲート配線端子12にそれぞれ接続され、前記TFT4のゲート電極5は、そのTFT4に対応するゲート配線11に一体に形成されている。
【0027】
前記ゲート電極5およびゲート配線11は、低抵抗のアルミニウム系合金膜により形成されており、図では省略しているが、その表面は、前記ゲート配線端子12となる部分を除いて陽極酸化処理されている。なお、前記ゲート電極5およびゲート配線11は、基板2面との段差を小さくするため、0.23μmの極く薄い膜厚に形成されおり、また、前記ゲート絶縁膜6は、0.25μmの膜厚の窒化シリコン膜からなっている。
【0028】
一方、前記データ配線13は、前記ゲート絶縁膜6の上に各画素電極列の一側にそれぞれ沿わせて形成されており、これらのデータ配線13の一端は、後側基板2の一側縁部に配列形成された複数のデータ配線端子14にそれぞれ接続されている。
【0029】
このデータ配線13は、前記TFT4のソース電極9およびドレイン電極10と同じ金属膜により形成されており、前記TFT4のドレイン電極10に一体に接続されている。
【0030】
なお、図2では前記TFT4のソース電極9とドレイン電極10およびデータ配線13を単層膜として示しているが、このソース電極9とドレイン電極10およびデータ配線13は、前記n型半導体膜8とのコンタクト層であるクロム膜と、その上に形成されたアルミニウム系合金膜とからなっている。
【0031】
また、前記データ配線13には、画像データに応じた電荷を、前記TFT4を介して、前記画素電極3と対向電極23との間に形成される画素容量に蓄積するためのデータ信号が流れるため、この参考例では、前記データ配線13の抵抗によるデータ信号の電位降下をできるだけ小さくするために、前記データ配線13を、前記ゲート配線11の膜厚(0.23μm)よりも充分に厚い0.425μmの膜厚に形成している。
【0032】
一方、前記画素電極3は、前記ゲート絶縁膜6の上に形成されており、これらの画素電極3は、その一側縁の端部において前記TFT4のソース電極9に接続されている。なお、この画素電極3は、膜厚が0.05μmのITO膜からなっている。
【0033】
そして、前記後側基板2の内面には、前記複数の画素電極3にそれぞれ対応する領域に開口を有する膜厚が0.20μmの窒化シリコン膜からなるオーバーコート絶縁膜15が基板全体にわたって設けられており、このオーバーコート絶縁膜15の上に、前記シール材26により囲まれた領域のほぼ全域にわたって、膜厚が0.04μmのポリイミド膜からなる配向膜16が設けられている。
【0034】
さらに、前記後側基板2の前記ゲート配線端子12とデータ配線端子14のいずれか一方の端子の配列縁部(この参考例ではデータ配線端子14が配列形成された一側縁部)の内面には、前側基板1の内面に設けられた対向電極23に対応する対向電極端子17が設けられるとともに、この後側基板2の前記シール材26に対応するシール部の外側の領域の内面に、前記対向電極端子17と接続して形成されたクロス電極18が設けられている。
【0035】
なお、前記シール材26は、その各角部を斜めに面取りした形状の矩形枠状に形成されており、前記クロス電極18は、図1に示したように、前記シール材26の対向電極端子17が設けられた基板縁部に対応する面取り角部の外側に設けられている。
【0036】
前記クロス電極18は、前記ゲート配線11とデータ配線13とのうちの膜厚の薄いゲート配線11と同じ金属膜(膜厚が0.23μmのアルミニウム系合金膜)からなる単層膜であり、このクロス電極18に一体に形成されたリード部19を介して前記対向電極端子17と接続されている。
【0037】
また、前記ゲート配線端子12は、図3に示したように、前記ゲート配線11と同じ金属膜からなる下層膜12aの上に前記データ配線13と同じ金属膜からなる上層膜12bが形成された積層膜からなっており、前記対向電極端子17は、その断面構造は図示しないが、前記ゲート配線端子12と同様に、前記ゲート配線11と同じ金属膜からなる下層膜の上に前記データ配線13と同じ金属膜からなる上層膜が形成された積層膜からなっており、前記データ配線端子14は、図4に示したように、前記データ配線13と同じ金属膜からなる単層膜とされている。
【0038】
なお、前記ゲート絶縁膜6には、前記ゲート配線端子12および対向電極端子17の下層膜12aと前記クロス電極18を露出させる開口が形成されており、前記オーバーコート絶縁膜15には、前記ゲート配線端子12および対向電極端子17の上層膜12bと前記クロス電極18と前記データ配線端子14を露出させる開口が設けられている。
【0039】
また、前記後側基板2の内面の前記シール部のうち、前記ゲート配線端子12の配列縁部に沿う領域には、図3に示したように、前記複数のゲート配線11の上にそれぞれ対応させて、前記データ配線13と同じ金属膜からなる疑似電極20が設けられ、前記データ配線端子14の配列縁部に沿う領域には、図4に示したように、前記複数のデータ配線13の下にそれぞれ対応させて、前記ゲート配線11と同じ金属膜からなる疑似電極21が設けられている。
【0040】
なお、前記複数のゲート配線11にそれぞれ対応する疑似電極20はゲート絶縁膜6上に形成されており、前記複数のデータ配線13にそれぞれ対応する疑似電極21は、基板2面に形成されている。
【0041】
さらに、前記後側基板2の前記シール部のうち、前記ゲート配線11およびデータ配線13の導出領域を除く領域、つまり、ゲート配線端子12およびデータ配線端子14の配列縁部とは反対側の基板端縁部および側縁部に沿う領域と前記シール材26の各角部に対応する領域には、後述する液晶注入口26aに対応する部分を除いて、図5に示したように、基板2面に前記ゲート配線11と同じ金属膜により形成された第1の疑似電極22aと、ゲート絶縁膜6上に前記データ配線13と同じ金属膜により形成された第2の疑似電極22bとが上下に対向させて設けられている。
【0042】
なお、図5に示した疑似電極22a,22bは、前記シール材26の各角部に対応するシール部に設けられたものであり、前記後側基板2のゲート配線端子12およびデータ配線端子13の配列縁部とは反対側の基板端縁部および側縁部に沿うシール部に設けられた第1と第2の疑似電極は、図示しないが、前記ゲート配線11およびデータ配線13のピッチと同じピッチで設けられている。
【0043】
一方、前側基板1の内面に設けられた遮光膜24は、前側基板1面に形成されており、対向電極23は、前記遮光膜24を覆って前側基板1の内面に形成されている。
【0044】
なお、図2〜図5では前記遮光膜24を単層膜として示しているが、この遮光膜24は、前側基板1面に形成された酸化クロム膜とその上に形成されたクロム膜とからなる膜厚が0.17μmの積層膜からなっている。
【0045】
また、前記対向電極23は、膜厚が0.14μmのITO膜からなっており、この対向電極23の上に、前記シール材26により囲まれた領域のほぼ全域にわたって、膜厚が0.04μmのポリイミド膜からなる配向膜25が設けられている。
【0046】
前記対向電極23は、図1に示したように、前記シール部よりも内側の領域に、その外周縁が前記シール部の内周縁よりも僅かに内側に位置する面積を有する矩形膜状に形成されており、この対向電極23の前記シール材26の面取り角部に対応する部分に、前記シール部の外側に突出するクロス電極接続部23aが一体に形成されている。
【0047】
また、前記遮光膜24は、前記シール部よりも内側の領域に、前記対向電極23のクロス電極接続部23aを除く前記対向電極23の外形とほぼ同じ形状に形成されており、したがって、前記対向電極23のクロス電極接続部23aは、前側基板1面に直接形成されている。
【0048】
また、前記シール材26は熱硬化性樹脂からなっており、このシール材26に、ガラス粒子または硬質樹脂粒子等の絶縁性粒子からなるギャップ材27が混入されている。
【0049】
このシール材26には、後側基板2に設けられたゲート配線11およびデータ配線13の導出側とは異なる辺部、例えばデータ配線端子14の配列縁部に沿う辺部とは反対側の辺部を部分的に欠落させて形成された液晶注入口26aが設けられている。
【0050】
そして、前記一対の基板1,2は、前記シール部の基板間ギャップ(前側基板1の基板面と後側基板2のシール部の最も内面のオーバーコート絶縁膜15との間隔)を前記シール材26に混入されたギャップ材27により規定され、前記シール材26を介して接合されている。
【0051】
また、前記後側基板2の前記シール部の外側の領域に形成された前記クロス電極18と、前記前側基板2の内面に設けられた対向電極23のクロス電極接続部23aとは、図3に示したように、導電性粒子29が混入された熱硬化性樹脂からなるクロス材28により接続されている。
【0052】
なお、図3〜図5では、便宜上、一対の基板1,2間のギャップとシール材26中のギャップ材27およびクロス材28中の導電性粒子29の径を大きく誇張して示しているが、前記基板1,2間のギャップと前記ギャップ材27および導電性粒子29の径は極く小さく、したがって、前記シール材26中のギャップ材27および前記クロス材28中の導電性粒子29の数は、図3〜図5に示した数よりも多い。
【0053】
また、図5では、便宜上、クロス材28中の導電性粒子29を一体物のように示したが、この導電性粒子29は、樹脂粒子の表面に金等の導電性金属をメッキしたメッキ粒子からなっている。
【0054】
この液晶表示素子は、一対の基板1,2のいずれか一方の内面に、前記ギャップ材27が混入されたシール材26を、液晶注入口26aを有する枠状に印刷し、後側基板2に形成されたクロス電極18と前側基板1の内面に設けられた対向電極23のクロス電極接続部23aのいずれかの上に前記導電性粒子29が混入されたクロス材28を印刷し、前記一対の基板1,2を重ね合わせて加圧することにより、前記シール材26に対応するシール部の基板間ギャップを前記ギャップ材27により規定される値に調整するとともに前記クロス材28中の導電性粒子29を前記クロス電極18と対向電極23のクロス電極接続部23aとの間に挟持させ、その状態で前記シール材26とクロス材28とを硬化させることにより組立てられ、その後に、前記液晶注入口26aから一対の基板1,2間の前記シール材26により囲まれた領域に真空注入法により液晶を注入し、前記液晶注入口26aを封止材26b封止することにより製造される。
【0055】
なお、前記クロス材28は、熱硬化性樹脂に導電性粒子29を混入したものに限らず、例えば粘着剤に導電性粒子29を混入したものでもよく、その場合は、クロス材を硬化させる必要はない。
【0056】
また、この参考例の液晶表示素子は、液晶層30の液晶分子を一方向にホモジニアス配向させたホモジニアス配向型液晶表示素子であり、図では省略しているが、一対の基板1,2の外面にそれぞれ偏光板が配置されるとともに、前記一対の基板1,2のいずれか一方とその基板側の前記偏光板との間に、表示のコントラストを高くするとともに視野角を広くするための位相板が配置される。
【0057】
上記液晶表示素子の組立てにおいて、前記シール材26は、前記一対の基板1,2を重ね合わせて加圧することにより画素部の基板間ギャップが前記シール材に混入したギャップ材27により規定される所定の値になるまで押し潰され、その後に硬化されるが、この参考例では、前記後側基板2の内面のシール部のうち、ゲート配線端子12の配列縁部に沿う領域に、複数のゲート配線11の上にそれぞれ対応させてデータ配線13と同じ金属膜からなる疑似電極20を設け、データ配線端子14の配列縁部に沿う領域に、複数のデータ配線13の下にそれぞれ対応させてゲート配線11と同じ金属膜からなる疑似電極21を設けるとともに、前記後側基板2の前記シール部のうち、前記ゲート配線11およびデータ配線13の導出領域を除く領域に、前記液晶注入口26aに対応する部分を除いて、ゲート配線11と同じ金属膜により形成された疑似電極22aとデータ配線13と同じ金属膜により形成された擬似電極22bとを上下に対向させて設けているため、後側基板2のシール部のうちの前記疑似電極20,21,22aおよび22bが設けられた部分の内面高さが全て同じ(ゲート配線11とゲート絶縁膜6とデータ配線13とオーバーコート絶縁膜15との積層膜の総厚)であり、したがって、前記シール材26を前記シール部の全域において均等に押し潰し、前記シール部の基板間ギャップを、その全周にわたって均一にし、前記シール材26により囲まれた領域内の複数の画素部の基板間ギャップを均一にすることができる。
【0058】
なお、図5に示したように、前記シール部の基板間ギャップのうち、前記対向電極23からシール材26の外側に突出するクロス電極接続部23aに対応する領域の基板間ギャップは、前記クロス電極接続部23aの膜厚(0.14μm)分だけ大きくなるが、前記クロス電極接続部23aは、前記シール材26の面取り角部に対応する部分にしかないため、前記シール部のクロス電極接続部23aに対応する領域と他の領域との基板間ギャップの差が、前記シール材26により囲まれた領域の基板間ギャップに影響を及ぼすことはほとんど無く、したがって、前記シール材26により囲まれた領域内の複数の画素部の基板間ギャップを均一することができる。
【0059】
そして、この液晶表示素子は、前側基板1の内面の対向電極23が前記クロス電極接続部23aを除いて前記シール部よりも外側には形成されず、内側の領域のみに設けられており、さらに、前記前側基板1の内面の遮光膜24も前記シール部よりも外側には形成されず、内側の領域のみに設けられているため、前記対向電極23と遮光膜24の周縁部が前記シール部に対向している場合に比べて、前記シール部の基板間ギャップを、前記対向電極23の膜厚(0.14μm)と前記遮光膜24の膜厚(0.17μm)との両方の分だけ稼ぐことができる。
【0060】
そのため、前記シール材26に混入されたギャップ材27の径が比較的大きくても、前記ギャップ材27によりシール部の基板間ギャップを規定されて接合された一対の基板1,2の基板面間の間隔d1(図3参照)を小さくし、画素部の基板間ギャップを小さくすることができる。
【0061】
したがって、この液晶表示素子は、カラーフィルタを備えないアクティブマトリックス型のものであるが、画素部の液晶層厚d(図2参照)を小さくすることができる。
【0062】
しかも、この液晶表示素子は、前記画素部の基板間ギャップを小さくしても、前記シール部の基板間ギャップを比較的大きい径のギャップ材27により規定できるため、前記シール材26を部分的に欠落させて形成され、液晶の注入後に封止される液晶注入口26aの高さを充分に確保することができる。 この液晶表示素子の画素部の基板間ギャップ、つまり画素部の液晶層厚dは、例えば0.915μmの径(直径)のギャップ27を混入したシール材26により一対の基板1,2を接合することにより、1.5μmにすることができる。
【0063】
すなわち、上述したように、後側基板2の内面に設けられたゲート配線11と、前記シール部にデータ配線13に対応させて設けられた擬似電極20と、前記シール部のゲート配線11およびデータ配線13の導出領域を除く領域に設けられた第1の擬似電極22aの膜厚は0.23μm、ゲート絶縁膜6の膜厚は0.25μm、データ配線13と、前記シール部にゲート配線11に対応させて設けられた擬似電極21と、前記シール部のゲート配線11およびデータ配線13の導出領域を除く領域に前記第1の疑似電極22aに対応させて設けられた第2の擬似電極22bの膜厚は0.425μm、オーバーコート絶縁膜15の膜厚は0.20μmであり、また、前側基板1のシール部には対向電極23および遮光膜24が無いため、前記シール材26中の絶縁性ギャップ材27の径が0.915μmであるときの一対の基板1,2の基板面間の間隔(以下、基板間隔と言う)d1は、2.02μmである。
【0064】
一方、画素部の基板間ギャップ(一対の基板1,2の最も内面に設けられた配向膜25,16間の間隔)は、前記基板間隔よりも、ゲート絶縁膜6と画素電極3と対向電極23と配向膜25,16の膜厚分だけ小さい。
【0065】
そして、上述したように、前記ゲート絶縁膜6の膜厚は0.25μm、画素電極3の膜厚は0.05μm、対向電極23の膜厚は0.14μm、配向膜25,16の膜厚はそれぞれ0.04μmであるため、前記基板間隔d1が2.02μmであれば、前記画素部の基板間ギャップ(画素部の液晶層厚d)は、1.5μmになる。
【0066】
なお、ギャップ材27の径(直径)が0.8μmの径の絶縁性ギャップ材27を混入させたシール材26を用いることにより、一対の基板1,2を接合させることにより、前記基板間隔d1を2.005μmとし、前記画素部の基板間ギャップを1.385μmまで小さくすることができる。
【0067】
また、前記シール部のゲート配線11およびデータ配線13の導出領域を除く領域に設けられた第1の疑似電極22aおよび第2擬似電極22bは、前記液晶注入口26aに対応する部分には無いため、前記液晶注入口26aの高さは、後側基板2の内面に設けられたゲート絶縁膜6とオーバーコート絶縁膜15との積層膜の表面から前側基板1の基板面までの高さであり、前記ゲート絶縁膜6の膜厚は0.25μm、オーバーコート絶縁膜15の膜厚は0.20μmであるため、前記基板間隔d1を2.02μmとしたときの液晶注入口26aの高さは1.57μm、前記基板間隔d1を2.005μmとしたときの液晶注入口26aの高さは1.555μmである。
【0068】
したがって、この液晶表示素子は、画素部の基板間ギャップを小さくしても、液晶注入口26aの高さを充分に確保することができ、したがって、液晶の注入時間を短くし、製造コストを低減することができる。
【0069】
さらに、この参考例では、前記クロス電極18をゲート配線11と同じ金属膜により形成しているため、前記クロス電極18の膜厚が薄く、したがって、前記クロス電極18と対向電極23のクロス電極接続部23aとの間隔を稼ぐことができる。
【0070】
すなわち、ゲート配線11と同じ金属膜により形成されたクロス電極18の膜厚は0.23μm、対向電極23に形成されたクロス接続部23aの膜厚は0.14μmであるため、前記基板間隔d1を2.02μmにしたときのクロス電極18と対向電極23のクロス電極接続部23aとの間隔は1.65μm、前記基板間隔d1を2.005μmとしたときのクロス電極18と対向電極23のクロス電極接続部23aとの間隔は1.635μmである。
【0071】
尚、前記クロス材28に混入される導電性粒子29としては、導電性粒子の径(直径)が1.5μmの、上述したようなメッキ粒子を用いることができる。
【0072】
そのため、この液晶表示素子によれば、前記入手可能な径の導電性粒子29を混入したクロス材28により、前記クロス電極18と対向電極23のクロス電極接続部23aとを、一対の基板1,2をクロス接続部付近において外側に反り変形させること無く接続することができ、したがって、クロス接続部付近の画素部の基板間ギャップと他の領域の画素部の基板間ギャップに差を生じることが無いため、全ての画素部の基板間ギャップ、つまり液晶層厚dを均一にし、表示むらの無い良好な表示品質を得ることができる。
【0073】
なお、上記参考例では、対向電極23と遮光膜24の両方を前記シール部よりも内側の領域に設けているが、前記遮光膜24は、その周縁部が前記シール部に対応する面積に形成してもよく、その場合でも、前記対向電極23と遮光膜24の両方の周縁部が前記シール部に対向している場合に比べて、前記シール部の基板間ギャップを、前記対向電極23の膜厚(0.14μm)分だけ稼ぐことができるため、前記シール材26に混入されたギャップ材27の径が比較的大きくても、前記ギャップ材27によりシール部の基板間ギャップを規定されて接合された一対の基板1,2の基板面間の間隔d1を小さくし、画素部の基板間ギャップを小さくするとともに、液晶注入口26aの高さを充分に確保することができる。
【0074】
図6〜図9はこの発明の第1の実施例を示しており、図6は液晶表示素子の一部分の平面図、図7は前記液晶表示素子の1つの画素部の拡大断面図、図8は図6のVIII−VIII線に沿う拡大断面図、図9は図6のIX−IX線に沿う拡大断面図である。
【0075】
この実施例の液晶表示素子は、図6〜図9に示すように、一対の基板のうちの少なくとも一方の基板、例えば前側基板1の内面に、シール材26により囲まれた領域に対応させて透明絶縁層31を設けたものであり、この実施例では、前側基板1の内面に設けられた対向電極23と遮光膜24を上記参考例よりも大きい面積形成するとともに、後側基板2の内面に設けられたクロス電極18を積層膜により形成している。
【0076】
前記透明絶縁層31は、前記前側基板1の内面に設けられた遮光膜24の上に、例えば膜厚が1.30μmの窒化シリコン膜により形成されており、この透明絶縁層31の上に対向電極23設けられ、その上に配向膜25が設けられている。
【0077】
また、この実施例では、前記対向電極23を、図6に示したように、その外縁がシール材26の外側縁よりも僅かに内側に位置する面積を有する矩形膜状に形成しこの対向電極23の前記シール材26の面取り角部の外側に対応する部分を前記シール材26の外側に突出するクロス電極接続部23bとするとともに、前記遮光膜24を、前記対向電極23のクロス電極接続部23bを除く領域の外形とほぼ同じ形状に形成している。
【0078】
さらに、この実施例では、前記クロス電極18を、図9に示したように、ゲート配線11と同じ金属膜からなる下層膜18aの上にデータ配線13と同じ金属膜からなる上層膜18bが形成された積層膜により形成するとともに、そのリード部19も同じ積層膜により形成している。
【0079】
なお、この実施例では、前記クロス電極18とそのリード部19を前記積層膜により形成しているが、前記後側基板2の内面の前記クロス電極18とそのリード部19を除く他の構成は上記参考例と同じであるから、重複する説明は図に同符号を付して省略する。
【0080】
そして、前記一対の基板1,2は、図8および図9に示したように、枠状のシール材26に対応するシール部の基板間ギャップ(前側基板1のシール部の最も内面の対向電極23と後側基板2のシール部の最も内面のオーバーコート絶縁膜15との間隔)を前記シール材26に混入されたギャップ材27aにより規定され、前記シール材26を介して接合されている。
【0081】
また、前記後側基板2の前記シール部の外側の領域に形成された前記クロス電極18と、前記前側基板1の内面に設けられた対向電極23のクロス電極接続部23aとは、図9に示したように、導電性粒子29aが混入されたクロス材28により接続されている。
【0082】
なお、図8および図9では、便宜上、一対の基板1,2間のギャップとシール材26中のギャップ材27aおよびクロス材28中の導電性粒子29aの径を大きく誇張して示しているが、前記基板1,2間のギャップと前記ギャップ材27aおよび導電性粒子29aの径は極く小さく、したがって、前記シール材26中のギャップ材27aおよび前記クロス材28中の導電性粒子29aの数は、図に示した数よりも多い。
【0083】
この実施例の液晶表示素子は、前側基板1の内面に、シール材26により囲まれた領域に対応させて透明絶縁層31を設けたものであるため、前記シール材26に対応するシール部の基板間ギャップを、前記透明絶縁層31が無い場合に比べて、前記透明絶縁層31の膜厚分だけ稼ぐことができる。
【0084】
すなわち、この液晶表示素子は、その基板間隔(一対の基板1,2の基板面間の間隔)d2が、画素部の基板間ギャップが同じで前記透明絶縁層31の無い液晶表示素子の基板間隔に比べて、前記透明絶縁層31の膜厚分だけ大きい。
【0085】
そのため、この液晶表示素子は、前記シール材26に混入されたギャップ材27aの径が比較的大きくても、画素部の基板間ギャップ(一対の基板1,2の最も内面に設けられた配向膜25,16間の間隔)を小さくすることができるとともに、前記シール材26を部分的に欠落させて形成され、液晶の注入後に封止される液晶注入口26a(図1参照)の高さを充分に確保することができる。
【0086】
この液晶表示素子の画素部の基板間ギャップ、つまり画素部の液晶層厚dは、例えば2.215μmの径(直径)のギャップ材27aを混入したシール材26により一対の基板1,2を接合することにより、1.5μmにすることができる。
【0087】
すなわち、参考例と同様に、後側基板2の内面に設けられたゲート配線11と、前記シール部にデータ配線13に対応させて設けられた擬似電極20と、前記シール部のゲート配線11およびデータ配線13の導出領域を除く領域に設けられた第1の擬似電極22aの膜厚が0.23μm、ゲート絶縁膜6の膜厚が0.25μm、データ配線13と、前記シール部にゲート配線11に対応させて設けられた擬似電極21(図4参照)と、前記シール部のゲート配線11およびデータ配線13の導出領域を除く領域に前記第1の疑似電極22aに対応させて設けられた第2の擬似電極22bの膜厚が0.425μm、オーバーコート絶縁膜15の膜厚が0.20μmであり、前側基板1の内面に設けられた遮光膜24の膜厚が0.17μm、対向電極23の膜厚が0.14μmである場合、前記シール材26中のギャップ材27aの径が1.905μmであるときの基板間隔d2は、3.32μmである。
【0088】
一方、前記画素部の基板間ギャップは、前記基板間隔d2よりもゲート絶縁膜6と画素電極3と対向電極23と配向膜25,16の膜厚と透明絶縁層31の層厚分だけ小さい。
【0089】
そして、上述したように、前記ゲート絶縁膜6の膜厚は0.25μm、画素電極3の膜厚は0.05μm、対向電極23の膜厚は0.14μm、配向膜25,16の膜厚はそれぞれ0.04μm、透明絶縁層31の層厚は1.30μmであるため、前記基板間隔d2が3.32μmであれば、前記画素部の基板間ギャップ(画素部の液晶層厚d)は、1.5μmになる。
【0090】
また、前記シール部のゲート配線11およびデータ配線13の導出領域を除く領域に設けられた第1の疑似電極22aおよび第2擬似電極22bは、前記液晶注入口26aに対応する部分には無いため、前記液晶注入口26aの高さは、後側基板2の内面に設けられたゲート絶縁膜6とオーバーコート絶縁膜15との積層膜の表面から前側基板1の内面に設けられた遮光膜24と対向電極23との積層膜の表面までの高さであり、したがって、前記基板間隔d2が3.32μmであるときの液晶注入口26aの高さは2.56μmである。
【0091】
したがって、この液晶表示素子は、画素部の基板間ギャップを小さくしても、液晶注入口26aの高さを充分に確保することができ、したがって、液晶の注入時間を短くし、製造コストを低減することができる。
【0092】
しかも、この実施例の液晶表示素子は、前記クロス電極18が、ゲート配線11と同じ金属膜からなる下層膜18aの上にデータ配線13と同じ金属膜からなる上層膜18bが形成された積層膜により形成されているが、画素部の基板間ギャップが1.5μmであるとき、つまり基板間隔d2が3.32μmであるときの前記クロス電極18と対向電極23のクロス電極接続部23bとの間隔は、2.510μmであり、したがって、2.510μmの比較的大きい径(直径)の導電性粒子材29aを混入したクロス材28により、前記クロス電極18と対向電極23のクロス電極接続部23aとを接続することができる。
【0093】
そして、この実施例によれば、前記クロス電極18を、ゲート配線11と同じ金属膜からなる下層膜18aの上にデータ配線13と同じ金属膜からなる上層膜18bが形成された積層膜により形成しているため、前記クロス電極18の電気抵抗を小さくし、前記クロス材28中の導電性粒子29aとを介して接続される前記クロス18と対向電極23のクロス電極接続部23aとの接続抵抗を小さく抑えることができる。
【0094】
図10および図11はこの発明の第2の実施例を示しており、図10は液晶表示素子の一部分の平面図、図11は図10のXI−XI線に沿う拡大断面図である。
【0095】
この実施例の液晶表示素子は、図6〜図9に示した第1の実施例の液晶表示素子の対向電極23と遮光膜24とを、シール材26に対応するシール部を避けて形成し、一対の基板1,2を、上記第1の実施例よりもさらに大きな径のギャップ材27bを混入したシール材26により接合したものであり、他の構成は上記第1の実施例と同じである。
【0096】
すなわち、この実施例では、前記対向電極23を、参考例と同様に、その外縁が前記シール材26の内側縁よりも僅かに内側に位置する面積を有する矩形膜状に形成し、この対向電極23の前記シール材26の面取り角部に対応する部分に、前記シール材26の外側に突出するクロス電極接続部23aを一体に形成するとともに、前記遮光膜24を、前記対向電極23のクロス電極接続部23aを除く前記対向電極23の外形とほぼ同じ形状に形成している。
【0097】
この実施例の液晶表示素子は、上記第1の実施例の液晶表示素子の対向電極23と遮光膜24とを、シール材26に対応するシール部を避けて形成しているため、画素部の基板間ギャップを第1の実施例と同じにした場合の前記シール部の基板間ギャップを、第1の実施例よりも、前記対向電極23と遮光膜24の両方の膜厚分だけさらに大きくすることができる。
【0098】
なお、前記対向電極23の膜厚は0.14μm、遮光膜24の膜厚は0.17μmであるため、この実施例によれば、前記シール部の基板間ギャップを、第1の実施例よりも0.31μmだけ大きくすることができ、したがって、一対の基板1,2を、上記第1の実施例よりも0.31μm大きい径のギャップ材27bを混入したシール材26により接合することができるとともに、液晶注入口26a(図1参照)の高さを、第1の実施例よりも0.31μmだけ高くし、さらに液晶の注入時間を短くすることができる。
【0099】
なお、上記第1および第2の実施例では、前記透明絶縁層31の膜厚を1.30μmとしたが、この透明絶縁層31の膜厚は、前記シール部の基板間ギャップおよびクロス電極18と対向電極23のクロス電極接続部23aとの間隔が、前記シール材26に混入するギャップ材および前記クロス材28に混入する導電性粒子の径(直径)の最小値以上になる範囲で任意に選べばよい。
【0100】
また、上記第1および第2の実施例では、透明絶縁層31を前側基板1の内面に設けているが、前記透明絶縁層31は後側基板2の内面に設けてもよく、さらに前側基板1および後側基板2の両方の内面にそれぞれ透明絶縁層を設けてもよい。
【0101】
さらに、上記実施例の液晶表示素子は、液晶層30の液晶分子を一方向にホモジニアス配向させたホモジニアス配向型のものであるが、この発明は、液晶分子をツイスト配向させたTN(ツイステッドネマティック)型のアクティブマトリックス液晶表示素子や、強誘電性液晶または反強誘電性液晶を用いたアクティブマトリックス液晶表示素子等にも適用することができ、さらに、フィールドシーケンシャル液晶表示装置に用いられるものに限らず、白黒画像を表示するアクティブマトリックス液晶表示素子にも適用することができる。
【0102】
【発明の効果】
この発明の液晶表示素子は、対向電極が形成される他方の基板の前記シール材により囲まれた領域の内側の内面に、透明絶縁層と、この透明絶縁層が形成された前記他方の基板の内面側に形成され、前記複数の画素電極に対向する対向電極と、前記対向電極を覆って形成された配向膜とが設けられたカラーフィルタを備えない液晶表示素子であって、前記透明絶縁層は、前記シール材により囲まれた領域の内側の前記液晶層を挟持する配向膜間の間隔を、前記ギャップ材により規定される前記シール材が設けられたシール部の基板間のギャップより狭い間隙にするための、前記他方の基板に形成された前記対向電極及び配向膜の膜厚より厚い厚さに形成されているため、カラーフィルタを備えないアクティブマトリックス型のものであっても、画素部の液晶層厚を小さくするとともに、液晶注入口の高さを充分に確保し、液晶の注入時間を短くすることができる。
【0103】
この液晶表示素子において、画素電極およびTFTが設けられた一方の基板の内面の前記シール部の外側に突出する基板縁部の内面に、複数のゲート配線端子およびデータ配線端子と対向電極端子とを設けるとともに、前記一方の基板の内面の前記シール部の外側の領域に、前記対向電極端子に接続されたクロス電極を設け、他方の基板の内面に設けられた対向電極に、前記シール部の外側に突出するクロス電極接続部を形成して、前記クロス電極と前記クロス電極接続部とを、導電性粒子が混入されたクロス材により接続する場合、前記クロス電極は、前記ゲート配線と同じ金属膜により形成するのが望ましく、このようにすることにより、極狭いギャップを有する液晶表示素子を、液晶層の厚さに比べて比較的大きな径の導電性粒子を混入したクロス材により、前記クロス電極と対向電極のクロス電極接続部とを、一対の基板をクロス接続部付近において外側に反り変形させること無く接続することができ、したがって、全ての画素部の基板間ギャップ、つまり液晶層厚を均一にし、表示むらの無い良好な表示品質を得ることができる。
【0104】
さらに、この液晶表示素子において、前記対向電極が設けられた他方の基板の内面に、複数の画素電極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素部の間の領域に対応する遮光膜を設ける場合、前記遮光膜は、前記シール部よりも内側の領域のみに形成するのが望ましく、このようにすることにより、画素部の液晶層厚をさらに小さくするとともに、液晶注入口の高さをさらに充分に確保し、液晶の注入時間を短くすることができる。
【0105】
また、この発明の液晶表示素子において、前記対向電極が形成される他方の基板の内面に形成された透明絶縁層を窒化シリコン膜により形成し、また前記対向電極は、クロス電極接続部を除いてシール材に対応するシール部よりも内側の領域のみに設けるのが好ましく、このようにすることにより、画素部の液晶層厚をさらに小さくするとともに、液晶注入口の高さをさらに充分に確保し、液晶の注入時間を短くすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例を示す液晶表示素子の平面図。
【図2】 参考例の液晶表示素子の1つの画素部の拡大断面図。
【図3】 図1のIII−III線に沿う拡大断面図。
【図4】 図1のIV−IV線に沿う拡大断面図。
【図5】 図1のV−V線に沿う拡大断面図。
【図6】 この発明の第1の実施例を示す液晶表示素子の一部分の平面図。
【図7】 第1の実施例の液晶表示素子の1つの画素部の拡大断面図。
【図8】 図6のVIII線に沿う拡大断面図。
【図9】 図6のIX−IX線に沿う拡大断面図。
【図10】 この発明の第2の実施例を示す液晶表示素子の一部分の平面図。
【図11】 図10のXI−XI線に沿う拡大断面図。
【符号の説明】
1,2…基板
3…画素電極
4…TFT
11…ゲート配線
12…ゲート配線端子
13…データ配線
14…データ配線端子
17…対向電極端子
18…クロス電極
23…対向電極
23a,23b…クロス電極接続部
24…遮光膜
26…シール材
27,27a,27b…ギャップ材
28…クロス材
29,29a…導電性粒子
30…液晶層
31…透明絶縁層

Claims (5)

  1. 一対の基板がその基板間のギャップを規定するギャップ材が混入された枠状のシール材を介して接合され、前記一対の基板間の前記シール材により囲まれた領域に液晶層が設けられるとともに、前記一対の基板のうち、一方の基板の内面に、前記シール材により囲まれた領域にマトリックス状に配列された複数の画素電極と、前記複数の画素電極にそれぞれ接続された複数の薄膜トランジスタと、前記複数の薄膜トランジスタにゲート信号を供給する複数のゲート配線と、前記複数の薄膜トランジスタにデータ信号を供給する複数のデータ配線と、前記画素電極を覆う配向膜とが設けられ、他方の基板の前記シール材により囲まれた領域の内側の内面に、透明絶縁層と、この透明絶縁層が形成された前記他方の基板の内面側に形成され、前記複数の画素電極に対向する対向電極と、前記対向電極を覆って形成された配向膜とが設けられたカラーフィルタを備えない液晶表示素子であって、前記透明絶縁層は、前記シール材により囲まれた領域の内側の前記液晶層を挟持する配向膜間の間隔を、前記ギャップ材により規定される前記シール材が設けられたシール部の基板間のギャップより狭い間隙にするための、前記他方の基板に形成された前記対向電極及び配向膜の膜厚より厚い厚さに形成されていることを特徴とする液晶表示素子。
  2. 画素電極および薄膜トランジスタが設けられた一方の基板の内面のシール部の外側に突出する基板縁部の内面に、複数のゲート配線端子およびデータ配線端子と対向電極端子とが設けられるとともに、前記一方の基板の内面の前記シール部の外側の領域に、ゲート配線と同じ金属膜からなり、前記対向電極端子に接続されたクロス電極が設けられ、前記他方の基板の内面に設けられた対向電極に、前記シール部の外側に突出するクロス電極接続部が形成されており、前記クロス電極と前記クロス電極接続部とが、導電性粒子が混入されたクロス材により接続されていることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  3. 対向電極が設けられた他方の基板のシール部よりも内側の領域の内面に、複数の画素電極と前記対向電極とが互いに対向する複数の画素部の間の領域に対応する遮光膜が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の液晶表示素子。
  4. 他方の基板の内面に形成された透明絶縁層は、窒化シリコン膜からなることを特徴とする請求項1に記載の液晶表示素子。
  5. 対向電極が、クロス電極接続部を除いてシール材に対応するシール部よりも内側の領域のみに形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液晶表示素子。
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